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#4694 難関大学受験生はどちらを選択すべき?:札幌の進学校か根室高校か Jan. 15, 2022 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

 弊ブログ「#4677」投稿欄での対話を途中から本欄ヘアップします。全体をお読みになりたい方は、#4677をご覧ください。テーマは、「根室から偏差値65以上の難関大学進学を考える」です。札幌の進学校を選択すべきか、それとも根室高校からか?そもそも根室高校から難関大学進学は可能なのか、という問題です。
 もうひとつ大事な問題をとりあげています。思考習慣とその副作用の問題です。中高と6年間の学習や思考習慣は、思考の鋳型を創り上げてしまいます。受験マシーン化した脳は柔軟性を失い、社会人になってから副作用が出ます。だから、中学生や高校生の時代の思考や学習スタイルがだいじなのです。どのような学習習慣や思考習慣を育めば、そういうことが予防できるのかについても思うところを書いておきました。

 ハンドルネーム「つるはせんねん」さんについて、簡単に紹介しておきます。根室にお住いの方で、お子さんが難関大学受験のために札幌の高校へ進学して勉強しています。根室高校からでは目標とする大学へは合格できないと判断したから、札幌の進学校を選択しています。
 昨年3月に根室高校から旭川医大(偏差値65)へ進学した生徒がいますが、同じ偏差値の旧帝大理学部進学が目標だそうです。根室高校からの進学実績はありません。
 札幌の同じ進学校を受験する生徒を昨年8月から、教えていますが、札幌の進学校でいま勉強している生徒と似たような進路を希望しています。根室高校からでは目標とする大学理学部への進学が著しく困難と判断したのだと思います。わたしは生徒の希望を叶えるために、中学最後の半年間伴走するだけ。
 根室で悩んでいる中学生たちとその親たちの参考になれば幸いです。
*青字は追記部分です。

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 さらにです。
 「放任」についてです。
 息子は自分なりにいろいろと情報を調べているようで、親ながら感心します。
 東大などの難関校に合格するには、親もかなり情報を集めたりなど、親子2人3脚で臨む必要があると。いわゆるお受験ママです。
 それで、聞いてみたのです。「お母さんにもそうやってほしいの?」と。
 そうしたら息子は「お母さんがそうなっても、おれは言うこと聞かないと思う。」と。
 「じゃあ、お母さんも別にやりたくないからやらない。」と伝えました。
 数年前に、根室高校から、現役で東工大に合格したお子さんがいたんです。たまたま知り合いで、買い物先でお母さんとお会いしたときに
「すごいですね!東工大に!」って言ったら
そのお母さん「東工大ってそんなにすごい大学なんですか?」って(笑)
 本人次第なんですね。もちろん、後押ししてくださる尊敬すべき師がそばに。
by つるはせんねん (2022-01-14 21:29) 

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つるはせんねんさん
根室高校から現役で東工大へ合格したのは2002年ですね。
東工大は偏差値62.5-65です。
わたしが古里根室へ戻って塾を開いたのが2002年11月でしたから、知りませんでした。
(2002年から2021年まで、根室高校から難関大学現役合格者は4人のようです。十年ほど前に一人旭川医大へ合格者が出ています。保健所の所長(医師)の息子さんだと聞いてます。20年に4人ですから、5年に一人にすぎません。)
たいしたものです。
そのあと東大へ現役合格した生徒がいます。2005年だったかな。授業が終わるとすぐ帰宅、学校行事にも不参加、受験勉強に専念でした。
一般論ですが、じつはそういうタイプが危うい。

5人の一橋大、京大理系、東大理三と同じ会社で仕事しました。
中高の勉強スタイルが社会人になったときに足かせになるケースが案外多いのです。7人の内、2人はノイローゼ、2人は仕事ができませんでした。京大理系もマネジメント力がまるでありませんでした。課長職から部長職になった途端に仕事で問題があって、降格になったと聞きました。同じ学術開発本部で一緒に仕事した人でした。人物はとってもよかった。マネジメント力がないと職位が上がるとダメになる人が少なくありません。
課長職なら問題がない。権限の範囲が狭いので責任も小さいから、マネジメント力が貧弱でもラインの課長職までならやれます。部長職になってこけるのは受験勉強を一生懸命にしてきた人にそういう傾向が強いのです。
ひとつたとえ話を入れておきましょう。
子会社の経営を任されて、赤字の会社を黒字にしなければならない。受験勉強で頭の固くなってしまった人は必死になってコストをカットします。すると社員の士気が下がり、売上が減ってしまい、ますます赤字を膨らませることになります。近道反応してしまうんです。経営全体を点検し、改善案を産み出すことができません。それまで誰もやったことがない仕事ですから、受験勉強でどんなに成果を上げて難関大学へ合格しても関係がないのです。

上場企業で高学歴の社員を見て、社会人になってからでは遅い、というのがわたしが古里で塾を開こうと思った理由の一つです。思考の鋳型が中高の学習スタイルで決まってしまうからです。
だから、柔軟な思考の鋳型が形成できるような指導を心がけています。良書を選んで音読指導に数年間を掛け、対話をするのはそういう配慮からです。簡単に答えを見ないで一見効率の悪そうは勉強スタイルを強いるのも同じ配慮からです。

中学生時代に日本語音読指導で仕込んでおけば、高校生になったら、良質の大学のゼミレベルの議論が可能になります。
受験勉強は、正解のある問題を扱うだけですから、てきぱきと処理できたらいいだけ、頭の良い器用な生徒はこなせます。
でも答えを見て、正解手順を覚えてしまうような勉強を6年間続けたら、どんな大学に合格しても、社会人になったらアウトというケースが多いだろうと思います。
大きな仕事は、それまで前例がない、そして正解もない、理系文系両方の専門知識とそれをベースにした縦横無尽な思考が必要になります。
そういう場に立った時に、戦える思考力を養うのが、わたしの指導の目標なのです。
だから、O君には市立根室病院の経営改善の仕方も、そして経営改善にはどのような専門知識が必要かも、授業の合間の雑談で教えてあります。わたしが医療業界でどんな仕事をしてきたのかも伝えてあります。
それらが必要になるときが来るかもしれないし、来ないかもしれない。わたしのやるべきことは種を蒔くだけ。
by ebisu (2022-01-15 00:18)  
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だいじなことは、根室で成績上位3%の能力の子どもなら、小4からスタートすれば、偏差値65の大学へ現役合格できることを実証し、そのやり方を記録しブログに残すことでした。O君はスタートが1年9か月遅れて、5年生の1月からのスタートでした。最後の方はちょっと大変でしたね。(笑)

根室の中学生は1学年180人ほどいますから、3%だと5-6人が毎年「みんなの大学情報」偏差値65の大学へ根室高校から現役合格可能なのです。
学校行事に参加して高校生活を謳歌しながら、レベルの高い読書もして、難関大学へチャレンジできるということ。

それには、小中高の先生たちの協力も必要です。3%の高学力の子どもたちの自学自習の邪魔をしないことが大切なのだろうと思います。
O君の事例に見るように、根室高校へ入学する前にすでに勝負はついています。宿題は免除して、授業中の自習も認めて、自由に勉強させてやったらいいのです。
そして、必要に応じて、これらの生徒たちにハイレベルな放課後補習を実施したらいい。短期間でいいのです。
物理と化学が普段の授業では足りなかったけど、2人の先生が二人の生徒の要望に応えて、一時期ハイレベルな放課後補習をして協力してくれてます。
学力の高い生徒が根室を見棄てて札幌の高校へ進学しなくても、根室から偏差値65の大学へ毎年合格者を出せるようにしませんか?
できますよ。

偏差値45の高校から、偏差値65の大学への合格なんて首都圏の公立高校ならありえない話なのです。
でも、根室高校の生徒は玉石混交です。磨けば光る生徒がいます。首都圏とは事情が違います。
偏差値65以上の大学へ毎年数名根室高校から現役合格出来たら、市立根室病院の常勤医不足は簡単に解消できるでしょうよ。赤字は劇的に減少します。
by ebisu (2022-01-15 00:37)  
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「みんなの大学情報」偏差値65以上の大学が、文系、理系、医系に分かれてリストアップされています。
https://www.minkou.jp/university/ranking/deviation/
by ebisu (2022-01-15 00:43)

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FB友の一人に岸田一隆・青学経済学部教授がいます。
もともとは原子物理の専門家でしたが、同じ東大の研究室の友人がオウムサリン事件で死刑になって、原子物理をやめたそうです。それにしても、専攻を変えて経済学を教えているとは驚き、多彩な才能の持ち主です。

人間は「受験勉強専用マシーン化」してしまうと、汎用性がなくなるようです。それ以外のことができない。それは脳がそういう思考の仕方に慣れてしまい、ひとつの「思考の鋳型」ができあがるからでしょう。社会人になってから壊すことはほとんどの人にはできないようです。

だから、正解手順を効率よく覚えて問題を手際よく処理するような習慣を育ててはいけないのです。中高生の時期は子どもは注意して育てないといけません。
良書を選び、さまざまなジャンルの本を読み、意見の異なる大人と対話を重ねる必要が中高生と大学生の時代にあるのです。
そうした経験がオウム真理教の教祖のような人物に出遭ったときにワクチン効果を発揮します。

ついでに、岸田さんの著書を紹介します。大学受験の国語問題で採り上げられたことがあります。
『科学コミュニケーション (平凡社新書)』

もう1冊
『青学発 岸田教授の「エネルギー文明論」 』2019/12/21』

by ebisu (2022-01-15 10:25)  

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 塾稼業とは、札幌の進学校へ行きたい生徒がいたら、合格できるようなスケジュールでいつまでに何をやるのかを決め、そのスケジュール通りに事を運んでいくこと。根室高校から難関大学へ現役合格したいという生徒がいたら、その希望が叶うように、その生徒用の長期指導戦略を立案して、その通りにことを成し遂げることです。
 一昨年、12月に札幌市立旭丘高校へ進学したいと入塾した生徒のときは、ぎりぎり、生徒のやる気次第と判断しましたが、1月中旬には合格を確信するくらい、弱点だった数学と英語の力がついてました。楽しみにしていた旭丘高校の制服を着て、ルンルンで高校生活を楽しんでいるようです。他の生徒が彼女のインスタをみて教えてくれました。高校でもブラスバンド部に入ると言ってましたが、ピアノも上手な生徒でした。(1/15記す)

 札幌南高校は根室から受験する場合は、学区外5%枠(15人)がご合格定員です。札幌市以外の学区からの受験は実に厳しい。こんな地域格差は取っ払ってもらいたい。道内ナンバーワンの進学校には札幌市以外からはたったの15人しかとらないというのはひどい地域差別ですよ。(1/22追記)


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#4693 偏差値の誤解:進研模試とみんなの大学の偏差値比較 Jan.13, 2022 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

<更新情報>1/13朝10:17<データが語ること>追記

 「みんなの大学情報」で偏差値を見ると、北大医学部と旭川医大医学部、京大理学部は偏差値65で並んでいます。このレベルの学力の生徒は根室の市街化地域の中学校では入学してから卒業するまで学力テストは学年トップです。1年よりも2年、2年よりも3年と、学年2位との差が拡大していきます。もちろん、根室高校は入学してから卒業まで全国模試で学内トップ、そういうレベルの学力なのです。その出現確率は10年に一人以下といっていいでしょう。定期テストは眼中にありません。テスト範囲を暗記していたら高得点可能ですから、問題の難易度が低すぎて成績上位の生徒の学力の判定にはまったくといっていいぐらい役に立たないのです。ケアレスミスをいかに少なくするかの競争です。ばかばかしい。

 根室の生徒たちは根室高校へ進学して7月に初めて全国模試を受験して自分の学力を知ることになります。中学校で学年5番くらいなら、全国偏差値は50くらい、つまり100人中50番程度、大学受験生としては凡庸な学力ということです。

 7月の進研模試(ベネッセ)で全国偏差値が65だったと仮定します。「自分は北大医学部や旭川医大医学部、京大理学部のようなレベルの学校に合格できるんだ」と思う生徒がでてきます。理由は簡単、「みんなの大学情報」にそう載っているからです。河合塾の偏差値でも似たようなものです。進研模試だけが偏差値が高く出ます。

 共通テストで「みんなの大学情報」偏差値65をクリアする生徒は、1年次7月の進研模試では偏差値80前後でなければ共通テストで「みんなの大学情報」偏差値が65には届かないのです。偏差値80は受験者千人に一人、つまり上位0.1%です。45万人の受験者では成績上位450人ということです。偏差値65だと千人中97番目です。
*「#4070偏差値と千人中の順位対応表」
 
 なぜか?
 1年次7月の進研模試には全国の公立高校の普通科の生徒の大半が受験します。母数は45万人ほどいます。その中には公立進学校の一部が含まれていません。北海道なら、進学校の札幌南や北高が参加していません。中高一貫校公立進学校も参加しないし、私立の中高一貫の有名進学校もカリキュラムが合わないので参加していないのです。だから、成績上位の数万人が抜けているので、平均点が低く、偏差値が高く出てしまうのです。実際に共通テストを受験する生徒(昨年は53万人)の内、成績上位に属する一部の生徒たちが1年次の進研模試には参加していないだけでなく、共通テストを受験しない生徒が数万人含まれています。
 2年次になると、進研模試は大学進学希望者のみの受験になるので、受験者数が激減します。根室高校では1年次の受験者数120人弱に対して、2年次で受験するのは特設コースの40人のうちの35人くらいです(昨年3月の大学進学者数を根室高校ホームページで見ると48人、2021年4月の3年生の進研模試受験者数は36人)。就職や専門学校進学の生徒が抜けますから、平均点がアップするので、偏差値は1年次のときよりも低くなります。
 根室高校の昨年の進路実績をみると、偏差値60を超える大学への進学者は48人中一人だけ、ほとんどが偏差値50以下です。
 データから言えることは、根室高校からは偏差値60を超える大学へは現役合格が無理だということです。偏差値65を超える難関大学へ合格するには、1年次の7月の進研模試で偏差値80付近にいないといけないということ。それは、長期の教育戦略に基づいて、小学校と中学校で特別な学習の仕方をしてきた生徒だけになしうることです。高校へ入学してからではもう遅い。旭川医大医学部へ昨年3月に現役合格した生徒がそういう勉強の仕方を7年間やりぬいています。そういうわけで勝負は根室高校へ入学する前についてしまっています

 根室高校の今年の三年生の1年次7月のテスト結果は、学年トップが進研模試で偏差値65くらいでした。偏差値60-65の間に5人くらいだったと思います(根室の中学校で学年トップでも数人が団栗の背比べで、トップが入れ替わるようなら、こんな程度の学力レベルなのです)。1年次の偏差値から判断すると「みんなの大学情報」で偏差値65相当の難関大学へは合格できる生徒はいないということになります。
(北大で「みんなの大学情報」偏差値が65なのは獣医学部と医学部だけです。この二つをのぞく理系学部は偏差値60-62.5ですから、偏差値65以上を難関大学と定義すると、獣医学部と医学部だけ。それ以外の学部はそんなに難しくありませんよ。)


<データが語ること>
 2019年6月29日の進研模試データを見ると、国数英の3教科で全国平均が120.2点、根室高校の平均点は87.7点です。32.5点の差があります。このデータから言えるのは根室高校の偏差値は42くらいということ。英語が一番差が大きくて14.8点差です。国語は11.2点差、数学は6.5点差でした。1年生は高校へ入学してまだ2か月のときの全国模試ですから、中学校の英語授業に大きな問題の存在が示唆されています。

 わたしが古里根室へ戻ってきて塾を開いたのは2002年11月でした。中学校の学力テストの平均点のチャンピオンデータは柏陵中学校の165点(300点満点)でした。55%の得点率です。啓雲中学校が光洋中学校に統合されて、いま光洋中は1学年100名近い人数がいます。これは根室市全体の中学生の6割弱です。
 昨年度の3年生の学力テスト(500点満点)の平均点を並べてみます。
 4/14 201.7点
 9/15 206.4点
 10/14 197.8点
 11/10 180.7点
  合計 786.6点 平均196.7(39.3%)
 この20年間で一番いい時と比べると、得点率に16%の差があります。根室釧路管内の市街化地域の中学校で最低レベルです。
 不思議なことに根室の教育行政に危機感はありません。生徒も先生も長閑(のどか)なものです。いまや18年前の根室高校普通科の学力のある生徒は特設コース・クラスの40人の内、30人しかいません。「広報ねむろ12月号」に特設コースの1-3年生の座談会が掲載されています。やはり危機感ナシです。自分たちがどの程度の学力かわかっていません。お父さんやお母さんたちの時代の根室高校普通科の学力レベルにすら足りないのですが、「特設コース」という看板で大きな勘違いをしています。ぜひ、データを見てものをいう習慣を身に着けてください。社会人となったときにデータや事実に基づかない議論は相手にされません。
 そうですね、進路指導室の先生たちに過去20年間の1年生7月の進研模試の科目別平均点と3科目合計平均点、それと学年3番までの全国偏差値データをEXCELでもらったらいかが?それを折れ線グラフにしたら、いつ、何が起こったのかはっきりわかります。HP社の高性能パソコンが生徒に配布されていますから、自分たちでデータ加工したらいかが?そのうえで、学校の先生たちとこれからの根室高校をどう改革するのか具体的に議論してみてください。高校生はもう大人です。大人の議論はそういう風にやるのです。


<余談:学習スタイルの重要性>
 たかが受験勉強です。正解のある問題ですから、正解手順を覚えれば高学力の生徒たちは高得点できます。しかし、効率の良い、正解手順を覚えてしまう勉強を中高の6年間繰り返すと、「そういう頭」になるんです。
 民間企業に勤務あるいは研究者になってみたら、正解手順はないのです。民間企業では文系も理系もありません。大きな問題やプロジェクトは両方の専門知識を要求します。試行錯誤、そういう勉強の仕方をしてこなかった人は、学校を卒業してから苦労します。ほとんどの人がそれまで培った「思考の鋳型」を壊すことができないのです。
 解答を見ずに、独力で考え、答えを出してみてから、解答を見て、自分の思考過程と解答を比べる、そういう勉強スタイルを貫き、難易度の高い良質の本を読んだ者が、社会に出てから大きく活躍することになります。はっきり言いますが、こんな学習スタイルを貫ける生徒は滅多にいません。
 どのような本を読んでおいたらいいのかは、好奇心や性格にもよるので、これが絶対というものはありませんが、旭川医大に根室高校から現役合格した生徒と7年間音読トレーニングに使った本はリストアップしてあるので、参考にしてください。

 中高生のみなさん、そして大学生のみなさん、しっかり勉強してください。
 社会人のみなさんも、今から始めたっていいのです。

<統合後の根室高校生の学力低下>
 4年前だったかな、根室西高が閉校になって根室高校へ統合されました。そして特設コース1クラスが開設されています。2004年だったかな、根室高校普通科がめずらしく定員オーバーして数名が不合格でした、Fランク150点(五科目300点満点)で3人不合格になっています。いま特設コース40人の内、10人程度は五科目合計点が50%以下だと思います。つまり18年前の根室高校普通科の生徒よりも、現在の特設コースの生徒たちの学力は下だということ。進路実績を見たら一目瞭然、首都圏の大学進学者は1/10になっています。偏差値60を超える大学への進学者は昨年は1人のみ。進研模試のデータを20年前から並べてもわかりますよ。
 18年間根室高校で先生している人はほとんどいないでしょうから、知らないのでしょうね。
 根室高校の後輩たちの学力低下が悲しい。
 いい人材が欲しい地元企業も採用に困っているでしょうね。



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日本語音読トレーニングで実際に採り上げた本の中から、七冊だけピックアップしました。最後にあげた二冊は難易度の高い本です。できの良い大学生用といってよいレベルの本です。
 これらの本を読んで、対話を重ね、さらに論説文を書くトレーニングもしてます。旭川医大の300点満点の小論文テストで295点でナンバーワンの得点だったのは、こういうことをしっかり積み上げたからでしょう。
 大学生は卒業までにこれくらいのレベルの本を十数冊読んでもらいたい。

読書力 (岩波新書)

読書力 (岩波新書)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/12/18
  • メディア: Kindle版
国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)

  • 作者: 藤原 正彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/11/20
  • メディア: 新書
すらすら読める風姿花伝 (講談社+α文庫)

すらすら読める風姿花伝 (講談社+α文庫)

  • 作者: 林 望
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/03/21
  • メディア: 文庫
語彙力こそが教養である (角川新書)

語彙力こそが教養である (角川新書)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2015/12/10
  • メディア: 新書
日本人は何を考えてきたのか 日本の思想1300年を読み直す (祥伝社黄金文庫)

日本人は何を考えてきたのか 日本の思想1300年を読み直す (祥伝社黄金文庫)

  • 作者: 齋藤孝
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2020/10/15
  • メディア: 文庫
新訂 福翁自伝 (岩波文庫)

新訂 福翁自伝 (岩波文庫)

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2022/01/13
  • メディア: 文庫
近代日本一五〇年――科学技術総力戦体制の破綻 (岩波新書)

近代日本一五〇年――科学技術総力戦体制の破綻 (岩波新書)

  • 作者: 山本 義隆
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2018/01/20
  • メディア: 新書
 十数年間生徒全員に音読授業への参加を強制していたので、①~③までは、生徒全員が読んでいます。④以降は希望者のみ。私塾でこんな授業をしているところは道内にはないでしょうね。いい本をしっかり読むことで、読解力が大幅にアップします。

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#4691 英語音読特訓:偏差値72札幌光星ステラコース受験 Jan.8, 2022 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

 ブログ・ニムオロ塾は、難関大学や難関高校へ進学する人たちの受験勉強のやり方を記録してアップしています。後に続く人たちの参考のためにやっています。「いつまでに・何を・どのように」やればいいのか参考にしてください。昨年は、旭川医大へ根室高校から現役合格した生徒と札幌旭丘高校へ合格した生徒の学習記録をアップしています。国立旭川医大へ現役合格した生徒は小5の1月から、札幌旭丘高校へ合格した生徒は中学3年生の12月から通塾スタートでした。それぞれ「いつまでに・何を・どのように」やったのか記録してありますので、興味があったらお読みください。生徒の学力や性格、そして受験本番までの日数などに応じてやり方は変わります。

 さて、本論です。土曜日2時間、札幌光星高校ステラコース(偏差値72:北海道の高校で最難関)受験の中3年生に高1の英語教科書「Vivid 1」を使って英語の音読特訓をしています。12月25日が第一回目でした。1回目は「第3章part-1」まで終了、今日は「第3章part-2,3」「第4章part-1,2,3」「第5章part-1」まで、進捗度は38%。
(この生徒は昨年10月の英検で準2級に合格しています。)

① 新出単語の発音練習
② 一つの段落全部を生徒に読ませてチェック。
③ 今度はこちらが音読して見せる
④ 英語の語順通りに日本語にしていく(生徒)
⑤ 冠詞類や構文について質問・解説(わたし)
⑥ 意味を頭に浮かべながらシャドーイングし、次いで単独で音読させる
⑦ 教科書右側のページの練習問題をやってもらい答え合わせ。

 大体、こういう手順でやっています。初回はp.14~45まで32頁、2回目はp.46~64まで19頁でした。音読回数を増やすと時間がかかります。これくらいがこの生徒には好いようです。今回は各パートそれぞれ4回以上読んでいます。
  1-9章まで31 partsあります。今日のペースでやれば2時間で6parts消化できるので、最後のReadingを含めて、6回・12時間で、中3のトップクラスの生徒が高1の教科書1年分を消化できるということになります。こういう生徒は、中学校はもとより高校の英語の授業も退屈で仕方がないでしょうね。ジエット機に空を飛ばすに道路を走れというようなものです。

 3年間、そういう授業に脳が慣れてしまったら、学力の成長速度が鈍化して、「根室ではよくできる」程度の能力の生徒になって、「全国区」では通用しなくなってしまいます。
 毎日繰り返すことは習慣となります。習慣は数年間で性格の一部となるのです。遅い学習速度に数年間慣れてしまうと、脳は高速で回転しないようになります。難易度の高い問題へ独力でチャレンジできない脳になってしまいます。どういうことか具体的に説明しておきます。たとえば、高校2年生になって数Ⅲの学習を青チャートで始めたとしましょう。例題はなぞってやれますが演習問題は独力でチャレンジできなくなっています。独力で予習し、難易度の高い問題を答えを見ずにやり抜くというスタイルを造り上げてこなかったからです。ふだんの学習習慣学習スタイル思考習慣というのはそれほど大切なのです。
 では遅い授業速度、難易度の低い問題ばかり消化する授業に脳が慣れてしまわぬようにどうすればいいのか?脳が慣れてしまうのでそういう授業を傾聴してはいけないのです。授業時間がロスになるので、授業中は難易度の高い問題集を解くことに充てます。授業の邪魔はしませんが、先生の中には学力の高い生徒に無視されてプライドが傷つく人がいますから、教科担当の先生と軋轢が生じます。生徒のキモチになると「授業の邪魔はしないのだから、先生の方も勉強の邪魔はしないでもらいたい」ということなんです。そうしないと、根室高校から現役で難関大学へは合格できません。

 ①ご両親に教えてもらう
 ②独力で頑張る
 ③個別指導をしてくれる塾へ通って、コーチを受ける。
これら三つがわたしが頭に思い浮かぶ選択肢です。①のケースはほんとうに珍しいがあります。昨年、そういう中3の生徒が1人いました。ステラコースで勉強しています。②でやり抜ける生徒は、根室では30年に一人ぐらいしか出現しないでしょうね。
 残念ですが、学校の授業はこうした高学力の生徒に関しては、人材潰しになっています。速度が遅くて、授業で扱う問題の難易度がとても低いからです。高学力の生徒たちが育つような授業環境になっていません、逆に高学力の生徒の芽を摘むような授業になっています。授業中に難易度の高い問題集をやることを認めてあげたらいいのです。中学校の学力テストで五科目合計が400点を超えた生徒には無条件で認めていいと思います。科目ごとに学力テストの得点が90点を超える生徒にもOKを出しましょう。高校なら、進研模試で全国偏差値60以上の生徒に「特典」として認めます。宿題も免除です。自分でしっかり勉強してますから、宿題出す必要がありません。宿題をやるやらないの選択は本人任せでいい。学力の低い生徒はダメですよ(笑)

 集団指導ではこうした学年トップレベルの生徒の学力に見合った授業は不可能です。もちろん、わたしにだって、集団指導でこういう生徒に教えろと言われてもできませんよ。個別指導だからやれるんです。同時に7人までは大丈夫です。ああ、やりようはありそうです。他の生徒たちには集団指導して、学力の高い3人くらいの生徒に個別指導なら、同時にできます。低学力の生徒は10倍以上手間がかかるので、集団指導下で低学力の生徒に3名に個別指導は無理があります。わたしができないだけで、世の中にはそういうことのできる先生がたぶんいるでしょう。でも千人に一人以下だと思います。

 日本語の本の読書と同じで、高速音読ができるようになると、黙読速度もアップします。正確に読んでいるいるかどうかは、音読させないとチェックできません。高速音読ができて、語順通りに読解していくと速度は3倍になります。初回に比べると、抑揚、強弱がつけられるようになってきました。
 この生徒はどちらかというと、おしゃべり好きではなく、寡黙な生徒ですから、口が重い。英文を読むときも、あまり口を動かさずにモグモグやるから、はっきり聞こえてきません。だから、音読トレーニングは他の生徒よりも効果が大きいのです。音読トレーニングはある意味格闘技のようなものです、だいぶ楽になったと思います。この生徒は授業中に難易度の高い問題集『シリウス』を開いて勉強するなんてことはできない性格ですから、根室高校から難関大学へは現役合格不可能です。だから、札幌の進学校の選択がベスト。こういう生徒にも地元に残ってもらいたいが、難関大学への現役合格を棄てることになるので、勧められません。
 学力の高い生徒に見切りをつけられないように、根室の小学校、中学校そして根室高校は対応を考えるべきです。対応できなきゃ、高学力の生徒たちに見棄てられます

 高校1年の教科書を使った音読トレーニングのほかに、大学入試長文問題集の「cutting edge」の方は週4回本文の音読練習をしていますから、相乗効果が働いてきます。 来週は問題番号5,7,8,9をやります。
 1/22の1次選考試験までに11問やるつもりです。10問で高校3年生の英語教科書「Vivid-3」1冊分あります。内容は受験長文問題ですから教科書よりも難易度が高い。2月15日の本試験前に「cutting edge」は完了します。そのころには英検2級相当の英語力はついているでしょう。
 じつはもう一人、中3の生徒が参加する予定でしたが、ダブルブッキングだったようで、来られませんでした。前から予定が決まっていた様子。急だったからそういうこともあるよね。半年あれば、根室高校で英語は学年トップに躍り出そうな逸材に見えてます。目の錯覚ではないと思います(笑) 
 英語の得点が平均点付近でも、素質の高い生徒はいます。潜在的な能力が花を咲かせる機会を得られていないだけです。ほんとうにもったいない。

<発音記号を読みながら発音トレーニング
 
ものごとは基本が大切です。発音記号もその中の一つです。便利な電子辞書で発音をチェックしてもいいですが、発音記号が読めたらなおいいということはわかりますよね。教科書の各単元に出てくる新出単語には発音記号も書いてありますから、発音記号に注意しながら、単語を読んでいきます。2回の授業でこの生徒は慣れました。子音や母音の注意すべき発音はその都度トレーニングしています。thの発音がちゃんとできている生徒は珍しい。出てきた単語には二重母音のあるものが意外と多い、日本語発音では長音になっています。ヨーガは「ヨオウガ」、リモートは「リモオウト」、コントロールは「コントロオウル」、ビローは「ビロオウ」、ロールは「ロオウル」ソーラーは「ソオウラー」。今日出てきただけでもこれだけあります。

 それから、シンボルは「シンブル[bl]」チアフルは「チアフル[fl]...[ful]ではない」ケミカルは「ケミクル[kl]」、メデシンは「メデスン[sn]」、グローバルは「グローブル[bl]」、ボタンは「バトン[tn]」というように、子音と子音の真ん中に母音がありません。単語の発音も数十年かけて変化しているんですね。バケーションは「ベイケーション」になってます。バケーションと言えば、団塊世代は、弘田三枝子の「v-a-c-a-t-i-o-n~♪」(1962年)、元気な歌声を思い出します。

<余談:数学の進捗メモ>

 『Sirius 21』をやっていますが、昨日p.183をやっていました。最終章の「31.標本調査」はp.225です。1月末まで終わりそうもありません。立体図形の難易度の高い問題は端折らざるを得ません。過去問をチェックして、来週中に端折るページや問題を指定します。ほんとうは自分で選ぶべきなのですが、まだ半年目ですから、そういう自主性を育めていません、学習習慣や学習スタイルの問題、性格にもかかわってくる問題なので、3年くらいはかかるんです。7月下旬に「教育相談」に応じた時点で、そうした生徒の性格はわかっていました。独立性や自主性の錬磨は高校へ入学してからチャレンジすればいい。そういう意味で進学校の寮生活はこの生徒には意味が大きいと思います。これから都立の入試過去問で数学の問題を解く速度アップトレーニングをしておかないといけません。札幌光星高校の数学の入試問題は難易度は高くはありませんが量が多いのです。目一杯やってぎりぎりだね。他に、苦手の社会と理科は自力でフォローしている最中です。
 いまはとっても苦しい。楽しめるかな、スリリングでエキサイティングな1か月と1週間。(笑)
 やっても無理な生徒もいますが、そういう生徒に頑張れとは言わない、この生徒は自力で何とかできる生徒です。これから1か月で、飛躍的に学力が伸びるよ、自分の力を信じて全力で走り切ったらいい。


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氷のキャンドルスタンド:高さ60㎝あります。暮れの20日ころに雨水受けのバケツにたまった水が凍ったので、ひっくり返してみました。雨だれ水なので気泡がいっぱい閉じ込められてきれいです。

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#4678 札幌光星高受験:緊急対策2本立て Dec. 26, 2021  [65.a 成績上位層にかかわる問題]

 札幌光星高校の入試過去問は、国語と英語は東京の有名私立高校に準ずる難易度の問題であることが分かった。国語は難易度の高い作品を普段から読んでいないと1/22の国・英の入試には間に合わぬ。いまからやれるのは英語だけ。二つメニューを用意した。
 一つは、大学入試の標準的なレベルの問題集である「cutting edge 2020」(根室高校3年生が授業で使っている)をやることにした。時間を測って家で問題を解いてきて、全文書き写し、和訳をつけてくる。そして毎週、月曜日・火曜日・木曜日・金曜日に、それぞれ1題分を解説する。時間は60分を予定。

 二つ目は、高校英語教科書「Vivid Ⅰ」を音読して、チャンクごとに語順通り和訳するトレーニングを毎週土曜日に2時間やることにした。時間がないので12/25(土)から始めた。長文の難易度の低い文章の読解速度アップを目的にしたトレーニングである。2-3倍速になればOK.
 前置き部分に文型解説が載っていたので、それを説明して、1章、2章を終わり、3章のpart 1まで終了した。大学入試問題に比べたら、ぜんぜん楽そうだった。この生徒は10月の試験で英検準2級に合格している。「cutting edge 2020」は英検2級合格者なら、問題に慣れれば8割得点できる。準2級では6割かな。1か月で2級程度までアップする必要がある。

 1/22の試験まで土曜日は2回、月・火・木金曜日は10回ある。高1英語教科書は次回が3/4/5章、その次の15日は6/7/8章をやる。9章が残るだけだ。「cuttingedge 2020」は第1回は終了したから全部で10回分やることになる。

 ステラコースの選抜は2/15の五教科テストの結果次第。高2の教科書「Vivid 2」を半分くらいは消化できる。英文の難易度は低いので、チャンクごとに語順通りに読むトレーニングだ。後戻りしなければ8割の文章が2-3倍速で読めるようになる。余った時間を難易度の高い構文につぎ込めば、得点は20点はアップできるだろう。こういう授業は相対で伝授しないと技がなかなか伝えられない。この生徒は呑み込みがよさそうだ。

 数学の過去問は難易度は首都圏の有名私立高校に比べて、かなり低い。標準的な複合問題をてきぱきと処理できればいいだけのようだから、「シリウス中3」で十分である。まだ50頁残している。難易度が高い問題が行列しているから、たいへんだな。独力でやれ!数学も英語も自分で解いてみないとできるようにはならぬ。(笑)
 安易に解答を見るようでは大した力はつかない。偏差値71、北海道ナンバーワンの札幌光星高校ステラコースはそういう生徒は要らないということなのだろう。

 学校のホームページにはステラコースの説明が載っている。
東大や京大、一橋大、東工大などの最難関国立大学や、医学部医学科などの難関学部への進学を目指す選抜コースです。


<余談:高校英語は成績トップクラスには欠伸の出る授業>
 中3の学年トップクラスの成績の生徒なら、高1の英語教科書は2時間の授業で4回分で1年分を終了できる。そんな薄っぺらな内容の教科書に1年間もかける授業は、高学力の生徒には退屈を通り越して、拷問だろう。
 英検準2級に合格したら、授業は受けなくていい、受験勉強のために自習としたらいかが?それくらいしてやんないと、学力の高い生徒たちは根室高校へ進学しなくなりますよ。速度の遅い授業に3年間も突き合わされたら、高学力の生徒の学力の伸びが削られてしまいます。
 高学力の生徒に、レベルにあった授業を毎週2時間するだけで、1年間で教科書10冊分以上消化できます。もったいないね。ジェットエンジン搭載しているのに、空を飛ぶのを禁じて、道路を走らせているようなもの。

 今年旭川医大へ現役合格した生徒は、中高では英語と数学の授業時間中は、数学は「シリウス問題集」、英語はシリウス中3を全問やり、そのあと高校の教科書全部を読破し、高2の7月からはハラリのSapienseを読んでました。だから、「cutting edge 2020」は2週間くらいで18題全問終了してました。他に長文問題集を1冊やってます。
 小学校と中学校では先生と軋轢が生じました。しかし、医大へ現役合格するには、テンポが遅くて難易度が低い授業は聞いていられないのです。先生がどんなに上手に授業しても苦痛以外の何物でもありません。
「授業の邪魔はしません、勉強は自主的にやっていますから、お願いですから邪魔しないで、ほっておいてください!」
 これが「心の叫び」ですよ。難易度の高い問題を高速でやってくれないのだから、ほうっておいてほしい。それが高学力層にとっては、学力を伸ばす必須の条件なのです。授業を一生懸命に聞いて、低速で毎日考えていたら、脳がそれに慣れてくるんです。気持ちの悪いものですよ。トップクラスの生徒の脳が、学力中位層に焦点を当てた、難易度低×低速の授業では、ストレスが大きいのです。培えるのは忍耐力だけ。
 数学と英語の授業はそういう状態でした。化学と物理の先生が放課後補習で希望の生徒二人に高速で難易度の高い授業を2か月ほどしてくれました。喜んでましたよ!担当した先生も手ごたえはっきり感じたでしょう。都会の進学校と同じレベルの授業が成り立ちます。たまにはそういう経験してみたらいい。教える技術が錆びつかないですみます。

<余談:進学実績比較⇒札幌光星札幌南
東大 1:17
旧帝大+一ツ橋・東工大 22:131

早慶上理ICU 17:62

偏差値は同じでも、進学実績は、札幌南高校の方がはるかに上である。人数が札幌南高校の方が多いからと、伝統の力で、システムができあがっているということ。札幌光星のステラコースは2017年開設で、まだ4年目、入試問題も授業レベルのチューニングも指導する先生の充実も試行錯誤が続いているのだろう。
札幌光星は道内の成績上位生をステラコースに集めたいのだが、2017年にステラコースを開設したが、思うようには成績トップクラスの生徒を集められていない。入試問題の難易度の揺れはそういうところから来ているのだろうか?
 今後5年間は、東大や旧帝大、早慶へ進学したかったら、札幌南高校の方がいいと言えそうだ。ただ、地方の中学校からの受験生にとっては寮のある札幌光星高校が魅力的だろう。それぞれの都合で、進学する高校を選んだらいい。

 旭川医大や札医大そして北大医学部へ、やりようによっては根室高校からでも現役合格可能なことは、今年旭川医大へ根室高校から現役合格した生徒が証明してくれました。道北・道東推薦枠で合格者10名の内、2位で合格しています。もちろん、一般入試でも合格できた得点です。彼は小5の1月4日からニムオロ塾で国立医大現役合格を目標に勉強を始めた。小4からスタートすれば、毎年5人くらいはそういう潜在能力のある生徒が根室にはいます。彼ら・彼女たちのペースに合わせた指導をすれば、標準の10倍速で数学と英語の勉強ができます。
 今中3の生徒に高1の英語教科書を使って土曜特訓2時間をはじめたばかりですが、4回の授業・合計8時間で高1の教科書を消化できます。根室高校では1年間かけてやっています。学力トップクラスが、その能力を伸ばせず、遅い授業、内容の薄い授業に3年間で慣れてしまいます。とってももったいないことです。
 市長や教育関係者が、彼ら・彼女たちの能力にふさわしい教育が根室で受けられるように、考え抜き、具体策を導入すべきです。毎年5人国公立大医学部へ進学者が出れば、根室の地域医療問題のうち、常勤医が足りないという状態はなくなります。
 国公立大医学部の学費は6年間で360万円ですから、文系私立大学よりもずっと学費が安いんです。学力さえあれば、あなたのお子さんや孫も国公立大医学部への進学が可能です。(笑)



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#4677 高校入試英語対策:札幌光星高校 Dec. 22, 2021 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

 札幌光星高校の2020年度と2021年度の入試問題をざっと見た。国語が難易度の高い論説文だった。レジリエンスという比較的新しい語彙が使われている。高校現代国語Bの評論文レベルのテクストである。北海道立高校や東京都立高校入試問題とは比較にならぬ。
 数学の問題の難易度はそれほど高くないようだが、問題量が多いので、速度が要求される。高校入試段階である程度の解答速度がない者をフィルタにかけることができそうだ。
 英語の問題はリスニングなし、長文問題だけである。迷子になって海岸近くに住み着いてしまったシャチ(orca)と人間のかかわりがテーマだった。観光に利用する人間、距離が使づきすぎると事故も起きかねない。シャチは肉食で集団で鯨を追いかけて餌にするような4-7mの身体をもつ海では最強の肉食哺乳類である。
 社会と理科は中身を見なかったが、国語や英語に匹敵するような難易度の問題かもしれない。
 英語は2020年度よりも2021年度の方が難易度が高くなっていた。高校側が試行錯誤をしているように見えた。
 
 札幌光星高校は東大と国公立大学医学部受験者専用のステラコースを開設した。そういうレベルの高校生が道内にどれほどいるのか私は知らない。1学年でせいぜい20人程度ではないかと思う。そういう生徒を選抜したいので、入試問題の難易度を試行錯誤しているのではないか。それが問題の難易度が「揺れている」原因なのかも。
 通常の入試問題では受験対策をしっかりやればクリアできるが、国語の問題から判断して、難易度の高い語彙を使った論説文を普段から読みなれていないと、高得点が獲れない。つまり、語彙力レベルの高い本を普段から読んでいるような「余力のある生徒」が欲しいということ。狙いがはっきりしている。(笑)
 数学の問題からは、複合問題を手際よく解いてしまう「速度」を高校入学前に身に着けておけということ。高校では難易度の高い問題を1.5倍速の「高速授業」でやるので、そこまでクリアしていないと、東大や国公立大医学部の2次試験を高得点で突破できないと考えているように見える。あくまでも、問題をざっと見た私の個人的な感想である。
 2021年の英語は環境問題がテーマだった。東京都立の長文問題はワード数が多いのだが、会話文主体だから、札幌光星高校の入試対策にはならない。論説文の長文なら、そうした問題を大学入試問題からピックアップした方がいいので、根室高校3年生が使っている”Cutting Edge 2020”から問題をピックアップすることにした。月曜日(12/20)に生徒にやらせてみた。英検準2級に最近合格しているので、なんとかチャレンジできるぎりぎりの範囲にある。正解は半分程度だった。この生徒は最近の学力テストでは英語は80点を超えている。
 問題をやり終わって採点してから、一緒に音読しながら、英語の語順のままスラッシュリーディングしながら読解していく。時々解説が必要だ。

   Recently, researchers from the Union of Concerned Scientists in the U.S. released a report on how cosumer behavioe affects the envionment. Their study showed that meat consumption is one of the main ways that humans can damage the environment, second ony to the use of motor vicles.

   So, how can a simple tihing like eating meat have a negative effect on the environment? The most important impact of meat production is through the use of water and land. Two thousand five hundred gallons of water are needed to produce one poound of of beef, whereas only twenty gallons of water are needed to produce one pound of wheat.

 poundは日本語表記は「ポンド」だが発音は「パウンド」であることに注意。

 冒頭の文は問題提起の部分なので、どのような問題を扱うのか述べるから、話の焦点を絞るのに重要な部分になる。概して最初の段落が難易度が高い。どのようなトピックかわかれば第2段落以降はスラスラ読めるだろう。

 やたらと長い主語の文が出てくる。こんなに長い主語は中学英語教科書には出てこないので、中学生の段階で英語は高校3年生教科書レベルはクリアして受験に臨めというのが「高校側の言い分」のように聞こえてきてしまう。
 3つ程度、このレベルの長文問題をこなしたら、長い主語には慣れる、それくらいの能力でないと受験しても無駄。中3で英検2級合格レベルの生徒が欲しいということだ。

 the Union of Concerned Scientistにまごついていた。concernは「関心がある、心配する」で基本単語だ。「心配している学者の組合/集まり」ということだが、何を心配しているかはここだけではわからない。こういう時は読み進めばいいだけ、そのうちに「心配している」内容が出てくる。「scientests concern something」、somethingを頭の中に置いて読み進むと、目的語で何が心配なのかわかる。「消費者行動がどのように環境に影響するか」ということ。fromは「出身」と訳してはいけません、from the Union of Concerned Scientestですから、Unionと相性のいい日本語を探すと「団体加盟の研究者」がいいでしょう。イメージがわいたら、辞書の訳語にこだわる必要はありません、自分がふだん使っている語彙から適語を選びましょう。
 第1段落の2番目は、構文が理解できないと、second以下のところが意味不明になる。案の定、K君はここでストップした。英検中2級ではこういう文は読みなれていないのだろう。2級の高校生はすんなり読めていた。

 大西泰斗先生の解説だと、「説明ルール:説明は後ろに置く」である。「この研究はthat節以下を明らかにしている」とやって、その説明を続く節が具体的に述べるということ。「食肉の消費が主要な理由の一つである」と書いて、そのあとにまた説明ルールが適用される。関係代名詞節で主要な理由を説明している。「人間が環境にダメージを与える」主要な理由の一つが食肉の消費である。そのあとも、人間が環境にダメージを与えるということの説明になっている。second only to Aは「Aに次いで2番目」であるが、そんな熟語は知らなくても基底文に分解できれば正確な理解が可能である。motor viecleは「自動車」だから、「自動車に次いで」ということ。

 生成文法で解説すると、作文の仕方までわかる。
 ①meat consumption is one of the main ways that humans can damage the envionment.
 ②(meat consumption is) second only to the use of motor viecles.
 
 そもそも、one of the main waysとなっているから、3個は「主要な理由」があると考えよう。すると順位が気になる。secondがなくても、環境負荷が大きいのは食肉生産よりも自動車であることは常識である。だから、環境負荷問題を考えるときに、自動車が最大であると知っていたら、食肉生産がそれに次いで環境負荷が大きいというのは簡単に理解できる。ふだんから環境問題を取り上げた新聞記事やネットのまともな記事を読んで豊かな常識を育もう。受験問題しかやらないようではアウトですよ。旭川医大へ現役で合格した生徒は、良質のものを選り15冊、音読トレーニングをした。時事問題も授業の合間に議論してました。数学の問題解きながら、雑談に応じれるんです。そういう授業を7年間もしていたので、脳が並列処理にすっかり慣れてましたね。最後のほうでは福沢諭吉著『福翁自伝』や物理学者の山本義隆著『近代日本150年—科学技術総力戦体制の破綻』を採り上げています。作品を読みながら、対話を重ねたわけですが、生徒の学力に合わせて、学年がアップするごとに内容が充実し、高校生になったころには大学のゼミレベルの議論となりました。道内の大学ではそうしたレベルのゼミはおそらくないでしょう。その生徒は入試小論文300点満点で295点で合格していますから、おそらく小論文は最高得点でしょうね。
 本題に戻ります。生成文法から分析すると、主語が同じだから、後の方の節の主語が省略されただけ。こういう論説文を読みなれると、頭の中で自動的に基底文に分解がなされて意味理解がすっとできるようになる。大西泰斗先生のイメージでとらえる英語はとっても役に立つが、論説文を読むときは生成文法の知識もあった方がいい。
(高校はたった3年間で卒業だ。大学は4年、そのあとは大学院だ。海外の大学の方がこの生徒の進路には合っている。宇宙を研究対象とする科学者になりたいと言っている。つまりは物理学者になりたいということ。)
 第2段落は数字を換算しながら、想像力を膨らませて、イメージをしっかりつかめ!「書き手が脳裏に描いたイメージを読み手が脳裏に正確に再現するのが読解」であるから、計算能力はもちろん必要とされる。単位の換算である。

 1ポンド=454g(バターは半ポンドでしたが、現在は200gと150gになっています)
 1ガロン=3.8リットル(米国ではガソリンはガロン単位で販売されています)
 1エーカー=0.4ヘクタール(面積単位acreは3段落目に出てきます)

  第2段落以降は平易な文章ですから、ブログ上では解説しません。
 1月22日の試験までに、Cutting Edge 2020の問題18題の内、半分程度一緒に読んで解説したら、この生徒のレベルなら論説文の読解になれるだろうから英語は高得点を獲れる。
 数学も問題なしだ。国語と社会と理科がなかなかたいへんだろう。理科は計算分野を中心に見直しを続けている。社会科は新聞やそういう題材の本を読んだりしていないので、難易度の高い入試問題では高得点は無理だろう。受験問題を解いているだけでは合格できない。1/22は国語と英語のみ、それで合否判定して、2月の本試験でステラコースの生徒が選抜されるようだ。

 あと1か月でどこまで迫れるか、もう時間がいくらもない。

(根室から、ステラコースに昨年1人合格しているようだ。数研2級数研準2級と英検2級英検3級を中3で取得したと噂に聞いた。塾へは通っていない。根室管内で数学と英語をそういうレベルで教えられるお母さんは一人だけだろう。稀な組み合わせである。凄いね! こういう子どもの学力問題に関心の強い人が一人は根室市議になってもらいたい、極東の町根室にも人材はいますが、なかなか表には出てきてくれません。)

<余談:冠詞類>
 冠詞類は日本語にはない機能なので、学校の授業ではそこに焦点を当ててなされることがほとんどない。しかし文意を正確に把握するには冠詞類の理解は不可欠なので、定冠詞、不定冠詞、無冠詞、単数・複数の区別にも注意して読んでほしい。指示代名詞は元の単語で訳す癖をつけよう。
 


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#4623-2 根室の高学力層にかかわる問題 Oct. 3, 2021 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

(ブログの用量がオーバーしたようなので、3つに分割してアップします)

 国立旭川医科大学に現役合格した生徒の中学時代の定期テストの最高点と並びました。学力テストではまだ得点にずいぶん差があります。でも2か月間よく勉強しました。
 学力テストも期末テストも学年1位。実績があがると、自信がつきます。それがさらに学力をアップさせます。そして学年トップはあたりまえという自信と心の余裕が生まれます。実績とそれに基づく自信がないと熾烈な競争には勝てません。ビビっていたら実力が出せませんから。
 毎日やることは、すぐに習慣となります。よい習慣も悪い習慣も、数年たつとその人の人柄や性格となります。だから、毎日やることを疎(おろそ)かにしてはいけないのです。

 この生徒は口数が少なく黙々と勉強していますので、授業の合間に息抜きを兼ねてときどき雑談。コミュニケーションのトレーニングも必要なんです。それで話題を探し、何になりたいか訊いてみたら、科学者になりたいそうです。宇宙に興味があるという。

「世界各地の著名な天文台には世界中から研究者が集まっています。そいう中にいる自分を想像してご覧?」

 この生徒の進路は、大学は米国の大学かも知れないと思いました。カーネギーメロン、マサチューセッツ工科大、スタンフォードなどがおススメです。高校で英検準1級を取得すれば、留学には十分ですよ。留学して1年間、英語の文献を数十冊も読めば語彙は飛躍的に増えて、英検1級レベルの語彙は獲得できます。それで十分です、英検一級なんて受験する必要もありません。国内にいるときにそういうレベルの語彙数を獲得するのは、高校生には無理がありますが、海外留学で好きなジャンルの英語の本を大量に読めば自然に語彙は増えます。それはもう勉強の領域ではなくて、好奇心を満たす行為ですから、遊びの領域です。好奇心が強くよく「遊ぶ」者はよく学ぶということ。論語は真理を述べています。

これを知るものはこれを好むものに如(し)かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず

 英作文問題と解説がすでに8,500題を超えました。これも好奇心のなせる業ですよ。最初の目標は500題でしたからね。面白くてとまらない、やめられない。(笑)
 ニムオロ塾では希望者へ毎日配信しています。札幌へ進学してからも配信には問題がありません。グループメンバーに登録を残しておけばいいだけです。便利な世の中になりました。問題には配信するごとに連番がふってあり、問題ごとにそれぞれ附番してありますから、どの問題でも質問は簡単に受け付けられます。会話がベースの英語ですから、それだけでは難解な英文を読むスキルは身につきません。ハラリの’Sapiens’の解説が40回分ほどアップしてあるので、難易度の高い英文を読むトレーニングはそれを利用したらいい。

 生徒一人一人、希望が違うので、視野を広げ、希望を叶えるための手助けをするのがわたしの役割です。根室にいると視野が狭くなります。それは中学生に限らない。根室にずっといる大人たちはもっともっとひどいことになっています。
 根室の土壌でしっかり育って、古里から離れて渾身の力で世界へ羽ばたいたらいい。
 予習方式の勉強スタイルと、深い思考様式を半年で身につけそうで、関わるのが愉しい。ドキドキ、ワクワクしてます。


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#4623-1 根室の高学力層の生徒にふさわしい進路とは? Oct. 3, 2021 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

<最終更新情報>10/4午前11 

 今回は、前半は高学力の生徒に関わる問題を、後半は下位30%の低学力層の生徒に関わる問題を取り上げます。

 7月下旬に保護者から相談に乗ってもらいたいという連絡を受けて、生徒と一緒に来てもらいました。生徒本人を見て相談に乗った方がいいからです。性格もわからないようでは的確な返事ができません。それに生徒の意向と保護者の意向と違っていることがよくあるのです。(笑)

 4月の学力テストの結果を見せてもらいました。学年5400点に少し届いていません。光星高校ステラコースにチャレンジしたいということでした。光星ステラは東大と国公立大医学部受験専用のコースであり、札幌南高校と並んで道内で最難関高校です。学力テストで450点を越えなければ合格はおぼつかないので、その旨伝えました。
 数学と英語の塾へも通っているので、使用している教材ももってきてもらいました。英語は難易度低すぎで、こんなレベルの教材では合格は無理、得点も6割台でした。使用している教材のレベルが学力テストの得点に直結しています。弱点は英語と社会と理科です、この3科目が6割台。
 数学は百点だったから、いままでのところはいいが、使用している問題集は道内最難関の高校受験には難易度が低いと判断し、必要にして十分なのにコンパクトな解説が載っていて、レベルの高い受験問題まで採録されているシリウスに変えることを薦めています。この生徒の学力なら、独力でシリウスを予習方式で高速学習できますから、授業速度の遅い集団授業の塾へ通う意味はなくなります。どうするかは本人の問題です。

 難易度の低い問題集は時間の無駄、学力に応じた難易度の問題集に切り換えたら、数学は得意そうだから、集中力がアップして頭の回転が違ってきます。問題集を切り替えるだけで「高速ギア」を会得できると判断しました。
 今年、根室高校から旭川医大へ現役合格した生徒には小51月、入塾早々からそういう学習スタイルへ切り換えさせました。気持ちよさそうに7年間勉強してました。7年間そういう学習を続けたのですから、もともとよかった頭がさらに進化してしまったのです。同じ時間内にやる学習量が標準的な生徒の3-5倍はありますから、そして思考の深さは数倍、それらに7年間の学習時間を掛けたら、莫大な学習量の差になるのです。競争相手は根室の同じ学校の生徒たちではないのだから、学校の順位は気にせずとも好いと、口が酸っぱくなるほど言い続けましたが、結果が勝手についてきて、学年トップを7年間維持することになりました。でも、小4から同じ方式で勉強すれば、ほかにも数人このレベルの生徒が同じ学年にいました。
 同じことが、7月下旬に入塾したこの生徒の周辺にも言えます。この学校の中3だけで5-6人ほど、学習スタイルを変えたら、同じレベルで戦える生徒たちがいます。そのほとんどが、小4からスタートして、独力で勉強できるような学習スタイルを身につけたら、北大程度なら現役合格できる能力の生徒たちだと思います。根室はそういう潜在能力の高い生徒たちを育てそこなっています、もったいないですね。根室市長が北大卒なのはあたりまえなんて時代をつくれるのです。
 集団授業形式では全国偏差値70超の生徒を扱いにくいのは事実です。根室高校自体がそうなっています。高学力層と低学力層の両方がスポイルされています。そうせざるを得ない事情入学してくる生徒たちの学力格差の拡大と低学力層の肥大化がありますから。根室西高校が廃校になって、根室高校1校体制になってから学力格差が拡大してしまいました。下位30%層はそれまでは根室高校へは入学できませんでしたから。根室高校の先生たちは想定外の事態に、右往左往しています。

 学習時間を訊いたら、平日は2時間程度、土日は4時間、週にたったの16時間です。これでは都会で勉強している生徒たちと勝負になりません。競争相手は根室の生徒ではなく、都会で小学生のときから難関高校合格をめざして勉強している生徒たちです。首都圏では開成中学などの中学受験の標準的な学習時間は週30時間を超えています。根室にいると「小さなお山の大将」になって、この辺りの事情が見えないから、はっきり告げました。「勉強時間が足りない」と。
 進学するための受験勉強のやり方の相談だったはずが、相談が終わったところで英語を教えてほしいという申し出があり、翌週から教え始めました。受験7か月前ですから、急がなければと思ったのでしょう。
 一つでも6割台の科目があったら合格できるはずもないのですから、学力テストで9割、定期テストでは百点が目標です。合計点では学力テストは9割り450点、定期テストでは490点が目標。

 2か月間で学力は期待以上にアップしてます。学力テスト総合Aで、前回よりも24点アップ、先週の前期期末テストでは490点台に届いています。これは100%生徒の努力の結果です。わたしは生徒の学力に見合うレベルの問題集を選んでやらせ、勉強の仕方を伝え、とりあえずの具体的な目標値を示しただけです。問題をやっていて何か大きな疑問がわけば質問するでしょうが、いまのところ質問はほとんど出ません。そういうレベルの生徒です。独力で学習するスタイルを2か月間でしっかり身に着けてしまいました。干渉しないほうがいいのです。教え込むことも干渉になります。こういう生徒は自分のペースで干渉なしにやるときに、能力が最大に発揮できます。授業での説明も必要のない時にやれば、余分な干渉になります。塾に頼らなくても、自律的に学習できるように変化しましたから、札幌の高校へ進学してからも問題なしです。こういうのをメタモルフォーゼ(das Metamorphose)というのです。


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#4622 根室の中学生の進路と学力問題:高校進学で流出 Oct. 2, 2021 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

 9/18の北海道新聞に面白い記事が載ったので紹介します。
 毎年中学卒業生の20-30%が釧路などの外部へ進学しているので、根室高校が大幅に定員割れしています。せっかく空いているのだから、「根室の子どもたちは根室で育てたい」と根室高校教諭が述べているのは、もっともな話です。そこで、市内の中学校の先生8名にお集まりいただいて根室高校側の受け入れ態勢の説明をしたとあります。
 歴史的な使命を終えた事務情報科を廃止すれば、ちょうどいいくらいだから、1学級減らすという手だってありますが、そうはしたくないようですね。でも、時間の問題でそうなりますよ。人口推計データによれば4年後の2025年には中学校は1学160名ほどになってしまいますから、市外へ流出がゼロになっても一クラス減らさざるを得なくなります。9年後の2030年には2クラス減で間に合ってしまいそうです。あっという間に9年たちます。五年ごとの人口推計データをご覧ください。

<10-14歳の人口> カッコ内は1学年の人数:地域別年齢別人口推計データより
 2025年 806人(161)
 2030年 684 (137)
 2035年 557 (111)
 2040年 477 (95)
 2045年 402 (80)

 この人口推計データを見ると、2050年に根室に高校があるのかなと心配になります。ネットの授業では生徒がかわいそうです。人間関係を作るのがむずかしい。30年なんて案外早いものですよ。いまからどうするのか議論しておく必要がありませんか?長期のビジョンをもち、長期目標を立てて、長期戦略で目標を現実のものに替えていく、そういう仕事をやらなければなりません。根室の教育長はそういうビジョンをお持ちでしょうか?根室市長はそういうスパンで市政を考えておいででしょうか?

 根室高校側でアンケートをとったら、根室高校の特設クラスがの意味がよく解らないという中学生が6割もいて、広報・宣伝する必要を感じたと記事に書いてあります。
 根室高校は普通科に特設コースのクラスが一つあります。特別でもなんでもなくて、10年前の根室高校普通科の平均的な学力のクラスにすぎません。今年までは300点満点だから、150点得点できたら、特設コースのクラスに入ることができています。実際にはそれよりだいぶ低いようです。2004年だったかな、普通科が珍しく定員オーバーして150点で3人不合格、事務情報科へ回されていました。普通科120人の内、元の根室高校普通科の学力の生徒は40人いないということです。これでは特設クラスの意味が解るはずがありません。16年前の根室高校普通科の生徒の平均的な学力よりも少し低いのですからね。逆に、特設クラス以外の2クラスが「特別」かもしれません。16年前には根室高校には合格できないレベルの学力層です。高校統合した結果、何が起きたかというと、元の根室高校の学力レベルの生徒が特設クラス一つだけになって、残りの普通科2クラスの生徒の学力が根室西高化したということです。教える先生たちは学力差の大きさにびっくりしたことでしょう。塾側から見ていると、3年間はなすすべナシという感じがしていました。新し試みをやる先生が出てきていますから、それが組織として継続されることを願っています。

 20-30%なんて、そんなに外部流出しているかな、実感とギャップがあるので、2020年の根室市内の中学生と高校生のデータをチェックしてみます。新聞に載っているデータでも感覚的にヘンだと感じたらチェックしましょう。
 市内の中学生総数は610人、根室高校在校生は493人だから、おおよそ80.8%が根室高校へ進学しています。だから、おおよそ20%が外部へ進学と考えられます。年度別の実際の数値でも大きな差はないでしょうから、流出が20-30%というのは数字が過大であると判断します。過去5年間には例外的に30%の年があったのでしょうか?あっても例外ですね、平均値では20%です。

 流出しているのは理由があります。例えば根室高校野球部。現在の3年生には数人しかいません。野球が大好きな生徒のほとんどが野球ができる根室市外の強豪校へ進学してしまいました。わたしが教えていた生徒でも3人が根室高校以外へ進学しています。根室高校野球部の生徒は羅臼高などと合同チームを組まないと、地区大会すら出場できません。女子バレー部も現在5人かな。試合形式での練習すらできません。基礎トレばっかり、楽しくないと思います。だから高校バレーをしたい生徒は外部の高校へ進学する。
 そういうわけで20%約40人の外部への進学者のほとんどが部活が理由でしょうね

 今年、わたしの知っている限りで高学力層は2名が札幌の高校へ進学しています。進学先は光星高校ステラコース札幌市立旭丘高校です。ステラコースというのは東大と国公立大医学部受験の専用コースとして設定されていますから、道立札幌南高校と同レベルの偏差値、つまり道内最難関の高校です。根室から合格できる学力の生徒は毎年1-3名程度ですから、札幌の有名進学校へ合格できる学力の生徒は流出を問題にするときには無視していい人数ですでも、高学力の生徒が少なくなるのは根室高校の進学実績には大きな影響があります。両親の教育方針など、いろいろ事情があって数人は根室に残ります。高学力層の根室の中学生にとって、釧路湖陵へ進学するという選択肢がほとんどなくなったように感じます。釧路湖陵普通科の学力が低下しているので、理数科でなければ難関大学への進学はできないからです。理数科の偏差値なら同程度の札幌の進学校の方がいい。難関大学への進学者数は札幌市内の進学校に比べて釧路湖陵は圧倒的に少ない。帯広柏陽に比べてもずっと少ない。もう、釧路湖陵への選択肢は根室の中学生にはないのではないか。

 根室高校は公立大学への進学にこだわった進路指導をしているようですが、生徒の平均的な学力は高校統合以来落ちているから、その中身が劣化しています。当たり前だね。今年は小樽商大はゼロでした。札幌市立は一人が学校推薦、一人が一般入試合格だった。一般合格、立派だね。まだそういう生徒がいることがうれしい。

 今年の進路実績から国公立大への進学者数をピックアップしてみます。(あいうえお順)
 (カッコ内は偏差値 2つ目のカッコ内の数字はベネッセの偏差値)

 旭川医大医学部  1(65)(70)
 釧路公立大    2(45)(47)
 札幌市立大    2(52)(57)看護学部
 名寄市立大    1(50)(54)
 公立函館未来大  1(45)(53)
 室蘭工大     3(42)(51)
 芸術文化観光専門職大学 1
 合計11名

 芸術文化観光専門職大学は今年できた大学で偏差値不明。
 
 国公立大と言っても、偏差値45以下が6割を占めています。ベネッセ偏差値で見ると、47と51の大学で5名ですから、半数です。これなら東京の普通の私大の方が偏差値が高いのです。首都圏の私大は偏差値がアップしているので、ハードルが高くなって、根室高校から一般入試では合格できなくなっています。今年は3人しか進学していません。20年前は40-50人くらいいました。
 大学進学実績の推移を20年の長期間にわたって眺めたら、その衰退ぶりは目を覆うばかりです。データを取り上げるときには、激減しているパートも一緒に俎板にあげるべきでしょう。正直であれ。

 データから言いうることは、流出する生徒数を減らすには、部活の人数を増やすことでしょうね。しかし、生徒数が1学年160人の小規模校では到底無理です。団体競技の部活を揃えることは不可能ではないでしょうか?地域別・年齢別人口推計データによれば、生徒数は5年単位で15-25名の範囲で減少していきます。

 卒業生徒数は166名、そのうち大学進学者数は48名ですが、国公立大へは11名、首都圏と青森県の八戸学院大で4名、残りの33名は道内の私大への進学です。ボーダーフリーと言われている大学への進学が増えてはいませんかね?20年間で進学できる大学のレベルが劣化したことがわかります。残念ながら、根室高校生の学力低下はまだとまっていません。

 道内の私大ランキングによれば、偏差値50以上の大学は6校のみ。
 *道内の私大偏差値ランキング 

<根室から難関大学へ進学する方法>
 今年、根室高校から旭川医大医学部へ現役合格者がでた。小中高と根室で育った生徒が根室高校から国公立大医学部へ進学したのは初めてではなかったか。
 長期教育戦略とその都度のデータは弊ブログに残してあるので利用してもらいたい。
 この生徒は小5の1月から塾通いした。難易度の高い問題集を使用して1年前倒しで学習。何とか間に合った。本音を言うと4年生からやらないと間に合わないが、生徒が優秀だったから何とかなった。(笑)
 国語と数学と英語は塾で何とかしたが、化学と物理は学力の高い生徒2人の提案に応じて担当の先生が2か月ほど週1で放課後補習をしてくれた。こういう協力体制と適切な進学指導があれば、毎年、北大総合理系レベル以上の大学への現役合格者が数名出せるだろう
 現在、光洋中の3年生には7名ほど学力の高い生徒がいます。他の学校にも1-2名いるでしょうね。この学力層は札幌の進学校へ進学すればほとんどが北大以上の大学へ現役合格できる可能性があります。しかし、根室高校からでは全員討ち死にでしょう、一浪せざるを得ません。そういう授業レベル、のろい進捗速度の授業になっています。生徒の学力が低下しているから、どうしようもないのかもしれません。
 でも、そういう現状を改善しようとチャレンジを始めた先生もいます。難易度の高い問題を取り上げて、ネットに解説をアップしてくれている数学の先生がお一人います。特設コースの生徒がそれを使って勉強しています。好い試みですね。数Ⅱや数Bの受験レベルの問題を、こうして2年生のときから採り上げて解説してくれると、数人の生徒には確実に効果があります。昨年までは受験レベルの難易度の問題は3年生にならないと授業で採り上げられませんでした。先生お一人お一人の工夫が、大きな改善につながります。

 勉強の仕方を指導するだけで、中学生の高学力層の学力は短期間で飛躍的に伸びます。学力テストで400点の生徒が3か月で450点まで伸びることは、学習の仕方を変えただけで可能なんです。わたしは実績データが背後にあって語っています。生徒が本来持っている力を解放してやるだけで、学年5位からいきなり1位に躍り出す、もったいないね、実際には毎年そういう生徒が何人もいるんです。それなのに教える側が高学力層の生徒の指導の仕方がわからない。やり方を変えると短期間で頭がよくなってしまいます。よくなってしまった頭でさらに勉強するから、以前とはまるで結果が違ってくるのです。

 学習量は集中力と基礎技能のスピード、そして時間の関数です。だから、読み・書き・計算の基礎技能が高くて、集中力が大きい生徒は、普通の生徒が10時間かかるところを1時間でクリアできます。そういう学力の生徒たちが、毎日4時間、土日は8時間勉強したら、圧倒的に学力が高くなるのはあたりまえです。学習量が10倍になっていますから。そういう段階に到達すると低速の授業なんて聞いてられなくなる。ぬるい授業を聞いているのは時間の無駄、問題集で独習したほうがいい。難易度の低い問題をいくらやっても頭はよくならぬ。
 旭川医大へ現役合格した生徒は中学生のときから難易度の高い問題集で、コンパクトな解説を読んで、独習&予習スタイルで勉強してきました。学校の授業時間中も塾用の難易度の高い問題集で「自習」し続けました。だから、先生たちと軋轢が大きかった。根室高校から現役合格を目標にしていたので、小学校の終わりからそういうスタイルに切り換えました、軋轢覚悟で、しかたないですね。宿題は学力テスト学年5位以内の生徒は免除でいいと思います。根室高校ならベネッセ模試で学年5位以内の生徒には宿題免除の特権を与えましょうよ。そういう生徒を難易度の低い問題につきあわせる必要はありません。自分で目標を立てて、難易度の高い問題集にチャレンジしているので、邪魔しないのが一番よいのです。学習に自主性を求めているのに、生徒の自主的な学習の邪魔をするのはおかしくありませんか?
 ようするに高学力層の独習を邪魔しないこと、それが一番大切です。脳力に見合った授業は学力差の大きい集団ではできっこないのだから、静かに問題集を説いているのを黙って認めてやるぐらいの大人の度量をもってもらいたい
 教えている先生の学生時代よりもトップレベルの生徒は学力が高い。高学力の生徒は先生の学力を測って、対応している。ふだん言っていることと真逆な理不尽なことを要求したら、たまには牙をむいて抵抗しますよ。

 5名くらいの優秀な生徒に高速授業での放課後補習をして、都会の進学校並みの環境を用意するのが、根室高校側のまっとうな受験対策でしょうね。放課後補習は自由参加にしたらいい。2年間で受験科目を終了するような密度の高い授業について来れるのはせいぜい5名ですから、それでいい。7時間授業にして、7時間目は希望者のみとしたらいい

 学力の高い生徒はまだ毎年数名は根室高校へ来てくれている。せめて、3名くらいは毎年北大以上の難易度の大学へ合格させてやりましょうよ
 具体的な仕組み作りを急ごう。先生たち一人一人の問題ではなくて、学校のマネジメントの問題ですから、学校長の力量が問われています。根室高校だけではありませんよ。中学校や小学校長も同じです。地域の高学力の生徒たちの学力を存分に伸ばしてやるには、高校だけではできるはずがないことは誰にだってわかります。小学校が一番大事かもしれません
 それとお母さんたちの教育が大切です。家庭で育まれるものが多いのですから。小学校低学年からゲームやスマホをやりたい放題、読書習慣はゼロ、そんな子供が中学生になったら、語彙力はない、読書力も、思考する力も小さいまま。脳が未発達なまま中学生になってしまうんです。そういう中学生が2-3割くらいいますよ。こうした生徒は暗記モノがとっても苦手です。教えてことも10分もすると忘れて同じ間違いを繰り返します。根気よく繰り返し教えて、脳の記憶エリアを広げるトレーニングからやらないといけない。とっても手間のかかる仕事です。誰かが手を貸してやらないと、そのまま落ちこぼれていきます。年齢相応に脳が発達していればなんともないことが、中学生になってからでは時機を失しているので、とんでもない手間がかかります。30%の低学力層の内、救えるのは手間暇を惜しみなくかけてもだいたい半数です。わからない授業を中高と6年間聞き続けることになります。勉強が楽しくない、かわいそうです。少し脱線しましたので、本論へ戻ります。

 国公立大へ10名合格したって、中身が問題です。いまでは東京の普通の私大の方が偏差値が高い。首都圏の大学への進学者数は1割に激減しているのですから。データをしっかり見て生徒の学力改善に努力してください。もちろんわたしも、小さな私塾を通じて努力します。

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文字が読めるように、大事な部分を拡大した写真を貼り付けます。
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#4609 根室高校から東大理系現役合格へのシミュレーション Sep. 1, 2021 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

<最終更新情報> 9/2 11時 麒麟さんの投稿を読んで、書き直しました。麒麟さんどうもありがとう。
 9/3朝8:35追記 <東大理三を受験したい生徒が現れたら>


 偏差値45の根室高校は都会の偏差値45の高校とは決定的な違いがある。それは少数だが高学力層が存在することだ。田舎の偏差値45の高校には全国模試で偏差値75超の生徒がいる。都会ではありえない。
 根室という地域社会はこうした貴重な高学力の生徒たちを育て切れているのか、というのがわたしの問題提起である。

<東大理系の1次試験と2次試験の合格最低点>
 東大理系は、理科一類、理科二類、理科三類に分かれている。理科三類は医学部進学系。
 共通テストでの足切りラインを検索してみると

      共通テスト  2次合格最低点  合格定員  定員割合
 理科一類:699/900   333/550   1108人 (63.8%)
 理科二類:629/900   314/550    532人  (30.5%)
 理科三類:534/900   375/550    97人    (5.6%)
                    1737人

 共通テストは700点をクリアすればよろしいということになる、問題は2次試験である。理科三類は医学部で定員が少ないので、2次試験の合格最低点が68.2%と高い。
 共通テストの足切りラインをクリアできたら、後は2次試験のでき次第と言うこと。

<理三受験は学習スタイルが特異>
 理三受験者は共通テスト対策はほどほどにやって、2次試験対策に勉強時間を投入していると読むべきだろう。
 ハンドルネーム麒麟さんの投稿によれば、2次試験の配点は東大理系(理科一類から三類まですべて)の550点は、共通テスト110点(900点満点を圧縮)、数学・理科・英語が各120点、国語が80点です。
 以下のサイトで確認しました。
*東京大学の入試科目および配点(共通テスト・二次試験) | 東京大学入試情報2022 | 東大塾 | 河合塾 (kawai-juku.ac.jp)


  麒麟さんによれば、地方の国公立高校からの合格者は毎年数名にすぎないという。数学オリンピックに合格できるくらいの素質のもち主でないと地方の国公立高校からは合格できぬほど、熾烈な戦いであるようだ。そんなレベルの生徒を指導できる教員は地方の公立高校にはほとんどいません。私塾だって同じことです。


<根室高校から国立旭川医大へ合格した生徒が東大理三を受験したとしたら?
 今年3月に根室高校から国立旭川医大へ現役合格した生徒の共通テストの得点は706点。110点に換算すると86点。
 東大理系の2次試験国語・数学・理科・英語の4科目。2次試験で平均65点を超えるのは地方の公立高校からでは無理がある。理科一類か理科二類が目いっぱい。理科三類は地方の公立高校の生徒たちにとっては手の届かない北極星のようなもの。

<いつから勉強をスタートさせるべきか?>
 小5の1月からの通塾だったので、高3になって英語も数学もかなり厳しいスケジュールで勉強せざるを得なかった。わたしが、思い描いているのは小4スタートである。この標準スケジュールに1年9か月遅れてスタートしたことが大きく影響した。数Ⅲが終わったのは3年生の夏休みころだった。そのあとで大急ぎで「1対1シリーズ」で勉強していた。東大受験なら『マスターオブ整数』などの問題集も手を付けないといけなかっただろうが、そこまで手が回っていない。英語は受験長文問題集のほかに2次試験対策としてハラリ『Sapiens』を原書で50頁ほど精読している。(国立旭川医科大学の2次試験科目は数学と英語の2科目)
 小4スタートなら、もっと余裕をもって勉強できただろう。結局都会の進学校や東大受験の塾と同じことをやらなければいけないことになる。

<どうやれば根室高校から東大理系への合格者を輩出できるか?>
 国語・数学・英語の三教科は小4から一貫して同じ教師が教えたほうがいい。問題は物理や化学だが、根室高校には放課後補習でなら東大進学希望でも指導できる教員が2名いる。複数の生徒が一緒に、放課後補習を提案すれば数か月間時間を割いて協力してくれる。部活も担当しているからたいへんだろう。とってもありがたいことだった。問題は2次試験の指導ができるかということになる。1次試験のウェイトは1/5しかないのだから、4/5のウェイトを占める2次試験に勉強の時間を割いて戦うことが、受験戦術としては有利だということ。
 これらのことを考えると、小4スタートなら、理三以外の東大を受験できる潜在学力レベルの生徒が根室には毎年3~5人前後いることになるが、2次試験対応で著しく不利となる。それが現実だ。
 根室高校から東大文系への現役合格者は過去2人のみ、見てきたように2次試験のハードルは高いから東大理系へは合格者なしだが、チャレンジしてもらいたい。
 小4から長期教育戦略を立てて、しっかり勉強すれば、根室高校から東大へ現役進学可能な時代が来るかもしれぬ。それには、関係する大人たちの協力体制が不可欠に思える
 東大理系へのハードルは高い、北大や地方の国公立大医学部への進学者を増やすというのが根室という地域の現実的な教育戦略目標にふさわしい。今年、根室高校から現役で国立旭川医大へ合格した岡田君の受験記録が参考になる。いつまでに何をどのようにやればいいのか、目安になる。毎年、現役で国公立医大や北大への現役合格者が出せるようになれば、東大理系の山の崩し方も見えてくるに違いない。いまは見えぬ。

<東大理三を受験したい生徒が現れたら>
 それでも、東大理三を受験したいという生徒が現れたら、伴走することになる。2次試験も英語の指導は問題なしだ。数学は生徒と一緒に勉強したらいい。とりあえず2科目なんとかすればいい。暇を見つけて物理も一から勉強してみるのも一興だ。
 FB上で千葉大学名誉教授の夏目先生とはお友達。彼は百均で手に入るようなものでさまざまな実験をして、解説してくれる。とくに私にやって見せてくれているわけではない。市民講座や子供向けにやるイベント用の準備として、事前にFB上で実験案を示し、チェックのためにやって見せてくれる。複数の物理学者がコメントしているのもとっても興味深い。物理は経済学や数学のようにとっても面白いのだ。


<地域医療問題との関わり>
 根室市の地域医療の大きな問題は、中核病院である市立根室病院の常勤医不足である。毎年国公立大学医学部へ一人を進学させることができたら、20名の常勤医師を確保するのはそれほど困難ではない。そういう能力の子どもが学年に3-5人いるのだ。うまく育てたらいいだけ。
  毎年、根室高校から国公立大医学部へ進学していれば、学齢期の子どもを抱えた医師が市立根室病院へ赴任してくる。東京で働く2倍の収入が保障されるのだから、子どもの教育問題に懸念がなくなれば、根室で働きたいという医師はたくさん出てくる。自然がいっぱい、魚貝類が美味しい。市政が閉鎖的でなければ10年住むうちに定年までずっと働いていたいと思うだろう。住みよい街は、ここに住んでいるわたしたちが創る。

#4608 ②学力格差の原因、①英語音読特訓授業はその時に参加している生徒で内容が決まる Aug. 26, 2021



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#4605 高学力の子どもが根室から出て行く事情 Aug. 21, 2021 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

 根室には1学年当たり180-200人ほどの生徒がいる。上位5人くらいは高校生になりベネッセ全国模試で偏差値70を越えられる。都会と同じシステムで教育を受けられたらの話だ。この上位5人は北大くらいなら十分に現役合格可能な能力をもっている。だが、成績上位の者たちは根室高校への進学を避けて、釧路湖陵や札幌の進学校へ向かう傾向が強い。なぜだろう?高学力の生徒の視点から問題点を探ってみたい。

 偏差値70を超える生徒が退屈しない授業は根室では小中高を通じて、通常の授業では提供されない。授業速度も遅い。学力テストの範囲表に合わせて授業をしている先生が多いからだ。2月初旬になってもまだ終わらない。普通は12月か1月半ばには終わって、1年間の復習をやっていなければならない。西日本の先生たちと話したことがあるが、1月からは総復習をしているという。根室のスタンダードは日本標準からだいぶ外れていると思った方がよい。
 では高学力の生徒たちは難易度が低くて進捗の遅い授業時間中どうしているのだろう?
 わたしは、大学院で経済学を研究する傍ら、3年間渋谷駅前の進学教室で教えていたことがある。慶応女子(高校)や立教女学院(中学)に合格した生徒たちに授業中どうしているのか尋ねてみたことがある。
「予習方式で勉強しているし難易度の高い問題をやっているから、学校で授業中どうしているの?」
「ずっと下向いて、違うこと考えています」
 根室の高学力層の生徒たちも同じです、授業なんか聞いてやしない。速度が遅くて難易度が低い問題なんて退屈で聞いていられない、でも、ほとんどが「いい子」たちだから、じっと我慢している。ほとんど児童虐待ですよ。高学力の生徒たちにとっては学校の授業は時間のロスなのです。進学校に合格すれば、授業速度は大きいし、難易度も高い問題を授業で採り上げてくれる。退屈なんかしないですむ。都会の進学校へ行かなければ、じっと我慢の3年間を過ごさなければならない。その後に受験が待っているが、3年間レベルの低い、速度の小さい授業を受け続けたら、大学受験では圧倒的に不利になることは誰にでもわかるモノの道理です。
 一つホットなエピソードを紹介します。3月に根室高校から現役で旭川医大へ合格した生徒が、「どこの高校からきたの?」と出身校を確認し合う中で、「根室高校」と告げると、「ありえない」と数人から言われたそうです。ほとんどの生徒が関西あるいは首都圏や道内の偏差値65以上の進学校から合格しています。合格した生徒たちは偏差値45の高校から国立医大への合格が不可能であることをよく知っています。実際に東京都内の偏差値50以下の都立高校から国立医大への進学実績はゼロだと思います。国立医大を受験するには偏差値65以上の進学校を経由するのが「常識」なんです。そのクラスの高校は、道内なら、釧路湖陵理数科、帯広柏陽、札幌南、札幌旭丘、札幌光星、小樽潮陵、旭川東など。

 さて、そんな偏差値45の根室高校から難関大学へ毎年数人現役合格者を出すにはどうしたらいいのでしょう?優秀な生徒が学年5人ほどいるので、対策は案外簡単なのです。学校の先生たちが自立的な学習の邪魔しなきゃいいだけ。要求に応じてそういう生徒たち数人に放課後補習をしてあげたらもっといい。根室高校の物理と化学担当の先生お二人は、生徒二人からの放課後補習提案に週に1-2回、2か月間協力してくれました。国数英が9割(540点)取れないと、物理と化学と政経倫社が6割(180点)だと一般入試では合格できません。

①中学生なら学力テストで科目ごとに90点以上とったら、国数英理社五科目は授業を聞かなくていいことにしてもらいたい。難易度の低すぎる宿題も免除しよう。高学力の生徒は自分で学習する習慣がついているので高学力なのだ。だから、宿題なんて出す必要がない。やさしい教科書準拠問題集ではなくて自分で難易度の高い問題集にチャレンジしている。授業中にそうした問題集で自習することを認めてやったらいいのだ。
②国語の時間は文学全集やそれ以上の難易度の作品を読むことを認めたらいい。哲学や経済学や数学の専門書でもいいし、岩波新書レベルの本でもいい。好奇心の赴く分野の専門書を選択したらいい。
 わたしは高校時代に公認会計士2次試験の参考書で勉強すると同時に、その延長で経済学に興味がわいてマルクス『資本論』やヘーゲルやニーチェを読み漁った。高校生のやわらかい頭は、そういう難易度の高い本を読むことでそれ用に変わっていくもの。思索が深いところに届くようになるんです。だから他の分野でも、難易度の高い本が自然に読めるようになってしまう。思考の鋳型は中学生と高校生のときの勉強の仕方で出来上がるもののようです。思考の鋳型をつくる旬の時期が中高時代の6年間にある。旬の時期を逃してはいけません。


 さて、国数英の授業時間を自習に充てることができたら、週に10時間ぐらいは勉強時間を増やせる。
 学習は自学自習が基本だ。自律的に予習方式で学習している生徒の邪魔をする必要はない
 根室高校は数学と英語の授業は問題がなくなりました。高学力で難関大学を目指す生徒は宿題は別扱いにしてくれるように変わってます。先ほど紹介した生徒は3年間、数学と英語の授業は難易度の高い問題集やハラリの『Sapiens』を読み続け、現役で国立旭川医科大学へ合格しています。数学の教科書は「知りたいことが書いていない」とほとんど開いてすらいません。使っている問題集には教科書には紹介されないコンパクトな解法と難易度の高い問題が載ってます。高校普通科の標準的なレベルの教科書は教科書は学力の高い生徒のニーズには合わないのです。
 やり方次第で根室高校から難関大学へ現役合格者を毎年数名出せるのだから、小学校や中学校も足並みをそろえてもらいたい。弊ブログ#3941と#3942に具体的な事情は書いてあるのでそちらをご覧いただきたい。

 高学力の生徒はおおむね「よい子」が多いたまに理不尽なことには納得のいかぬ反抗的な生徒がでてきます。授業が退屈だから、難易度の高い問題集を学校にもっていって授業時間中にやっていると、「そんな難しいのをやっても、俺のテストで満点取れないだろう?」、授業を聞けと押し付ける。中学校でも同じことが起きる、そのたびに教科担当教員とバトルになる。モノの道理のわからない大人と話すのはとっても疲れると思うよ。
 放っておいてくれたらいいのだ。高学力の生徒は授業の邪魔をするわけではなく、黙々と問題集を解いているだけだから。レベルの低い内容のそして進捗速度の遅い授業は高学力の生徒たちには時間のロス以外の何物でもない札幌の進学校で勉強すれば、望み通りのハイレベルな内容の授業を受けられるのである。そういう生徒たちと大学受験を競うことになるから、授業時間のロスはできるだけ避けたいのは当然の心情だろう
 根室の学校でレベルの低い授業を受けている間に、大学受験で競い合うことになる生徒たちは受験レベルの内容の授業を受けている。根室高校にいたら、自力でそういう生徒たちに匹敵する学力をつけなければならないのだ。じゃまはしないでもらいたい
 根室にはまだ、各学年に3-5人、毎年北大以上の難易度の大学へ現役合格できる能力の子どもがいる高学力の生徒を潰さないでもらいたい
 高学力の子どもたちが、釧路湖陵や札幌の進学校へ行かずに根室高校へ進学して、希望通りの難関大学へ毎年合格できる町にするにはどうしたらいいのか、仕事を通じて自分たちに何ができるのかを問い続けてもらいたい。そうして30年後の根室の町を住みよいものにしよう
 毎年国公立医学部へ根室高校から現役合格できる生徒がいたら、学齢期の子どものいる40代の医師が市立根室病院へ赴任してくれる。20年あるいは30年間同じドクターが診察してくれる。地域医療を守れるか否かはここに住んでいる自分たちの努力次第ということ。

 「よい子」は争うのが嫌だから、文句を言わない代わりに、根室の学校を見限り、中・高から都会へ出て行くケースが多いよ偏差値45根室高校普通科へ進学したら、難関大学への現役合格はほとんど不可能となるなんて悲しい話だ全国偏差値45というのは全国レベルでは学力下位30%ということ、五段階相対評価なら「2」です
 高校統合後、入学してくる生徒の学力が下がり続けているので、普通科の授業内容はますますレベル低下を来している。20年前のレベルの授業をしたら、普通科の半数以上が赤点で留年となる。それほどひどい状態です。根室高校の先生たちはあきらめちゃって赤点(30点未満)の生徒に追試をやらない科目が増えてます。異様に難易度の低い選択科目も増えています。例えば、「基礎数学」。この科目選択した生徒は標準的な高校普通科の生徒の学力はありませんよ。3年生ではコミュニケーション英語(教科書はVIVIDⅢ)も選択科目です。

 今年は旭川医大へ現役した生徒のほかに北大理系へ2人合格しそうな生徒がいたが、わたしの眼から見たら「よい子」だったのと、小学校からの大学受験長期戦略がなかったので、希望通りにいかなかった。じつにもったいない結果になった。現役合格できる潜在的な能力は十分にあったよ。根室のシステムの中で、そして長期戦略を欠いたために願いが叶わなかっただけです。浪人できたら北大理系に合格できるのに、みんなが浪人できるわけではありませんから、「現役合格」させてやるというのは、その生徒に人生にとってはとっても大切なことなんです。
 今もそういう生徒が中学生で各学年に5人ほどいます学校の先生たちは彼ら・彼女たちの勉強の邪魔をしないでもらいたい。自立的な学習が大切であることは、先生たちが普段から生徒へ言っていることなのだから、自分の言葉に責任をもってもらいたい。

 市教委も、根室教育長も高学力層に固有なこうした問題解決に取り組んでもらいたい。いま根室市議選が行われており、明日8/22が投票日だ。新聞をみると市議候補たちの7人が石垣市政に五段階評価で5をつけているが、根室の教育行政をチェックするような姿勢がないということだろう。

 別海町はこの十数年で学力がアップしている根室の市街化地域の中学校よりも格段に学力テストの平均点が高いが、眞籠(元)教育長と青坂(元)別海中央中学校長など、教育行政と学校管理職がしっかりタッグを組んだ成果だろう。眞籠さんは地元町役場の職員だった。今は退職して、毎日畑を耕して汗を流しておられる。少年団の活動にいまもかかわっている。青坂さんは一時期厚床の校長でした。もったいないことをしました。市教委は、なぜ光洋中学校の校長にしなかったのでしょう。千葉大学教育学部卒だから大学入試は北大教育学部よりも上。学力アップという具体的な成果を上げてくれたはずです。啓雲中学校では佐藤校長が荒れていたのを大石先生となんとかしました。2010年に北海道新聞が啓雲中学校を取材した記事#1307があります。毎日火災報知器が発報するような学校でした。せっかくよくなったのですが、彼が退職して校長が変わると元の木阿弥になりました。学校マネジメントはむずかしいようですね。「中小企業はオヤジ次第」と言いますが、学校も校長のマネジメント次第で、子どもたちの学力向上ができます。
*「#1307教育再考:根室の未来 低学力④荒れる中学校
 釧路の元教育長だった角田さん(釧路の教育を考える会の会長)は80歳を過ぎたいまも子どもたちも学力問題に取り組んでおられる。釧路市役所の経済部長だった人だ。
 翻ってわが町のありさまを見ると、根室の教育長は、道庁から派遣されて任期が終わると、さっさと根室から去っている。根室へ愛着をもった人はこの十数年間一人もいなかった。こんな教育行政でも五段階評価の五をつける市議の神経がわからない。
 お一人、市政チェックの役割を果たしたいという候補がいるようだ。定員16人のところへ18人の候補者だから、たった2人落ちるだけ、当選したら、何人もの市議が根室の教育行政にモノ申してもらいたい。この18年間市議会は根室の子どもたちの学力低下問題にまったく取り組んでこなかったといってよいのではないか。教育が未来の町づくりの礎である、根室の市議たちは未来を見て仕事をしてこなかったということ。30年先を見通し、確固としたビジョンをもって市議を務めてもらいたい。今回がそんな市議が現れる市議会議員選挙になってくれたらうれしい。

*  「#4099 学力テスト総合A18校科目別データ Oct. 11, 2019
**「#4119 全国学力調査の現実:根室は14管内最低

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 #3941話し合い(1):学力トップ層をどう育てるか Mar. 1. 2019
 #3940進研模試の結果データ:全国平均値と根室高校平均値との比較



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