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#2761 嘆かわしいのは上司の腹の細さ:笹井氏自殺  Aug. 7, 2014 [42. STAP細胞に関する話題]

  度量が大きいことを腹が太い、太っ腹という。

 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)副センター長である笹井芳樹氏の自殺の報が5日に流れた。
*「笹井氏自殺:2カ月前から研究室メンバーの就職先探し」8/6毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20140806k0000m040143000c.html
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 自らの研究室のある建物で自殺した理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹副センター長(52)。理研関係者によると、自らの研究室の閉鎖を覚悟し、約2カ月前からメンバーの再就職先を探していた。若手の研究環境改善にかねて身を砕いてきた笹井氏だが、心身とも疲れ果てた様子で就職先探しも半ばに自ら命を絶った。

 笹井氏は「器官発生研究グループ」のリーダーも務め、研究員や大学院生ら若手約20人の研究を指導していた。脊椎(せきつい)動物の脳の発生過程などを研究テーマにし、レベルの高さで知られる。だが、笹井氏は今年4月、STAP論文の研究不正を調査した理研調査委に「責任は重大」と指摘され、懲戒処分を受ける見込みとなった。
 複数の関係者によると、笹井氏は約2カ月前から研究室メンバーの就職先を探し、「研究室を閉めるから行き先を探すように」とも指示した。実績があれば他の研究室に移りやすいため、それまでの研究を論文にまとめさせたり、学会発表の準備をさせたりしたという。・・・
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 3月にセンター長へ辞表を出していたようだ。その月に心療内科へ入院していたという追加報道があった。どういう精神状態だったかはセンター長は承知していたのだろう。
 小保方さんへ宛てた遺書には「あなたのせいではない」「STAP細胞をかならず再現してください」と書かれてあるという。遺書はまだ警察にあり、小保方さんの代理人である弁護士の手元に届いていない。

 調査委員会からCDBの解体勧告がだされたことが辛かったに違いない。自分の現在の地位がなくなることは3月の時点で受け入れていた。都落ちはするが笹井氏にはほかにいくらでも就職先はあっただろう。気になるのは小保方さんと自分の下に集まってくれた直属の部下達の今後の就職。2ヶ月前から論文をまとめさせたりして再就職の足しになるように具体的な指示をしていたという。上司として責任のある適確な動きだ。
 精神薬を飲みながら、こうした仕事をこなし、最後のほうは2週間ほど人と話もできないほど精神的なダメージが大きく疲れ切っていたという。わたしが上司なら、「君の部下の就職斡旋は私がやるから、しばらく入院加療をしろ」と命じただろう。

 理研には10のセンターがあり、それぞれにセンター長がいる。CDBセンター長は3月の時点でなぜ辞表を受け取らなかったのだろう?心療内科へ入院していたというから、病気療養を理由とした休暇届も提出していたはずだし、上司の決裁が必要だ。
 仕事に関して部下が首がかかるほどの窮地にたったときには自分が責任をとるという覚悟が必要だ。それがなければ一緒に仕事はできない。

 神風特別攻撃隊の話しを思い出した。特攻隊の少年兵は学業抜群の成績そして運動神経のよい者がえりすぐられた。死ぬことを前提に志願、訓練に参加したのである。上官が少年兵に特攻出撃を命ずるときに自分もあとから必ず逝くという腹がなければできるものではない。多くの上官がそうした。終戦になってから飛び立って米空母に突っ込んで散った中将すらいた。特攻の生みの親である大西中将の同期の宇垣中将である。搭乗機の準備を命じられた部下が上官一人では死なせないと二十数人「お供」している。共に武人としての死に場所を選んだ。こういう情緒は次の世代へしっかり伝えなければならない。戦国時代以来ずっと受け継がれてきた男の生き様、死に様がここにある。
*『日本人はなぜ特攻を選んだのか』黄文雄著・徳間書店(2013年11月刊)
 特攻を提案した大西中将は特攻隊編成に当たり隊員達に次のように話している。
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 大西中将は特攻隊編成直後に、「特攻は統率の外道である」と涙ながらに語った。だが、それに続けて、次のように語った。
「しかし、特攻により、敵を追い落とすことができれば、7分3分の講和ができる。そのためにはフィリピンを最後の戦場にしなければならない。しかしこれは九分九厘、成功の見込みはない。ではなぜこのような強行、愚行をするのか?ここに信じてよいことがある。いかなる形の講和になろうとも、日本民族がまさに滅びんとする時に当たって、身をもって防いだという若者達がいたという歴史が残る限り、500年後、1000年後の世に、必ずや日本民族は再興するであろう」P.43

・・・
 敗戦時に割腹した大西瀧治郎中将は、1万4000人にのぼる殉国隊員に向け、次のような遺言を残している。
特攻隊の英霊に曰(モウ)す/善く戦ひたり深謝す/最後の勝利を信じつつ肉弾として散華せり/然れども其の信念は遂に達成し得ざるに至れり/吾死を以て旧部下の/英霊と其の遺族に謝せんとす」p.45
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 仕事は権限と責任と報酬がセットになっている。
 仕事で潔く責任をとるのは男子の本懐、センター長にはそういう覚悟がなかったのではないだろうか。このようなありさまで日本人は大丈夫か、昭和が遠くなったことに慨嘆せざるを得ない。

「笹井君、たしかに君は仕事で甘いところがあったかもしれない、しかし、それは理研という組織のためであり、小保方さんのSTAP細胞研究論文仕上げ手伝うように君にこの仕事を命じたのは私だ。私が責任をとるとき申し訳ないがあなたにも累が及ぶが、そのときまで辞表は預らせてもらう、しばらく辛抱してくれ、すまぬ」

 理研のセンター長を任されたらこういうことが言えるくらい太っ腹であってほしい。
 日本的情緒を心の中心に色濃く宿していなければ有能な部下の上司は務まらないのである。笹井氏の弁明を扱った弊ブログ#2646とあわせてお読みいただけたらありがたい。

 有能な学者の一人である笹井芳樹氏のご冥福をお祈りして筆を擱く。


*#2687 『日本人はなぜ特攻を選んだのか』①黄文雄著 May 26, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-25-3

 #2651 STAP細胞狂想曲(2): 大きな利権の存在 Apr. 20, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-20-1

 #2646 STASP細胞狂想曲 笹井芳樹氏の弁明  Apr. 17, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-17

*#2644 Obokata says STAP cell discovery not fabrication Apr. 14, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-15

 #2639 STAP細胞報道‐2 : 「200回作製した」 Apr. 11, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10-1

 #2638 STAP細胞報道:未熟で何が悪い&ポスドクの悲哀  Apr. 10, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10

 #2581 世紀の大発明 STAP細胞: Cell reprogramming advances (ジャパンタイムズより)  Feb. 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-02


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#2651 STAP細胞狂想曲(2): 大きな利権の存在 Apr. 20, 2014 [42. STAP細胞に関する話題]

 STAP細胞研究から世界最大の再生医療センター事業や再生医療に特化したユニークな製薬企業が生まれる可能性がある。
 理化学研究所で行われているさまざまな研究は科学の進歩に貢献する研究ではあっても、事業化できて利益を生み出すものがほとんどないから、特定国立研究開発法人指定を受けて補助金をたくさんもらいたいのだろう。そういう研究テーマの中で小保方さんのSTAP細胞研究は巨額の利益を生み出す特許となりうるからまったく異質なものである。理研で行われる諸研究にかかわるコストをすべて賄えるような特許と事業をSTAP細胞研究が生み出すかもしれないとしたら、この間の騒動はまったく別の意味をもってくる。

 ebisuは国内最大手の臨床検査会社に16年間勤務していたが、40代の終わりころにテイジンとの治験合弁会社の経営を担当したことがある。臨床治験にかかわる検査及びデータ管理システムを商品とする会社であった。両社が赤字部門を出して合弁会社をつくったのだが、2年目には黒字化した。営業と商品の重点を付加価値の高い方へシフトした。製薬メーガごとにオリジナルで作り込んでいたデータ管理システムを暗号システムを組み込んだオリジナル画像データ保管機能のある高性能パッケージ化してしまったのである。費用は削らず、人も減らさず、合弁会社は黒字になった。有能な社員が6~7人いたからだろう。具体的なプランを語り、彼らの力を引き出すだけでよかった。
 大手海外製薬メーカは全部お付き合いがあったし、国内の製薬メーカもほとんどが取引先だった。
 大型新薬は単一商品で年間千億円を超える売上のものがある。日本は薬の市場としえは世界第2位だろう。製薬メーカはこの20年くらいで合併を繰り返したから、巨大企業20社くらいに統合された。

 日本の三大製薬メーカ:武田、アステラス、第一三共
 世界の6大製薬メーカ:ファイザー、ノバルティス、メルク、サノフィ、ロッシュ、グラクソ・スミスクライン

 アステラスというのは山之内製薬と免疫抑制剤で有名な藤澤薬品工業が合併して2005年5月にできた会社である。武田薬品工業は製薬メーカ売上世界ランキング12位で176億㌦(約1.7兆円)の売上(2011年)。売上トップのファイザーは577億㌦(5.7兆円)の売上である。世界ランキング20位以内に日本の製薬メーカ4社が入っている。

 大型新薬は年間売上高数千億円のものがある一方、その開発には臨床治験を含めて数百億円のコストがかかるが、そんなことは言ってられない、生き残りをかけて激烈な開発競争と販売競争をしている。そういう現場を見てきた。

 理化学研究所の特許権や秘密保持契約が絡むから、小保方さんは必要な情報の開示ができないだろうと#2639に書いた。STAP細胞にかかわる特許権は莫大な利益を生む可能性大である。

 #2646にあるブログの紹介投稿があった。そのブログ記事は利権という視点からSTAP細胞研究を眺めたらどういう風景が見えるのかを教えてくれている。角度を変えたら違った風景が現れるということだろう。真実であるかどうかは判断がつかないが、発生・再生科学総合研究センター副センター長の言を借りると「有力な假説」ではあるのだろう。こんな風に言っていた、「STAP現象は有力な假説です」と。
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一切報道されないSTAP細胞の裏側
http://blog.livedoor.jp/kodohkan/archives/51944343.html
by An Inconvenient Truth (2014-04-19 11:58) 
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 わたしの返信コメントも再掲する。(一部修正)
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ほほう、説得力のある論です。
おっしゃるようにSTAP細胞は数百兆円の巨大利権かもしれません。

STAP細胞からいろいろな器官や組織を創りだすことができる可能性がある。
20年もして研究が進めば、胃袋や肝臓や腎臓すら創れる可能性がある。
治療の概念が一変する。
歴史的な大発見、大発明の可能性が濃厚だ。

これでは実験ノートなど公表できるはずがない。数百兆円の特許が絡む。

理化学研究所は小保方さんを追い出し、他のチームを作ってSTAP細胞研究を継続し、自分達だけで利権を囲い込もうと画策しているのではないか?というのがブログを読んでの印象だ。

国が小保方さんを保護すべきだ。国内から有能な人材を集めて投入して特許権を守りながらSTAP細胞研究をやらせるべきだ。オリジネイターに大きな敬意を払うべきで、横取りなんてとんでもない話だ。
by ebisu (2014-04-19 12:31) 
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  STAP細胞はSTAP幹細胞へ分化し、そこからいろんな細胞や組織や器官に分化する可能性を秘めている。これが再生医療に応用されたら、どれくらいの利益を生むか予測がつかない。再生医療事態が今後どれくらいの市場規模に発展するかはまるでわからないのである。
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器官:いくつかの組織の集まりで、一定の独立した形態および特定の機能を有するもの。動物では、手・足・心臓など、植物では、根・茎・葉・花などをいう。
器官培養:生物の器官や組織片を無菌的に分離し、液体または寒天培地を用いて培養すること。
         <大辞林より引用>
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 神経組織がダメになることで起きる身体の麻痺がSTAP細胞から創った神経細胞を移植することで治療できるし、STAP細胞の培養によってとりあえずさまざまな組織がつくられ、遠い将来には臓器すらつくりうる時代が来るのかもしれない、そういう可能性を秘めているのである。笹井副センター長は器官発生研究グループをもっており、幹細胞や胎盤を含む細胞から器官への分化をコントロールする研究では国内最高権威のようだ。利権という視点からあらためて眺めてみると人材の配置の仕方に理研の狙いが如実に現れているとはいえないだろうか。
 細胞の初期化のメカニズムや細胞レベルから組織や器官への分化・発展の研究が進めば、癌や神経細胞損傷など病気や治療に関する仕組みも一部明らかになるのかもしれない。
 大衆薬のように市場規模は大きくなくても、高付加価値商品となるから売上規模が大型新薬百個分もの可能性はある。交通事故による神経損傷だけを考えても世界中で毎年どれほど起きているのか想像もつかない。
 仮にURLが書いてあるブログがいう数百兆円の10分の1だとしても、毎年数兆円の売上が望めるような画期的な大発見である可能性を秘めている。

 そういう風に事態が進展したら困るのは理化学研究所の理事や小保方さんの上司たちかもしれない。理化学研究所は独立開発研究法人の指定など要らなくなるし、政府からの補助金もまったく必要なくなる。その代わりにわずか30歳の女性研究員の前に全員がひれ伏さなければならない。
 小保方さんはユニットリーダであり、その上にはグループリーダがいて、その上に副センター長の笹井氏がいる。その上にセンター長と他に9つのセンター長、そして理事たちである。一番上がノーベル賞受賞者の野依氏だ。
 プライドの高い科学者たち全員がSTAP細胞研究が進展するにしたがって小保方さんの前にひれ伏すことになりかねない。理研の幹部たちにとってはとんでもない事態だろう。そう考えると、一連の騒動は理研幹部たちが小保方さんを上司にいただくことに対するアレルギー反応に見えてくる。30歳の女性に50を過ぎた男たちがひれ伏すのはなんともいいがたい屈辱だろうが、にこにこして発想のすごさを認めたらいいではないか。いかにも器量が小さく見えてしまう。日本の男たちはそんなに器が小さいのか?

 不思議なもので、利権という視点で2月からのドタバタ騒動をみたら、理化学研究所は小保方さんを外してSTAP細胞研究を継続したいというように見えてくる
 研究チームから彼女を外し、nature論文を撤回させてしまえば、あとは発見者の小保方さん抜きで自分たちでSTAP細胞研究を独占できる。すべてがうまくいったら、理化学研究所は特許権に守られて50年間膨大な収益が期待できる。自分達の地位は脅かされずに世界中の製薬企業へライセンス生産させて、巨大な再生医療センター事業になる現実的な可能性がいまここにあるということだ。
 でも、マネジメントやガバナンスに大きな問題のあることがハッキリしたから、そんな事業化を理化学研究所が首尾よくできるわけがないと思うのはわたしだけだろうか?

 再生医療専用の国立研究所を一つ創って必要な予算を確保し、そこで自由に研究させてやればいい。成長路線とか科学立国というなら、それくらいのことは軽々とやるべきだろう。
 日本の科学の欠点は大きな発想のものが数少ないことではなかったのか。そうだとすると絶対数が激減していく若い人たちのパワーをどうやって上手に引き出すかにこの国の命運がかかっているのではないか?なにをうろたえている。

――< 関連記事 >――

*#2646 STASP細胞狂想曲(1): 笹井芳樹氏の弁明  Apr. 17, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-17

 #2644 Obokata says STAP cell discovery not fabrication Apr. 14, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-15

 #2639 STAP細胞報道‐2 : 「200回作製した」 Apr. 11, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10-1

 #2638 STAP細胞報道:未熟で何が悪い&ポスドクの悲哀  Apr. 10, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10

 #2581 世紀の大発明 STAP細胞: Cell reprogramming advances (ジャパンタイムズより)  Feb. 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-02


<追記:平成28年6月18日> #3331から抜粋引用
 NHKと毎日新聞の女性記者があれだけ大々的に叩いたSTAP細胞はハーバード大学が特許申請をした。しかし、これも報道がなされない。
*http://biz-journal.jp/2016/05/post_15184.html
 理研もあれだけ否定しておきながら、特許申請を取り下げない。ドイツのハイデルベルグ大学研究グループがSTAP細胞を確認したという事実も報道されない。
*http://biz-journal.jp/2016/05/post_15081.html
 STAP細胞は再生医療で数兆円規模の医薬品開発が可能な分野である。弊ブログで、以前その点に関する疑問を取り上げたことがある。STAP細胞の特許が成立すれば、理研は今後50年間国の補助金なしにやっていける。だから利権をめぐって理研内部に大きな疑惑があるが、これもマスコミは追求しない。
 NHKと毎日新聞の女性記者があれだけ大々的に叩いたSTAP細胞はハーバード大学が特許申請をした。しかし、これも報道がなされない。
*http://biz-journal.jp/2016/05/post_15184.html

 理研もあれだけ否定しておきながら、特許申請を取り下げない。ドイツのハイデルベルグ大学研究グループがSTAP細胞を確認したという事実も報道されない。
*http://biz-journal.jp/2016/05/post_15081.html

 STAP細胞は再生医療で数兆円規模の医薬品開発が可能な分野である。弊ブログで、以前その点に関する疑問を取り上げたことがある。STAP細胞の特許が成立すれば、理研は今後50年間国の補助金なしにやっていける。だから利権をめぐって理研内部に大きな疑惑があるが、これもマスコミは追求しない。




 NHKと毎日新聞の女性記者があれだけ大々的に叩いたSTAP細胞はハーバード大学が特許申請をした。しかし、これも報道がなされない。
*http://biz-journal.jp/2016/05/post_15184.html
 理研もあれだけ否定しておきながら、特許申請を取り下げない。ドイツのハイデルベルグ大学研究グループがSTAP細胞を確認したという事実も報道されない。
*http://biz-journal.jp/2016/05/post_15081.html
 STAP細胞は再生医療で数兆円規模の医薬品開発が可能な分野である。弊ブログで、以前その点に関する疑問を取り上げたことがある。STAP細胞の特許が成立すれば、理研は今後50年間国の補助金なしにやっていける。だから利権をめぐって理研内部に大きな疑惑があるが、これもマスコミは追求しない。





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#2646 STASP細胞狂想曲 笹井芳樹氏の弁明  Apr. 17, 2014 [42. STAP細胞に関する話題]

<お利口だが情のない発言> 
 昨日(4/16)午後3時から理科学研究所発生・再生科学総合研究所副センター長笹井芳樹氏の記者会見があった。今度の会見が本音だとすると前回1月の記者会見での発言はなんだったのだろう?STAP細胞への確信を語り、小保方さんを絶賛していたのではなかったか?あれは不注意による過誤だったと述べたようなものだ。「わたしの研究室の直属の部下ではなかった」からノートも見ていないとまでいった。ハーバードの若手研究者に学生に指示するように「ノートを見せろ」とは言い難かったという事情くらいはわたしにも想像できる。ユニット・リーダと副センター長の間にはグループ・リーダがいるから、たしかに直属の部下ではなく、これも事実だ。だが、それでもと思うのである。論理とは別の、情の問題がある。

<4段階のうち関与したのは最後のところだけ:責任逃れ>
 STAP細胞研究を論文発表までを四つの段階に分けて、笹井氏が関与した部分を整理して解説をしていたから、分かりやすい説明であると同時に論理的ではあった。曰く、
①着想
②実験
③図表作製及びまとめ
④論文作成
 の4段階であるが、笹井氏がかかわったのは④の論文作成のところのみであり、2年に及ぶ研究のうち関与したのは最後の2ヶ月間だけと説明した。それも論文仕上げ面で協力するようにセンター長に指示されたからだという。
    (2/24)*(1/5)=1/60
関与したのは研究実験と論文を含めておおよそ60分の1ということだろうか。

 ②の実験や③図表のまとめには笹井氏はタッチしていない。論文の仕上げ部分を指導したからその限りで自分にも責任があるといいながら、ちゃんと自分は担当外だったから責任はないのだよと言い訳を忘れていない。

 共同執筆者に名前を連ねたことについては、バカンティ教授から強い要請があったためと述べた。三人目の責任執筆者になった理由はそういうこと。

 いずれも自分が積極的に関与したわけではなく、仕事上のことで上司に指示されたか、外部の研究者(バカンティ教授)に「強く頼まれたので」引き受けたという消極的な理由が述べられた。それを裏返して読むと、自分には責任がない(あるいはきわめて希薄)と逃げたことになる、卑怯だ。窮地に立ったときに人間の本性が出るもの、そこで自己保身に走るか否かで人間の値打ちが決まると言っても過言ではなかろう。

<三人の作業分担>
 説明によれば実験や解析の作業分担は次のようになっていた。STAP細胞を作製するところを小保方さんが、その分化を検証するところは若山教授が担当し、Live Cell Imagingよる解析及び検証作業に関しては笹井氏が担当。

 論文は撤回すべきだというのが笹井氏の見解であり、理科学研究所の公式見解でもある。
 STAP細胞が幹細胞となり、他の細胞へ分化するかどうかは若山教授の担当なら、小保方さんは自分の受け持ちであるSTAP細胞を作製することで仕事を完了している。あとは若山教授と笹井氏の検証待ちということになる。

 STAP現象についてはあるともないとも言わなかったが、STAP假説でないと合理的な説明がつかないと解説して逃げていた。否定してあとから本物であることが判明したら笹井氏の科学者生命に致命傷となりかねないから慎重に否定はしなかった。一連の発言は彼の苦しい立場を現しているようにebisuにはみえた。
(3時半頃までテレビを見ていたが、仕事があるので質疑応答の部分は見ることができなかった。)

<STAP細胞はあった、それが分化するかどうかは検証途中>
 笹井氏の解説によると、STAP細胞=STAP現象であり、二つの言葉は同じものを現している。その第一段階目の確認は「多能性の目印となる蛋白質が現れ、細胞が緑色に光るようになる」ことだという。死にかけた細胞が強い蛍光を発するという質問に対して、彼は「細胞を一つ一つ確認して自家蛍光とは異なる現象だと確認した」と反論している。
 額面どおり受け取れば、STAP細胞の作製に小保方さんが成功していると言ってよいのだろう。第二段階はSTAP細胞がSTAP幹細胞となること。STAP幹細胞であるかないかの確認はそれが他の特定の機能をもつ細胞に分化するかどうかにかかっている。これらの実験と検証は専門家である若山教授の受け持ちである。独立の研究者、それも各分野で先端の成果を上げている研究者を二人マネジメントして論文を査読に耐えるものに仕上げるのは容易な仕事でないことは書きとめておくべきだろう。
 笹井氏はSTAP細胞を別のマウスに移植するキメラマウス実験結果については別種の万能細胞であるES細胞などの混入はないとも述べた。これは小保方さんがSTAP細胞をES細胞にすり替えたのではないかというマスコミの疑いに対する、笹井氏の否定見解である。ES細胞に関する国内最高の研究者が「ES細胞と比較しても小さく・・・」とSTAP細胞の特長について詳しい説明をした。この点はかなりはっきり物を言ったと受け取っていいのだろう。それだからこそ、論文を取り下げるべきだという主張と齟齬をきたしているように聞こえた。組織の一員として生き延びるためには選択の余地がなかったのだろう、同情申し上げる。10ある各種センターの内の副センター長だから10人いれば10人とも同じ行動をとる。こういうケースで自己の信念が組織の決定とは違うとしても、組織に抗うような判断と行動をとる人間を想定するのは無理がある。自らの臆病心を理性で抑えないと危機に際して人は自分の利益を優先して立ち回るようにプログラムされている。

<マネジャーとしての振る舞いに問題あり>
 STAP細胞研究の細部になると門外漢のわたしにはぜんぜんわからないが、仕事のやり方や始末のつけ方については普通の企業で働いていたわたしにもわかることがある。
 お気の毒だが笹井氏にはずいぶん損なことになりそうだ。二階に上がった部下(小保方さん)のハシゴをあからさまに外してしまった。説明は論理的で、自分の関与が薄いことを上手に説明した、そして事実その通りなのだろう。
 ところが事の成り行きは理科学研究所内の若手の研究者たちや外部の若手研究者たちが注目している。部下を二階に上げて上司がハシゴを外して見せたのである。1月の記者会見と4月の記者会見は同一人物によるものとは思えないほど発言内容が変わってしまっている。
 笹井氏がノーベル賞受賞も囁かれるほどの有能な研究者であるだけに衝撃が大きい。これでは部下が有能な上司に信をおけなくなる。今後は組織の都合を優先し、弱い立場の部下を切り捨てたという目でチームの若手研究者からみられることになるだろう。どんなに頭脳明晰で仕事ができても情のない者は嫌われる。情がなければ周りから人が離れていく。卑怯な振る舞いさえしなければ一度沈んでも浮かび上がるチャンスがあるものだ。組織人としての死を覚悟し一研究者として生きる覚悟があったらと残念だ。
 一般の会社で上司が責任を部下に押し付けて責任逃れをしてしまったら有能な部下から見放される。有能な部下を失った上司の戦力は著しく落ち、影響力も小さくなり、そしていづらくなる。情のない者に人は使えない。部下に見限られた上司、そういう人間がどこの会社にもいるのではないだろうか?
 
<笹井氏はこうあってほしかった>
  詮のない話だが、笹井氏が次のように発言したらどうだっただろう。

「細胞に物理的なストレスを加えることで、初期化できるという小保方さんの假説は画期的なものだ。まだ検証途中ではあるがチェックした限りでは、いまのところSTAP現象を否定するものは出てきておらず有望な假説であるから辛抱強く1年間お待ちいただきたい。小保方と若山教授そしてわたしが責任をもって1年以内に結論を提示いたします。なお、クリアすべきターゲットは次の五項目です。・・・、6ヶ月目には中間報告のための記者会見を開きます。」

 理化学研究所のマネジメントにかかわるピンチはチャンスでもあったのだから、これくらいのことは言ってほしかった。一連の対応をみていると理化学研究所は組織としてのガバナンスに問題がある。若手の研究者を潰すことなく育てるために幹部たちは逃げずに覚悟をもって仕事してもらいたい。理化学研究所は若手の研究者を育てる装置としてだけあるのではなく、指導する立場にあるシニア・フェローのマネジメント・スキルを鍛える場でもある。有能な科学者だから普通の人とは違って豪胆な対応をするかもしれないと期待したが、存外ひ弱だった。上記のような記者会見をしたら、小保方さんも若山教授も自分の立場を省みずに味方してくれた笹井氏に恩義を感じて死ぬ気で検証に没頭しただろう、もちろん素晴らし成果が上がったに違いない。
 笹井氏は人の使い方を知らなかったのだろう。人を使うべき立場にあるものが人の使い方を知らず、マネジメントをすべき立場にある者がマネジメントの仕方を知らない、ただ科学者として有能であるだけ。ノーベル賞受賞者の理事長殿もそうだとしたら、理化学研究所はただの科学オタクの集まりだったということ。人として情けないではないか、しっかりしてくれ。

<高校生の読者へ>
 ここまで読んだところで、最初の英文記事#2581と2番目の記者会見の模様の記事#2644をもう一度読み直してみたらいい。英語の教科書とは違ってとっても楽しいはずだ。英文を読むのが楽しくなる高校生が一人でも増えてくれたらブログ管理人としてはこれにすぎる喜びはない。


*#2644 Obokata says STAP cell discovery not fabrication Apr. 14, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-15

 #2639 STAP細胞報道‐2 : 「200回作製した」 Apr. 11, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10-1

 #2638 STAP細胞報道:未熟で何が悪い&ポスドクの悲哀  Apr. 10, 2014 
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 #2581 世紀の大発明 STAP細胞: Cell reprogramming advances (ジャパンタイムズより)  Feb. 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-02

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              ―余談―

 下世話な弁明ではなく2400年前の古代都市国家アテナイでなされたソクラテスの弁明にしばし耳を傾けて一服の清涼剤としてもらいたい。ソクラテスは愚かなアテナイの市民に向け、命を捨てた弁明を試みた。
 友人の遠藤利國が哲学専攻のあいつらしい解説書を書いている。斬り獲りかたや論の建方に若き頃の勉学の足跡や性格がにじみでるものでとっても楽しめた。読者の便利のために拙い書評らしきものを記した弊ブログ記事のURLも示しておく。

ソクラテスの弁明・クリトン (岩波文庫)

ソクラテスの弁明・クリトン (岩波文庫)

  • 作者: プラトン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1964
  • メディア: 文庫
百%の真善美―ソクラテス裁判をめぐって

百%の真善美―ソクラテス裁判をめぐって

  • 作者: 遠藤 利國
  • 出版社/メーカー: 未知谷
  • 発売日: 2013/02
  • メディア: 単行本

*#2356 『百%の真善美 ソクラテス裁判をめぐって』を読む(1)  July 14, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-07-14

#2644 Obokata says STAP cell discovery not fabrication Apr. 14, 2014 [42. STAP細胞に関する話題]

 数日前に行われた小保方さんの記者会見の記事が昨日届いたので紹介したい。科学に興味のある高校生は楽しいだろう。このプロジェクトの最高責任者である副センター長笹井氏が数日中に記者会見すると予告している。かれはSTAP現象を"real phenomenon(本物の現象)だと思う"と発言している。冷静に見守ればいい。

 STAP細胞記事については#2581で詳細に解説したので、そちらを参考にしてもらえば、この記事も高校生には読めるだろう。D介君とS朗君が喜ぶ記事だ。


   "Obokata says STAP find not fabrication"
      (STAP細胞はある、捏造ではない)   

  新聞のトップに載った見出しはこうなっていた、電子版とは少し違っている。

4月10日付のジャパンタイムズ1面トップ(電子版)から・・・
http://www.japantimes.co.jp/news/2014/04/09/national/obokata-says-stap-cell-discovery-not-fabrication-claims-riken-dissuaded-her-from-giving-her-side-of-story-earlier/
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Obokata says STAP cell discovery not fabrication, claims Riken dissuaded her from giving her side of story earlier

by Tomoko Otake

Staff Writer

Apologetic but resolute in the face of intense international scrutiny of her stem cell research, Haruko Obokata stood by her claim Wednesday that she had discovered so-called STAP cells.

Appearing at a news conference at an Osaka hotel accompanied by her lawyers, the 30-year-old researcher at the government-backed Riken institute denied allegations that she falsified or fabricated data presented in research papers published in the British science journal Nature in January.

“I sincerely apologize for suspicions raised over my research papers and the enormous trouble caused to Riken, co-authors of the papers and many others due to my carelessness, sloppiness and immaturity,” she said. “I think my mistakes were incredibly (immature) in the eyes of many researchers.

“But these mistakes do not affect the conclusions of my paper, and above all, the experiments have been solidly conducted and the data (proving STAP cells) exist.”

Wednesday’s news conference, jam-packed with hundreds of journalists and TV crews, marked Obokata’s first public appearance since Jan. 28, when she announced in Kobe that a team of Japanese and U.S. researchers led by her discovered STAP (stimulus-triggered acquisition pluripotency) cells.

In an announcement that turned Obokata into a celebrity overnight, the researchers claimed they had succeeded in reprogramming adult cells of mice into pluripotent cells by simply soaking them in mildly acidic liquid.

Obokata said she had wanted to answer some of the questions raised by critics at a much earlier timing, including the criticism that no third-party researchers have been able to replicate STAP cells. But she was dissuaded by Riken from making public statements, she said.

Obokata expressed confidence that other scientists would succeed in reproducing the cells, only if they acquired “the little know-how.”

She added that she herself has succeeded in producing STAP cells “more than 200 times,” sometimes in the presence of other researchers at various labs she worked for.

She stressed she will not retract the paper in question. “A retraction would mean announcing to the world that the results of my research have been completely false,” she said.

On Tuesday, she filed an appeal with Riken, protesting the findings of its investigative committee, which on April 1 pronounced her guilty of two instances of misconduct of the six allegations they examined.

The investigative panel, headed by Riken’s Shunsuke Ishii, found fabricated and falsified data in one of the two STAP papers published in Nature, of which Obokata was the lead author. The committee has refused to confirm or refute the existence of STAP cells.

In the meantime, the institute has independently begun to attempt to replicate the cells, a process expected to take about a year.

The panel labeled as a “fabrication” an image used in one of the papers that “closely resembled” one in her doctoral thesis for Waseda University, though the Riken-sponsored experiments were conducted under different conditions.

The panel also found that her manipulation of an image from a lab test to add contrast was an act of “falsification.”

But Obokata has maintained these were simple errors, not acts done “out of malicious intent.”

According to Riken’s internal regulations, “mistakes made without malice” do not constitute research misconduct.

Obokata also complained in her appeal that she was not given enough opportunity to make a rebuttal, saying the investigative panel interviewed her only once.

Riken will soon decide whether to re-examine the case against her. The reinvestigation will likely be carried out by the same committee that has found her guilty of misconduct. The committee will report the results of its probe within “around 50 days,” according to Riken regulations.

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―余談―
 今年になってから読んだ記事では文化摩擦といえる捕鯨に対する批判記事やイルカ漁が残酷だという記事が面白かった。欧米の人々にとってはクジラもイルカも哺乳類だから、屠殺場で殺せとでも言うのだろう。欧米人の屁理屈ではそうかもしれないが、日本人にとっては海で獲れる鯨やイルカは魚である。団塊世代が子供のころはクジラ肉は魚屋で売っていた、それが普通の風景だった。肉屋でクジラ肉を扱っていた店はわたしの知る限り一つもない。海で獲れるクジラは食材としては魚に分類されていたのである。


*#2639 STAP細胞報道‐2 : 「200回作製した」 Apr. 11, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10-1

 #2638 STAP細胞報道:未熟で何が悪い&ポスドクの悲哀  Apr. 10, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10

 #2581 世紀の大発明 STAP細胞: Cell reprogramming advances (ジャパンタイムズより)  Feb. 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-02

 

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#2639 STAP細胞報道‐2 : 「200回作製した」 Apr. 11, 2014 [42. STAP細胞に関する話題]

 女一人を寄ってたかって叩くのは卑怯千万なことだから、報道のあり方および理化学研究所の仕事の管理の悪さに前回弊ブログ記事#2638で苦言を呈しておいた。
 指導監督の立場にあったものはもとより、共同研究者に名前を連ねている人々も無責任の謗りをまぬがれぬ。記者会見したのは小保方晴子一人で、みなさん知らぬ顔の半兵衛を決め込んで自分に罪がないと逃げている姿は恥ずかしい、男じゃないよ、それでもチンチンついているのかい。共同執筆者に名前を連ねたら、共同論文全体に責任が及ぶと考えるのが普通だ。わたしはこの部分のみやったのであとのところはまったく関知していませんというのなら、共同執筆者に名前を連ねるべきではない。
 同様に卑怯なのは理化学研究所の理事たちである。問題の所在を理解していないか矛先が自分達のほうへ向くのをそらそうとしているのではないか?
 理研にとってはSTAP細胞は「特定国立研究開発法人」指定をとるために目玉の研究テーマだったはず、それゆえ理化学研究所の理事たちのマネジメント能力も問われているのである。
 野依理事長はノーベル賞を受賞した優秀な研究者ではあるが、理研という大きな組織のマネジメント能力という点では他の理事や研究所長ともども疑問符がつけられたと考えるべきだ。どのようなマネジメント上の改善がなされるのかにも注目したい。
 小保方さんは四面楚歌の中で弁護士に支えられて精一杯の記者会見だったのだろう。

 さて、本題に入ろう。今回は小保方さんの説明がちょっとまずいなと感じた点を解説しておきたい。
 記者会見で小保方さんはSTAP細胞の作製に200回成功していると言明したのだが、ちょっと不用意だなと思った。
 データの扱い方に不慣れというより、へたくそに見える。失礼ながらひょっとしてこの人「データ音痴」かもしれない、自分はわかっているのだろうが、部外者には具体的な事情がさっぱりわからない説明だった。
 わたしは理系の人間ではないのでますます話しがよくわからないので、論点を具体的にとりあげてみたい。できのよい小学生にもわかるようにブレイクダウンしてみたい。

 STAP細胞の作製には2-7日間かかるから、最大値で計算すると、
 7日×200回=1400日・・・おおよそ4年間

 成功率を20%と考えても20年年、たぶんこういう計算を頭の中でして解説していた専門家がいた。東大の先生だったと思うが、「計算上ありえないと」言っていた。それだけではテレビ視聴者にいいたいことの根拠が伝わらぬ。計算根拠や前提条件を隠したままの批判はいただけない。
 たとえば、同時に10系列のSTAP細胞作製をすることだって可能だろう。そういう前提なら、
 7日×200回/10=140日

 成功率が同じく20%なら700日(2年間)、これだけの期間ですむことになる。
 訊かないとわからないのだから、記者は小保方さんに訊くべきなのだ。東大の先生も小保方さんがどういう論拠で言っているのかわからないのだから、自分の計算根拠とその前提条件を示すべきだっただろう。この点では小保方さんも東大の先生もデータの取扱や説明の仕方が似たようなレベルとしかいいようがない。

 記者は質問が一人2~3に制限されていたのだから、小保方さんの発言を受けて「2-7日かかるのだからどういう計算ですか」と訊けばよかったのである。自分が事前に用意した質問を後生大事にして相手の発言に応じた質問で切り返せないのはプロとして恥ずかしいことはこの際脇においておこう。小保方さんは自ら200回作製成功について具体的に説明すべきだった。

 あれだけ大勢の取材陣を前にして、そういうことまで30歳の女性に求めるのは酷だろう。弁護士を通じてあとで公表すればいい。

 もう一つ書いておこう。STAP細胞作製の「コツ」について明らかにせよという質問が出たが、これは愚問だった。研究者にとっては一連の仕事を学術論文として世に問うことが大切だから、未発表段階でそれを公の場で口頭で説明せよというのは無理がある。論文にしなければ意味がないのである。そしてそれが特許にかかわる事だってあるのだから、なおさらだろう。雇用関係があるのだから、理研の同意がなければいえるはずがない。雇用契約と同時に研究内容についての秘密保持契約もしているはずだ。特許にかかわる事項があるなら、論文の公表は弁理士に依頼して特許出願してからであることぐらい「常識」だろう。記者会見の場にいる資格のない不勉強な記者が多すぎる。小保方さんはその場で答えるわけにはいかない質問にしばしば困った顔をしていた。
 研究者にとっては続けて何本も関連論文を書くことが飯の種なのである。やらせてみてまってやればいい。STAP細胞作製が理化学研究所広報が当初公表したように2-7日間でできるなら、厳重な管理の下で実験をやってもらえば3ヶ月もあれば理化学研究所内部では決着がつけられるだろう。マスコミの雑音に惑わされる必要はない、内部で3ヶ月で検証実験をするのでお待ちくださいとアナウンスすればいいだけのことだ。

 それすらできないのなら、理化学研究所野依理事長や理事たちの仕事の能力が問われることになる、とebisuは思うのだが違うだろうか?論文体裁の問題もそうだがもっと大事な論点はSTAP細胞が存在するかどうかである。あれだけ理研が組織ぐるみでその存在を宣伝したのだから、もし存在しなかったら責任は小保方さんだけではない、理研の理事全員に及ぶことを肝に銘じたらいい。

 思い出した。数日前に「改竄・捏造」があったという記者会見のあとに理研の女性理事が車に乗るところをテレビ・レポータが「(共同研究者は全員問題なしで)小保方さん一人が悪いのですか?」と問いかけたら、吐き捨てるように「いいのよ、それで!」と叫んで車に乗り込んだ。
 「特定国立研究開発法人」指定をとりたいために「蜥蜴の尻尾」を切って自らの管理責任を棚上げにして逃げ切りたいという気持ちが声の調子によく出ていて、こんな人物が理事ならトラブルがあちこちで起きているのではないかと心配になった。


*#2638 STAP細胞報道:未熟で何が悪い&ポスドクの悲哀  Apr. 10, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10

 #2581 世紀の大発明 STAP細胞: Cell reprogramming advances (ジャパンタイムズより)  Feb. 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-02

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4/11 11時半追記

 小保方晴子さんはユニット・リーダであるが、その上司はグループ・リーダの丹羽仁史氏だ。彼は3/5発表のSTAP細胞作成法の責任著者になっているが、いまごろになって「STAP細胞は假説であり、真である確率は低い」とのたまわっている。自分の業績になると思ったときには責任著者になり、マスコミの批判の嵐が起きると、STAP細胞は真である確率の低い假説であると言い逃れる。小ずるく卑怯な振る舞いはみったくないから好い加減におやめになったほうがよい。
 小保方晴子の論文体裁に大きなミスのあったのはわたしの指導力不足が原因ですと非を認めたらいい。小保方さんの研究者生命を奪うような「捏造」判定をしたのだから、みっともない言い訳をせずに直属の上司である自分も責任をとって辞職すべきだ。人間の真価が出るから、こういうときにこそ逃げてはいけないのである。直属の部下の研究者生命を奪うような「判定」に加わる前に、上司としての責任を明らかにして辞職する覚悟がなければならない。
 中高生にはいい教育材料になった。権限には責任が伴う、仕事とはそういうものだよ。
 まともな男が日本には少なくなった、情けない。

*丹羽氏の言い訳・・・4/11MSNニュースより
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140407/scn14040722100010-n1.htm


#2638 STAP細胞報道:未熟で何が悪い&ポスドクの悲哀  Apr. 10, 2014 [42. STAP細胞に関する話題]

 このところのSTAP細胞報道はまるで中世の魔女狩りをみるようないやらしさを感じる。マスコミがこぞって弱い者イジメをしている。当初はあれだけ持ち上げておいて、こんどは掌を返したように極悪人扱いだ。先の報道は一体なんだったのだろう、なんとも好い加減だ。こういうデタラメな報道姿勢はマスコミへの信頼を失わせる。
 とくに日本は、科学的な記事でも書いているのは専門知識のない文系の記者がほとんどだから、質問も的外れ、突っ込みなしが多い。不勉強ゆえに、福島第一原発事故でも東電や政府の言い分を見批判に垂れ流している場合がほとんどだ。こうした東電や政府の言い分を自ら検証するという姿勢に著しく欠けている。

 昨日小保方晴子さんの記者会見をみたが、冒頭から謝罪の言葉が出ていた。研究者として未熟だったというのである。
*MSNニュース
http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/topics/west_economy-23426-t1.htm

 未熟で何が悪いかと思う。ベテラン研究者ならそれなりの体裁の論文にできるだろうが、ベテランには弱酸性溶液に浸したあと細い管の中を通してストレスを与えることで細胞を初期化できるなんて「生物学の常識」に反するような実験を執拗にやれるわけがない。どれほど常識に反していても、自分の直感がそう告げているのだから、それで突っ走ろうというのは「未熟者」にしかできないことだ。
 勉強しすぎると通説に縛られて身動きがとれなくなるから、未熟でないとそれまでの学会の通説を覆す新しい理論なんてなかなかできやしないのである、だからこれから生まれるであろう若い研究者のためにも未熟であることを誇ってほしかった。ベテランはそういう若いバイタリティに溢れた研修者をバックアップしてやればいい。

 記者達の質問は半分はピント外れにみえた。200回作成に成功している*とすでに答えているのに、「stap細胞は存在しているのか」というような質問をしたり、最後の所で男女関係に質問が及ぶなど、大人らしからぬゴシップ週刊誌のような質問まであった。研究熱心な30女はセックスをしてはいけないとでも言うのだろうか。だれとセックスしようがそんなことと研究成果は関係なしだろう。質問をした記者は『源氏物語』や『枕草子』『和泉式部日記』などの古典文学を今一度読んでみたほうがいい。
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*STAP細胞の作製に「200回成功している」という発言については別にとりあげる。こういう不正確な物言いが科学者としてデータの取扱に慣れていない様子を伺わせる。
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 もう一つ感じたことがある。ポストドクターの悲哀だ。理系大学院の定員が20年前に比べて2倍になっているという。団愛世代の頃に比べると学生数が半分になっているから、割合で見たら理系大学院生は4倍になっているのだろう。これほど増やしたら「粗製乱造」気味になるのはしかたがない。だからこそ、理研は組織としてコントロールする必要があったのだが、まるでそうした機能がなかったことが事実によって証明されだしている。
 「特定研究開発法人」への指定もこの問題が解決するまで見送られた。補助金獲得に目が向きすぎて、本来やるべき若手研究者への適切な指導、研究過程のコントロールがなされていない。市立根室病院の院長や参事や事務長が赤字穴埋めのために市財政から一般会計繰入金の獲得のためにのみ動いて何年たっても肝心の経営改善が一向になされない姿によく似ている。理研は自分達の本来の仕事がなんであったを思い出してもらいたい。

 ポスト・ドクターとは、ドクター課程を修了した者のことだが、学位をもっていても就職は厳しい。普通の会社ではドクターの学位を持った20代後半の女の人を採用する気にはなれないだろう。使いづらいし、上司よりも頭のよい部下を使いこなせる上司は100人に数人しかいないだろう。ましてやそういう部下よりも学力的にまさる上司はほとんどいないというのが一般の会社だ。
 研究機関や民間会社の研究部門に職が限定されるから、ポストドクターはその人の専門に関わる職でないと雇えないということになる。
 電気メーカは研究職をずいぶんとリストラしたし、今後は増える見込みがない。だから韓国の電気メーカへベテラン技術者が流れ、技術流出を起こした。こんごも韓国に限らず、海外へ優秀な技術者や研究者の流出が続くのだろう。バイオについては研究職の雇用がそれほど多いとは思えない。技術立国の旗を揚げながら、行き場のないあるいは生活が安定しないポスト・ドクターが増え続けるという現実がある。
 小保方さんの記者会見をみていて、職を失うことに恐怖心を抱いているようにみえた。これで職を失えば働く場所がなくなる。ドクターの30女を雇ってくれる会社がおいそれとあるわけがないからご本人には死活問題である。

 理系は大学によっては学部学生の三人に一人の割合で大学院へ進学できる。教授が自分の研究テーマの実験作業をさせるのに人手がたくさんいるからだろう。学位論文も文系に比べると100倍通りやすい。
 文系理系を問わず、マスター以上の学位をもったものには小中学校と高校の教員免許を無条件で付与し、優先的に採用したらどうだろう。道内は教員の学力低下が言われて久しいが、こうした人材が教育界になだれ込めば、状況を変えられそうな気がする。フィンランドはマスターの学位がなければ教員にはなれないと聞く。
 小保方さんの理研での雇用契約は5年間で年収はおおよそ800万円であるらしい。研究成果が出なければ30半ばになって放り出され、無収入となる。心の休まらぬそんな生活をしているよりは、研究職の夢はあきらめて教員になったほうがずっと収入が安定していいだろうと思うが、あきらめきれないのだろうな。それが人間の業というものだろう。
 ドクター課程を終わって職がないというのはその人の生き死ににかかわるほど深刻な悩み事なのである。


*#2581 世紀の大発明 STAP細胞: Cell reprogramming advances (ジャパンタイムズより)  Feb. 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-02

 #2639 STAP細胞報道‐2 : 「200回作製した」 Apr. 11, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10-1


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#2581 世紀の大発明 STAP細胞: Cell reprogramming advances (ジャパンタイムズより)  Feb. 2, 2014 [42. STAP細胞に関する話題]

 1月31日付のJapan Timesが今日届いた。極東の根室には二日遅れだから、なんだか新聞という気がしない。好奇心の旺盛な高校生には関心の高い記事だと思うから、ざっとでいいから眼を通してみたらよい。
 医学部や薬学部に在籍している学生、そして製薬メーカへの就職を希望している学生、看護師志望の高校生にも読んでもらいたい。

 そういうわけで1月30日木曜日に科学雑誌Natureで公表された(万能細胞)「STAP細胞」に関するジャパンタイムズの記事を紹介する。
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 <報道過熱に一言>ご本人や理科学研究所への取材ばかりでなく、報道が過熱しているようで、親戚や近隣住民への取材が殺到して迷惑がかかっている。中には真実でない報道があって対応せざるをえないなど、国際的な実用化研究競争がはじまっているのに集中できないと、久保方さんが所属する研究ユニットの公式サイトでマスコミへ報道自粛を申し立てている。
*http://www.narinari.com/Nd/20140224617.html
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 30歳の若き研究者が成し遂げたことはとてつもなく大きい。動物の細胞を外的刺激を与えることで初期化できるというのは小保方晴子以外には誰も考えなかったことだ。細胞の初期化のメカニズムの解明にも貢献することになるだろう。そこが山中伸也教授のips細胞とは大きく異なるところだ。4種類の遺伝子操作での細胞初期化は手続きが複雑で成功率も低かった。これら二つの「壁」も突き崩した。遺伝子操作がいらない、たんに弱酸性溶液に25分間浸すだけで成熟細胞プログラムが初期化されてその7~9%が多能性幹細胞になってしまう。この革命的な技術に加えて方法論のユニークさから考えるとまったくわからなかった細胞初期化のメカニズムにもメスが入りそうなのである。成熟細胞のプログラム初期化に関するメカニズムがいくらかでも解明できたらすごいことになる。多能性幹細胞はどんな組織や臓器にもやり方次第では分化しうるから、再生医療や生命の仕組みの根源に光を当てる領域なのである。
 研究業績の大きさから見るとSTAP細胞の発明だけでノーベル賞は確定だろう。ノーベル賞を受賞したips細胞よりもはるかに操作が簡便で作製期間が短いから、100分の一以下の低コスト化が可能になる。再生医療や新薬開発への影響ははかりしれない。具体的な数字は記事の中にあるが、書いていないこともあるのであとでそれぞれの段落文章解説の所で補足してみたい。わたしにも理解できないところがあり、それはその都度なにが疑問なのかについてメモしておいた。わかっている人はコメント欄へ書いてくれたらうれしい。
 すでに発現してしまっている成熟細胞の細胞プログラミングの初期化メカニズムが明らかになればそれもノーベル賞の対象になるだろう。

 割烹着姿で仕事しているのだから、少し変っている人のようで、微笑ましい。わたしのいた八王子ラボは約千人が働いていたが、割烹着姿の社員はもちろん一人もいなかった。こんな格好で仕事している人がいたら相当な変人だと思われただろう。ハーバード出のドクターでなければなしえないことだ。もっと強調しておきたいことは、しっかり化粧をして仕事しているところだがその姿とともに印象的だ。女らしい服装と説明会や取材での挙措は大和撫子そのもの。「ジーンズに白衣で、化粧っ気なし、男のように振舞う研究者」ではないところが素晴らしい。男は男らしく、女は女らしくやるときが、一番パフォーマンスが高くなるのかも知れぬ。男女共同参画社会とは男女は同権という西欧の価値観ではなく、性差を認めて、女は女らしく、男は男らしくという日本的価値観で組み立てなおしたほうがいい。笑顔がすてきな女性だ。
 それにしても、世界中の分子生物学者を敵に回して5年間戦い続けたというのだから、そのガッツは賞賛に値する。普通はバカを相手に物を言ったり書いたりするのがばかばかしくなり逃げ出す。すごい人だ。

 段落番号を(1)~(25)まで符番した。拙訳をつけ、解説しておいたので、自分の力で読んでから確認してみたらよい。ナカミはやさしくはないが、英文自体はわかりやすいものになっている。勉強通の高校生はなるべく自力で読んだほうがよい。
 あ、根室高校生はあと2週間ぐらいで学年末テストだ、読んでいるヒマのない人が多いかもしれない。でも、D君は読むだろう。

http://www.japantimes.co.jp/news/2014/01/30/national/simple-new-method-for-reprogramming-body-cells-discovered/
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Cell reprogramming advances

Simple 'STAP' method based on exposure to stress, mild acid

Kyodo, JIJI

A team of scientists led by a woman from Chiba has discovered that by simply exposing body cells to acidic liquids, the cells can be reprogrammed to grow into any type of mature tissue.

The discovery was announced Wednesday in the journal Nature.

The method, which differs from the one developed by Nobel Prize-winning scientist Shinya Yamanaka to create induced pluripotent stem cells, or iPS cells, could have a far-reaching impact on cancer research, regenerative medicine and new drugs.

The research was conducted by scientists at the government-backed Riken institute and Harvard University and led by 30-year-old Haruko Obokata. A scientist at Riken’s Center for Developmental Biology in Kobe, she also spent time doing research at Harvard.

In experiments, the scientists soaked lymph corpuscle taken from 7-day-old mice in mildly acidic liquids for about 30 minutes. A few cells that survived were cultured and transplanted into mice, where they developed into nerve and muscle tissues.

Under normal circumstances, cells that have matured into specific cells can’t be reprogrammed. But the researchers discovered a new way of reprogramming adult cells. They named the method of generating pluripotent cells, or cells that can grow into any type of mature tissues in the body, “stimulus-triggered acquisition of pluripotency,” or STAP.

Obokata told reporters that the method “may lead to the regeneration of organs and tissues in the body and the development of new medical technology, such as one aimed at suppressing cancer that would be caused by stress on cells.”

The scientists say STAP cells can also become tissue that forms the placenta, something not possible with iPS cells that are created by injecting four gene control agents into an adult cell, or embryonic stem cells.

STAP cells can be produced within a shorter period of time than iPS cells, which can take several weeks to produce. The risk of STAP cells developing cancer in the body is also believed to be lower than that of iPS cells.

Success rates to make STAP cells ranged between 7 and 9 percent, higher than those for iPS cells.

STAP cells can be made from skin and muscle cells, not only from blood cells.

As well as immersion into a mildly acidic solution, such stresses as the passage of cells through glass tubes and exposure to a mildly toxic substance were found to be effective for their production.

The team believes that external stimuli help change how some genes in the cells work, although it is uncertain how such a change occurs.

Obokata and her colleagues confirmed STAP cells’ ability to develop into any tissue, as mice that received STAP cell-injected embryos gave birth to chimera babies.

They also found the premature cells can contribute to the formation of the placenta in the experiment.

Furthermore, the team successfully converted STAP cells into highly proliferative stem cells, though the stem cells were found to have lost ability to develop into placental tissues.

Researchers have been surprised by the discovery.

“I am proud that such important research results have been released by Japanese researchers. I hope that pluripotent cells will be made from human cells under the same method,” iPS cell inventor Yamanaka said.

“This is amazing,” said Arata Honda, an associate professor at the University of Miyazaki, who was briefed on the research. “High-quality cells that could exceed the existing pluripotent stem cells have been created in an enormously simple way.” But much remains unknown about STAP cells, including why they can only be cultured but not created inside the body, and why such cells are created at all. Observers say it will take further research to see if the same thing can be done with human cells.

Obokata and her team are studying whether STAP cells can be produced with human cells and those of other animals.

The government on Thursday praised the team of scientists.

“We hope the finding will help realize revolutionary regenerative medical techniques in the future,” Deputy Chief Cabinet Secretary Katsunobu Kato told a press conference.

The government “will promote research and development in areas such as regenerative medicine by securing budgets and strengthening our support,” he said.

“It’s great that a young woman has shown her talent,” Kato added, referring to Obokata, who led the research.



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【解説】

 「細胞再プログラミングに進歩」というタイトルである。

A team of scientists led by a woman from Chiba has discovered that by simply exposing body cells to acidic liquids, the cells can be reprogrammed to grow into any type of mature tissue.

「千葉県出身の女性に率いられた科学者のチームが体細胞を弱酸性の溶液にさらすことで、その細胞が成長分化して如何なるタイプの成熟組織にもなるように再プログラム化されうることを発見した。」
 理科学研究所細胞プログラミング研究ユニットというのがオフィシャルな組織名称である。

(2)  The discovery was announced Wednesday in the journal Nature.

「1月30日木曜日に英国の科学雑誌Natureがその発見を公表した」
 通常は、Nature発売の1週間前だそうだが、今回は異例で2日か3日前の特別な扱いだった。この発見の影響が大きいことを予測して、論文掲載を直前まで秘密にしていたようだ。

(3)  The method, which differs from the one developed by Nobel Prize-winning scientist Shinya Yamanaka to create induced pluripotent stem cells, or iPS cells, could have a far-reaching impact on cancer research, regenerative medicine and new drugs.

「多能性幹細胞あるいはips細胞を導入してつくるノーベル賞受賞者山中伸也教授の方法とは異なり、その方法は癌研究や再生医療そして新薬にはるかに大きな影響がありうる。」

 先端医療分野や新薬開発競争では、山中教授のips細胞とは比較にならない影響力をもつことになる。方法が簡便、成功率が70~90倍、コストは100分の1以下なのである。

pluripotent:多能性の
far-reaching:はるかに広範囲に及ぶ

(4)  The research was conducted by scientists at the government-backed Riken institute and Harvard University and led by 30-year-old Haruko Obokata. A scientist at Riken’s Center for Developmental Biology in Kobe, she also spent time doing research at Harvard.

「研究は政府が支援する理化学研究所とハーバード大学の科学者たちと30歳の小保方晴子によってなされた。小保方は神戸にある理科学研究所発生・再生医学総合研究センターの研究ユニットリーダーであり、ハーバード大学で研究経験がある。」

(5)  In experiments, the scientists soaked lymph corpuscle taken from 7-day-old mice in mildly acidic liquids for about 30 minutes. A few cells that survived were cultured and transplanted into mice, where they developed into nerve and muscle tissues.

「実験では、生後7日目のマウスからリンパ球を取り出し弱酸性溶液に約30分浸した。生き残ったいくつかの細胞が培養されてマウスに移植された。移植された場所で移植細胞は神経と筋肉組織に分化したのである。」

soak:v 浸す
lymph corpuscle: リンパ球

 この段落は医学専門用語が頻出しているので、高校生には解説が必要だろう。二つだけ訳語を書いておいた。culture(培養)やtransplant(移植)は高校生でも覚えておいてよい単語だ。nerve(神経)やmuscle(筋肉)は受験英語でも基本単語だろう。"about 30 minute"とあるが別の資料では25分と明記されている。

(6)  Under normal circumstances, cells that have matured into specific cells can’t be reprogrammed. But the researchers discovered a new way of reprogramming adult cells. They named the method of generating pluripotent cells, or cells that can grow into any type of mature tissues in the body, “stimulus-triggered acquisition of pluripotency,” or STAP.

「通常の環境下で、特定の細胞へと成熟分化した細胞は再プログラムができない。だが、研究者たちは成熟細胞を再プログラム化する新しい方法を発見した。多能性細胞を作製する方法、あるいは体内の如何なる成熟組織へも成長分化しうる細胞を作製する方法、すなわち、"刺激が引き金になって多能性を獲得する"細胞を作製する方法と名づけた。」

STAP:Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency
     「刺激が引き金となって多能性を獲得した」

pluripotency:多能性

(7)  Obokata told reporters that the method “may lead to the regeneration of organs and tissues in the body and the development of new medical technology, such as one aimed at suppressing cancer that would be caused by stress on cells.”

「小保方さんは記者に次のように説明している。"体内の臓器や組織の再生や新しい医療技術の発展、たとえば細胞のストレスを加えることで生じる癌を抑制するようなもの、への道を切り開くことになる"」

(8)  The scientists say STAP cells can also become tissue that forms the placenta, something not possible with iPS cells that are created by injecting four gene control agents into an adult cell, or embryonic stem cells.

「STAP細胞は胎盤を形成する組織になりうると科学者たちが述べている。胎盤は四つの遺伝子操作を成熟細胞や胚幹細胞に施すことで作製されるips細胞ではつくりえないものである。」

placenta:胎盤
embryonic stem cell:胚肝細胞、ES細胞

 高校生は生物ⅠやⅡでどの程度のことを習うのだろう?このあたりの医学専門用語は、ebisuは国内最大手の臨床検査センターの学術開発本部スタッフとして仕事をしたことがあるので、その折に学術開発本部で定期購読していた海外の科学雑誌や医学専門誌をニ十数冊毎月関心のある記事だけ拾い読みしていたので専門用語を少し知っている。Nature, Science, Oncogene, Tumor, ...仕事時間中でも隣にある図書室が学術開発本部の管理下だったから、システム開発技術を駆使してメーカとの検査試薬共同開発管理関係の仕事を省力化して時間を作り濫読三昧のうれしい日々を2年間ほど過ごした。忙しいときも仕事を省力化して暇をつくってときも、英語と数学ほど仕事で役に立った科目はない。
 儲けている会社は必要な理由を書いて申請すれば予算はいくらでも下りる。企業は儲けなければ嘘だ、予算面からやりたいことができなくなる。本社で会社の予算全体を統括していたことが2年間あったから、八王子ラボに異動になったあとも予算はいくらでも確保できた。しかし図書室は貧弱だった。狭いのである。業務量が毎年2割増という時代がしばらく続いたのでラボ全体が手狭になっていた。オリンパスの宇津木台研究所をみせてもらったときに、その図書室の素晴らしさに感動した。オープンスペースになっていた広い。仕事時間中に宇津木台研究所の社員が自由に本を読めるのである。ラボの図書室はこういう風にあるべきだと思った。そのためにはラボ移転をして思いっきり大きなラボを作らなければならない。一度チャンスがあったことはどこかで書いた。国内最大の特殊臨床検査センターSRLはいまだにラボを統合できないでいるようだ。そういう大きな構想を具体的に描いてみせるスケールの大きな社員も役員もいないのだろう。どうしてこじんまりとしたあんな会社になったのか。

(9)  STAP cells can be produced within a shorter period of time than iPS cells, which can take several weeks to produce. The risk of STAP cells developing cancer in the body is also believed to be lower than that of iPS cells.

「STAP細胞はips細胞に比べて作製期間が短い。ips細胞は数週間を要する。体内で(特定の機能細胞に)分化するSTAP細胞のリスクはips細胞のリスクに比べて低いと思われている。」

 なぜips細胞よりもリスクが低いのかというと、遺伝子操作をしていないからである。4種類の遺伝子操作をして作製されるips細胞は癌発症のリスクが高くなる。遺伝子操作を加えないほうがいいに決まっている。実験によって遺伝子操作をしたips細胞から作製した特定の機能細胞が体内でどのように振舞うのか、あるいは世代を継いでどのような遺伝子的な影響が出るかを知ることはできない。

(10)  Success rates to make STAP cells ranged between 7 and 9 percent, higher than those for iPS cells.

「STAP細胞作製の成功率は7~9%の間であり、ips細胞よりも高い。」

 ここにはips細胞の作製成功率が記されていないが、0.1%であるから、STAP細胞は70~90倍も成功率が高いことになる。このことは民間企業とくに新薬を開発する製薬メーカにとっては製造コストを100分のⅠ以下に低減できる可能性のある方法だから、魅力的である。ips細胞がコスト高でかすんでしまった。遺伝子操作を4種類も施すからそれをやる技術者にかかるコストも大きい。研究の流れはips細胞から一気にSTAP細胞へと変るだろう。

(11)  STAP cells can be made from skin and muscle cells, not only from blood cells.

「STAP細胞は皮膚や筋肉細胞からも作製される、血液細胞(リンパ球)からだけではない。」

  高校教科書風ニ書きなおすと...
STAP cells can be made from not only blood cells but also skin and muscle cells.

(12)  As well as immersion into a mildly acidic solution, such stresses as the passage of cells through glass tubes and exposure to a mildly toxic substance were found to be effective for their production.

「弱酸性溶液へ浸すという簡単な操作と同様に、細いガラス管の中を通したり、弱毒性の物質にさらすことでもSTAP細胞作製に有効であることもわかった。」

immersion:浸すこと、浸水
passage:移動

  第一段落では、'acide liquids'となっているがこの段落では'acidic solution'と言い換えられている。キー・ワードはこういう風に何度か言い換えが行われる。

 成熟細胞へある種の外的ストレスを加えることで、その細胞の数%が初期化してしまうことがわかったのであるが、考えようによっては恐いことだ。体内の細胞が何らかの刺激によって初期化されてしまったら、その人は同じ形態を維持できず死ぬだろう。強烈な新薬の可能性があると同時に、まったく新しい作用の毒物や殺人方法が生まれる可能性もありそうだ。STAP細胞を作製する方法は諸刃の剣かもしれぬからご用心。

(13)  The team believes that external stimuli help change how some genes in the cells work, although it is uncertain how such a change occurs.

「研究チームは、外部刺激が細胞内のいくつかの遺伝子に作用して変化を促進すると考えている。しかし、それがどのような仕組みで生じるのかについてはなにもわかっていない。」

stimuli:stimulusの複数形

(14)  Obokata and her colleagues confirmed STAP cells’ ability to develop into any tissue, as mice that received STAP cell-injected embryos gave birth to chimera babies.

「小保方と数名の共同研究者は、STAP細胞(胚幹細胞)を移植したマウスがキメラを生んだことから、STAP細胞が如何なる組織にも分化しうる能力のあることを確認した。」

 数匹のマウスにSTAP細胞を注射器で移植したようだ。キメラとは複数の接合体に由来する細胞から構成される、たとえば、鶏と鶉のキメラというふうに。実験の内容が書いていないので詳細なことはわからない。脊髄を人工的に損傷させたサルにSTAP細胞を移植したら回復したという実験例が1月31日付の北海道新聞2面に載っていた。
 今日のテレビ(サンデープロジェクト)では、脊椎の人口損傷実験だと思うが、下肢を麻痺させたマウスにSTAP細胞を注射器で移植して、歩けるように回復した例がとりあげられていた。

(15)  They also found the premature cells can contribute to the formation of the placenta in the experiment.

「未成熟細胞が胎盤形成に役立ちうることも実験の結果、小保方と共同研究者たちが発見している。」
premature cell:未成熟細胞
placenta:胎盤

 未成熟細胞とはSTAP細胞のことだろうか、それともSTAP細胞に何らかの処理を加えた成熟前の段階の段階のものだろうか。

 STAP細胞⇒未成熟細胞⇒胎盤

 ips細胞(人工多能性幹細胞)では胎盤をつくることができないと書いてあった。
 図式化したが具体的なイメージが湧かないので検索してみたらあった。わたしは未成熟細胞がどのようなものか具体的なイメージを知らなかった。話を組織や臓器にまで拡張せずに典型例として、造血幹細胞に関するその機序を頭に浮かべるといいようだ。
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 全多能性造血幹細胞⇒骨髄系多能性幹細胞⇒赤血球前駆細胞⇒前赤芽球⇒好塩基性赤芽球⇒多染性赤芽球⇒正染性赤芽球⇒赤血球

 全多能性造血幹細胞⇒骨髄系多能性幹細胞⇒巨核球前駆細胞
                             ⇒好中球探求前駆細胞
                             ⇒好酸球前駆細胞
                             ⇒好塩基球前駆細胞  

 全多能性造血幹細胞⇒リンパ系多能性幹細胞⇒Tリンパ球前駆細胞⇒リンパ球
                              ⇒Bリンパ球前駆細胞⇒Bリンパ球

*http://www.bls-expert.jp/hematology/text_fig/figpage_r_10.html
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  このURLにきれいいなチャートが載っているのでそちらのほうを参考にしてもらいたい。上記はebisu用のメモである。
 STAP細胞は全多能性造血幹細胞の「親」に当たる。成熟細胞は一番最後に上がっている群であるから、途中はすべて未成熟細胞と理解していいのだろう。
 身体の組織ごとに、臓器ごとにこうした発生と分化の経緯を追うのはたいへんな仕事であるが、全多能性幹細胞から組織や臓器を作製する場合には、これらの過程を否応なく通過していくことになる。その分化過程を上手にコントロールするには、途中途中での不思議な現象にたくさんの「なぜ?どのような仕組みで?何が媒介に?何が引き金に?」というような疑問が何百回も繰り返されるのだろう。研究者はそのたびに苦しい夜を過ごす、寝ても醒めても疑問が頭を去らぬ、しかしそれも含めたなぞの究明がたまらなく楽しいのである。やはり、変っている、変人でなければ本物の研究職人にはなれぬようだ。

(16)  Furthermore, the team successfully converted STAP cells into highly proliferative stem cells, though the stem cells were found to have lost ability to develop into placental tissues.

「そのうえさらにこのチームは、胎盤組織の中で幹細胞が分化能力を失ったことを突き止めることで、STAP細胞を高度増殖性幹細胞へ変化させることにも成功している。」

proliferative:増殖性の

(17)  Researchers have been surprised by the discovery.

「研究者達はその発見に驚いた」

 STAP細胞⇒高度増殖性幹細胞

(18)  “I am proud that such important research results have been released by Japanese researchers. I hope that pluripotent cells will be made from human cells under the same method,” iPS cell inventor Yamanaka said.

「"重要な研究成果が日本人によって発信されたことを誇りに思う。今後人間の細胞からも同様の方法で多能性幹細胞がつくられることを期待している"と、ips細胞の発明者である山中伸也教授は述べている。」

pluripotent:adj 多能性の

(19)  “This is amazing,” said Arata Honda, an associate professor at the University of Miyazaki, who was briefed on the research. “High-quality cells that could exceed the existing pluripotent stem cells have been created in an enormously simple way.”

「"これは驚くべきことだ"とこの研究の概要を把握しているホンダアラタ宮崎大学准教授が述べている。既存の多能性幹細胞を超えた高品質の細胞が桁外れに単純な方法で作製されている。」


(20)  But much remains unknown about STAP cells, including why they can only be cultured but not created inside the body, and why such cells are created at all. Observers say it will take further research to see if the same thing can be done with human cells.

「だが、STAP細胞に関しては、体内で生成されないのになぜ培養でのみ作りうるのか、そしてそのような細胞がなぜつくられるのかということを含めて、未解明の部分が多く残っている。同じことを人間の細胞でもなしうるのかを確かめるためにさらなる研究が必要だと言う者もいる。」

 成熟細胞にある外部刺激を与えただけで、細胞プログラミングの初期化が起きているのだが、なぜそれが起きるのかについての細胞内部の機序がわかっていない。生命とは不思議なものだ。生体の恒常性はこうした初期化が起きないように一定の条件に保たれているのかもしれない。

(21)  Obokata and her team are studying whether STAP cells can be produced with human cells and those of other animals.

「小保方と彼女のチームは人間の細胞や他の動物細胞を使ってSTAP細胞が生成しうるかどうかの研究を続行中である。」

(22)  The government on Thursday praised the team of scientists.

「日本政府は木曜日に小保方のチームを褒め称えた」

(23)  “We hope the finding will help realize revolutionary regenerative medical techniques in the future,” Deputy Chief Cabinet Secretary Katsunobu Kato told a press conference.

「"研究結果が将来、革命的な再生医療実現に役立つことを期待している"と内閣官房副長官の加藤勝信が記者会見で述べた。」

(24)  The government “will promote research and development in areas such as regenerative medicine by securing budgets and strengthening our support,” he said.

「"政府は予算を保障しサポートを強化することで、再生医療分野の研究開発を促進する”と約束した。」

(25)  “It’s great that a young woman has shown her talent,” Kato added, referring to Obokata, who led the research.
「"若い女性がその能力をあらわにして見せたことはすばらしい"とこの研究をリードしてきた小保方を加藤が褒め称えている。」


【2月7日追記】
 ips細胞の作製成功率は現在は20%であり、作製期間は7日に短縮されていると山中教授。0.1%というのは当初のもので、8年たち進化しているという。

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 例によって、高校生や大学生の勉強の利便のために段落番号を振っておくので、これをワードに貼り付けて段落ごとにメモと和訳を書き付けて勉強したらいい。

Cell reprogramming advances

Simple 'STAP' method based on exposure to stress, mild acid

Kyodo, JIJI

A team of scientists led by a woman from Chiba has discovered that by simply exposing body cells to acidic liquids, the cells can be reprogrammed to grow into any type of mature tissue.

(2)  The discovery was announced Wednesday in the journal Nature.

(3)  The method, which differs from the one developed by Nobel Prize-winning scientist Shinya Yamanaka to create induced pluripotent stem cells, or iPS cells, could have a far-reaching impact on cancer research, regenerative medicine and new drugs.

(4)  The research was conducted by scientists at the government-backed Riken institute and Harvard University and led by 30-year-old Haruko Obokata. A scientist at Riken’s Center for Developmental Biology in Kobe, she also spent time doing research at Harvard.

(5)  In experiments, the scientists soaked lymph corpuscle taken from 7-day-old mice in mildly acidic liquids for about 30 minutes. A few cells that survived were cultured and transplanted into mice, where they developed into nerve and muscle tissues.

(6)  Under normal circumstances, cells that have matured into specific cells can’t be reprogrammed. But the researchers discovered a new way of reprogramming adult cells. They named the method of generating pluripotent cells, or cells that can grow into any type of mature tissues in the body, “stimulus-triggered acquisition of pluripotency,” or STAP.

(7)  Obokata told reporters that the method “may lead to the regeneration of organs and tissues in the body and the development of new medical technology, such as one aimed at suppressing cancer that would be caused by stress on cells.”

(8)  The scientists say STAP cells can also become tissue that forms the placenta, something not possible with iPS cells that are created by injecting four gene control agents into an adult cell, or embryonic stem cells.

(9)  STAP cells can be produced within a shorter period of time than iPS cells, which can take several weeks to produce. The risk of STAP cells developing cancer in the body is also believed to be lower than that of iPS cells.

(10)  Success rates to make STAP cells ranged between 7 and 9 percent, higher than those for iPS cells.

(11)  STAP cells can be made from skin and muscle cells, not only from blood cells.

(12)  As well as immersion into a mildly acidic solution, such stresses as the passage of cells through glass tubes and exposure to a mildly toxic substance were found to be effective for their production.

(13)  The team believes that external stimuli help change how some genes in the cells work, although it is uncertain how such a change occurs.

(14)  Obokata and her colleagues confirmed STAP cells’ ability to develop into any tissue, as mice that received STAP cell-injected embryos gave birth to chimera babies.

(15)  They also found the premature cells can contribute to the formation of the placenta in the experiment.

(16)  Furthermore, the team successfully converted STAP cells into highly proliferative stem cells, though the stem cells were found to have lost ability to develop into placental tissues.

(17)  Researchers have been surprised by the discovery.

(18)  “I am proud that such important research results have been released by Japanese researchers. I hope that pluripotent cells will be made from human cells under the same method,” iPS cell inventor Yamanaka said.

(19)  “This is amazing,” said Arata Honda, an associate professor at the University of Miyazaki, who was briefed on the research. “High-quality cells that could exceed the existing pluripotent stem cells have been created in an enormously simple way.”

(20)  But much remains unknown about STAP cells, including why they can only be cultured but not created inside the body, and why such cells are created at all. Observers say it will take further research to see if the same thing can be done with human cells.

(21)  Obokata and her team are studying whether STAP cells can be produced with human cells and those of other animals.

(22)  The government on Thursday praised the team of scientists.

(23)  “We hope the finding will help realize revolutionary regenerative medical techniques in the future,” Deputy Chief Cabinet Secretary Katsunobu Kato told a press conference.

(24)  The government “will promote research and development in areas such as regenerative medicine by securing budgets and strengthening our support,” he said.

(25)  “It’s great that a young woman has shown her talent,” Kato added, referring to Obokata, who led the research.


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【関連記事】
 "STAP may advance cancer fight, medicine"
http://www.japantimes.co.jp/news/2014/01/30/national/stap-may-advance-cancer-fight-medicine/

 "Trials, errors, but expert kept chin up"
http://www.japantimes.co.jp/news/2014/01/30/national/trials-errors-but-expert-kept-chin-up/


*#2644 Obokata says STAP cell discovery not fabrication Apr. 14, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-15

  #2639 STAP細胞報道‐2 : 「200回作製した」 Apr. 11, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10-1

 #2638 STAP細胞報道:未熟で何が悪い&ポスドクの悲哀  Apr. 10, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10

 #2581 世紀の大発明 STAP細胞: Cell reprogramming advances (ジャパンタイムズより)  Feb. 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-02

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