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#3941 話し合い(1):学力トップ層をどう育てるか? Mar. 1, 2019 [71.データに基づく教育論議]

 本稿は#3940の続編である。

 根室高校1年生の生徒と1学年の担任5人それに学年主任で6人の先生たちが今日(3/1)話し合いをした。
 宿題の出し方についての話し合いである。生徒の主張は、学力差を無視して難易度の低い問題の宿題を一律に課すのはやめてもらいたいということ。つねづね高校の先生たちが言っているように勉強は自主的にするものだから、一律の宿題はそうした主張と矛盾しているとその生徒は感じていた。そして自分は北大医学部受験をめざしているので、難易度の低い問題に割いている時間の余裕はないと事情を具体的に説明した。1月の進研模試では数英の偏差値が82.1の生徒である。前回も80を超えている。
(実はこの生徒にはシリウスを使っている。センターレベルよりも少し難易度が高いが、いきなりそういうレベルの問題集で圧縮された解説を独力で読んで問題演習をさせている。この生徒だからそう言うことができる。学年2位以下の生徒には無理、進研模試で学年3位の生徒には別のやり方で指導している)
 
 小学校や中学校で起きた先生とのトラブルを説明して、勉強は学校を頼らずに独力でやるしかないと決めたと話すと、「高校の先生をもっと頼っていい、宿題については出し方を考慮するので、希望があれば言ってほしい」とどなたかが発言した。話の分かる先生がいたようだ。
 科目ごとに自分の弱点になっているところを述べると、別メニューの宿題をつくってくれることになった。忙しいからそんなことは無理ではないですかと再度問うと、それは仕事だからやるとの返事。気合が入っているね、先生たちも学力トップ層をどのように育てたらいいのか悩んでいたのだろう。
 対決ムードではじまった話し合いだったが、生産的な話し合いに変わっていた。

 この生徒は塾で数学と英語の勉強をしているだけでなく、Z会のタブレット端末利用の学習も併用してやっている。とくに塾では教えていない化学や物理を中心にやっているが、数学や英語も難易度が高くて使いやすくなっていて便利だと言っていた。毎月のテストをこなすのがなかなかたいへんな様子。高校生になってから必要に迫られて時間の使い方はとっても上手になった。
 学力トップレベルの生徒を育てるには、学校と塾が連携したほうがはるかに効果が大きくなる。いいケーススタディになった。このレベルの生徒は根室には毎年数人いるが小中高の連携がなくうまく育てきれていない。よき前例となってほしい。
 根室高校の先生たち、協力ありがとう。
 
*#3940 進研模試の結果データ:全国平均値と根室高校平均値比較 Mar. 1,2019 
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2019-03-01



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