#2176 市立根室病院見学会 Jan. 15, 2013 [32. 市立根室病院建て替え]
新病棟ができあがってまもなく稼動するが、昨日(14日)に見学会が催された。#2173のコメント欄に見学した人の書き込みがあるので、読んでもらいたい。
北海道新聞地域版にも記事が載った。写真も一枚あり、外来診察室前の椅子が写っている。以前は廊下の両側に椅子があったのだが、それが真ん中に背中合わせに置かれている。ほとんど前のマンマということだ。
電子カルテを考えていたら、診療実務の流れが変わるから、待合スペースのとり方はこうはならなかっただろう。つまり、実務の変更を考えずに建築仕様を決めたということだ。32の外来ブースと待合スペースの椅子の配置にそれが現れている。
女性記者さんなかなか鋭い写真を掲載しているが、マスコミの役割は批判的な目でチェックすることにもある。職員の感想を取材すべきだった。
ずいぶん広くなった。ベッド数が199から135に減少したのに、2割スペースが広がっている。しかしそれらは異常に多い個室(35)とこれまた常勤医の数(12~15)に比べて以上ともいえるほど多い外来診察室(32)に食われてしまったから、必要なスペースがない。
一番の問題は外来待合スペースが狭いことと職員食堂がないことである。
いったい職員はどこで食事するのだろう?百人を超えるスタッフが働いているだろうから、あとからスペースをとるのはむずかしい。病棟内にとるわけにはいかない、衛生管理上の問題があるからだ。
不思議なのは、図面のチェックは院内の担当部署、市議会建て替え特別委、市役所担当部署がやっていたはずだが、責任あるこれらの組織がこんな基本的なことすらチェックできなかったこと。
わたしは1999年に横浜のある病院の病棟建て替えで神奈川県庁の医事課長や横浜市の担当部署とネゴしたことがある。特に横浜市役所の担当部署は図面のチェックがうるさかった。給食調理スペースの動線、汚染地域と衛生地域の区別など実務に関するチェックがしっかりなされた。職員食堂スペースを見逃すようなトロイ仕事ではない。
こんな基本的なことを3組織がそろって見逃したのだから、どうやら根室の関係者達は基本的知識がなく仕事に不慣れだったと判断するしかない。そうであっても看護師さんたちの意見をちょっと聞くだけでチェックできた。関係者は基本的な知識すらないのに独善的で、それゆえに起こしてしまった「必然の事故」といえる。
だからオープンな場で議論しないといけないというのだ。市議会議員の資質も大いに問題がある。担当組織がそろいもそろってこの程度の仕事しかできないのだから、一般市民の目で計画段階からチェックする必要がある。
市民説明会を開いて図面のチェックをすれば看護師さんもebisuも参加するからこんなチョンボはありえない。実務経験のある市民の意見を無視してはいけない、自分たちだけでやるとこういう風に基本のところで大チョンボとなる。
市民説明会開催を拒否し続けたのは長谷川俊輔現市長である。市議3名の市議会で開催要求があったにも関わらず拒否した。だから責任がどこにあるかはハッキリしている。市長、市議会特別委のメンバー、建て替え市民整備委員会、病院事務局である。
これからの市政に反省材料を提供しているのだが、あいかわらす同じ枠組みで市政が運営されている。このままではこの町はかれらにぐちゃぐちゃにされる。
昨年のいまころだったか、モデル病室を見たが、
①洗面台がせまかった
②ベッドサイドに置くべき備品入れが入り口と室内の中間に並べられているので使い勝手が悪い、これはベッドサイドに置くべき。
③病室内の備品の色は白に統一すべき
色の統一は落ち着きを演出する。色に配慮することは大事なことだが、無視されている。
一例を挙げると、光洋中学校の塗り替え工事。給食センターと廊下でつながっているので、同じ色にすれば落ち着いたいい感じになっただろうが、まるで余った塗料を使ったのかのようなどぎつい配色になってしまった。当初は強い違和感があった。色の調和はセンスである。品よくまとめるには、どぎつい色をいくつも使ってはいけない。見学時にその場にいた人へ意見ははっきり申し上げた。
いまさらだが、個室が多すぎることと外来診察ブースの数が多すぎることそれに療養型病棟のないことは取り返しがつかぬ。外断熱もなく、これだけスペースを広げてしまったら燃料費がたいへんだ。そして必要なスペース(職員食堂)がない。一般市民を無視して病院事務局、市役所、市議会だけでやるとこういうことになる。坪単価も2倍だ。そして今年の赤字額は15億円を超え、4月からはじまる新年度の赤字額は20億円前後となるだろう。
もうごまかしている余裕はない、口を酸っぱくしていっていることだが、また繰り返し言う。
仕事は正直に誠実にやろう。毎日、毎週、毎月、毎年、仕事に関係のある勉強をし続けよう。
いい仕事はしっかりした専門知識とそれを使うことで磨いた仕事の技倆によって決まる。手を抜いてはならない。仕事は世のため人のためにやるもの。そうすることでわたしたちは生活の糧を得ていることを忘れてはならぬ。
*#2173 市立根室病院の小児科はどうなる? Jan. 12, 2012
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-12
*#2171 市立根室病院の経営状況 : 15億円の赤字、まもなく新病棟完成 Jan. 7, 2012
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-07
#2128 市内で病院の話しをよくミミにする・・・ Nov. 14, 2012 [32. 市立根室病院建て替え]
なにやら「番号制度」の導入が検討されているのだという。市の広報にはそういう情報は載っていなかったように思う。大事なことは事前に知らせて、市民説明会を開ききちんと議論すべきだ。
(ついでに書くが、広報ねむろに医師紹介が載るが、どこの大学を出て、出身地はどこなのか、前の赴任地はとこの病院だったのかくらいは載せてもいいのではないか?
「先生、沖縄かい?遠い根室に来てくれてありがとう、長くいて頂戴よ」なんて声もかけられる。)
公的会計基準に基いて、13.7億円の赤字が「広報ねむろ」では2億円の黒字に化けるという「粉飾決算」は市議会が企業会計基準での決算報告を広報の載せろと決議するだけで、真実が市民の前に明らかになるのだが、それすらやらぬ市議会に存在意義はないに等しい。まもなく建物の工事は完了し、赤字額はさらに膨らむ。市の財政がもたなければ、市職員の給与カットをすることになるのだろう。そのときが近づいている。
一番最初に標題のコメントを、あとは古い順に並べる。コメント欄だけでなく、URLをクリックして記事本文もお読みいただけたらうれしい。
*「#1958 チグハグ:13.7億円の病院事業赤字と新しい病院の名称募集 June 3, 2012 」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-06-03
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市内で病院の話をよくミミにする。
しかしどれも批判意見ばかり。
病院職員と話すことがあるが、聞く話は今より悪くなるという意見ばかり。
聞くと、高齢者に不評を起こす可能性がある診察番号案内も導入するらしく、どこまでも馬鹿げている。
どこで間違えたのだ!?
いや根室市自体、どこで道を間違えたのだ!?
#1958 チグハグ:13.7億円の病院事業赤字と新しい病院の名称募集 June 3, 2012 [32. 市立根室病院建て替え]
5月31日の北海道新聞根室地域版に建て替えが進んでいる市立根室病院の病院名募集の記事が載った。どなたの発案なのだろう?現在の病院名「市立根室病院」で何か不都合でもあるのだろうか?説明がないから新しい病院名をつける理由がebisuにはさっぱりわからぬ。
【地域医療ニーズに合わぬ建築仕様と70億円もの巨額の総事業費】
市長は市議3名の連名での市民説明会開催要求を無視し、市民に背を向けて一切の説明をしなかったが、なにか特別な理由があったのだろうか?
総事業費は前市長と現市が招聘した病院コンサルタントの提案の2倍以上(63億円*)に膨らんだ。ベッド数が199から134に減ったのに建築面積は大幅に増えているから暖房費など維持費の高い病院になる。建物は外断熱仕様にはなっていないから外断熱仕様の場合の3倍くらい暖房費がかかるのではないだろうか。原油高騰と円安がダブルで生じたときに病院経営が苦しくなることは容易に想像がつく。11人(現在)の常勤医師に32の外来診察ブース、療養病床はゼロ。2倍以上のコストをかけながらニーズに合わぬ建物ができあがりつつある。
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【総事業費について】
*じつは総事業費は70億円を超えている。62億円で予算案が市議会を通過したあとで追加予算が組まれた。そしてシステム関連投資7億円が外されている、だから総事業費70億円を超えているという計算になる。私が入院した6年前に釧路医師会病院には電子カルテシステムがあったが、それがあれば外来診察ブースは32もいらない。20でも余っただろう。電子カルテも含まない病院システムに7億円もの予算を組んでいたがその後どうなったのか市議会では議論すらなされていない。これも売上規模(20~25億円)からみると常識外の投資額だ。
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【ちぐはぐな政策からみえる市長のわがままな性格】
建築仕様の検討に市民参加を拒否し、今頃になって病院の名称を一般公募するという。
市民には背を向け恣(ほしいまま)に総事業費を膨らませ、なぜか地域医療ニーズに合わぬ建築仕様で突っ走った。そしていまごろ、どうでもよいような「病院名称」で市民のお知恵拝借だという。
仕事の仕方にわがまま=幼児性が色濃く漂っていると感じた市民が多いのではないだろうか。人材難もここに極まれりっていうことか。
【建て替え後の病院事業損失はどれほど拡大するのか?】
建て替え前に市議会に報告すると何度も約束した建て替え後の損益計画すらいまだに市議会へ報告されていない。ごんぼほりのこどもではないのだから自ら市議会に何度も約束したことはきちんとやるのが当然だ。無視されたままだまっている市議会もおかしい。仕事に対する責任感が疑われます。
昨年度の病院事業会計は昨年度また記録を更新し13.7億円もの赤字だった。病院事業の赤字は毎年予算額を大幅に上回っており、市側が作成する予算案は信用できぬものとなっているが、病院経営はこれからいったいどうなるのだろう?今年度は14億円を超え、来年度は16億円を軽く突破するのだろう。市の予算規模はこの数年間で140億円台から170億円にまで膨張してしまった。公債残高も公債費も増加している。このように次の市長へツケを回すようなことは慎むべきだ。
14支庁管内最低水準の子供たちの学力に匹敵する大人たちのレベルの低さにあきれる。それでも市長や市議会議員に正直に誠実に仕事をしてもらいたいと願う市民は多いだろう。
【広報ねむろ6月号での公的会計基準に基く粉飾決算報告】
広報ねむろ6月号が届いたが、昨年度下期の病院事業会計は2.58億円の純利益となっている。13.7億円の赤字が公的会計では黒字となる、まるでマジックだ。こういう公的会計による実態を表さぬ「粉飾決算」公表は市民の判断を誤らせるものだからやめるべきだ。市議会はなぜ実態を表す企業会計基準での病院事業決算を要求しないのだろう?
真実を隠蔽する不正直・不誠実な情報開示をとめるのは市議会の役割ではないのか?
【企業会計基準での決算報告義務付けを市議会で決議すべき】
いつもこの時期には下期のみの数字を載せているが、通期の決算数字を当初予算と対比して載せるのが民間のあたりまえのやり方だ。これでは市議会はないのと同じと言われても仕方あるまい。市議会で民間企業会計基準で病院事業会計の決算書公表を決議し、財政課に指示を出すだけでいい。3日もあれば市役所財政課は作成できる。
【正直で誠実な報告は市議会次第で可能だが、市議諸君はどうするのだろう】
市議会はそろそろ変わるべきではないのか?正直に誠実にその職務を果たすべきときがきているとは感じないか?根室の町を夕張市のようにしてしまう道を選ぶのか、それとも小さいながらも住みよい町へと作りかえる道を選ぶのか、よく考えてもらいたい。
その第一歩として、市議会議員諸氏は民間企業会計基準での病院事業決算公表と、広報ねむろでの公開を市議会で決議して、本来の職務を誠実に果たしたらいいだろう。
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■新しい病院の名称考えて■
指定用紙で応募
22日に締め切り
【根室】市は1日から、建設中の新病院の名称に関する意見を募集する。・・・
来年1月に仮開院する新病院に愛着を持ってもらおうと企画した。・・・
締め切りは22日、寄せられた意見を参考に、長谷川俊輔市長、東浦勝浩院長らでつくる検討会議で決定する。
問い合わせは市立根室病院事務局 0153・24・3201へ。
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日曜日だから、ゆっくり過去ログを読んでもらいたい。市議会や市議会特別委、建て替え市民整備委員会は何をしてきたのか、何をしなかったのかが明らかである。いつまでもこんな事をしていたらわがふるさとは夕張市の轍を踏むことになる。
*#1563 玄海原発説明会と建て替え市民整備委員会の相似性 Jun. 27, 2011
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-06-27-1
#1539 ランニングコストの低減と病院経営 :父よ許したまえ、彼らは・・・ Jun. 3, 2011
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-06-03
#1234 地域医療改革の烽火(4):根室市議会 病院建て替え問題点 焦点 Oct. 10, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-10
#1143 市立病院建て替え:建築費10億円カットの方法 Aug. 3, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-08-03
#1091 免震構造と外断熱はどちらを優先すべきか Jun. 30, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-06-30
#1057 「広報ねむろ6月号」を読む(2):病院建物仕様への疑問 Jun. 6, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-06-06
#1013 基本設計にまつわる疑問:市立根室病院建て替え-086 Apr. 29, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-04-29
病院建物基本仕様検討作業への要望(1) #889 Feb.2, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-02-02
根室人はほいどか?答えはノーだ #881 Jan.27, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-01-26-1
杞憂(2)根室の地域医療の未来 #855 Jan.6, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-01-06
建築仕様も詰めずに基本設計発注か? #839 Dec.23, 2009
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-12-23
将来、療養病床設置も #834 Dec.18, 2009
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-12-18
「市立病院建て替え 基本計画の課題続々」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-07-30
7月25日blog#667『市立根室病院4~6月営業収益予実差異9660万円』
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-07-25
7月2日blog#634『病院建て替え基本計画案への7つの疑問』
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-07-01-1
2009年6月21日#619「定数削減と市立病院問題について(J&K対話)-(3)」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-06-21
2009年6月26日#625「建て替え必要なし33%、なぜ? 市立根室病院建て替えアンケート・ショック」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-06-26
2009年5月27日#592「市立根室病院建築仕様の前提条件」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-05-27
2008年2月18日#094「市立根室病院改築」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2008-02-18
2008年3月23日#147「2018年の根室の人口」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2008-03-23
#1874 市立根室病院モデル病室見学 :後の祭り Mar. 11, 2012 [32. 市立根室病院建て替え]
3時半頃NHKBS放送を見ていたら大竹しのぶがエデット・ピアフの歌を唄っている横で桑山哲也がバンドネオンをひいていた。あ、歳をとったなと思ってみたら、誰かに似ている。釧路の教育を考える会の副会長のMさんだ、歳の頃もほぼ同じだろう。
さて、3月11日、震災の起きた今日は、市立病院のモデル病室の見学日、2時過ぎに行ってみた。表通りからはシャッターが下りていて何もなさそう。裏手へ回ったら人が二人震えながら立っていて声をかけてくれた。ああ、裏側だったのかと思いながら中へ入ってスリッパに履き替え4ベッド部屋からみた。ベッドごとに窓がついているのはありがたい。親切に説明してくれる人がいた。3人説明担当者がいたようだ。そえぞれ言葉がけがよく感じのよい応対だった。
聞いてみたらベッドの横に低いロッカーを置くようだ。入り口の通路側に細いロッカーが並んでいるがこれは使いにくそうだ。患者は結構ひんぱんに物の出し入れをするからベッドサイドに自分専用のロッカーのあることが望ましい。
細いロッカーを4本取ったお陰で、洗面所が狭くなっていた。洗面道具はどこに置けばいいのだろう?
個室を見た。たった134ベッドの市立病院になぜ34も個室(4人病室は25)があるのか訊いてみたら、プライバシーが保てるからという説明だった。シンプルでわかりやすい、健常者が頭の中で考えればたしかにそうだろう。
わたしは6年前に癌で入院し胃の全摘手術を受けたが、4人病室に「同病の先輩」がいてとっても助けられた。術後どうなるのか彼らを通じて教えてもらえ、安心して過ごすことができた。退院までなんどか病室を変わったが、あちこちの病室にお友達ができていったり来たり、不安がとても小さくなったことを覚えている。傍で見ていても個室の患者は孤独である。人とコミュニケーションするのがわずらわしいと感じる人もいるから個室はもちろん必要だが、バランスを考えてほしかった。
消化器内科病棟で手術前の検査をしていた期間のことだが、ある個室の患者さんが隠れてアンパンをよく食べていた。もちろん医者からは止められているとご本人は言っていた。一週間くらいして朝、意識不明になって医師会病院から釧路市立病院へ緊急搬送されていった。
(何度注意しても授業中のおしゃべりがやめられない者、何度言われても宿題をやって来れず言い訳ばかりする者、ゲームや携帯メールに嵌って家で勉強できない者など、大脳前頭前野が未発達と思われる生徒が増えている。こういう生徒が大人になればやはり、医者に甘い者を食べるのを止められても隠れて食べて緊急搬送される患者になるのだろう。だから、中学生のうちになんとしても「治して」やりたいと思う。
大脳前頭前野は理性の座である。行動のコントロールはここでなされるから、大脳前頭前野の働きが未発達のまま大人になるのは危うい。わがままで切れやすい大人になるし、辛い仕事を我慢してやりぬくことができない。)
個室は差額ベッド代がかかるから患者負担が大きくなる。個室は稼働率50%を維持できるだろうか?トイレ掃除も4人部屋に比べて4倍手間がかかることになる。看護効率上も好ましくない。プライバシーを保てるというメリットばかりでなく、患者負担の問題や経営効率の面からの検討すべきではなかったのか。
外来診察室が32もあるのは電子カルテへの切り替えすら検討されなかったからで、旧来の実務をそのままにしたイージそのもの。やはり病室面でも同じことは言えるようだ。現在よりもベッド数を65も減らして面積が広い、その上外断熱仕様でないから冬場の暖房費がたくさんかかるということ。根室で暖房の要らないのは7~9月の3ヶ月ぐらいだろう。
民間病院なら、経営効率を考えるのは当然のことで、そうした考慮がなされなかったようにみえるのは病院の将来にとってまことに残念なことである。
ebisuの感想は、手抜き仕事、経営面で問題を起こす見事なデザイン。わたしが病院の常務理事ならいくつか具体的なことを指摘して、しっかり仕事するように事務長を叱咤しただろう。
「君、こんなデザインでは病院が赤字になるよ、職員を路頭に迷わせたくなかったら案を作り直しておいで」
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#1376 総合評価落札方式の茶番 Feb.11, 2011 [32. 市立根室病院建て替え]
11日付北海道新聞根室地域版に市立病院建て替えの入札記事が載っていた。見出しと冒頭部分だけ転載する。記事本文は新聞で読んで欲しい。入札情報は市のホームページのアドレスを貼り付けておいた。
入札に総合評価方式
市初導入 地域貢献度なども加味
【根室】市は市立根室病院の改築工事の競争入札に初めて導入した「総合評価落札方式」を、新年度の公共工事入札にも適用していく方針だ。入札金額の多寡だけでは低価格競争が進むため、企業の能力や地域貢献の取り組みを加味することで品質の確保を図る。
・・・
入札したのは「鹿島・岩倉・渡辺」特定建設工事共同企業体の20.13億円で、もう一つのJVが19.79億円だ。なんと金額の高いほうが「正々堂々と落札」しているのだから、驚かざるをえない。入札の常識を覆すできごとである。
理由もなしに突然新評価方式など持ち出すはずがないではないか。なぜ、こういう入札方式を突然持ち出したのかは、評価点を見るとわかる。二つのJVの評価点で差が出ているのは「地域貢献度」である。除雪などでの地域貢献が高かったということだ。
これでは土木工事を主体に受注しているW建設のJVが落札するに決まっている。地域貢献度の評点の差2点がそのまま総合点の差である。W建設は政治力がある。どの政治家が関与していたかは35年間ふるさとを空けていた私は疎いが市民はその実態をよく知っている。
これで、市長が誰のタメに市初導入の入札方式を採用したのか分かるだろう。このような入札方式では他の業者が落札できるはずがないからである。現に最低入札業者が落札できなかった。入札に参加したジョイントベンチャーは2社のみである。勝負は入札前からついていた。
残念ながら市議会でも問題にはならないだろう。このような評価方式を実施すれば、市とつながりの強い業者が仕事を独占することになり、新規参入が困難になる。他地域からの算入も不可能になる。つまり「オール根室」という「根室村の仲良しクラブ」のメンバーにならなければ市からの受注はますますできにくくなるということだ。市の発注工事金額は高くなり、歳出予算規模が膨らみ財政が危うくなる。いままでだって、共産党以外に反対票を投じた反骨精神のある議員は一人もいないのだから、今回もこのような入札方式の導入を追及し反対する議員はいないだろう。自分の立場や利益を度外視して、ひたすらふるさとのために考え行動できる市議が一人もいないということだ。数人でいいからかっこいい市議が出て欲しい。無理だろうか?
根室の凋落はこういうところから弾みがついてしまう。根室村では絵に描いたような「非関税障壁」「不公正競争」ともいえる「総合評価方式」を導入した。旧弊はますます成長し根室はますます衰退する。
国勢調査の結果も昨日出た、人口は2.9万人だ。人口減少が加速している。市議会も町議会の規模で十分だ。定数は15人程度で十分だろう。あるいは、月額報酬を10万円にして30人にするという手もある。いまのままではオール与党で市政チェックができぬ。
1月中旬の根室高校芭蕉同窓会に行ったときのこと、誰かが言った。根室を牛耳っているのは昭和19年組み。市長、W建設社長、根室漁業組合長の名前を挙げていた。もう一人誰かを上げていたような気がするが、忘れた。つまり、かれらは「同期の桜」ということだ。
われわれ団塊世代はどういうわけか一人も市役所に勤務したものがいない。保険金詐欺事件でマスコミに取りざたされた組合理事長とは違って、根室漁業組合ではしっかり仕事をして定年を迎えた者ばかりで、物を言わない実直な仕事人だ。こういうときに同期で名前が一人も上がらないのは幸いである。もちろん同期で誰かがふるさとのためにならないことをしたら、いさめる同期が何人もいる。私たちは高校時代も含めて学生運動が強かった時代をくぐっており、私利私欲や恣意的な振る舞いを嫌った世代だ。世代間でこうも考えが違うのかと驚いている。
総合評価点や入札金額等については市のホームページにあり閲覧できる。
*「市立根室病院改築工事入札結果」
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/doc/5093d9d779458dae4925782b0014ff55?OpenDocument?OpenDocument
#1316 ヘリポート問題を考える:専門家のご意見(2) Dec. 28, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]
ヘリポート問題を考えるためにはその実態を知らなくてはならないだろう。
風速9メートルで運行不能になるという。そのため厚岸まで救急車で運んでヘリに載せることもあるという事実をあなたは知っていただろうか?
赤外線装置がついていないので夜の運行は不可能ということだから、今頃の季節なら3時過ぎたら運行できない。
風速9㍍の日が年に何日あるのだろう?オホーツク海と太平洋に張り出した岬に位置する根室は風の強い日が多い。
さて、専門家の意見を聞こう。
ドクヘリの運用方法はドアツードアだけではありません。
搬送元と搬送先の中間地点で患者さんを乗せた救急車と迎えのヘリがドッキングする方法があります。実際根室と釧路の中間点の厚岸の広い駐車場を使います。根室から救急車で運んできた患者さんを迎えに来たヘリに移し替える訳です。
その場合、連絡を受けた地元警察が先ず駐車場を閉鎖してヘリの着地に十分な空きスペースを作ります。これが結構手間が掛ります。この方法は地元でヘリの到着を待つよりは少しでも時間短縮には成りますが、救急車で搬送する距離が長くなれば成る程何か起きた場合の根室側の同乗医師に負担が掛ります。
ニホロのヘリポートを使う場合は、この受け渡し地点が厚岸などの中間点(根室から救急車で1時間)より遥かに私立根室病院に近い(20分程度)ケースと考えれば良いわけです。
いずれにしてもドクヘリに患者さんを移すまでは市立根室病院の責任に成りますので、出来るだけ受け渡し地点が市立病院に近い事が患者さんにも医師にも大切です。その観点からヘリポートは病院内に設置すべきで(造るならば)、やはり屋上がベストと言う事に成ります。
因みにドクターヘリと言うと何か特別な医療場所の様に勘違い(過大評価)されている方が居ますが、実際にはABC的な事しか出来ません。
ABCとはいわゆる気管挿管や心臓マッサージなどの救急蘇生や簡単な止血程度です。実際に一度実物をご覧に成ってその狭さをご覧に成れば分かります。
その点ではまだ救急車の方が自由が利きますが、しかし救急車も結構揺れが仕事の邪魔をします。ドクヘリは気管挿管などが必要な場合には大抵救急車から移すストレッチャーの上で行います。ヘリの中で格好良く手術など不可能です。
ドクヘリや救急車はあくまでも緊急に患者さんを運ぶための運搬手段に過ぎません。
釧路や札幌、旭川に待機しているドクヘリは小型の民間機ですので自衛隊のヘリのように赤外線装置が無く夜間の飛行はできません。日没前には飛行不可状態です。また風にも弱く、確か風速が9メーターが限界です。航続距離も短く、しかも年間の維持費も膨大で、更に飛べば飛ぶほど経費が嵩みます。
本来救急医療はコストが掛りますが、ドクヘリとも成ると中途半端な考えでは財政が破綻します。しかしそれでも「各地域に必要な医師を十分に配置する事を考えれば、ドクヘリはまだ安い」?
#1315 ヘリポート問題を考える:専門家のご意見(1) Dec. 27, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]
ドクターヘリと新病院へのヘリポート用地確保の件に関して、専門家とおぼしき方から具体的なご意見がコメント欄に寄せられたので、紹介したい。周辺の問題を含めて平易に解説してくれている。
以下、コメント欄からの引用する。
(読みやすいように適宜改行を入れた)
ヘリポートの問題は駐車場使用では駄目ですね。
釧路にドクヘリの搬送を依頼してから到着するまでの時間は40分前後ですが、その間に病院の駐車場の真ん中を開けなくてはなりません。
勿論様々な事情の車が駐車している訳ですから、すべての車を持ち主が動かせません。
それで病院側がその車のキーを預かり動かす方法も考えられますが、その場合他車との接触や荷物の噴出などの問題が避けられません。
では車の移動をスムーズにするために真ん中付近は職員用の駐車スペースにすれば、来院者より職員を優遇するようですし、もっと問題なのは、どのように駐車スペースを区画しても無料駐車場である限り病院に無関係な近所の車が勝手に駐車場所を占有するのが常です。何故か公立病院は関係者以外の駐車や診療費不払いに対して毅然とできません。マスコミなどが「病人は弱者。病院は弱い者苛めばかりする」と言うスタンスで報道するせいかも知れません。
やはり病院に直接ヘリを呼ぶのであれば屋上のヘリポートがベターでしょう。しかしその方法ですと病院の建設費が更に1~2億円は上乗せに成る可能性があります。その建設費を考えずに済まそうと苦肉の策で駐車場ヘリポートを考え出したのだと思いますが、どう考えても実際には障害が多いと思います。
ではニホロのヘリポートの使用は? プランBとしては止むを得ませんが、欠点は病院からそこまで救急車で搬送しなければ成りません。その間に患者さんが急変した場合の対処に問題が出てきます。病院内のヘリポートであればヘリが到着するまで患者さんは院内に居るわけですから、何とか病院内の医師が力を合わせてカバーできるかも知れません。
ヘリが到着すればヘリに搭乗してきた医師に管理が移ります。しかし病院から離れた場所では、ヘリの搭乗医師(多くは救急が専門)が管理するまで市立病院の医師(きちんと救急に対処できる医師が少ない)が何とかしなくては成りません。
しかしご存知のように市立病院には現在常勤の麻酔科医は居らず救急に強い外科医も複数ではありません。その外科医にもし日中だけでも365日救急待機をさせれば、どうなるかはお判りでしょう。つまり医師の体制が脆弱であればある程ドクターヘリの活用範囲は広がりますが、その有用性を高めるにはせめて屋上のヘリポートが不可欠だと言う事になります。
ここでお断りしておきますが、「高い屋上ヘリポートなど作っても年間に何回使うのだ?」と疑問を呈される方も多いと思います。確かに経済性は大事な要素です。しかし事が命に関わる緊急であれば、「命は金では測れない」と言う論理が優先します。ドクターヘリは金食い虫です。更に最近話題のドクタージェットならヘリの数倍の経費が掛かります。もし経済性云々と言う側面でこれらの救急搬送を論議するなら、何もできません。非常に難しい問題です。
#1312 市立根室病院建て替え:業者選定基準 Dec.23, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]
標記の記事が道新根室地域版に載ったのは16日だ。市議の質問の答えの中にまた真実の一部が見えてきた。
市立根室病院建て替え試算
実質負担は26億円
【根室】定例市議会は15日、4氏が一般質問を行った。長谷川俊輔市長は市立根室病院建て替えについて、市の実質的な負担は26億4500万円になるとの試算を明らかにした。
五十嵐寛氏(新風)の質問に答えた。建て替えの総事業費は62億7800万円だが、国の交付金が利用できるほか、起債(借金)も償還額の最大70%が国から交付税措置される。このために負担する額は総事業費の4割になる。
永洞均氏(創志クラブ)は建て替え工事の業者選定について質問。長谷川市長は、地域貢献度の度合いなどを評価する総合評価方式の入札を行うと説明し、「地元企業が参加しやすくする」と述べた。
本田俊治氏と沢崎文剛氏も質問に立った。(幸坂浩)
一般には馴染みのない用語の解説を付け加えると「償還」とは起債(借金)の返済である。
総事業費は市が招聘したコンサルタントの提言した予算の2倍を超える62億円だ。何ゆえ、2008年10月の長隆氏の提言を無視したのか、理由は一つも説明されていないし、市議会で質問した議員すらいない。不思議なことだ。かの講演会には市の幹部職員50名が参加したはずだが、どこからも声は上がらない。講演会に参加した市の幹部職員はどこを向いて仕事をしている?
子供たちがこういう大人たちを見てどう育つのか心配である。反面教師ならいいが、自分も同じようにだまっていようというような人間に育ち、まかりまちがってそういう子供だけが根室に残ってしまったら町にとってはえらいことになる。状況を冷静にみると、いまがそうなのかも知れぬ。物言わぬ幹部職員の姿の後ろに町の将来が映る。
地域貢献度を評価するとは公共工事を請け負っている地元業者に落札するということだろう。これで免震建物の多数の実績のある大手ゼネコンは入札しても除外される。
「総合評価方式」つまり、「総合的に評価してこうなった」ということで誰にも判断基準がわからないことになる。こういうことだけは用意周到で、力の入れる場所を間違えてはいないか?
免震構造建物の実績のない地元業者が受注することになる、つまり元受で下請けではないということだから、丸々儲けが転がり込むことになる、躍起になるはずだ。
では、このような実績のない業者への発注はよくあることなのだろうか、非常にレアなケースだろうと勝手に想像する。市長殿はずいぶん無理を重ねているようだ。
選挙のときに市長を支援した「オール根室」がなんだったのか、市長と「オール根室」の関係の一端がまもなく明らかになるのだろうか。
クサレ根室人はいらない、ふるさとのために誠実で正直な仕事をし、汗を流す根室人よいでよ。
住友家の家訓に「不利を追うな」とあるが、官・民・市議会一体で実現した2倍以上の総事業費は浮利追求の最たるものではないのか?市役所2階南側は昼間照明を消してまで経費を削る努力をしているに御用聞きをやってコストを積み上げるだけのイージーな仕事を繰り返した結果総事業費は62億円となった。ツケはそう遠くない将来市職員と市民に回る。
H市長を担いで「オール根室」という名で一部の人間たちが恣意的に市政を壟断しているのでなければ幸いだ。
日本人の普遍的な商人道「売り手よし、買い手よし、世間芳の三方よし」でいいではないか。浮利を追わず正直な仕事をする経済人、根室に満ちあふれよ。
病院赤字はますます大きくなり、一般会計からの補填も大きくならざるをえない。蓄えてある資金はすぐに底を尽き、予算が枯渇して諦めざるを得ないものが増える。一般会計から3年続けて補填はできないだろう。
根室で生まれ育った生粋の根室人が根室の町を衰退に導く図は見ていて情けなくなる。こうしてふるさとに住み続けたい根室人がまた減る*のだろう。
35年ぶりにふるさと根室へ戻って8年が経ったが黙っているわけにはいかぬ、言いたくないことを言い続けねばならぬ。
これから5年の間、病院事業で出る年14億円から20億円もの赤字が根室のマチの予算規模に比してどれほど大きなものなのか、比較の材料を挙げてその影響の大きさをじっくり考えてみたい。
*2009年6月の根室青年会議所による「市民意識アンケート調査」
http://ameblo.jp/nemurojc-b/entry-10283985445.html
このアンケート調査はサンプルに偏りがあり、初歩的なところで問題が多いことを承知で数字を挙げておく。
43%の市民が根室に住み続けたくないと答えている。筆頭に上がっているのが「医療・福祉」である。病院建て替え問題一つとってもその好い加減さに市民はうんざりしている。市民の思いは市政に反映されない、あきらめが広がっていると見るべきだろう。だが、諦めてはならぬ、いい町をつくるのはそこに住む住民以外に誰がいる?
#1310 新市立病院のヘリポート Dec.22, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]
新市立病院駐車場にヘリポートを設置する話しがにわかに持ち上がり、市民から何を考えているという非難ごうごう。
敷地内への路線バス乗り入れができなくなるという。お年寄りが道路から遠く離れた病院玄関まで歩くのか?ロードヒーティングをするという。維持費がかかる。泥縄式にツギハギせざるをえないのだろうが、建て替え後の経営は大丈夫だろうか?
ヘリポートを設置するなら成央小学校を統廃合してそこに病院を移転すべきだろう。場所の選定から違ってくる。仕事の手順を間違えるとこういうとんでもない問題が持ち上がってしまう。現地建て替えならいまさらヘリポートではないだろう。
12月22日北海道新聞根室地域版より。
新市立病院のヘリポート
駐車場利用結論出ず
市議会特別委
【根室】市議会市立病院建設特別委員会が21日開かれた。市立病院建て替え後、駐車場を緊急へリポートとして利用することについて議論が紛糾し、結論が出なかった。
ヘリポートはドクターヘリの発着に必要で、病院敷地内にあれば患者と医師の負担軽減になる。当初は新病院の屋上に設置する案もあったが、コストが課題となり断念。病院事務局は、駐車場が空いている時に緊急へリポートとして利用する検討をしていると報告した。
ただ、緊急利用するには車を移動させる必要があるため、委員は「現実に利用できるのか」と懸念。利用できる時とできない時があるのでは患者にとって不公平になりかねないとして、運用ルールの詳細を検討するよう求めた。また、会議終了後に開かれた理事会では、建て替えに一定のめどがついたとして、来年3月で同特別委を廃止する方針を決めた。市立病院の経営改善の重要性が高まっていることから、経営について議論する新しい特別委を3月の定例市議会で設置するよう求める。
(幸坂浩)
< コメント >
こういう仕事のやり方を「泥縄式」という。現地建て替えを決めた時点でヘリポートはナシだ、何をいまさらと、一喝して議論は終わるはずだが・・・。
ヘリポートをつくるなら交通ネットワークを考えても成央小学校の場所が最善である。ところがそういう検討は「権限外」としてまったく行われなかった。市街化地域の小学校は3校併せても団塊世代のころの花咲小学校一校の規模の半分であるから、とっくに統廃合されていて当然の状況にある。高校ですら生徒数の減少で根室西高廃校が問題になっているのに、小学校や中学校のほうがずっと先だろう。
ビジョンのない仕事の仕方をするから、ヘリ運用が困難な病院にならざるをえない。被害者は将来の市民や緊急搬送の必要のある患者だろう。
現状はどうなっているのか。ホロムシリにヘリポートがあるらしい。そこまで救急車で搬送してヘリに乗せている。
住宅密集地での屋上設置を断念し、関係者の顔を立てるために病院事務局は駐車場へのヘリポート設置案を無理を承知で出したのだろう。これで駐車場へのヘリポート設置が無理となれば、現状のままという結論になる。そうして病院事務局の顔も立つ。めでたしめでたし。
もう一度いうが、市民と緊急搬送が必要な患者が困る。それも50年間そういう状態が継続することになる。
新病院の玄関前に顕彰碑を造り、関係した病院事務局の管理職、市議会特別委のメンバー、H市長と副市長、請け負った建設業者の名前をすべて刻んで次の建て替えまでの50年間称えたい。もちろん応援部隊である「オール根室」=地元経済団体の長の名前もしっかり彫り込んで永く記憶にとどめよ。
#1231 明日8日金曜日夜7時、第3回本田議員活動報告会を聞きに行こう Oct. 7, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]
時間:10月8日午後7時から
場所:総合文化会館第2講座室
わたしの意見はブログ上でくどいほど言っているから、市議の意見も聞いてみよう。
彼は9月30日に長谷川市長へ壺田・瀬谷の両市議と共に、市民説明会開催を公式に求めたが、それがいつになるのかも気になるところだ。
本田氏たちが求めた8項目要求は市議としてのものだ。
私は財政破綻を回避するために、検討資料を8項目ブログ上で要求している。私の要求は単なる資料であるが、これは市側の今までの資料や説明が虚偽であったことを立証するもので、今後の資料作成に虚偽を許さないための布石でもある。
市民説明会の開催は日曜日、それも繰り返しの開催を要求したい。3回は開催する必要がある。開催に当たっては説明会は質疑応答を交えた討論会にもなるだろうから、議長を誰にするのかも含めて考えていたほうがいい。市民説明会は事前の準備を周到にしておく必要があるだろう。
残念ながら、わたしは仕事があるので出席できない。
*#1224「「輪=和」の広がり:市議3名が市民説明会開催要望書提出」
わたしは8項目の要望を公開しました。具体的な資料を出させれば、市長も病院事務局も嘘をつけなくなるでしょう。
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-01
以下は8項目の抜粋です。
市民説明会では生産的な議論をするために、次の資料の作成・配布をお願いしたい。
①総事業費の明細資料
②2009年度の貸借対照表と改善プランと決算の計画実績対比表(明細科目レベルの計画・実績対比損益計算書、一般会計からの繰り入れ分はアスタリスクをつけること)
③今年度の9月末日までの半期予算実績対比表
④明細レベルの改善プラン損益計算書
⑤建設後の償却費についての5ヵ年明細表
⑥最悪ケースでの損益シミュレーション
⑦院内情報システムの概略仕様書(病院が作成し業者へ提示したもの)
⑧医療事故についての病院の規程と方針