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#4515 ユルリ島七つ岩とゴメ:春が来た Mar. 23, 2021 [A8-1 短歌・俳句・川柳もどき]

<最新更新情報> 3/25朝8:50<学力低下への危惧:底が抜けた?>追記

 浜松(根室市落石)の浜辺に春が来た。クルーズでエトピリカやケイマフリが見られるのでところです。
 ユルリ島の七つ岩を後ろに、白波のたつ浜辺でゴメ(カゴメ)が飛んで遊んでいます。風が強いと楽しいのでしょうね、おもうようには飛べませんから、低く飛ぶと強風で海へ叩き落されるのもいます。こんな日は浜辺に打ち寄せる波の音が数キロ先まで響きます。多摩川の鉄橋を電車が通るときに出す音によく似ています。時化てる日は桂木海岸に打ち寄せる波の音が1.5㎞ほど離れた家まで低周波の地鳴りのような音になって聞こえてくるんです。

 時化(しけ)の日は 海は高波 空にゴメ
   群れて遊んで 浜辺やかまし

   昆布採る 浜に白波 立つ春は 
   空舞うゴメも 風に流され

 荒海の 寄せる波音 囂々(ごうごう)
  鴎(かもめ)群れ遊ぶ 落石(おちいし:地名)の浜


 氷融け 風に舞い発(た)つ 浜のゴメ 

 今朝は2度くらいですから風は冷たくまだ寒い。根室へ車で来たら、落石や浜松まで足を延ばして、のんびりとユルリ島とモユルリ島を眺めてください。
 ゴメは時化でも浜辺で遊んでいるが、根室っ子は外遊びしなくなって久しい。ごろごろしてスマホ片手にお菓子食べてると、肥満になるぞ!運動能力も落ちている。たまには外で走って遊べ。缶蹴りなんて楽しいぞ。

 落石の女性写真家さんの許可をいただいたので、写真をアップします。浜辺の暮らしを写真にするのがとってもお上手です。
 これは、縮小版です。オリジナルはFBの「根室人」グループの投稿の中にあります。会員限定の閲覧になっていますので、オリジナルをご覧いただけないのが残念。会員申請すればOKです。

 正面がユルリ島、右端のごつごつした岩が七つ岩です。(3/22撮影)

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 落石海岸の砂浜はすぐそばに30-40mの高さの崖があって、人の頭より小さいくらいの落石が転がっている。それを見たときに「おちいし」という地名の由来がわかったような気がした。

<余談:浜松>
 東京生活を35年で切り上げて根室へ戻って来て小さな私塾を開いて2年後くらいのことだった。
 「先生、土曜日に浜松行ってきた」
 「おう、浜松か、ずいぶん遠く旅行したな、うなぎパイ食べたか?」
 「???」生徒が怪訝な顔してた。
 落石に浜松地区があるのを、根室っ子のはずの私が知らなかった。浜松漁港は高台から30-40mほど下ったところにある。崖のような急坂と海の間は100mもあるだろうか。細長い漁港である。
 35年間東京暮らしだったわたしは、「浜松」といえば、静岡県浜松市、浜名湖とウナギで有名なところしか思い浮かばなかった。東京台東区竜泉に住んでいた先輩が横浜戸塚区へ引っ越し、そのあとご実家の自転車屋さんが浜名湖の近くに移転して、自転車&オートバイやさんになり、そこを訪れたことがあった。だから、すっかり「浜松=静岡県浜松市&浜名湖&ウナギ」という方程式が頭の中にできていたのだ。阿呆!
 昆布森は高校の同級生K浜さんが昆布森小学校の校長先生の娘さんだったので知っていたが、落石と昆布森漁港の間に浜松漁港と浜松地区があるとは知らなかった。浜松の公園には摩周湖の伏流水を引いた農業用水の水の蛇口がある。美味しい水だ。厚床まで32㎞、納沙布岬まで22kmだから土日に車で根室市内の端から始ま出気軽に出かけられる、東京オリンピックの年昭和39年ころはサラリーマン家庭で車を所有している家はほとんどなかったが、いまは高齢者を除いてそれぞれの世帯が車を所有している。昭和30年代終わり、東京オリンピック(1964年)の頃に比べたら、市民の平均的な生活レベルや所有しているもののレベルが違う。その一方で、無尽蔵に思えた蟹の資源は沿岸でわずかに獲れるだけ、サンマも激減、資源はこの60年間の乱獲で、見る影もない。
 60年後の姿はどうなるのだろう?わたしたちは60年後を見据えて、しっかりした手を打っておかなければならない。そのためにも、町の未来のために、子どもたちの教育がますます重要性を増している。

<学力低下への危惧:底が抜けた?>
 数日前に啓雲中学校1年生の2月5日実施学力テストの得点通知票を見て愕然とした。五科目合計の平均点が167.4点である。500点満点です。いままで市街化地域の3校で何度か190点台だったのを見たことはあったが、こんなに低いのは初めてです。数学の平均点は19.2点、百点満点でこの点数です。28人中11人が20点以下です。
 何が起きているのか、おそらく釧路市と根室管内の市街化地域の中学校では最下位です。以前から、根室の市街化地域の3校は釧路市と根室管内の学力テストの五科目合計点の平均値が最下位グループでした。それが底が抜けたようになってしまいました。
 この問題は別稿でとりあげます。根室の町の未来に重大な影響がありますので。これは根室市の教育政策の問題であるとともに、保護者の問題でもあります。要するに根室に住み暮らしている大人たちの教育への無関心が、こういう現実を生んでいるということです。


*ユルリ島の美しい映像
ユルリ島 ウェブサイト (okadaatsushi.com)
YURURI ISLAND #3 - YouTube
YURURI ISLAND #4 - YouTube

誰も入れない幻の島。鳥・花・馬が共生するユルリ島を守りたい!(田嶋 靖照 2018/07/02 公開) - クラウドファンディング READYFOR (レディーフォー)

【HTBセレクションズ】ユルリ島と、残された馬 - YouTube

【旅エイター・1145】★ドローン空撮『ユルリ島の馬たち』北海道根室市・一人旅 - YouTube

*ユルリ島
ユルリ島 - Wikipedia

*モユルリ島
モユルリ島 - Wikipedia

*落石の朝日食堂 お客さんのコメントが愉快
『地元感満々の食堂』by auuu : 朝日食堂 - 落石/定食・食堂 [食べログ] (tabelog.com)



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#4476 さいはての 駅舎の灯火 永遠にあれ Feb. 3, 2021 [A8-1 短歌・俳句・川柳もどき]

 FB上に「根室人」というグループがあります。そこへ「花咲線を守る会」のメンバーの鈴木さんが、すてきな写真をアップしているので、ご紹介します。

20210203駅舎s144930575_1752142468291599_4690944632640145450_o.jpg

 いまにも雪が降りだしそうな空模様、最果ての町の駅舎に灯がともっています。帰る場所に明かりがついているっていいですね。
 思い返せば、国鉄民営化で北海道JRを単独の会社にしたときから花咲線は廃線が決まっていたようです。北海道JRを切り離せば単独で採算が合うわけがありませんから。日高線はとっくに青息吐息、そして根室本線の終端の駅舎も消えます。百年先に残っている駅舎はあるのでしょうか?市民の集いの場として建物と線路300mを保存するなんて言うことはありうるでしょうか?
 いずれはなくなる運命だからこそ、この駅舎の冬の灯火(ともしび)がいっそういとおしくなります。
 この駅舎の灯が消える光景は見たくありませんね。釧路へ行くのに鉄路を利用せずに車で出かけています、市民が利用しなければなくなってしまうのはモノの道理です。理屈はそうですが、寂しいというキモチはまた別です。そういう願いを込めた一句。

 さいはての 駅舎の灯火 永遠(とわ)にあれ

 鈴木さん、ある日の吹雪の翌朝、東根室駅のプラットフォームと階段周辺の除雪作業をお一人で坦々とされていました。写真の掲載の許可をいただきました。


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#4474 ハラリポロリと剥がれ落つ:雪の形状記憶 Feb. 2, 2021 [A8-1 短歌・俳句・川柳もどき]

 車庫の壁に、吹雪が雪を貼り付けました。寒さがちょっと緩み、車庫と物置の狭い隙間に陽射しが当たります。

  壁の雪 ハラリポロリと 剥がれ落つ

 雪は壁の形状を記憶していました。
 好いて好かれた男女の仲も、いつしかこの雪のように、ハラリとはがれてポロリと落ち、あとかたもなくなってしまいます。それでいいのでしょう。

 別れた後で「形状記憶」に悩んだ時を乗り越え、いまではかつて在りし日をときどき思い起こすだけ。
 そうした恋のいくつかをみんな経験してるのでは?
 ロマンと無常を感じさせた雪の形状記憶でした。(笑)

 気がついてから1時間弱で崩れ落ちました、つかの間の造形。

DSCN4550s.jpg

<余談:徒然草第137段
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花は盛りに、月は隈なきをのみ、見るものかは*。雨に対ひて月を恋ひ、垂れこめて春の行衛知らぬも*、なほ、あはれに情深し。咲きぬべきほどの梢、散り萎れたる庭などこそ、見所多けれ。歌の詞書にも、「花見にまかれりけるに、早く散り過ぎにければ」とも、「障る事ありてまからで」なども書けるは、「花を見て」と言へるに劣れる事かは*。花の散り、月の傾くを慕ふ習ひはさる事なれど*、殊にかたくななる人ぞ、「この枝、かの枝散りにけり。今は見所なし」などは言ふめる。

 万の事も、始め・終りこそをかしけれ。男女の情も、ひとへに逢ひ見るをば言ふものかは*。逢はで止みにし憂さを思ひ、あだなる契りをかこち、長き夜を独り明し、遠き雲井を思ひやり、浅茅が宿に昔を偲ぶこそ*、色好むとは言はめ。望月の隈なきを千里の外まで眺めたるよりも、暁近くなりて待ち出でたるが、いと心深う青みたるやうにて、深き山の杉の梢に見えたる、木の間の影、うちしぐれたる村雲隠れのほど*、またなくあはれなり。椎柴・白樫などの、濡れたるやうなる葉の上にきらめきたるこそ*、身に沁みて、心あらん友もがなと*、都恋しう覚ゆれ。

 すべて、月・花をば、さのみ目にて見るものかは*。春は家を立ち去らでも、月の夜は閨のうちながらも思へるこそ、いとたのもしうをかしけれ*。よき人は、ひとへに好けるさまにも見えず、興ずるさまも等閑なり。片田舎の人こそ、色こく*、万はもて興ずれ。花の本には、ねぢより*、立ち寄り、あからめもせずまもりて*、酒飲み、連歌して、果は、大きなる枝、心なく折り取りぬ。泉には手足さし浸して、雪には下り立ちて跡つけなど、万の物、よそながら見ることなし。

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<余談>
 ブログ仲間のkoderaさんが、最近2回続けて川柳をブログの末尾にのっけていました。老々介護の日々をつづった後に、それを笑い飛ばすかのごとき川柳、とっても素敵です。
 奥様と言葉を選び、一句ひねるのが愉しいのでしょう、わたしもやってみることにしました。

 2/1に小寺さんがアップした川柳を紹介します。

 ルチン飲み 霞晴れても ボケたまま



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