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#4623-1 根室の高学力層の生徒にふさわしい進路とは? Oct. 3, 2021 [65.a 成績上位層にかかわる問題]

<最終更新情報>10/4午前11 

 今回は、前半は高学力の生徒に関わる問題を、後半は下位30%の低学力層の生徒に関わる問題を取り上げます。

 7月下旬に保護者から相談に乗ってもらいたいという連絡を受けて、生徒と一緒に来てもらいました。生徒本人を見て相談に乗った方がいいからです。性格もわからないようでは的確な返事ができません。それに生徒の意向と保護者の意向と違っていることがよくあるのです。(笑)

 4月の学力テストの結果を見せてもらいました。学年5400点に少し届いていません。光星高校ステラコースにチャレンジしたいということでした。光星ステラは東大と国公立大医学部受験専用のコースであり、札幌南高校と並んで道内で最難関高校です。学力テストで450点を越えなければ合格はおぼつかないので、その旨伝えました。
 数学と英語の塾へも通っているので、使用している教材ももってきてもらいました。英語は難易度低すぎで、こんなレベルの教材では合格は無理、得点も6割台でした。使用している教材のレベルが学力テストの得点に直結しています。弱点は英語と社会と理科です、この3科目が6割台。
 数学は百点だったから、いままでのところはいいが、使用している問題集は道内最難関の高校受験には難易度が低いと判断し、必要にして十分なのにコンパクトな解説が載っていて、レベルの高い受験問題まで採録されているシリウスに変えることを薦めています。この生徒の学力なら、独力でシリウスを予習方式で高速学習できますから、授業速度の遅い集団授業の塾へ通う意味はなくなります。どうするかは本人の問題です。

 難易度の低い問題集は時間の無駄、学力に応じた難易度の問題集に切り換えたら、数学は得意そうだから、集中力がアップして頭の回転が違ってきます。問題集を切り替えるだけで「高速ギア」を会得できると判断しました。
 今年、根室高校から旭川医大へ現役合格した生徒には小51月、入塾早々からそういう学習スタイルへ切り換えさせました。気持ちよさそうに7年間勉強してました。7年間そういう学習を続けたのですから、もともとよかった頭がさらに進化してしまったのです。同じ時間内にやる学習量が標準的な生徒の3-5倍はありますから、そして思考の深さは数倍、それらに7年間の学習時間を掛けたら、莫大な学習量の差になるのです。競争相手は根室の同じ学校の生徒たちではないのだから、学校の順位は気にせずとも好いと、口が酸っぱくなるほど言い続けましたが、結果が勝手についてきて、学年トップを7年間維持することになりました。でも、小4から同じ方式で勉強すれば、ほかにも数人このレベルの生徒が同じ学年にいました。
 同じことが、7月下旬に入塾したこの生徒の周辺にも言えます。この学校の中3だけで5-6人ほど、学習スタイルを変えたら、同じレベルで戦える生徒たちがいます。そのほとんどが、小4からスタートして、独力で勉強できるような学習スタイルを身につけたら、北大程度なら現役合格できる能力の生徒たちだと思います。根室はそういう潜在能力の高い生徒たちを育てそこなっています、もったいないですね。根室市長が北大卒なのはあたりまえなんて時代をつくれるのです。
 集団授業形式では全国偏差値70超の生徒を扱いにくいのは事実です。根室高校自体がそうなっています。高学力層と低学力層の両方がスポイルされています。そうせざるを得ない事情入学してくる生徒たちの学力格差の拡大と低学力層の肥大化がありますから。根室西高校が廃校になって、根室高校1校体制になってから学力格差が拡大してしまいました。下位30%層はそれまでは根室高校へは入学できませんでしたから。根室高校の先生たちは想定外の事態に、右往左往しています。

 学習時間を訊いたら、平日は2時間程度、土日は4時間、週にたったの16時間です。これでは都会で勉強している生徒たちと勝負になりません。競争相手は根室の生徒ではなく、都会で小学生のときから難関高校合格をめざして勉強している生徒たちです。首都圏では開成中学などの中学受験の標準的な学習時間は週30時間を超えています。根室にいると「小さなお山の大将」になって、この辺りの事情が見えないから、はっきり告げました。「勉強時間が足りない」と。
 進学するための受験勉強のやり方の相談だったはずが、相談が終わったところで英語を教えてほしいという申し出があり、翌週から教え始めました。受験7か月前ですから、急がなければと思ったのでしょう。
 一つでも6割台の科目があったら合格できるはずもないのですから、学力テストで9割、定期テストでは百点が目標です。合計点では学力テストは9割り450点、定期テストでは490点が目標。

 2か月間で学力は期待以上にアップしてます。学力テスト総合Aで、前回よりも24点アップ、先週の前期期末テストでは490点台に届いています。これは100%生徒の努力の結果です。わたしは生徒の学力に見合うレベルの問題集を選んでやらせ、勉強の仕方を伝え、とりあえずの具体的な目標値を示しただけです。問題をやっていて何か大きな疑問がわけば質問するでしょうが、いまのところ質問はほとんど出ません。そういうレベルの生徒です。独力で学習するスタイルを2か月間でしっかり身に着けてしまいました。干渉しないほうがいいのです。教え込むことも干渉になります。こういう生徒は自分のペースで干渉なしにやるときに、能力が最大に発揮できます。授業での説明も必要のない時にやれば、余分な干渉になります。塾に頼らなくても、自律的に学習できるように変化しましたから、札幌の高校へ進学してからも問題なしです。こういうのをメタモルフォーゼ(das Metamorphose)というのです。


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根室市民

総合学力Cの根室市内の平均点はどうなっているのでしょうか?
by 根室市民 (2021-12-02 13:45) 

ebisu

根室市民さん

学力テスト総合Cの平均点は光洋中のみ、柏陵中は不明です。
列挙します。
国語 60.2
社会 36.5
数学 28.7
理科 18.3
英語 35.8
合計 180.7

昨年までは300点満点ですから、同じ基準で比較すると、合計点は0.6を掛けて、108点です。
釧路根室管内の市街化地域の中学校では最下位だと思います。
数学は60点満点だと17点です。以前のデータでは、釧路根室管内で学力テストの数学の点数が20点以下なのは根室の市街化地域の2校のみでした。
北海道新聞が11/30に北海道14支庁管内の全国学力テストの正答率を公表していますが、中学校の国語と数学の正答率が最下位なのは根室管内です。
その根室管内の市街化地域の中学校の正答率を下げる要因の一つに、根室市の市街化地域の2校が挙げられます。別海町の中央中学校の方が普段の学力テストの平均点がはるかに高い。残念ですが事実です。
根室市議会で真剣に議論してもらいたいと願っています。

by ebisu (2021-12-02 23:46) 

ebisu

学力テスト総合Cの理科の平均点が18.3と低いのは問題の難易度が高すぎたからです。生徒たちが苦手な地震波、電気、力学の計算問題が出題されていました。それと化学式の問題だったかな。
これらの分野は苦手な生徒が多いので、そこを中心に理科の勉強を進めるように、学年トップ狙いの生徒に伝えてありました。まさか、総合Cでこれらの分野が揃って出題されるとは思っていませんでした。その生徒は理科は70点で学年トップでした。
他の受験生のみなさんもこれらの四分野を中心に理科の勉強見直してください。

理科は難易度が高かったので、理科だけ平均点を10点加算していいと思います。
今年の光洋中の3年生は、「当たり年」です。学力の高い生徒が7人くらい団子状態になってトップグループを形成しています。数年に一度こういう「豊漁」の年があります。
光洋中3年生はおおよそ100人、柏陵中3年生は50人ほです。
https://www.gaccom.jp/schools-38715/students.html

おや、学校教育情報サイトに載っている光洋中学校の3年生の人数は70人ですが、これは間違っていますよ。約百人います。
https://www.gaccom.jp/schools-38714/students.html

by ebisu (2021-12-03 00:24) 

ebisu

学力テスト総合Cの「学習だより」に載っている棒グラフの人数を集計したら、光洋中学校3年生はピッタリ100人います。「学校情報サイト」はどこから数字を引いてきたのでしょう?
by ebisu (2021-12-03 00:30) 

ebisu

わかりましたよ、学校教育情報サイトの数字は2020年のデータです。啓雲中学校統合前のデータのようです。4月に統合されてから8か月もたつのに、どうして生徒数情報正しい数字に更新しないのでしょう?
すると、柏陵中も怪しくなりますが、統合されてはいないので、違っていても数人でしょうね。
by ebisu (2021-12-03 00:35) 

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