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#4861 Lesson 16 : TOKYOSKYTREE Oct. 30, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

<最終更新情報>10/31午前10時:7の①を追記<重要!>

 PROMINENCE Ⅲ とうとう最終章の第16章をアップすることになりました。
 高校1年生3人のために、今年の1月から、1年生の教科書VIVIDⅠを読み始め、2年生用の教科書VIVIDⅡを読破し、昨年まで根室高校で使っていたVIVID Ⅲから4章ピックアップしてやり終え、今年の教科書PROMINENCE Ⅲを始めたのは9/17でした。音読特訓授業はニムオロ塾の最終授業でもありました。10/15、第6章までで終わりました。残りの第7章から第16章まではブログへアップしてあります。「PROMINENCE Ⅲ」は「VIVIDⅢ」の2.5倍のボリウムがあります。
 冬休みでも集中的に勉強してください。音読トレーニングは音源が教科書会社からでているので、必要なら購入してください。1400円くらいです。CDをパソコンでMP3ファイルにして、AB間リピート機能のあるアプリで繰り返し音読トレーニングしてください。スラッシュリーディングも自分でやってみてください。比較的簡単な文をピックアップしてリテンションもね。

Lesson 16
** TOKYO SKYTREE A Gathering Place Up in the Heavens **

 今回の訳文は、リズムを考慮してます。日本語としてのリズムを考慮したということ。原文の単語を逐一日本語に置き換えることを避けました。受験でこんなことする必要はありません、あくまで日常の「training=鍛錬」です。

1. In 2003, as Japan was entering the age of digital broadcasting, six broardcasting companies in Tokyo asked for a 600-meter class broadcasting tower to send degital television signals without interfernece from high-raise buildings.

「2003年に日本はデジタル放送時代に突入したので、東京の6放送局が高層ビルの干渉をを受けずにデジタルテレビ信号を送れる600m級の放送塔へのニーズが高まっていました。」

2. Tokyo Skytree, the world's tallest freestanding broardcasting tower at 634 meters, nearby double the height of Tokyo Tower, opened to the public on May 22, 2012.? In just seventy-two days, one million visitors had come to see this structure, and the number of visitors during the first six months totaled over three milion.? The veiw from the two observation decks, at 350 meters and 450 meters above the ground, take every visitor's breath away. The tower is 635 meters high partly because 634 may be pronounced "mu-sa-shi," which was the name used to refer to the area that included the wide stretch of land that can be viewed from Tokyou Skytree, namely, Tokyo and part of Saitama and Kanagawa.

「ある東京タワーの約2倍の高さがあり、世界で一番高い634mの自立型放送塔である東京スカイツリーが、2012年5月22日に公開されました。 72日間で100万人の来場者がこの建物を見るために訪れ、最初の6か月間の来場者数が300万人を超えました。 地上350mと450mの二つの展望室からの眺めはどの来場者も息をのむほどです。  この塔は635mの高さがある。634がムサシと発音されますが、スカイツリーから眺められる広大な地域をかつてはムサシと呼んでいたことがあります。東京全域と埼玉と神奈川の一部を含む地域の名称です。 」

3. This enormous tower is made up of five parts.  The first is the tower itself, which is made of steel frames.? Second are the two observation decks at two diferent levels.  Third is the 140-meter-tall steel tower called the Gain Yower, located at th very top. The fourth part of Tokyo Skytree is the core column made of reinforced concrete.  Finally, the last part is the shaft that surrounds the core column; the elevator and the writing and plumbing are located there as well.

●reinforced concrete : 鉄筋コンクリート
●core column : columnは「円柱」や「縦の線」を意味するから、縦に貫いている「円柱状の構造物」のことのようだ。
●shaft:(エレベータの)シャフト、昇降路。③心棒、円柱の柱体
●plumbing:配管系統

「巨大な塔は5つの部分からなっています。 一番目は塔そのもので、鉄製の骨組みでできています。 二番目は高さの異なる二つの展望台です。 三番目は140mの高さの鉄塔でゲイン塔と呼ばれており、最上部にあります。 東京スカイツリーの四番目の部分は鉄筋コンクリートのコア・コラム(心柱)です。 五番目、最後の部分コア・コラムを囲む昇降路です。エレベータと配線や配管系統がその中にあります。」

<3.コメント:建物の構造
 塔内部は円筒になっており、外側の構造体であるトラス部分とは構造的に独立している。基礎の部分は正三角形で、高さ375mで円筒形の構造となっている。
 ゲイン塔はアンテナが載っている部分で、ここにはダンパー方式の制振装置がある。

4. Tokyo Skytree was completed after about three years and eight months of construction.? Various kind of cutting-edge technology had to be used in order to meet the challenges of its construction.

The first challenge building the Gain Tower at 500 meters above the groound.  Because this was going to be construction at unpleeedented hights, the "lift-up method" was implemented.  The Gain Tower was built in side the tower shaft and later pulled up through the shaft all the way to the top.  This way, construction was not affected by strong winds or rain, and the construction time was much shorter.

●竣工:建物の建築が完了することを言う⇒建築の専門用語です
●cutting-edge : (adj)最先端の
●unprecedented:先例のない、空前の、無比の、新奇な


「東京スカイツリーは3年8か月かかって竣工しています。 さまざまな最先端技術がその建築のチャレンジに見合うように使われねばならなりませんでした。 最初のチャレンジは地上500mの高さでゲイン塔を建設することでした。先例のない高さでの建設だったので、”リフトアップ工法”で実施されています。 ゲイン塔は塔の内側で造られ、できあがるとシャフトを通じて天辺まで引き上げられました。 この建築方法を採用することによって、強い雨風に影響されず、同時に建設に要する期間が大幅に短縮されたのです。」

<4.コメント>
 塔の直径8mのシャフトの中、地上で造り、出来上がったものをシャフト内を500m引っ張り上げて、載せてます。これなら台風が来ても影響ありませんね。500mの高さで造るのと、地上で造るのでは作業の効率も安全性もまるっきり違ってきます。
 それでも、でき上がったものを500mも引っ張り上げる作業も先例のないものでした。見たかったな。

5. Another challenge in the construction was building a giant tower with a strong enough base on relatively small area. Tower such as the Eiffel Tower and Tokyou Tower have a square base to sustain their height, but the base of Tokyo Skytree was determined by the shape of the site and constraints created by the subway that urns under the construction area.  Thus, an equilateral triangel base was constructed in order to make each side as longas possible to sustain its height.  Nvertheeless, considering that Tokyo Tower has a square footprint with ninety-five -meter sides for sustaining its 333-meter height, you can easily imagine how difficult it was to build a 634-meter structure on a triangular footprint with sixty-eight meter sides.  The solution was to use a containuous subterranean wall pile fooundation with "knucle walls".  The foundation was made by a triangle wall-like hole in the ground under the tower, putting steel cags in it, and pouring concrete into the hole.  At the deepest part of the triangle wall piles, they made the knuckle walls, which gripped the undergroound layer firmly.  While the concrete piles of Tokyo Tower were buried twenty meters under the ground, the consecutive triangular walls were buried fifty meters under Tokyo Skytree.  As a result, Tokyo Skytree has been built with a very firm base.

●site:敷地
●constrain:(無理やり...)させる、...を制限する constraint:(n)制限(するもの)
●equilateral:(adj)等辺の、正多面体の
●footprint:足型、足跡、(電波・音声・映像が)届く範囲 ⇒建築用語のようだ、さて何と訳そう
 the amount of land「敷地」かな?
●considering:(前置詞)...を考えると、...の割には、...にもかかわらず
 このconsideringには334mの高さの東京タワーの基礎部分は正方形でしかも一辺が95m、それと比較すると、東京スカイツリーは三角形、つまり角が一つ少ない基礎の上に、634mの高さの塔を建てる、ということです。日本語にするときは、やりにくかったら端折っていいのです。リズムも大切ですから。「にもかかわらず」「~の割には」なんて日本語に逐一置き換える必要はないのです。英文が言っていることと和訳が「≒」ならいいのです。
●subterranean:(adj)地下の
●knuckle:指関節、げんこつ  
knuckle wall : 三本の足元にある、深さ35-50mの硬い土(支持地盤)に打ち込まれたナックル(突起)をつけた「壁状の杭(壁杭)」のこと。 
東京スカイツリーナックル工法
に図解説明があるのでクリックしてご覧ください。なるほどこうやって強度をアップするんだ、面白い!アイデアとそれを実現するパワーってどこでも必要なんだ。
●consecutive:連続した

「建設に当たってもう一つ別のチャレンジがありました。それは比較的小さい面積で、全体を支持するに足る強度の基礎をもった巨大な塔を建てることです。 エッフェル塔や東京タワーのような塔はその高さを支える正方形の基礎部分をもっていますが、東京スカイツリーの基礎は敷地の形状によって決まっていました。そのほかに、建設予定地の地下を走る地下鉄が走っていたので、そういう制限もあったのです。 このように、正三角形の基礎のそれぞれ三か所の頂点がその高さを支えるように建設されました。 東京タワーは、その333mの高さを支えるために一辺の長さが95mの正方形の敷地を有しています。それに比べると、一辺が68mの正三角形の敷地の上に、634mの構造物を建てることがどれほど困難であるか想像がつきますか? その解決策はナックル工法と呼ばれるつなげられた地下・壁杭基礎を用いることにありました。 その基礎は、タワーの地下に三角形の壁状の杭の穴を掘って造られました。掘ったら後に、鉄筋で組まれた檻(おり)をその中に入れ、穴の中にコンクリートを流し込みます。 三角形の(頂点にある)壁杭の最深部で、ナックルウォールを造りました。ナックルウォールは地下にある支持基盤をガッチリつかんでいます。 東京タワーのコンクリートパイルが地下20mの深さに埋め込まれたのに対して、連続した三角形の壁杭は東京スカイツリーの地下50mのところに埋められています。 その結果、東京スカイツリーにはとても堅固な基礎の上に建てられています。」

6. ①One of the most attractive Japanese features used in Tokyo Skytree, however, is the core column called shin-bashira. The five-story pagodas of Horyu-ji Temple and others gave the architeccts involved inspiration on the antiearthquake design of Tokyo Skytree.  Shin-basira is a cylinder made of reinforced concrete and eight meters in diameter, and stands separately from the exterio steel frames .  This makes shin-bashira and the extrior move independently during an earthquake, leading to less vibration.  The use of shin-bashira is a completly new system of mitigating seismic motion.  Moreover, shin-bashira is connected to the steel farming via oil framing via oil dampers at between 125 and375 meters above the ground.  These devices control the swaying of shin-bashira and can reduce the vibration by up to fifty percent  In addition, shi-bashira includes emergency stairs.

●① これは諸語が長いが、第Ⅱ文型で、A=B。isの後続部が主格補語になっています。
●attractive Japanese features : 「魅力的な特徴」では意味をなしませんね。具体的には日本の伝統工法を指しています。日本の伝統工法はまさしく日本的な魅力ですよ。で、どうやったら日本語としてうまく収まるのでしょう?二つくらい案を出してみてください。
●however:[疑問詞]いったいどのようにして、一体何、
●mitigating:軽減する、情状酌量の余地がある
●seismic:[サイズミック]震源 (adj)激烈な
●stair:階と階(踊り場と踊り場)を結ぶ階段

「東京スカイツリーに使われている魅力的な日本の伝統工法の一つは、心柱という建物の核になっている柱です。 法隆寺五重塔や他のお寺の類似の塔には東京スカイツリーの耐震設計に使われたものと密接な関係のある発想が設計者によって組み込まれています。 心柱は、鉄筋コンクリートの円柱で、直径8m、そして外側の鉄骨フレームと切り離されています。 それが、地震で揺れている間、心柱と外側のフレームを別々に動かし、振動を小さくします。 心柱を利用することが大きな揺れを軽減するまったく新しいシステムになっています。 その上さらに、地上125mと375mの間でオイルダンパーを介して鉄の骨組みに接続されています。 これらの耐震装置は心柱の揺れを制御し、50%だけ振動を減らすことができます。 (安全性を考慮して)心柱内部に非常階段が設置されています。」

<6.コメント:心柱>
 実際には心柱の耐震装置としての機構は、その仕組みがよくわかっていないのです。1300年前に建てられた法隆寺五重塔は何度も地震に見舞われましたが、倒壊したことはありませんので、心柱が耐震システムの重要なカギを握っていることだけは確かなのです。いまのところ仕組みがわかっていないので、現代の建物にそれを完全にコピーすることは不可能なのです。
 東京スカイツリーは心柱内部に非常階段がつけられていますが、これはとってもいいアイデアですね。法隆寺五重塔は1300年間にたくさんの地震があったでしょうが、一度も倒れていないのです。だから、心柱内部にに避難段があるというのはすばらしいアイデアなのです。どんな場合でも塔の上の方の人が避難可能ですから。
 それからとっても大事なことを書いておきます。法隆寺の建設には設計者はいませんでした。大工の棟梁が設計も施工管理もしました。法隆寺のような大きな建物の建設や修復には、法隆寺棟梁の下に腕のいい職人が全国から大勢集まるのです。棟梁の腕がよくないと、腕のいい職人たちは従いません。法隆寺最後の棟梁は西岡常一さんです。本を書いています。いい本ですからおススメします。日本にはすばらしい職人文化があります、その一端を若い人たちに知ってもらいたい。わたしも経営管理・経営改善やシステム開発の職人でした。

木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)

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  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/07/28
  • メディア: 文庫

7. ①Is it the technology and height that attract so many tourists?  Of course, that is ony part of the attraction.  ②It is also how Japanise tradition is blended into the design that makes people fascinated. Sori and mukuri are two key features in Tokyo Skytree's design.  ③Sori describes how the steel frames from the traiangular base arch inward like a Japanese sword as it extends up. Mukuri, on the other hand, describes how the steel frames make arcs. This form of design van be seen in roofs of temples built during the Nara and Heian preiods.  Moreover, the two exterior lights, which are lit on alternating days, are called iki and miyabi.  Iki represents the light blue image of the Sumida River, and myabi symbolizes the grace of Edo by using the color purpel. 

●① この文には違和感があります。肯定文[a1]に書き直してみます。
a1 It is the technology and height that attract so many tourists.
  thatは主格の関係代名詞ですから、2文に書き換えられます。
a1.1 It is the technology and height.
 (漠然とした状況を受けて:・技術と高さです)
a1.2 The technology and height attract so many tourists.
 (技術と高さがとってもたくさんの観光客を惹きつけています)
 こういう解釈だと、a1の文は「それはとってもたくさんの観光客を惹きつけている技術と高さがあります」という日本語になるでしょう。言いたいのはa2「とてもたくさんの観光客を惹きつけているものは、技術と高さです」ということではないでしょうか。
a2. It is the technology and height what attract so many tourist.
 若者だったらどういうのでしょう。「見どころはテクと高さ、マジ観光客多くてヤバイ!」なんてね。
 別の解釈もありそうですから、書いておきます。
a3. It is the technology and height that [the technology and height] attract so many tourists.
 これは強調構文ですね。that節の主語を強調のために前に出したのです。するとthatは関係代名詞ではなくて、接続詞のthatです。こちらが筆者のイメージです。これを疑問変形したのが本文です。
 PROMINENCE Ⅲの和訳サイト、「和訳するぞう!」さんは、この箇所は正確に訳されていました。英文読むのにそうとう場慣れしている方のようです。

●attraction(n)、attract(v)、attractive(adj)
●blend:混ぜ合わせる blend coffee
●fascinate:(人の心を)惹きつける、虜にする
●② 直訳すると「それは同時に、人々を虜にするデザインに中にどのように日本の伝統が混ぜ合わされているのかということです」となりますが、日本語としては冗長です。コンパクトにしたい。
●extend:延びる
●describe:特徴を述べる、を描いて動く、描く
●③ この文はhow以下の節の動詞が何かを見抜くことがカギです。arch(アーチ状に曲げる)が動詞ですよ。その前までが主語です。
●arc:円弧、弧 (v)弧を描く

「それほどたくさんの観光客を惹きつけるのはテクノロジーと高さということでしょうか? もちろんそれは一部にすぎません。 それと同時に、日本の伝統が建物のデザインに組み込まれていることも魅力なのです。 ソリとムクリは東京スカイツリーの設計上、見逃せない重要事項です。 ソリは、建物が上方へ延びるにつれて、三角形の基礎から鉄製の骨組みが日本刀のように内側へ向かって曲線を描く方法を描写しています。 ムクリは鉄製の梁が(荷重とは逆側に)弧をなす方法を描写しています。 この設計様式は奈良や平安時代に建てられた寺院の天井に見ることができます。 その上、一日ごとに点灯される二つの外側の照明、は「粋」と「雅」を呼ばれています。 「粋」は隅田川の青のイメージ(の光)を表し、「雅」は紫色を使用して江戸の優雅さを象徴しています。」

8. There were already 500-meter class towers in Russia and Canada, but building the highest tower required each member involved in the project to have the utmost pride.  Without it, the tower should not have been completed. "Tokyou Skytree" was the name chosen from over 18,000 choices sellected from the general public, and it signifies the wish that an environmentally friendly, international city with inspiration for a new culture be created under this tree. The architects, engineers, and builders all put their heart and soul into the construction fo Tokyo Skytree, and their leagacy will live on as the tower has a crucial role in the develogment of the city.

●utmost:最大の
●signify:意味する、表す
●in the development of the cityのthe cityは定冠詞がついているので、東京を表しています。「都市」と訳してはいけません。

「すでに500m級の塔がロシアとカナダにありますが、一番高い塔を建てるにはプロジェクトに関係する一人一人のメンバーが最大限のプライドを持っている必要がありました。 それなしに東京スカイツリーは完成しえなかったでしょう。 ”東京スカイツリー”は一般公募で集められた18000を超える選択肢から選ばれた名前で、この樹の下で創造される新しい文化へのインスピレーションをもつ、環境にフレンドリーで国際都市であるという願いを意味しています。 設計者、エンジニア、建築業者みんなが、心と魂を東京スカイツリーの建設に注ぎ込みました。 東京の発展の中で塔が重要な役割をもつので、三者の遺産は生き続けます。」

<授業に参加してくれていた3人の高校生へ>
 1月末までにやり終えたら、旭川医大へ道北・道東推薦枠で現役トップ合格したOT君より半年早いペースですから、そのまま勉強すれば共通テストで英語は8-9割得点可能です。
 メール配信方式の英作文はあなたたちが3年生の12月まで毎週2回送りますので、頑張ってください。
 音読特訓に参加しなかった、塾生のみなさんもブログを利用して勉強してください。WORDへコピーすれば、自分で編集できます。どうぞご自由におやりください。



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#4860 Lesson 15 : Bring New Light on Traditional Assumption Oct. 30, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

<更新情報> 10月30日20時別宮貞則『裏返し文章講座』追記

Lesson 15:
* Bring New Light on Traditional Assumption *
     既成概念に新たな光を注いでみよう

1. We often face great challenges/ in our daily lives.  Do you tackle them/ head on, or do you run away?  What should we do to overcome/ such challenges?  Tina Seelig, a professor at Stanford University, gives her students difficult assignments/ in her class.  Let's us have a look at/ one of them. 

「日常生活でわたしたちはよく大きなチャレンジに直面する。 あなたは真正面から困難に立ち向かうのか、それとも逃げ出すのか? そのような困難に打つ勝つためにわたしたちはないをなすべきか? ティナ・シーリッグ、スタンフォード大学の教授は自分の授業を履修している生徒に困難な課題を与えます。 その中の一つを見てみましょう。」

2. What would you do/ if you had two hours/ to invest five dallors?  In an experiment, teams received an envelope/ with five dallors/ and were told they should spend/ as much as they wanted planning.  However, they could spend/ as much time as they wanted planning.  However, once/ they opened the envelope, they had two hours/ to generate/ as much as money as possible.  She gave them/ from Wednesday afternoon until Sunday evening/ to complete the assingnment.  Then, on Monday afternoon/each team had three minutes/ to present their plan/ to the class.  They were encouraged to be entrepreneurial/ ①by identifying oppotunities, challenging assumptions, leveraging the imited resorces they has,/ and by being creative.

● want+~ing:~を必要とする This CD player wants repairing.「このCDプレーヤーは修理の必要がある」
●① identifying opptunitiesとは「事業機会を識別する」ということだろう。洗車、レモネードスタンド、レストランの席を予約して、ポケベルを利用してそれを売る。3分間の説明時間をこの授業を受講している学生を雇いたい企業に売るというのもopptunitiesでそれを厳しくidentifyingしないと事業はうまくいかない。どれが一番収益が大きいのかを見極め(identify)ないといけない。洗車とレモネードスタンド事業はその見極めを間違えたために失敗し、ポケベル利用の予約席販売と授業中の3分間の説明枠をその授業に参加している学生をリクルートしたい会社に売ったビジネス機会は大成功をおさめた。
 "challenging assumptions"とは既成のビジネスモデルを疑うということ。"[by]leveraging the limited resources they has"は「学生たちがもっている制限された資源を梃にして」ということ。使える資源のないことを梃にして、"[by] being creative" 「クリエイティブであることによって」、まったく新しいビジネスモデルを創り出せということ。ここまで解説したら、後の文がずっと読みやすくなります。

「5ドルを投資するために2時間あるとしたらあなたは何をしますか? 一つの実験がなされたのです。チームは各々5ドル入った封筒を受け取りました、そして計画を立てるのに必要なだけ時間を費やしていいと言われました。 しかし、一度、お金の入った封筒を開けたら、できるだけたくさんお金を稼ぐために持ち時間が2時間。 ティナは各チームにその課題を完遂するために水曜日の午後から日曜日の夕方までと期限を切りました。 その後、月曜日の午後に、各チームはその授業で、各々の計画を説明するための時間が3分間ありました。 事業機会を見極め、既成概念に疑念を持ち、手にしている限られた資金を梃にし、創造的であることによって、企業家になるように勧められました。」

my comment : 接続詞に注意してロジックを読もう>
 "However, once ~ "のhoweverは「計画には好きなだけ時間を使っていい、だけど、いったん封筒を開けたら2時間かけて儲けるだけ儲けて見せろ」ということなのです。論理を追うときに接続詞は重要なキーです。

3. What would you do if you were faced with this challenge? Would you go to Las Vegas, or would you buy a lottery ticket?  There may be signeficant risk with a small chanse of winning.  Another idea is to set up a car wash or lemonade stand, using the five dollars to purchase the start-up materials.  But most of her students eventually found a way to go far beyond the standard responses.  They seriously challenged traditional assumptions --- ①exposing a wealth of possibilities --- in order to create as much value as possible.  

●significant:重大な、意義のある
●set up : 商売を始める
●materials:モノ ⇒マドンナにmaterialという曲がありました。物欲・金銭欲の強いという意味でした。
●① ofは同格のofだと理解しました。a wealthの単なる補足説明です。「ひとつのまとまりのある富」をexposeするとはどういうことでしょう。いままで現実のものではない、可能性にしか過ぎなかった「ある富」を露にするということですから、誰の目にも見えるわけです。つまり「現実化する」ということ。過去にはなかったビジネスモデルを創り出すことを言っています。その直前にある"challenges traditional assumptions"「既成のビジネスモデルを疑う」ことの説明になっています。

「このようなチャレンジに直面したら、あなたはどうしますか? ラスベガスに行きますか?それとも宝くじを買いますか? チャンスが小さい割にはリスクが大きいかもしれませんね。 もう一つのアイデアは、カー・ウォッシュあるいはレモネードスタンドです、事業を始めるために必要なものを買うのに5ドル遣います。 しかし、彼女のクラスの生徒のほとんどが、平均的な答えをはるかに超える方法を見つけたのです。 生徒たちは可能な限り多くの価値を創造するために、既成概念をぶっ壊し---いままで現実にはあり得なかった富の可能性を実現すること---に本気で挑戦しました。」

<my comment>
 "traditional assumption"がそのままでは日本語にならないんだよね、「伝統的な前提」なんて意味不明な日本語語彙はありません。具体的には何を指しているのかそのままでは意味不明。assumptionは前提条件、数学なら「公理・公準」だから、疑い得ないものという意味があります。誰もが信じて疑わないものを疑うのがチャレンジですよ。「伝統的な前提=常識、既成概念」と言い換えたっていい。後から出てくる、街中の行列のできる有名レストランの予約席の販売はそれまでのビジネスの常識や既成概念を超えてます。
 辞書に載っている訳語を貼り付けたのでは訳文が日本語にならない場合がよく起きます。そういう時にはイメージをつかんだら、同じイメージの日本語語彙のリストを頭に思い浮かべて、そこから選びます。高校時代に良質の本を数十冊読んでおけば、英文を訳すときに日本語語彙がひねり出せるでしょう。語彙が貧弱なら、英文が少し難解になると手も足も出ないということになりかねません。不幸にして読んでいない人はこれから読んでください。英語は日本語語彙が豊かだと、高校生になってからも、大学生になってからも、社会人になってからも、大きく伸ばすことができます。
 もう一つ、ofですが、wealthに説明語句をくっつけるためのものです。とっても軽い接着剤です。「wealth、なんの?可能性だよ」ってな具合、絵に描いた餅のような富のことだよということ。それをexposeする。眼に見えるように露にするということ。訳語は「実現すること」としておきました。

4. How did they do this?  The teams that made the most money did not use the five dollars at all.  They realized that focusing on the money acctually created boundaries to their imagination.  They understood that five dallors is essntially nothing and decided to reinterpret the problem.  They asked thmselves, "What can we do to make money if we start with absolutely nothing?"  They ramped up teir observation skills, tapped into their talents, and unlocked ther creativity or notice others experiencing --- problems they might have been before but had never thought to solve.  These problems were annoying but ①not neessarily at the forefront of anyone's mind.  By unearthing these problems and then working to solve them, the winning teams brought in over 600 dallars, and the average return on the five-dollar investment was 4,000 percent!  If you take into account that many of the teams didnot use the fuds at all, then their financial returns were infinite.

●"The teams that made the most money ~" the mostと最上級になっているのに、teamsと複数になっているのはなぜ?少なくとも2チームあったということ。the five dollarsと定冠詞のtheがついているのはその5ドルは支給されたものだということを示しています。

●ramp up : ~を増やす、<株価などを>高く見せる
 to increase something such as a rate or level, especially the rate at which goods are produced.(効率やレベルのようなものを増大させること、とくに商品生産の効率をいう。
例文: We've had to ramp up production to meet demand.(わたしたちは需要に見合うように生産効率をアップしなければならなかった)
●tap into O : <他者の考え・経験・資源など>を(自分のために)利用する

●intheir midst : 彼らの中に
●not necessarily:必ずしも~ではない、⇒部分否定
●forefront:(関心の)中心、最先端、第一線
●① [These problems were] not necessarily at the forefront of anyone's mind. 
  同じ主語と動詞である[........]部分が省略されたのが本文です。
●unearth:堀だすdig up

「それをどのようにやるのか? 一番お金を稼いだチームは支給された5ドルをまったく使いませんでした。お金に焦点を当てることが創造力に対する限界をつくったことに生徒たちは気がつきました。 生徒たちは5ドル重大な問題ではないことを理解しました、そして問題を再度整理してみようと決めたのです。生徒たちは自分自身に問いかけました、”からっけつでスタートするなら、お金を稼ぐために何ができるのか?”。自分たちが抱えている問題にを特定するために、ものごとをよく観察するようにし、自分たちの才能を存分に発揮し、想像力を解き放った。 どんな問題かというと、自分たちが経験したかもしれないことや、他の人たちが経験したことに気づくこと言うことかもしれない。 以前見たことはあるかもしれぬが、決して問題解決のために考えたことのなかったもの。 これらの問題にはイライラさせられるが、必ずしも誰のこころにも決して浮かんだことのないものでした。 これらの問題を掘り起こし、次いで、問題解決のために行動することによって、勝利チームは600ドル稼いだのです、5ドルの投資に対して収益平均値に比べて4,000%でした! チームの多くが5ドルを使わなかったことを考慮すると、収益率は無限大でした。」


5. So what did they do? All of the teams were remarkably inventive.  One group identified a problem common in a lot of towns --- the frustratingly long lines at popular restaurants on Saturday night.  The team decided to help those people who did not want to wait in line.  They paired off and booked reservations, and they sold each reservation for up to twenty dollars to customers who were happy to avoid a long wait.

●inventive:発明の才のある、独創的な
 ⇒invent「発明する」の形容詞。形容詞語尾tiveがついてます。名詞はinvention。
●frastratingly:(adv)「いらだたせるほど」
 ⇒frastrate(v)「いらだたせる」「欲求不満にさせる」、frastration(n)「イライラ・欲求不満」、frastrated(adj)「ストレスのたまった、イライラしている」
●paire off: カップルになる、つがいになる
●reservationと booked reservationの違いは?口頭での予約に対して、予約台帳へ記入された予約くらいの違いはあるのでしょうね。口頭の予約では販売できませんから、予約台帳にあらかじめ記載されている予約枠を販売したのでしょう。日付と管理番号とテーブルナンバーなどが記載された予約台帳が頭に浮かびます。EXCELでも予約台帳つくれますね。ACCESS7がよさそうです。
 ところで、予約することをbookingと言います。book keepingとは簿記のことです。決算まで記帳を続けるのでそういうのかもしれません。世の中の株式会社は例外なく、複式簿記で帳簿を記帳しています。99%がコンピュータシステムです。

「それで、生徒たちは何をしたのか? 全部のチームがメチャ独創的でした。 あるグループはたくさんある町の問題に共通点を見つけたのです---土曜日の夜の人気のあるレストランの長い行列。 そのチームは行列するのが嫌な人たちのお役に立ってやろうと決意しました。 生徒たちはペアになって、予約を取り、そして長く待たされたくない顧客へ20ドル以下で、予約を一つずつ販売しました。」

6. As the evening passed, they made several interesting observations.  First, they realized that the female students were better at seiling the reservations, probbly because customers were more comfortable being approached by young women.  They adjusted their plan so that the male students ran around town making reservations at different restaurants while the female students sold these places in line.  They also learned that the entire operation worked best at reataurants that use vibrating papers to alert customers when their table is ready.  Physically swapping pagers to alert customers feel as though they were receiving something tangible for their money.  They were more comfortable handing over their money and pager in exchange for the new pager.  This had an additional bonus --- teams could then sell the newly acquired pager as the later reservation time grew nearer.

●pager:ポケットベル⇒ 1990年代前半に流行した「ポケベル」なんて言っても若い人たちにはわかりませんよね。青字をクリックしてください。説明ページが開きます。
●physically:身体的に、物理的に ⇒ここでは、ポケベルを交換するという句を修飾しているので、「ポケベルを手渡す」と訳しておきました。それで「身体的に」という意味が伝わります。
●in exchange for ~ : ~と引き替えに
●bonus:特別手当、ボーナス ②(思いがけない)贈り物、オマケ、特典
 ここでのbonusは「思いがけない贈り物」です。安心してお金を渡してくれる顧客の行為そのものが仕事に関わって与えられた思いがけない贈り物でした。

「夜になり時間が過ぎていくうちに、生徒達はいくつか興味ある観察をしました。一つ目は、女学生が予約席を販売するのに向いているということ、たぶんお客様たちは若い女性がアプローチするのが心地いいのでしょうね。 学生たちは観察結果に基づいて、計画を調整してます。その結果、男子学生は町中のレストランを駆け巡って予約席を確保し、女学生は予約席を片っ端から販売しました(男子と女子で役割分担したのです)。テーブルの用意が整ったとき、お客様へ知らせるために振動するポケベルを利用しているレストランで、オペレーション全体が最善の状態で機能することを学びました。 ポケベルを手渡すことで、お客様は支払うお金に対して、何か有形なものを受け取ったように感じていました。 (実際に)お客様は安心して気持ちよく、あたらしいポケベルと交換にお金を手渡してくれました。そのことは思いがけない贈り物でした。 そのあとで、チームは手に入れた(返却された)新しいポケベルを最新の予約時間が近づくと販売できました。

 なんだか仕組みというか、オペレーション(事業あるいは運営)全体が見えませんね、どうなっているのだろう?整理すると...
 ①お客にポケベルAを手渡します。お客は最大20ドルのお金を支払います。お金とポケベルが交換されます。
 ②お客様はお金とポケベルAを新しいポケベルBと引き替えに渡します。
 席が空き、テーブルの用意が整ったら、ポケベルAが振動します、そのためにお客様へポケベルAを渡しました。席についたらポケベルAは用なしですよね。???
 どうもオペレーションの全体がわからない。ビジネスモデルがわからない。元々お店は、店の外に行列しているお客にポケベル渡していたようです。だから、それまで、買い物でもしていたらよかった。席の用意ができたら、ポケベルが鳴り、めでたくレストランへご入店ですが、用事がなくなったポケベルはお店のものですから返却するでしょう。
 ここに学生チームの事業が割り込んできます。仕組みがどうなっているのか、そこへ焦点を当てて再度読んでみます。
 予約料(最大20ドル)の支払いと引き替えにポケベルAが渡されます。席が空くとポケベルが振動し、席の空いたことを告げます。お客様は買い物をやめてレストランへと向かい、入店します。そこでポケベルは学生のチームへ返却されますが、「お金とポケベルを新しいポケベルと交換に手渡しする」と書いてあります。主語のtheyは誰?もちろん、They were comfortable handing over their money and pager in exchange for the new pager. と書いてあるので、お客様です。だとすると、新しいポケベルを渡すのは学生チームとなります。おかしいですね、学生チームは新しいポケベルを最新の予約時間が近づいたら販売するのですから。
 ボールドタイプのpagerは冠詞がありません、そこもおかしいですね。具体的なものならa pagerか the pagerと書かなければいけません、どうしたことでしょう。予約席が空いたときにお知らせを振動で伝えるポケベルを渡していますが、それを返却するなら、「the pager」と定冠詞付きで書かなければなりません。ところがそちらは無冠詞で、新しいポケベルは新出のはずなのに"in exchange for the new pager"と定冠詞がついてます。わたしにはこの箇所も意味が解りません。筆者はこのポケベル利用の席予約に関するビジネスをちゃんと理解して書いているのでしょうか?疑念がわきましたので、ペンディングします。読者で、どなたか説明できる方がいらっしゃったら、投稿欄へ書き込んでくれたらありがたい。

 朝になって読み返してみました。次のような解釈ができそうです。
 ”Physically swapping pagers made customers feel as though they were receiving something tangible for their maney”「ポケベルをお客様へ手渡すことが(お客様が)あたかも何か有形のものを受け取ったという気分にさせた」と一般論を述べています。だからpagersと複数形になっています。客様はたくさんいますからね。そして次に続く文はその具体的な説明のように読めます。"They were more comfortable handing over their money and pager in exchange for the new pager"「顧客はよりいっそう安心してお金を渡します、そしてポケベル、新しいポケベルと交換に」、つまりpagerと述べてから、その具体的な説明を追っかけてしているようなのです。冠詞ナシのpagerと書いて、漠然とポケベルを想像させて、そのあとに「お金と交換に」と具体的な補足説明をしたと考えると、冠詞の使い方に納得がいきます。
 more comfortableに比較級がついているのは、何も渡さずに予約席の確保にお金を支払うよりは、ポケベルを渡されるので、インチキではないといっそう安心できるのでしょう。比較級が出てきたら、何と比較しているのかということを、具体的に考えましょう。

<参考データ:95-97年のポケベルの価格>
 95-97年頃が流行のピーク?そのころは会社支給の携帯持たされてましたので、私用のものと2台持ち歩いてました。だから、ポケベルはすぐに廃(すた)れたのです。安いもので2000円、高いと10000円したそうです。ポケベル同士では通信できません。家電や会社の固定電話から掛けます。振動して着信を知らせます。折り返し電話することになります。月額使用料は2000円から10000円くらいのようです。

7. Each team brought in a few hundreds dollars.  However, the team that generated the greatest profit looked at the resources through a completely different lens and made 650 dollars.  These students determined that the most valuable asset was neither the five dollars nor the two hours.  Instead, thier insight was that their most precious resource was ther three-minute "commercial" for that company and showed it to the students during the class.  This was brilliant.  They recognized that they had a fabulously valuable asset --- that others did not even notice --- just waiting to be uncovered.
 
●determine:発見する、決定する
●assetは「資産」と訳しますが、「2時間」と「5ドル」とイコールですから、「もの」くらいに訳したほうがよさそうですね。念のために辞書引いたら、①有用なもの、②資産となってました。
●fabulously:途方もなく、並外れて (adj)fabulous:すばらしい、わくわくする

「各チームは数百ドル儲けました。 しかしながら、最大の利益をあげたチームはまったく違ったレンズを通して資源を見て、650ドル儲けたのです。 学生たちはもっとも価値があるものは5ドルでも2時間でもないと判断しました。 その代わりに、学生たちの洞察力によれば、最も貴重なリソースは月曜日の3分間のプレゼンテーション時間であるということでした。 その学生たちはクラスの学生を雇いたい企業にその3分間の時間を売ったのです。 そのチームはその企業のために3分間のコマーシャルをつくりました、そして授業中にみんなに見せたのです。 とっても優秀でした。 」

8. Were all teams successful?  Unfortunately, no. One team actually lost money when the students puchased unbrellas to sell in San Francisco on a rainy day, only to have the weather clear up shortly after launched their effort.  And yes, one team ran a car wash, and another started a lemonade stand, but their returnes were much lower than average.

●only to : 結局は...する羽目になる
●shortly:すこし、ちょっと、②間もなく、すぐに
●And yes:このandは後ろの文から判断すると「添加」の意味で使われています。yesは肯定のキモチを表しています。「さらに、...だよね」


「全部のチームが成功したのか? 残念ながら、ノーです。 学生たちがサンフランシスコで雨の日に売るために傘を購入したときに一つのチームが実際にお金を失いました。動き始めた後すぐに天気が晴れ上がる羽目に見舞われました。 もっとあるよ、あるチームは洗車事業を運営、別のチームはレモネードスタンドを始めたが、どちらもリターンは平均よりもかなり低かった。」

9. Tina counts the "Five-Dollar Challenge" as a success in teaching students about having an entprepreneurial mindset.  But it left her feeling a bit uncomfatable.  She did not want to communicate that value is always mesured in terms of financial rewards.  So, over the years, she has added a twist every time she assigns the project.  For example, ①she gives groups similar assignments but changes the starting material from paper clips to sticky notes, or rubber bands, or water bottles.  The overarching goal is to demonstrate that all problems can ve viewes as opptunities for creative solutions.

●①後続の文の主語が同じだから、消去されただけだが、それを見抜かないとわけがわからなくなる。
a1:She gives groups similar assighments.
a2:[But she] dhanges the starting material from paper clips to sticky notes, or rubber band, or water bottles.
●overarching:何よりも大切な、すべてを含む、包括的な⇒弓状に覆っていることから出てくるイメージだ。

「ティナは起業家のマインドセットをもたせることについては学生の指導に成功したとみなしている。 だが、ちょっと気持ちに居心地の悪さを感じていました。 価値というものは常に金銭的な報酬で測定されるものだとは伝えたくなかったのです。 だから、数年にわたって、彼女はそのプロジェクトを課題として割り当てるときにはいつでも、ヒネリを加えました。 」たとえば、彼女は各グループに類似の課題を与えたが、スタート時の支給品を紙クリップから、付箋紙、ゴムバンド、あるいは水筒へと変更している。 何よりも大切な目標は、困難な問題のすべてが創造的解決の機会とみなしうることを証明することです。」

10. We can challenge ourselves every single day.  That is, we can chose to view the world with a different lens --- a lens that allows us to see problems in a new light.  The more we take on problems, the more confident and proficient we become at solving them.  And the better able we are to see them as oppotunities.

●challenge:妥当性を疑う ②挑む ③能力を試す
●proficient:熟達した proficiency:熟達、熟練、技量
 
「どの一日も自分自身の能力を試すことができる。 違うレンズで世界を見ることを選べる---レンズというものはわたしたちに新しい光の中で問題を見させてくれる。 問題を引き受ければ引き受けるほど、ますます問題解決に自信がわき、慣れてきます。 そして、既成概念に疑いを持つ機会や事業を見極めるに機会に恵まれれば、ますますよく問題を見ることができるようになります。 」

●We become more confident and proficient at solving them.
(問題を解決する点でより一層自信と技量が増します)
●We are able to see them better as oppotunities 
機会として、わたしたちが問題をよく見ることができます)

  as oppotunitiesの意味について補足しておきます。
 oppotunitiesと複数形になっています、機会がいくつもイメージされています。何度も何度もtraditional assumptionsに疑念をもつ(challange)機会に恵まれればわたしたちは問題をもっとよく考察できるということか。具体的には「事業機会に疑念を持つ」ということ。レモネードスタンドや洗車事業はダメでした。飛びついた人はその事業機会に疑念をもたなかった。企業に授業中の3分間の説明時間を売った事業は機会はしっかり見極めがついていました。そういうことなのです。

<余談:別の翻訳サイト>
 「和訳するぞう」という翻訳サイトがあり、リンクを張っておきますので青字の部分をクリックしてください。こちらのサイトは訳文をのみをアップしてますので、参考にしてください。このサイトを見ている高校生は多いようです。わたしも参考にさせてもらっていますよ。
 辞書を調べて、要領よく辞書記載の訳語を貼り付け、その訳文を読み返さない。大学生がよくやる意味不明の日本語を並べた「和訳」、さっさとそこを通り抜けてください。悪い癖をつけたらとるのがたいへんですから。
 経済学の翻訳でもそういう類のものがあります。著名な先生でも見かけます。A.Smith著・水田洋訳『道徳感情論』を挙げておきます。20代の時に買った高価な本ですが、数ページ読んでそのまま本棚の肥やしになり果てました。日本語になっていないのです。できの良い大学生の方がマシ。おぞましい翻訳です。講談社文庫から、2013年に高哲夫訳が出てます。経済学専攻の学生は、読むときはぜひそちらの方か原書をお選びください。
 ああ、別宮貞則さんが『裏返し文章講座』(2009年初版)の中でひどい悪訳だと水田洋訳の『道徳感情論』(1973年初版)から訳文を引用しながら、いくつか文例を採りあげてました。その通りでしす。水田氏の翻訳は悪訳が頻出しているので別宮氏は俎板に上げたのでしょう。少々ならだれにでもありますから、目くじら立てる必要はありません。

 柳瀬さんも『翻訳は以下にすべきか』という本を出しています。柳瀬さんは根室高校6学年先輩でした。数年前にお亡くなりになりました。このブログで最上級の修飾語に言及したときにミスをしましたが、そのときにはやんわりとお叱りの投稿がありました。ありがたかった、やさしい指摘の仕方でした。「根室出身の英語の専門家」というハンドルネームでの投稿、そのときにはわたしはまだ柳瀬さんのことを知りませんでした。敬意を表して、その後数冊彼の著書を読んでます。とくに『日本語は天才である』という著書に惹かれました。翻訳家として40年の実績を踏まえて日本語のすばらしさを具体的に称えた本です。
 棋士の羽生善治さんと柳瀬さんが対談している本を元SRL社長の近藤さんが送ってくれたことがあります。これも面白かった。一流の棋士と一流の翻訳家の対談でした。ブログで柳瀬さんとの経緯ご存じだったので、読み終わって私に送ってくれました。会社を辞めて十数年たってからです、近藤さん、そういう人です。元上司、わたしは特命係でした。(笑)


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#4859 Lesson14: The Flight from Conversation Oct.27, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

 PROMINENCE Ⅲ Lesson 14: 1024 wotds
 PROMINENCE Ⅲの各章全部を和訳したサイトを見つけました。「和訳するぞう」というタイトルのサイトです。全部の章をアップしてあります。訳文だけで解説はありませんが、いろんな読み方があり得るので、高校生のみなさんは読み比べて勉強してください。きっと役に立ちます。
 あと2章で終わりですね。ところで、根室高校3年生はいま第10章をやっています。

*** The Flight from Conversation ***
 ああ、会話は出発点なのだ、そこからどこへ飛んでいくのだろう、このタイトルを見てそう思った。目的地は読んでのお楽しみ。最後まで読んでくださいということ。

1. We live in a technological universe in which we are always communicating.  And yet we have sacrified conversation for mere connection.

●yet:けれども、しかし
 接続詞のyetはときどき出てくるので、覚えておきましょう。使われるのは現在完了形だけではないのです。接続詞のときは、文頭の方で使われます。

「わたしたちはいつでもコミュニケーションしているそ、ういう科学技術の世界の住人である。 だが、ネットを媒介にしてつながっているだけで、(生の)会話がぎせいになっている。」

2. Over the past fifteen years, I have studied the technologies of movile connection and talked to hundreds of people of all ages and circumstances about their plugged-in lives.  I have learned that the little devices most of us carry around are so powerful that they change not only what we do, but also who we are.

「15年以上にわたって、わたしはモバイル接続の技術を学び、あらゆる年代や境遇の数百人と四六時中ネット接続している生活について話を聞いた。 わたしたちが持ち歩いている小さな機器がとてもパワフルなので、何をすべきかだけではなく、わたしたちが何者であるかすら(小さなモバイル機器が)変えてしまう。」

 持ち歩いている小さなモバイル機器をわたしたちは使っているつもりだが、実は機器に使われているのであり、その小さな機器がわたしたちが何をすべきかだけでなく、わたしたちが何者であるかまで変えてしまっている。
 たとえば、わたしの場合で言うと、ニムオロ塾というブログに書き込み、発信するということは、この小さなパソコンがなければできないし、FBだって同じことだ。ネット接続することでやること自体が決まってくる。いままで、つまりネット接続がなかった時代にはやり得なかったこと、学力問題や経済学や地域医療問題などについてブログによる情報発信をやっているのである。問題はそれだけにとどまらぬ。不特定多数の人が、アップされたコンテンツを読むことで、ニムオロ塾の管理者が何者であるかを判断してしまうということ、実際には会ったことも話したこともないのにである。実際に会ったことのある人のイメージと、ネットにアップしたコンテンツを読んだいるだけの人では、印象が違っていてあたりまえだ。ブログはいろんなことを忖度しないで書くことにしている。あえてそうしているのである。サリーさんが「会って話したら、ぜんぜんちがうのに...」なんて言ってたことがあった。ブログを読んで「どんな奴だろう?」と好奇心がわいて遠いところから会いに来られた方が何人かいらっしゃる。いままでにブログで知り合った数人の方が、遠路はるばる根室まで来てくれました。感謝申し上げます。

3. We have become accustomed to a new way of being "alone together."  Technology-enabled, we are able to be with one another, wherever we are.  However, we can end up hiding from one another, even through we are constantly connected to one another.

「わたしたちは”一人ぼっちで一緒”というあたらしいやりかたに慣れている。 科学技術を使用することによって、わたしたちはどこに居ようがお互いに一緒にいられる。それにもかかわらず、わたしたちはお互いに隠れたままでいられる、お互いに繰り返し接続していてさえも。」

●Technology-enabled:~-enabledは「コンピュータ接続の」「接続可能な」、要するに「インターネット対応」ということ。文頭に来ている句が主語でなければ副詞句だから、後に来る文との関係から理由を導く句だと理解しよう。
 例:Java logging-enabled:ジャバのログの使用
      a MIDI-enabled instrument:MIDI対応機器

4. At home, families sit together, texting and reading e-mail.  Walking through a college library or the campus of a high-tech start-up, one sees the same thing : we are together, but each of us is in our own bubble, furiously connected to keyboards and tiny touch screens.  A businessman sadly says that he no longer has colleagues at work because they are too busy with their e-mail to have a conversation.  In the silence of the connection, people are comforted by being in touch with a lot of people: not too close, not too far, just right.

●text:メールを送る  I texted a photo to her.(彼女に写真をメールした)

●bubble:2. a structure that is round like a bubble
 物理的な狭い空間を指すのか、それとも心理的な狭い空間を意味しているのか、どちらにでも受け取れますね。オフィスワーカーのスタイルは、それぞれが自分のシマをもって仕事してます。自分のテリトリーの範囲をバブルと言えそうです。管理職になるとちゃんとした部屋と職位によっては秘書がつきます、部長クラスかな。たいてい、ガラスで仕切られているだけで、中が丸見え、中にいる管理職からも自分の部下が丸見えです。そうでないとマネジメントできませんから。心理的な空間を表しているととるなら、周りの同僚からは意識としては遮断した空間を想定していることになります。
●furiously:怒り狂って、猛烈に
 「furiously connected keyboard and tiny touch screen」とは具体的にはどういう状態なのか?
 キーボードに「猛烈に」つながれている状態とは、高速でタイピングしてる姿がイメージできますね。「小さなタッチスクリーン」となっているのでことらはスマホ。スマホにキーボードはついてませんね。スクリーンの下側に表示されているキーでしょうか。猛烈な勢いでフリックス入力しているのでしょう。ここは意訳します。
●have a conversation:会話する

「家で、家族が一緒の部屋で座って、それぞれがメールを送たり、読んだりしている。 大学の図書館やハイテクの急成長企業のある校内を歩いて通り抜けるとき、人は同じものを見ている:わたしたちは一緒でも、それぞれが自分を包み込む泡の中(あるいは自分の机の周りの狭い空間)にいて、スマホを手にして猛烈な速さでフリックス入力している。 ビジネスマンは悲しげに次のように言う。仕事仲間はそれぞれが誰かとeメールで会話して忙しすぎて、もう職場で仲間と呼べる人はいない。 リアルな会話がなければ、たくさんの人と連絡ができて、心が安らぐ。」

 スマホがなかった時代には、5時半過ぎたら、仕事仲間の誰か、同じ部門だったり、別の部門の人からだったり、声がかかり、よく飲みに行ったものです。「飲みニケーション」なんて言ってました。それが、いまではネットの世界に友人ができて、早々に家に帰ってLineのチェック、ツィッター、FBなどのチェックと返信作業に忙しいのです。毎日百本以上のメールやツィッターを読んでいる人はざらにいるでしょう。「既読」にしないと文句言う人がたまにはいるようですね、わたしはスマホ使っていないのでそうした被害はありません。
 ネット接続を介した人間の付き合いが果てしなく増殖して、人と人との生身のお付き合いが次第に希薄になっているように見えます。ネットでメールをやり取りしている人のほとんどは、関係が薄くて、直接会って会話することはないので、「無言の関係 in silence of connection」になるのです。バーチャルな世界での疑似会話があるだけで、「in silence of connection=リアルな会話」がないということ。

5. Texting, e-mailing, and posting let us present the self we want to be.  This is because we can edit or delete at the touch of our finger tips.  We can even retouch: the voice, the skin, the face, the body.  Not too much, not to little --- just right.

●retouch:<メイクなどで>手を加える、修正する

「テキストメッセージ、eメール、投稿はなりたいと思う自分を登場させる。 それは指先のタッチで、編集・削除ができるからだ。 修正すらも可能である:声、肌、顔、体つき。 やり過ぎず、やり足らなく、ほどよいところで。」

 FBが何やら名前を変えて、アバターでネットを介してやり取りするようになってきてます。どういうタイプのアバターを選ぶかはユーザー次第です。どんな姿形にもなれます。性別すら、なりすましもできます。何でもありですが、「やり過ぎず、やり足らなくでもなく、ほどほどに」ということでしょうね。

6. Human relationships are complex: they are messy and demanding.  We have learned to clean them up with technology.  And the move from conversation to connection is part of this.  But it is a process in which we fool ourselves.  Worse, it seems that ①over time we stop caring and forget that there is a difference between an online connection and a rial conversation.


●① 二つの文から成っている。
 (1) we stop caring that there is a difference between an online connection and a real convesation over time.
 (2) we forget that there is a difference between an online connection and a rial conversation over time.


●messy:汚い
●demanding:adj 骨の折れる、きつい
●① over time we stop caring~ ⇒Adv.+S+V
 文頭副詞の文である。over timeの定位置は文末だが、それを文頭に持って来れば、「指定ルール:指定は前に置く」に従う。副詞句に後続する文全体が、「長い時間にわたって起きていること」になる。


「人間関係は複雑だ:人間関係は汚く、骨が折れるものだ。 わたしたちはそうした人間関係を科学技術できれいさっぱり片付けられることを知った。 人間同士の直の会話からネット接続への移行はそうしたことの一部である。 しかし、この過程は自分自身を欺くものである。 悪いことに、オンライン接続と実際の会話の間に違いがあることを気にしなくなり、忘れてしまう。」

7. During the years ①I have spent researching people and their relationships with technology, I have often heard them say, "No one is listen to me."  I believe this feeling helps explain why it is so appealing to have a Facebook page or a Twitter feed --- each provides so many automatic listeners.  And it helps explain why --- against all reason --- so many of us are willing to talk to machines that seem to care about us.

●① どこで区切るのがいいのか迷う文である。何通りかの解釈の余地がありそうだ。
(1) I have spent researching people.
(2) I have spent researching their relations with technology.
(3) I have spent reaseaching [people and their relations] with technology.
 (3)は"their relations"が"with tecnology"とセットでないと意味を持たないので。(3)は棄却した。

「人間そのものと、機械と共存する人間の関係についてわたしが研究していた数年間に、”誰もわたしの話を聞いてくれない”というのをしばしば耳にした。(誰も自分が言うことを聞いてくれないという)この感覚はFBのページやツィッターのフィードをもつことが、なぜ(他人へ)アッピールとなるのかということを説明するのに役に立つ。FBのページもツィッターのフィードも、自動的にたくさんの読者を提供してくれる。わたしたちが自分に関心をもってくれるように思える機械と喜んで話をするということを説明するのにも役に立つ。」

8. One of the most unforgettable experiences during my research came when I bought a robot, designed in the shape of an animal baby, to a nursing home, and an older woman began to talk to it about the loss of her child.  The robot seem to be looking into her eyes.  It seem to be following the conversation.  The woman was comforted.

●follow~:~の後をついていく、~を続ける


「研究をしている間の忘れられない経験の一つは介護施設へロボットを購入したときのことだ。動物の赤ちゃんの形にデザインされたロボットだった。お年寄りの女性が亡くした自分の子どもについて、姿かたちを動物の赤ちゃんに似せたロボットに話し始めたのだ。 そのロボットはおばあさんの目を覗き込んでいるように思われた。 会話は続けられたようで、おばあさんは慰められた。」

9. And so many people found this amazing.  This enthusiasm speaks to how much we have confused conversation with connection.  But why would we want to talk about love and loss with a machine that has no experience of human life?  Have we lost confidence that we will be there for one another?

「そしてたくさんの人がこのことに驚いた。この驚き(enthusiam)は会話と接続をわたしたちがどれほど混同しているかを物語っている。 しかし、なぜわたしたちは愛と喪失について、人間の生活を経験したことのないマシンと話したがるのだろう? 人はお互いのためにそこにいるという信頼を失ってしまっているのだろうか? 」

●enthusiasm:熱狂 ⇒「驚き」と訳出しておいた。"this enthusiasm"は形から見ても、直前の"this amazing"の言い換えだから。名詞の代替表現はキーワードでよく行われます。英語と親戚関係にあるドイツ語でもよく出てきます。キーワードに使われるケースが多いので、文章を読む際には代替表現に気がつくと読みやすくなります。同じ語彙を繰り返し使うのは、みっともなく見えます、語彙力が貧弱と判断されるからでしょう。文章が単調になるということもあるでしょうね。
●confuse A with B:AとBを混同する
●confidence:信頼、自信

<コメント>
「会話とコネクション(接続)を混同している」というのはどういうことなのか?たとえば、直接会ってする話と、インターネットを介して話をするということ、あるいはAIへ人間が接続して話をするという状況が考えられる。生の相手の顔が見える距離で話をするのと、ネットを介してする話はかなり違っているというのが、筆者のご意見のようです。ほんとうにそうなのかな?人は誰かに自分の話を聞いてほしい存在かもしれません。AI相手に話すのが面倒がなくていいのかも。

10. We expect more from technology and less from one another, and seem increasingly drawn to technologies that provide the illusion of companionship without demands of relationship.  Always- on/always-on-you devices provide three powerful fantasies: that we will always be heard; that we can forcus our attention on whatever we want to; and that we never have to be alone.  Indeed our new devices have turned being alone into a problem that can be solved. 

「わたしたちは科学技術からさらに多くを期待し、お互いの存在からはより小さいものを期待している。直接的な人と人との関係を欠いた仲間つきあいという幻想を提供する科学技術にますますます魅せられているように思える。 常時接続/常時人とつながっている機器は三つの強力なファンタジーを提供している。 
1.わたしたちがいつでも(読者に)聞かれているということ;
2. わたしたちがしたいと思うことに関しては何でも注意を集中できる;
3. わたしたちは決して一人でいる必要はない。
実際には、新しい機器は解決しうる問題に対して、一人でいるように仕向ける。」

●demands: the thing thats need to be done in a particular situation.
 (特定の状況下でなす必要のあること)
●2番目の条項は具体的にはどういうことを言っているのか、具体例を挙げて考えてみてください。

11. When people are alone, even for a few moment, they become restless and reach for a device.  Here, connection works like a symptom, not a cure, our constant impulse to connect shapes a new way of being.

「一人でいるときには、ほんのちょっとでも、落ち着かなくなり機器に手を伸ばす。 ここでは接続が病気の症状の様相を呈している。 治療ではなく、接続への絶えざる衝動が新しい存在様式を形成する。」

●restless:adj 落ち着かない、(同じ場所に)満足できない
our constant impaulse to connect shapes a new way of being. ⇒S+V+O
●work:働く、機能する⇒病気の症状にたとえているので、「様相を呈している」と訳しておきました。

<コメント>
 人間はもう以前の人間ではない。モバイル機器をネット接続し、便利すぎてその機器につながれてしか、生きられない存在になってきている。多くの人間がすでにネット接続を黙殺できない状態にある。1990年代後半だったかな、池袋の東武デパート側の広場の環状の椅子に座って、高校生や大学生が数人で携帯でメールを打っていた。友人同士なのに話もしないでそれぞれが携帯を介してその場にはいない誰かとメールのやり取りをしていた。異様な光景だとそのときは思った。いまでは、ラインでやり取りした情報をネタに友人どうして盛り上がっている。生の会話は二十数年前よりも失われているということはないようだ。行き過ぎれば、自然に使い方が変わるのだろう。

12. Think of it as "I share, therfore I am."   We use technology to define ourselves by sharing our thoughts and feeling as we are having them.  We used to think, "I have a feeling; I want to make a call."  Now our impules is, "I want to have a feeling; I need to send a text."

「我共有す、ゆえに我在り」という風に考えよ。 今もっている考え方やフィーリングを分かち合うことで、自分自身を定義するために科学技術を使っている。 わたしたちは、かつては「電話をしたくなりそうな気がする」とよく考えたものだが、今や衝動的に「メッセージを送りたくなる」のである。」

I have a feeling today is going to be a good day.(今日はいい日になりそうな気がする

<コメント>
 最後のところはなぜこんな訳文にしたのか説明しておきたい。文脈から、ロジカルに攻めてみるしかなさそうだ。「かつてはよく電話を掛けたいという気持ちになった」、ではいまは?ネットを介して衝動的に情報発信したくなるということ。メッセージを送る必要があるとそんな気分に四六時中なっているということ。レストランで何か食べると、インスタグラムに料理をアップしたくなる。それは衝動的な欲求である。何か本を読んだら、その内容をかいつまんでFBにアップしたくなる。時事問題にブログでコメントしたくなる。不特定多数への情報発信をしたくなるのである。人は誰かに話を聞いてほしいのだ。わたしもそういう一人である。2007年から15年間で4859本アップしている、500頁の文庫本に換算して30冊ほどにはなっているだろう。重複して角度を少し変えただけのトピックスも多い。

<コメント-2>
 「わたしはメッセージを送るという気持ちをもつことを願う」というように、英語の単語に辞書記載の日本語を貼り付けただけの和訳は避けたい。この日本語を読んで何を言っているかわかる人はほとんどいないだろうからだ。こういう箇所には高校生にもわかるような解説を付けたいと思う。なかなかしんどいことはお分かりいただけただろう。
 ところで、大学3年生の時に、1年間時事英語を受講しました。毎日新聞の英字新聞の社説をテキストにした授業でした。土曜日の授業だったので、前日の社説を毎回使っていました。外国為替が固定相場制から変動相場制に切り替わった時期だったので、経済・金融関係が多かった。ある時「foreign exchage rate」という用語が出てきて、「外国交換比率」と先生が訳された。それで手を挙げて質問しました。「先生、外国交換比率って何ですか?」、答えられなかった。経済関係の周辺知識を持ち合わせていなかったのだ。そりゃ無理です。「外国為替相場ですよ、経済用語です」、ところがその後も専門用語のミスが続発した。
 そんな経験があるので、訳文を書いてみて、意味が解らなければ、基本的にはこちらにどこか理解不足のところがあると思って、調べるようにしている。人にものを教えるということは、自分が謙虚に学ぶことでもある。そういうことを高校生や大学生諸君、そして社会人のみなさんに伝えたくて、今この瞬間もブログをせっせと書いている。
 でも、わからないことはたくさんある。そのときはそう書けばいい。モクロ―さんのように教えてくれる人が出てきます。ありがたい。次の文もしんどい英文のようです。まるで謎々。

13. So, ①in order to feel more, and to feel more like ourselves, we connect.  But in our rush to connect, ②we escape from solititude, our ability to separete and gather ourselves.  Lacking the capacity for solititude, we turn to other people, but do not experience them as they are.  It is as though we use them, as spare parts to support our increasingly fragile selves.

●① 通常の語順に書き直してみます。文頭副詞の文になっていますので。
 We connect in order to feel more, and to feel more like ourselves.
  feelを「気づく」と訳してみます。
「さらにたくさんのことに気づくために、そして自分自身のようにもっと多くのことに気づくために」
 ???さっぱり、わかりませんね、困りました。
 likeを辞書で引いたら、"more like=正確には...だ"という訳語が載っていました。ああ、助かった。(笑)
「さらにたくさんのことに気がつくために、性格に言えば自分自身を正確にかんじるために、ネットへ接続している」

●solitude:<誰にも煩わされずに>一人でいること、独居、孤独
●② 二つの文に分解してみます。
a1: We escape from solitude.
a2: We escape from our ability to be separate and gather ourselves.
 「離合集散の能力から逃げている」というのは説明が必要です。どうしてこんなにわかりにくい英文を書くのでしょう。separateは形容詞、gatherは他動詞ですから、a2はさらに2文、b1とb2に分解できます。
b1: We escape from our ablity to be separate.
b2: We escape from our ability to gather ourselves.
 わたしたちは「一人になる能力」や「ともに集まる能力」がありました。それが、インターネットが普及して当初は、パソコン、あるいはミニコンでしたから、使いこなせる人はプロフェッショナル、専門家以外は滅多に使える人がいませんでした。それがパソコンが強力になった1990年代前半に、急速に普及していきます。90何代半ばには、大企業では一人1台、管理職は会社支給の携帯電話をもたされるようになります。その後、2010年代になりスマホが中高生まで浸透してきます。そこで劇的に状況が変わってしまいました。大人も子供も、ネットへ依存した生活スタイルが定着してきます。会社から帰ってきて書斎にこもれば、孤独になれましたが、いまではほとんどの人が家に帰って来てから、LINEやFBやインスタグラムでネットを介して情報発信をし、Social Mediaから情報を受け取っています。ネットの劇的な普及とともに「孤独」な世界は失われました。ヴァーチャル空間でいつでも好きな時に、ネットの向こう側にいる人たちと「つながる」ことができるのです。同時に、仕事が終わって毎週のように仕事仲間と酒を飲みながらコミュニケーションする、ときに上司の悪口を大声でいい、仕事の悩みや相談をし、趣味の話にわいわいがやがや、なんていう「集い」の機会が激減したのです。
 この文はそういうことをいっているのでしょう。

 インターネットが普及していなかった時代はもう30年以上も前になります。1980年頃、三菱電機からA4判の文書が縦に全面表示できるワードプロセッサーの出たのが、その頃です。200万円もしました。78年に出た初めてのワープロは東芝製で400万円しました。
 1978年にHP社のプログラマブル。キャリキュレータで会社の経営分析で統計計算をするために逆ポーランド方式のプログラミング言語を1週間でマスターして仕事でガンガン使いました。システム開発関係の専門書も片っ端から読んでました、5年間で30冊ほど。その次の年は、会社に入っていた三菱電機のオフコンのプログラミング言語COOLをマスターして仕事で使っています。12ケタの数字から成るプログラミング言語でした。3ケタのオペコードと3ケタx3のオペランドでできてました。1980年には新しく導入した三菱電機の汎用小型コンピュータの言語PROGRESSⅡを三日間の講習に行かせてもらいマスター、これが初めてのコンパイラー言語でした。全部仕事で使っていたので、ありがたかった。コンピュータの威力を身をもって知りました。この産業用エレクトロニクス輸入商社にいた6年の間に、経営改善のためのシステムをいくつか設計したので、システム開発設計についても専門書で学び、すぐに実際に使ってみてました。経営統合システム開発中にオーナー社長と意見がぶつかり転職。1984年1月末で退職して、翌日から最大手の臨床検査会社SRLへ勤務、経理部に所属して臨床検査業界初の経営統合システム開発を担当してます。富士通製の国内最大の汎用大型コンピュータを使った開発でした。予算も10倍以上。
 仕事があれば、スキルは磨けるし、経験も積めます。若いうちは来るもの拒まず、たくさん専門書を読み吸収して、どんどん仕事して経験を積んだらいい。明日は明日の風が吹きます。天はどこかで、そんなあなたをじっと見ています。(笑)

 横道にそれて、訳を書くのを忘れそうになりました。(笑)

「それゆえ、より多くのことに気づくために、ほんとうの自分自身に気づくために、わたしたちはインターネットへネットへ接続する。しかし、一斉に接続するので、わたしたちは孤独から逃避し、わたしたち自身が離合集散できるのだという能力も使わなくなる。 孤独に耐える能力がなければ、おのずと関心は他の人へと向かうことになるが、ネットの向こう側に存在する人たちと快・不快の感情を共に経験することはない。」

●experienceは配置の場所から判断すると動詞として使われています。動詞のexperienceを辞書で引くと、
 experience:<人・物が><困難・出来事状況など>を経験する。⇒GENIUS5版より
 experience:<verb> 1. If you experience a ploblem or situation, you have that problem pr are in that situation: ⇒"MacmillanEnglish Dictionary for Advanced Learners"より
  2. to feel an emotion or physical feeling:  It was most wonderful feeling she had ever experienced.
(感情や身体的な感覚を感じること)(彼女はいままでこんなに感じたことはなかった)

14. We think constant connection will make us feel less lonely.  The opposite is true.  If we are unable to be alone, we are far more likely to be lonly.  If we do not teach our children to be alone, they will know only how to be lonely.

「常時接続が一人ぼっちを感じさせづらくしていると、わたしたちは考えている。 逆もまた真である。 一人でいることが叶わなければ、ますます一人になりたくなる。 子どもたちに一人でいることを教えなかったら、子どもたちはどうしたら一人になれるかだけを知ることになる。」

●筆者は何がいいたいのでしょう、最後の文はここだけでは論理的に理解不能です。そういう時は読み進むこと。次の段落で具体的に書いてある場合が多い。
 一人になって、ネットにつながったスマホで一日中時間を潰すことになります、一人でいれば誰にも邪魔されませんからね。実際にはバーチャルな世界で不特定の他の人たちとつながり、現実のつながり、人間関係ははますます希薄になります。そういう先には何が待っているのでしょう?

15. I am a strong supporter of conversation.  To make room for it, I need to take some steps.  At home, we can create scared spaces: the kitchen, the dining room.  We can make our cars "device-free zones."  We can demonstrate the value of conversation to our children.  We can do the same thing at work as well.  ①There we were so busy communicating that we often do not have time to talk to one another about what really matters.  Employees asked for casual talk to one another about what really matters.  Employees asked casualFridays; perhaps manegers should introduce conversatinal Thursdays.  Most of all, we need to remember --- in between texts and e-mails and Facebook posts --- to listen to one another, even to be boring bits, because it is often in unedited moments, moments in which we hesitate and stutter and go sient, that we reveal ourselves to one another.  

●room:〔…の/...する〕余地、機会、可能性
●scared spaces:恐怖の空間⇒面白い表現ですね。モバイル機器から離されたら、それ自体が恐怖なのです。
●busy:忙しい、③にぎやかな、ごった返した⇒「忙しい」では訳文が日本語としてピンときません。
●① 慣用句のthere we wereかとも思ったが、そうではなさげ。thereは副詞で、so~that構文。
●stutter:<最初の子音で>つまる、どもる

「わたしは会話の強力なサポータである。 サポートする可能性をひねり出すために、いくつかの段階を踏む。 家でなら、恐怖の空間を創れる:台所、ダイニングルーム。 車には「デバイス・フリーゾーン(スマホ禁止区域)」をつくれる。 そうすることで、子どもたちとの会話の価値を証明することができる。 同様に、仕事で同時に同じ作業ができる。 そこではにぎやかにコミュニケーションしているので、本当に大事なことについてお互いに頻繁に話す時間がない。 雇われているほうはカジュアル・フライデーを求めるから、雇う側は会話する木曜日を導入すべきだ。 ほとんどの人が、---ショートメールやeメールとFB投稿中に---お互の話に傾聴することを覚えておく必要がある、それがちょっと退屈でもね、なぜかというと、お互いに自分の本性が現れるということが、未編集の刹那にはよくあることだから。どういう刹那かというと躊躇したりどもったり、黙り込んだりした瞬間である。」

16. I spend the summer at cottage on Cape Cod, and for decades I have walked the same dunes that Thoreau once walkes.  Not too long ago, people walked with their heads up, looking at the water, the sky, the sand and at one another, talking.  Now they often walk with their heads down, typing.  Even when they are with friends, partners, or children, everyone is on their own device.

dune:砂丘 ⇒『砂の惑星』というシリーズ物のSF小説を想い出した。30歳半ばごろに全巻読んだ。

「コッド岬のコッテージでその夏を過ごし、数十年間、ソローが歩いたのと同じ砂丘を散歩した。しばらくすると、今度は人々は顔を上げて歩き、海や空見ながらながら替わり番こに話しをしている。 いま、人々はしょちゅう頭を垂れて歩き、タイピングしている。 友人やパートナーや子どもたちがいる時でさえ、みんなにそれぞれ自分の機器がある。」

17. So I say, look up at one another, and let us start a conversation.
「だからわたしは言おう、ともに顔を上げようではないか、そして会話をはじめよう。」



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#4858 Lesson 13 : Tecnology as Trush Oct. 26, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

本欄の左側に「カテゴリ―欄」があります。「49.2 PROMINENCE Ⅲ」をクリックすれば、順番にリストアップされます。

 *** Technology as Trash ***

 前回は829words、今回は990wordsです。
 asはイコール記号だと思えばいい。「trash can」なんて使い方をどこかで見ているでしょう、お馴染みの単語です。簡単な単語が並んでいてもどういう日本語で表現したらいいのか、迷いますね。迷っていいのです。学習というのは迷うことかもしれませんからね。「ゴミという視点から技術を眺めてみた」という感じがしてます。とにかく読んでみて、それからまたタイトルに戻りましょう。

1. As the morning rain stops in Acca, the capital city of Ghana, and the sun heats the humid air, a terrible-smelling black smoke begin to rise above the big market. ① Past the vegetable and tire merchants is a scrap market filled with piles of old and broken electronics.  This waste, considering of broken TVs, computers, and so on, is known as "e-waste."  Futher beyond the scrap market are many small fires burning automobile tires and the plastic covering from valuable wire in the e-waste.  People walk through the highly poisonous smoke of verious chemicals with their arms full of brightly-colored computer wire.  Many of them are children.

●past:前置詞...のそばを通り過ぎて
 Her house is a little past the church.「彼女の家は教会の少し先です」
 元々の文は次のようになります。第1文型です。
 A scrap market [filled with piles of old and broken electronics] is past the vegitable and tire merchant. ⇒S+V+Adv.
 [  ]でくくったところは関係節修飾です。「主格の関係代名詞+be動詞」が省略されています。分詞形容詞句の後置修飾といってもいい。
 本文の文は、前置詞句(機能としては副詞句)が文頭に出ている文です。副詞句の強調です。pastで始まっているので面食らった人が多いかもしれません。

e-waste:電子ゴミ、電子廃棄物

「朝、アッカ(ガーナの首都)の雨が止むと、太陽はじりじりと照り付け湿った空気を温め、ひどい匂いのする黒い煙が大きなマーケットの上を覆い始める。 青果業者とタイヤ商人のところを通り過ぎると、古ぼけた電子製品を積み上げたスクラップ市場がある。 この廃棄物は、ぶっ壊れたテレビやコンピュータやもろもろのものを考慮に入れると、「e-屑」としておなじみのものである。 車のタイヤと電子廃棄物の中にある金になるワイヤを覆っているプラスチックを燃やすたくさんの小さな火が、スクラップ市場をはるかに超えて漂っていく。 明るい色をしたコンピュータワイヤーを両腕一杯に抱えてさまざまな化学物質を含んだ毒性の高い煙の中を人々が歩いて通り抜けていく。 その多くは子どもたちである。」

2. Israel Mensah, twenty, explains how he makes his living here.  Each day scrap sellers bring loads of old electronics.  Mensah's friends and family buy a few computers or TV and bresk them apart to remove valuable metals and wires, as well as other parts that can be resold.  Then they burn the plastic covering off the wire and sell it in order to get a new supply of e-waste.  The key to making money is speed, and safety is ignored here.  "The gas goes to your nose,and you feelsomething in yourhead."  Mensah says as he knocks his fistagainst the back of his head.  "Then you get sick in your head and youre chest."  Broken computer and monitor cases are thrown into a neraby lagoon, and the rain will wash them into the ocean the next day.

●make one's living:生計を立てる。 He made his living teaching English to Japanese people.「彼は日本人に英語を教えて生計を立てていた。」...GENIUSより
● A as well as B:BだけでなくAも、BはもちろんAも
● fist:握りこぶし

「20歳のイスラエル・メンサは彼がどのように生計を立てているのかを説明してくれる。 毎日、スクラップ業者が古ぼけた電子製品をトラックに積んで運んでくる。 メンサの友人と家族は、コンピュータやテレビを買い、売り物になる金属やワイヤ、そのほか売れるものを外す。 そのあとで、ワイヤを覆っていたプラスチックを燃やし、あらたな電子屑を買うためにそれらを売るのである。 お金を稼ぐためのカギは、手間のかかる面倒なことはせずに手っ取り早く仕事を片付けることであり、安全はここでは無視されている。 ”有毒な化学物質を含んだガスが鼻に入ると、頭の中に何か異常を感じる”とメンサは言う。後頭部を拳で叩くような感じのようだ。 ”その後、頭と肺の病気になる。”  分解されたコンピュータとモニターケースは、近くの貯水池に投棄されている、翌日には雨が洗い、汚染された水が海へ流れ込む。」

3. Uncontrolled burning and disposal cause a variety of environmental problems such as the pollution of the air and water.  Inevitavly, the pollution lead to the health conditions of the people who must live and earn their living in those polluted areas.


●lead to: つながる、結びつく
 Paying attention in class may lead to hight mark.
 「授業中によく聞いていれば成績が上がります」 

「制御不能な焼却と処分は大気汚染や水質汚染のようなさまざまな環境問題を引き起こしている。 必然的に、環境汚染は、これらの汚染地域で暮らし生計を立てなければならない人々の健康状況へとつながっていく。」

4. ①E-waste is being produced on a scale never seen before.  Computers and other electronic equipment become out of date in just a few years,②leaving customers with little choice but to buy newer ones to keep up.  As a result very largeamounts of electronic equipment are discarded each year.

●① 受動態の現在進行形の文です。
 E-waste is produced on a scale never seen before.
 この文「電子廃棄物はかつて見られたことのなかったスケールで産み出されている」という文を、進行形に書き換えたのが、アンダーラインを引いた文です。受動態の文を書いたら、進行相にしてみて味わってください。英作文でもどんどん使ったらいい。
 produceの使い方が面白いね。電子製品を生産するのはproduction、動詞がproduceだから、ここで筆者はe-wasteも生産されていると言いたいのでしょう。数年使ったらゴミになる工業製品を大量生産して、数年後にそれが全部ゴミになるとすれば、企業はゴミを生産していることになります。わたしたちは便利だと言いつつ、高いお金を支払ってそれを購入し、数年後には使い捨てています。そうして資源は少なくなり、環境汚染がどんどん深刻になっていきます。アボリジニの神話には土の中にあるものを掘り出してはならないというお話があるそうです。ウラニウムやボーキサイトなどを掘り起こして、利用すれば、それらはいずれ途上や湖や川や海を汚染していき、人間の体の中へと戻ってきます。地球を汚染するということは、わたしたちの体内を汚染するのと同義なのです。心配なのはマイクロプラスチックです。すでに微粒子となって体内へ入ってきています。便利な物は欲しいし、環境汚染は嫌だし、面倒な問題です。
●keep up:遅れないでついていく
●② [Computers and other electronic equipment] leave customers with little choice but to buy newer ones to keep up.
 主語が同じなので省略されて、leaving以下が分詞句になっています。

「電子廃棄物はかつて決してみられたことのなかったスケールで産出され続けています。 コンピュータや他の電子装置はわずか数年で賞味期限切れになり、遅れないでついていくために、新しいものに買い代えるしか選択肢がほとんどない状況に顧客を追い込んでいる。 その結果、大量の電子装置が毎年捨てられている。」 

5. Unfortunately, in some parts of the world, most of all this waste ends up in landfills, where it poisons the environment --- e-waste contains a variety of toxic material that leaks into the ground.  Recycling is in many ways the ideal solution to the problem, and the fact that e-waste contains a signeficiant number of valuable metals makes it attractive to recycle.

●poison:汚染する

「間の悪いことに、世界のある地域では、この電子廃棄物のほとんどが最終的に埋設処分されており、そこで環境を汚染している---電子廃棄物は土の中に漏れ出てしまっているさまざまな毒性の高い金属を含有している。 リサイクルは問題の理想的な解決方法であり、電子廃棄物が有用な大量の金属を含んでいるという事実は、リサイクルを魅力のあるものにしている。」

6. In theory, recycling gold from old computers is far more efficient --- and less enviromentally destrautive --- than digging it from the earth.  Practically however, ①the cost of recycling is larger than the profit from it. and recyclingfacilities around the world cannot dispose of all of the e-waste safely.  The result is that a large percentage of e-waste from rich countries is sold and Shipped to the developing world.  As e-waste increase in quantitiy worldwide, it had become an increasing threat to the health of people living in the developing countries

●effecientとeffective:「効率の良い」と「効果的な」、セットで覚えましょう!
●①の文は、間違っています。"the profit"は「利益」です。辞書には「収益」と書いてあるものがありますが間違いです。 "the sales volume"「売上」、 "the return"「収益」と書くべきです。次の等式が成り立ちます。
   SV-Cost=Profit 「売上-費用=利益」

「理論上は、古いコンピュータから金をリサイクルするのははるかに効率的である---そして環境破壊の度合いが小さい---土の中から採掘するよりも。しかしながら、実際には、リサイクル・コストはそこから生まれる収益よりも大きく、世界中にあるリサイクル施設は電子廃棄物全部を安全に処理することができない。 その結果、豊かな国から電子廃棄物の大部分が売られて、発展途上国へ船積みされている。 電子廃棄物が世界的な規模で膨らんでいるので、発展途上国に住む人たちの健康への脅威が増大してしまった。」

7. E-waste is not a newly born problem.  To address the problem of the international trade in e- waste, 170 nations signed the 1989 Basel Convention more than twenty years ago, and one agreement requires that developed nations inform developing nations of hazardous waste shipments coming into their countries.  Then six years later, the agreement was changes to ban hazardous waste shipments to developing countris.  However, this agreement has not been fully hornored yet. 

●address:取り組む
●hazardous:有害な、危険な
●honor:(約束や契約を)遵守する

「電子廃棄物はあたらしく生まれた問題ではない。 電子廃棄物の国際貿易に関する問題に取り組むために、20年以上前、1989年のバーゼル会議でサインしている。その中の協定の一つは先進国が発展途上国向けの有害な廃遺物の出荷を発展途上国に通知するというものである。 そして6年が経過、その協定は発展途上国への有害廃棄物の船積みを禁止するように変更された。 しかしながら、この協定はまだ完全には遵守されていない。」

8. The world continues to produce electronic products, and all of them will become e-waste.  Shipping e-waste to developing countries is out of the qustion, but developed countries are doing just that by exporting used computers and mobile devices.  Even thouh those items can be used for a few years, all of them will bethrown away as trash in the very near future and cause further pollution.  It could be said that this export is, in a way, a shopment of e-waste to developing countris.  Unless developed countries make efforts to contruct domesticfacilities that can dispose of their own e-waste efficintly, we will not be able to stop the increasing e-waste problem in developing countries.  International collabration and financial support are essential in order to promote this change.

● do just that:「その通りにする」⇒「中古のコンピュータやモバイル機器を輸出することで、電子廃棄物を船積みするのと同じことをしている」
●item:項目、品物

「世の中は電子製品を生産し続けており、そのすべてが電子廃棄物となる。 発展途上国へ電子廃棄物を船積みするのは問題外としても、中古のコンピュータとモバイル機器を輸出することによって、先進国は電子廃棄物を輸出しているのと同じことをしているのである。それらの品物がたとえ2-3年の間使えるものだとしても、ほどなく、それらのすべてはゴミとして投げ棄てられ、より一層の汚染を引き起こす。」

9. Shipping e-waste overseas may actually come back to harm the developed world in the end.  Jeffrey Weidenhamer, a chemistry professor at Ashland University in Ohio, bought some jewely made in a developing country for his class to analyze.  It was distressing that the jewelry contained high amounts of lead, but not great surprise, as jewelry with lead has turned up before in U.S. stores.  More revealing wre the quantities of metals such as copper and tin mixed in with the lead.  Weidenhamer argued in a scientiffic paper that the proportions of these metals suggest that the jewelry was made from recycled computer parts.

●the developed world:「先進世界」と訳すとつい概念になっている「発展途上世界」。なんだかな、しっくりこない。「先進国の側」と「発展途上国の側」とすると、国単位が集まった感じが出る。そのままでいいか。
●distressing:adj 苦痛を与える、悲惨な、痛ましい
●turn up:(2)<徹底的に調べて><事実・証拠など>を見つけ出す
「電子廃棄物の海外への船積みは実際には最終的には先進世界を害するようなことになる。 ジェフリー・ウェイデンヘイマー、オハイオ州にあるアシュランド大学の化学教授は授業で分析するために発展途上国でつくられた宝石を購入した。 宝石が高濃度の鉛を含有していたのにがっかりしたのだが、それほど驚くことではなかった、以前ニューヨークの宝石店でも見つけたことがある。 ウェイデンヘイマー科学論文の中で、これらの金属の割合はその宝石がリサイクルされたコンピュータ部品からつくられたことを示唆している。」

10. Since the developed world is sending large quantities of materials containing lead to developing nations, it is to be expected that those contries will make use of them in their manufacturing processes.  "It's not at all surprising that things are coming full circle and now we're getting contaminated products back," says Weidenhamer.  In a global ecomony, it is no longer possible to get rid of something by sending it to other countries.  This is a problem that concerns each of us living in this electronic age. 

●concern:に関係する、心配する

「先進世界は鉛を含んだ大量の金属を発展途上国へ輸出しており、発展途上国が製造過程で鉛を含んだ金属を利用することが期待されている。 ”万物が循環しているのはまったく驚くには値しない、いまや製品がその循環の中で汚染されている”とウェイデン・ヘイマーが述べている。 グローバル・エコノミーの中では、他の国へ輸出することで何かを取り除くことはもはや不可能である。 それがこのエレクトロニック時代に生きているわたしたちが関与している問題なのである。」

11. Not only companies and governments but also consumers in developed countries are responsible for the problem of e-waste.  When we use elecrtonic equipment, we must be aware that it will possibly become toxic waste and threaten health conditions of children in developing countris unless government or the electronics indutry recycle and dispose of it safely.  Fortunately, we consumers have the power to change the policies of governments and the electronics industry by demonstrating our beliefs through our purchases and votes.  If they know that we will only support governments and companies that are eager to deals with the e-waste problem, they cannot help but change their policies. 

●cannot help but+原形不定詞:~せざるをえない
 I cannot help but laugh whenever I think of his joke.
 (彼の冗談のことを想い出すたびに笑わざるを得ない)
●deal with:解決する


「先進国の企業と政府だけでなく消費者にも電子廃棄物問題に責任がある。 政府や電子産業が電子廃棄物を安全にリサイクルし処理しないなら、電子装置を利用するときに、わたしたちはそれが毒性のある廃棄物となり、発展途上国の子どもたちの健康を脅かす可能性があることに気がつかなければならない。幸運にも、買うことと投票を通して、信念を示すことで、わたしたち消費者は政府と電子産業の政策を変える力をもっている。 電子廃棄物の解決に熱心な政府と企業だけをわたしたちが支持するということを知れば、彼らはその政策を変えざるを得ない。」

 さて、本論冒頭で、タイトルの日本語訳について、読み終わってから検討したいと前置きしておいた。「ゴミの視点から技術を眺めてみた」、このままでよさそうである。
 レイチェルカーソンが1962年に出版した『沈黙の春』は化学物質、主として農薬の環境汚染の影響に関する問題であった。人類はさらに環境汚染を拡大し、いまや電子廃棄物による化学物質や金属汚染を拡大してやむことがない。マイクロプラスチックによる海洋汚染はさらに酷い。便利さを追い求めれば求めるほど、環境を汚染することになる。際限のない欲望という乗物はすでに私たちの身体の主要部分になっている。自分の欲望を制御できない人類に明るい未来があるのだろうか?


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#4857 Lesson 12 : The Thing with Feathers Oct. 25, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]



The Thing with feathers> 羽をもった生き物

 ネット検索したら、このタイトルの本が出版されています。青太字をクリックするとamazonのこの本のページに飛んでいきます。著者はノア・ストリッカー。
 わたしも羽をもつ生き物、好奇心という羽をもっています。どこまでも飛んでいきたい。


1. Not many other birds than Clark's nutcrackers stay in the high mountains during time.  It is cold and stormy up there.  Food is also scarce.  But nutcrackers are smart and they have learned a trick to survive in the mountains during the cold season.  The trick is pretty simple: They stock up.


Clark's nutcracker: 灰色ホシガラス.
trick:秘訣 ⇒ちょっと硬いので、「術(すべ)」という語彙を充てておきます。
 中学校の英語教科書のSunshineでは、終戦間近の上野動物園へ陸軍から命令があり、の三頭の象さん、トンキー、ジョン、ワンリーを殺処分します。注射器に毒を入れて刺そうとしても皮膚が厚くて通らず、毒入りジャガイモを与えますが、どういうわけか毒の肺言っているジャガイモがわかるらしく、それを避けて食べます。飼育員たちは仕方なく飢え死にさせることになります。何日も餌を食べさせてもらっていない象さんは、餌が欲しくて教えてもらった曲芸trick)をします。あと数週間終戦が早かったなら救えた命でした。とっても悲しいお話。その前の版に載っていた四国に住む5歳くらいの女の子の話も戦争にまつわる話でした。8月6に両親が広島へ出かけて被爆、そのあと親を探しにオジサンと広島へ、そして被爆。髪の毛が抜けていき、しだいに弱る様子が描かれていました。

●「not many other bird than Clark's nutcrackers」のnotは「指定ルール:指定は前に置く」、manyを否定しているのだから、「灰色ホシガラスのほかには多くはない」の意と読めます。「冬季はホシガラス以外の鳥が高山にはいない」の意味なら、指定ルールからstayを否定する位置、つまりstayの直前に置いて、「don't stay」と書けば誤解がありません。強意のdoを置くなら「do stay」としなければならないのです。素直に「指定ルール:指定は前に置く」にしたがえば、「灰色ホシガラス以外の鳥が多くない」というのが本文の主張となります。灰色ホシガラスと他の鳥を比較しているわけではありません。比較しているのなら比較級を使って「Not more than Clark's nutcrackers 」と書いたでしょう。stayを否定するなら次のように書きます(manyとnotが呼応して部分否定の匂いがしてきます)。
  Many other birds than Clark's nutcrackers don't stay in high mountains during winter time.
 この文章のnotを文頭の位置に持ってきて(=倒置して)強調したという風にも解釈できます。二通りの解釈がありそうです。
 否定辞(not、little、few、neverなど)がどこに置いてあるかに注意しましょう。
●thanがあるのに、more(比較級)ではなくて、原級のmanyが使われていますね。こういうときのthanは比較ではなくて、「~よりほかに」の意ですから注意してください。GENIUS5版p.2150から例文を拾っておきます。
 She doesn't respect any other person than her mother.
 (彼女は母親以外のどんな人にも敬意を払わない)
 Medical science today is totally different than it was fifty years ago.
 (今日の医学は50年前とはまったく違う) 
 "different from"を使いたいところなのですが、節が来ているので使えませんから、接続詞のthanを使っているのです。"Medical science today is totally different from having been fifty years"と書き換え可能です。
● foodの訳にも注意を払いたい。鳥の話だから「食糧」という訳語を選択するのはいかにも不適切です。「餌」とするのがあたりまえです。

「冬の高山には灰色ホシガラスほど他の鳥はいません。 高山は寒くて風が強いのです。 餌はいつも不足しています。けれども、灰色ホシガラスはお利巧さんですよ、寒い季節に山のなかで生き延びる術(すべ)を知っています。 とっても簡単なのです:ホシガラスは餌をストックしています。」

2. Nutcrackers feed mainly on pine seeds, which are easy to find when cones ripen in summer and fall.  But since the cone crop is seasonal, Clark's nutcrackers must cashe large quantities of pine seed to eat in winter and spring.  Amazingly, they depend completely on the stored seeds during this time.  

cone:「円錐」と辞書にはありますが、ここでは「pine cones」の意味ですから、「松かさ=松ぼっくり」のことです。松ぼっくりから種が飛んでいくと、かさが開いて落ちます。11-12月に松の木から、松ぼっくりが落ちるのです。松ぼっくりの鱗片の間に残った種子が詰まっています。松ぼっくりを嘴で割って、松の実を取り出すことも灰色ホシガラスはやるのだそうです。ところで地面に松の実を隠しておくことを、「貯食」と言います
ripen:熟する

「灰色ホシガラスは主に松の実を餌にしています。 その松の実は松ぼっくりが夏と秋に熟すときに簡単に見つかります。 松ぼっくりの収穫には旬があるので、灰色ホシガラスは、冬と春の間に食べる松の実をたくさん隠しておかなくてはいけません。  驚いたことに、灰色ホシガラスは冬から春にかけて蓄えておいた松の実に頼り切っているのです。 」


3. In one fall season, a single nutcracker may store tens of thousands of pine seeds in as many as 5,000 different chache.  Incredibly, hungry nutcrackers are able to locate most of their chache through the winter.  Nutscrackers somehow remember /exactly where thousands of different stores of seed are buried/ without a single yellow sticky note or GPS.  How do they do it?

「秋の1シーズンに、一羽の灰色ホシガラスは5,000箇所の隠し場所に数万個の松の実を貯蔵しているようです。信じがたいことですが、お腹の空いたホシガラスは冬の間中、その隠し場所のほとんどの位置がわかるのです。 灰色ホシガラスは正確な場所を覚えています/数千か所の種が埋められている正確な場所を/黄色い付箋やGPSなしに。 灰色ホシガラスはどうやっいるのでしょう?」

「in a fall season」とせずに「in one fall season」と書いたところに、書き手の意図が感じられます。「あるアキの季節に」ではなくて「秋の1シーズンに」という意味が込められています。

4. Stephen Vander Wall, a graduate student at Northern Arizona University, figured that nutcrackers might relocate stored seeds in one of five ways.  (1) The birds dig randomly and find buried seeds by chance; (2) They search randomly, but only in certain heavily cached areas; (3) They are able to smell the seeds; (4) They mark the ground surface in some way to show where pine seeds are hidden; or  (5) They remember the exact locations as if marked on a mental map.  Vander Wall decided to design an expreiment to narrow down the list.

 
figure: ...と考える、と結論する
heavily:大量に
narrow down:絞り込む

「ステファン・ヴァンダー・ウォール、北アリゾナ大学の大学院生、は灰色ホシガラスが5つの方法のうちの一つで隠してある種の再配置をしているかもしれないという結論に至った。(1)灰色ホシガラスはでたらめに掘り起こして埋めた種を偶然見つけている。(2)でたらめに探しているが、大量に隠してある区域のみを探している。(3)松の実の匂いをかぎ分けられる鋭敏な嗅覚がある。(4)隠した松の実の場所を示す何らかの方法があり、地面に印をつけている。(5)まるでメンタルな地図がありその上にマークするようにして正確な位置を覚えている。 ヴァンダー・ウォールはこのリストを絞り込むために実験計画をデザインすることに決めました。」

5. As folllowing and observing nutcrackers in the wild/ would be impossible, he exprimented/ with captive birds.  He covered the floor of a large cage/ of about seventy-five suare meters/ with a couple of inches of loose soil, and then/ arranged various rocks, logs and other "landmarks"/ around the room.  After two nutcrackers/ named Orange and Red/ had been trained/ to bury seeds inside the cage, Vander Wall began his tests.

 この段落は問題がなさそうですから、サクサクいきましょう。
「野生の灰色ホシガラスを追跡し観察するのは不可能であろうから、捕獲した灰色ホシガラスで実験しました。 75平米の大きなケージに、3㎝ほどやわらかく土を敷いて、さらにいろいろな岩や丸太や他にも目印となるようなものをケージの中に配置したのです。オレンジとレッドという2羽の灰色ホシガラスをケージの中で松の実を埋めるトレーニングをした後で、ヴァンダー・ウォールはテストし始めました。」

6. First, he released Orange and Red inside the cage and watched in separate trials to see where they stored seeds.  When both birds had made at least 150 caches in the soil, in alternate session so that they could not watch each other, Vander Wall sneaked in and made 100cashes himself and removed fifty of the birds' caches.  Then he let both birds back into the cage by turn to see which caches they would dig up.  If the birds seached by remembering the locations of their own caches, Vander Wall reasoned, they would not be able to find each other's stocks or his additional buried seeds.  

●sessionは「会期」「集まり」などの意味があるが、何らかの活動時間を区切ってAのセッション、Bのセッションという使い方がある。ここでは、2羽の鳥をケージに放ったというのが一つのセッションで、次いで別のセッションをやってみたということ。そのセッションの説明が「so that ~:~するために」となっています
●"had made"と"could"は過去完了形と過去形だから、生起の順序を筆者が明示しています。過去形同士でも、事が起こった順序に従って書かれていれば、問題はないのですが、筆者がことさら過去完了形を使ったということは、生起の順番にスポットライトを充てたかったからです。
by turn:かわるがわる、次々に

「まず、オレンジトレッドをケージの中に放し、二羽が松の実を隠す場所を(彼が)確認するために別々に試して観察した。 二羽の鳥が土の中に150箇所以上に隠し終わって、次に、二羽がお互いに見えないようにして、ヴァンダー・ウォールがケージの中に忍び込み、100箇所の松の実の隠し場所を作り、二羽の鳥がつくった50箇所の隠し場所から松の実を取り除いた。二羽の鳥は相手の隠し場所あるいはヴァンダー・ウォールが新たに松の実を埋めた場所を知らない。そのあとで二羽の鳥がケージに戻されて、かわるがわるどの隠し場所を掘り起こすのかを確認します。二羽の鳥がそれぞれが隠した場所を覚えていて探し当てているのなら、二羽の鳥は相手のストックあるいはヴァンダー・ウォールが後で追加して埋めた松の実を探し出すことができないと、推論したのです。」

7. And that is exactly what happend.  Orange found sitxy-three of his own cashe, but none of Red's or Vander Wall's.  Red found sixty-one of his caches, three of Orange's, and none of Vander Wall's.  The birds were not seaching randomly, which showed his first two hypoteses were fals.  Both birds also dug unsucccessfully for their personal caches that had been secretlyremoved by Vander Wall, which proved that his third hypotesis --- the birds found food by smell --- was also false.


「推論通りのことが起きました。オレンジは自身が隠した場所を63箇所見つけましたが、レッドの隠したものやヴァンダー・ウォールがつくった隠し場所は一つも見つけられませんでした。レッドは自分の隠し場所を61箇所とオレンジが隠した3箇所を見つけましたが、ヴァンダー・ウォールの隠した場所はまるっきり見つけられませんでした。二羽の鳥はでたらめに探したのではありません、そのことは彼の最初の二つの仮説が間違いであることを明らかにしました。(彼の仮説の(1)と(2)を見てください)」

8. He went on to a second experimen/ to find out whether the birds might be marking the soil.  He let Orange and Red cache more seeds inside the cage, then raked half of its floor smooth to obscure any suface cues.  Vander Wall thought that if they were looking for surface irregularities, then the birds would be able to find their caches only in the unraked half.  But when the two nutcrackers were returned to their cage, they dug up seeds in both the raked and unraked areas, indicating that suface texture did not affect their ability to remember locations.  Hypothesis 4 was rejected.

●「S+let+O+V」は「OがVするのをSが許す」ですから、訳に気を付けましょう。「オレンジとレッドがもっと多くの松の実を隠すのを彼が許す」ということです。「彼がもっと多くの松の実を隠す」のではありません、「レッドとオレンジがもっとたくさんの松の実を隠す」のです。
●obcure:隠す、見えなくする
●texture:手触り、質感 鳥だから手触りというよりは「嘴ざわり」、そんな日本語ありませんね。弱った。
●[two nutscrackers were indicating、あるいは two nutcrackers indicated]⇒ indicating that surface ~

「二羽の鳥が土壌にマーキングしているかどうかを確認するために、かれは2番目の実験へ駒を進めました。 かれはオレンジとレッドにもっとたくさんの松の実を隠させました、そして土の表面の手がかりを見えなくするために、ケージの中の床の半分を平らにならしました。 土の凸凹を探せば、ホシガラスは均していないほうの半分で餌の在り処を見つけることができるだろうと考えたのです。 しかし、二羽のホシガラスはケージに戻されると、均した方と均していないほうの両方の松の実を突っついたのです。二羽のホシガラスが突っついたときの感触は位置を思い出すときの能力に影響しないものであることを示唆しています。 四番目の仮説が排除されました。」

9. Only one possibly remained, thatnutcrakers wre using spatial memry to relocate their caches.  To test it, Vander Wall designedd a thrd experiment.  As in the first two tests, he kept Orange and Red inside the cage until they had made lots of seed caches in the loose soil.  Then as before, he removed the birds and made some secret changes. This time, he rearanged thew landmarks in half of the room, moving the rocks, logs, and others exatly twenty cntimeter in the same direction; in the other half, he left the landmarks alone.  He thought that the nutcrackers would locate their caches only where nearby landmarks had been left in place. 

●cache:「貯食」という用語があるので、「貯食所」...ちょっとダサい。「餌の隠し場所」がいいかな?
●leave in : そのままにしておく

「たった一つの可能性が残りました。それはホシガラスが餌の在り処を動かすのに空間記憶を利用しているという可能性です。 それをテストするために、ヴァンダー・ウォールは三番目の実験をデザインしました。 最初の二つのテストと同様に彼はオレンジとレッドを緩い土の中にたくさん餌の隠し場所を作るまで、ケージに閉じ込めたのです。 そして依然と同様に、ホシガラスをケージから出して、岩や丸太やそのほかのものを、同じ方向に20cm動かしました;残り半分では、ランドマークだけそのままにしました。 ランドマークがそのままにされた場所の近くだけホシガラスは餌の在り処を特定すると考えたのです。」

●冒頭の文の由来がわかりましたか?こんな用法、わたしは初めて見ました。わたしの解釈を述べておきます。
① Only one possibility [that nutcrackers were using spatial memory to relocate their caches] remained.
② Only one possibility remained, that nutcrackers were using spatial memory to relocate caches.

 元の文は①なのです。「only one possibility」という主語を関係節修飾した文なのです。説明語句が長すぎて主語が不格好すぎます。だから、関係節を切り離し、remainedの後ろにもっていきたい。非制限用法にするにはthatはダメでwhichにしなければなりませんが、先行詞から離れてしまいます。そこで仕方なく、thatの関係節のまま、カンマで区切ってremainedの後ろへ持ってきたというわけです。これなら、that節の由来が読み手にもわかります。
 スッキリしますが、ウルトラCです。こんな用法高校教科書に出てきていいのでしょうか?禁じ手でしょうね。

 *モクロウさん、こんな用法見たことありますか?
 モクロ―さんから投稿があったので貼り付けます。
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ご指名頂きまして(笑)
Only one possibility remained, that……
ですが、
全然違和感が無いのです。
このthat節は、関係代名詞節ではありません。節中のS,O全て揃っていますから。後付で、「説明」の文をくっつけるthatです。私には、いわゆるso that構文のthat節と同じに見えます。
文を締めくくっておいて追加説明の文を引っ張り出すthatの用例は少なくありません。

ここでさらに、
じゃあなんで「so that構文」なんてわざわざ特別な言い方をするの?という論点がでてきます。
だから私は「構文」という文法用語が嫌いなのですが、soという話者の意識を引っ張る語の訳型として便利だったからに過ぎないと考えています。

また本記事とは全く別の話になってしまうのですが、関係代名詞の直前に先行詞がない(間に他の句や節が入っている)パターンもたまに見かけます。文例を意識して読書しますので、出てきたらコメント欄にupします。

by モクロー君 (2022-10-26 18:35) 
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モクロ―さん
早速の投稿ありがとうございます。
ご指摘の通り、節中のSVO全部そろってますね。
だから関係節修飾ではありえない、納得です。

後からthat節で追っかけ説明しただけですね。

訂正しておきます。
ありがとうございました。
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10. When the birds returned to the cage, they searched for their cached food.  This time, they found only half of the caches --- those in the undisturbed half.  In the other half of the cage the birds dug about twenty centimeters away from the actual locations of their caches, almost exactly corresponding to the distance and direction that the local landmarks had been moved.

「ホシガラスがケージに戻ってくると、さっそく餌の在り処を探しました。 今度は、餌の在り処の半分だけを見つけたのです。--- 手が加えられていない方です。 もう一方の方では、二羽のホシガラスは餌の在り処の実際の位置から約20cmのところを突いていました。それはランドマークが動かされた距離と方向にほとんど正確に一致していました。」

11. Vander Wall showed /that Clark's nutceackers use spatial memory to remember/ where they store food/ by tying each cashe to a landmark/ within their home territory, /and make it through the winter.

●tie tied tied tying: 括る、縛る、関連付ける

「ヴァンダー・ウォールは明らかにした/灰色ホシガラスが場所を思い出すのに空間記憶を利用しているということを/(説明ルール:説明は後に置く・場所)二羽の鳥が餌を蓄えた場所/各々の餌の隠し場所をランドマークに紐づけすることによって/庭の鳥のテリトリーの範囲内の/冬の間中ずっとうまくやっている。」

 ここはスラッシュリーディングでも意味がつかめます。これくらいの文ならOKですね。複雑な構文になると、スラッシュリーディングでは歯が立たないことも分かったでしょう。そのときは、じっくり意味を考えてください。試験の時は、複雑なこだわらずにどんどん先を読んで、大まかに段落ごとの意味や論理展開をつかんでしまいます。

 三つに分けて、いくらかマシな訳文にしてみます。
「ヴァンダー・ウォールは灰色ホシガラスが餌の隠し場所を思い出すのに空間記憶を利用しているということを明らかにしました。 オレンジとレッドという二羽のホシガラスは自分の縄張り内に一つ一つの餌の隠し場所とランドマークを関連付けて餌を保管しています。そうして、冬をじょうずにやり過ごしているのです。」

 さて、大きな疑問がわいてしまいました。灰色ホシガラスの棲息域は高山ですが、南の暖かいところなのでしょうか?わたしは冬の北海道を想像しました。雪で一面に覆われてしまいます。そんな中で灰色ホシガラスは嘴一つで1mも雪の下にある餌の隠し場所を探り当てることができますでしょうか?手がかりは何もなさそうに見えます。灰色ホシガラスの棲息域はどこ?ネットで検索して調べてみてください。


<余談:エミリー・ディキンソンの詩は関係がある?>
 エミリー・デッキンソン(1830-1886)という女性の詩人がいます。Lesson 12を書いた人が、この"Hapyness is the thing with feather"という詩を知らないはずがありません。関連付けてタイトルを選んだはずです。詩を読んで味わってみてください、そして関連を思索し想像してみてください。
-----------------------------
成田悦子さんのブログの訳が格調が高い。
歌詞翻訳:成田悦子さんのブログより転載

"Hope" is the thing with feathers/Emily Dickinson

"Hope" is the thing with feathers —
That perches in the soul —
And sings the tune without the words —
And never stops — at all —
「希望」は、羽を付けた生き物である —
それは情熱の及ぶ処に止まる
それから言葉を越えた歌を歌う
しかも終わる事はない —決して —

And sweetest — in the Gale — is heard —
And sore must be the storm —
That could abash the little Bird
That kept so many warm —
それは嵐の中にあっても— 実に爽やかに— 聞こえる
確かに苦悩は混乱であるに違いない—
それは、真に多くの人を優しい気持ちにさせる愛しい人を当惑させる事が出来た

I've heard it in the chillest land —
And on the strangest Sea —
Yet, never, in Extremity,
It asked a crumb — of Me.
私はひどく余所余所しい地で—
全く未知の海の上で— それを耳にした
しかし、決して、追い詰められてではなく
それは私にも— 少し必要だった

Yet, never, in Extremity,
It asked a crumb — of Me.

neverはaskedにかかっていると東大と国際基督教大学では教えます。
itはthe little Birdではなく、"Hope"、the tune without the wordsです。
--------------------------------------------

 灰色ホシガラスは、冬に備えて餌を蓄えます。だから高山で生き延びられるのです。餌に心配しなくていいから、寒い冬でも安心な暮らしがあります。
 わたしたち日本人は5つのプレートの集まるところに位置しており、巨大地震や津波が周期的に襲ってきます。
 台風による災害も多い。洪水や強風によっても災害は起きます。
 だから、ふだんから備えを怠ってはいけないのでしょう。餌の貯蔵をしない灰色ホシガラスのようになってしまいます。COVID-19という感染症が世界中を覆った中で開催された東京オリンピック、首都圏直下型地震がいつ来るかもしれない中で、備えがほとんどありません。北海道も札幌オリンピックなんて浮かれています。札幌市も北海道も予算に余裕があるのでしょうか?数兆円のお金が復旧にかかるでしょう。蓄えはありますか?
 灰色ホシガラスの生態を垣間見ることができてよかった。

 高校生と大学生、そして意識高い社会人のみなさんへおススメの本を紹介します。
 ホシガラスが出てきたので動物生態学者のレイチェル・カーソン著『沈黙の春』です。ずいぶん古い本ですが、化学物質の汚染を告発し、巨大科学メーカ・デュポン社と御用学者へ向こうに回して敢然と戦った学者です。

 

沈黙の春

沈黙の春

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/06/01
  • メディア: 単行本



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#4856 Lesson 11 : The Robots Are Coming --- Aren't They? Oct. 23, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

<最新更新情報>10/23夜8時20分 No.8へ追記 アナロジー

 今回はわたしのお気に入りのジャンルです。根室市立光洋中学校の生徒の時にSFものにはまってました。高校生になるとSFは読まなくなりました。簿記や会計学原価計算、経済学など他にたくさん読むものができたのと家業のビリヤード店を毎日2-3時間手伝っていたので、忙しくて暇がなくなったのです。東京へ行ってからすぐに、映画にはまりました。最初の年は週2くらいで新宿の割安な映画館で観てました。「洋画の三本立て」でした。翌日には、三本の映画が頭の中でところどころまじりあってしまいます。(笑)
 それからしばらくご無沙汰、30歳を過ぎたあたりからまた映画をポチポチと見始めました。SF映画では「ブレードランナー」が好きでしたね、ヒューマンなところと情緒がいい。「命とは何か?」と原作者が問いかけています。レプリカントの方が人間らしい、命をいとおしんでいるのです。美しいなと思いました。三部作の中では、最初のものが秀逸でした。
 だから、今回は書き手がどんな考察をして、どのような結論に至るのか、愉しみでもあります。わたしと一緒にドキドキワクワクしながら、お付き合いください。
 英文を読むことを通して、思索の小さな旅にも高校生のみなさんを誘うつもりです。


1.   We have envisioned building humanoid machines/in our likeness /with the ability to walk, talk, and think like us/ --- or better than us --- /since long before the creation of microchip.  But ① humanoid robots are never going to happen.  ②To understand why/, you have to understand the shape of the technical problems/ and compare them to market forces.

①"are never going to happen"は、進行形ですから、事態が進行していることを現すので、いまその事態が進行しているという意味と、近未来にそうなるという意味の両方の意味を含んでいます。さて、どちら?
「人型ロボットはいまは決して出現していない」と「人型ロボットは近未来には出現することはありえない」の2択ですが、誰が読んでも後者のほうが正解でしょう。事態がそういう方向に進んでいるので現在進行形が使われています。

②アンダーライン部が厄介そうですね。「market forces」の訳は「市場の力」ではおかしいでしょ。動詞のcompareと一緒に考えないといけません。
 compare them to market forces  「compare A to B:AとBを比較する」でしたね。マクミラン英英辞典でforceを引いてみます。
force:②the influence or powerful effect that someone has 「影響あるいは誰かがもっている強力な効果」
 2a someone or something that has a powerful influence on what happens 「何かが起きることに関して大きな影響力を持つ人またはものごと」
 
 themは「technical problems」を指していますから、「技術的な問題と市場への影響力を比較しなければならない」。どういうことかというと、コンピュターのハードウェアもソフトウェアも、技術はどんどん進化していき価格は劇的に低下して行ってます。
(具体例をあげたらわかりやすいでしょう。1984年に産業用エレクトロニクスの輸入商社から最大手の臨床検査会社SRLへ転職しました。東証2部上場要因として経営統合システム開発を担当してます。そのときにSRLで使っていたのは富士通の当時最大の汎用大型機でした。メインメモリーが足りなくて3メガバイト増設しましたが、5000万円支払っています。いま、64GBで5000円くらいでは?価格は10^-4で容量は21000倍ですから、メモリー当たりの価格は、2x10^-8ということになります。38年間で2億分の一に下がったということです。すさまじいですね。)
だから、汎用目的の人型ロボットが格安で市場へ投入されたら、人間以上に働けます。休み時間は要らない。24時間稼働させることもできます。そうすると、労働市場への深刻な影響が避けられないということ。
 どこかで、その効果と労働市場への深刻な影響を秤にかけなければならないという懸念を筆者はここで伏線として指摘しているのです。第6段落でその具体的な内容が明らかにされています。どんどん先を読めばわかるようになっています。冒頭の段落は全体を俯瞰しているケースが多いのですから、そのつもりで読みましょう。

「わたしたちは人型マシンをつくることを思い描いていました/わたしに似た/わたしたちのように歩き、話、考える/マイクロチップを創るはるか以前から。 しかしながら、人型ロボットは近未来には出現することは決してありません。 (人型ロボットが近未来に出現しないのが)なぜかということを理解するためには/技術的な問題の輪郭を理解し、その問題の(労働)市場への強力な影響を比較考量しなければなりません。」

 これは筆者が「market forces」と書いたから読み手が混乱するのです。「labor market forces」とちゃんと書いてくれたら、曖昧さがさっと消えてしまいます。

2. First, the mecanics of the human body are spectacularly complex.  The human design either required the hand of God or it was the output of a one in a gazillion experiment.  Either way, we are working with ①a mechnical form/ that is not easy to replicate.  Sure, we have built machines with arms and legs, but we are a long way from having a robot that can walk the Earth like a human.
 
「第一に、人体機構はとてつもなく複雑です。 人間の設計は神の手を必要とするか、膨大は実験のうちのたった一つの結果であるかのいずれかです。 そのどちらであるにせよ、わたしたちは機械と一緒に働いています/(説明ルール:関係節修飾)複製が容易ではない。 たしかに、腕や足をもったロボットを造ってはいますが、/ロボットをもつことからはずいぶん距離があります/(説明ルール:関係節修飾)人間のように地上を歩ける。」

「第一に、人体機構はとてつもなく複雑です。人間の設計は神の御業か、膨大な実験のたった一つの結果です。そのどちらであるにせよ、わたしたちは複製が容易ではない機械と一緒に働いています。確かに腕や足をもった機械を造ってはいますが、それは人間のように地上を歩けるロボットからは程遠い物です。」

 ①の句の意味を少し考えてみたい。人体機構を複製するのは容易ではないどころか、ほとんど不可能に見えています。では、わたしたちが一緒の働いている「複製が容易ではない機械」というのは何を表しているのでしょう?
 自動車産業や時計産業の生産ラインに並んでいるさまざまな、アームロボットや特定の作業目的のために設計されたロボットはたしかに複製が容易ではありません。実に多くの電子部品が使われており、それらはコンピュータで制御され、そのコンピュターはンネットワークにつながれて、さまざまな情報を入出力し、生産管理システムにつながっています。だから、簡単には複製できないのです。

3. Second, we need major improvements in software.  Anyone who has had problems with Siri can understand how far we are from having a dependabe conversation with a machine.  It is frustrating to ask Siri to "Send Jenn a text" and here her reply "What song would you like me to play?"  Yu can imagine what might happen when your robot misunderstand you when you say "Take the trash out."  Speech recognition withe better than ninety -nine percent reliability is not part of our near future.

Siriは人の名前ではないようなので、何かの略号でしょう。ネット検索してみます。
 SIRI: Speech Interpretation and Recognition Interfaceの略です。「発話解析・認識インターフェイス」
 iPhoneに話しかけるだけで操作をしてくれる機能がついていますが、人間の発話とスマホをつないでいるのがSiriです。スマホ使っていないのでわたしはいまSiri(知り)ました。(笑)
dependable:信頼できる

「第2に、ソフトウェアに重要な改善を施す必要があります。 Siriを使って問題を抱えている人は誰でも、マシンとの信頼性の高い会話を実現することからわたしたちは程遠いことを理解できます。」
 Siriは問題の多い言語のマンマシンインターフェイスのようですね。わたしはガラケイでスマホを使っていないから、どんなトラブルが起きているのか知りません。車のナビは1999年に初めて使いましたが、音声入力機能がほとんど使い物になりませんでした。自然言語処理はとってもむずかしい。


4. Third, artificial intelligence is the biggest software challenge in the universe.  The human brain's ability to process information and learn and make decisions is something we cannot fully understand, let alone reproduce.  Replicating human thought in a bounded problem --- like the game of shogi --- is barly within our reach. ① Software that enables machines to act like us, which requires them to think like us, is not something we will be able to develop for generatins, if ever.

barely:かろうじて、なんとか
 厄介な文がありますね。①にはこんなにたくさんの文が詰まってます。

a1:Software enables machins to act like us.
(ソフトウェアは機械に私たちのように行動を可能ならしめる) 
a2:Software required them (=machines) to think like us.
(ソフトウェアは機械に私たちのように考えることを可能ならしめる)
a3:Software is not something 
(ソフトウェアは何かである)
a4 : We will be able to develop something for generations.
(わたしたちは世代を継いで何かを進展することができる)
a5 : If ever (   ). 
(  )内の省略された部分は何だろう?ここがわからなければ意味がつかめません。こういうところでは少し考えてください。

 if we ever does(=develop)である。「もし私たちが開発したとしても」という条件節なのですよ。

 こういうふうな文の分解は変形生成英文法の変形テクニックを利用しています。ノーム・チョムスキーの普遍文法理論です。自然言語処理の基礎理論になっています。高校ではやりませんが、大学英文科に進学した人はおおむねやると思います。基底文への分解は、必要な範囲でとどめて説明しています。変形文法を覚えてもらうことが狙いではなくて、高校生に意味がわかるように説明するための手段として利用しているだけですから。
 意味は基底文にあるのです、だから、文法工程指数の高い文は意味をつかむのに基底文へ分解する必要があることがあります。元の文は表層構造(surface structure)と言います。基底文(simple entence)を深層構造(deep structure)ということもあります。せっかくですから用語を覚えておいてください。
 デカルト『方法序説』にある「科学の方法 四つの規則」の第2番目に従って、英語も数学も経済学も思考しています。末尾の余談のところへ書いておくので呼んでください。とっても重要です。

『英語総覧』p.552に次の文例が載っていました。
  My father seldom, if (he) ever (does), goes to the movie.
(父は映画には滅多に行きません。)

「第三に、人工知能はソフトウェア分野では最大のチャレンジです。 情報を処理し、学び、決定するという人間が持つ能力はわたしたちが十全には理解しえないそして単独では再生産できないものなのです。将棋のソフトのように、人間の手が届かないと思われていた人間の能力の複製は、かろうじて手の届く範囲に入ってきています。わたしたち人間のように行動し考えることを可能にするソフトウェアは、たとえそうしようと思っても、わたしたちが時代を継いで開発しうるものではないのです。」


5. So wll we have to do to build a humanoid robot is (1) build a machine to replicate the human form,  (2)solve the input/output problem so we always understand each other, (3) replicate the throught process of the human brain.  Any one of those is nearly impossible.  The combination of all three  represents one of the greatest technical challenges known to man.

「だから、わたしたちが人型ロボットを造るためになすべきことの全体は、次の三項目にまとめられる。
(1)人の形を複製するマシンを作る、
(2)わたしたちが相互に理解するためにインプットとアウトプットの問題を解決する、
(3)人間の頭脳の執行過程を複製する。
これら三項目喉の一つをとっても不可能に近い。三項目すべての組み合わせは人に知られている最大の技術的な問題の一つを代表している。」

「インプットとアウトプットの問題」とは、マン・マシンインターフェイスのことですよ。Siriが言語処理のマンマシンインターフェイスの一つです。SAOのマンマシンインターファイスには「ナーヴギア」「アミスフィア」というのがありましたね。塾生のF君が貸してくれたので、20冊以上読みました。面白かった。アリスという人工知能が出てくるアニメのノベライズものでした。

6. However, in addition to the technical challenge, there is the issue of economics.  A humanoid robot would be a multipurpose platform that could do almost anything.  It could do thing like get a drink from the kichen or a newspaper from your mailbox.  But those are problems for which you would not pay twenty dollars for someone to solve them.That same humanoid robot drive your car.  Those things are worth more than twenty dollars, and we already use robots to solve problems --- they just are not humanoid.

「しかしながら、技術的な問題に加えて、経済的な問題があります。 人型ロボットというのは、ほとんど何でもできる多目的のプラットホームになりそうです。 人型ロボットはキッチンから飲み物をもってきたり、メールボックスから新聞を採ってくるという風なことができます。 しかし、そういう仕事を人型ロボットがしてしまうと、そうした仕事をしてもらう人間にに20ドル支払わなくなるという問題があります。 その同じ人型ロボットがあなたの車を運転します。 いま述べたような仕事を合わせると、20ドル以上の価値があります。 そして、わたしたちは問題解決にすでにロボットを使用しているのです。---使われているロボットはまさに人型ないのです。」

 自動車や腕時計の生産ラインには、たくさんのアームロボットが使われています。ルンバなんて10万円前後のお掃除ロボットがあるお家が生徒の中にもありました。ウクライナではドローンが多数使われています。これらはどれも人型ロボットではありませんね。特定目的のさまざまな形状のロボットがすでに社会の隅々に浸透しだしています。

7. You can pay 400 dollars to have a robot vacuum your house.  For around 250 dollars you can buy an infant seat to soothe our baby.  When buying a new car you can select high-tech optins.  It is easy to see that fully autonomous cars are on the horizon; it is just a question of how far off.  The drones used by the military are another example of non-humanoid robotics.  The point is, we do not need to build a humanoid robot to do these things.  We can build the robots into the things themselves.

「(みなさんは)自分の家用のお掃除ロボットに400ドル支払えます。 赤ん坊をなだめるための幼児用イスには約250ドル支払えます。 新しい車を購入するときには、ハイテック・オプションを選択できます。 完全自動運転車が地平線にあるのを見るのも遠い話ではありません。 どれくらい先のことなのかというのは理にかなった質問です。 軍事用ドローンは非人型ロボットの別の具体例です。 問題の要点は、わたしたちは人型ロボットをこれらのことをするために作る必要はないということ。 わたしたちはロボットにこれらのことをそれぞれ組み込むことができます。」 

 "the things themselves"は定冠詞がついているので、「お掃除機能」「ドローンでの偵察や爆撃機能」「完全自動運転機能」などをthingsが指しています。それぞれの装置自身の中に機能が組み込まれているので、themselvesとthingsの後に置いています。「説明ルール:説明は後」です。

8. The computer industry offers an interesting analogy.  For decades, computers were multipurpose platforms that got faster and cheaper but in other ways did not change much.  However, in the early 2000s, for the first itme in history, computers became really powerful.  That gave us the ability /to start integrating intelligence into devices at a rapid rate/, and it reduced the need for very powerful, multipurpose platforms like PCs.   

「コンピュータ産業は興味あるアナロジーを提供してくれています。 数十年にわたって、コンピュータは多用途でした/それはより高速になり、安くなりました/しかし他のものはあまり変化していません。 しかしながら、2000年代初頭に、歴史上はじめて、コンピュータはほんとうにパワフルになったのです。 急速に、コンピュータは知性を装置の中へ統合し始める能力をわたしたちに与え/そしてパソコンのようなパワフルで多用途のプラットフォームへの需要を減らしたのです。」

 PCsがどんどんスマホやタブレットに置き換わっていますから、PCsは多用途ではなくなってきており、数も減っているようです。持ち運びには不便ですから、「ユビキタス=いつでもどこでも」、スマホが便利です。モバイル性が高いので、さまざまな料金決済にも使われています。

 問題が一つ解決していませんね。どんなアナロジーを提供しているのでしょう?
 特定の用途のコンピュータが次々に開発されていて、汎用・多用途のコンピュータや装置は開発されなくなっているということなのです。エキスパートシステムと言います。それを人工知能や人型ロボットに重ねているのですよ。汎用化を目指していながら、結局は特定目的のものが次々に開発されることになるという。汎用化しなかったパソコンを人工知能開発に重ねているのです。

9. Today, tablets and smartphones do much of the work that our PCs used to do, and we have lots of new devices that are essentially special-purpose computer.  Because computer techinology got so powerful and inexpensive/, the answer was not to keep extending the reach of the multipurpose PC.  We added the intelligence of the PC into the devices around us --- a march the is going to continue forever.

「いまでは、タブレットとスマホがPCsがかつてしていたたくさん仕事をしています/そして私たちはたくさんの新たな装置をもっています/(説明ルール:新しい装置の説明:関係代名詞節修飾)基本的に特定目的のコンピュータです。 コンピュータ・テクノロジーはとてもパワフルで、低価格になっているので/多用途のPCの到達点を拡張し続けるべきではないということが正解だったのです。」

 PCの多用途の機能拡張をすることを考えてみよう。電話機能をPCに載せても、スマホの電話機能の方を使うユーザが圧倒的多数だろう。検索機能もユビキタス(いつでもどこでも)を考えると、PCよりもスマホやタブレットに軍配が上がる。写真を撮る機能も圧倒的にスマホだ。
 PCの利点と言えば、ローマ字入力ぐらいなものかな、指10本を使ってタイピングできるのはとても便利だ。だから、これ以上PCの機能拡張をして、いろんなものをつけるべきではないというのが正解になったのだろう。


10. The idea that we will have robots in the future to help us in daily tasks is not wrong.  The idea that we need a multipurpose humanoid platform is.  As costs continue to decline and technology continue to improve, we will be able to make lots of special-purpose robots to solve real consumer problems.  There is just no need to make them humanoid.

 
「日常の仕事を軽減するために将来ロボットを所有するというアイデアは悪くはない。 多用途の人型ロボットが必要だという考えは、考えとしてはある。 コストが下がり続け、技術が改良され続けるので、わたしたちはたくさんの特定目的ロボットを、現実の消費者が困っている問題解決するために、造ることができる。 ロボットを人型にする必要はまさしくないのである。」

 make them humanoid ⇐ make robots humanoid SVOC

  面白かった。
 人型ロボットの必要がないというのが、11章を書いた人の結論です。ですが、わたしは鉄腕アトムを読みふけった世代ですので、人型ロボットが出現してほしいと思います。ターミネータのようなロボットは御免です。でも、そっちの方向の方が現実的ですね。鉄餡アトムはファンタジーです。
 あなたは、人型ロボットに関してどんな意見をもっていますか?

<かつて何度か見た映画の紹介>
 『ブレードランナーⅠ』:「ヒューマニズムとは何か?」を問いかける映画でした。
 『ブレードランナー2』
 『A.I.』...悲しい映画だったな

<デカルト方法序説・科学の方法 四つの規則>
*#3509より引用

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<デカルト 科学の四つの規則>まだ若かった頃(ラ・フェーレシュ学院時代)、哲学の諸部門のうちでは論理学を、数学のうちでは幾何学者の解析と代数を、少し熱心に学んだ。この三つの技術ないし学問は、わたしの計画にきっと何か力を与えてくれると思われたのだ。しかし、それらを検討して次のことに気がついた。ます論理学は、その三段論法も他の大部分の教則も、道のことを学ぶのに役立つのではなく、むしろ、既知のことを他人に説明したり、そればかりか、ルルスの術のように、知らないことを何の判断も加えず語るのに役立つだけだ。実際、論理学は、いかにも真実で有益なたくさんの規則を含んではいるが、なかには有害だったり、余計だったりするものが多くまじっていて、それらを選り分けるのは、まだ、下削りもしていない大理石の塊からダイアナやミネルヴァの像を彫り出すのと同じくらい難しい。次に古代人の解析と現代人の代数は、両者とも、ひどく抽象的で何の役にも立たないことだけに用いられている。そのうえ解析はつねに図形の考に縛りつけられているので、知性を働かせると、想像力をひどく疲れさせてしまう。そして代数では、ある種の規則とある種の記号にやたらとらわれてきたので、精神を培う学問どころか、かえって、精神を混乱に陥れる、錯雑で不明瞭な術になってしまった。以上の理由でわたしは、この三つの学問(代数学・幾何学・論理学)の長所を含みながら、その欠点を免れている何か他の方法を探究しなければと考えた。法律の数がやたらに多いと、しばしば悪徳に口実を与えるので、国家は、ごくわずかの法律が遵守されるときのほうがずっとよく統治される。同じように、論理学を構成しているおびただしい規則の代わりに、一度たりともそれから外れまいという、堅い不変の決心をするなら、次の四つの規則で十分だと信じた 第一は、わたしが明証的に真であると認めるのでなければ、どんなことも真として受け入れないことだった。言い換えれば、注意ぶかく速断と偏見を避けること、そして疑いをさしはさむ余地のまったくないほど明晰かつ判明に精神に現れるもの以外は、なにもわたしの判断の中に含めないこと。 第二は、わたしが検討する難問の一つ一つを、できるだけ多くの、しかも問題をよりよく解くために必要なだけの小部分に分割すること。 第三に、わたしの思考を順序に従って導くこと。そこでは、もっとも単純でもっとも認識しやすいものから始めて、少しずつ、階段を昇るようにして、もっとも複雑なものの認識まで昇っていき、自然のままでは互いに前後の順序がつかないものの間にさえも順序を想定して進むこと。
 そして最後は、すべての場合に、完全な枚挙と全体にわたる見直しをして、なにも見落とさなかったと確信すること。
 きわめて単純で容易な、推論の長い連鎖は、幾何学者たちがつねづね用いてどんなに難しい証明も完成する。それはわたしたちに次のことを思い描く機会をあたえてくれた。人間が認識しうるすべてのことがらは、同じやり方でつながり合っている、真でないいかなるものも真として受け入れることなく、一つのことから他のことを演繹するのに必要な順序をつねに守りさえすれば、どんなに遠く離れたものにも結局は到達できるし、どんなにはなれたものでも発見できる、と。それに、どれから始めるべきかを探すのに、わたしはたいして苦労しなかった。もっとも単純で、もっとも認識しやすいものから始めるべきだとすでに知っていたからだ。そしてそれまで学問で真理を探究してきたすべての人々のうちで、何らかの証明(つまり、いくつかの確実で明証的な論拠)を見出したのは数学者だけであったことを考えて、わたしはこれらの数学者が検討したのと同じ問題から始めるべきだと少しも疑わなかった
  デカルト『方法序説』 p.27(ワイド版岩波文庫180 *重要な語と文章は、要点を見やすくするため四角い枠で囲むかアンダーラインを引いた。
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(4)単純なものから複雑なものへ=順序の想定
 より単純なものから複雑なものへという順序を想定することは知識の整理にとって大切なことです。科学の方法四つの規則の第三がそうした方法(=上向法)を示唆しています。学問においてはもっとも大事なことなのですが、これはまた別の機会に書きます。
 「資本論と21世紀の経済学」というカテゴリーが弊ブログにありますが、経済学に関してはそこに書き溜めてあります。

 生徒から質問のある都度、こうした4つの観点から具体的に繰り返し説明しています。数学を通じて、普遍的な学問のやり方を教えているつもりです。
 数学は他のさまざまな学問に深く関わっています。成績上位生は数学の勉強を通じて学問全般に視野を広げる努力をしてください。



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#4855 Lesson 10 : Human BUYology Oct. 22, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

<最終更新情報>10/23夜9時 No.6へモクロ―さんの投稿を貼り付け

 PROMINENCE ⅢのLesson 10”Human BUYology”を取り上げます。今回は生徒の気分になって、スラッシュ入れて、チャンクごとに語順通りに読解していきます。音読トレーニングに参加してない高校生にやりかたを見せてあげたいと思ったからです。語順通りに、後戻りしない読み方に替えただけで、読む速度は2倍以上になります。いま全国模試で、英語の問題を解くのに時間の足りない人は、はやく身につけたい技です。
 でも、複雑な構文や、省略の多い文は別なのです。スラッシュリーディングでは当面は歯の立たない文もあるということ。[新月]をつけて明示しておきます。でも、そんなに頻出しないので、心配いりません。大方は、語順通りのスラッシュリーディングで間に合うのですから。
 意味がつかめたあとで、リテンションと組み合わせたら、読解が作文トレーニングにもなります。読み・書きの両方が揃うと、あなたの英語力は大きくアップします。

 Biology(生物学)をもじって同じ音のBUYologyと洒落たところを見ると、「買い物学」のようですね。買い物とは何かなんてことから始めるのかな。

(1) Have you ever been to a store/ not intending to buy anything,/ only to come home/ with a whole bunch of goods?? Believe it or not,/ the hard sell starts long before/ you hit the mail.? Advertisers use everything/ from product placement in moves and TV shows/ to subliminal messaging/ to get us to buy their goods.?

only to~:結局~する羽目になる

「お店に行ったことありますか?/なんにも買うつもりがないのに/結局は家に帰る羽目になる/どっさり商品を抱えて。信じるか信じないかどっちだっていい/買いたくないものすら買わせるのはずっと前から始まっている/あなたがメールを開封する。広告を出している企業は何でも利用しちゃいます/映画やテレビ番組の中に製品をそれとなく置いて/(説明ルール:説明は後に置く)それがサブリミナル・メッセージ/(説明ルール:理由・目的)スポンサー企業の製品を買わせるために」

 こんな風に読んでください。意味がつかめたら、このスラッシュを入れた日本語訳を英語に戻して口に出していってみましょう。5回やってください。それがリテンションです。

 ところで、サブリミナル・メッセージという語彙を知らないと、意味がつかめませんよ。青太字部分をクリックして、秀逸なサブリミナル・メッセージの具体例をご覧ください。
 じつは英文を読むのにも、日本語語彙が大きい方が圧倒的に有利なのです。いろんなものを読み、見て、聞いてください。知らない語彙が出てきたら国語辞典を引きましょう。ふだんそういうことを心がけているのといないのでは、たった3年間でも日本語や英語の理解力に大きな差がつきます。もちろん、高校の全科目の教科書も日本語で書かれているので、日本語語彙が貧弱だと、理解できないところが頻繁に出てきます。語彙力の豊富な人は、高校の主要科目の予習が短時間で簡単にできます。予習してあれば、授業は理解が進んでずいぶん簡単なものに変わります。

(2) Already affected up/ by these messages,/ once you arrive at the mail,/ you are an easy target.? There are confusing layouts/ designed to keep you/ in the shop/ for as long as possible,/ aromas/ that put you in a relaxing holiday mood/ and clothes/ that are simply wanting to be touched and tired on.

「すっかり汚染されてしまっています/(説明ルール:手段)サブリミナルメッセージで/一度でもメールが届けば/あなたは篭絡可能な標的です。ごちゃごちゃしたレイアウトがあります/あなたをつかまえておくようにデザインされた/(説明ルール:場所)お店の中に/可能な限り長い間/アロマがあります/(説明ルール:関係節修飾)心休まるお休みムードにあなたを包み込むために/そして衣類があります/(説明ルール:関係節修飾)単純に触ったり試着したくなるような」

 さっそく省略がある文が出てきましたので、省略されたものを補って読んでください。慣れたらすぐに補って読めますよ。
 [there are] aromas that put you in a relux mood
 [there are] clothes that are simply wanting to be touched and tried on
 同じ語句の繰り返しは避けます。[...]で省略部分を補いました。
 文章が冗長になってしまいますから、省略できるものは省略します、そして節は句に書き換える。そうするとコンパクトな切れる文章になります。よく読むことは、よく書くことに通じます。


(3) Mail and store designers map out the journey/ they want shoppers to take.? For example,/ supermarkets place fruit and vegitables/ at the front/ and to the consumers' left.? This is make people feel better/ about guiltier purchases/ they may make later/ --- such as sweets, beverages, and other luxuries --- and to draw them/ past as many goods as possible on their way to necessities.

map out:綿密に計画する
journey:旅、行程
 旅では意味をなしません、ここでは「経路」や「動線」と訳したほうがよさそうです。
draw:注意などを引きつける SVO
 to drawという不定詞句の意味上の主語は「store designers」です。目的語Oは「shoppers」です。
このto不定詞句のおおよその意味は次のようになります。
「[店舗設計者は] 買い物客をできるかぎりたくさんの商品の前を通り過ぎるように引きつけます/(説明ルール:場所)生活必需品へと至る途中で」

「モールや店舗設計者は綿密に買い物客の動線を検討します/店舗設計者は買い物客を誘導takeしようとします。たとえば、スーパーマーケットでは果物と野菜を置きます/入り口付近、買い物客の左側に。こうするとthis、買い物客は気が楽になります/買ってはいけないものを買うことについて/後で気がつくかもしれませんが、身体によくないお菓子や、清涼飲料水や本当は不要な贅沢品の類/そしてそういうたくさんの商品を通り過ぎます/(場所)生活必需品へ至る経路の途中で」

 モールはスーパーをいくつも合わせたような巨大な施設です。ハワイにはアラモアナセンターというモールがあります。ここが目当てで繰り返しハワイ旅行する女子社員がいました。

(4) Danish marketing researcher Martin Lindstrom spent three years/ and seven million dollars to find out/ about the brain's "buy" switch/ with more than 2,000 volunteers/ from China, Japan, the U.S., Germany and Britain.? He revealed that/ companies around the world are discovering that/ they would be better off/ not just making us see lots of logs,/ but appealing to our senses as well.

bebetter off:「より良い状態である」
logo:logotypeの略で「社名や商標を表すシンボルマーク」です。
as well : その上、おまけに
 ”Practical English Usage”p.37より
 alsoとas wellとtooは意味が似ているが節中での位置は同じではない。alsoは動詞の前か文頭であるが、as wellと tooは文末に来る(日本語では「その上」は文頭にしか来ないことに注意)。
 She not only sings; she also plays the piano. 
 She not only sings; she plays the piano as well.
 She not only sings; she plays the piano too.
   It's a nice house, but it's very small. Also, it needs a lot of repair.

「オランダ人のマーケット・リサーチャーであるマーチン・リンドストームさんは三年間と7百万ドルを投じた/(説明ルール:理由)脳の「買う」スイッチを発見するために/(説明ルール:手段)2000人のボランティアを使って/(説明ルール:出身地)中国、日本、米国、ドイツ、英国出身の。 マーチンは以下のことを明らかにした/世界中の企業がいま発見しつつある/(説明ルール:関係節修飾)広告スポンサーはよりよいであろうと/たくさんのロゴをわたしたちに見させるだけではなく、買い物客の五感に訴える」

 チャンクごとに区切って語順通りに訳したのでは、最後の文の意味が取れませんから、書いてみます。
[新月]「マーチンが明らかにしたのは、たくさんのロゴを見せるだけではなく、そのうえさらに五感に訴える方がいいことに世界中の企業が気がつきつつあるということです。」
 they=companies around the world


(5) Our senses are incredibly important/ in helping us interpret the world around us/, and in turn play an important role/ in our behavior.? Of the five/, smell is the most primal, the most deeply rooted.? It is the only sense/ that bypasses the rational part of our brain/, and brings back memories and strong feelings/ even when the smell is not real.? When we smell something/,our emotions and sense of well-being are stimulated.? As a result/ our response is instantaneous.? With all other senses/, you think before you respond/, but with scent/, your brain responds/ before you think.

in turn:「順番に、次いで、同様に」
well-being:幸福
instantaneous:瞬間の
scent:香り、匂い

「わたしたちの五感は信じられないくらい重要なのです/周りにある世界をわたしたちが解釈するのに役に立ちという点で/同様に/ごかんはわたしたちの行動においても重要な役割を演じています。五感の中では/嗅覚が一番本能に近い/一番根っこが深いところにあります。嗅覚のみです/嗅覚は脳の理性的な部分を飛び越えてしまいます/記憶と強い感覚を呼び起こします/匂いが現実のものでなくてもです。わたしたちが何かの匂いを嗅ぐときには/感情と幸福感が刺激されます。その結果/反応は瞬時に起きます。嗅覚以外の他の感覚を使うときには、感覚器官が反応する前に考えます。だが、匂いを使って、あなたが考える以前に脳が反応しています。」

(6) This helps us understand/ why most modern supermarkets now have bakeries/ so close to the store entrance.? Not only does the aroma of just-baked bread signal freshness/ and create powerful feelings of comfort/, but store managers know that/ when you smell the aroma of bread and dougnuts/ you will get hungry/ --- to the point/ where you just may discard your shopping list/ and start picking up food/ you had not planned on buying.

 二つ目の文のsignalは動詞ですよ。ここはSVOの第3文型です。なぜ疑問文の形になっているのでしょうね、解せません。主語が長いことが関係しているのかな?こんな用法見たことありません。強調のdoは動詞の直前に置きますから。
  Not only the aroma of just-baked bread does?signal?freshness and [does]?creat?powerful feelings of comfort, but store managers know that when yousmell the aroma of bread and dougnuts you will get hungry.
 こう書くのが普通だと思います。わたしはdoesを入れた筆者の意図が読めないのです。率直に言うとおかしな文に見えます。どなたかわかったら投稿欄で教えてください。

 モクロ―君から投稿がありましたので、転載します。
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Not only does the aroma……のdoesですが、倒置でしょう。

本来の文は 確かに 
does signal……and does create………
ですが、動詞部をさらに強める感覚で助動詞のdoesが主語の前にでたものでしょう。

同じ意味の語が近いところで繰り返し出てくると英語の感覚では語彙が少ないとみなされるので、それを避けてsmartな文にするはたらきもあります。

by モクロー君 (2022-10-23 20:17)  

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モクロ―さん

コメントありがとうございます。やはりこの箇所、見落としがありましたか。気になっていました。

強意のdoesが動詞から離れて、主語の前に出るのは、疑問文と形が同じになるので、避けたい書き方ですね。否定辞が文頭に来ている場合だけに限定されるようです。それなら疑問文とは区別がつきます。
安井稔『英文法総覧』p.546にそういう例が載っています。
Little did I dream that I should never see him again.
「わたしは彼にもう二度と会えないとは夢にも思わなかった。」
Not once while I was in the Netherlands did I see a traffic accident.
「オランダにいた間、一度だって交通事故を見たことがなかった。」

さて、本欄の方へ手を入れてみます。

by ebisu (2022-10-23 20:55)
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 少し付け足します。倒置変形手順を書いておきます。
I dreamed little that I should never see him again.
 ⇒ Little did I dream that I should never see him again.
 littleの位置が文頭に来ることによって、didが主語の前に現れます。否定辞のlittleが文頭へ異動することで否定辞と主語の間に倒置のマーカーとしてdidが置かれます。
 次の文例も同じです。
While I was in the Netherlands I didn't see a traffic accident once.
Not once while I was in the Netherlands did I see a traffic accident. 

もう1例出しておきます。
Mr. Brown had little slumber that night.(その夜のブラウン氏はほとんど眠らなかった)
Little slumber did Mr. Brown have that night.  同書p.548

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「匂いがすると理性がすっ飛んでしまうということはわたしたちがthat以下を理解するのに役に立つ/スーパマーケットのほとんどになぜパンの製造設備があるのか/入り口のそんなに近くに。焼けたばかりのパンが新鮮な信号を送りだす/そのうえ、[パンを焼く匂いが]強い満足感を産み出します/店長は知っています/パンとドーナッツの匂いがすると/買い物客のお腹がすきだすのを/---/そこで買い物リストが頭の中から飛んでいってしまいます/お客は食べものを買い物かごに入れ出します/購入計画にはなかった」

 チャンク単位でのスラッシュリーディングで、意味はとれましたか?この程度の文なら「語順通りのスラッシュリーディング」で大丈夫だということです。PROMINENCE Ⅲなら8割前後はスラッシュリーディングで読めるでしょう。リテンションもこの訳文を参考にチャンクごとの意味のカタマリを意識しながら積極的にやってみてください。

(7) Although/ there is now little data/ on whether pleasing aromas increase sales/, scent-marketing is coming to a store near you.? In the U.S.,/ some stores have introduced "aromatic billiboards"/ which put out the smellof delicious steak or waffles/ to attract coustmers to nearby shops.? In Japan, Matsizalaya Department Store releases different scents/ into the air/ depending on the time of day/; stimulating scent are released/ early in the day/, while soothing scents are relesed/ later in the day.? All are aimed at/ encouraging customers to spend as much time/ --- all money ---/ in the store as possible.

scent:香り、匂い
billboard:広告板、掲示板
「aromatic billboards」はネット検索してもヒットしません。米国ではそんな語彙はなさそうですが、米国でこのアロマチック・ビルボードが導入されていると書いてありますね。
soothe : なだめる、<神経、感情>を静める

「けれども/いまのところほとんどデータがない/好ましい香りが売上を増やすのかについて/匂いを利用したマーケティングがあなたの近所のお店までくるのか。 米国では/アロマティック・ビルボードを導入しているお店があります/アロマティック・ビルボードはおいしそうなステーキやワッフルの匂いをお店の外へ出しています/(説明ルール:目的)お店の近くの顧客を引くつけるために。 日本では松坂屋百貨店が香りを漂わせている/時間ごとに/;早めの時間には刺激の強い香りを/感情を穏やかにする香りは遅い時間に放散されています。 すべての香りが狙いを定めています/多くの時間をお客様に快適に過ごしてもらうことに/おおくの時間を過ごすしお金をできるだけ使ってもらうために/お店の中で可能な限り。」

 こんなことをやっているのは、どうやら香りに鋭敏な日本のお店だけのようですね。やはり「aromatic billboard」は日本語の英訳のようです。日本には香道という平安時代から続く、香りをかぎ当てる品の良い遊びがあります。そういう日本だからこそ、香りを広告に利用するという広告戦略、マーケティング手法が生まれたのかもしれません。


(8) The potencial of sensory marketing does not end here.? Stores know quite well the senses are connected with each other/; that sight can help you imagine touch/ and that the sense of touch increses a sense of belonging.? Indeed/, we like to stroke and run our figures/ through the clothes/ we are considering/ before we buy them/ --- kind of like a sensory test run.? Why do you think those tables of clothing at Gap and UNIQLO stores are positioned where they are?? To be looked at?

kind of like : ~みたいな 
 用例:It tastes kind of like coffee.「珈琲みたいな味がする」

sensory:形容詞 知覚による
clothesは「衣類」ですが、clothingは帽子から靴まで身につけるもの全般を表します。
「知覚によるマーケティングは香りだけで終わりではありませんよ。 お店の方は五感が相互につながっているのをよく知っています/;視覚は触覚を想像させるのに役に立ちます/そして触覚は所有しているという感覚を増大させます。 実際に/わたしたちは指を動かして商品に触るのが好きです/衣類/衣類を買う前に触ってよく考えます/---/知覚によるテストランのようなものです。 ギャップやユニクロの店舗には衣服用のテーブルがどこに置かれているのかなぜそこ(テーブルがあるところ)にあるのかわかりますか? 見るためですか?」

(9) Of course not.They are there awaiting your fingers.? This is why/ stores place piles of appealingly textured clothes at their entrances/ --- they cry out to be handled and tried on/, drawing you inside the store/, where further temptation awaits.? ?The sense of touch reminds you of the associations of a collaboration and connection between you and the product/ as you start your journey together,/ hand in hand.? This will be more effective/ in winning your mind, your loyalty, and your dollars/ than you ever thought possible.

 「あなたと製品の間の a collaboration and connection」とは具体的には何を意味しているのでしょう?それだけではわからないから、説明ルールで追っかけ説明しています。「手に手を取って旅をするような」そういう「協力と関係」を「手触り」が連想させています。共通項は「手触り」、つまり「触覚」です。触感を媒介にして買いたいお客と製品の共同作業と相似関係を想起させるということ。手に手を取り合って旅をする人のような関係が、買いたい人とその製品の間の関係を想起させるということ。製品があっても買いたくなければ、手に手を取り合って旅をするような関係は生まれませんね。品物を手に取ることはありません、客と製品の関係が疎遠になります。
 手に手を取って旅をすることを想起させるというのは、それを買いたいお客と製品が何か一緒に共同作業をしているようなさまを想起させるということのようです。これを短い和文にするのは翻訳のプロの仕事です。スラッシュリーディングではとても及ぶところではありません。名翻訳家になったつもりで、遊んでみてください。

「もちろん、見るためだけではありませんよ。 テーブルの上の衣類はあなたの指をまっています。 それが理由です/お店が入り口付近に手触り感のある衣類を積み上げておく/---衣類は手に取って試着してほしいと叫んでいます/お店の中へと入っていくと/そこにはさらなる誘惑が待ち受けています。  触る感触があなたと製品の間の同調と関係を連想させる/一緒に旅をし始めるように/手に手を取って。 このことはより効果的である/あなたのマインドを勝ち取るのに/あなたの忠誠心を/あなたのお金を/あなたが可能だと考えていた範囲を超えて。」

 これも、スラッシュリーディングでは意味を読み取ることが困難な文章ですね。何度も読み、意味をくみ取るしかありません。

[新月]「もちろん、見るためだけではありません。視覚にとらえられた、お店の入り口付近に配置されたテーブルに置かれた衣類はあなたの指をまっています。そこにある衣類は手に取り試着されるように大声で叫んでいます。店内に入っていくと、さらなる誘惑が待ち受けています。実際に触ってみたら、手に手を取って一緒に旅をするかのような共同作業と関係があなたと製品の間にあることに気がつきます。触感によって生まれるこのような連想が、あなたのこころや忠誠心やお金を、あなたが可能と考えていた範囲を超えて、勝ち取ってしまうのです。」

(10) Even if you wonder why there are moments/ when you seem to lose control and end up on a shopping spree, do not worry. It may not be your fault --- you just cannot resist the psycological force at work, from subliminal message to sensory stimulants.? Clever marketing strategies were at work to tap into your most primal urges.

a shopping spree:派手な買い物
stimulant:興奮剤、覚せい剤、刺激するもの
urge:(n)衝動
tap into:(他社の考え、経験、資源などを)利用する

 "at work"が問題ですね、「会社で」や「仕事中」では意味をなさぬ。この場合のworkはshoppingです。つまり、"at shopping"ということです。すぐ前の文に"on a shopping spree"があるので、"at shopping"を避けたのではないか。ではその次の文で使われている”were at work”は?やはりヘンだ、shoppingの言い換えではない。マクミラン英英辞典を引いてみる。
at work:② in the process of doing or making something(何かをするとか、何かをつくる過程にある)
? She is currently at work on a new book. (彼女はいま新しい本を執筆中だ)
 ③ having a paticular effect or influence(特定の効果や影響をもつこと)
 You don't know what forces are at work behind the scene.(その場面の背後にはどんな力が働いているのかあなたは知らない)
 さて、本文をもう一度見直してみたい。
 「心理的な力が働いていれば抗いがたい/サブリミナルメッセージから知覚的な刺激まで」
 「賢明な戦略が働いていた/最も原初的な衝動を利用するように」

「瞬間があるのはなぜかと思ってすらも/(説明ルール:時)コントロールを失い結局は派手な買い物をしてしまうように思えるときに/あなたは心配しなくていい。 あなたの間違いでないかも知れないのです/---人は心理的な力が働いていればそれには抗えないないものです/(説明ルール:forceの説明)サブリミナル・メッセージから知覚の刺激まで。  賢いマーケティング戦略が働いていました/(説明ルール:force)本能的な衝動を利用するように。」

[新月]「セルフコントロールができなくなり、結局は派手な買い物をしてしまう瞬間ですらも、心配しなくていいのです。人はサブリミナルメッセージや本能的な刺激という心理的な力には抗えないものなのです。賢明なマーケティング戦略は最も原初的な衝動を利用するように働いていました。」

 なぜ最後の文だけ、過去形で書いているのだろう?現在は違うということか?
 サブリミナルメッセージは普通に存在しているし、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)に訴える宣伝戦略も依然としてあるから、そういう事実はない。ここは過去形で書く必要がないと思う。

 ああ、思い出しました。サブリミナル・メッセージが問題になったことがありました。テレビに瞬間だけスポンサーが売りたい商品の映像を入れます。視聴者はそれに気づかずに見ていますが、潜在意識は視認しています。それがカップラーメンをおいしそうに食べている映像だったとします。お気に入りの番組を見終わった後に、そのカップラーメンが食べたくなるのです。そういう類のサブリミナル・メッセージは禁止になりましたね。1995年にNHKが、1999年に民法放送協会がサブリミナル・メッセージの挿入を禁止しています。
 映画やテレビ番組の中で、売りたい商品を使うのはOKなのです。
 こうした事実を踏まえると、最後の文を過去形で書いても、事情が変わったのですからOKですね。



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#4853 Lesson 9:Science of Love 愛を科学的に分析 Oct, 21, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

   
===Science of Love:愛を科学する===

 今回はとっても面白そうな話題ですよ。人間は化学物質である脳内ホルモンでコントロールされています。全部がそうではありませんが、恋愛もセックスも学習意欲も、主力はホルモン作用のようです。高校生にはピッタリのトピックスです。愉しんでお読みください。

Hormones in the Brain:脳内ホルモン

 Oxytocin:オキシトシン
   Oxytocin has an anti-anxiety effect and promotes mutual feeling of connection and bonding.
 オキシトシンが分泌されると心が安らぎます。激しい恋愛の後の穏やかな日々に特に分泌が多くなります。学習意欲にも関係があります。不安な中では心が落ち着いていませんから、集中力も失われるということ。深い呼吸と心の安定が、学習によい効果をもたらします。

 Serotonin:セロトニン
   Serotonin has to do with our moods, emotions, and desires.  It is thought that serotonin is produced when we do exercises like walking.
 「幸せホルモン」と言われています。日光を浴びながらするウォーキングなどエクササイズの時に産生されます。なぜウォーキングなというと一定のリズムでやるエクササイズがセロトニンの分泌にいいのです。過剰に分泌されると、不安、不穏、興奮、驚きやすい、錯乱を伴なう譫妄(せんもう)などが起きます。多すぎても少なすぎてもいけません、ちょうどいいのがいい。(笑)

 Dopamine:ドーパミン
   Dopamine creates intense energy, joy, forcused attention, and motivation to win rewards.
 セックスと学習意欲と競争に関係のある脳内ホルモンです。

1.   Some anthropologists once thought that romance was a Western idea, developed in the Middle Ages.  Non-Western societies, they thought, were too occupied with social and family relationships for romance.  Today, scientists believe that romance has existed in human brains in all societies since prehistoric times.

 中世には恋愛は西洋社会の観念だと考えられており、西洋以外の社会では社会的な関係や家族関係にきつく制約されていると考えられていました。現在では、先史時代から恋愛はすべての社会で人間の脳内に存在していたと思われています。人間の脳のホルモン物質による化学反応は先史時代から変わらないということです。それは本能に関わる部分でもあるからです。

2.   Though romantic love may be universal, its cultural expression is not.  To the Fuble people of northern Cameroon, men who spend too much time with their wives are looked down on.  Those who fall deeply in love are thought to have fallen under a dangerous spell.  In India, marriages have traditionally been usually arranged by parents.  Though love marriages appear to be on the rise today, most Indians still believe arranged marriages are more likely to suceed.  Mariage is considered too important a step in India to leave to chance.

 恋愛は普遍的なものではあるが、その表現の仕方は文化によってそれぞれに特殊性がでてくる。北カメルーンのフルベ族の人々にとっては、妻と一緒に四六時中いる男は軽蔑される。愛に溺れる人は恐ろしい呪文がかけられると思われている。インドでは結婚は両親が決めるのが伝統的なやり方である。恋愛結婚が増えてはいるが、ほとんどのインド人は依然として、両親が決めた結婚があとあとうまくいくのだと信じている。結婚は重要なステップなので、偶然に任せることはできないと考えられている。
 日本でもずっとそうでした。結婚は家と家の問題、世話好きのおばさんがお見合い話をもってきて、お仲人さんになる。同じくらいの経済的な背景や家格に釣り合いが取れないと、嫁に行ってから苦労をするという配慮もあったのでしょう。いまでもそうした遺風は社会の一部に残っています。政治家の世襲をみたら、親戚だらけです。安倍家、麻生家など。

3.   Some psychiatrists, such as Thomas Lewis from the University of California, San Francisco, think that romantic love is rooted in experiences of physical closeness in childhood --- for example, how we felt in our mother's arms.  These feelings of comfort and affection are written on our brain, and as adults, our constant desire is to find them again.  We love somebody not because of the future we hope to build but because of the past we hope to live again.  The person who "feels right" has a certain look, smell, sound, or touch that beings back very deep memories.

 恋愛が子どものことにハグされたことにその淵源をもっていると書いてありますね。トーマス・ルイスという精神科医が登場しています。お母さんの腕に抱かれたら気持ちがいいし安心です。オキシトシンが分泌されますね。こういう記憶が脳に書き込まれ、大人になると、再び、そうした心地よい感覚を取り戻そうとする恒常的な欲望が湧き上がるのです。わたしたちが人を愛するのは、未来を築くという希望からではなくて、再び過去の心地よさを取り戻したいと願うからなのです。「しっくりくる」人は、深い記憶の底から呼び覚ます、見た目、匂い、声、触り心地がするのです。

 赤ん坊の時に、頻繁に抱っこされ、あやされた人は古い記憶を呼び覚まし、大人になってからそうした感覚が呼び覚まされ、恋愛へと誘(いざな)うのでしょう。中標津で、「子育て講座」をやっている水野正司さんが詳しい。元、小学校の教頭先生です。中標津で子育て関係のFM放送の番組も担当しています。根室管内にはなかなかすばらしい人がいます。

4.   Evolutionary psychlogists explain, however, that survival skills are inherent in our choice of a partner.   According to this hypothesis, we are attracted to people who look healthy and have a potential to give us healthy children.  Claus Wedekind, a professor at the University of Lausanne in Switzerland, conducted an interesting experiment with sweaty T-shirts.  He asked forty-nine women to smell T shirts worn by men that they had never met.  He then asked the women preferred the smell of a T shirt worn by a man who was the most genetically different from her.  ①This genetic difference means that/ it is likely that the man's immune system has something/ hers does not.  By choosing him as the father of her children, she increases the changes that her children will be healthy.

 進化心理学者が宣うには、パートナーを選択するというサバイバル・スキルは生得的なものであると説明している。生得的とは本来備わっているもの、つまり先天的なものということです。この仮説に従えば、わたしたちは健康そうに見える人や健康な子供を産んでくれる潜在的な能力を持っている人に惹きつけられるのです。クロース・ヴィデアキントは汗まみれのTシャッツで面白い実験をしています。彼は42人の女性にそれぞれ遺伝的に最もかけ離れた男が着たTシャッツの匂いを嗅ぐように求めました。彼女の免疫システムがもっていないものを彼の免疫システムがもっているということはありそうなことであり、それが二人の遺伝子的相違の意味するところである。

 複雑な文が出てきましたのでチャンクごとにスラッシュを入れて、三つの文に分解してみました。
(1) This genetic differnce means that
(2) It is likely that man's immune system has something.
(3) Her immune system doesn't have it.⇒[which] hers does not

「her immune system」が所有代名詞に書き換えられて「hers」となり、itは関係代名詞に置き換えられますが、目的格ですから消去変形が働きます。それで、本文の文ができあがります。

 
5.   According to other researchers, ove may be causedby chemicals in the body.  Donatella Marazzitti,a professor at the University of Pisa in Italy, has studide the biochemicamistry of lovesickness.  She checked the blood of twnety-four people who had fallen deeply in love within the past six months and measured their levels of serotonin,which is a powerful chemical in the brain and body connected with our moods, emotions, and desires.  She found that their levels of serotonin were forty percent lower the normal people --- the same results she found from people with obsessive-compulsive disorder.  Her conclusion was that love and mental illness may be quite similar.

 面白い研究があるのですね。この実験の被験者subjectsは24人で、6か月以内に恋愛をしています。血中のセロトニンを測定してみたら、40%も対照群に対して低かったのです。強迫神経症患者と同じ結果でした。恋に落ちることとメンタルな疾患は同じかもしれませんね。相性がいいと、パートナーを失いたくないと真剣に思い詰めます。まさに強迫神経症状ですね。(笑)

6.   Another scientist, anthoropologist Helen Fiser, from Rutgers University, U.S.A., has been looking at love with the aide of an MRI machine.  She found subjects who were "madly in love," and once they were inside the MRI machine, she showed them two photographs, one neutral, the other of their loved one.  When each subject looked at his or her loved one, the parts of the brain that have to do with reward and pleasure "lit up."  Love "lights up" these areas using a chemical called dopamine, which creates intense energy, joy, forcused attention, and motivation to win rewards.
 
 MRI(核磁気共鳴装置)で脳の活動を分析した研究者が現れました、ヘレン・フィッシャーさんです。MRIは市立根室病院にもありますよ。青字をクリックしたらフィリップス社製のMRIの写真が載ってるページにジャンプします。市立根室病院のX線CT装置はフィリップス社製の高性能な装置でした。MRIは脳検査たとえば脳内出血をしたときには必須の検査機器です。X線CTは骨の組織を見ますが、MRIはもっと柔らかい部分、たとえば、脳とか筋肉とか臓器とか、そうしたやわらかいものをチェックするのに利用します。
 愛し合っている被験者の脳をMRIで調べたら、「報酬や喜びを」つかさどる部分が明るく光っていたようです。片方の人だけがね。一人はもうすでに飽きが来ていたのかもしれません、見つめあった後なのに光らなかったのですから。
 ドーパミンを分泌するのは視床下部あたりでしょうね。ドーパミンは集中力や喜び、そして注意力、報酬を勝ち取るモチベーションを高めます。

7.   Dopamine levels do eventually drop, though, and studies around the world confirm that a decrease in passion is the norm of the world.  Fisher has suggested that relationships freqently break up after about four years because that is about how long it takes to raise a child through infancy.  Passion turn out to be practical afte all.  A couple not only needs to bring a child into this world: they also need a bond that continues long enough to raise a helpless human baby.

 ドーパミンレベルはいつかは下がります。同じパートナーにいつまでもドーパミンがドバドバで続けるわけではありません。人間はそういう風にはできていませんから、情熱が減少するのも世の常であるという研究は世界中にあります。フィッシャーは関係が約4年間で壊れると示唆しています。その理由は子育ての期間に対応しているからです。恋愛の熱情は結局のところ、プラクティカル(実用的)であることがわかります。カップルはこの世に子供を持たらすために必要なだけではなく、いたいけな赤ん坊を育てるに足る期間を継続する絆を必要としています。

8.   Eventually, all coouples find their passion decline over time.  For relationships that get beyond the initial stages of passion to have a chance of lasting, a chemical called oxytocin may be the key.  Oxytocin is a hormone our body produces that promotes our mutual feelings of connection and bonding.  It is produced when we hug our long-term partners or our children.  In long-term relationships that work, oxytosin is believed to be rich in both partners.

 結局のところ、すべてのカップルが時を経て情熱が失われていくのに気がつきます。熱情の初期段階を超えて、関係を持続するために、オキシトシンという化学物質が鍵かもしれません。オキシトシンは体内で産生されるホルモンです。関係と絆を穏やかに感じさせてくれるホルモンです。長い期間一緒にいるパートナーや子供をハグするときに分泌されます。それ(オキシトシン)が作用する長い期間に、オキシトシンはパートナーのどちらにも高い濃度であり続けると信じられています。

9.   We have seen a variety of theoris which try to identify the cause of our romance.  Most of them are based on chemical reactions in our body.  However, tomance is more complex than that.  For example, some couples are long separeted from each other foe certain reasons such ad war, disaster and work but can maintain their relationship without any physical contact.  There may be more to love than science can explain.

 恋愛の原因を特定しようと、さまざまな学説を見てきました。大部分は体内の化学反応に基づいています。しかしながら、恋愛は化学反応を超えた部分があります。たとえば、カップルが長い期間ある理由からお互いに分かれています。その理由は、戦争や災害そして仕事です。しかし肉体的な接触がなくても、その関係は維持できるのです。愛には科学が説明できる以上のものがあります。



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#4852 Lesson 8 : Attitudes toward Time [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

===文化圏で異なる時間の受け止め方===
 <Japan>
  If a train arrives even one minute behind schedule, Japanese train companies announce their apologies.
 電車の到着が1分でも遅れたら、日本の鉄道会社は、申し訳ありませんと車内アナウンスをします。
 <Germany>
  If you show up ninety seconds late for an appointment, it is very rude to the other party.
 予約した時間よりも90秒遅れて現れたら、他の人にたいへん失礼なことになります。

 <Switzerland>
  If you are invited to dinner at 8:00, you should visit the house at five minutes to 8:00.
 8時のディナーに招待されたら、5分前にその家に訪れるべきでしょう。

 <Saudi Arabia>サウジアラビア
  You may wait for hours an appointment.
 予約しても数時間待たされるかもしれません。

 <Mexico>
  It is wise to arrive at least an hour late for denner to avoid embarrassing an unprepared host.
 準備がまだ済んでいないことでホストに恥をかかせないように、ディナーには少なくとも1時間遅れてと横着するのが賢明です。

 <Greece>
  If you ask when you should return a rental car, most clerks would respond like this.:"Whenever you like."
 レンタカーをいつ戻すべきか尋ねたら、レンタカー会社の店員は次のように応じます。
「あなたのお好きな時にいつでもどうぞ」
 後で理由がわかります。ギリシアには時間が二つあります。

1.   What is time?  The answer to this question varies from society to society.  Time can be flexible in some cultures but very strict in others.  In fact, the way members of a culture /understand and use time/ shows their society's priorities and even their own world view.

 面倒な構文のチャンクの区切りにスラッシュを入れておきました。文型は第3文型ですが、Vが二つ、Oが二つ並んでいるめずらしい文です。
 時間とは何か? この問題への答えは、社会が異なればさまざまです。ある文化圏では時間は緩いものであり、別の文化県圏はとてもカッチリしたものです。実際に、ある文化圏の構成員が時間を理解し、利用する方法は、その社会が重要だと考えることやその社会の世界観にすら現れるものなのです。

2.   Modern day Japanese have been raised in a time-conscious society.  One researcher claims that Japan is one of the fastest-paced countries based on three things: walking speed on city streets,① the speed at which office workers meet a request, and the accuracy of public clocks.  When Japanese people meet with others for business or in private, arriving fove minutes early is considered normal.  If a train arrives even one minute behind schedule, Japanese train companies announce their apologies.  This Japanese sense of time sometimes surprises people from other countries.

 ①はちょっと解せませんね。「会社の事務職がてきぱきと要求に応じる」と書いてありますが、東京で26年間、5業種でサラリーマンをしましたが、具体的なシーンが思い浮かびません。筆者は何を言いたかったのでしょう?
 ルーチンワーク(定型的な日常業務)なら、だれでもそこそこてきぱき仕事をできますが、非定型の創造的な仕事になると1%以下です。マルチ分野(3-5分野)に専門的なスキルを有していなければできません。どうやら、ルーチンワークのことを言っているようですね。「上司に言われるままにテキパキと仕事する」ということかな。 
 日本はペースが速いことを三つ挙げていますね。歩く速度が速いこと、事務職の仕事がテキパキしていること、あちこちに設置してある時計が正確なこと。正確な時計が行動の速さと規律を生んでいるということなのか。タイピングでも珠算でも、時間を測ってやらないと、速くなりませんから、正確な時間の計測と作業や仕事の速度アップは関係がありそうです。
 電車が一分でも遅れたら、お詫びの車内アナウンスがあることは外人には驚きなのでしょう。

参考:office workers meet a request at speed.(事務職の会社員は高速で要求に応ずる)

3.   Most cutures around the world now have watches and calenders, uniting the majority of the gobe in the same general rhythm of time.  But that does not mean that we all march to the same beat.  In the Switzerland, if you are invited to dinner at 8:00, you should visit the house at five minutes to 8:00.  If you show up ninety seconds late for an appointment in Berlin, it is very rude to the other party.  In some countries, however, the idea that a person is ruled by theclock is riduculous.  That slight lateness in Berlin probably will not be noticed in Brazil.  In Riyadh, the capital of Saudi Arabia, you may wait for hours for an appointment.  In Mexico, guests invited to a 6 p.m. social dinner may think nothing of shouwing up two or three hours later.  In fact, it is wise to arrive atleast an hour late for dinner in Mexico City, to avoid embarrassing an unprepared host.  For Greeks, time can be easily changed.  If you ask when you should return a rental car, most clerkswould respond like this: "Whenever you like."  ①It is impossible to say which way of looking at time is correct.  We generaly prefer the familiar sttitude of our native culture.

 いまや世界の大部分の文化県は時計とカレンダーをもっています、それゆえ、地球に住む大多数が同じ時のリズムを刻んで、ひとつになっています。しかし、それは同じビートで更新しているという意味ではありません。例えばスイスでは8時のディナーに招待されたら、5分前にその家を訪れたほうがいいのです。ベルリンでは、90秒遅れて登場したら他の人たちに大変失礼なことになります。ベルリンでわずかな時間おくれたぐらいのことはブラジルでは気づきさえされないでしょう。リヤド、サウジアラビアの首都では予約があっても数時間待たされるかもしれませんね。メキシコでは、午後6時の夕食会に招待されたゲストは、2-3時間遅れて到着しても誰も気にしないかもしれないのです。実際に、メキシコシティーではディナーに1時間は遅れて到着するのが、準備が終わっていないホストに恥をかかせぬために、お利巧なやり方です。ギリシアでは時間は気まぐれに変更されることがあります。あなたがレンタカーを返す時間を訊いたら、レンタカー会社の人は「あなたのお好きな時間でいいですよ」と返事します。①時間を見るどちらの方法が正しいかいうことができないからです。わたしたちは自分の文化圏に馴染みのある時間感覚を好むようにできています。

 ①の部分の具体的な意味が解らないので、ネットで検索してみました。検索キーは「ギリシアの時間間隔」です。
 ギリシアにはクロノスとカイロスという二つの種類の時間が古代ギリシアからずっとあるのです。クロノスChronosは客観的な時間です、わたしたちが使っている一日24時間がそうです。それに対して、主観的な時間がカイロスです。たとえば、頭痛がするときあるいは歯痛がするときは、時間は長く感じますが、愉しいことをしているときはあっという間に時間が流れ去ります。わたしたちの意識が感じる時間の流れがカイロスです。
 たぶん、本文にある「どちらの時間を見る方法が正しいのかわからない」というのは、そういうことなのでしょう。
 他に意見があれば、議論してください。自分でネットで検索してみてください。ふだんの勉強で、ネットの利用技術を育むことは大切なことです。

4.   There are many theories as to why time does not fly at the same speed around the world.  Climate, economies, and culture may play a role.  One reseacher says that as you get closer to equator, the pace of life seem to slow down.  Some economists find truth in tha saying "Money is time; time is money.  "Russia, where the popularity of punctuality is growing as private business expands, is good example.  "In the past, you were working for the government," a Russian regional manager said.  "Now a lot of people are working for themselves, and the standards are stricer."

 時間が世界中同じ速度でなぜ飛んでいかないのかに関してはさまざまな理論があります。気候や経済や文化が役割を演じていそうです。赤道に近い地域は生活のペースがゆったりしていて、時間の流れが遅い。「お金は時間であり、時間はお金である」という経済学者がいます。ロシアは、私企業が拡大していくにつれて時間の正確性が社会の隅々に浸透しており、それは望ましい事例です。「昔、あなたたちは政府のために働いていた」、「いまや多くの人が自分のために働いています」とロシア人の地域行政の幹部が述べています。そして標準的な時間感覚はよりキッチリしたものになっています。

5.   In another study, an anthropologist, Edward T. Hall, used the words "monochronic" and "Polychronic" to describe how different societes view time.  People in monochronic cultures, such as America and nothern Europa, are task-oriented, Hall wrote.  They do thongs in order, one at a time, starting with the most important and ending withe the least  In this culture, tradiness may be viewed as an insult.  Being late is like telling your host: "I had more important things to do than attend your party."  

 monochronicとpolychronicという用語が出てきています。chronicは「慢性的な」という形容詞です。chronic illnessと書くと「慢性疾患」ですね。慢性という意味ではピンときませんね。choronosを言う語彙が前に出てきています。時という意味の連結形です。「単一時間」と「複時間」を訳してみてもいまいちピンときませんから、ネットで検索してみます。人類学者のエドワードT.ホールが提唱した概念ですから、定義があるでしょう。

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 なるほど、一列の待ち号列で順番に処理していくのがモノクロニック、いわば逐次処理です。プログラミング言語ではBASICです。それに対してポリクロニックとは、並列処理のようですね。

6.   Polychronic cultures, found in Medeteranean and many Latin American nations, are "oriented toward people, human relationships, and the family."  In this culture, following a schedule is far less important than catching up with the friends and family.  If a member from this culture met a friend on the way to an appointment, he/she would rather stop and talk with the friend than try to make it on time for the appointment.

 ポリクロニック文化圏、地中海周辺地域ととラテンアメリカの国々、つまりラテン系の国々は人、人間関係、そして家族指向です。これらの文化圏では、スケジュールに従うことは友達や家族と一緒に和気藹々とやっているよりもずっと重要性が小さいのです。この文化圏の構成員は、アポがあるのに途中で友人と出遭うと、アポの時間に間に合わせようとするよりも、友人と立ち話するほうがいいのです。

7.   Time can affeft almost everything: catching trains and fuses, shopping, meeting deadlines, and making appointments.  Different perceptions of time, therfore, can lead to misunderstandings between people, or even damage relations between countries.  You do notohave to change the way you act, but knowing the background of difficult of different cultures and accepting each other's point of view can help of prevent much of the frustration and help make better friendships with people from other cultures. 
 
 時間はすべてのことに影響しています。列車やバスをつかまえる、買い物、ミーティングの締め切り時間、そして予約をすることなどに影響しています。それゆえ、時間の知覚が異なれば、誤解が生まれます。国と国との関係にひびが入ることすらあります。あなたの行動を変える必要はありませんが、異なる文化の背景を知ることやお互いの視点を受け入れることは多くのフラストレーションを防止するのに役に立ち、他の国の人々とよりよい友情を結ぶのに役に立ちえます。

 ところで、第6章よりは簡単だったのではないでしょうか?
 意味がつかめたところで、30回音読と適当にピックアップしてリテンションをやってみてください。一人でやるもよし、三人集まってやるもよしです。


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#4851 Lesson 7 : What Is College For? :大学何のためにあるの? Oct. 19, 2022 [49.2 PROMINENCE Ⅲ]

 PROMINENCE Ⅲは東京書籍で出している英語の教科書では最高難度のシリーズです。第5章まではそれほど難しくありませんでしたから、第6章だけが特別かもしれません。
 3年生は選択科目になっているので、実際に履修しているのは生徒の1/4ほどでしょう。根室高校が昨年まで使っていたVIVID Ⅲに比べてワード数は2.5倍、構文の難易度もアップしています。道内の偏差値45付近の高校の生徒たちはお目にかかる機会のない教科書ではないかと思います。高校1年生のうちから、こんな英文がすらすら読めたら、共通テストは9割得点できそうです。チャンクごとに意味をつかめたら、意味をイメージしながら、なんども音読トレーニングしてください。
 音読授業を受けてくれた三人の高校1年生は、独力あるいは三人で勉強会をしながら、高校3年生用の教科書の残り7-16章をやることになります。引っかかりそうなところだけ注を入れておきます。わからないところがあったら、本文を全部タイピングしておくので、該当部分をコピペしてメールで送ってください、解説します。その際には、自分の解釈を入れてみてください。その方が効果が大きくなります。
 スラッシュは自分で入れられますよね、ところどころリテンションもしてください。

1.  "Return on investment" : that is the phrase you often hear today when people talk about college.  How much money will you get out of doing it, in other words, relative to the amount that you have to put in?  What no one seems to ask is what the "return" that college is supposed to give you is.  Is it just about earning more money?  Is the only purpose of an education to enable you to get a job?  What, in short, is college for?

 投資はリターンを考えてするものだけど、では年間授業料が500万円、卒業するまでに2000万円もの授業料を支払う大学進学にはどんなリターンがあるのということ。
 「大学は何のためにあるの?」と筆者が投げた疑問。
 第一段落は特に難しいところがないでしょう。スラスラ読めると思います。

2.    There has been a lot of debate recently in the Unites States about higher education.  We talk, for example, about increasing school fees, rising student debt, and the tough labor market for new graduates.  We talk about the future of the university: budget cuts, distance learning, massive open online courses, and whether college in its present form is even neccessary.  We  talk about the premises that underlie this dabate, as if what makes for a happy life and a good society were simply self-evident, and as if in either case the one and only answer were more money.

higher educationは日本なら「高等教育=専門学校、高等専門学校、短大、大学、大学院」です。日本でも授業料が高く、学生の多くが借金をして進学しています。女学生は正規社員で就職できなければ、借金返済がむずかしくなるので、風俗関係で稼ぐ人が増えてます。無理してレベルの低い大学へ銀行ローンで進学するのは考えものです。非正規雇用が40%という深刻な労働市場が卒業後に待ち受けています。
 distance learnigとはコンピュータやネットワークを使って遠隔地から学ぶことです。
 massive open online coursesはインターネット上で誰もが無料で学ぶことのできる大規模な開かれた受業のことです。

3.   Of course money matters: jobs matter, financial security matters, nationl prosperity matters.  The question is whether they are the only things that matter.  Life is more than a job: jobs are more than a paycheck; and a country is more than its wealth.  Education is more than learning marketable skill, and you are more than your ability to contribute to your employer's bottom line or the nation's GDP, no matter what politicians or exectives woould have you think.  To ask what college is for is to ask what life is for, what society is for --- what people are for.

 bottom lineは文字通りに損益計算書の一番最後の行のことで、税引き後利益です。損益計算書はProfit and Loss Statment、略してP/Lです。米国ではincome statement「所得計算書」と言います。
 損益計算書
 売上
 売上原価
  売上総利益
 人件費
 物件費
  営業利益
 営業外収益
 営業外費用
  経常利益
 特別利益
 特別損失
  税引き前利益
 所得税及び住民税
  税引き後利益

 損益計算書はこのような構造になっています。bottom lineが何か、わかりましたね。高校英語の授業ではこんな説明はしないでしょう。
 意味をつかみにくい厄介な文章があります、それがアンダーラインの文です。
「教育は売り物になるスキル、あなたが雇用者のために企業所得あるいはGCPへの貢献能力以上のものなのです。」というくだりに続いて、「たとえ政治家や企業役員があなたにそういうことを考えさせようとしても」。

 politicians or exectives would have you think(政治家あるいは取締役があなたに考えさせようする)
   S+V+O+V [+O]
 使役のhaveが使われていることに注意。no matter whatがついているので、「たとえ政治家や取締役があなたにGDPや利益への貢献を考えさせようとしても...」wouldを使っているので、現実にそういうことはないが、そうだとしてもという意味が含まれています。仮定法過去の条件節です、would haveのニュアンスを読み取ってください。will haveと書いたら意味が全然別になります。「政治家や取締役が考えさせようとするでしょうが…」となります。強い現実的な確信が生まれます。「そんなことはありえないでしょうが」というニュアンスが失われます。

 もう少し説明しないとピンときませんね、きっと。thinkの目的語が省略されていますから読み手は補って読まなければいけません。
 No matter what politicians or exectives would have you think [that education is learning marketable skills, and you are your ability to contribute to your employer's bottom line].
「たとえ政治家や企業経営者があなたに「教育は高く売れるスキルを学ぶことであり、あなたが企業経営者の利益に貢献する能力そのものであると」思わせようとしているとしても...」
 形から判断して假定法過去の条件節ですから、現実にはあり得ない假定をしています。前後関係から推察がつくので、筆者はthinkの目的語を省略しているのです。類似の箇所を省略することで、とってもキレる英文になっています。文章を書く修行をしないとピンとこないでしょうから、英作文トレーニングに励んでください。よく読むことは、よく書くことでもあります。
 PROMENENCE Ⅲはレベルが高い。(笑)

4.   Do students ever hear this?  What they hear is a constant drumbeat that tries to march them in the other direction.  When policy makers talk about higher education, from the president all the way down, they always talk in terms of math and science.  Journalists and critics are always telling the young not just to learn things because one is curious about them.  "Top Ten Majors" means the most employable, not job satisfaction.  "What are you going to do with that?"  is the question a young person often hears when they are thinking of applying for a humanities degree.  "Liberal arts" has become a put-down, and "English major" a punch line

 majorは「専攻科目」です。米国の大学制度に関する知識がないと歯が立ちません。主専攻と副専攻に区分されています。だから主専攻で哲学関係の科目、副専攻で数学関係科目というような履修ができます。
 わたしは、高校は商業科、大学は商学部会計学科、大学院は経済学専攻ですが、仕事は、経営統合システム開発、経営分析、経営管理、製薬メーカーと検査試薬の共同開発、メーカーと検査機器の開発、臨床検査項目コードの標準化提案と大手6社と病理学会の産学協同プロジェクトの立ち上げ(日本標準臨床検査コードとなって90年代半ばから日本全国の病院やクリニックのシステムがこのコードで動いています)、出生前診断検査の日本人基準値研究に関する産学協同プロジェクトのマネジメント、臨床検査会社の買収と資本提携、黒字化、帝人とSRLの合弁による臨床治験検査会社の経営をしました。SRLだけでこれだけあります。その前には産業用エレクトロニクスの専門輸入商社で経営改善のためのさまざまなシステム開発をしています。
 このように、仕事は理系と文系なんて区別はないのです。でも日本では高校も大学も理系と文系に分かれて、相互の乗り入れがありません。だから、両方の分野を自在にこなせる人材が米国に比べて極端に少ないのです。
 米国の大学には主専攻(major)と副専攻(minor)があり、日本なら二つの学部の科目を履修するようなことをしても授業料は変わらないのです。能力に応じて、そして自分の好奇心に応じた専攻科目選択ができるということです。ダブルメジャーなんて言葉があります。つまり専攻が二つということ。

liberal arts:一般教養。哲学、文学、歴史学など

「哲学や歴史や文学のような一般教養専攻科は落ちぶれ(生徒数が激減)、英文学専攻科は小話のオチを学ぶようなもの」

5.   I am not sure what the "practical" people are so concerned about.  After all, not many of our students want to get into classes on Milton or Kant.  The English literature major now accounts for only three percent of all majors.  Business, at twenty-one percent, accounts for more than half again as many majors as all of the arts and humanities combined.  Basic science are suffering as well.  The percentage of students majoring in the physical sciences --- physics, chemistry, astronomy, geology, and others --- has dropped by sixty percent since the middle of the 1960's, even more than English.  ①In 1971, seventy-three percent of new freshmen at American universities said that it is essential or very important to "develop a meaningful philosophy of life," thirty-seven percent to be "very well- off financially."   ②Not well-off note, but very well-off.  ③By 2011, the numbers were almost reversed, forty-seven percent and eighty percent, respectively.  ④For well over thirty years, we have been loudly announcing that happiness is money, with a side order of fame.  ⑤No wonder sudents have come to believe that college is all about getting a job.

 Miltonとはジョン・ミルトン、17世紀英国の詩人である。カントは18世紀ドイツ観念論の代表的な哲学者です。どちらも一般教養専攻の学生が読むことになる代表的な詩人であり哲学者です。
for well over thirty years:尤に30年以上にわたって
 英文学専攻は全体の3%しか占めていないのですね。日本なら「文学部日本文学科」が学生全体の3%にすぎぬということ。
business:accounting、E-commerce, management、finance、etc.
humanities combined:人文科学
 お金とは無縁の教養学部や基礎科学(物理・化学・地学・天文学など)志望の学生が減少し、お金に関わりの強いビジネス専攻や応用科学分野の専攻を志望する学生が増えています。
 ①の文が高校生には難解すぎるかもしれない。いくつか細切れにしてみたらわかります。対比に注意して読めば気がつくかもしれない。
 ②の文の意味が的確につかめたら、①と③の文が理解できたということ。
 ③の文は「2011年にはその数字がほとんど逆転した」とはどの数字とどの数字を指しているのか考えたもらいたい。47%は何を表し、80%は何を指しているのか、具体的に考えてくれたらいい。④の文もヒントになります。
 一寸手ごわい文章です。
 ⑤の文章はabout以下の前置詞句は、allの説明語句です。「説明ルール:説明は後ろに置く」です。だいぶ慣れてきましたかね。期待しています。

 ①の文を文法工程指数でいくつか前の段階の文へ分解してみます。文頭の副詞句は省略します。
(1) Seventy-three percent of new freshmen at American universities said that
(2) It is essential or very important to "develop a meaningful philosophy of life." 
(3) It is essential or very important for thirty-seven percent of new freshmen at American univirsities to be "very well-off financially."

(3)は次のように変形されます。
(3)' Thirty-seven percent [of new freshmen at American universities said that] [it is essential or very important] to be "very well-off financially" 

  ふたつの[ .....  ]は前文と同じなので消去されます。
 でもちょっとヘン、73+37=110%になりますね。アンケートを取ったら排反事象なら合計で100%にならないといけません。複数回答で、どちらも大事だと考え、両方を選んだ人がいるということでしょうか?それともどちらか数字が10少ないのでしょうか?ちょっと解せません、書いた人に聞いてみたい。書いた人はともかく、あなたはこれを読んで、どちらか片方だと思いますか?それとも両方選びますか?大学で学ぶ目的は社会で仕事として通用する高度なスキルを身につけると同時にうんと余裕のある暮らしをしたい、欲張りますか?どちらもほどほどでいいと考えるマイルドな人が多いように感じます。(笑)

「1971年には、米国大学の新入生の73%が意味のある生き方を育むことが不可欠で重要なことであると述べており、37%が”経済的に非常に恵まれる”ことが不可欠で重要だと述べている。「経済的に恵まれる」のではなくて、「経済的に非常に恵まれる」ところに注意。」
 大学卒業して、「経済的に非常に恵まれる」なんてほとんどありえない話ですね。米国はそういうアメリカンドリームがありうるのでしょうね。日本のほとんどの学生が大学で学ぶ意味は、世間並の暮らしがしたいだけでしょう。

6.  You need to get a job, but you also need to get a life.  What is the return on investiment of college?  What is the return on investment of having children, spending time with friends, listening to music, or reading a book?  The things that are most worth doing are worth doing fore their own sake.  Anyone who tells you that the only purpose of an education is getting marketable skills is trying to reduce you to a productive employee at work, a passive consumer in the market and an obedient citizen of the nation.  When we ask what college is for, we must remember that the question is really about our ability to remain fully human.

 大事なところはすでに抑えたので、最後の段落はスラスラ読めるでしょう。


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