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流氷に囲まれた根室半島 [A9. ゆらゆらゆ~らり]

 2,008年3月9日   ebisu-blog#129 
 総閲覧数: 6674/104 days (3月9日17時40分) 

 
納沙布岬までドライブしてきた。根室高校の坂を下がると水平線が白くみえる、おそらく流氷だ。しばらく走ると歯舞辺りから岸に流氷が漂着している。納沙布岬を越えて太平洋を南下するので、だんだん岸から離れて水平線を白く縁取る。岸に沿って、まるで白大理石でできた樽状の芸術作品を数十個並べたように見える箇所があった。波のしぶきが凍り付いてできたものだろう。形がそろっているのでまるで人工的な構造物を並べたように見える。

 納沙布岬は潮の流れがあるので岸から200メートルぐらい離れたところにある氷は左のオホーツク海側から右手の太平洋側へと流されている。岸辺近くの大きめの氷に大鷲が一羽止まって、あたりを睥睨しているが首をまわすのみで動かない。飛ぶ姿がみたくてしばらく双眼鏡で眺めていたが飛ぶ様子はまったくない。時々こちらへ顔を向けるので、嘴の形から鳶ではなく大鷲だとわかる。尾白だった。展望室へ入ってからまた見たが、相変わらず飛び立つ気配がない。鷲はお腹が一杯だったのだろう。満腹の午後を大きな流氷の上でまどろんでいたのかも知れない。

 納沙布岬ではみやげ物店が一軒、店を開けていた。駐車場には名古屋ナンバーの車が一台止まっていた。若い男が一人で写真を撮っている。その横には軽4が止まっていた。女性が一人でやはり写真を撮っている。資料館には家族連れがいた。子供たちがはしゃいで走り回っている。カップルも3組ほど来ていた。駐車場へ戻り、展望塔の方へ車を回す。展望塔へ昇るつもりはない。客が一組出てきた。冬は暇そうだ。職員が3人いた。隣にある蟹専門のレストランは荒れ果てていた。店を閉めてから何年もたっているのだろう。資料館の100メートルくらい横にある「貝郷」という宿泊施設兼レストランだろうか、ここも人気がないように見えた。箱物を作ってもなかなか維持が難しい。元旦の朝に、初日の出を見に来る観光客は多いが、後は閑散としている。その静かなところがいいともいえる。大鷲が流氷にとまっている姿を飽きるまでく眺めていられる。贅沢なひと時である。

 オホーツク海側に廻ると途端に海は真っ白だ。国後まで流氷がつながっているように見える。岸まで流氷で一杯だが、氷はところどころ隙間を作り、そこがスケートリンク上に、まったいらになり、薄緑色に見える。

 午後2時の気温は10.8度、もちろんプラスである。道路脇の雪も小さくなり、春の気配だ。5時10分になってもまだ夕日が沈まない。

 この暖かさとともに、海の氷も2週間もしたら消えているのだろう。半島一周ドライブ、冬の名残を楽しんだ。  さて、夜の酒は何にしよう。黒ビールか、芋焼酎か米焼酎か、真っ白な海の余韻に似合う酒は何だろう?風呂に入って身体を温めながら、氷の海を思い出し、なんにするか決めよう。たぶん黒ビールになりそうだ。最初は冷たいものを、途中から温めた黒ビールを・・・


釧路対根室 市議会定数比較(北海道新聞より) [26. 地域医療・経済・財政]

   2,008年3月9日   ebisu-blog#128
  総閲覧数: 6572/104 days (3月9日11時00分)   

釧路対根室
  人口比⇒19対3(191,444人:30863人)
  市議会議員定数比⇒34対20
 

3月9日北海道新聞27面より転載
 釧路市議会
定数減「夏にも結論」
二瓶議長が講演で言及
釧路市議会の二瓶雄吉議長は8日、市交流プラザさいわいで開かれた市ボランティアセミナーで講演し、市議会改革の次の焦点となっている議員定数(現行34)の削減問題で、議会改革等検討協議会が近く審議入りすることについて「できれば夏ごろまでには結論を出して、市民の理解を得られるようにしたい」と述べた。

 定数問題では同協議会の宮下健吉座長も、6月の定例市議会までに結論を出す考えを示しており、荷へ意義町の発言は、これに呼応した形だ。議会としては同協議会で原案をまとめた上で、有権者の意見も踏まえて成案とし、早期に条例改正を目指す考えだ。

 また、二瓶議長は、ずさんな使い方が次々と明らかになった政務調査費問題について「市民に、ご迷惑とご心配をかけたことを謝罪する」とした上で、「調査費はまちづくりのためには必要なもの。各会派、各議員は(使途の)説明責任がつくようにしなければならない」と述べ、各議員に市との透明化を促した。

 セミナーは連絡協議会の主催で、ボランティア関連団体などから約60人が参加した。(大矢太作)

 

【コメント】
 釧路と根室の人口比は19万人対3万人、つまりおおよそ6対1である。釧路市はこの夏にも市議の定数をさらに減らす条例改正をする意向のようだ。根室の市議をを同じ人口比率で計算すると定数は5人である。計算上は1億円弱の経費節減がここでも可能だ。假りに、釧路の比率の2倍としても10人である。人口3万人の町には8人くらいが妥当な市議会議員定数ではないだろうか。  さて、新議長となったわが町の遠藤輝宣氏は市議定数問題に関してどのような見識を示すのだろう。
 


道東5市が共同して医科大学誘致運動を・・・ [26. 地域医療・経済・財政]

   2,008年3月9日   ebisu-blog#127
  総閲覧数: 6535/103 days (3月9日0時20分)  

 3月8日付日本経済新聞33面より転載

 

地方財政立て直し 識者に聞く
公立病院改革懇談会会長 長 隆氏

 ―地方自治体の財政難の一因として公営企業の行き詰まりが指摘される。中でも病院事業は2006年度決算で約8割が赤字だった。

 「民間企業は赤字予算なんて事業計画を作ったら社長の首が危ないが、自治体は別なのか。病院会計は赤字予算を安易に組んでいる。利益に対する自治体の感覚が薄いことの表れだ。地域胃腸を守る役割があるとはいえ、独立採算の姿勢を貫くことが大切だ」

 ―民間病院に比べてコストも高い。

 「経費や委託費は、ある調査では公立病院の経費は百床当たり月約2千万円も高い。豪華な建物や施設が目立ち、収支が不足すれば税金が投入される。各地の公立病院が同様の問題を抱える」

 「努力した医師が報われない組織も問題だ。病院職員や看護師の給与が高く、医師の給与は低い。こうした職場に医師が魅力を感じるだろうか。常勤医師が1人減れば、病院の収入は年1億-1.5億円減る

 ―地方財政健全加法の施行で、自治体は公立病院を含めた連結ベースで財政の健全度をチェックすることになった。

 「公立病院は赤字予算を組んだり、一般会計からの繰出金を見込んだりしにくくなる。倫理観のない債務負担行為はできなくなり、身の丈に合わない財政支出を抑える効果が期待できる

 ―総務省は昨年末、公立病院の経営健全化に向けた改革ガイドラインをまとめた。

 「病床利用率が3年間連続で70%未満の病院は診療所への転換や病床数を削減するよう求めている。地域医療の縮小につながるとの批判があるが、施設の維持だけでは地域住民の利益にならない。財政破綻の北海道夕張市の病院を見ればわかる。診療所になったからといってすぐに地域医療に深刻な問題が生じるわけではない」

 ―公立病院も経営健全化には何が必要か。

 「収支を住民に公開し、成果を検証できるよう改める必要がある。理想は自治体が病院を建て、民間が運営を担う『公設民営』だ。夕張市の診療所は公設民営となり、医師を確保できた。成功例が増え始めている」

 「公立病院は運営形態の見直しや病院ネットワークの再編を進めるとともに、大学病院などと連携すべきだ。連携で医師派遣機能を維持し、地域医療を守るのが現実的。ただ、首長や職員が『わが街の病院だけは潰すわけにいかない』とこだわれば、こうした見直しは進まない。首長や地方議員の決断が求められる」

 

【コメント】
 アンダーライン部は少し誤解があるようだ。赤字特例債の発行が認められたり、それを流動負債から外すことにより、不良債務額から除外するような操作を認めてしまっている。まさに「倫理観のない債務負担行為」を総務省自身が認めているのである。わが町の病院会計の赤字額は身の丈にあわない巨額(平成19年度、20年度連続で12億円)になっている。

 北海道は広い。道東地域の医療を何とかするには釧路に医科大学を誘致するしかないだろう。道東に医科大学があれば道東各地の病院と連携ができる。道東5市(帯広、釧路、北見、網走、根室)は共同して医科大学誘致活動をすべきだ。医科大学の規模は小さくてよい。道東地域のセンター病院としての役割をになってほしい