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道東5市が共同して医科大学誘致運動を・・・ [26. 地域医療・経済・財政]

   2,008年3月9日   ebisu-blog#127
  総閲覧数: 6535/103 days (3月9日0時20分)  

 3月8日付日本経済新聞33面より転載

 

地方財政立て直し 識者に聞く
公立病院改革懇談会会長 長 隆氏

 ―地方自治体の財政難の一因として公営企業の行き詰まりが指摘される。中でも病院事業は2006年度決算で約8割が赤字だった。

 「民間企業は赤字予算なんて事業計画を作ったら社長の首が危ないが、自治体は別なのか。病院会計は赤字予算を安易に組んでいる。利益に対する自治体の感覚が薄いことの表れだ。地域胃腸を守る役割があるとはいえ、独立採算の姿勢を貫くことが大切だ」

 ―民間病院に比べてコストも高い。

 「経費や委託費は、ある調査では公立病院の経費は百床当たり月約2千万円も高い。豪華な建物や施設が目立ち、収支が不足すれば税金が投入される。各地の公立病院が同様の問題を抱える」

 「努力した医師が報われない組織も問題だ。病院職員や看護師の給与が高く、医師の給与は低い。こうした職場に医師が魅力を感じるだろうか。常勤医師が1人減れば、病院の収入は年1億-1.5億円減る

 ―地方財政健全加法の施行で、自治体は公立病院を含めた連結ベースで財政の健全度をチェックすることになった。

 「公立病院は赤字予算を組んだり、一般会計からの繰出金を見込んだりしにくくなる。倫理観のない債務負担行為はできなくなり、身の丈に合わない財政支出を抑える効果が期待できる

 ―総務省は昨年末、公立病院の経営健全化に向けた改革ガイドラインをまとめた。

 「病床利用率が3年間連続で70%未満の病院は診療所への転換や病床数を削減するよう求めている。地域医療の縮小につながるとの批判があるが、施設の維持だけでは地域住民の利益にならない。財政破綻の北海道夕張市の病院を見ればわかる。診療所になったからといってすぐに地域医療に深刻な問題が生じるわけではない」

 ―公立病院も経営健全化には何が必要か。

 「収支を住民に公開し、成果を検証できるよう改める必要がある。理想は自治体が病院を建て、民間が運営を担う『公設民営』だ。夕張市の診療所は公設民営となり、医師を確保できた。成功例が増え始めている」

 「公立病院は運営形態の見直しや病院ネットワークの再編を進めるとともに、大学病院などと連携すべきだ。連携で医師派遣機能を維持し、地域医療を守るのが現実的。ただ、首長や職員が『わが街の病院だけは潰すわけにいかない』とこだわれば、こうした見直しは進まない。首長や地方議員の決断が求められる」

 

【コメント】
 アンダーライン部は少し誤解があるようだ。赤字特例債の発行が認められたり、それを流動負債から外すことにより、不良債務額から除外するような操作を認めてしまっている。まさに「倫理観のない債務負担行為」を総務省自身が認めているのである。わが町の病院会計の赤字額は身の丈にあわない巨額(平成19年度、20年度連続で12億円)になっている。

 北海道は広い。道東地域の医療を何とかするには釧路に医科大学を誘致するしかないだろう。道東に医科大学があれば道東各地の病院と連携ができる。道東5市(帯広、釧路、北見、網走、根室)は共同して医科大学誘致活動をすべきだ。医科大学の規模は小さくてよい。道東地域のセンター病院としての役割をになってほしい
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