SSブログ

一番とげれっぱ(卒業式の朝) [87.根室の話題]

 2,008年3月12日   ebisu-blog#133 
 総閲覧数: 6984/106 days (3月12日11時15分) 

 
 卒業式の朝、辺りは真っ白。昨夜降った雪がうっすら朝の景色を覆っていた。市内の中学校は今日が卒業式。「旅立ち」を歌っている頃かな?

 昨日、Ke中学のK君に卒業アルバムを見せてもらった。最初のページに卒業生全員が載っている。二クラス、80人弱である。団塊の世代の私たちが光洋中学を卒業するときには同期が550名いた。そういう感覚で見るものだから、80人弱では郡部の中学校にしか見えない。先生の数は校長も含めて25人。人件費が2億円とその他経費が5千万円かかっていれば、年間2.5億円である。生徒一人当たり100万円のコストがかかっている。独立採算なら生徒一人当たり毎月8万円の授業料負担となる。

 運動会でクラス対抗をやれば2組だから、いつも一番とげれっぱ(びり)しかない。なんとつまらないことだろうか。1学年80名以下ではクラブ活動もママならいないのは当たり前だろう。とっくに2校に統合していなくてはならない。いったい学校は誰のためにあるのか?今に至ってもなぜ小中学校統廃合の具体策がないのだろう。不思議な街、行政不在の町にみえる。根室市に学校統廃合を検討する教育委員会はないのだろうか?

 数年前に厚岸の中学校で不幸な事故があった。学校の前の側溝で脱輪した教員の車を出すために、手伝っていた先生たち3名が、吹雪の中を走ってきたトラックにはねられて死亡した。
 この中学校は生徒が13名、教員及び職員が13名と報じられた。生徒一人当たりの教育費はおおよそ年間1000万円である。三年間で生徒一人当たり3000万円の教育費をかけている。
 このことから3名の小規模校だと、生徒一人当たり年間1000万円のコストが、生徒250名だと100万円のコストがかかることがわかる。おおよその数字だが、一校あたりの生徒数が減少すると、一人当たりコストが加速的に増えることは明らかだ。

 これほど「潤沢に」教育費が使えるのなら、方向をちょっと変えただけで、医者を何人も育てられる。医者不足問題など簡単に解消できるのではないだろうか。それゆえ、教育費の使い方が間違っているように私には思える。マイクロバスで近隣の中学校へ運べば費用は1000万円もかからないだろう。10分の一以下で済む。このように小規模校1校を廃止しただけで、医者を育てる奨学金は簡単に捻出できる。あとは市の行政関係者(企画部門や教育委員会)にやる気があるのかないのかの問題だけだろう。