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変わりつつある町(1) 出生数の減少 [87.根室の話題]

  2,008年3月13日   ebisu-blog#135 
 総閲覧数: 7157/108 days (3月13日23時40分) 

 
 夜9時頃の気温がついにプラスになった。太陽が沈むのも5時15分過ぎになった。海は氷が流されて群青色を取り戻しつつある。春がそこまで来ている。
 今日、啓雲中学校の卒業式があった。まずは卒業おめでとう。卒業生は2クラス80名弱である。各中学校が生徒数減少で部活がままならなくなっていることは何度かこのブログで書いた。
 年度末が近い。根室市がどのように変化しつつあるのか、今年度を振り返りつつ、少し視野を広げてみよう。

 この5年間で出生数が350人から250人へとおおよそ100人減った。30%減である。5年間の根室市の人口減少はおおよそ7%、2000人である。人口構成の変化からは根室市が急速に衰退することはほぼ確実である。

 光洋保育所は閉鎖した。幼稚園もそれぞれ生徒数を減らしているに違いない。幼児を対象にしているビジネスに影響がでている。幼稚園が学習塾を始めたり、ピアノ教室が幼児英語教室を開いたりしている。根室市全体の幼児数が急速に減っているので、スペースが空いているのだろう。
 根室は他地域に比べ教育熱が高い方ではない。私立中学や私立進学高校があるわけではないから当たり前といえば当たり前かもしれない。
 あと10年で出生数がさらに100人減り、年間150人になる可能性がある。高校を卒業した若者のうち地元で安定した就職先を見つけられるのは、60名くらいだろうか。だから、このままではいずれ年間出生数が100人になるときがくる。数字だけ見れば保育所も幼稚園も三分の一で充分である。三分の二は必要なくなる。このままではたった10年でそうなる。根室の人口は急速に高齢化していく。出生数の減少がもたらす影響に比べれば、根室支庁の統合問題など小さなことに思える。

 人口減を食い止めるためには、若者が安定して生活できる職場が必要だ。いくつか店頭公開する企業がでれば業種によっては雇用の機会は増える。市税収入も増加するし、なにより職場を根室で確保でき、若者の根室離れを食い止められる。
 “諸行無常”ですべてのものが移ろい行くなら、衰退の方向だけではなく、しっかりした安定の芽も育てていきたいものである。
 根室市内の企業が数社上場できれば、根室の経済の活力は飛躍的に大きくなるに違いない。


4月新年度、世の中さまざま(新聞2紙より) [26. 地域医療・経済・財政]

  2,008年3月13日   ebisu-blog#134 
 総閲覧数: 7056/107 days (3月13日0時15分) 

 
 市議会でH20年度予算案についての代表質問が始まった。病院事業会計の赤字幅は常勤医が何名になるかによるが、予算案は15名を前提にできあがっている。数字の辻褄合わせの必要上、15名体制を言っているだけだろう。昨年度も予算案は15名の前提だった。結果は11名である。市長は昨年と同じ答弁をしている。予算案では15人を前提にし、具体案を聞かれると答えられない。昨年は4・5・6月の3ヶ月間は常勤医が9名だった。今年はそんなことはないだろう。しかし11名体制が15名になるというのこともありそうにない。赤字特例債の発行条件は病院会計を黒字化することである。そこから15名体制が逆算されたのだろう。苦しい台所事情が垣間見える。民間会社でこんな事をしたら会社が潰れる。
 以下、3月12日北海道新聞朝刊より転載

 ただ、病院事業会計で想定している常勤医15人の確保については「国や道、大学と最終調整しており、現時点では明らかにできない」と明言を避けた。滑川氏、佐藤氏、鈴木一彦氏(共産党)への答弁。

 富山県氷見市の例を3月10日の日本経済新聞から・・・

 公立病院は民間に比べて高コスト体質。立派な施設に建設費や看護師・事務員の高い給与水準が経営を圧迫している。
 痛みを伴う改革に踏み切る自治体も現れ始めた。富山県氷見市は4月に市民病院の経営を金沢医科大に任せる。給与が下がり公務員でなくなる病院職員の労働組合は反発したが、市は「免職」という強硬手段もちらつかせて押し切った。年間5億円あった赤字を穴埋めする必要はなくなる。

 氷見市の人口は5.6万人、根室市は3.1万人。病院の赤字額は氷見市が5億円、根室市が12億円である。道東に医療を任せるべき医科大学はない。氷見市は行動した。さて根室市は?