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支庁再編条例 未明成立 〈1〉(北海道新聞より) [21. 北方領土]

  2,008年6月28日   ebisu-blog#213 
  総閲覧数: 18,749/215 days (6月28日12時00分) 

 今朝(6月28日)未明に支庁再編条例案が可決された。本会議で可決後の記者会見で、高橋はるみ知事は「21世紀の北海道をどうして行くべきか」という観点からの支庁再編であると発言した。たしかにそうなのだろう。しかしだ、彼女は現官房長官の町村氏が落下傘候補で引っ張り出してきた北海道には関係のない人だ。2期目だが、ずっと単身赴任で、知事職を退いたら北海道には住まないだろう。そのような人が「21世紀の北海道をどうして行くべきか」と真顔で言っても、どれほど説得力があるのだろう。財政赤字を増やさないだけで充分である。21世紀の北海道は道民自らが考えるべきことだ。根室支庁長から市長となった藤原前根室市長が市長職を退いた後さっさと札幌へ転居したのと同じ構図がある。
 北海道にあるものは、豊かな自然と農産・漁業資源、そして人口減少に人材難と深刻な財政危機。
 なにはともあれ、約百年間続いた支庁制度の初の改革であるので、賛否両論あり。
 道庁は当初から財政再建が真の目的であった。当面900人の職員を減らし、2015年までに職員数を3300人減らす計画だ。根室の経済や教育にも影響が出る。
 道外に住んでいる人は道新を読めないだろうし、地域版に掲載された記事は道内他地域の人が読めないだろうから、二つに分割して、道新の記事を紹介する。まずは1面からご覧あれ。

支庁再編条例 未明成立
 14支庁9総合振興局に
   来年4月施行目指す
 道議会は27日夜から28日未明にかけて、高橋はるみ知事が2期目の最重要課題とした支庁制度か行け区のための「道総合振興局設置条例案」を道州制・地方分権特別委員会で可決、本会議でも与野党会派の賛成多数で可決、成立する。明治期以来、98年間続いた14支庁を9総合振興局と5振興局に再編合理化する枠組みが固まった。(関連記事2、3、34面)
 道は来年4月1日の施行を目指しているが道議選挙区に関する公職選挙法の改正が前提となるため、施行期日はなお流動的だ。
 同特別委は野党会派の民主党・道民連合の要求に応じて知事が出席。「待ったなしの行財政改革、地方分権を進めるため改革の一歩を踏み出さなければならない」と強調した。
 同特別委採決が深夜までずれ込んだため、道議会は会期を1日延長し、同条例案の採決を28日未明に行う。本会議では与党会派の自民党・道民会議の3人が反対する意向。尾の場合、自民党道連は陶器委員会を招集し、処分内容を決める。
 支庁再編をめぐる論議は、堀達也前知事字だの1996年に実質的にスタート。最終案をまとめた昨年11月以降は、振興局に格下げされる地域が道長損壊など道内地方4団体を巻き込んで激しい反対運動を行う、異例の展開とたどった。
 同条例は、現14支庁を九つの総合振興局に再現し、統合される現石狩、日高、檜山、留萌、根室の5支庁所在地には総合振興局の出張所として振興局を配置する内容。
 施行期日は条例に盛り込まれず、今後道が定める道議宣の選挙区が、再編で自動的に合区されないよう、公職選挙法を改正することが施行の前提となっているため。・・・施行期日が再来年以降にずれ込む可能性もある。
 道は今後、国会論議をにらみながら、市長再編に伴う具体的な人員配置や、道議会論議の中で表明した地域振興策の制度作りを急ぐことになる。


夢屋さん、ありがとう [B2. トピックス]

  2,008年6月28日   ebisu-blog#212 
  総閲覧数: 18,670/215 days (6月28日8時50分) 

 一昨日、夢屋さんでボールペンを買ったら割引してくれた。そのときは何かディスカウントセールをやっているのかな、くらいにしか思わなかった。昨日生徒が「先生、夢屋さん閉店だよ」って言うので、「え、昨日5時頃ボールペン買ってきたよ。やってるよ」そういうと、塾の帰りに寄ってみると言っていた。
 その生徒が言うには、在庫一掃閉店セールで、割引いて販売している。在庫がなくなり次第閉店だそうだ。
 夢屋さんは文房具店である。緑町からまたひとつ店がなくなる。昭和30年代終わり頃、緑町3丁目の角に釣具や模型を扱っていた「ぽんぽんや」、緑町2丁目の角に食料雑貨を扱う川原商店、そのはす向かいに山田豆腐店があった。焼きたての分厚いがんもどきが美味しかった。焼き豆腐も堅くてしっかりしたものだった。交差点をはさんで3階建ての金物屋さんもあった。山一の隣には九谷焼を扱っていた陶器店があった。金物店(阿部金物店?)も一つあったし、お茶屋さんもあった。やすやす屋も買い物客でごった返していた。
 あの頃は買い物客がたくさん歩いていた。店がなくなると共にその店で作っていた商品もなくなった。対面販売には人と人の触れ合いがあった。

 商店が次々に閉店してゆく。スナックに代表される飲食店もずいぶんと数を減らした。会社も数が減っているのだろう。
 根室高校を卒業すると、優秀な生徒は都市銀行へ数人就職できた。富士銀行(みずほ)や拓銀があった。同じクラスの成績優秀な女子二人が富士銀行へ就職した。男子が一人拓銀だった。その次が、北海道銀行や北洋相互銀行、国家公務員、地元漁業組合。そして信金、市役所及び地元優良企業だった。進学せずとも根室高校卒業で社会人となって立派にやっていけた。
 富士銀行は昭和40年代に撤退した。根室支店を閉鎖して他の地域に支店を増やした。拓銀は放漫経営で潰れた。地元商店は数を減らした。高校卒業生の就職先が減ったことは間違いがない。
 信金ですら、昨年度は男子は全員大卒を採用したようだ。高卒男子の就職先ではなくなった。女子の半数も大卒のようだ。地元に職がなく都会に出る生徒が多くなったが、都会の大手企業は大卒でないと入社試験すら受けさせてもらえないのが現実である。この40年で高卒の就職先は半減どころではないだろう。かくしてサラリーマンとなるためには大卒というパスポートが必要な時代になった

 根室から大学へ進学するためにハードルが二つ存在する。ひとつは経済力だ。もう一つは学力である。根室の経済はこの40年間疲弊を続けている。学力もまた、北大進学者数に代表されるように衰退し続けている。
 高卒で都会に出ても優良な就職先を見つけることは非常に困難である経済力に恵まれた家庭だったら進学させてもらえ。そして親に感謝しろ。経済的に進学困難なら、返済義務のある奨学金をもらっても進学しろ。4年間贅沢はするな。着る物は買うな、着たきりすずめで好い。見てくれなんて気にするな。食費も工夫して詰めろ。苦しい4年間を経験し、自分自身を鍛え、自分で奨学金を返済しろ。
 10年間はきつい、とってもきついだろう。しかし、ありがたく受け止めろ、厳しい環境は人間を鍛えることも事実だ。押し潰される奴もいる。どんなときでもあきらめるな。道は必ずあると信じて這い上がるしかない。
 中学1年生から一生懸命に勉強しろ。進学のめどが立たなくてもとにかく学力を強化しておけ。チャンスはいつどのような形でやってくるのか誰にも分からない。一心不乱に準備している奴にしかチャンスはつかめない。
 西高生の中にも一生懸命に勉強している者たちがいる。努力は無駄にならない。頭は使えば使うほどよくなる。成長期には脳力が伸びる。どんな職業にも考える力は必要だ。

 ニムオロ塾には数名、夢屋さんのファンがいた。「先生、消しゴム買ってくるわ」と言っていた彼もその一人でもう高校生だ。時間はたゆまず動いている。