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#1540 内閣総理大臣菅直人の本性  Jun. 4, 2011 [B7. 政治に求めるもの]

 平和の象徴だったはずの鳩が怒っている。午前中に退陣すると約束したのに午後には菅が続投を表明し、事態に慌てて「なんだペテン師か」と怒っている。
 日本人にとって一番重いのは紙に書かれた契約書や念書の類ではない。口約束である、これを破れば腹を切るというのが武士の作法だ。

【かつて本性を見抜いていた人もいた】
 お坊ちゃまの鳩には数年の付き合いでは菅の本性はわからなかったようだ。そういうペテン師の本性は彼を使っていた市川房江が30年も前に見抜いていた。「菅君には注意したほうがいい」と秘書に言っていたそうだ。選挙で自分の名前を勝手に使われたり、自分の支援者のリストを利用してお金を集めたり、腹に据えかねることがあったようだ。
 議員になる初めから手段を選ばぬ人間だったのだ。市民運動家という仮面にだまされてはいけない、権力への妄執は30年の筋金入りである。どうやら彼にとっては市民運動は手段であって目的ではなかったようだ。
 形式論理的な言い逃れができるような文書作成に何人かで智慧を絞ったのだろう。下劣でみったくない姿である。

【見事に一貫した行動=情報隠蔽】
 昨年の中国漁船事件は海上保安隊員が殺害されたという2チャンネル情報も流れたが、ついに闇の向こうに葬られた。
 今朝のニュースでは原子力安全保安院が3月12日の福島県緊急時モニタリングの情報、放射性テルル73ベクレル/㎥のデータを隠していたことが判明した。核燃料が溶融した証拠のデータである。ただちに避難勧告をしなければならぬデータだった。この重要な情報を隠蔽したことで、数十万人の人々が深刻な被曝に見舞われることになった。
 なんてことはない、原子炉内で核燃料が溶融して再臨界を起こしていたことを政府は当初から知っていたのだ。その上で枝野官房長官が「ただちに健康被害があるわけではない」と言い続けたのだ。もう彼らの言に信はない。 菅とそのとりまきは実に一貫した行動を示しているではないか。
(中立なはずのNHKは無批判に「ただちに・・・」を垂れ流し続けたばかりでなく、原発推進派の科学文化部のMを使い「安心・安全」を1ヶ月以上も何度も垂れ流し続けた。NHKは放送受信料で成り立っているのだから、今回の原発事故報道のあり方を第三者機関を設置して公開で検証すべきではないか)

【沈む船から逃げるネズミの現象?】
 川俣町の雑草からは123万ベクレル/kgの放射性要素が検出されていた。これも「未公表データ」である。今頃になって出てくる。
 文部科学省のスピーディ・システムのデータも37件が「未公表」であった。3月11日午後6時からの1時間後との予測データ37件が隠されていた。言訳が白々しい、"データのあることを忘れていた"。
 原発反対派の人たちやマスコミが何度も公表しろと言っていたのを無視していたのだから"忘れていた"という言い訳は通用しない。

 こういう「未公表データ」が次々とでだしたのは、ペテン師政権に政府関係機関すら愛想を尽かしたということかも知れぬ。これ以上義理立てして情報隠蔽に協力しても得はないと、沈む船から逃げ出すネズミのごとくの自然な行動と理解すべきか。

【退け際の美学】
 鳩よ、もう話し合いの必要はないのだ。菅は見たとおりの本性でもう箸にも棒にもかからぬ、60過ぎた男が変わるわけもないのだから遠慮はいらぬ、とことん戦え。
 菅は形式論理を駆使して全力で戦いを挑んできているから、権力への妄執に正直な奴だとも言える。ようやく本性むき出しになった、まるでガキンチョである、かわいいではないか。
 あなたは本来は議員すら辞めているはずの人間だ。あなたも一度引退を公言した人だから、同じ論理で菅がペテン師ならあなたもペテン師であるはずだ。
 日本人なら、未練がましくせずに敢然となすべきことをなし、さわやかに引退すればいい。
 お坊ちゃまのいいところはさわやかであることだ。

*「鳩山前首相 独占インタビュー「男として、人間として、あるまじき態度だ」」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110603/stt11060321010010-n1.htm

**「「お巡りさん、私を殺して」遺族の叫びに警察官は泣いた 埼玉県警災害派遣部隊が被災地の現場報告」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110603/dst11060322310016-n1.htm

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#1537 論理と情 Jun. 1, 2011 [B7. 政治に求めるもの]

 お昼のニュースだっただろうか、枝野官房長官が次のようなことを言っていた。
「政務三役が(内閣総理大臣不信任案に)賛成するのはまさに論理矛盾だ」

 政務三役は総理大臣に指名された各省の大臣によって任命されたのだから、内閣総理大臣不信任案に賛成するのは論理矛盾というのだろうか。たしかに形式論理的には矛盾している。お得意のフレーズ「ただちに健康被害があるわけではない」というのも典型的な形式論理でそれ自体は正しいのだろう。しかし、国民にとっては不正直で不誠実なアナウンスであり情のない言い方である。
 もう一人の弁護士出身の方、仙石氏も形式論理にこだわった国会論戦がお得意だった。形式論理の整合性にこだわるのはある種の弁護士の習性なのだろうか?

 小学生の被曝放射線量は20mSvまで大丈夫だと言い、その後に1mSvだと迷走している。内部被曝は考慮されていない。60京ベクレルという途方もない放射能がばら撒かれたのに、2ヶ月半が過ぎても国は除洗すらしない。市町村や学校が削り取った放射能汚染表土の集積場所すら明示できない。下水に貯まった高濃度汚泥の集積場所もいまだに公表されない。
 その一方で、福島第一原発内の瓦礫がどこに運ばれているのか明らかにされないまま着々と進みつつある。
 被災者のほとんどはいまだに各地の体育館などに避難してダンボールで仕切ったスペースで不自由な暮らしを続けている。原発周辺の農家はこれから数十年間自分のふるさとに戻ることすらできない。
 天災と人災になす術がないようにみえる。この情けない状況をみて、多くの国民はほとほとあきれてしまっている。

 形式論理にこだわり、人としての情をどこかに忘れてしまったかのような枝野発言は、政治家として云々するよりも人として基本的な資質の何かが欠けているのではないかと疑わせる。
 社会的に重要な立場にある者はその責任の重さを自覚し、正直に誠実にものを言ってほしい。


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#1373 名古屋市長選挙河村たかし圧勝 Feb. 7, 2011 [B7. 政治に求めるもの]

 名古屋市長選挙と愛知県知事選挙が2月6日に行われた。結果は河村たかし(62歳)と大村秀章(50歳)が圧勝した。河村は948,605票のうち662,251票を獲得した。69.8%の得票率だ。前回選挙が55万だったから、河村の主張への支持が広がった。そのかれは勝利宣言でなんと言っているか。

「名古屋の皆さんが民主主義の時代に一歩を踏み出した歴史的な日だ。税金を払うほうが苦しく、税金を食べるほうが楽をする政治を根本から変えてくれという市民の力だ。減税か増税かを争う政治を、大村さんと一緒に日本中に広めていきたい。」

 民主党市議たちは自分たちの身分(議員+高額の議員報酬)を守り減税に反対した。河村はもともと民主党だったが、愛想をつかして国会議員を辞めて名古屋市長選挙に打って出た男である。
 民意は河村にあるのに、たかが何名かの民主党市議団の意見に惑わされて、民意がどこにあるのかを読みそこなった民主党執行部の感受性の麻痺はとがめられて当然である。
 政権を獲ったとたんに民主党は増えた国会議員の身分を守ることを優先して市民の主張に耳を傾けなくなった。
 市民の意見に耳を貸さなくなり、現実を直視できなくなったことは、菅総理や岡田幹事長の発言にも如実に現れていた。

国会答弁で菅総理:「けっしてマニフェストは破綻しておりません」
両院議員総会で岡田幹事長:「内紛はない」

 政権交替を境に国会議員になった者が多いが、何か勘違いしていないか?
 高額の議員報酬に惑わされて身分を守ることに汲々としてなんのために政治を志したのかを忘れてしまっているのではないのか?
 わが地元の国会議員殿も小選挙区で伊東議員に破れ比例で救済当選したのではなかったか?小選挙区では選挙民はノーを突きつけたのに比例で復活当選なんて「裏技」ともいえる救済措置を講ずること自体が、政党の倫理感覚が麻痺していると感じている市民は多い。比例復活当選なんて「裏技」はようするにインチキ、八百長なのである。選挙民の意思をばかにするのもほどがある。世の中には合法であっても倫理上やってはいけないことがある。他党がやっても断じてこういうことを真似てはならぬ。
 幕内力士の身分と月額100万円の報酬を維持したくて八百長相撲をやってしまった相撲取りを笑えない。

 菅代表と岡田幹事長は市民から遊離して愚かな主張を繰り返す民主党市議団をたしなめるべきだったが、これもできない相談だとしたら、民主党はとっくに市民目線を失っているといわざるをえない。
 菅さんは30年ほども前に、市民運動のリーダーの一人として、自転車に旗を立てて東京高島平団地周辺を走り回り、さわやかな青年を演出していた時代もあった。省みれば1977年12月5日の選挙からかれは変節したように見える。市川房江は泉下であきれて、こうなることは分かっていましたと笑っているかもしれない。出発点から市民運動家という仮面をかぶり、議員の身分に固執する、なんでもありの政治家だった(市川房枝と菅直人をキーワードにネットで検索してみたらいい)。絵に描いたような貪欲の人。民主党もトコトン人材不足。
 四国88箇所をお遍路回りするようでは現職としては賞味期限が切れているということなのか、情けない。

 "The graveyards are filled with indispensable men" 
                                       Charles de Gaulle
 
 河村たかしが例外か。
 Kawamura is a indispensable man.


*#1371 「どうなっているの?現実を直視できない総理と幹事長」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-02-06


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#1371 どうなっているの?現実を直視できない総理と幹事長 Feb. 6, 2011 [B7. 政治に求めるもの]

 2月2日、公明党の石井政調会長の質問に対する菅総理の答弁。

石井:総理、マニフェストの破綻をこの際、率直に認めるべきじゃないですか
菅総理:(実現が)難しいということがあれば、きちっと理由を申し上げて国民の皆さんの理解を得たい。決してマニフェストは破綻は致しておりません

 岡田幹事長が1月12日の両院議員総会で地方議員が「内紛はもうやめるべきだ」、「政権与党の中が一枚岩でないのが最大の問題」と指摘した。それに対する幹事長答弁。

岡田:内紛の認識はない

 この答弁には、参加議員の間にヤジと失笑が洩れた。
 菅氏も岡田氏も政権を手にしたのにまるで幼児になってしまったかのようだ。どうしてこんなことになってしまうのだろう。


 素直に現実を直視できない人びとが政権の舵取りをしている。このようなことで高齢化社会へ突入してしまって次々持ち上がる問題を解決できるだろうか、疑問を抱かざるを得ない。
 簡単なことだ。実現できるはずもないマニュフェストは浅慮だったと反省し、現実的な具体策を提案して欲しい。


*日本史は400年ごとに大きな転換点を迎えてきた。そういう視点から現在の日本を鳥瞰したらどういう風に見えるだろう?次回のブログのテーマとしたい。

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#1348 消費税引き上げと年金受給年齢引き上げ議論に思う Jan. 22, 2010 [B7. 政治に求めるもの]

拝啓民主党様

 消費税増税では足りないらしく、与謝野大臣が年金受給年齢の引き上げを言い出しました。
 年金は平成6年に60歳支給開始が65歳に引き上げられ、そしてまた今度は70歳にしようと言うのですか?
 民主党は選挙で公約したことをさっぱりやらずに、約束しなかったことを次々にやろうとしている。言葉は悪いですが、こういうのを世間様では詐欺と云うのではないでしょうか?

  ■ 消費税増税
 ■ 年金受給年齢の引き上げ

 こんなことをやる前にやるべきことがあるのではございませんか?
 議員定数も議員報酬も削減すべきでしょう。どちらも3~5割削減しましょう。
 政党助成金も半分でいい。
 プライマリーバランスを回復するために公務員人件費の20%削減も選挙のときのお約束ではなかったでしょうか?
 歳出削減はお約束の半分もできたのでしょうか?
 こういうことを誠心誠意実行してから、消費税増税や年金受給年齢引き上げを議論して欲しいものです。

 民間では会社が何年間も継続して赤字ならボーナスゼロは当たり前、給与カットも当然で経営者は社員にその旨説明します。なぜ公務員人件費は聖域なのでしょう?
 家計にたとえれば、400万円しか年収がないのに920万円も毎年使っており、借金は9000万円もたまっているから、家計ならとっくに自己破産しています。放漫財政の典型でしょう。
 自公政権のときよりも財政の悪化の度合いはひどい。あなたたちが野党なら、政権党を舌鋒鋭く追及しているのでしょう。立場が変わればほうっかむり、なんと情けないことか。
  小泉政権は2011年度にプライマリーバランスの回復を掲げながら一時しのぎのために何度も何度も国債の新規増発を繰り返してしまった。"羊頭掲げて狗肉を売る"の典型でした。あなたたちはそれ以上の規模で2年続けて新規国債の増発をしている。次世代に残す借金の山をもうこれ以上増やすまい、そういう決意はできないのでしょうか?

 政権党は普通のことを普通にやってもらえばいい。
 できないなら、言い訳を重ねず、できませんでしたと国民に謝罪してさっさと退場すべきです。
 できもしないことをできると言い、先の選挙ではできもしない公約を羅列して国民を欺いた。
 仕事のできない者はどうしようもない。
 そういう政治屋はもう日本には必要ないのです。

 「使うだけ使って足りないから増税?莫迦言ってんじゃないよ」国民の大半はそう思っています。

 あなたたちの幹事長はこの間の両院議員総会で「民主党内に揉め事、内紛はない」と言っていましたが、失笑ものです。現実を見据えることすらおできにならないか、公の議論の場で平気で嘘をつく人のようです。今日も予算委や政倫審から小沢系議員を外したではないですか。これを内紛といわずになんというのですか。言ってることとやることが真逆です。
 日本は世界一の速度で高齢化社会に突入していますから、成長路線はもう無理でしょう。現実をきちんと見てください。
 成長は中国やインドやブラジルに任せましょう。
 日本は成長しないでやっていくことで世界に範を示すべきです。人類が進むべき方向を指し示し、やってみせることが私たち日本人に課せられた役割ではないでしょうか。

 今までのような生活ができずとも構わない。
 これから40年間みんなで辛抱すればいい。
 出生率は1.3で充分、人口は半減して結構、50年後に人口が5000万人になれば食糧自給ができます。広い日本列島に人口5000万人、いいじゃありませんか。成長ではなく縮小こそが日本が選ぶ道です
 所得は7割でも6割でも結構。
 若い人の失業を減らすためにワークシェアしましょう。
 自分だけがよければいいと云う考えを捨て、助け合いましょう。
 「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」、正直に誠実にそして質素にやれば二酸化炭素の排出も半分以下にできるでしょう。 
 パラダイムシフトを起こそうではありませんか。
 みんなで智慧を絞って閉塞状況を打破したいものです。

 いまあなたたちと私たち国民に必要なのは「信念と覚悟」ではないでしょうか。

 偉そうなことを書き連ねてしまいましたが、ご無礼の段はご容赦ください。民主党政治の原点とは何だったのかを今一度再考いただき、あなたたちが内部抗争に明け暮れて大事なものを見失い、百年の計を誤らぬことを祈ります。
                                 敬具

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  人々をしぐれよやどは寒くとも  芭蕉

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*「内閣府、中長期試算を報告 「財源不足 2020年度に23兆円」」(産経ニュース)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110122/mca1101220501001-n1.htm

#1334 気になる兆候 Jan. 9, 2011 [B7. 政治に求めるもの]

 17日にも内閣改造が行われるようだが、菅総理は仙石官房長官を外すか続投させるかまだ迷って周りの動きを様子見しているようだ。
 外すにせよ続投させるにせよ、自分の意志を明確にすればよいのだが、あいかわらず目が泳いでおり、意志がハッキリしない。
 お昼前の 番組で数日前の菅総理が映っていたが、短期間で総理が次々替わることに対する感想を問われてしばらく言葉につまりついで出てきたのは次の三つであった。

「このごろ(短期間で辞任した総理大臣たちの気持ちが)分かるんです、気持ちがなえるんです」
「こんなに頑張っているのにどうして分かってくれないんだ、評価してくれないんだ」
「これ以上やってもダメなんだ」

 緊張のタガが外れて幼児性がむき出しにされてしまったような印象があり、なんだか政権末期の過去の総理数名に似てきた。
 疲れ切って精神的な病でもあるかのようにときどき目が泳いだり、人の意見にに右往左往し萎縮して自分の意見が定まらなくなる。強気の発言をしたかと思うと、すぐに目が泳いで弱気が垣間見えてしまう。高島平を自転車に旗を掲げて走っていた20代後半から元気ではつらつとした菅氏ばかりを見てきたわたしには、現在の彼が情緒不安定、精神的な病に罹りつつあるようにみえてしかたがない。

 いまとなっては総力を挙げて民主党幹部が創りあげた1昨年の選挙公約もどこか遠くの空言に響く。口は達者だが、そろって仕事ができないことを証明してしまった。「信念と覚悟」そして仕事の能力のない人は政治家をやるべきではないのかもしれない。百歩譲って、リーダーには不適だ。

 総理大臣の重責に精神が押しつぶでされるなら所詮その器ではなかったということか。
 こういう精神状態ではやることが次々に裏目に出るものだ。現に小沢問題にばかり目が行って、発言に大局感が失われてしまっている。

 短期間でまた総理大臣が辞任するのは残念ではあるが、任に堪えなければ早くお辞めになったほうが国民のためにもご自身の心身の健康のためにもいい。

 それにつけても、次を担う人材がいないのはどうしたことだろう。短期間でクルクルと総理大臣が交代するのは任に堪える人材がいないことの証明でもある。経済も政治も、国も地方も似たような状況だ。

 民主党政権になっても、国債増発はとどまるところを知らず財政は悪くなる一方で、税収を増やすことにも歳出を削減することにも具体的な処方箋はないままだ。いや、あってもやる「信念と覚悟」のあるリーダーがいない。いるのは口先だけの徒ばかり(にみえる)。
 自民党が政権の座を降りざるをえなかったのはやはり人材難からではなかっただろうか?民主党もよく似た症状を呈しつつある。

*日曜経済講座「このままでは財政破綻する」(産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/110109/fnc1101090748001-n1.htm

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#1329 首相年頭会見:「経験」そして「信念と覚悟」はあるか? Jan. 5, 2011 [B7. 政治に求めるもの]

 昨日首相年頭会見があった。実況中継を見ていたが、相変わらずの政治資金=小沢問題を声高に言うのみで自らの反省がない、ばかばかしくてテレビを消した。
 鳩に続いてこの政権も末期に入りつつあるのだ。後手後手で先手が打てない菅氏はいつ政権を投げ出さざるをえなくなるのだろう?残り時間を刻む時計の音が聞こえてくる。

  小沢氏の進退については自ら退いて裁判に専念すべきだと明言したが、仙石官房長官の進退については何も言わず避けた。問題を先送りしただけで信念のないこの人は結局仙石氏の首を切るだろうが、その時はあきれるしかない**。
 為政者が自らを省みて足りぬところを改善できれば現実の政治はよくなるのだが、それができぬところが凡人の性。自分の足りぬところを明言し果敢に取り組むには器がもそっと大きくないと無理か。

 朝8時5分からのNHKラジオニュース解説を聞いていたら、中島某(ナニガシ)という解説委員が菅内閣に足りないものとして二つ挙げていた。
 ひとつは「経験」である。政権運営の経験がなくて政策の失敗が続くことが不人気の主たる理由で、「仮免許」という言葉で揶揄されている。
 私はこの「経験」に閣僚や幹部議員の仕事の経験のなさも付け加えたい。30代40代で男は責任をもたされて仕事をすることで仕事のやり方を学ぶが、そうした経験を積んだ議員が非常に少ないことがこの政権の弱点である。政権与党は仕事をしなければならないが、市民運動家はこの年代を「批判」して過ごしていればよかった。政権運営という仕事に必要な経験が積めなかったことは否めない。もてはやされた松下政経塾もそうした欠陥商品を生産する工場でとっくにメッキが剥げ落ちている。現実の仕事はいわば戦場であるから、実践で鍛え抜かれた剣法と道場剣法とでは現実の仕事に対峙したときに違いが出るのは当然だ。
 菅氏が時折見せる怯えたような目つきは何を物語っている?

 中島解説委員によれば足りない項目の二つ目は「信念と覚悟」がないこと。これも前項の「経験不足」と関連しているのだろう。
 多くの人は30代40代で責任を負い権限を任されて仕事をまっとうすることで仕事に対する「信念と覚悟」が育つのではないだろうか。権限を有効に使って用意周到に準備し、完全にやり遂げる。100%では足りない、120%あるいは200%のレベルで「仕事をやり抜く覚悟と能力と自信」がなくては仕事を引き受けられない。引き受ける責任と任される権限、この両方を手にして奮闘することで「信念と覚悟」が育っていく。
 普天間問題や消費税問題で前言撤回やらうやむややら、菅政権は迷走がとまらない。国民の過半数が反対でもやらなきゃいけないことならトコトンやればいいが、すぐに旗を巻いてしまう。周りを全部敵に回しても同じことを言い続け戦い続けた小泉純一郎の格好の良さはない。この政権に守るべき信念があるのだろうかという疑念すら湧いてくる。惨めである。
 中国首脳との会談では原稿の棒読みで目が泳いでいたし、尖閣列島での中国漁船の海上保安巡視艇攻撃・衝突問題でも終始弱腰で真相をおさめてあるビデオすら全面公開すらできない無様をさらした。

 「経験」と「信念と覚悟」がないことが菅政権の致命的な欠陥であるとニュース解説委員、なるほど、なるほど。
 裏返して言うと、民主党政権に求めるものは「経験」&「信念と覚悟」である。鳩山・菅とどちらもダメだった。必要な「経験」を積んでおらず「信念も覚悟」もないなら、あんたらなんのために政治家をやっているの?さっさとお辞めなさい。

 国政も道政も根室市政も、国会議員も道会議員も市会議員も・・・今年度こそはしっかりしてくれ。信念と覚悟のないと悟った人はさっさと退場して有為の若者に道を譲れ。


(あつかましくもebisu年頭雑感を開陳⇒
 国家財政が破綻しようと北海道が財政破綻しようと根室市が財政破綻しようと、それだけのこと。
 被害は大で、根室人も日本民族も数は減るだろうが地上から消え去るわけではない。それも百年単位で考えれば変動誤差の範囲でわずかなことなのだろう。
 騒いでいるのは私も含めて愚かな人間のみ、根室の大自然にとってはどおってことはないのだ。むしろさっさと破綻したほうが再生も早い。
 そういう人間の営みとは関わりなくわがふるさとは変わらずふるさとであり続ける。ケセラセラ、なるようになれ、それでいい。)

*首相年頭会見
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/110104/plc1101041416027-n1.htm

**#1331 "Kan heaps more coals on Ozawa fire"
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-01-06-1

「菅首相、仙石長官の交代視野・・・」
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/kan_cabinet/


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#1215 「なぜなんだ」と長妻元厚生労働大臣 Sep. 21,2010 [B7. 政治に求めるもの]

 代表選で菅支持を表明した閣僚の中でただ一人外された人がいる、それが長妻氏だ。小沢派でもなく、大きな失敗があったわけではない。全閣僚中、官僚との軋轢は長妻氏が最大だっただろう。本気で政治主導に切り換えようとしていた正直者だった。雑誌記者から政治家へ転身したから、大きな組織を動かす経験があるわけではなかった。この人の武器は、愚直に正直に、事細かに仕事をすることだった。

 「仙谷氏は医療政策に明るく、野党時代は衆院厚労委筆頭理事を務め、同省に太いパイプを持つ」、だから仙石氏の下に厚生労働省の幹部が数人駆け込み泣きつき、仙石氏は長妻大臣に「幹部とたまには酒でも呑めよ」と諭したこともあるという。
 後任の細川氏はその点を斟酌したのか、仙石氏から具体的な指示があったのか、とにかく就任早々「役人に協力してもらう」という発言をする。官僚との戦いの終結宣言、いや、ポツダム宣言受諾表明だった。

 長妻氏が首相補佐官になるという観測が流されていたが、それも中止になった。官邸側から中止したのか、長妻氏が断ったのか定かではない。経緯はいずれ明らかになるだろう。
 これほど露骨な処遇はめずらしく、人事に情のかけらもない。小沢氏にも問題があるが菅総理にも相当問題ありだ。鳩・菅とこの党には人材がいないのか?省みれば、河村たかしが面白い政治家だったが、そういう人材に国政で活躍の場が与えられなかった。民主党はどこかヘンだ。

 これで菅内閣の閣僚は官僚と戦えなくなった。戦ったとたんに露骨な報復人事がなされる。長妻氏はみせしめにされたようだ。背中から弾が飛んでくるのでは、官僚と本気で戦う閣僚はもう存在しない。これからは戦うポーズだけで、中身はない。

 無策の菅総理大臣はついに、政治主導の羊頭の看板を掲げたまま、官僚主導という狗肉を売ることとなった。

 一時的に円安誘導があったが、世界中から身勝手さを批判されてもう為替介入の手段は使えなくなった。愚かなことだ。根回しなしに為替介入し世界中から袋叩きに遭い、あまつさえ為替政策において中国と同一視されてしまうという大失態を2期目の最初の時期にやってしまった。30代で責任をもった仕事をしたことのない民主党によくいるタイプの人材だが、その弱点をさらした格好である。仕事の段取りがまるでできていない。仕事は「段取り8割」である。それが各国への事前調整、根回しだった。それがうまくいかなければ中止すべき政策だった。
 仕事ができない菅総理はこれからどんな失政を繰り返すのだろう。官僚と手を握った仙石官房長官へ仕事は丸投げし、彼のやりたい放題である。すでに政治主導はなく、自公時代以上の官僚主導が復活した。

*読む政治:根が妻氏、無念の退任、その(1) 仙石氏、冷めた評価
 失敗はない。小沢一派でもない、なぜ・・・
 
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100921ddm003010020000c.html 


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#1133 「2011年度予算編成」 :閣僚からの異論続出 July 27, 2010 [B7. 政治に求めるもの]

 政治家に予算編成ができるだろうか?
 第一、実務がさっぱりわからないだろう。だてに官僚がいて毎年予算編成実務を担ってきたわけではない。
 ほとんど仕事らしい仕事をしてこなかった素人集団の民主党政治家たちに経験のない予算編成実務がこなせるわけもないから、当分の間は相変わらず官僚がつくり、それを「政治主導」と声高に叫ばなければならないだろう。

 菅総理は、閣僚から10%一律カットに異論が噴出しているサマを見て「(政治家が各人各様いろいろ言っている)だから政治主導だ」と開き直っているが、ただの実務上の混乱を「政治主導」と考え違いする者はいまい。

 白を黒と言いくるめるようになったら、末期症状と言わねばならぬ。
 素直に、混乱を混乱と認めて、必要な財源を生み出すためにマニフェストどおり、公務員人件費2割カットをやってみせればいい。
 できないならマニフェストで何ができないのか、できるものはどのようなスケジュールで実現していくのかを個々に明らかにしてほしいものだ。嘘や言い訳は要らない。
 菅総理よ、あなたには正直に・誠実に仕事をしてもらいたい。


#1095 口蹄疫いまだ治まらず July 6, 2010 [B7. 政治に求めるもの]

 宮崎県西都市で家畜の移動制限が本日(6日)零時を持って解除された。その一方で4日宮崎市で避難・移動した種牛が口蹄疫を発症した。宮崎市での新規発生を受けて県内全域での家畜の移動制限措置の解除は当初の16日から27日へずれ込むこととなった。
 でも、あと少しで終息だろう。急がず慌てず、防疫体制をそのまま維持して新規発生がない状態を数週間見守ればいい。

 宮崎県と国の初動対応の遅れと不手際から、すでに27万頭が殺処分された。ウィルス排出量が1000倍も多い豚の埋設処分が遅れたことが感染拡大を招いたと推測されている。県知事も農相もそれぞれ緊急事態にも関わらず、事態を理解できていなかったことも事態の悪化を招いた。

 それはそれとして、その後の対応はきちんとなされた。宮崎県知事の数日前の移動制限解除は勇み足と感じた人が多かったのではないだろうか。
 県知事はテレビ出演が好きで、宮崎県を空けて娯楽番組にすら出演していた。ちょっと出すぎでないのと感じた視聴者が多かったのではないだろうか。
 今後は残す任期を宮崎県知事として、正直・誠実に仕事してもらいたい。腰が据わっていないと何か非常時が起きたときに無用に被害を大きくしてしまうというのが、今回の口蹄疫騒ぎから学ぶべきことかもしれない。
 腰さえ据わって、正直・誠実に仕事すれば東国原知事は名知事に数えてもいい。多少のお世辞を交えて、期待を語っておく。

* 「口蹄疫、西都市は移動・搬出制限区域を解除」読売オンラインニュース
 
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100706-OYT1T00032.htm
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