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#1215 「なぜなんだ」と長妻元厚生労働大臣 Sep. 21,2010 [B7. 政治に求めるもの]

 代表選で菅支持を表明した閣僚の中でただ一人外された人がいる、それが長妻氏だ。小沢派でもなく、大きな失敗があったわけではない。全閣僚中、官僚との軋轢は長妻氏が最大だっただろう。本気で政治主導に切り換えようとしていた正直者だった。雑誌記者から政治家へ転身したから、大きな組織を動かす経験があるわけではなかった。この人の武器は、愚直に正直に、事細かに仕事をすることだった。

 「仙谷氏は医療政策に明るく、野党時代は衆院厚労委筆頭理事を務め、同省に太いパイプを持つ」、だから仙石氏の下に厚生労働省の幹部が数人駆け込み泣きつき、仙石氏は長妻大臣に「幹部とたまには酒でも呑めよ」と諭したこともあるという。
 後任の細川氏はその点を斟酌したのか、仙石氏から具体的な指示があったのか、とにかく就任早々「役人に協力してもらう」という発言をする。官僚との戦いの終結宣言、いや、ポツダム宣言受諾表明だった。

 長妻氏が首相補佐官になるという観測が流されていたが、それも中止になった。官邸側から中止したのか、長妻氏が断ったのか定かではない。経緯はいずれ明らかになるだろう。
 これほど露骨な処遇はめずらしく、人事に情のかけらもない。小沢氏にも問題があるが菅総理にも相当問題ありだ。鳩・菅とこの党には人材がいないのか?省みれば、河村たかしが面白い政治家だったが、そういう人材に国政で活躍の場が与えられなかった。民主党はどこかヘンだ。

 これで菅内閣の閣僚は官僚と戦えなくなった。戦ったとたんに露骨な報復人事がなされる。長妻氏はみせしめにされたようだ。背中から弾が飛んでくるのでは、官僚と本気で戦う閣僚はもう存在しない。これからは戦うポーズだけで、中身はない。

 無策の菅総理大臣はついに、政治主導の羊頭の看板を掲げたまま、官僚主導という狗肉を売ることとなった。

 一時的に円安誘導があったが、世界中から身勝手さを批判されてもう為替介入の手段は使えなくなった。愚かなことだ。根回しなしに為替介入し世界中から袋叩きに遭い、あまつさえ為替政策において中国と同一視されてしまうという大失態を2期目の最初の時期にやってしまった。30代で責任をもった仕事をしたことのない民主党によくいるタイプの人材だが、その弱点をさらした格好である。仕事の段取りがまるでできていない。仕事は「段取り8割」である。それが各国への事前調整、根回しだった。それがうまくいかなければ中止すべき政策だった。
 仕事ができない菅総理はこれからどんな失政を繰り返すのだろう。官僚と手を握った仙石官房長官へ仕事は丸投げし、彼のやりたい放題である。すでに政治主導はなく、自公時代以上の官僚主導が復活した。

*読む政治:根が妻氏、無念の退任、その(1) 仙石氏、冷めた評価
 失敗はない。小沢一派でもない、なぜ・・・
 
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100921ddm003010020000c.html 


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