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#4432 会食自粛は呼びかけたが、ダメとは言っていない... Dec. 16, 2020 [8. 時事評論]

 14日に菅総理が国民に3密を避け、5人以上の会食は自粛するように呼び掛けた。当のご本人である菅総理がその日の夕方に芸能人を交え、15人で忘年会をしたという。
 西村経済再生担当大臣
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西村康稔経済再生担当相は16日の衆院内閣委員会で「一律に5人以上がだめだと申し上げているわけではない。強制力があるわけでもない」と問題ないとの認識を示した

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 典型的なご飯論法である。小利口な奴は困ったものだ。国民に自粛要請をしているのだから、15人の忘年会なんて言語道断、諫言申し上げると言い切ればいいだけ、なぜ言えぬ。ヘタレ大臣殿。

 ヘタレは一人だけではなかった、加藤官房長官も似たようなことを言っている。
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加藤勝信官房長官は15日の記者会見で、新型コロナが拡大する中、夜の会食を続ける菅義偉首相の対応が適切かどうか聞かれ、問題視しない考えを示した。「首相は必要な注意を払っている。会食目的と感染防止対策のバランスの中で個別に判断することが重要だ」と述べた。
 首相は年末年始の「Go To トラベル」停止を決めた14日夜、経営者ら約15人と会食。その後、自民党の二階俊博幹事長ら5人以上が集まったステーキ店に。
 加藤氏は、5人以上の飲食について「感染リスクが高まる」と注意を促している政府対応との整合性を問われ、「5人以上と一律に決めるものではない」と釈明した。

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 政府の要職にあるものがこの体たらく、二人ともまるで茶坊主か幇間(たいこもち)だ。いい大人が何を血迷っているのか?


 なぜこんなことが起きるのか?それは己の言うことを聞かなけりゃ首を飛ばすと公言してはばからぬ、そして自分の意向に反対するものを次々に排除して来た菅総理の政治姿勢そのものに原因があるのではないか。
 だから、ひたすら受験勉強をして東大へ合格し、キャリア官僚となり、そこを足場に政治家へ華麗に変身した加藤勝信氏も西村康稔氏もひたすらご機嫌をうかがうようなことしか言えない情けない官房長官や大臣になってしまうのだ。トップの政治姿勢がこれら二人の言動と仕事に現れたと言える。
 見回してみたらダメなものをダメと言えぬ安っぽい人材しか菅総理の周りにはいないではないか。異見を言ったら、首にするような傲慢で無能なトップに有能な部下が仕えるはずがない。さっさと見切りをつけて去っていく。部下ばかりではない。企業経営者に一番必要なのは人を使う能力だ。自分にない能力をもった人材を登用して思う存分使いまわす能力である。上司の意向を忖度し仕事がおろそかになるような管理職は下衆の極み。仕事のできる人間は優先順位をつけながら余裕をもって難題をてきぱき片づけていく。
 ブレーンもそうだ、竹中平蔵なんて政府の政策や予算を利用して私腹を肥やすことにしか興味のないものとつるむことになっている。心の在り方が自己中心なところがそっくりだ。大数学者の岡潔先生はこういうのを自我本能の暴走と見なしている。自他弁別本能は動物本能そのもので、意識が非常に低いレベルのある証左である。
 この三人は民間企業でしっかり仕事した経験がないことが共通している。「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」なんて言葉を知らんのだろうな。

 前日まで「GoToキャンペーン」を続行すると言い続けて、支持率が十数ポイント下がると慌てて記者会見で中止を発表した。何よりも自分の身が可愛いだけの人だ。一国の総理大臣が自分の利益ばかり考えて行動してどうする?

 こんな総理大臣と官房長官と担当大臣がコロナ対策の旗を振り日本丸の舵取りをしている。大事な時によくこんなに似た者同士が集まったことよ。類は友を呼ぶって本当だな。健全な保守主義を標榜し、憤る自民党国会議員が多数いてもらいたい。

<巷の窮乏ぶりと財政破綻への道をひた走る政府>
 飲食店はやっていけなくて廃業する店が激増しており、店を閉めたら所得はゼロのケースが多いだろう。貯金取り崩してやりくりできる人はまだいい、貯金のない人たちは家を処分したり、路頭に迷う人も出ている。非正規雇用で雇い止めになった人たちも不安のどん底で年の瀬を迎える。それでも総理大臣はボーナス返上を言い出さなかった。国会議員は与野党問わずだれもボーナスカットを言い出さない。一律十万円の給付も国会議員や地方議会議員、公務員はコロナで所得が減ったわけではないから、支給の必要がなかった。困っている人に何度も支給する工夫が必要だ。
 国会議員のボーナスだけを考えても、自我本能の強い人ばかりが政治家になっているのかと唖然とする。せめて国会議員は国民に範を垂れるぐらいの気構えをもって行動してもらいたい。予算を膨らませて必要でないところまでばらまく。そして自分たちの懐に関係のある歳出は削らない。
 国債の新規発行額は100兆円を超えるという。ついに外為特別会計から米国債を6000億円も日銀が買い取ることになった。政府は外為特別会計の米国債を売ることで得たお金で、造幣局にある金を購入する。いずれそれも売却処分され税外収入となる。金売却にはGoToキャンペーン並の巨額の利権が動く。紙幣発行の裏付けの金の保有が義務付けられたのが金本位制だった。日本円は文字通りただの紙切れとなりつつある。米国で連邦準備銀行にある金を政府が売却するような動きを見せたら、大騒ぎになる。そんなことすら平気でやっているのが現在の日本政府だ。大多数の国民がバカで従順だからこんなことが可能になる子どもたちや孫たちのために利口になろう明治以来、先人が営々として貯めてきた国富を切り売りしなければならぬほど、財政がひっ迫しているという事実をよく考えるべきだ
 政府財政は七十数年前の戦時財政と同じで、拡大の一途をたどる。その行きついた先には預金封鎖と新円切り換えがあった。歴史を忘れてはいけない。預金封鎖の前奏曲はマイナンバーカードの普及である。銀行口座とマイナンバーが結びついていたら、預金封鎖の網から零れ落ちる預金はない。すでに紐づけは完了している。株式も不動産もマイナンバーとリンクしていく。電子カルテすらマイナンバーとのリンクが検討され始めている。個人の病歴データや義務教育の学校データすらもマイナンバーとのリンクが計画されている。預金封鎖のへの利用はごく一部の機能だ、そういう範囲を超えて、デジタル監視社会へと日本は向かっている。マイナンバーを入れて検索したら、小学校から大学卒業までの成績データや個人の評価データが画面に表示される。病歴というタブをクリックすると、その人の病歴データが画面に現れる。いつ、どのような病気で受診し、あるいは入院、手術したのか、すべて政府が知りうることになる。いつどこで何を買ったのかも検索可能だ。購入履歴から、思想傾向、趣味、SNSでの人間のつながりなど、あらゆるデジタルデータを分析可能になる。前川元文部事務次官が歌舞伎町のキャバクラへ通っていたのを調べたのもそういうツールを利用してのことだろう。公安出身の杉田というスタッフが官邸にいる。学術会議のメンバー6人をはじいたのも彼の仕事だ。米国から検索システムが供与されているようだ。顔認証システムを利用すれば、いつどこへ行ったかは簡単に調べ上げられる。カードで支払えばそれもそうした情報も供与された検索システムで検索可能になっているのはあたりまえだろう。

 1946年2月17日、突然大蔵大臣から預金封鎖が宣言された。政府財政の破綻を国民の財産で贖ったということ。財務省はいまもより現実的な破綻処理シミュレーションに余念がないのだろうよ。現に1997年に秘密裡にやっていたことがバレている。
公平の名のもとに国民の資産を把握し膨れ上がった国家の債務の解消のために預金封鎖がなされうることを副島隆彦が著書で指摘している[7]。『文藝春秋』2002年12月号にて、1997年(平成9年)に当時の大蔵省内部で預金封鎖の検討が行われた旨の記事が掲載された。『週刊朝日』2020年7月17日号にて、日銀が準備率を20%まで引き上げて準備預金を引き出せないようにしたり、超過準備を民間金融機関から引き出せないようにし、利息をマイナス100%にすることで政府債務を部分的に処理する懸念が掲載された[8]
 預金封鎖がじわじわと現実味を帯びてきている。


<支払いは誰が?>
 ところで、この忘年会は会費制だったのだろうか?検索してみたがどこも報じていない。
 高級焼肉店だそうだが、総理大臣の給料は連日高級レストランで会食できるほど高くはないと思うが。答えるはずがないことをわかっているので、新聞もテレビもだれも訊かない。それでも問わなきゃジャーナリズムの責任をまっとうできないだろう。


【今日のSARS-CoV-2・PCR検査陽性者数】
 全国 2986人 東京都 678人(最大値を更新)

<余談:仁徳天皇 民のかまどの話> 
  為政者かくあるべしという神話が日本書紀に載っている。菅総理は爪の垢でも煎じて飲んだらよろしい。加藤官房長官、西村経済再生担当大臣、なんと器の小さいことよ、卑屈すぎる。子どもたちの教育にとっても悪い。

原文:三月己丑朔己酉、詔曰「自今以後至于三年、悉除課役、以息百姓之苦。」是日始之、黼衣絓履、不弊盡不更爲也、温飯煖羹、不酸鯘不易也、削心約志、以從事乎無爲。是以、宮垣崩而不造、茅茨壞以不葺、風雨入隙而沾衣被、星辰漏壞而露床蓐。是後、風雨順時、五穀豊穰、三稔之間、百姓富寛、頌德既滿、炊烟亦繁。

現代語訳:(即位4年)3月21日。
詔(ミコトノリ)して言いました。
今より以後、3年は全ての課役(エツキ=税・公的な労働のこと)を免除して百姓の苦しみを和らげるのだ
この日より白黒の模様の入った粗い絹糸の衣服を履いて、それがほつれてダメになるまでは新調しませんでした。温かいご飯、汁ものが腐って酸っぱくなるまで替えませんでした。心を削ぎ、控えめにしておごらず、静かに過ごしました。それで宮垣が破れても直さず、茅葺き屋根が乱れても吹き直しませんでした。風や雨がその隙間に入って衣服を濡らしました。星の光が屋根の隙間から漏れて、床を照らしました。

季節が巡り、五穀豊穣(イツツノタナツモノユタカ)になりました。三稔(ミトセ=3年)の間に百姓は豊かになりました。頌德(ホムルコエ=王の徳を讃える声)が満ち、炊烟(イイカシクケブリ=飯を炊く煙)がたくさんと登るようになりました。

 高き屋に のぼりて見れば けむり立つ 民のかまどは にぎはひにけり

<余談:実は15人と8人の会食をハシゴ
 驚いた。GoTo中止の記者会見を、質問を無視してさっさと切り上げたのは、ニューオータニ―でフジテレビ社長、オリンピックわいろ疑惑やコロナ補助金疑惑の電通社長、財界人ら15人との会食に出席するためだった。それを8時26分に切り上げて、今度は銀座の高級焼肉店で、王貞治、杉良太郎、みのもんたら8人との忘年会だったということが判明した。


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