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#4434 新型コロナワクチン:安全性評価 Dec. 19, 2020 [35.1 COVID-19]

 ファイザー社の新型コロナワクチンの有効性が95%だという。首をかしげたくなるような数字ですね。治験にどこか問題はないのだろうか?わたしは50-60%を予測していました。予測をはるかに超えているときは、何か特別の事情が背後にあるのが、モノの道理です。
 インフルエンザワクチンはワクチン開発時と実際の流行の型が違えば、予防効果はほとんどありません。A型のワクチンはB型が流行したら、予防効果は期待できません。せいぜい、症状がいくぶん軽くなるケースがあるというだけ。
 新型コロナはRNAウィルスだから、変異が激しい。だから、有効性が95%というのは背後に何か特別な事情を予想させます。おいおいわかるでしょう。
<SARS-CoV-2遺伝子型変遷図>
coronavurus-phylogeny-2020s.jpg

 昨年12月ですら、5種類の株があった。現在8種類の株に分岐しています。ワクチンがどの株にターゲットを絞り込んだものなのでしょう。1/8の確率しかありませんから、95%の有効性というのは何かカラクリがあります。

 昨日(12/18)CNNがワクチンにアレルギーのなかった人がアナフラキシーショックを起こしたと報じました。症状を起こし始めたら15分以内にアドレナリンを打たないと命の危険があります。
 ここで、思考実験してみます。

 米国の人口:3.33億人  日本の人口:1.23億人
 人口百万人当たりの死亡者数:米国938.7人 日本21.0人
20201219国別死亡率.png

 米国は日本の44.7倍の死亡率です。だから、新型コロナワクチンのリスク評価に米国基準を準用できないことは当然です。12/18までの日本での死者数は2783人です。

 治療薬は病気にかかっている患者に使われますが、ワクチンは健常人に打つものです。だから副作用のリスク評価は治療薬よりもずっと厳しい。百万人に10人のシビアな副反応(ワクチン投与直後に出る副作用を副反応と言います)があれば認可されませんでした。

 1000人に一人、アナフラキシーショックを起こすと仮定すると、日本人全体にファイザー社のワクチンを投与したら、123000人が深刻な副反応に見舞われます。その内の25%が亡くなるとしたら、ワクチン投与で30750人の死者が出ます。これは昨日までの死者数の10倍を超えています。だから、ファイザー社のワクチンは日本では、ワクチン投与による不利益がワクチン投与による利益を上回るので使えないということになります。
 アナフラキシーショックが10000人に一人なら、ワクチン投与の利益と副反応により不利益が均衡します。そうした事実を知って、ワクチンを使うか使わないか各自が判断したらいい。

 米国のケースではどうでしょう。
 3.33億人÷1000×25%=83250人 
 ワクチンの副反応で死亡する米国民は83250人ですから、ワクチン投与の利益が副反応による死亡者数の1/4程度ですから、95%に有効というデータが真であるとしたら、ワクチンに許可が出せます。

 同じワクチンでも、人口1,000,000人当たりの死亡率が米国の1/44.7にすぎない日本では、ワクチン投与の利益よりも、アナフラキシーショックという不利益の方が大きくて許可できないということになります。

 許可が既定路線のような雰囲気で話が進んでいるようです。2月にどんな理屈で許可するのでしょう。正直な医療行政を望みます。

 ワクチンの購入価格が漏洩したようです。元ネタはベルギー。アストラゼネカのワクチンが一番安くて225円台、一番高いところが1800円です。
 日本政府はファイザー社1.2億回分、アストラゼネカ社1.2億回分、合計2.4億回分に7000億円の予算を組んでいると、どこかで見ました。単価は2900円になりますね。世界一高い買い物をしたようです。
 仕入原価はそれらに物流経費も含まれます。-70度が要件ですから-80度仕様の冷凍庫を手配しなければなりません。とっくに間に合わないので、ファイザー社製ワクチンの半数以上が廃棄されることになるでしょう。日本政府には仕事のできない無能な官僚が少なくない。キャリア官僚でも、ちゃんとした仕事のできる人は2割ぐらいなもの。本件とってもお粗末です。

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ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会が加盟国を代表して製薬各社と事前購入契約を結んだ新型コロナウイルスワクチンの価格が、ベルギーの閣外相がツイッターにうっかり投稿したことで「暴露」された。欧州委は守秘義務を理由に公開を拒んできたが、1回分当たりの契約価格は日本円で約225~1860円とみられ、製薬会社によって大きな開きがあることが明らかになった。
 ベルギー紙ラーツテ・ニュース(電子版)が17日、報じた。予算担当のデブレーケル閣外相が野党からワクチン予算の追及を受ける中、政府の購入数や金額の一覧表を投稿。EUが確保した6種類のワクチンの契約価格が判明した。

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 契約価格については守秘義務条項が契約書にあるはず。ベルギー政府はいくら賠償請求されるやら。くわばらくわばら。

<12/20午後1時追記>
 ニュース報道によれば、米国では27万人にワクチンを投与し、重大な副反応が6例出ているから、百万人当たり22例ですね。この成績はワクチンとしては失格です。
 アレルギーのある人の接種を避けても、4.5万人に1例の割合で深刻な副反応が出ているということ。

 日本人の人口(2020年1月1日)124百万人でけいさんすると2728人ですから、COVID-19による、現在までの死者数とほぼ同じです。ああ、全員死ぬとは限りませんね。アナフラキシーショック症状を呈してから15分以内にアドレナリンを注射すれば助かります。不幸にして1/4がアドレナリンの注射が間に合わずに亡くなると仮定すれば、「2728×25%=682人」です。冷凍庫の整備や物流経費、そして集団接種会場や人の手配を加えると8000億円はくだらないでしょうね。ワクチン接種によって2100人ほど死亡者数が減少します。集団接種会場にアドレナリンの用意をして、接種後1時間ほどは会場に待機してもらわないといけません。そういう体制で数千万人に接種なんて実務上は不可能に見えます。医療関係者や病院や介護施設にいるお年寄りには打てるでしょう。
 いやちょっと計算が違いますね。有効性95%ですから、5%にはワクチンは効果がない、つまり620万人には有効性なし。
   (2783人/124000000)×6200000人=139人
    2728+139=2867人
    2867×25%=716人
 ほとんど結果は変わりません。計算の精度自体がが不確かですから、この程度の数値の違いに意味はありません。
 米国は日本の44.7倍の死亡率ですから、有効性が95%のワクチン投与は死亡者数を減らすことに大きく寄与することは計算するまでもありません。

 そこで問題です。スギ花粉アレルギーをもっている人は日本人にはとても多いのですが、SARS-CoV-2ワクチンを打ってもアナフラキシーショックは起こさないのでしょうか、それとも起こすリスクが高いのでしょうか?
 こんな臨床治験に参加してくれるスギ花粉アレルギー患者さんはなかなかいないでしょうね。
 
<米国CDCが警告> 20日16時
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 【ワシントン時事】米疾病対策センター(CDC)は19日、新型コロナウイルスのワクチン接種で「深刻なアレルギー」が報告されているとして、国民に注意を促した。米国では米製薬大手ファイザー製のワクチン接種が始まっており、米政府の対策本部長を務めるペンス副大統領らが接種を受けている。
 CDCは声明で、ワクチンを接種された人が急激なアレルギー反応である「アナフィラキシーショック」を起こし、投薬や病院での治療が必要となる事例があったと説明。ワクチン接種後、深刻なアレルギーが出たと感じた場合は「救急通報して速やかに治療を受ける」よう勧告した
 その上で「ワクチンに含まれる成分で過去に深刻なアレルギー反応が出た人は、そのワクチンの接種を受けるべきでない」と指摘。新型コロナ以外のワクチンや注射でアレルギーが出たことのある人も、接種に先立ち医師に相談するよう求めた。ワクチンと無関係な食物やペットなどのアレルギーがある人の場合は、ワクチン接種は可能だと指摘した。 

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 ということは、スギ花粉やヒノキ花粉、ブタクサ花粉などのアレルギーもOKということかな?しかし、今までワクチンにアレルギー反応を呈したことのない人がアナフラキシーショックに見舞われている。つまり、誰に出るかはわからないということ。



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