#4419 根室新庁舎建て替えパブコメ回答への質問状 Dec. 5, 2020 [26. 地域医療・経済・財政]
(私がやっているのは市政チェック作業ですから、本来は18名いる市議がやるべき仕事ですよ。どなたかお一人ぐらい「わたしがやる」と名乗り出たらいかが?)
ブリックコメントへの回答ありがとうございます。
わたしのパブリックコメントは4項目にまとめてありますが、お答えになっていない事項が4項目あります。
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①現庁舎は4912.43m^2で1973年に建てられた、その時の人口は44,856人
②建物耐用年数は50年、その半分の25年後には根室市の人口は13,210人(国立社会保障・人口問題研究所地域別推計値)。
耐用年数半分経過時ですら人口が1/3になるのに、現庁舎の1.5倍の広さの市庁舎が必要なのか、納得のいく説明がありません。
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A: 耐用年数半ばですら現在の人口の半分になるのに、現庁舎の1.5倍の広さが必要な理由が書いていません。想定している職員数を提示してください。現在と25年後の両方。納得のいく説明が必要であるとわたしは考えます。
B:氷見市の県立高校校舎リフォームによる新庁舎(費用11億円)の調査をしたかどうかについて回答がありません。
C:賛否を問うた時(30億円)と大きく金額が違っていますが、常識で考えれば、もう一度市民へ賛否を問うべきだと思いますがいかが?
D:国土交通省の庁舎建築単価が違っています。
新庁舎の建設費が57万円~60万円となっていますが、国土交通省の基準では23.8万円ではないでしょうか?
資料は次のURLにあります。北海道は国土交通省の基準単価の2倍以上で庁舎建設をするのがあたりまえなのですか?
https://www.mlit.go.jp/gobuild/kijun_touitukijyun_shineiyosantanka.htm?fbclid=IwAR1dn9k6ByC7aZg95MoFV1_VkynkccXvX8EoOR-hOkXRDhja5NMBu0xtwDM
以上AからDまで4項目について、誠実にお答えください。
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根室市役所が公開したわたしのパブリックコメントは大半が削られて趣旨が捻じ曲げられています。全文掲載を要求します。これはパブコメの立法の趣旨をないがしろにするもので、行政手続法違反です。
確認がとれたので市役所ホームページ上のパブコメのURLを貼り付けます。ご覧ください。
昨日の北海道新聞の島田雅彦著連載小説「パンとサーカス」に面白い台詞が載っていました。三人の主人公のうち女性のマリアのセリフです。
「悪人、善人、凡人、賢人、狂人、聖人、すべて同じ地上にいる。その中には未来の救世主も紛れている。
パンとサーカスだけでは足りない。アメもムチもいらない。
武器もおカネもない。あるのは良心だけ。でもそれさえあれば、いくらでも世界を変えられる。」
#4418 ステーブ・ジョブズは自閉スペクトラム?:高3英語スラッシュリーディング Dec. 5, 2020 [49.3 高校英語教科書を読む]
土曜日で塾は休みだが、数学大好き、英語大嫌いだった高3の生徒4人が長文の読解に慣れたいというので、3回目の補習授業である。2時間、音読3回そして英語の流れのまま、頭から読んで理解していくトレーニング、意味をつかんだら、もう3回意味のイメージを頭に浮かべながら音読。
高3の教科書VIVIDⅢを後ろからやっている。今日は8章「Water: The Biggest Problem in the Century」と7章「A Lesson from Steve Job's Life」である。
高3のH澤君から厄介な質問があった。こんな質問はなるべくしないように。(笑)
Once in school,"I really just wanted to do two things," Steve remembered. "I wanted to read books because I loved reading books, and I wanted to go outside and chase butterflues." What he didn't want to do was follow instructions.
本が好きだから授業中に読みたい本を出して読む、外へ出たくなったら、教室を飛び出して蝶々を追いかける。先生たちがとっても手を焼いた子どもだった。先生になにか指示されてもどこ吹く風。行動形態から判断すると、ステーブ・ジョブスは自閉スペクトラム症だったようだ。
質問のあったのは太字の部分だ。
「whatが出てくると構文がわからなくなるので、この文の解説をしてほしい」
構文解説をしてもらいたいということ、厄介な文である。こんな文はわたしだってわけがわからん。(笑)
whatは複合関係代名詞だから、そこはいいが、じつはwas followの箇所の理解が問題である。動詞が二つ並んでいる。中学生がこんな英文を書いたら[×]だし、高校生でも[×]になるだろう。この文には省略がある。なぜ省略があるのかも説明が必要だ。省略された部分を復元するとこうなる。
What he didn't want to do was (to) follow instructions.
followはto不定詞なのだが、そのまま書くとwas to follow instructionsとなって、「命令に従う予定になっている」という意味が生ずる。「be+to+動詞」の形になるからだ。それを避けるためにtoをカットしたと考えざるを得ない。ほぐしてみると節構造になった長い主語とtoなし不定詞の主格補語で構成された第Ⅱ文型の文である。
「ステーブがしたくないのは(先生の)指示に従うことだった」
こんな箇所で具体的な質問がでるのは分かってきた証拠だ。
意味の塊ごとにスラッシュリーディングして(英文を頭から読んでいって)わからない箇所が受験問題にはある。その時はまずは先を読む、それでもわからなければ、戻って何度か読み返して考える。そういう時間を作るためにも、平易な文は頭から意味をつかんで読んで時間を節約する必要がある。
この文はコンテキスト(前後関係)からも意味の推測はつく。論理的な整合性を意識して読めばいい。
面白い部分をしっかりとらえた、いい質問だった。
ついでにもう一つ、好い箇所があったので紹介する。お父さんのポールが息子のスティーブに言い聞かせている大事な場面。
He also stressed the importance of doing things right: "When you're a carpenter making a beautiful chest of drawers, you're not going to use a piece of plywood on the back, even thouth it faces tha wall and nobody will ever see it. You'll know It's there, so you're going to use a beautiful piece of wood on the back."
ここで出てくるyouは父親が息子に諭しているのだから、「あなたは」と訳してはいけない。父親になったつもりで訳文を考えてもらいたい。2次試験では差がつくよ。
「大事なのはものごとをごまかさないということだ、いいか、ステーブ、おまえが家具職人になって立派なタンスを作るときに、見えないからと言って後ろにプラスチックの板は使わぬことだ。ごまかしてもお前自身は裏側に安物のプラスチック板が張り付けられているのを知っている、だから裏側にも美しい本物の木の板を使うんだ。」
いい父親だな。こういう倫理観のしっかりした父親が増えてもらいたい。
「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」
根室市役所新庁舎建設もそうあってほしい。
<余談:自閉スペクトラム症>
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自閉スペクトラム症とは、“広汎性発達障害”とほぼ同じ概念を指すものであり、自閉症やアスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害などを含む概念です。自閉症やアスペルガー症候群などには互いの境界線を引くのは極めて厳しいこともあるので、病気の一連の続きとして“スペクトラム”として捉えられています。
自閉スペクトラム症では、“臨機応変な対人関係が苦手で、自分の関心・やり方・ペースの維持を最優先させたいという本能的志向が強いこと”を特徴とする発達障害です。ただし、置かれた環境によっては自分の関心を押し通すことがポジティブに捉えられ、「ちょっと変わった人」とは思われながらもコツコツと仕事に従事するがんばる人とも認識されることがあります。
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