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#4274 プチ贅沢ランチ:「粉の実」のパンと「夕緋」の苺 June 22, 2020 [A8. つれづれなるままに…]

 土曜日に釧路まで用事があって行ってきた。行きがけに浜中町の手作りパン屋さん「粉の実」へよって、(予約しておいた)カンパニュー、ずっしり重いブドウパン、チーズパン、オレンジピールパンなどを買った。
 土曜日の用事がすんで、飲み会、そして日曜日の朝、駅前のホテルの最上階でバイキング形式の朝食をいただき、昨年産声を上げた釧路の苺生産企業「夕緋」の直売所で、新鮮なとれたて苺と冷凍苺を買ってきた。

 チーズパンとブドウパン、そして苺、カフェオレのプチ贅沢昼食
 胃癌で胃と胆嚢を全摘出、胃がないので、少量で十分なのだ。

①粉の実のパンはずっしりと重い。天然酵母のパンで、ドイツパンのような重さと食感である。
SSCN3592.JPG

②比較的小粒の苺
六花亭で苺の載ったケーキ(ショートケーキではない)を買ってきたが、トッピングされていたものとほぼ同じ大きさと味だった。天然酵母パンと苺のマリアージ、愉しいランチだった。
SSCN3593.JPG

 冷凍苺(1kg 1600円)も買ってきた。こちらは粒がだいぶん大きい、苺のプリザーブの材料にするつもりだ。
 女房殿は毎年、本州産のアプリコット(杏子)、道内余市産のプルーン、本州産のブルーベリー、青森産のリンゴ(12月から3月まで)でプリザーブをつくっている。パンに載せる、毎日作っている自家製ヨーグルトにトッピングするなどして愉しむ。混ざりもののないプリザーブだから、とってもおいしい。ラインナップに釧路産苺が加わった。
 ちょっとした贅沢が生活の一部を飾ることで大きな満足が生まれる。

デジタル大辞泉 - プリザーブの用語解説 - 《保存加工の意》果物の砂糖煮のこと。つぶしたものをジャムというのに対して、特に果実の形を残したものをいう。

*浜中町「粉の実」
https://tabelog.com/hokkaido/A0112/A011203/1038934/

**釧路市北斗2-24「(株式会社)夕緋」
 釧路湿原展望台の手前、道路右側です。苺直売所は奥のほう、左側にあります。車で直売所の前まで行けます。



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#4273 見え方の違いが学力に与える影響:GIGAスクールをめぐって June 22, 2020 [64. 教育問題]

 ①「1/2-1/3=1/6」は計算できても、②「1/(√3 -1)+1/(√2 +1)」ができない高1あるいは高2の生徒がいる。計算の操作として二つの式を見たときに、同一なのだが、まったく別のものに見えているようだ。通分して分子の計算をするという点ではこれら二つの問題は共通の操作にすぎない。
 中学生でも似たようなことは起きている。数字の式は計算できても、それが文字式に置き換わったとたんに混乱する生徒がいる。高校2年生になって、最初に挙げたタイプの計算にまごつく生徒は、中学校の文字式の計算でも躓(つまづ)いたのではないだろうか。
 数学のできない生徒はちょっとパターンが変わっただけの、同一操作の問題が別の問題に見えてしまい、とりつく島がないということになりがち。根室高校生の4人に1人くらいはこのタイプの生徒がいそうだ。1学年115人とするとおおよそ30人弱である。
 この下位1/3の低学力層は宿題として配られたプリントすら独力ではできないから、学校の先生たちの支援を必要としているのだが、後に述べるようにとっても手間と時間がかかるので放置されているのが実態だ。そういう子どもたちも部活には熱心な者が多い。学力よりも部活を優先しているという本末転倒に麻痺しているのが学校経営の実態である

 ①を通分して、分子分母に同じ数を掛けて見せる、その右側に②の式を通分して並べて見せると、同じ操作であることが理解できる。そこで初めて、小学生のときに習った通分と同じ操作にすぎないことが了解できる。
 こういう学力レベルの生徒は、学校から宿題プリントを渡されても独力ではほとんどの問題をやれない。基礎学力に問題があるからだが、塾で教えて、その時に理解できても、1週間後に来たときには、また元に戻っていることがある。なんてことはない、高校生になっても家庭学習習慣がないからだ。きれいに忘れて、また翌週同じ質問をすることになり、こちらは説明を繰り返す。本人は悪気はまったくなし、ケロッとしている。
 そうした事実から言いうることは、根室市では小学校低学年での家庭学習習慣の躾ができなかった親が3割程度いそうなこと。やり方を知らないのかもしれないから、子育て講座のようなものが必要だ

 家庭学習習慣のない生徒が、中学校から塾に来てもなかなか家庭学習習慣が身につかない。スマホやゲームにはまっている場合は、親と話をして、家に帰ってから1時間勉強するまでは、スマホをとりあげることに決めても、2週間続けばいい方だ。それまで6年間あるいは9年間の生活習慣を変えることはとっても困難なのだ。そんなに続けているから、習慣になっているだけではなく、性格の一部にまでなっている。ゲームやスマホの奴隷になってしまっていて、抜け出せない生徒がすくなくない。あるとき、「そんなに毎日ゲームして親は何も言わないの?」とある生徒に訊いたことがある。「お父さんは朝の5時ころまでやってるよ、僕よりずっとやってる」、あれには参った。
 中学生になればもう自我意識が芽生えているから、手遅れ、きつく言うと反抗がひどくなるだけ。言わずにいられない親の気持ちもよくわかる。あとで困るのは子どもの方なのだから。自分が子育てをしたときに、いくばくかの後悔と苦い思いを伴なって親心がわかるのだ。

 生徒の性格や基礎学力、そして家庭学習状況が見えてきたらしばらく毎日塾へ来るように言うことがある。学校から塾へまっすぐに来て7時あるいは8時まで勉強すれば、成績はもちろん上がるが、生徒も教える方もたいへんだ。ちょっと形が変わっただけで問題が別物に見えてしまうので、予習方式でやらせるが、教科書のほとんどの問題を解説する羽目になる。予習してあるから学校の授業はよくわかるようになるし、成績はアップできるがあまりよろしくない。依存心を生むからだ。数か月間やったら、通常の授業回数に戻すようにしている。


 学校だって同じことだ。もし、学力下位1/3の生徒たちの数学の点数を上位1/3へアップしようとしたら、同じ手間を掛けなければならない。部活をやっている生徒なら週2回に制限しなければできない相談だし、3割もそんな生徒がいたら、先生は時間がいくらあっても足りない。学力下位層への対応は、大きな手間と時間を要することなのだだから、成績下位層の生徒たちは放置されている
 根室西高校が廃校になり、根室高校1校体制になってから、事実上全入となったから、根室高校普通科の生徒の1/3は数学の基礎的学力を欠いている。その結果、数Ⅱが選択科目になってしまった。数Bですら必修科目だった時代があるのに、数Ⅱが必修科目の座を失った。代わりに「基礎数学」が選択科目として用意されている。これは中学数学の復習と数ⅠAのやさしい問題だけを学ぶ科目である。いまでは数Ⅱを学んでいなくても根室高校普通科を卒業できる

 小学1年生のお子さんのいるお母さんやお父さんたち、家庭学習習慣を小学校低学年のうちに躾けよう。無理やりやらせるのではなくて、一緒に本を読むとか、漢字遊びを一緒にするとか、算数の問題を10題ほど出してできたらハナマルをつけて褒める、なんてことぐらいはできるはず。小学校低学年で家庭学習習慣の躾ができたら、中学生になったら成績上位/1/3に入っているよ
 家庭学習習慣のしつけ方は弊ブログ#3195で具体的に取り上げていますので、是非お読みください。
*#3195 家庭学習習慣の躾は小学1・2年生のうちにやるべし Dec. 4, 2015
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2015-12-04

 
 大事なことはたった一つ、小学1年生のこどものいるお母さんたちへ、家庭学習の躾の仕方を具体的に説明してあげることだろう。毎年繰り返したら、子どもたちの学力は大きくアップできる

 根室高校で数Ⅱと数Bがいつの日か必修科目に戻ることを夢見ている。

<余談:GIGAスクール> 
●文科省は「GIGAスクール」という構想を進めている。今年の11月ころに生徒全員にタブレット端末を配布する計画をしている市町村が多いと聞く。情報システムの専門家がいてサーバーの管理をし、教育委員会がその地域の子どもたちの学力分布を普段の学力テストの結果データでモニターしてなければ、具体的な対策は不可能だろう。
●学校サーバーに生徒たちの学力評価データを保存したら、ダダ洩れになる。業務用サーバの管理は公立学校の先生たちには無理、専門的なスキルがないとアウト。
●タブレット端末を配布しても根室の子どもたちの成績下位層(1/3)にはまったく効果がないだろう。理由は簡単だ、タブレットをもたせても家庭学習習慣がなければ、学習目的に家で使うようなことはないから。
●だが上位1/3の層にはスタディ・アプリやユーチューブの無料講義が効果があるだろう。これなら学校の先生たちにあらたな負荷は生じない。しかし、成績上位層の生徒たちが学校の授業をいままで通り聴いてくれるだろうか?ハイペースで予習している生徒は、授業を聴く必要がなくなるので、授業を聴かない生徒が確実に増えます。予習している生徒たちから質問が頻繁に出ますよ、実質的に個別指導になるから捌けるかな?いままでのように、授業でやる範囲を決めて、そこだけ教えたらいいなんて平和な状況はすっとんでしまいます。まったく、別なスキルが要求されることになりませんか?
●QRコードで英語テキストの音声を聴ければ、音読トレーニングが可能になるから、やる気さえあれば、これはどの学力層にも有効だ。英語教育への効果は大きそうだ。(2021年から中学校の英語の教科書に、音読モニター用のQRコードがページごとについた。高校の教科書も1年生用は2022年度から音声モニター用にQRコードがつけられた教科書が採用されている。2022年6/3追記)
●ZOOMのようなツールで双方向での授業をネットでやっても、授業のヘタな先生がそれでうまくなるわけではない。道具使い方の技倆には大きな差があるのがあたりまえ。新たなツールが普及することで「使えない先生」が増える。これはどうしようもない。ZOOMは親が横で見ているかもしれません、授業内容が理解できる保護者もすくなくないでしょうから、クレーム増えるでしょうね。もちろん、絶賛される先生も出てきますから、先生という職業に「自然淘汰」が進むということ。でも、ダメな先生を首にはできませんから、生徒に相手にされない授業をやる先生が増えます。情緒の安定を欠いた躁鬱病傾向の先生が増えるということ。
●最初はスタディ・アプリを導入する、次いで...というように段階的にやった方がよさそうです。

*GIGAスクール
https://www.mext.go.jp/content/20191225-mxt_syoto01_000003278_03.pdf

*#4130 根室市の子どもたちの学力アップの具体的な方法:「学力向上特区申請」 Nov. 23, 2019
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-11-22



<余談-2>
 『佐藤の数学』というセンター試験の作問委員を長く務められた先生が書いた高校数学参考書・問題集がある。10冊ほどあったか、分野別にパターン化して解説したユニークな参考書・問題集である。一度示されたパターンを数えてみたことがあるが、550パターンほどあった。数学のセンスの悪い生徒はこれでも足りないだろうし、センスの良い生徒はこれを200以下に圧縮できる。センスの良い生徒はこの先生が示したパターンを抽象化してまとめてしまえる。センスの悪い生徒は1000パターンでもまだ足りないだろう。もちろん、高校3年間でマスターすることは不可能。それを200パターンに縮約できるなら勉強はずっと楽になる。

 高校時代の勉強法の大事な要素に、抽象化(一般化)や概念の拡張がある



 #4124 日本語音読トレーニングのしかた Nov. 16, 2019

https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-11-16

 
#4123 根室の中3の数学・学力の現状とその波紋 Nov. 14, 2019
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-11-14

https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-10-25

 #3928 視写速度格差の学力への影響 Feb. 12, 2019
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-02-12

 #3450 ニムオロ塾 授業日数の短縮:来年4月から Nov. 6, 2016
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2016-11-05-1

 #3366 「一流の育て方」から:母親視点の正論 July 16, 2016
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2016-07-16

 



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