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#4227 Sapiens (24th) : page 31 April 18, 2020 [44-3. 原書講読講座 Sapiens]

  武漢コロナウィルス感染症が広がっているので、北海道は独自の非常事態宣言をし、全道の小中学校へ休校要請を出した。根室市の小中学校も5/6まで休校である。武漢コロナウィルスは広がる勢いを弱めていないので、五月になればさらに延長されることになりそうだ。
 それにしても日本人の死亡率は極端と思われるほど低い。4/18までで10181人の感染者、207人の死亡者であるから、感染者の死亡率は2.0%にすぎない。日本はPCR検査数が極端に少ないので、発熱しても検査されていない感染者が多いと推定されるので、ヨーロッパ並みの検査数が確保されたら死亡率がさらに低いことが証明されるだろう。検査数がずっと少ないのにドイツの死亡率2.8%を下回っている。(ドイツは4/17までで、感染者数134000人、死亡者3868人、死亡率2.8%)
  検査数データを拾った。ドイツは150万件、米国100万件、韓国43万件、日本はたったの9万件。
 人口百万に当たりの死亡率で見ると、ヨーロッパの1/600というデータをみた。BCGの接種率が98%と高く、それが「訓練免疫」を賦活化しているという説がある。ヨーロッパでBCG接種効果を試すために臨床治験が始まっている。日本人は何か特別な理由があって、武漢コロナウィルスに感染しても重篤化して死亡する割合がヨーロッパ諸国や米国に比べてずっと低いようだ。したがって、ヨーロッパや米国並みの自粛が本当に必要なのか疑問。
*https://www.bing.com/search?q=%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E6%84%9F%E6%9F%93%E8%80%85%E6%95%B0&form=EDGTCT&qs=PF&cvid=5ddb19701be64d24b7f39314cffa6517&refig=2d41ee72b56941a884112269bc171388&cc=JP&setlang=ja-JP&plvar=0&PC=NMTS
ドイツhttps://blogos.com/article/451453/
検査数データhttps://www.msn.com/ja-jp/news/coronavirus/新型コロナ「検査拒否」の実態、電話中に咳をしたら切られた…他/ar-BB12OUYd?ocid=spartanntp

 さて、本題に入ろう。
<31-2>People easily understand that 'primitives' cement their social order by believing in ghosts and spirits, and gathering each full moon to dance together around the campfire.What we fail to appreciate is that our modern institutions function on exactly the same basis. Take for example the world of business corprations. 

  gathering以下の訳に窮して質問があった。「月を一杯集めて...」いったい何の話だろうということ。
 文を基底文に書き換えてみよう。

 ① 'primitives' cement their social order by believing in ghosts and spirits,
 ②('primitives') gather each full moon to dance together around the campfire.

 ここでgatherは自動詞なのだが、each full moonを目的語ととってしまったから他動詞だと思い込んだ。じつは副詞句であるがそうと見抜けなければ生徒がやったような訳になり、意味がつかめなくなる。ちょっと難しかったかもしれない。①の文は第Ⅲ文型、②の文は第Ⅰ文型である。
 「①原始時代の人々は/社会的絆を深める/幽霊や霊魂を信じることで」、どういうやり方でそれを行うかというと「②原始時代の人々は/集まる/満月のたびごとに/焚火の周りでともに踊るこために(集まる)」、このようにぶつ切りにして頭から読めばいい。後ろに続く文が前の文の説明になっている。

 function:(v)機能する  appriciate:(v)きちんと認識する



原始的な人々は死者の霊や精霊の存在を信じ、満月の番には毎度集まって焚火の周りでいっしょにおどり、それによって社会的秩序を強固にしていることを、わたしたちは簡単に理解できる。だが、現代の制度がそれとまったく同じ基盤によって機能していることを、わたしたちは十分理解できていない。企業の世界を例にとろう。」柴田裕之訳 p.44

<31-4> In what sense can we say that Peugeot SA (the company's official name) exist? There are many Peugeot vehicles, but these are obviously not the company.  Even if every Peugeot in the world were simultaneously junked and sold for scrap metal, Peugeot SA would not desappear.  It would continue to manufacture new cars and issue its annual report.  The company owns factories, machinery and showrooms, and employs mechanics, accountants and secretaries, but all these together do not comprise Peugeot.  A disaster might kill every single one of Peugeot's employees, and go on to destroy all of its assembly lines and excutive offices. Even then, the company could borrow money, hire new employees, build new factories and buy a new machinary.  Peugeot has managers and sharholders, but neither do they constitute the company.  All the managers could be dismissed and all its shares sold, but the company itself would remain intact.
  It doesn't mean that Peugeot SA is invulnerableor inmoral....

  質問があったのは次の箇所である。
There are many Peugeot vehicles, but these are obviously not the company. 
  簡単なように見えて何を言っているのか意味が分からないという。「プジョーの車がたくさんあるが、プジョーの製品である車はプジョーという会社ではない」、この文の理解には経験の差がでる、ようするに普通の高校生には周辺知識や企業人としての経験がないから意味が分からないだけ。「法人」という言葉の意味を知っていたら理解できただろう。「法的な人格」である、そういうことについてハラリがくどいくらい書いている。意味不明のときは構わず先を読めば具体的な記述があるから、先を読むというのが読解の定石である。法人格としての企業とはどういうものかを具体例を挙げてハラリは順次説明していく。
 アンダーライン部は精確にとらえていた。慣れてきたのだろう。

 every [last] single one of NP: 最後の一人まで …全員を強調した表現

 フランス語でSA(société anonyme)は株式会社を表す。ドイツ語ではAG( Aktiengesellschaft)と表記する。

わたしたちはどういう意味でプジョーSA(同社の正式名称)が存在していると言えるのだろうか?プジョーの乗り物はたくさんあるが、当然ながら、それらの乗り物自体は会社ではない。たとえ、世界中のプジョー製の乗り物がすべて同時に廃車され、金属スクラップとして売られた通しても、プジョーSAは消えてなくなりはしない。同社は新しい車を製造し、年次報告書を発行し続けるだろう。同社は機械、ショールームを所有し、機械工や会計士や秘書を雇っているが、これらをすべて合わせてもプジョーにはならない。何かの惨事で従業員が一人残らず亡くなり、製造ラインとオフィスが全滅するかもしれない。それでもなお、同社はお金を借り、新たに従業員を雇い、工場を新設し、新しい機会を買い入れることができる。プジョーには経営陣と株主がいるが、彼らが同社を構成しているわけでもない。経営陣を全員首にし、株式をすべて売却しても、会社自体は元のまま残る。
 これは何もプジョーSAが不死身だとか不滅だとかいうわけではない。」柴田裕之訳p.44
 




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#4226 武漢コロナ感染症:休校初日のグラウンド April 18, 2020 [35. 感染症および自己免疫疾患]

 武漢コロナ感染症対策で、今日4/18から5/6まで小中高が休校となっています。休校初日に母校(中学校)のグラウンドの周りを歩いてみました。

①テニスコート2面
バス通りに面して、テニスコートが2面あります。テニスコートのある中学校は光洋中学校だけ。都会の学校にはとっても贅沢なテニスコートです。元々は根室中学でした。戦後はこのテニスコートの場所は畑だったんです。肥料は人糞、トイレから長い柄のひしゃくで掬って木桶に入れて天秤棒で担ぎますが、慣れないと揺れて跳ねてズボンにつきます。(笑) 中学校で生徒たちが大根やキャベツを作っていました。戦後の食糧不足を補うためでした。団塊世代が入学したときにはもう畑はつくっていません。木桶を天秤でぶら下げて担ぎ損ねました。旧校舎は現在のグラウンドにもっと近いところにあったのです。1年8組から10組まではグラウンドに近い場所で、戦時中は馬小屋だった建物でした。そこを校舎に改造したので、吹雪には教室に雪が入ってきました、すこしですよ。3年10組のときは給食室のほう、一番端でグラウンドのバックネットの前でした。
 冬は今より雪が多くて、分厚い鋳物の石炭ストーブでした。生徒たちが交代で毎日石炭をとりに行きます。あったかかった、もちろんストーブの前の人だけ。真っ赤な顔してがんばってました。後ろは寒いんです。持って行ったアルミ製のお弁当をストーブの周りに並べて温めます。授業中にさまざまなおかずの匂いがしてきます。いいでしょ。(笑)
団塊世代が中学生になったときに、教室が足りないので、柏陵中学校が新設され、根室中学校は光洋中学校と名称を変更しています。だから、わたしたちが光洋中学校1期生です。
SSCN3481.JPG

②画面左側がテニスコート、右側がグラウンド

この土手は20度くらいあるかな、マウンテンバイクでギアを一番軽くしないと登れません。草でふかふかしてペダルがとっても重くなります。登りは姿勢を前傾にしてハンドルの上に体重を乗せます、下りはサドルからお尻を外して、後ろ側へずらせ、バランスを取ります。結構楽しいのですが、息が切れるので数回やったら終わりです。ほどほどがよろしいようで…
SSCN3479.JPG

③広いグラウンド、広さは?
奥のほうに犬を散歩させている姉妹とサッカーボールで遊んでいる少年が一人だけいました。
SSCN3478.JPG

④右端から写してます。左側手前に校舎があります。
グラウンドの広さは奥まで190歩、左右が95歩でしたから、今日の歩幅は95㎝ですから、180m×90mあります。この角度から20㎞先の納沙布岬の展望塔が見えることがあります。
SSCN3480.JPG

 外で遊ぶ中学生はほとんどいません。10年ほど前には教員住宅の付近で缶蹴りして遊んでいる元気な中学生が十数人ほどいました。とっても楽しそうだった。半分くらいが光洋中サッカー部で、女生徒もまざっていました。缶蹴りって思いっきり走るので体力つきます。(笑)
 百年以上も生徒たちが遊ぶのを見続けてきたグラウンドですが、人がいなくてなんだか寂しそうに見えませんか?在校生のみなさん、ボールもって遊びに行ってやってください。




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