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#1232 市立根室病院の小児科を守る会について Oct. 9, 2010 [33. 地域医療改革の烽火]

 本田市議の話しでは、小児科の夜間特別診療が11月から休診になることが新聞で公表されたようです。先日、北大医局関係者と思われる方からのコメント書き込みの通りになりました。びっくりですね、当ブログを読んでくれているんです。

 そこでです、どうも大学医局や常勤医の先生と市民の間にパイプがないことが根室の小児医療の問題の一つになっているように思われます。
 病院は大学医局がどう思っているのかについて、申し入れを受けても市民や患者へその内容を明らかにしません。

 お母さんたちが立ち上がり、意思表明をすればパイプは出来ます。とりあえず3人声を上げてくれたらなんとかなります。ぼちぼち1年間やっていくうちに、地域ごとにメンバーを担うというお母さんが増えます。
 やってみようというお母さんはいませんか?たったの3人でいいんです、バックアップしますよ。数回下打ち合わせをして、プレス発表をすればいい。段取りはebisuがやってもいいですよ。立ち上げ時、3ヶ月ぐらいの限定でお手伝いできます。

 医師を派遣している北大医局や常勤医の先生も歓迎してくれるでしょう。
 他を当てにしても期待を裏切られるだけで、地域医療は自分たちで守るしかないのです。
  いつでも結構です。ebisuは気が長いのです、何ヶ月でも待ちます。公開アドレスにメールをいただければいい。
 たった3人が集まらなければそれも根室市民の意思表示でしょう。市政に何か反対のことをするようで、そのような勇気がもてない。ほとんどの市民の意見でしょうね。でもそれでは市立根室病院の小児科がもっと状況が悪くなるかもしれません。
 夕張市の財政破綻が好例を示しています。市の財政問題と同じで、実際に破綻してからでは遅いのです。その前になんとかしないと・・・試されているのは私たち根室市民です。

 最初は丹波柏原病院と同じやり方を真似すればいい。真似てやっていくうちに次第に本物になります。根室の町にふさわしいものに仕上がっていくでしょう。
 大きなことをやるわけではありません。小さなこと、自分たちにできる範囲のことをやるだけです。
 参考にURLを貼り付けておきます。このグループ名前で検索いただければ、たくさん情報が引けます。
*県立柏原病院の小児科を守る会
 
http://mamorusyounika.com/

  手を挙げる人がいなければ、ebisuが動きます。ある人が昨日いいアイディアをくれました。「いただき」です。必要なものは必要なときに与えられるものです。ますます面白くなってきました。偶然ってすごいものです。ebisuには天が後押ししているとしか考えられませんね。根室の底力が出てきたのかもしれません。変革の「輪」はますます広がっていきます。

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#1228 地域改革の烽火(3): 外科医招請と外科医退職周辺の事情Oct. 6, 2010 [33. 地域医療改革の烽火]

 シリーズ三回目は最近寄せられたコメントを紹介して、その行間を読んでみたいと思います。

Tさんへ
私の情報は正しかったようで安堵しています。
ebisiさんの
<黒部市民病院からいらっしゃる先生は、外科医が2名いると思ってくるのか、それともいないことを前提に来られるのか、どちらなんでしょうね?>について。

事務長と院長が他に相談なく富山まで出張に行ったみたいですので、このことはまだ外科のM先生やO先生ですら知らない情報だと思います。富山で根室の病院の現状についてどのように虚偽説明をしてきたんでしょうか?仮に黒部の先生が来たところでまたすぐにいなくなることは簡単に想像できます。その時は既に札幌医大の外科とも縁が切れているわけですか?もう絶望的ですね。
by J (2010-10-04 07:28)

 数日前のコメントですが、投稿者のハンドル名をイニシャルにし、読みやすくするために改行を入れさせていただいたほかは手を加えていません。

 N医師がお辞めになって、外科にはM医師とO医師がいらっしゃいます。外科は小さな手術はお一人でもやられるでしょうが、大きな手術は複数の医師によって行われます。大学が違えば、細かいところでやり方も違うでしょう。だから、現在いる医師とのコミュニケーションや連携は不可欠です。
 外科医招請に当たって、これら2名に先生に事前に相談してから、富山へいくのが筋です。これは仕事の基本です。そこで湧いたのが、次の疑問でした。
<黒部市民病院からいらっしゃる先生は、外科医が2名いると思ってくるのか、それともいないことを前提に来られるのか、どちらなんでしょうね?>

 外科医が3名とも急に退職するなんて話しを聞いて、普通の医師なら理由を尋ねるでしょう。そして腰が引ける。たぶん、話していないでしょうね。そういう話しを聞いてもなおかつ赴任を承知してくれたのなら、よほどの度量の医師です。
 2名いらっしゃると思ってくる決意をしたら、外科医は一人もいなかったなんて事態になったら、普通は「話が違うじゃないか」となります。仕事は信頼関係がなければ長続きしません。おいでになっても、院長と事務長の仕事の仕方が基本を外し、信頼関係をないがしろにするのをご自分の目や耳で見聞きしたら、長居は無用ということにはならないでしょうか。そのような疑問がJさんへの上記の問いかけになりました。
 何も現在の市長や院長そして事務長だけのことに限りません、長年にわたってこのようなことを累代の責任者が繰り返してきたから、市立根室病院の評判と根室の医療行政の医師の間での評判は地に落ちたと思う市民は少なくありません。
 これはそういう大きな流れとの戦いだと思っています。一朝一夕には行かない、根の深い問題です。それらを一括してわたしは「根室の旧弊」と呼んでいます

 さて、問題はここからです。なぜ、院長と事務長は外科の2名の先生に内緒で富山へ行ったのでしょう?
 ここからは様々な情報を総合してたどり着いたebisuの勝手な分析です。
 ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は仕事の基本です。新入社員はうるさく言われます。報・連・相を怠って、何か問題が起きるとこっぴどく叱られます。民間企業の社員はそうして基本を叩き込まれます。これができない人は、仕事の基本に問題があるトラブルメーカーですから、管理職にはしません。そういう人を管理職にしたら部下はとんでもない育ち方をして、会社と仕事に大きな穴をあけることになります。
 残念なことに、そういう仕事の常識すら疑われるのが院長と事務長だということ。

 もうひとつ理由が考えられます。外科に報・連・相できないほど関係がこじれ、修復できない状況にあるということです。ここからは院長と事務長が外科医を切り捨てたという見方がでてきます。内科と外科の対立は、市長の強力なバックアップを受けている院長と事務長の勝利に終わったということでしょう。院長は内科がご専門です。内科と外科の修復しがたい対立が院内にあるということです。N医師が退職することでバランスが崩れたと見ることができます。
 医師確保に懸命になっているはずの根室市が、まったく逆のことをしている。医師招聘に関しては、ほかにも市民が知らない事実があります。追々書いていくでしょう。誰と誰が根室の医療を崩壊へと導いているのかが、ハッキリしてくると思います。

 仕事は人の好き嫌いを入れてはいけません。どんなに気に食わない人でも、一緒に仕事をするときはきちんとした仕事をすべきです。わたしもサラリーマン生活が長かったから、そういう場面は何度もありましたが、平然と仕事をしていました。そして、プロジェクト仕事を通じて、「ああ、この分野ならこいつに安心して任せて大丈夫だ」と実感することもありました。お互いにそう思うんです。以心伝心です。だから仕事は面白い。

 院長と事務長は外科と内科の対立があったら、調整すべき立場の人間です。そういう機能を果たすための権限が彼ら両名に与えられています。権限のあるところに責任は生じます。ところが、お二人は一緒になって争いの当事者になってしまっている。
 内部の人から「N外科医に退職を迫った」というコメントがあったのは、何らかのシーンを目撃してそのように解釈したのだと推測されます。どういう理由で退職されたのかについては憶測を避けます。真実は当事者しかわからないことです。
 こういう事情で病院組織に調整機能や統治機能がなくなっているといえるでしょう。

 病院で職種のヒエラルキーのトップである医師が内部対立してしまったら、他のスタッフにも影響します。仕事の士気が低下するのは避けられないでしょうね。術場や入院病棟の看護師さんたちもきっと悩んでいるでしょう。
 医療機関でなければ単なる内部対立、よくあることで、勝手に対立していればいい。ところが、患者の命を扱っているところですから、被害は患者に出ざるをえません。深刻な事態が起きていることは想像に難くありません。稿を改めて書くつもりです。

 Jさんが最後ところで語っているように、とにかくこれで院長や市長があてにしていた「札医大への丸投げ」の一角が早くも崩れてしまったようです。残る外科医が退職されたら、外科は札医大との縁が切れてしまいます。
 なお、コメント欄には二人の外科医が退職する旨の書き込みがありましたが、どうなるかは静かに推移を見守りましょう。コメントを寄せてくれたお二人の方がなんらかの根拠をおもちで発言しているように感じます。

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 私の目的は内部情報の暴露ではありません。根室の医療を安心と信頼のおける医療へと変えるためのものです。
 今回は経営ではなく、医療の面から採り上げましたが、コメントに寄せられる情報や匿名で寄せられるメールの情報を適宜選択して、わたしの意見を述べていくつもりです。小さくとも根室にしっかりした医療機関と医療機能を残すための戦いです。
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*#1220 「ブログ炎上?:地域医療改革の烽火(1)」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-25

 #1224 『「輪=和」の広がり:市議3名が市民説明会開催要望書提出』
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-01

 #1226 「地域医療改革の烽火(2):総論」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-10-03


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 「やっち情報」さんのアウトポイント1060はすごい。
 たった9人のメンバーのちっちゃな村ですが、中身はそれぞれユニーク。
 
当ブログと共に「根室情報」をぜひご贔屓に。
 応援ありがとうございます。・・・・・m(_ _)m


#1226 地域医療改革の烽火(2) Oct. 3, 2010 [33. 地域医療改革の烽火]

 ふるさとに戻って塾を始めて7年、いや8年だろうか、最初の生徒が数年前に「先生、道医療大へ合格したよ、大学院まで行くからね」と元気にそう言っていた。中2で入ってきた最初の生徒だった。
 中1の最初の生徒が昨年二人看護専門学校へ進学した。夏には薬科大へ進学した生徒が顔を見せに来てくれた。そして先月またひとり推薦で道内の看護学校への進学が決まった。小さな私塾で、一クラス10人以下だから塾を巣立っていった生徒の人数はそう多くないが、医療関係への進学が数名いた。

 誰かが戻ってくるかもしれない、そのときに市立根室病院が夢をもって働ける健全な経営の病院であってほしい、「地域医療改革の烽火」はそういう願いもあってのことだ
 根室市が夕張市のようになったら、市立病院はなくなる。毎年10億円(昨年度は11.7億円、年々増え続けている)を超える赤字では経営がいつ行き詰るか不安があって当然である。就職したはいいが、数年で市立病院ではなくなり診療所になれば、職員の80%は職を失い残った人も給料は4割カットだろう。そのような経営不安定な病院で若い人が夢を抱いて働けるだろうか?
 
看護師さん集めに必至になるよりも、経営の建て直しを先にすべきなのだが、そちらの努力はさっぱりなされない。事務長も院長もそろって経営能力がないのだろう。医師はその技倆が確かなら、それだけでも十分だ。両方兼ね備えた医師なんてそうそう見つかるものではない。

 医師が集まらないことばかりが注目されているが、上述のような理由で若い看護師さんも集まらない。
 医療もサービス業の一つである。根室に限ったことではない、市立病院は釧路もあまり評判がよろしくない。「接客態度」はどうあるべきか、何かトレーニングはなされているのだろうか?閉院した釧路医師会病院のそれは優れていた。市立病院から転職してきた看護師さんはカルチャーショックを味わうことになる。A院長の経営方針が徹底していたから、釧路根室管内ではCSが一番だったかもしれない。
 医療サービスの技術と質の向上に不断に努力する中からしか、夢や希望や働き甲斐は生まれてこない若い看護師さんの採用が困難な中で、定年を迎える看護師の大量退職が近づいている。看護師さんの採用問題一つとっても根室の医療は瀬戸際に来ている

 一部の患者や付き添いの家族のマナーが悪く、医師側にも不満はあるだろうが、患者側にも提供される医療の質に関する不満をよく耳にする。
 医師がよく変るが、治療方針がまったく変り、以前の治療を否定されると、その先生の治療も次の先生が来たら・・・同じことではないかと患者は現在進行中の治療方針が不安になる。誤診はどこにでもあるが、親戚・知人に実際に起こった実例をよく耳にする。
 家族が亡くなったが、主治医が不在で他の医師が説明をしたという話も聞く。その後も主治医による説明はなかった、病院はいったいどうなっているのだろう。昔はこんなことはなかったのではないだろうか。

 医療事故に関する裁判も起きている。これも以前はなかったことだ。病院の医療事故管理はどのようになされているのだろう。そして事故の後の再発防止策はどのようにとられたのだろう、そういう疑問をもつ市民もいる
 病院はそういう情報を市民へアナウンスすることがない。情報はほとんど出てこない。いったいどのような方針で院長は病院を運営しているのだろう。疑問は次々わいてくるが、病院側からは一切説明がなされない。

 先日、北大医局関係者と思われる人からコメントがあった。小児科の夜間特別診療をやめたいが、その意向は市民へ伝わっていますかというものだった。病院からそういうことを聞いた人はいるだろうか?いたら、日時と説明者を特定してコメント欄へ書き込んで欲しい。病院側が情報公開に努力しているのなら、それはそれとして評価したいが、ないだろう。
 私は病院側が積極的に情報を公開して、患者や市民とコミュニケーションする場が必要だと思っている。院長にも事務長にも市長にもそういう姿勢がまったくみられない。嘘と偽りの「改善プラン」があるのみだ。
 それにしても、市の予算を使って飲み食い主体の活動をしている「医信伝心ネットワーク」って存在理由があるのだろうか。北大医局の要請の受け皿にはなりそうもない次元の違う活動だ。

 病院の経営状況に関しては、「広報ねむろ」では黒字だという説明がグラフと共に載っているが、その一方で根室新聞も北海道新聞も赤字だと報道している。先日も北海道新聞に2009年度11.7億円の赤字だという記事が載っていた。いったい、何が本当のことなのだろうというのが市民の実感だろう。

 医療と経営の両方のから、できるだけ具体的に語っていこうと思う。このままではジリ貧で、経営破綻を迎えることになるというのが私の結論である。なんとしてもそうした事態を防ぎたい。

 「広報ねむろ10月号」が昨日配られた。「市長就任2期目に向けて」と題して市長が所信を述べている。一部抜粋しよう。

私は今、お互いに胸襟を開いて話し合い、そして一つの目的に向かって「一丸になる」という気運が、市中でたいへんに高まってきていると感じており、まことに心強く思っています」

 病院建て替えでは一度も市民説明会を開くことのなかった市長の言とは思えない。市議3名から市民説明会開催要求が出るなどとは、この原稿を書いた時点では予想だにしなかったのだろう。折悪しくこのような所信を表明してしまっては、市民説明会を開かざるをえまい。自分の首を絞めた。
 高まりはじめたのは病院建て替え事業の乱暴な進め方に対する市民や市議からの批判だ、あなたと「一つの目的に向かって一丸になる」(?)誰がだ、勘違いしてもらっては困る
 病院建て替え市民整備委員会への説明で市民への説明が済んだ、「これ以上説明するつもりはない」と市議会で市長が答弁したのは今年のことだ
 「胸襟を開いて」だって、絵に描いたような白々しさが広がっていく。自己中心で、反対意見に耳を傾ける度量もなく、バランス感覚も大局感もない。こんな低劣な市長に信頼を寄せる市民が何人いるのだろう?寄ってくる者は、私的利害で結びつくか、お互いにそれぞれの団体運営を恣意的にやって行こうという者がほとんどではないのか。

 なぜ、こういう昂揚した所信を書いたのか分析してみるのも一興である。「根室まちとくらしネットワークフォーラム*」の座長が挨拶に行ったからかもしれない。地元の若手経済人を主体とする強力な翼賛機関ができたとほくそ笑んだのだろう。お互いに旨味のある連携だ。
 とにかく、そういう喜びと自信がこういう所信表明となったのだとしたら、よほどおめでたい人だ。2度の無投票当選を果たした上に、またひとつ支援団体が立ち上がったのだから、うれしくてうれしくて舞い上がってしまったのだろう。
 ピークをすぎれば後は下り坂、いろんなことが不都合な方へと転び始める。市民の信任のない市長にはいろんなことが弱り目に祟り目となりそうな気配が漂ってきた。
 普通の神経なら市民の信任を受けていないことを憂えるはずだが、この人はそういうバランス感覚や大局観をもち合わせていない。戦略なき、行き当たりばったり人。事務長も院長も同じ種族では地域医療がもたない。

 このシリーズは思いつくままに書き連ねるつもりである。まとまりのないものになれば、あとでしっかりまとめることになる。今回は総論のみ、個別具体論は追々展開されるのだろう。まあ、じっくりお付き合いいただきたい。ゆるゆると書くことになるだろうから。


*「根室まちとくらしネットワークフォーラム」
 お誘いを受けたメンバーはわけが分からないだろうが、十分な理由があって、座長が市政批判をするわけがないのである。私益をあれこれ考え、妙案だと勘違いしてNMKNFは市政翼賛機関として立ち上げられたのだろう。生き残り戦略のつもりだったのかもしれない。もちつもたれつ、典型的な根室の旧弊がここにもある
 やることが幼すぎ、その余りに単純な構図に私は笑ってしまった。意図が見え過ぎで恥ずかしい。こういう手合いが根室の町を衰退させてきたと断言してよい。根室の言葉では「こすっからいやつ」という。「みったくなし」とも云うぞ。
 以前このフォーラムに言及したときに、根拠を書けとお二人の方からお叱りのコメントをいただいたが、いずれ新聞公表事実を書く時が来るのかな、とここまで書けば賢明なメンバーは気がついただろう。
 問題は事実を知った後にどのように動くかだ。それぞれ商売上のつながりは多少なりともあるだろうが、根室市民として公益を優先して考え、まっとうな意見表明に努力してもらいたい。
 私なんかよりも地元経済人こそ、その発言に勇気が要る。まかり間違えば商売上の嫌がらせがある。いい役人もいるが、役所とは基本的にそういうところだ。たてつくものには嫌がらせをする。嫌がらせのためならいろんな屁理屈を動員する。そうした実例を最近耳にした。いやごく最近目でも見た。どの部署の、だれがとはいわないが、下から上まで同じである。
 多少の不利益を覚悟で、自分の子供に恥じない行動をし、勇気をもって正論を貫く。オヤジは背中で語らねばならない。
 座長はやっていることの幼さから見てとても大人には見えないから、そういうことをも考えながらメンバー選びをしたのではあるまい。そこまで人が悪いとは思っていないよ。
 根室人は何をしていても付き合ってみると存外人がいいものだ。市民説明会開催要求に対してしっかりした意見表明をすれば、その勇気には敬意を払おうではないか。
 ピンチはチャンスとも云うだろう。臨機応変に対応できなきゃ生き残れないぞ。チャンスだ!思い切って舵を切れ、さあ、考え直して覚悟を決めて一緒に戦おうぜ。

 根室の町が財政破綻したら一番困るのは誰だろう?市職員だけではないぞ、取引業者もダメージを受ける。なんらかの契約関係にあり、市からお金が出ていれば、それらはほとんどが切り捨てになる。
 市長のいうことに何でもイエスと云っていれば旨味があった時代はとっくに過ぎ去った。頭を切り換えろ、バランス感覚、大局観、臨機応変、どれも経営には大事なものだ。どれを欠いても企業の存続は危うい。幼い社長のままでは社員が企業の将来に不安をもつ。
 大人の企業人へ成長するチャンスだ。「共育」が君らのモットーではなかったのか?云うだけでなく実践して、幼児性を払拭してみせろ。見事にできたらebisuが褒めてやろう。


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#1223 足し算もできない大人、昨年度赤字11.7億円:財政再建対策特別委 Sep.30, 2010 [33. 地域医療改革の烽火]

 根室の中学生の学力がこの数年間さらに急速に落ちている。今年度の学力テストは北海道は44位から転落し、ビリになったようだ。その北海道14支庁管内の中で、根室は最下位である。端的に言えば全国一学力の低い町だということだ。私塾経営者としてこの現状を深く憂えるものである。
 週2日はブカツを止め放課後補習に当てる、ブカツを5時までに制限する、土日終日ブカツを禁止するなどいくつかの有効と思われる提案をブログ上でしているが、一向にやらない。市教委と学校は根室の子どもたちの学力向上にとって抵抗勢力なのか?
 さて、今日の北海道新聞を見て驚いた。大人がどうやら足し算もできないらしい。選りすぐりのメンバーで構成されているはずの「市立病院の財政再建対策特別委員会」は何にも理解できないらしい。支離滅裂、辻褄の合わない市側の説明に肯くばかりでは、小学生に笑われます。解説は後でするから、まずは記事をお読みいただきたい。
 なお、この記事がオンラインニュースに載れば、URLを貼り付け、タイプ打ちした記事は削除させていただくことになるので、あらかじめお断りしておく(この手の根室地域版の掲載記事がオンラインニュースに載ることはほとんどない)。

市立病院改革計画
 
市からの繰り入れ増額
  10年度以降3億~5億円 患者の減少反映
【根室】市立病院の財政再建対策特別委員会(山本連治郎委員長)が29日、同病院で開かれ、病院事務局が病院事業改革プラン(2009~13年度)を実態に即した内容に修正することを報告した。病院建て替え費用や、医師不足による患者減を反映した結果、病院事業会計への一般会計からの繰り入れは、年に3億~5億円程度増加する。(幸坂浩)

 改革プランは、市が08年度に発行した公立病院特例債を確実に償還するため策定。当時はまだ建て替えが決まっておらず、建て替えに伴う収支増などは反映されていなかった。プランの修正は10年度以降が対象。建て替えに伴う支出増を織り込んだだけでなく、計画通りの常勤医が集まっていないことによる患者減と収入源を反映させた。
 この結果、一般会計からの繰り入れは、年に3億~5億円程度増加。新病院が開院する12年度は、当初計画比5億3千万円増の11億9500万円となる。
 また、現在は199床ある許可病床を、建て替え後は135床にすることが決まっており、10月にも減床を前倒しで実施する。これで09年度は50%に満たなかった病床利用率は10年度以降は80%台になる。11年度以降は70%を切ると交付税が減額される見通しだったが、減床前倒しにより、興不在は回避できる。
 一方、プランの実施初年度となった09年度決算によると、一般会計からの繰り入れは当初計画比4億2700万円多い11億7300万円だった。医師不足による患者減などが理由で、特別委の委員は「新病院になれば医師が来てくれると期待したい」と話していた。

< コメント >
 せっかく幸坂記者がいい取材記事を書いてくれたのだから、新聞では書きたくても書けないだろうことを、ebisuがストレートに書こうと思う。

【年額11.7億円の大赤字の事実】
 「一般会計からの繰り入れ」とは実質赤字のことである。民間の損益計算書では経常損失に該当すると見てよい。「広報ねむろ」では病院事業は黒字と報告されている。6月の広報にあるはずだから確認されたら良い。
 つまり、2009年度病院事業は年額11.7億円もの損失を出したということだ。知らない市民が多いだろう。なにしろ、市側は病院事業は「黒字」だと市の広報で宣伝しているのだが、それは大ウソである。名目ではなく、きちんと実質を説明しろと言いたい。

【インチキ改革プラン】
 2008年度に策定したプランよりも2009年度実績は4.27億円も赤字が膨らんで、11.73億円にもなったとある。1年先のことすら4億円もの狂いを生ずる計画とはいったい何なのか。民間企業なら担当役員はクビだ。
 病院事業予算は毎年同じような額の差異を生じている。つまり、計画はひどく杜撰で、恣意的なものである。この好い加減さにはあきれてしまう。
 結論を言おう、修正された計画もアンダー・エスティメイトである。数億円の差異が出るだろう、説明しよう。

【建て替え後の損失は15億円以上になる】
 委員は足し算もできない人ばかりのようだ。だれがこんなメンバーを選んだのか?市長の諮問委員会だから、市長に都合のよいメンバーだけが選ばれている。病院建て替え整備市民委員会がそうだっただろう。あそこに説明しているので「市民への説明は終わっている、これ以上やるつもりはない」と市議会で本田市議の質問に長谷川市長が答えている。この委員会も同様で、市長の翼賛機関に過ぎない。
 さて、小学生でもできる算数の説明をしなければなるまい。バカバカしいにもほどがある。すでに年額11.7億円の実質赤字だから、それに建設後の償却負担4億円前後を加算すると15億円は越えてしまうだろう。
 こんな簡単な足し算すらできないのなら、恥ずかしいから委員を退くべきだ。このような好い加減な委員会で、また市民が承認したなどと市側にいいように利用されては困るのである。
 このように根室はマチの有力者然とした大人が一番程度が低い。その低い者たちが寄ってたかって、市長と一緒になって根室の夕張市化を促進している。

【病床利用率70%】
 135に減床しても病床70%では95ベッドの稼動が必要になる。昨年の数字だったか、90前後だったはずだ。麻酔科医と外科医が退職しているから、さらにベッドの稼動数は下がると見るのが「常識」だろう。
 「前倒しで減床」したってとても70%は無理で、交付税は減額されるのはほぼ確実だ。
 数字をひとつもチェックしない(できない?)で、病院側の主張を鵜呑みにする委員、異議を唱える一人の例外もない。

【医者が増えれば改善するというのは大ウソ】
 すでに16人にまで常勤医が回復しているのに、昨年は11.7億円の赤字、今年は12億円を超えるだろう。常勤医が3人まで減少した年よりも赤字幅は大きくなっている。なぜそんなことになるのか不思議だろう?事実としてそうなっている。それゆえ、医師が増えても、いまのやりかただと病院の損失は縮小できない。

【来年度の見通し】
 外科医と麻酔科医が退職し、補充がつかない。それどころか、市の幹部が北大小児科医局でバカな説明をしてしまったから、小児科の引き揚げが現実化しつつある。先にやめた外科医が引っ張ってきたドクターも今後どうなるか。他にも懸念材料だらけである。4月以降医師が何名か退職する可能性が大きい。道からの派遣医4名も、再来年には期限が切れる。市長と事務長はあきれるほど医療「音痴」である。根拠のないことを言うつもりはないから、おいおいブログで明らかにしよう。
 建て替え後の常勤医が仮に12名とすれば、病院事業赤字は20億円前後になりかねない。私たちは市の財政破綻という、たいへんなリスクにさらされている。
 そうした大きなリスクがあるのだから、市長は市民説明会を開いて直接市民へ説明すべきだ。

【勝手に減床を決めるな】
 135床に前倒しで減床するという。誰がそんなことを許可した。療養病床の問題が未解決だ。地域医療協議会は2年前に市立病院の休床分を療養型へ振り替えるべきだと提言している。療養病床がひとつもない市なんて、全国に根室以外にあるのだろうか?療養病床がないのはとっても恥ずかしいことだ。そして、年寄りを抱えた家族がたいへん困ることになる。介護施設と医療施設は役割が違い、代替できない。市長は介護施設がベッドを拡張するから大丈夫といっている。実際には介護施設ではケアできなくなった多くのお年寄りが、市内の精神科の病院に多数入院して亡くなっているのが現実の姿だ。精神科合計200ベッドの大半が本来は療養型病床で介護すべきお年寄りだろう。また、根室周辺の町の療養病棟に入院して、家族に看取られずに亡くなるお年よりも増えている。地元の病院で親戚・知人に看取られながら死にたいという切なる願いもかなえられずに亡くなる。
 抑制用の薬剤を使うとお年よりは急速に呆けていくし、歩く体力を失い、半年~2年前後の短期間で死んでいく。療養型でケアすれば、お年よりは何年も生を永らえ、自然な体力の衰えと共に子・孫・ひ孫・親戚・友人に看取られて亡くなる。
 療養型病棟をもつ周辺の町の病院からは、自分のところでケアすべきだと非難が始まりつつある。ほんとうにこんな恥ずかしい町のままでいいのだろうか?自分の町のお年よりは自分の町で最後までケアするというビジョンをもたなくていいのか?根室をそんな貧しい町にわたしはしたくない。

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#1222 誰か反対のものはいるか?:芭蕉湾、渚の喪失に思う Sep. 28, 2010 [33. 地域医療改革の烽火]

 何年度だったか忘れたが、道立高校入試英語長文問題に日高の植林の話しが載っていたことがある。
 山から大量に木を伐採し続け山が荒れると、河川から泥水が海に流れて浜が荒れ、魚やウニが獲れなくなった。山が荒れたら浜が荒れることにある漁師が気がつき、植林を始めた。たったひとりでだ。数年やっているうちに賛同者が増えていった。やがてたくさんの人が植林に参加し、前浜は徐々に豊かな漁場に変っていった。いまでは砂漠のような海底が、「海藻の茂る豊かな森」に変っている。
 浜は山の状態を映している。山を荒らしたら、浜も荒れる。

 根室湾は芭蕉の形に似ていることから、かつて芭蕉湾と呼ばれていたことがある。根高旧校歌に「芭蕉湾とに打ち寄せる♪潮に鯨をゆあみして~♪」の一節にもあるように、ポプラ並木の旧校舎のあった大正町から当時は遮る建物もなく文字通りの芭蕉湾が見下ろせたのだろう。
 花咲小学校からまっすぐ下がったところは、いまは蟹祭りやさんま祭りの会場だが、団塊世代が小学生だったころは砂浜だった。なんどか先生は砂浜で生徒を遊ばせてくれた。
 「ニホン手ぬぐい」は団塊世代は知っているだろうが、それ以降の世代はあまり見たことがないかもしれない。緑町、日専連ビルのある所に「むらさきや」という染物屋さんがあった。いまは場所を移転して営業している。ろうけつ染めの染料などが浅い桶にいくつも置いてあった。商店の宣伝用の「ニホン手ぬぐい」は昔はほとんどこのお店で作られていたのだろう。
 砂浜で友だちとニホン手ぬぐいの端をもって、水を潜らせると、イカの幼生、小さなエビ、小さなカニ、なんだか分からない小さな生き物たちが何匹も蠢いている。獲っては海に戻し、また掬って眺め、海に戻す。好奇心の塊の子どもたちは豊かな前浜を肌で感じていた。
 本町の坂を下るとすぐに海だった。石造りの突堤が50メートルくらい海に突き出ていた。50㌢から1mほどもある石が並んでいた。浅瀬だから、裸足になって海に入って遊んだ。石の突堤には黒い螺(ツブ)がびっしりついていた。その横を小魚たちが泳いでいく。ヒトデもいた。いい遊び場だった。
 右手に貸しボート小屋があり、明るい太陽の下で夏はたくさんの人がボートに乗って楽しんだ。時折数百匹から千匹もの魚の群れに出会いながら、弁天島にもすぐにいけた。あそこにはウニがたくさんいた。獲って海水で洗い、ジュルっと口に入れると、海水の塩味とウニの甘みが混ざって溶ける。
 その左手側は缶詰工場だった。日本合同缶詰の第2工場だったかな。その辺りでは100人から200人もが並んで釣りをしていた。釣りをしていると数百匹の魚の群れが何度も周回してくる。海は魚だらけだった。3~4時間もあれば、釣りの下手な私でも100~200匹は釣れた。
 汐見町側の海岸も釣り場になっていた。
 当時、湾内で釣った魚が油臭いということはなかった。いまより漁船はよほど油の処理が悪かったはずだが、海はきれいだった。花咲小学校下の砂浜が大きな浄化作用をもっていたのだろう。
 砂浜も石の突堤も、いつのまにかコンクリートの岸壁に変ってしまった。海で遊ぶ子どもたちはいなくなった。コンクリートの岸壁では安全に遊べるところなどない。根室の子どもたちにとって、海は遠い存在になった。
 砂浜と渚が埋め立てられたその場所で毎年カニ祭りやさんま祭りが行われている。なんだか大きなものを失ったなと、祭りの喧騒の中であの渚の懐かしさがこみ上げることがある。

 埋め立てを陳情し、それを道が受け入れ、砂の渚も石造りの突堤も失われた。海は汚れ、湾内で獲れる魚は油臭くなり、魚を求めて釣りの愛好者は芭蕉湾を去った。

 おそらく、埋め立てを計画した人たちは、あの渚で遊んだことのない人だったのだろう。一度でも子どもの頃にあの豊かな砂浜で遊んだら、たくさんの小さな生物たちをその目で見たら、とても埋め立ての計画などできなかったに違いない。
 港湾整備関連補助金と売上を求めて、市政と業者が一体となって狂奔した結果が、油臭い魚の海だ。あのときもうすこし自然を残す工夫はできなかっただろうか?いまになって後悔しても子どもたちが遊んでいたあの砂浜や石の突堤は戻ってこない。
 天気のよい日は自転車で海岸を回ってみるが、釣りをする人は50人もいない。お金がなくても釣竿さえあれば、根室市民は年中活きのよい魚が食べられた。チカはワカサギよりもずっとおいしい。岸から釣れる小魚が日本一豊かな町だった。

 日高の漁師が植林をしている間、私たち根室の人間はなんと愚かなことをし続けてきたのだろう。
 私は日高漁師の植林活動と根室の浜の昔話を通して、いまの話、根室の地域医療が崩壊してしまった話しをしている。

 地域医療が荒れ果てたのは、その前に何かが壊れたからだ。誰と誰が、なにを、どのように壊したのか、現状がどのようになっているのか、お寄せ戴いた材料を使って調理し、自分の言葉で語りつむぐつもりである。
 どこまで書くかは、60億円もの巨費を投じてなされようとしている現行計画の全面的な見直しを要望した先の提案(#1220の三つの要望)に市長がどのように答えるかにかかっている。

 わたしは崩壊しきった根室の医療の現実が白日にさらされてもいいと思っている。市財政の破綻を避けられるなら、それもしかたがない。その後にきちんとした体制で出直せばいいだけだ。たかだか半年から1年で見直しはできる。厳しい現実が待っているが、傷は浅いうちに治すべきだ。放置すればさらに深くなる。

 日高の漁師がたった一人で植林を続けることで、それに共感する者たちが続いた。そして海は豊かさを取り戻した。根室人にだってできないはずはない。
 市民が徹底的に議論をし、地域医療の将来についてビジョンとコンセンサスを創りあげて、35億円で病院を建て替え、市の財政破綻を避けたいと思う。
 誰か反対のものはいるか?

*#1220に載せた三つの要望⇒残り日数あと2日
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-25

(1)病院建設後の5年間の損益見通しについて、資料をそろえて説明すること。シミュレーションは最悪の条件も入れてやること。病院側で作成した資料を確認してから、不十分と判断したら条件については具体的な指示をします。

(2)現行計画での建て替え中止を発表すること
 いままでの議論を白紙に戻し、徹底的な市民参加による基本仕様、場所、療養病床の問題、総事業費などをゼロベースで議論し、62億円の総事業費をおおよそ60%の35億円程度までカットすること。関係部署も協力してきちんとやれば半年で結論は出せます。
 財政破綻を避けるために、提案は無視されないほうがよろしいと思います。

(3)市立根室病院への信頼と安心を取り戻すために必要な措置を講ずること
 失った大学医局と信頼関係を取り戻すこと。支援いただいている複数の大学医局との信頼関係を自ら壊すような行為や政策は直ちに取りやめること。他にも院内に必要な具体的な措置がありますが、いまは述べません。

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#1221 内部情報提供者の保護について Sep. 27, 2010 [33. 地域医療改革の烽火]

 9月17日と20日の2度にわたる「ブログ炎上(実はボヤ)騒ぎ」で、数名の方から内部情報が書き込まれました。市側は病院建て替えに関しても、病院の赤字拡大に関しても市民説明会を開かず、重要な情報を公開しませんから、こうした内部情報の提供は市民が病院運営の事実を知る唯一の手段となっています

 コメント情報だけでも内部の様子や赤字が拡大し、今後も同様の状態の続くことはわかります。あの騒ぎの後、数名の方からコメント欄では書けない内容の情報をお寄せいただいています

 ebisuはこれらの情報を分析中です。こんご分析した結果を状況に応じて公開することにします。情報を提供いただいた方たちは、病院の恣意的な運営に嫌気がさしているようです。ebisuが頑張っているのをみて、内部事情に無知なebisuに正しい事情を教えて応援してやろうということなのかもしれません。
 わたしは予算や決算数字を数年分眺めてそれなりに背後に重大な事実が隠されていることは気がついていましたが、それがどういう仕組みで誰がやっているのかについては知りませんでした。院内で起きている重要な事実についてもまったく無知でした。ブログ炎上騒ぎをきっかけにこれらのことを知ることになりました。

【内部情報提供者の保護に関する法律】
 内部告発に関しては公益通報者保護法があって、内部告発による仕事上の不利益を防止するために情報提供者の保護がなされています。もちろん公務員は保護の対象者です。

*内部告発(ウィキペディアより)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E9%83%A8%E5%91%8A%E7%99%BA

*公益通報者保護法(ウィキペディアより)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E7%9B%8A%E9%80%9A%E5%A0%B1%E8%80%85%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E6%B3%95

<保護の対象者>
2条2項は、「公益通報者とは公益通報をした労働者」と規定する。この労働者とは、同条1項括弧書きにより「
労働基準法第9条に規定する労働者」である。ただし、労働基準法第9条の対象外であっても公務員は公益通報者保護制度の対象者となる(本法第7条)。

【公務員の告発義務】
 公務員には職務上知りえた犯罪事実については刑事告発の義務があります。倫理上の問題と法的な問題は分けて考えなければなりませんが、どこまでが倫理上の問題なのか、どこからが犯罪になるのか、法律の専門家でも意見が分かれることがあるでしょう。微妙な問題をはらんでいます。あきらかな違法行為を放置しておくと管理責任を問われます。
 わたしは所得税法の専門家ではありませんが、差し障りのない範囲でいうと、寄せられたコメントに、医師招聘活動を名目にした月2回の出張旅費支給がありますが、おそらく経費としては認められないでしょう、所得税法違反の疑いがあります。判断は形式主義ではなく実質主義です。
 こういう案件に関してはきちんとした会社は適法な処理をしています。思いつくだけで二通りの適法な処理がありえますが、予算管理を見ても一般の会社に比べて管理水準が相当低い。たぶん何にも知らないのではないですか、歴代の事務長がきちんと仕事をしていないからこういうことになる。医療のことについてはほとんど無知、そしてマネジメントについてもきちんとしたスキルがない。何より学習意欲がない。以前は建て替えのほうの責任者だったというではありませんか、管理スキルがないことはそれだけでもはっきりしています。
 前々事務長といい、市長は何を基準として病院事務長人事をやっているのでしょう。少なくとも仕事のスキルで人選しているのではありませんね。理由なしに人選しませんから、事務長人事は市長の側にこういう人物を選ばなければならない理由があるのでしょう。いろんなことが読めてきます。
 そしてこんな瑣末な問題とは比較にならない大きな問題が他にいくつかあるようです。一見別々に見えますが、すべてひとつの連関の中にあります。誰がどのように根室の地域医療を崩壊させてしまったのか、追々あきらかにしていきます。

 公務員の告発義務について一般的な内容は以下のURLをクリックしてください。
*公務員の告発義務
 
http://www.eonet.ne.jp/~ombudsman/naibukokuhatu-3kouhatugimu.htm


【封じ込め措置】
 コメント欄にもいくつか重要な内容が書き込まれています。立場を変えてみますと、病院当局や市長にとってはまことにまずい情報があります。
 情報提供の「犯人探し」が始まる可能性がありますので、病院内あるいは市役所内で、「犯人探し」をする場面を目撃したら、場所・時間・人物を特定して匿名で結構ですからお知らせください、
とここまで書いておけば情報隠蔽のおかしな動きはできないでしょう
。彼らにはいま急いでするべき仕事があるはずで、犯人探しをしている暇はない。
 情報ソースの秘匿に関してebisuにできる措置はやります。わたしは情報を寄せてくれた数名の人との信義を大事にしたい。

【方針】
 こんご、ebisuはこうした情報をつき合わせて、分析した結果をブログで公開するつもりですが、生データをそのまま公開するつもりはありません。情報提供者への配慮です。

 ebisuが判断を間違えないように、ブログを読んで自分が知りえた情報を提供してくれる方がこれからも増えるでしょう。味方がいるのは心強い。
 ブログに書いたことが万一事実と異なる場合はコメント欄なり、匿名のメールで結構ですので、ご指摘ください。

*コメントが多数寄せられた関連ブログ
 #1209 麻酔科医退職へ Sep. 17, 2010 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-18

 #1212 「市立根室病院で何が起きているのか:麻酔科医と外科医の唐突な退職」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-19-2 

 #1214 ベビーシッターを探しています:発熱時の判断チャート
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-20-1

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#1220 ブログ炎上?:地域医療改革の烽火(1) Sep. 26, 2010 [33. 地域医療改革の烽火]

 昨夜9時ころ気温は7.3度、今秋はじめて10度をわった。大雪山系旭岳が22日、富士山は例年より12日早く25日に初冠雪となった。夏暑いと冬は寒い、あるいは雪が多いというがどうだろう。根室は雪が少ないが、お年寄りが多い北海道は雪掻きが大変だ。とくに内陸部は雪が深い。本州も山間地は同じような事情を抱えている。

  二日前に一時コメントが殺到しブログ炎上かと思いきや、ボヤですみました。他の方のブログにまで「ebisuさんのブログが炎上しています」と「通報」があったようです。
 炎上と云うほど多くはなかったのですが、あるコメントに対する賛否両論、コメントを丹念に読んでみると正直な方が多いことがわかり、「根室人の人のよさ」を実感しています。
 市当局や病院事務局が重要な情報を公開せず、病院運営の実態を隠蔽する限り、こうした内部告発コメントは避けられません。実情を知ってもらわなければ、根室の地域医療が完全崩壊してしまうという危機感を病院内部の人が抱いているということです。
 ボヤ騒ぎで、読者の皆様、たいへんお騒がせ、またご心配をおかけしました。
                               ... m(_ _)m

 市立根室病院については、毎年10億円を超える実質赤字という経営問題、医師確保や院内の人間関係、マネジメント、建て替え、でたらめな院内情報システム開発、大学医局との折衝や信頼関係構築など多くの個別具体的な問題を抱えていることがわかりました。常勤医が16名に増えたのに、赤字が拡大した理由の一端も内部情報でわかりました。

 いろんな内部情報や応援メッセージがありましたが、病院内部にも、現状を変えなければいけないと強く思っている方々がいるようです。とんでもないことが起きてしまっている、内部ではとめようがないという悲鳴のようにebisuには聞こえました。
 信頼と安心の地域医療がすでに崩壊しています。ブログですべてを書くことはできません。知りえたことの一部を書くのみです。

 すべては市長の医療に対する考え方、仕事の指示の仕方に原因があります。無理な医師招聘を重ね、マネジメントを度外視してきたツケが回ってきています。お気の毒ですが現場の事務長や院長のマネジメント能力の欠如も指摘せざるを得ません。北大医局へ出向かれた方の見識の低さや無神経さも驚くばかりです。平成18年に旭川医大が臨床研修医不足から派遣医を引き揚げ、3名にまで常勤医が減ったときに踏みとどまって支えてくれた前院長に対する掌を返したような仕打ちも根室の医療政策の信用を著しく傷つけました。困ったときに助けてもらった恩を忘れる町にしてほしくありません。
 わたしはこれほどひどいとは考えていませんでした。じつはもうすこし根室の医療に期待と信頼をよせていました。トップが腐っているとこうも現場が腐敗するのですね。以前あった不祥事は、こういう市長の政策への警告だったのでしょう。省みればあのときに政策を変更すべきでした。そうしたら今回のようなことはなかったでしょう。

 不幸なことに仕事のできない無投票当選市長が2期目に入ってしまいました。民間会社ならとっくにつぶれて害がなくなるのですが、市役所はまだしばらくはつぶれず、害は広がるばかりです。地域の中核病院である市立根室病院への「信頼と安心」はすっかり崩壊しています。

 内部で働く人々に危機感をもっている方が少なからずおられるようです。現実の危機を解消するために私は市民説明会の日曜日開催を強く要望します。繰り返し開くべきです。討議すべき内容を箇条書きにします。

(1)病院建設後の5年間の損益見通しについて、資料をそろえて説明すること。シミュレーションは最悪の条件も入れてやること。病院側で作成した資料を確認してから、不十分と判断したら条件については具体的な指示をします。

(2)現行計画での建て替え中止を発表すること
 いままでの議論を白紙に戻し、徹底的な市民参加による基本仕様、場所、療養病床の問題、総事業費などをゼロベースで議論し、62億円の総事業費をおおよそ60%の35億円程度までカットすること。関係部署も協力してきちんとやれば半年で結論は出せます。
 財政破綻を避けるために、提案は無視されないほうがよろしいと思います。

(3)市立根室病院への信頼と安心を取り戻すために必要な措置を講ずること
 失った大学医局と信頼関係を取り戻すこと。支援いただいている複数の大学医局との信頼関係を自ら壊すような行為や政策は直ちに取りやめること。他にも院内に必要な具体的な措置がありますが、いまは述べません。

 市長は病院建て替えについても、地域医療政策についても、一度も市民説明会を開かず市民の信任のないまま、自分の考えを強引に推し進め、根室の医療を崩壊に導いてしまいました。
 私は過去形で書いています。この崩壊は近い将来顕在化し、現実の姿をとることになるでしょう。いまなら、まだ間に合います。被害を最小限にとどめることはまだできます。
 市議会病院建て替え特別委も市民整備委員会も何一つとして病院建て替え問題には提案はおろかチェック機能すら果たせなかった。唯一救いだったのは、現場の担当者が私がブログ上で公開した仕様の一つを滑り込ませてくれたことだ。市議会は市長の地域医療政策についてもひとつもチェックできていないようにみえる。市議会は具体的な政策提案と市政チェックの場だ、根室によくある「狭小な村」の一つになってはいけない。
 かくして、無投票当選市長が暴走し地域医療を崩壊させつつある。責任の半分は責務を果たさなかった市議会にあるのだろう。

 市長は市民の声に耳を傾けるべきです。正直に誠実に仕事をする、これが最後のチャンスとなるでしょう。ebisuはしばらく沈黙し、推移を見守ります。

(あらかじめ予想されるコメントに答えておきます。「具体的な根拠を明らかにすべきだ」とのご意見ですが、いくつかの理由から明らかにできません。関係者に法的責任が生じる可能性が大きい。同時に根室の地域医療崩壊が表面化します。ブログの目的はアジテーションではありません、安心と信頼の地域医療を取り戻すこと・・・そういうわけで具体的根拠については一切お答えしませんのでご了解ください。)


(注)*【炎上騒ぎが起きたブログ】
 内部告発を含むコメントとそれに対する賛否両論、賛成あるいは同感7、異論あり2、中間1くらいの割合かな。物言わぬ民ばかりの根室で、ブログという「公の場」でよくこれだけ意見が出たものだと驚いています。
 書いてくださった方、ebisuはプリントアウトしてなんども読み返しますよ。率直で正直な賛否両論、ありがとう。
 コメントは以下の三つのURLをクリックしてご覧ください。市長がどのような考えの基に仕事の指示をし、根室の地域医療の信用を著しく傷つけ、現在の危機を招いたのかよくわかります。わたしたちにはこれら貴重な情報から行間を読まねばなりません。いろいろな事情から内部情報を提供してくださる方は、書けない情報を行間ににじませている場合があります。筆が滑ってうっかりマル秘のことまで書いてしまった方もいるようです。皆さんに本当のことを知ってもらいたくて、わざとすべって見せてくれたのかもしれません。
 仕事上の不利益が生じるかもしれないというリスクを犯してまで、数名の方が情報提供したくれたのは、根室の医療が崩壊しているという強い現場の危機感からだということを理解しなければなりません。
 多少のリスクを犯しても私益より公益を重んじる方が何名かいることがわかってうれしい限りです。問題が起きる都度、いまこのシーンで「売り手よし、買い手よし、世間よし、三方よし」とはどういうことかと問いかけながら、ブログの運営をしていきます。

 #1209 麻酔科医退職へ Sep. 17, 2010 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-18

 #1212 「市立根室病院で何が起きているのか:麻酔科医と外科医の唐突な退職」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-19-2 

 #1214 ベビーシッターを探しています:発熱時の判断チャート
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-09-20-1

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