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#4667 日本のGDPはピーク時からどの程度下がったか? Dec. 8,2021 [91.経済]


 12/7のNHKラジオでの日本総研寺島実郎氏の解説より

 日本のGDPは1994年がピーク、そのときのGDPは全世界の17.9%、いまは5.4%にすぎない。
 ロンドンエコノミストの新年号は日本をほとんど取り上げなくなった。

 日本のGDPのシェアーは27年間で1/3以下に減少したということ。日本経済はとっくに「老年期」へ突入しています。ありもしない経済成長を叫び、赤字国債を乱発、愚かな話です。経済縮小を受け入れたらいいだけ。
 建物や土地が余り値が下がるし、首都圏の通勤地獄も解消、水産資源量が減っても人口が減れば一人当たり水産資源量は維持できます、人口が減ることで必要な食料の絶対量も減少するので、機械化やシステム化して自動耕作が進めば、食料自給率は簡単に上がりそうです。
 人口が減少すれば、水害の頻発する地域に家を建てる必要がなくなります。がけ崩れのしやすい地域にも家を建てなくていい。
 このように人口減少や経済縮小にはメリットがたくさんあります。人口減少や経済縮小を前提に未来のビジョンと戦略をデザインしていけばいいだけですよ。人口減少下でどうやって地域医療の質を維持あるいはアップするか、智慧が求められています。

 FB友の別海町の元教育長のMさんは、退職した後、ボランティアで子どもたちのバレーボールを支援しています。ふだんは朝早くから畑を耕して、いろんな野菜や果物を栽培しています。みんなで持ち寄って地産地消の即売会にも参加してます。とっても楽しそうに見えます。

 根室管内では別海町や中標津町は野菜や果物の栽培に適していますから、耕作放棄地が農業好きな町民に貸し出されるようなシステムができたら、食料の自給化が進みそうです。地域に住む人たちがビジョンを創って、10年ほどの時間を掛けて、試行錯誤して、必要な条例や仕組みを用意して行かばいいのではないでしょうか。
 人口減少時代、経済縮小時代は、地域に住む人々の智慧が試される時代でもあります。

<余談:日本のGDPの中身は大丈夫?>
 日本のGDP550兆円の内、20-30兆円がなんだか説明のつかないもののようです。政府の説明も歯切れが悪い。ところで、一般会計予算規模は百兆円があたりまえになりました。これもGDPに加算されるので、日本のGDPの20%ほどは政府セクターです。比率はこの30年間で「着実に」上昇しています。この予算規模を維持するために来年は60兆円を超える赤字国債が発行されます。日本のGDPは世界全体のGDPに占めるシェアーが5.4%と1/3に減っただけでなく、政府セクターが増えて中身がスカスカになりつつあります。民間企業の力の衰えが著しい。さらに30年後には日本のGDPのシェアーは3%以下かもしれません。そういう前提で国家戦略を見直すべきでしょう。経済成長と声高に叫んで、いくら赤字国債を増やしてお金をバラまいても効果はありませんよ。政府財政の破綻が早まるだけです。
 インフラの維持がしばらくの間できなくなる、公務員への給料の支払いの停止や大規模な人員整理が起きる、株価が暴落する、急激かつ大規模な円安が起きる。
 そんなことが起きても、そう長いことはありません。しばらくの間きついだけです。そうですね、10年以下でしょう。いえ、とくに楽観論に根拠はありません。政府財政がつぶれても日本という国家がなくなるわけではありませんから。その機能が、しばらくの間著しく衰えるだけです。重篤な病気になったので、お休みの期間がしばらく必要だというだけの話だとわたしは理解しています。
 預金や持ち株や不動産には財産税が課せられ、その大部分が没収されます。赤字国債乱発のツケは国民のわたしたちに回ってくるのです。身もふたもないことを言って申し訳ありません。



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