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#2665-6 次の根室市長選挙の争点:3選出馬表明  May 23, 2014    [25. 根室市長選挙]

 庭は桜の花びらがそこかしこに集まっている。昨日夜の気温は2.4度、とっても寒かった。

 今朝(5/23)の北海道新聞根室地域版に標記の記事が載っていた。暖かい春の便りか、それとも寒波か、受け止め方は分かれる。

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長谷川市長が3選出馬
 選挙戦の有無焦点
【根室】長谷川俊輔市長が22日、任期満了に伴う9月の市長選に出馬する移行を表明したことで、市長選が動き始めた。2006年と10年の市長選では協賛を除く市内の主要政党5党から推薦を受け、無投票当選を果たした。今後は対立候補が出馬するかどうかが焦点になる。(丸山挌史)

 この日、市内のホテルで行われて記者懇談会で、長谷川市長は「北方領土問題が動き出せば行政、経済界ともにこれまで経験したことのない局面を迎える。この変革期に2期8年間で培った経験、人脈を生かしたい」と述べ、出馬の意向を示した。
 過去2回の市長選で、長谷川市長は自民、民主、公明、新党大地、社民の格闘から推薦を受け、共産党も候補擁立を見送っている。4月下旬には市内4漁協や根室水産協会、道東あさひ農協根室支所でつくる根室水産農業団体協議会が支持を表明している。
 自民党根室支部の滑川義幸支部長は「長谷川市長は新病院を建設するなど結果を残している。機関決定はしていないが、推薦する方向」と説明。民主党根室支部代表小沼ゆみ代表も「過去2回の市長選でも推薦した経緯があり、対応を協議していく」と話した。共産党根室市委員会の鈴木一彦委員長は「候補擁立は検討中。ただ、長谷川市長の市政運営について一定の評価はしている」と述べた。
 一方、市内の漁業者らが中心になり結成した市民団体「市長選挙を無風にしない根室市民の会」(酒井鈴夫代表)は現在、広く市民に呼びかけているが、具体的な立候補者の選定には至っていないという。同会は「各立候補者が選挙戦で政策論争を繰り広げられるよう努力を続けたい」と話している。
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 「長谷川市長は新病院を建設するなど結果を残している」?面白いことを言うものだ。たしかに結果は残したが、問題はそれがプラスのものなのかマイナスのものなのかということだろう。

 助役時代に商工会館での説明会で、現地建て替えは斜面だから不可能だと言い切り、嘘の土地単価比較でニホロ地区での建て替えを強行に主張していたのは助役時代の現市長殿だ。交通の便から考えて、現地建て替えか成央小学校を廃校にして建て替えをやるべきだと言ったら、そういうお答えだった。音や斜面を理由にしたが、仕様書に音の出ない工法でやれと書けばいいだけで、方法はゼネコンの方で考えること、いくらでもあると反論した記憶がある。根室の助役はずいぶんいい加減な奴だというのがそのときの印象。
 そのご道新が地権者へ取材して市側の主張する土地の単価が違っているとスクープした。それでニホロ地区への病院移転は潰えた。あそこに建っていたら市民は不便だし、病院赤字もさらに拡大していただろう。ebisuはあの場で質問したが、水道管や下水を予定地へ引く費用が単価に載せられていないので、載せたらニホロの方がもう一つの予定地である駒場町よりも高くなることを指摘した。「~市民整備委員会」も市議会特別委員会の委員たちもみんなそういう好い加減な資料でOKを出していた。その構造は今も変わっていない。当時の助役も助役なら市民委員会も市議会特別委員会もデタラメだった。
 インチキな説明があってから数ヵ月後にebisuは、道庁から根室市役所に出向していた部長さんと病院側の責任者に首都圏のある病院の建築仕様書(2000年作成)と損益シミュレーション資料を渡した。RC造で坪単価は65万円、担当ゼネコンは新日鉄だった。

 前市長が招聘し、現市長も招聘して講演会まで開いて長隆氏に提案いただいた、「年間売り上げの範囲内での建て替えが望ましい」という提案に従えば、概ね25億円以内の建て替えだったはずが、総事業費を70億円にも膨らませてしまった。
 外断熱構造は採用せず、暖房費は年間5千万円ほども多くなった。外断熱にしていたら暖房費は増えるのではなく減ったはず。リース料も償却負担も大幅に増え、病院経営を圧迫している。病院経営を考えない建て替えだった。
 地域医療協議会や病院職員アンケートで職員が療養型病棟の設置を希望したのに、それも無視、根室は療養型病床ゼロの町となって、老人医療に大きな穴が開いたままだ。
 地元に住んでいるのだからそういう経緯を知らぬわけではあるまい、地元市議の発言とは思えぬ。

 もうひとつだけ書いておく。
 2島返還論に乗って浮かれているようだが、百年後には水晶島や多楽島などの歯舞諸島は海面が上がって水没している可能性がある。そのときは色丹島が三つの小島になっている。4島返還の筋を通さないととんでもないことになる。暇つぶしに#2681と#2675を読んでみたらいい。このテーマではもう一つ追加する。

*#2683 南極大陸周辺の謎(1):海面上昇値を計算してみる May 23, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-23-1

 #2681 南極大陸周辺の謎(1)問題提起:思考トレーニング May 21, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-21

 #2675 East Antarctica at risk of thaw : 東・南極辺縁部の巨大氷河が南極海へ落ちる? May 13, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-11-1
 
 
 ほとんど予定通りだから根室の町は結局はなるようになる、なるようにしかならぬと言い換えてもいい。
 さて、根室の町は坂道を転げ落ちているようだから、30年後の根室を支えるに足る基礎学力がしっかりしていて心根がまっすぐな人材を育てるのみ。ebisuは今日も坦々と仕事をする。住民の一人一人が、自分の損得は一時脇において仕事を正直に誠実にやれば根室は変わる、ただそれだけで未来は変えられる。
 根室の人口は減少していいのだよ、増やす必要はない、理由はそのうちに書くことになる。人口縮小を前提にしてマチのビジョンを描けばいい。



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*#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-01

 #2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03-1

 #2665-3 次の根室市長選挙の争点:市立病院をめぐる構図 May 7, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-06

 #2665-4 次の根室市長選挙の争点:老人医療問題  May 15, 2014  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-15

 #2665-5 次の根室市長選挙の争点:「市長選挙を無風にしない根室市民の会」  May 22, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-22-1

 一連の記事は#2665に枝番号を付しておくので、見たい人は検索ボックスに半角で「#2665」と入力してもらえば関連記事だけピックアップできます。
 また、カテゴリー区分「2014年市長選挙の争点」をクリックしても一覧になって出てきます。

 #2663 根室は排他的な町か?: ある記者の惜別の辞にことよせて Apr. 29,2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-29

*#2611 平成25年度市立根室病院赤字額はいくらか? Mar. 5, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-05

 #2535  また常勤医が一人市立根室病院を去った Dec.19, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-19


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#2665-5 次の根室市長選挙の争点:「市長選挙を無風にしない根室市民の会」  May 22, 2014   [25. 根室市長選挙]

 過去2回の市長選挙は対立候補なし、無投票当選だった。対立候補がいないものだから、市立根室病院建て替えでみたように市民無視の恣意的な市政が横行している。市が招聘したコンサルタントが25億円でやるべきだと提案したのに、それを無視して総事業費70億円もかけて建て替えを強行した。病院の年間赤字額は10年前には8億円前後だったが、毎年増加し昨年はついに21億円。経営形態を地方公営企業法全部適用へ変更しようとしているが、経営改善ができないからそのまま民間医療法人へ身売りとなりそうな気配である。身売りとなれば夕張市と同じことが起きる。医者も病院職員も大半が解雇だ、それでいいのか?残る職員の給与は3割カットが相場だろう。そして身売りするにもお作法がある。
 市立根室病院建て替えのときにも市長の諮問委員会を作り、「~市民委員会」と称して同じことをやった。市議三名が市民説明会を開くように市議会で要請したが、無視した。経営形態の変更は地域医療に大きな影響があるにも関わらず、今回も市長は市民に対する説明責任青を果たすつもりがないようだ。市議会は経営形態変更とその後の経営改善について市民説明会を要求すべきだ。
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8月6日追記
  おおよそ7割が国の補助金なので身売りはできない、指定管理者制度を利用して民間医療機関へ運営委託が現実的な選択肢である。専門家からメールでこういうご意見をいただいたので、弊ブログ#2740に詳論してある。そちらをご覧戴きたい。

*#2740 市立根室病院はどうなるのか? July 20, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-07-19-1
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 市の取引先(借入先)である大地みらい信金元理事長を明治公園再開発の委員会の委員長に担ぎ出し、早々とお墨付きを出させ、40億円の再開発をやろうとしている。十年ほど前に利用者がいなくて錆だらけになったアスレチック施設を取り壊したのに、またつくるというのである。新聞報道では委員の中には反対論も出たそうだが、なぜかさっさと議論を終わりにして市側の提案を鵜呑みにして承認。子どもの人口は半減している、そして大地みらいからの借金がまた増える。
 優良な融資先がないのは、信金が営業活動を通じて地元経営者を育てる努力をしてこなかったからで、だからといってこんなにイージーなやりかたはまずいよ、経営者としては最低だ。やっていい事とやってはならぬことがある。
 李下に冠を正さずというではないか。 

 成央小学校の耐震改修が終わったばかりだが、どうやら小学校統廃合で必要なくなるようだ。統廃合を先にすれば必要なかった耐震改修だ。高校統廃合の前に中学校や小学校の統廃合を済ませておくべきだろう。それが物の順序というもの。

 元凶は市長選挙が対立候補なしだったからで、政策論争を戦わせてもらいたいという願いは市民の間に広がりつつある。

5月11日北海道新聞根室地域版
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 根室市長選を無風にしない
  漁業者ら市民の会設立

 【根室】任期満了に伴う根室市長選が9月に行われるのに向け、市内の漁業者らが10日、市民団体「市長選挙を無風にしない根室市民の会」(酒井鈴夫代表)を設立した。
 根室中部漁協の組合員ら19人が中心になり立ち上げた。現職で現在2期目の長谷川俊輔市長は去就について明言していないが、今のところ3選出馬が確実視されている。長谷川氏が初当選した2006年と続く10年はいずれも無投票で、同会は「市民の市政に対する参加意識を減退させないためにも、選挙で各立候補者が政策論争を戦わせる必要がある」と強調した
 同会は今後、広く市民に賛同を呼びかけていく一方、講演会やお茶懇など開き、市長選実施に向けた世論を盛り上げていく。また、同会としての立候補者の選定、出馬要請などもおこなうという。問い合わせは酒井代表 電話090・1648・0963へ。(丸山格史)
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 さて、この会の設立趣旨はわかったが、スタンスが見えない。わたしが考える争点は次の7項目である。

①地域医療:市立病院の経営および赤字問題
②老人医療問題
③教育問題:学力向上の具体策。小中学校の統廃合および高校統廃合問題
④地元経済活性化問題:オープン経営への切り替えを促す
⑤北方領土問題:マンネリ、年中行事化の打破
⑥民間企業会計基準での市立根室病院決算情報の公開
⑦市の財政規模縮小:第一ステップ(3ヵ年)は165億円から145億円へ20億円ダウン


 この会の主張がハッキリすれば、一般市民が参加しやすいのではないだろうか。ブログを立ち上げて、会の主張を明らかにしてもらいたい。

 次回は高校統廃合問題について選択肢を述べたい。教育こそが町の発展の礎(いしずえ)である。

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*#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-01

 #2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03-1

 #2665-3 次の根室市長選挙の争点:市立病院をめぐる構図 May 7, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-06

 #2665-4 次の根室市長選挙の争点:老人医療問題  May 15, 2014  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-15

 一連の記事は#2665に枝番号を付しておくので、見たい人は検索ボックスに半角で「#2665」と入力してもらえば関連記事だけピックアップできます。
 また、カテゴリー区分「2014年市長選挙の争点」をクリックしても一覧になって出てきます。

 #2663 根室は排他的な町か?: ある記者の惜別の辞にことよせて Apr. 29,2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-29

*#2611 平成25年度市立根室病院赤字額はいくらか? Mar. 5, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-05

 #2535  また常勤医が一人市立根室病院を去った Dec.19, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-19


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#2665-4 次の根室市長選挙の争点:老人医療問題  May 15, 2014  [25. 根室市長選挙]

 今日の北海道新聞に昨年起きた殺人事件が報じられていた。寝たきりの母親を40代の息子が殴って殺してしまったという。息子は無職だった。寝たきりの母親の介護のために仕事を辞めざるをえなかったのだろうか、その点への言及は記事中にはなかった。

「判決によると○被告は昨年11月11~13日、自宅で寝たきり状態だった母親△(72)に預金口座の暗証番号を応えさせようとして、顔や頭を平手やラップの芯などで殴る暴行を加え、死亡させた。・・・裁判長は判決で「自らの欲望のため、世話になった母親に日常的に暴力を振るう中で犯行に及んだ。身勝手で悪質」と述べた。」 5月15日北海道新聞32面「第2社会」より
(文中の個人名は弊ブログテーマに関係ありませんので○と△に差し替えました)

 中標津でも一昨年だったか、やはり介護している母親を息子が殺す事件が報じられた。きっかけも事情もそれぞれ異なるだろうが、介護のために無職になっ事例だったと報じられていたと記憶している、どちらも考えさせられる。

 根室市には無職で親に寄生している20代、30代が増えている。職がないということもあるし、学力不足のものもいるだろうし、辛抱力が足りなくて何度か働いたが引き込もってしまっている者もいるだろう。他方で老人人口が増えている。すでにほぼ3割が65歳以上の老人である。介護のために仕事を辞めざるを得ない人たちも増えるだろう。

 私事をすこし書くので我慢してお読みいただきたい、決して他人事ではないのだから。
 オヤジが平成5年に亡くなって8年がたとうとしていたときに、一人暮らしの母親に変調が見られた。キモチが折れ始めたのである。年に1~2度ほど1週間休みをとりお袋を慰めに根室へ来ると、東京へ帰るときがやっかいだった。何も言わずに涙目になるのである。これは堪(こた)えた。
 50歳になったら根室に戻ってなにかふるさとのために始めたいと漠然と考えていたから、背中を押された感じがした。ついに戻るべきときが来た。
 いっしょに生活してはじめのうちはしっかりしていたが、3年ほどするとまだらに認知症が現れ始めた、ときおり記憶違いの辻褄の合わぬ発言に振り回されて、嘘をつかないでくれと言うと発言がクルクル変わる。嘘をついていたのではなく記憶が入れ替わってしまうのだと気がついた、しっかりした母親だったからまさか認知症が起きるとは思っていなかった。でも症状はどんどん進んでいった。
 マダラボケが3年ほど、それから本格的な認知症になった母親を2年間(女房が)介護して、そのごグループホームに1年9ヵ月お世話になった。6畳より少し広い窓の大きな個室で冬は一日中床暖房が入っているし、ヘルパーさんが親身になってお世話してくれるから居心地はよかっただろう。あるとき見舞いに行くと食事がほとんど取れなくなっていた、病院へ連れて行き診察を受けると軽い脳梗塞を起こしていたので、そのまま精神科の病院入院し半年ほどお世話になって亡くなった、まもなく3年になる。
(グループホームは認知症の老人専用の介護施設だが、医療が必要になると対象外、退所しなければならない。入院治療が必要な老人は認知症に限らずごくふつうにありうるが、その受け入れ先は療養型病棟だが、それが根室にはない。だから、精神科の病院への入院となる。そこが終(つい)の棲家となる。精神科病棟は老人のターミナルケアを目的とするものではないから、無理がある。)

 はじめのころは釧路のイーオンにいくと自分がどこにいるのか分からなくなるといい始めた。さらに少したつと、外にでると家の前なのにどこにいるのか分からなくなることがあった。塀を伝って歩いていることもあるし、急にすたすたと速く遠くへ歩いていこうとすることもある。危ないので外へ出るときは5mくらい離れてみていた、なるべき歩かせてあげた方がいい。冬は迷子になったら死んでしまうし、転倒で骨折の危険もあるから、庭しか歩かせてあげられない。
 徘徊が始まったころのことだが、真夜中2時頃に動き回る音がするので、起きて階下へいくと、大きな鍋に一杯味噌汁を作ってあふれ出していた。慌ててガスを止めた。
「おふくろ、なにしてるの?」
「朝ごはんつくってる」
「そうかい、ありがとう、疲れたろうから横になっていいよ、朝飯食べておくから」
 手を引いてベッドに連れて行き寝かしつける。外は真っ暗なのに母にとっては朝なのである。母と女房とわたしと三人暮らしなのだが、20人分でも充分なほどの大鍋でつくっていた。あふれ出していたが、ガスの火が消えてもオフクロは気がつかない。プロパンはカロリーが大きいから1時間も出っ放しになっったら、冷蔵庫のサーモスタットが働いたときに引火爆発する。徘徊が始まるとこういうことがあるから危ない。
 火事を出してはいけないので翌日大工さんに相談して台所と仏間に鍵を取り付けて、夜中だけ閉じ込めるようにした。これは息子のわたしにとっても女房にとってもつらいことだった。扉の向こう側でしばらく戸を叩いている、あけないから腹が立って怒る、もう寝てくれと説得しても認知症が始まっているから通じないことが多い。じっとおさまるのを待っていなければならない。もどって寝たかどうかの確認ももちろんする。
 トイレとベッドの部屋と仏間には自由に行き来ができるようになっていた。しかし、夜中にドタンと音がすると、気になって眠れない。二階に寝ているが階下へ下りていってその都度チェックしていた。ベッドから出て歩き回り、倒れていることもあるからだ。夜中の4時間ぐらい暖房を切ってあるから、そのまま朝まで倒れていたら低体温症で死なせてしまう。だから夜中はぐっすり寝られないのである、毎日それが続くと疲労がたまってくる。それでも常に階下の物音に神経をくばっている生活だった。疲れ果てた。自宅介護は健康の問題を抱える家族にとっては命がけ。
 スキルス胃癌の手術をして1年目くらいから母親に認知症の症状が出始めた。下(シモ)の世話を息子にされるのは嫌だとはっきり、そりゃそうだろう。女房が懸命に介護してくれてはいるが、いっしょに生活していると昼夜逆転した母親に振り回され、体力の限界を超えてしまうことがしばしば起きる。二人で気持ちが追い詰められてしまう。あんなにきちんとしていた母親がと思うと切ない。マダラボケのうちは正気に帰ると辛そうだった。そういうときは食事をなかなかとらない、食事を断って死ぬつもりのように見えることがあったが、ボケたり正気にもどったりで食事はなんとか摂らせることができていた。正気が長く続いたら、食事を摂らずに死を選んでいただろう、そういう気丈さがあった。戦中派は強い、戦後生まれの団塊世代にはない意志の強さである。

 話しを元に戻そう。疲れ果てて、施設介護を探したが、老健施設は認知症患者を受け入れてくれない。幸運なことにたまたま北浜町のグループホーム(認知症老人受け入れ施設、18ベッド)が空いて入所させてもらえたが、もう半年もああいう状態が続いたら、心ならずも昼もときどき閉じ込めて「虐待」をしてしまうか、女房ともども病に倒れるか、どちらかになっただろう。動き回るからずっと見ていることはできない。
 ほんとうは、正気にもどったときに食事を拒否、そのまま死なせてあげるのが一番よかったのだろうが、そういう死を選ぶことがむずかしくなった。自宅で死ぬと普通は司法解剖となる。食事を拒否して死ねばやせ細っているから、虐待を疑われるので、看取ってくれた家族に迷惑がかかる。
 死期が近づいたらわたしも同じことをしそうだ。食を断つのは苦しくなく、精神が透明になるし、5日も食べなければ自然に食欲が消えていき、食べない方が楽になる。いのちは最後の火を燃やして燃え尽きていくから、それでいい。管につながれて数ヶ月生き延びるのは勘弁してもらいたい。どうせ助からないのだから、自宅で自然に死なせてもらいたい。
 わたしもたぶん病院で死ぬのだろう。自分の思うとおりの死は選べない世の中になってしまった。なんとも不便だ。

 詮無きことを言えば療養病床の病院で母を数ヶ月介護してもらいたかった。精神科の病院とはまったく異なるケアの篤さを知っていたからである。だが、かなわなかった。根室には療養型病床が一つもない。(当時はグループホームは一つだけ、根室市内にたった18ベッドだった、いま現在は2施設36ベッドになった。)
 1999年に頼まれて常務理事として首都圏にある300床弱の特例許可老人病院の建て替え*をやったことがあるから、そこへはいつでも入れられたのだが、東京へ連れて行かないでくれと認知症になる以前から姉に言われていた。母親を根室で看取りたいと強い希望があったのである。母親も根室で家族に看取られながら死ぬことを願っていた。孫やひ孫が可愛かったのだ。そしてその通りの最後だった。みんなに看取られて、30分ほど呼吸が早くなり、そのまま息が途切れた。精神病院の院長が最後を診てくれた。「酒悦」のお母さんのしずかな最後だった。家族のみんな、そして根室の皆さんありがとう、そういうキモチで逝ったのだろう。希望通りの死に方だった。
*(療養型基準適合病棟への建て替え、市立根室病院と同じRC造で坪単価65万円(坪単価は市立根室の半分)、施工は新日本製鐵)

 根室市の人口は2.8万人、そのうちの8000人が老人である。その現実を無視した貧困な老人医療政策。わたしはもう両親がこの世にいないからいいが、これから両親を介護する家族はたいへんだ。わたしと同じ思いをする人がたくさん出る。年間の半分でも施設介護が利用できれば、気持ちの上ではずいぶんと救いになる。兄弟姉妹がいたって、それぞれ事情を抱えているからそれほど当てにはならないものだし、当てにしてはいけないのだと思う。

 根室に75ベッドの療養型病床がなくなってからもう7年目だろうか、地域医療協議会や市立病院は職員アンケートでも要望の強かった療養型病床設置を簡単に切り捨てたから、現在の市立根室病院には療養型病床がない。根室は全国でもまれな療養型病床ゼロの市になってしまっている。
 グループホームでも精神病院でも代替できない部分がある。根室に住む人々にとってはほんとうはたいへんな問題なのである。

 生まれ育った根室で家族や親戚友人に見守られながら最後のときを迎えたいと願っている人がほとんどだろう。だがそうは行かない人が増えている。釧路の病院で亡くなる人が増えている。4月に亡くなったあるひとは釧路の病院で亡くなった。根室市立病院へ転院を希望したが、どういう経緯か知らないがダメだったという。市立根室病院側に何か都合があったのだろう。
 市立根室病院老人人口が8000人を超えてはターミナルケアの役割が大きくなりつつある。

 市税収入28億円の町で、8億円前後だった年間赤字額が昨年度はついに21億円に達した。市の一般会計から補填しきれなくなっている。市立根室の経営は風前の灯である。

 老人医療に関しても地域医療に関しても現市長は無策だった。歴代の事務長の中には不祥事を 起こした者もいる。現在院内で問題となっている幹部職員もいる。どれも市長の側近の部下と噂されている。類は友を呼ぶようだ。何度か書いたし、コメント欄への書き込みもあったが、医師招聘でも内部でゴタゴタがある。内部告発メールもいただいている。
 数週間前に弊ブログ投稿欄に「市立根室病院勤務医成りすまし投稿」があった。内容から判断して院長の側近の管理職としか考えようがない。卑劣な内容だった。こんな幹部職員が大きな顔をして院内にいると、経営改善などできるはずもない。年間赤字額は10億円に増え、その後11億円台を続け、いまや21億円にまで拡大している。
 なりすまし投稿のあった弊ブログ記事のURLを記す。この論がよほどお気にめさなかったらしい。おそらく院内の人たちは、この投稿がどなたの手になる物かおわかりなのだろう。
*#2611 平成25年度市立根室病院赤字額はいくらか? Mar. 5, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-05

 2ヶ月前には根室の水産業界の重鎮が早々と市長三選支持を公表した。保険金詐欺事件で北海道新聞にとりあげられた人だ。普通の神経ならあのときに公職を辞するのが当然だが、そうはしなかった。それどころか堂々と居座り続け、地元界財界ではたしなめる人すらいない様子、そこが根室の悪弊。ダメなことをダメとすら言えぬ大人たちが根室の経済界を牛耳っている。牛耳ったまま根室の町は活気を失い、地元企業は一つまた一つ姿を消していく。自縄自縛、自己責任・・・あ~あ。

 明治公園開発問題では根室市にお金を貸している地元信金の元理事長殿が委員長となり、異例のスピードで審議を終了し早々と開発を承認した。一説には総額40億円とも言われている。10年ほど前に利用者がいなくて取り壊したアスレチック施設をまたつくるという。子どもの人口はこの15年でほぼ半減している。いまさら・・・委員長および委員諸氏はどういう神経しているのだろう?反対意見はあったと北海道新聞根室支局が報じていた。市民説明会すら開催されぬテイタラク。
 信金は数年前に病院の赤字特例債(10億円)も引き受けたのではなかったか。市債の形式だったか証書貸付だったかは市役所財政課員でもなければ信金職員でもないebisuは知らない。根室市が財政破綻しても貸付金が焦げ付く心配はいらないことだけは知っている。夕張市のときは夕張信金の貸付金は道庁が全額肩代わりし、20年かけて再建中の夕張市が支払っている。リスクのない美味しい融資なのだ。
 根室市の諮問委員会の委員長には他にも市の取引業者がいる。それらは現市政の翼賛機関と堕しているから、類は友を呼ぶというのは真実のようだ。

 根室市のことよりも、自分の所属した企業の利害あるいは自分の利益を優先する、そういう者たちが自然に集まってしまったようにみえる。そういう人ごく一部のたちが「オール根室」と叫んでいる。羊頭掲げて狗肉を売るとはこのことだろう。

 家族や親戚に害が及ぶので、市議会の傍聴にすらいかない市民が少なくない。もっとオープンに議論できる環境をつくらなければならない。

 いま病気でない人も、歳をとるといずれは病を得て病院のお世話になる。そのときになって地域医療がしっかりしていればと悔やんでも遅い。いま、言うべきことを言い、自分にやれる範囲のことをやればいい。
 ことは老人医療に限らない、あなたの家族がいつ病気になるかわからない。そのときにたまたま市立根室病院に常勤医がいないとか派遣医がいないとかという状況にぶつかることになる。そうしたら、釧路の病院まで通院や入院をしなければならない。付き添うものが健康であるうちはいい、そうでない場合はどうする?にっちもさっちも行かなくなる。
 無理はしなくていい、ほとんどの人は自分のできる範囲の小さなことをやればいい。

 これから根室を背負う若い人たちからたった一人でいいから、具体的な政策で現市長やその政策に異を唱えぬ地元経済諸団体に反旗を翻して市長選挙に立候補するものが現れてほしい。
 「敢為和協
 敢然と挑み、ことを為せ、しかる後に和して協力せよ。言わずと知れた根高の校訓である。

 根室湾中組合の有志が19名が集まり、「市長選挙を無風にしない根室市民の会」を設立したと5月11日の北海道新聞が報じている。
 根室漁業組合には組合長が恐くて同調するものがいないのでは情けない。ふるさとのためだ、パトリオットよ出でよ。
 春だ、日本で一番桜の咲くのが遅い根室にも新しい風が吹き始めた。


*#1030 nationalism とpatriotism :遠藤利國訳・幸徳秋水『帝国主義』May 17, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-05-17


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*#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-01

 #2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03-1

 #2665-3 次の根室市長選挙の争点:市立病院をめぐる構図 May 7, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-06


 一連の記事は#2665に枝番号を付しておくので、見たい人は検索ボックスに半角で「#2665」と入力してもらえば関連記事だけピックアップできます。
 また、カテゴリー区分「2014年市長選挙の争点」をクリックしても一覧になって出てきます。

 #2663 根室は排他的な町か?: ある記者の惜別の辞にことよせて Apr. 29,2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-29

 #2535  また常勤医が一人市立根室病院を去った Dec.19, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-19


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 <本の紹介>
 他人事ではありませんぞ、若い人もお年よりもどうぞお読みください。みんないずれは老人になります。人は介護するほうとされるほうと両方の立場を経験するようになっています。

恍惚の人 (新潮文庫)

恍惚の人 (新潮文庫)

  • 作者: 有吉 佐和子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1972/05/27
  • メディア: 文庫


#2665-3 次の根室市長選挙の争点:市立病院をめぐる構図 May 7, 2014 [25. 根室市長選挙]

 連休が終わった。ニムオロ塾は祭日は関係なしだから、いつも通りに授業していた。休みは日曜日のみ。連休最終日の昨日(6日)は高校生も中学生も宿題をせっせとやっていた。(苦笑)

【8億円⇒21億円へ年間赤字拡大:経営形態変更計画進行中】
 さて、2013年度の市立根室病院経営赤字額はebisuの1年前の予測どおりついに21億円にもなったようだ。市税収入の75%の規模である
 そして市長は地方公営企業全部適用に向けて経営形態を変更しようとしている。市議会から反対の声がまったく聞こえてこない。途方にくれているのだろう。

【根拠に基く予測:釧根地域で最大の民間医療法人は孝仁会】
 このまま推移するとどうなるかを予測しておこう
 経営形態は指定管理者の権限を強化するから、現院長とそこにぶら下がっている「金魚の糞」の権限が強くなりますますやりたい放題になるということだ。そういう状況に嫌気が差してやめる常勤医まで出ている始末だから、経営改善は夢の夢。経営形態を変更しても同じことで、20億円を超える赤字を出すようでは2~3年しか経営がもたぬ。
 その次に出てくる話は市立根室病院の身売りである。いまのところ医療法人孝仁会が最有力だ、他には引き受けられるような大きな民間医療法人が道東にはない。

 孝仁会は札幌市へ進出した。「医療法人社団碩心会(大野猛三理事長)と6月1日付で合併を予定」、規模が大きくなる。
存続法人は孝仁会。従業員数は約1520人、売上高は約162億円
会見で、大野氏は「以前から3大疾病を中心に総合的な医療を展開したいと考えていた」、斎藤氏は「西区の医療サービスの一躍を担う法人として成長し、道東など医療過疎地域に医療従事者を派遣できるような法人になりたい」とそれぞれ意欲を話した。
*「孝仁会と碩心会が合併へー来年2月には北海道大野病院移転に着工」
http://e-kensin.net/news/article/8012.html

 こうした合併はお金がかかる。孝仁会の資金調達先が大地みらい信金だったら、どいう絵柄を描こうとしているのか。地元の医療機関と地元の金融機関がビジネスで結びつくことは当たり前の話だ。信金は自分の営業政策で損得を秤にかけてかかわり方を決める。私企業だから当然のことだろう。信金側にとっては資金需要の大きな優良得意先が一つ増えたことになる。
 この記事にもあるように、孝仁会は「道東など医療過疎地域に医療従事者を派遣できるような法人になりたい」と民間医療法人として、道東の地域医療に貢献する道を模索し、準備を進めている。なかなか意欲的な民間医療法人である。その孝仁会が地元金融機関である大地みらいとタッグを組み、企業の公的使命を自覚した経営へと舵を切りつつあるということは覚えておきたい。

【市側(市長サイド)の思惑の推測】
 では市側(市長と言い換えてもいいだろう)は、どういう構想の下にことを進めているのだろう?
 市立根室病院の年間赤字額が21億円になってしまったようだが、こんなに赤字を膨らましてしまったのでは、身売りはタダではすまない。21億円の年間赤字は予測の外だっただろうが、年間赤字額13億円までは予測の範囲だっただろう。だから、引き受けてもらうためには病院建て替えというお土産が必要だった可能性が高い。しかし、市が何度も招聘した病院コンサルタント(長隆(おさたかし)氏)の提案の約3倍の70億円もかけて建て替え事業をやってすぐに身売りはできぬ。法外な安値での資産譲渡が問題になるからそれなりの理由づくりがいる、市議会対策上当たり前の話だ
 あとは地方公営企業方全部適用に経営形態を変えて、院長権限を強化して経営を任せ、ころあいを見て経営責任をとってもらう。
 いままでの経緯を見たらわかるように経営改善ができるはずもないし、18億円前後の赤字が続けば2~3年で経営を放り出さざるをえない。そのあとで、身売り話を持ち出せば、にっちもさっちも行かないから、市議会からも市民からも反対の声は出ない。病院職員は大慌てになるが、現院長と参事が責任をとる形で身売り話が円滑に進められる。
 現実的な可能性のある話だが、これは喰えない話だ。自分たちで何とかしようなんて配慮がどこにもない。働いている常勤医や看護師さんや薬剤師さんなどさまざまな医療スタッフ、事務職員のことなどまるで眼中にないかのようだ。経営改善専任管理職を増員・配置して失敗、外部業者に経営改善を丸投げ・委託してもまったく進まぬ経営改善ととまらぬ赤字拡大、そして常に危機的状況の医師確保、病院経営にかかわる人材不足ととっくにお手上げ状態なのだろう。はやくどこかに引き受けてもらいたいというのが本音のようだ。

【身売りの影響は誰に及ぶのか:孝仁会は着々と準備を進めている】
 孝仁会は民間医療機関で、自分の論理と経営理念に基き行動する。自分の病院でトレーニングした医師や看護師やその他の医療スタッフを「孝仁会根室病院」に配置するから、いま市立根室病院に勤務するスタッフたちはいらなくなる。これも当たり前のことだろう。
 事務職員もレントゲン技師も薬剤師も看護師も検査技師も理学療法士も基本的には解雇だ。どうしても孝仁会のほうで間に合わない部分だけ給与を3割程度カットして確保するということになることは企業として当然の選択だ。
 道東のいずれかの自治体病院の経営を引き受けた場合に最初に問題になるのは医師の確保と看護師の確保だ。医師確保のための札幌進出はすでに決まった。看護師がたくさん必要になるが、これもすでに手が打たれている。自前で看護師を育成するために孝仁会附属看護専門学校を今年からスタートさせている。これで3年後から毎年数十人新人看護師を安定的に確保できる。道東地区で病院を増やしても看護師を配置できる体制が3年後に完成する。
 孝仁会がどのような医療法人であるのか知らないが、こうして整理してみると経営に関して多少の経験のあるわたしから見ても、なかなか見事な戦略展開である。身売り先としては道東では最善なのかも知れぬ。

【だんまりを決め込む根室市議会】
 市議会はだんまりを決め込んだようだが、代案がないから口出しできないのが本音。地域医療に具体的なビジョンをもっている市議が一人でもいるのだろうか?火の粉をかぶるのがひたすら恐いのかも知れぬが、それもあたりまえ、だれだって火の粉をかぶりたくない。しかしこれは市議としての責任の集団放棄に等しい。
 2012年度末と2013年度末に大地みらいからの一時借入金がいくらに膨らんだのか市議会で質問してみたらいい。記憶違いでなければ、2012年度は年度末に40億円ほども一時借入金があったが、不思議なことに市議はどなたもその借入先を市議会で質問していない。きちんと質問して借入先ごとの内訳明細を公表すべきだろう。こういうことは言われなくても市役所のホームページ上で資料を公表すべきだ。ひょっとしたら大きな絵柄の一部が顔をだすかもしれぬ。隠すと疑心暗鬼を産む。
 市議会のチェック機能がほとんど働かなかったから夕張市の財政が破綻したのだろう。チェックが何重にもなされるようになっていながら、誰一人仕事の責任を果たさない、そういう構図ができあがると危ない。最近は韓国のフェリー沈没事故でもそうしたことが明るみに出た。

【大地みらいのスタンス:夕張市の破綻前夜の状況に似てきた】
 明治公園の再開発検討委員会では大地みらい信金元理事長殿が委員長で、異例のスピードで開発計画を承認してしまった。こういうのを世間ではデキレースという。ハコモノを作ったり、アスレチック設備を整備したりすると大きな資金が必要になり借金が増える。根室市へ貸し付ければ市が財政破綻しても道庁が肩代わりしてくれることは夕張市破綻の先例が示してくれているからリスクはゼロだ。道庁は二十数年に及ぶ再建計画に肩代わりした借金返済を織り込む。地元を離れずに残った住民が負担することになった。貸し付けた側は責任をとらない構図になっている。こういうことを道庁がやってしまったから、それを見ている道内の信金はモラルハザードを起こしたのではないか?
 こうしてリスクのない融資を積極的に増やす行為は、根室市財政を食いものにしているように見えるといっては失礼か?元理事長は現理事長とは違って根室人のはず、生粋の根室人が根室市を食いものにしている図柄に見えてしまう。
 旧夕張信金がそうだったように、地元信金と市役所の「癒着の構造」は市の財政破綻の前兆現象でもある。
 元理事長殿は人柄は気さく、悪人面(づら)には見えない、ねむろっ子の魂をとりもどしてもらいたい。このままではきっと心が痛むことになるよ、これからひどい目に遭わされる人たちから白い目で見られることになる。夢でうなされる前に思いどどまろう。もう一回会議を開いて決定を取り消したらいい。

【これから数年間に起きること:現実的な可能性】
 こうしてみると、利害関係のある何人かの思惑が一致した結果の絵柄ではないだろうか。市民には内緒、見えないところで重要なことを決める。こういう恣意的なそして閉鎖的な構造をebisuは根室の旧弊・悪弊と呼ぶ。
 どんな絵図を描くのも頭の中だけのことなら自由勝手だが、それをやるとなると話は別で、市立根室病院が民間医療法人へ身売りになったら、病院職員の大半が解雇。市役所に戻る事務職員も本庁の仕事が増えるわけではないから、暇をもてあます。ましてや病院技術職の人たちは本庁へいっても仕事がないから、多くが職を求めて根室を離れざるをえなくなる。大半はこの根室をふるさととして、ここで生まれ育った人たちだ。そういう人たちが百人以上も家族を連れてふるさとを離れる。罪が深い。

【天は自ら助ける者を助く】
 不思議なのは病院職員から筵旗(むしろばた)がたたないことだ。「一揆」が起きても不思議ではない状況にあるのに、「大きな構図」に気がついていないのだろう。身売りと同時に大量解雇の生贄はあなたたち自身だ。何もしないでクビになるより、自分たちで力いっぱい経営改善努力をしてみてダメだったらそのときは覚悟を決めて、頭を下げて孝仁会の皆さんへあとをお願いするのがいいのではないか?孝仁会さんだってその方がずっと受けやすい。
 すでにレールが敷かれてしまったかにみえる身売りコースをだまって受け入れるもよし、抗うもよし。
 協力してくれる医師だって必ずいるよ。

【市立根室病院存続のための三つのハードル】
 ①きちんと経営改善して赤字を6億円程度に縮小すれば、市立根室病院はそのまま存続できる。やるならいま
 わたしがこういう経営状態の悪い病院の経営者なら、医師と職員を集めて経営状態がどういうことになっており、これからどういう事態が待ち受けているのかきちんと説明する。そして医師と職員一丸となって経営改善に努力するように伝える。そして具体的な手をいくつか打つだろう。結果を出すにはどんなに有能な方が集まっておやりになっても2年はかかる。

 ②病院職員と市民が市総合文化会館で今後の地域医療のあり方について、毎週日曜日に集い、何度も何度も話し合いをしたらいい。話し合いを通じて根室に町の未来を決める自治組織を創ろう、そして市長や市議たちを動かそう。自分たちでやなければ誰もやってはくれないし、ツケはすぐに回ってくる。
 市職労もバックアップすべきだ。みんなで協力すればなんとかなる。ebisuも手伝うよ、ハンドルネームではなく実名でね。

 ③市長選挙には若い人が対立候補として立たないといけないよ。根室のエスタブリッシュメントを全部敵に回しても闘い抜く覚悟をもつべき、覚悟があれば勝機はある。
 心根がまっすぐならわたしたち団塊世代もふるさと根室の未来のためにぜひバックアップしたい


*カテゴリー「2014根室市長選挙の争点」を追加しました。関連記事はこちらへまとめます。

*#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-01

 #2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03-1



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#2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた? May 3, 2014 [25. 根室市長選挙]

【とまらぬ人口減少とピント外れの市政】
 今日、「広報ねむろ」5月号が届いた。
 四月1日現在の根室の人口は、
 人口   28,045人(-508)・・・カッコ内は前年同月比
   男  13,473人(-248)
   女  14,572人(-260)
 世帯数 12,799世帯(-72)

 前年同月比で508人の減少。この事実からわかることは人口減少が5年ほど前までの年間400人のベースから450~500人にアップしているらしいこと。根室市は移住促進に熱心だが、やらなければならないことは人口流出減少策であることは明々白々だが、根室市政はそこに目が向かない。地元企業主たちの耳に痛いことは言わないのが根室市政、その代わりに地元企業家たちも市政批判はしない、そして何かにつけて市の予算に寄生する、この市政と地元企業家たちのもちつもたれつの構造こそが根室の旧弊・悪弊そのものであり、根室を停滞させている真の原因なのである

【根室の旧弊打破はどうやる?】
 停滞を打ち破る、それには高校を卒業して進学した若者たちがもどってこれるように地元企業が企業主たちが恣意的な経営をやめて決算公表、経理規程や退職金規程など基本的な諸規程を作成しそれらの規程の通りに企業運営すればいいだけ、いくらでもよくできる。こういう仕組み作りにはしっかりした基礎学力が要求される。
 店頭公開企業に準じたしっかりした体制の企業を根室に増やすべきで、オープン経営に舵を切れということだが残念ながら市立根室病院を含めてそういう気配が見られない、じつに閉鎖的なのである。ナカミや仕組みが数十年間停滞したままというのが根室特有の雰囲気。住み続けているとそれが見えなくなるから不思議だ
 生培地や寒天培地を乾熱滅菌処理している細菌検査室に入った瞬間は強烈な匂いに辟易するが、30分もしたら臭いが気にならなくなるのは強烈な臭気に慣れて嗅覚の感度を自動的に落とすように人間の感覚器官ができているからだろう。いつの間にか根室特有の臭気になれてしまい「不感症」になっている。

【閉鎖性や排他性を壊してしまおう】
 閉鎖性や排他性は、たとえば市民の批判に耳を貸さず閉鎖的な市長の諮問委員会でいろんなことを決めてしまうという市政運営にも現れている何もかもが停滞して閉鎖的というのが根室、新しい発想のない領土返還運動もそうだし、ビザなし交流でくるロシア人まで根室は停滞していて発展性の乏しい町だから行政区が一緒になってもメリットはない、根室のマチのようになってしまう、そう思っている。分かっていないのは市政を壟断している一部の根室人だけ

【人口減少は加速し、年代層で不均衡な減少が起きている】
 総人口が前年同月比の減少数がで500人を超えるというのはあまりないことだ。根室市の人口減少は相変わらず加速しているのだろうか?
 世帯数が72しか減少していないので、高校を卒業した者たちが進学や就職で根室の外に200人くらい出て行っている。このままこの傾向が10年続いたら、こんどは世帯数が加速的に減少するときがくる。10年後には空き家が急激に増えるだろう。新聞に載っていた調査資料によれば全国平均で14%が空き家になっている。
 それにしても508人の減少は大きい。老人人口が8000人を超えたようだから死亡者数が多かったのだろうか?来年は27,600人?児童生徒数の減少は総人口の減少よりもずっと加速している。5年後には1学年平均170人程度になるようだから小中学校は書く2校で間に合う。校舎の耐震改修よりも学校統廃合を急ぐべきだった。ここでも後手後手で、いたずらに予算を無駄遣いしている。人口分布を見たら学校統廃合を急がなければならないのは簡単にわかること。市教委さん、正直に誠実に仕事をしましょう。市長も市議会も市教委の仕事に甘いのではありませんか?こんなルーズな仕事をして馴れ合いはいけない、健全な批判精神をもつべき。

赤字額は20億円を超えたのか?】
 「広報ねむろ5月号」に「ねむろ市議会だより」が折り込まれていた。一番最初の「代表質問・一般質問」に創新代表の永洞均議員の質問が載っている。
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【質問】病院会計ではこの制度改正により不良債務の発生が見込まれるが、想定される影響と対策は。
【答弁】病院の経営実態の変化はないが、貸借対照表では4億8600万円の不良債務が発生する見込み。処理方法を道庁に照会中。
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 驚いた、一般会計からの繰入金が予算上で16億円を少し超えていたはずだから、それに4.8億円を合わせたら、単年度でほぼ21億円の損失計上見込みということだろう。病院予算編成時にebisuがブログ上で公開予測していた金額ぴったりだ。具体的な損失見込みを引き出したのはいいが、それ以上の突込みがないのはどうしたわけか?単年度21億円もの巨額損失計上は根室市の財政にとっては重大事のはず。文面を見る限り緊張感が伝わってこない。
 市税収入は28億円ほどしかない。市税収入の三分の二に病院事業赤字が膨れ上がってしまった。また、赤字特例債で繰り延べるのか?こうこういう先延ばしはやめにしてもらいたい、「当代の損失は当代で始末をつけるべき」だ。損失を子や孫に負わせてはならぬ。苦労はわたしたちがすべきだ。他の予算(人件費を含む)を削っても病院事業の損失は一般会計から全額補填すべきだ。これ以上市債残高を増やしてはならぬ
 市長をはじめ市議のほとんどが六十歳を過ぎている、そのものたちが現在負担すべき費用を子や孫に繰り延べることを決めてはならぬ、そんな権利はわたしたち60歳を過ぎた者たちにはない

 病院の経営改善のために専任管理職を増やしてからもう5年はたつ、それで効果がなくて外部業者に経営改善を委託してもう3年以上たつのではないか。参事職を増やしてさらに屋上屋を重ねた。それらを総括すべきだが、どこにもそうしたことが書かれていない。やりっぱなしはないだろう。なぜ効果がないどころか、毎年数億円も損失が拡大してしまうのか、市議会はきちんと説明を求めるべきだ
 『広報ねむろ5月号』は病院赤字が年間21億円にもなるのに、何も書いていない。不都合な真実は書かない方針なのか?民間会計基準で組みなおした病院事業の財務諸表公表と『広報ねむろ』への掲載を市議会は決議すべきだ

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【質問】病院経営の健全化には、経営形態の見直しと効率化が必要としているが、どのような取り組みをするのか。
【答弁】管理者設置による経営責任の明確化、広範囲な権限委譲、合理性や能率性の追求、経営意識の醸成を図る上で、地方公営企業方の全部適用への移行が最適と判断している。
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 いままで経営改善推進のための管理職増員をやり、お金を支払って外部委託までしたが、ことごとく失敗だった。今度もピント外れである。市長と現院長と参事のトリオでこの5年以上やってきたが、単年度損失は前市長時代の8億円から10億円を超え、11億円台になり、一昨年は17.2億円、そして昨年度は21億円に損失が拡大したようだ2年で病院が建て替え可能なほど巨額の損失が出続けている
 地方公営企業法全部適用で院長権限を強化したらどういうことになるかは、いままでの経緯と実績を見たら明らかだろう。経営改善ができるならいままでにやっているだろう、事実は逆で損失が拡大し続けているから、経営形態を変えたら市立根室病院は3年もたぬ

 根室の地域医療の危機だ、このままでは民間医療法人へ身売りとなる診療機能や入院病棟の縮小、職員の解雇、人件費の3割カットなどが避けられない。夕張市の先例を見れば明らかだ

 秋の市長選挙は根室市民が何をどうしたいのかが問われることになる。無投票三選になれば何がおきるかはもう明らかだ。市職員もそれでいいのか?

 心根のまっすぐな若い人が出てきてほしい。市長選挙に立候補して、根室市民に選択肢を提示してもらいたい。わたしたち団塊世代は心根のまっすぐな若い人たちをバックアップしたい

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*#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-01

 #2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03-1

 #2665-3 次の根室市長選挙の争点:市立病院をめぐる構図 May 7, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-06


 一連の記事は#2665に枝番号を付しておくので、見たい人は検索ボックスに半角で「#2665」と入力してもらえば関連記事だけピックアップできます。

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#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 [25. 根室市長選挙]

 今年の秋に行われる根室市長選挙はどうやら対立候補がなさそうで現職が無投票三選されそうなことを北海道新聞根室地域版が3月に報じていた。
 先週だったか、水産関係の会の根室水産協会長*が三選支持を公表(道新記事より)。会長は根室漁業組合長でもあり、漁船保険組合にかかわる二つの事件で新聞でとり上げられたが同じ椅子にそのままお座りになっている。
(*この会の会長は別人ですと投稿欄へご指摘いただいた。ネットで調べたら平成24年の市長メッセージに根室水産協会長はH氏であるという記述があった。団体名と個人名が並んで北海道新聞に出ていたと記憶しているから、根室の水産業界の代表の一人である根室漁業組合長が三選支持表明という記事だったかもしれない。根室水産協会はホームページがないので、現在誰が会長職なのか確認することができない。)

 こういうことは書きたくないが、公職にあるかぎりその発言はいろいろな角度からチェックされ批判されるのが当たり前。事実関係を確認したい人は欄外右下にある「検索ボックス」へ「保険金詐欺」「退け際の美学」と入力してクリックしたら関連記事がいくつか出てくる。六年も前のことなのだからほじくり返したくないのが本音だ。要職にある根室の大人たちはもっと良識をもって行動してほしい。このような恣意的なことを地元経済界の要職にある者が繰り返したら根室の対外的な信用はガタ落ちになる。

 根室の経済人はどなたも問題なしと思っているのだろうか?何をしても批判が起きないのが根室の経済団体の流儀のようで、お互い様だから口をつぐむ。すでに終わってしまった市立病院建て替え問題然り、老健施設補助金問題然り、明治公園再開発然り、いずれも北海道新聞根室支局がとりあげてくれた。~市民委員会、~委員会と称する市長の諮問委員会(=市政翼賛装置)による一般市民を排除した閉鎖的な進め方、数え上げたら枚挙にいとまがない。どれも根室の町でそれなりの要職にある人あるいはあった人たちが関係している。
 こんなことで風通しのよい町ができるだろうか?地元経済人の行儀の悪い姿にあきれて若い者たちが町を出て行ってもどらない。「根室村の悪弊」を壊した先にこそ光が見えてくる。

 市民(町民)意識調査では中標津に比べると、根室に住み続けたいという人の割合は半分以下だ。移住促進なんてことは必要ない、来たい人がいたら来ればいいだけの話だ。それよりもふるさとに生まれ育った者たちがずっと住み続けていたい町に創り直すことができたら人口減は緩和できる。まっとうなやり方が一番よい。

「#2663 根室は排他的な町か?: ある記者の惜別の辞にことよせて」より抜粋
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-29 
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 2009年に青年会議所が行った市民意識調査によれば、
  住みにくい+とても住みにくい : 22.7%
  とても住みやすい+住みやすい : 30.3%
  できれば住みたくない+住みたくない: 40.1%(16.5%)・・・カッコ内は中標津町
  ずっと住み続けたい : 13.8%(59.2%)

*根室青年会議所 市民意識調査
http://ameblo.jp/nemurojc-b/entry-10283985445.html

 中標津町民意識調査
http://www.nakashibetsu.jp/nakashibetsu.nsf/image/178307e470e72842492571cc002e772d/$FILE/H25アンケートPDF.pdf
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 風通しのよい町をつくり根室に住み続けたいと思う人を増やしたい。30代か40代の心根のまっすぐな若い人が九月の根室市長選挙に立候補してくれないだろうか。団塊世代のわたしたちは若い人に足りない智慧と経験を補って応援してあげたらいい
 活気のある明るい町をつくり、根室の人口減を緩やかなものにしたいなら、風通しのよい町をつくることだ。批判に耳を貸すような人を市長に据えるべきだ。市議三名が市立病院建て替えに関して市民説明会開催を要求しても無視したような閉鎖的で独善的な人物を三度も市長にしたら根室に人材はいないのかと笑われる。

 市立病院の赤字が昨年17億円に達した。前市長時代には8億円前後だった。このままでは市財政が悪化し続け、子や孫にツケが残る。
 地域医療一角の市立根室病院の存続が危い。地方公営企業法全部適用に経営形態を切り換えても経営改善がまったくなされていないのだから、次の段階では身売りしかなくなる。民間医療法人に身売りとなったら医師も看護師も解雇される。雇用条件が異なるからだ。小数残れる職員も給与は30%程度カットになることは、夕張市の先例が教えてくれている。
 四月11日に弊ブログ#2611投稿欄に医者になりすまし投稿があった。自画自賛の内容からして院長に極めて近い管理職を想起させる文面から判断するとかなり幼児性の強い人物のようで、現状の病院経営を自画自賛しているから経営改善などする気もないようだ
 ebisuは呆れて物が言えない。こういう幼児性の強い人物が要職を占めているとしたら、組織は滅茶苦茶になり、病院職員は物が言えなくなる。経営改善はかなり自由に物が言えないとできない。批判に耳を貸さないような組織では経営改善はできぬ。改善はつねに現状批判の上に成立するもの
 本物のドクターから具体的な数字を挙げて反論投稿があり木っ端微塵となったケッサクなコメント三つはいずれ本欄でご披露することになるが、ご覧になりたい人のためにURLを記しておく。
*#2611 平成25年度市立根室病院赤字額はいくらか? Mar. 5, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-05


 秋の市長選挙は根室市民にとっても、病院職員の人たちにとっても、病気を抱えた患者にとっても、これから病気になる人にとっても、病院の経営改善をするための最後のチャンス。今回を逃したら時間切れでアウトになる。いまの市長では赤字拡大の一途をたどった実績が示すように市立病院の経営改善はとても無理。
 若い世代へバトンタッチを果たし、年寄りは若い人たちをバックアップしよう。世代間の風通しのよい町を実現しよう
。そして一般市民の手にこの町の運営を取り戻そう。

 政府は先進国最大の財政赤字を抱えている。国政残高と政府の借金が1000兆円を超え、ついに貿易赤字が13兆円を超えてしまった。一時的な赤字ではない。貿易赤字は企業損益にたとえれば営業損益の部で損失をだしているということで、収益構造に基本的な変化が生じてしまったということ。貿易収支が赤字基調に変わったのは、日本の製造業が弱ったからで構造的なもの。
 これからは日本がこれまでに蓄積してきた富が流出し続ける。冬の燃料の灯油やガソリンはいくらまで上がるか想像がつかない。レギュラーガソリンはついに170円/㍑に達した。
 為替相場がとめどなく円安にふれ、金利が暴騰するまで5年あるだろうか?1000兆円を越した政府の借金がツナミのように日本全土を襲う。
 赤字財政をファイナンスしている日銀の異次元の量的緩和は出口戦略が見えないものになっており、日本政府と日本経済は奈落の底に落ちつつある。

 財政破綻が起きればない袖は振れないから、地方交付税交付金は半減するし公務員の給与も半減、たいへんな時代の幕があける。開幕のスイッチは民主党政権とその後の安倍政権のアベノミクスが押してしまった。
 根室市の財政支出に頼っている地元企業は軒並み倒産する可能性がある。市財政に頼らなくてもやっていけるように急いで舵を切らなくては、共倒れになる。根室市の予算にかかわりをもち過ぎた地元企業は国や根室市と共倒れになる。根室は水産資源に恵まれた町だから、日本経済が大きなダメージを受けてもやり方次第で立派に生き残れる。そのために智慧を絞り行動に移そう。
 
 貿易赤字と財政赤字という双子の赤字はそう遠くない日に日本経済に甚大な被害を与えることになる。
     備えあれば憂いなし


 
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 <俗歌>・・・変わらぬ真理

  神代この方変わらぬものは 水の流れと恋の道

   世間こぞって好かない主を なぜにこのよに好くのやら
 You, by all others disliked----- Oh, why must my heart thus like you.

 日本語は平井呈一、英文はラフカディオ・ハーン
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*#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-01

 #2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03-1

 #2665-3 次の根室市長選挙の争点:市立病院をめぐる構図 May 7, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-06


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