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#4629 there is ~構文:aとthe どちらもアリエール Oct. 17, 2021 [49-4 英作文トレーニング]

 以前、'there is a ~'と'there is the ~'について、コメント欄へ後志のおじさんが書き込んでくれたことがあった。英作文トレーニングの#757回目の配信が、ちょうどそのことを取り上げているので、ブログにアップします。不定冠詞と定冠詞のどちらもあり得ますが、要点は何か?
 大西泰斗先生の『NHKラジオ英会話』にいくつか問題と解説をつけ足して、毎日配信しています。

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<#757 英作文問題>  L59  FELNS  thereを用いた存在を表す文


1.① わたしのポケットに穴が開いています。
      ② 見てごらん。木の上に猿が一匹いるよ。


― there文をつくりましょう —


2.昨晩大きな地震がありました。怖い!
3.君のことをじろじろ見ている男がいるよ。
4.スケジュールに関したたくさんの混乱があるように思えます。



=============== 2021/10/17


<#757 英作文解答>  L59  FELNS  thereを用いた存在を表す文


1.① There’s a hole in my pocket.
 お馴染みの「there+be動詞」による「~がいる・ある」の文です。be動詞の形は後ろの名詞が決定します。ここではa holeが単数なのでisを使い、There’s=There is)となっています。
 さて、ここからが本題。there文には使われるべきタイミングがあります。例えば次のように使うことはできません。
(X) There is he / the boy / Tom in the classroom.

 he, the boy, Tomは「既知」、つまりすでに話の中に登場済みのものを表しています。heと代名詞を使えるのは、theをつけることができるのは、Tomと固有名詞で言えるのは、話し相手にすでにそれらが何を示しているのかが理解されているからですね。there文にこうした語句が使えないのは、この形が聞き手に取って「未知」のものをもちこむ形だからです。初めて話に引っ張り込む―それがthere文の感覚です。
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 情報をつけ足します。じつは定冠詞のtheがつく文があります。
Then there is the joke in which a young man tells his mother he will become a Doctor of Philosophy and she says, “Wonderful! But what kind of disease is philosophy?”
 哲学博士になるという息子に、哲学ってどんな病気?と母親が訊いている。「ドクター」を「医者」と勘違いしたということ。このジョークは誰もが知っているはずというのが、書き手の頭の中にある、だから、「例のあのジョークだよ」ということでthe Jokeとなったというわけ。

A: I’m hungry. Is there anything to eat?
B-a: Well, there’s an apple pie in fridge.
B-b: Well, there’s the leftover apple pie from last night.
「お腹空いた、何か食べものある?」
「冷蔵庫にアップルパイがあるよ」
「昨晩食べ残したアップルパイがある」

 昨夜食べ残したアップルパイはB-bにとっては特定のものだけど、Aにとっては未知情報なわけだ。要するに話し手もしくは書き手が、頭の中でどのように考えているかで冠詞は変わるということ。
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② Ah, look! There’s a monkey up in the trees!
いままで話題に上っていない「1匹の猿」を持ち込んでいますね。

2.There was a big earthquake last night. Scary.
 a big earthquakeが単数なので過去のbe動詞はwas。話題に昨晩の地震を登場させる意識で使われています。scaryは「怖い・恐ろしい」。


3.There’s a guy staring at you.
 There’s There isの短縮形。a guy(男)の後にどういった男がいるのかの説明がstaring at youstareは「(目を見開いて)ジッと見る・ジロジロ見る」。なにやら興味がありそうな目付です。there文の名詞にV-ing形の説明がつくのはたいへんポピュラー。しっかり音読暗唱してパターンを身につけてください。

4.There seems to be a lot of confusion regarding the schedule.
 seem toは「~のように思える・見える」。このフレーズと「there+be動詞」を組み合わせてThere seems to beseemsと三単現の-sがついているのはa lot of confusionが複数ではないから。regardingはカタい感触の「~に関して」。前置詞です。


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