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#4621 ダンピング症候群との戦い:英作文問題・解説集8400題 Sep. 29, 2021 [36. 健康]

スキルス胃癌で2006年にいの全摘手術をしてから、ときどきダンピング症状が出た。
 どういう症状かというと、身体が熱くなり、脈拍が150を超えるような状況になる。年に十数回出ていた。朝食後は腸の具合がとても悪く、下痢することが多いのだが、たまにトイレに入って座った途端に、身体が熱くなり、脈拍がいきなりアップする。こんなに脈が速い状態が5分も続いたら心臓がもたないかもしれないと不安になるほどひどかった。
 それで自分の身体を観察した。もっと端的に言うと「内観」をしたのだ。自分のこころと身体の状態を観察するのである。「身体の声を聴く」といった方がわかりやすいかもしれない。
 2006年に胃の具合が悪くて内視鏡検査をしてもらう前にスキルス胃癌があることは、内観で自覚していた。内観した結果、冷たく重いものが胃のあたりに広がっていくのがはっきりわかった。あれは気味の悪いものです。エイリアン(癌)が体の中で成長しているのがはっきりわかるのですから。「癌」というよりも「悪性新生物」という名称の方がピッタリですよ。

 朝食後30分前後でトイレに行ったときに症状が起きていた。身体が急激に熱くなると同時に脈拍がどんどんアップして行く、自分ではコントロールできない。発熱と発汗と脈拍アップで血糖値に異常が出ていることはわかった。症状が出るのは朝食後だけである。1日6回している食事で朝以外にはそうした症状は出たことがない。
 ネットで調べたら、胃切除後にダンピング症候群が現れると解説があった。食べた物がすぐに小腸へ落ちて消化が始まるので血糖値が急激にアップするようだ。
 理由の推定が付けば、あとはその対策として考えうることをやって、自分の身体で検証してみたらいいだけ。朝起きたら、昨晩飲み残したお茶を100ccほど飲む。そして果物の入った自家製のヨーグルトを100ccほど食べる。旧式の車は冬は暖機運転しないと行かなかったが、それと同じことだ。水分補給で小腸内部に落ちてくる食べ物を薄めるための用意をしてから、少量のヨーグルトを食べて、穏やかに血糖値を上げておけばいいようだ。
 それから、50分ほどしてから朝食を摂るように変えたら、ダンピング症状はまったく現れなくなった。

 腸内環境を好い状態に保つために、摂取する食品の吟味と適度な運動が必要である。納豆や自家製ヨーグルトなどでプロバイオティクスを心がけた食品を毎日摂取している。朝食と夜食は玄米を50回ほど噛んで唾液と混ぜて食べている。ときどき顎が疲れます。腸内環境にはいいそうです。
 運動の方は散歩がよさそうだ。激しい運動は尿酸値をアップしてしまう。尿管結石を引き起こすので要注意だ。2回経験して苦しい思いをしている。
 最近、ロードバイクに乗ることが少なくなった。思いっきり飛ばしていたから尿酸値をアップしただろう。数年前までは年間1000km以上走っていたが、今年はようやく100㎞を超えただけ。冬の雪カキは、ママダンプに雪のっけて走らないようにしよう。ゆっくり歩いて運ぶ。時間がかかるな。2時間以上やっていることがよくある。(笑)雪の降る漁次第だが、だんだんきつくなるのも事実だ。

 なんとなくロードバイクに乗る気がしないのは、英作文問題と解説をつくるのに時間と体力を奪われているからだろう。最近は、毎日20問題の作成と解説をタイピングしている。昨年1月から始めた英作文問題の作成と解説はすでに966回分8400題になっている。1ページ1900字、A4判で1060頁ある。まだしばらくやめられない。1万問題を越えたら、しばらくお休みするかもしれないし、さらに継続するかもしれない。半年ぐらいごとに、やり方が変化するので、面白くてなかなかやめられないのだ。NHKラジオ英会話の英文と解説をそのまま利用しているが、最近はテーマごとに問題を追加して、分量が2倍を超えるようになっている。あと3か月ぐらいやれば、もっと工夫ができそうだ。問題数が少なくなるかもしれないし、重要テーマごとに整理をすることになるかもしれない。英作文問題&解説を作るきっかけを与えてくれた、NHKラジオ英会話の大西泰斗先生と英作文のメール配信につきあってくれた昨年の高校3年生たちに感謝だ。
 いまは希望する塾生たちにメールで毎日配信している。高校生用に作っているので、平均的な学力の中1の生徒には無理な内容だが、文法解説書や英文読解用に使えばいい。高校生になってから、英語の勉強が猛烈にしたくなったら、スマホには数百ページの英作文問題集があるということになる。すでに来年5/13までの配信分ができあがっている。
 内容はますますよくなっています!

<追加する英作文文例をピックアップするのに利用している本と辞書類>
 以下の17冊からピックアップしてます。

CCEU : ‘Collins COBUILD English Usage’  new edition 2006
GIU : ‘Grammar in use intermediate’   2009
BEU : ‘Basic English Usage’   1984
PEUMichael Swan ’Practical English Usage’ Oxford, 2009

CALD :’ Cambridge Advanced Leaner’s Dictionary’  2008
OWPD : ‘Oxford Wordpower Dictionary’  4th edition  2012
MEDMacmillan English Dictionary
LEAlongman Essntial Activator  second impression 2007
DPV’COLLINS COBUILD Dictionary of Phrasal Verbs’  First published 1989


『動詞辞典』:小西友七編 『英語基本動詞辞典』初版7刷研究社出版 1999年刊
『形容詞・副詞辞典』:小西友七編 『英語基本形容詞・副詞辞典』初版71989
『ロイヤル』:綿貫陽、マーク・ピータセン共著『表現のための実践ロイヤル英文法』旺文社2006年刊
『解説』:江川泰一郎『英文法解説』改訂第3版 金子書房2003年刊
『総覧』:安井稔著『英文法総覧』改訂版 2015年刊 開拓社
『現代英語文法 大学編』R.クヮーク、S.グリーンバウム著 池上嘉彦訳『現代英語文法 大学編』19887刷 紀伊国屋書店
『コミュ』G.リーチ、Jスヴァルトヴィック著 池上嘉彦訳『現代英語文法 コミュニケーション編』1988年刊 紀伊国屋書店
『型と正用法』A.S. Hornby著 岩崎民平訳『英語の型と正用法』 研究社1970年刊
 ホンビーのこの本は索引がついていて、同じグループの動詞を拾うのに便利がいいのです。この本の後に25パターンに動詞分類した本を出していますが、そちらは索引がないので、使い物にならないのです。だから50年も前の本をいまだ内利用しています。当時、青山学院大学英文科で教科書として使っていたと、誰かに聞いて買ったのです。



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#4620 三か月定期検診:〇 Sep. 28, 2021 [28. 医者と患者のコミュニケーション]

 スキルス胃癌と巨大胃癌を併発して、2006年7月に手術してから3か月に一度定期検診をしていただいている。今回は血糖値が少し高い。「食後でしたか?」と訊かれて、「はい」。
 鉄欠乏性貧血だが、今回の血清鉄とビタミンB12のデータはよかったようだ。3か月あけてデータの下がりを見るか、せっかくアップしたのだからこのまま3か月ごとにビタミンB12と鉄剤の注射を打つか、相談があった。
 主治医のおススメに従って、マスブロン1mg(ビタミンB12)とフェジン40mg/2mlを静注してもらった。
 尿酸値が気になっていたので、訊いてみたが、基準値以下だ。ロードバイクや雪カキで過負荷をかけなければ、尿酸値は心配がないようだ。ビールは350mlの缶ひとつで十分、日本酒は100ccでほろ酔いとなるので、飲みすぎることがない。
 一般外来は午前中のみ、発熱外来を午後やっているので、室内消毒を頻繁にしているようす。たいへんだな~と思った。COVID-19パンディミックは急速に収束しているが、第6波の襲来は避けられないと多くの感染症専門家が御託宣。速く終息してもらいたい。

<秋刀魚>
 昨日、鮮魚店へ行ったら、比較的大きな秋刀魚が入荷していたので、女房殿が千歳の従姉妹に送ってくれた。1尾130-140gで鮮度がほどほどに良かった。今朝午前中に届いたと、千歳の従姉妹からメールが入った。いくつになっても従姉妹はメンコイ。
 焼いて食べる用の秋刀魚と、100g以下の8尾520円のものを買ってきたとうれしそう。小さい方はコブをたっぷり入れて甘露煮にした。昨日の夜食べたが、生臭さがまったくなく味も匂いも秀逸、◎である。この鮮度は漁場がだいぶ近づいた証拠だ。
 秋に鮮度の良い秋刀魚が食べられる幸せは根室に住んでいればこそ。


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#4619 秋の空:牧の内サイクリング Sep. 25, 2021 [85.サイクリング]

 9/23は午後4時ころ大きな雹が降った。西浜町や花咲港の方が直径3㎝ほどもあるのがバラバラと落ちた来たようだ。光洋町は1cmほどのものが多かった。雹と雨が同時だったので、あまり大きくなかったのだろう。車の屋根は大丈夫だったのだろうか?

 今日9月25日14時の気温は16.8℃、北北西の風8.0m/s、湿度57%

 風が少し強いがまあまあのサイクリング日和だ。牧の内13kmコースを走ることにした。ニコンのコンデジのディスプレイの中央付近にに黒い影がでるようになった。受光素子に小さなゴミでもついたのかと思い、購入したケーズデンキにもって行ったが、ニコンに部品がないということで修理不能。昨日カメラで新聞記事を撮影したら、楕円形に黒ずんだ部分がなくなっている。ソニーのコンデジを買おうかとようやく決めたところへ、ラッキー。買う必要なしということになった。
 秋の原野は秋の匂いがする。なんだかペダルが軽くて速度がのろいと思っていたら、前ギアが小さい方だった、どうりで軽いはずだ。今日も行きの5200mは14分かかった。1,2,3とペダルをこぎながら深く吸いこみ、すぐに1,2,3,4,5,6と息を吐く。吸気と排気を1:2で軽めのギアでリズミカルに走る。往復これをやったら、肺機能がよくなった。深い呼吸ができる。そういえば、スキルス胃癌の手術をしてから15年たったが、呼吸が浅くなっていた。昔の呼吸を思い出した。慣れてきたら歩くときは1:3で呼吸できるようになる。

 走行距離12.8km 最大速度37.4km/h 累計走行距離5752km
 今年の走行距離がようやく100㎞を超えた。(笑)

 息が上がるような速度では走らないように切り替えた。激しい運動は血液中の尿酸値を上げ、血管内壁が尿酸により損傷する。血管内壁は血液が凝固しないように作用しているから、そこが常時炎症を起こしていたら、COVID-19に感染したときに、多臓器で血栓ができて死ぬなんてことになりかねない。
 わたしは尿路結石を2度起こしているが、尿酸値が高いとそれが結晶化して尿路で結石ができやすくなる。だから、最高速度が50km/hを超えるようなサイクリングや、走ってやっていた冬の除雪は、やらないほうが無難と知った。今年の冬は、ママダンプに雪を積んで運ぶときには走らないでやろうと思う。

①秋の空
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②秋の雲
 おーい雲よ、馬鹿にのんきそうじゃないか どこまで行くんだ 国後島や択捉島まで行くんか
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③2時半ですが、日が傾くのが早くなりましたね。
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④野の花(1)
形が好い、路肩には枯れているのも混じってました。
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⑤野の花(2)
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⑥野の花(3)
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⑦野の花(4)
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⑧公徳心の欠如
 ゴミが捨てられてました。固く結んであります。
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⑨一つだけ残ったハマナスの実
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⑩まだ元気なアジサイ
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⑪枯れつつあるアジサイ
 こちらの方が風情があるでしょう。タイトルは「秋のアジサイ」
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 ...おしまい。
 見ていただいてありがとうございます。



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#4618 釧路教育長の議会答弁:標準学力テストについて Sep. 22, 2019 [8. 時事評論]

 釧路市議会で、標準学力テスト実施に関する共産党市議からの質問に、釧路教育長が真正面から答えている。
 令和3年9月17日の釧路新聞より引用。
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 西村雅人氏(共産党)は市が独自に行っている標準学力検査について、「児童・生徒を過度な競争に駆り立て、教職員の負担増にもつながっている」として、今年度限りで廃止するよう求めた。岡部義孝教育長は「基礎学力を測るもので、競争させる考えはまったく持ち合わせていない。また、結果に基づく授業改善は教師の本文と考えている」とし、「子供たちの将来の選択肢を広げるためにも基礎学力は欠かせないものである、やめる考えはない」と答弁した。
=================================

 釧路市は平成24年(2012年)12月に基礎学力保障条例を制定し、翌1月から実施している。この時期には全国で子どもたちの学力低下に危機感を抱いた市民による類似の条例制定や学力向上運動が広がっていた。

 超党派の「釧路市基礎学力問題研究議員連盟」と「釧路の教育を守る会」が連携して案を練り、市議会での議決にまでもっていった。その後、月田光明市議や金安潤子市議などよって8年間にわたって市議会でフォローアップが行われ、教育長と基礎学力保障条例の徹底に関して議論を続けている。ミュージカルグループ「キッズロケット」を主宰している金安市議は「基礎学力問題のジャンヌダルク」と言われている。ああ、公務員アォード賞を受賞した大越拓也市議も教育問題で頑張っている。
 そういう中で、唯一基礎学力保障条例制定に反対した政党からの相変わらずの同じ趣旨の質問に、教育長が答弁したもの。

 教育長の岡部さんは元釧路市役所職員である。「釧路の教育を考える会」の会長である角田さんも元釧路教育長。地域の子どもたちの学力低下に危機感を抱いたさまざまな職業の人たちが「釧路の教育を考える会」に2010年に自然に集まった。あれから11年間、坦々と子どもたちへの基礎学力保障に何ができるか市議会を通じて活動している。小4程度の「読み書き計算」能力をあまねく子どもたちに保障するために、わたしたち大人が何をしなければいけないのか、考え、行動し続けている。

 全道でやっているふだんの学力テストでは、釧路市内の中学校のよりも根室の市街化地域の中学校ほうが、平均点が高い。それでも根室は教育委員会も市長も市議会も子どもたちの学力低下に危機感が感じられない
 具体的なデータを貼り付けておくので、興味のある方はご覧いただきたい。根室の2校が最下位である。別海中央中学校は根室の中学校よりもずっと高い。
*「#4099学力テスト総合A28校科目別データ Oct.11,2019

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 釧路市議会の教育問題に関する論戦は熱くて面白い。(笑)


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#4617 枯草の匂い:牧の内サイクリング Sep. 19, 2021 [85.サイクリング]

 陽気がいいので、サイクリング。コースは牧の内T字路までの往復、Aコースと命名している。
 信号が赤なのでセブンイレブン光洋町店の広い駐車場を横断して、ノサップ線の車線へ入る。根室高校前からは東に向かって一直線。めずらしく向かい風だった。帰りは追い風かななんて考えながら、ペダルをこぐ。アゲインストだから速度が出ないね。20km/hくらいで走る。
 航空自衛隊のレーダサイトのあたりを通り過ぎると、秋の香り、枯草の匂いがしている。見ると草が一部黄金色になっていた。路肩近くに咲いていた背の高めの紫色の花がきれいだった。

 14時 気温18.3度 北北西の風2.9m/s 湿度77%

 昨日は一日中雨だったが、今朝午前3時くらいには上がっていた。
 根室で湿度77%は乾燥しているほうだろう。昨日は85-100%、一昨日は64-83%、その前は63-95%。
 行は、アゲインストだから風に逆らわずほどほどに漕ぐ、帰路はちょっと頑張った。最高時速は39.3km/h。
 平均時速が20.2km/hだったのはちょっとうれしい。最後の方はお尻を挙げてダンシングして、速度を稼いだ。

 気持ちのいいサイクリングでした。天の神様、好い天気のプレゼントをありがとう。

 ロードバイク:走行距離12.7km、累計走行距離5739km(昨年5645km)
 今年の走行距離:94km
 まだ100㎞行かない。来週には超えそうだ。ほんとうに乗らなくなった。

 英作文問題の作成に時間をとられているので自転車に乗る暇がない。問題と解説集が939回、ついにA4判で1000頁、8000題を超えた。
 英語の語順通りに日本語の文を解体、並べ直した問題文を織り交ぜることにした。簡単なものは必要がないが、英語が苦手な人には、こういう教え方をしないと英作文はハードルが高くて喰いつけないだろう。


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#4616 市立根室病院「経営改善を」:画期的な監査意見 Sep. 17, 2021 [31.市立根室病院経営改革メモ]

<最終更新情報>9/18朝8:40 <余談-2>追記

 3月14日の北海道新聞16面から。
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根室病院「経営改善を」
 監査委員、市に意見書
【根室】市監査委員は、2020年度の各会計決算に対する意見書を市に提出した。市立根室病院の病院事業会計決算について、以前として一般会計から多額の繰入金があることから「スピード感をもった行動力で経営改善を」と求めた。
 意見書は中本明代表監査委員と波多雄志監査委員が9日、石垣雅敏市長に手渡した。
 病院事業会計は4100万円の黒字となったものの、一般会計から15億6700万円(19年度比8900万円減)を繰り入れている。新型コロナウィルスの感染拡大の影響で入院患者数、外来患者数とも、前年度比10%減となり、医業収益は同8200万円減の29億円となった。「早期に『市立病院新改革プラン』を作成し、持続的かつ安定的な医療体制が構築されるよう望みます」との意見がついた。
 一般会計についてはふるさと納税が「貴重な財源」になっている一方、経済の長期低迷は人口減で「市税収入は多くを望めない」と指摘。産業育成や企業誘致などによる安定的な雇用の拡大を求めた。水産業の養殖放流事業にも「多くの予算が使われているが、放流後の資源管理は現状でよいのか」と疑問を投げかけた。(武藤由美)
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 公的会計基準では4100万円の黒字だが、民間会計基準で損益計算書を組みなおしたら、15.2億円の赤字と言うこと。もう何年も前から繰り返し弊ブログに書いているが、市の広報では民間会計基準で作成した損益計算を公表すべきだ。黒字だと市の公報に記載したら、市民は病院経営が本当に黒字だと誤解してしまう。実態は年間15-16億円の赤字をつづけているのだ。広報には誤解を生まないように、民間会計基準でほんとうの姿を載せるべきだ。
*「#2922「広報ねむろ1月号」市立根室病院決算を斬る」」

 もう何年も前のことになるが、中小企業家同友会が弊ブログが市立病院が15億円も赤字だと嘘を言っている、市の広報では黒字だと元病院管理課長である市議の本田さんへ病院決算の解説を依頼したことがありました。
本田さんは資料を作成して、中小企業家同友会で講演をしてます。それで、中小企業家同友会は市立病院が年間15-16億円の赤字であることを知ったはずですが、その後何の発言もない。根室の企業家として、そして経済団体として、市政に対して言うべきことがないのですか?
  中本明代表監査委員がこのことを監査意見で明記したのは2度目です。市政に物申すと周りからいろいろ言われるのが根室の常、それを承知で中本さんは書いています。
 このことからわかるのは、中小企業家同友会の主要なメンバーは、市立根室病院の決算資料を独力で理解する専門知識や学力がないということです。そして市側に不都合な事実にはいつでも目を瞑りだんまりを決め込むということです。じつに情けないとわたしは思います。
 根室市内の中学生の学力は、残念なことですが、釧路根室管内で最低です。最低なのは子どもたちだけではなさそうです、地元企業家の経営や財務に関する専門知識や学力もまた相当に低そうだということ。学生時代も碌に勉強せず、社会人となってからも研鑽を積まず、地元企業家同士が集まって閉鎖的な集団を形成しているから、日本標準経営からのズレも感じられず、視野狭窄に陥るのです。それを「オールねむろ」と自称しています。
 中学生の学力では根室市は別海町に大きく水をあけられていますが、企業家や教育長を見ても同じことが言えます。FB上でTさんや眞籠元教育長と議論することがあります。しっかりしてます。考え方のしっかりした大人のいる町は子どもたちの学力も高くなるようです。釧路の教育長も、最近市議会でいいことをおっしゃっています。昨日の釧路新聞に掲載されているのであとで弊ブログで採り上げます。教育行政という点でも、根室は釧路市や根室管内の別海町に大きく劣っています。それが、結果として子どもたちの学力テストの平均点に現れてしまっています。
 中学3年生の学力の現状をデータでご覧ください。
*#4099学力テスト総合A18校科目別データ比較 Oct.11, 2019

 中小企業家同友会の有力メンバーが市の予算から毎年「支出」を受けているからでしょうね。持ちつ持たれつなのでしょうが、一市民という立場から見るとひどい話ではありませんか?
 市の予算と密接な関係があるのは商工会議所も同じですよ。水産業界も同様。もちつもたれつ、根室の地元経済界は、市政批判を一切口にしない。「オール根室」なんて自称していますが、中身はこういうことですよ。
 市議会も同じです。根室の地元経済諸団体は根室の未来なんて考えていません、自分たちの既得権益を守ることと、市政を恣意的に利用することだけしか関心がなさそうに見えます。
 しかしね、そんなことをしていたら、経営体質の変革なんてできっこない、そんな地元企業は地元の若者から見棄てられます。

 このように、一部の地元企業とその集まりの経済団体が市政ともちつもたれつだから、市立病院経営への批判も、経営改革への提言もまるで起こらない、その結果どうなったか?市立根室病院の赤字は2013年1月に建て替えられてから毎年15億円以上の赤字を続けており、一向に改善されません。建て替え前は8-10億円の赤字でした。市側の試算では建て替え後の赤字は最大値で11億円と計画上はなっていました。担当部署がいい加減な数字合わせをしたということです。
 市議会文教厚生常任委員会でも市立根室病院の巨額赤字が取り上げ検討されているという話を聞いたことがありません。改善不可能ならしかたありませんが、改善できますよ。具体策を議論すべきです。7年間で100億円も赤字が出ています。事実を知って、しっかり対策する、それが根室っ子の心意気というものじゃありませんか?

 ふるさと納税制度がなくなれば、地域医療が維持できなくなります。仕事中に亡くなった財政課長のKさんがとても心配していました。

 ふるさと納税制度は悪法です。住民税を都会から吸い上げ特産品のある地方へ流しているだけ。それで「ふるさと納税」をした人はタダで特産品を手に入れられるという、実態は合法的脱税です。このようなカラクリで、住民税が特産品購入代金と諸経費に4割くらいも消えてしまっています。
 菅氏の提案だったが、かれは間もなく総理大臣の座を追われます。反対していた総務官僚を左遷してまで強引に導入して今に至るまで続いていますが、ふるさと納税制度は遅かれ早かれ廃止が検討されるでしょう。いまのうちに、赤字額を5億円程度減らしておかないと、間に合わないことになりかねません。

 赤字を5億円程度減らせば、市側の実質負担は1-2億円程度です、残りは国からの補填で賄えます。その具体的な方法は弊ブログでなんどか述べています。

 市の代表監査委員の中本明は根室高校同期です。元大地みらい元専務理事、監査委員としていい仕事してくれてますね。彼がこういう意見書を書いたのは2度目です。四年前にも同じ趣旨の監査報告書を書いています。市側は前回は監査報告を無視しています。今回もそうするのでしょうか?
 市議会がフォローすべき事項ですよ。そんなこともできないから、市議定数をさらに削減すべきという声が市民の間に上がるんです。中本さんの監査意見をバクアップする市議が数名現れてもらいたい。
 中本さんは、余計な忖度なしないで、代表監査委員として書くべきことを書いた。根室高校同期にこういう人材が居てうれしい。

*3606市立根室病院事業会計監査に関する意見書」

*3230市立根室病院事業会計「基準外繰入金」につい

<余談:北海道新聞根室支局に敏腕記者アリ>
 いい記事ですね。市立病院の決算データを精確に読み込み、適切なコメントを書ける記者が配置されたのはもう十数年ぶりでしょうかね。武藤由美さんとおっしゃる。偉いね、素直に褒めます。額面通りに受け取ってください。

<余談-2:地域医療を支える医学部進学者を毎年出す方法>
 長期的な観点からは、常勤医を増やすことが収益改善の重要なポイントである。根室高校から毎年医学部進学者が出たら、その内の何割かは根室へ戻ってくる。市立根室病院は給料が高いので大きなインセンティブになる。子どもの教育問題を解決してやったら、根室出身者でなくても30代や40代の医師が根室に定着するだろう。
 国立医科大学の授業料は6年間で360万円で、文系私大よりも安いから、金銭面では大きな問題がない。今年、国立旭川医大に根室高校から現役合格者が出ている。小中高と根室で学んだ生徒が国立医科大学へ進学した初めてのケースである。やり方は弊ブログに書いてある。この生徒は小5の1月からニムオロ塾で勉強し始めたので、高2、高3の2年間、きつかった。しかし、小4からスタートすれば、もっと余裕をもって合格できる。1年9か月早い、小4の四月からのスタートなら、札医大や旭川医大や北大医学部へ根室から毎年数名の進学が可能だ。
 そういうレベルの生徒は年度によってもばらつきがあるが、毎年2-5人いる。もう少しわかりやすく言うと北大総合理系以上の難関大学へ合格できる資質をもった子どもは1学年にそれだけいるということ。具体的なやり方を知らず、そういう生徒たちを育てそこなっているだけ。肝心な点は受験勉強を小4の四月からスタートさせること。
 わたしは具体的なやり方を示し、生徒とともにやって見せた。記録も弊ブログに残してある。わたしがニムオロ塾をやめても、誰かが真似してやってくれたらいい。似たような環境と教育システムを、根室の大人たちが知恵を絞って根室の子どもたちに提供してあげたらいい。地域医療の核を担う人材群は教育に関係する大人たちが協力すれば創れるのである。地域医療を担いきる具体的なやり方は授業の合間に教えてある。30年長期プログラムはすでに動き始めた。ここまで持って来るのに7年を費やした。
 でも一人ではたいへんだ、30年間で十数人いれば、根室に盤石な地域医療が保障できる。


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#4615 激やせの金正恩は影武者か? Sep.14, 2021 [A8. つれづれなるままに…]

 お昼のテレビで、韓国人のソウさんというジャーナリストか大学の先生が、金正恩氏の胃切除の可能性を指摘していた。北朝鮮が最近40万ドル医薬品を輸入したのは、胃切除後のビタミン剤の補給のためだという。
 わたしも胃を切除して3か月に一度か半年に一度くらい、鉄剤とビタミンB12の静注をしてもらっているが、薄いきれいなピンク色のビタミンB12メチコバール500μgの薬価は107円であり、鉄剤フェジンは40mg60円である。
 10年分購入しても数万円にしかならない。

 番組では影武者説も紹介していたが、これもコンピュータの顔認証技術があるからごまかしがきかぬ。耳の形を照合しただけでも本人かどうかはっきりする。当然、米国や日本、そして韓国でもやっているだろう。
 一つ一つ具体的に検討してみたら、じつに荒唐無稽な報道を垂れ流しているように見える。

 それにしても、短期間であんなにやせるものだろうか?そして色つやもいいから、若返ったようにも見える。まるで20代後半の若者のように見えた。無理なダイエットをすれば、体力が根こそぎ奪われ、気力の衰えが表情に出るし、肌の色つやも失われ、老けた感じになるから、どこか違和感があるのは事実である。
 謎だね。テレビ番組で顔認証して、結果を公表してもらいたい。

 こういうこと考えなきゃいけないのは、番組ディレクターの仕事かな。いい仕事してもっとテレビ番組を面白くしてもらいたい。専門知識や科学技術を駆使し、娯楽と真相報道を兼ね備えたもっとレベルの高い、新次元の番組が創りうるのでは?



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#4614 街路樹のナナカマドが真っ赤な実をつけてます:風邪の季節の始まり Sep. 14, 2021 [A8. つれづれなるままに…]

 北西の季節風が吹くようになりました、昨日の最低気温は13.9℃です。
 COVID-19の蔓延で、昨年同様に今年も蟹祭りもサンマ祭りもありません。町は静かです。
 毎日80-100%だった湿度も最低湿度が70%台があたりまえになってきたとたんに風邪がはやり始めてます。
 鼻水、微熱、COVID-19と症状の見分けはむずかしい。
 市立根室病院で検査できますが、3万円ほどかかると聞いてます。初診料も入ってのことだと思います。保険点数は1350点ですから13500円ですが、急を要することが多いでしょうから、市立病院で独自に検査体制を組んでいるのかもしれません。

 大手検査センターの類似の遺伝子検査は550点ですから5500円が妥当なところです。はやく妥当なラインまで保険点数を下げないと、患者負担も社会保険側の負担も大きすぎて、検査ができません。
 クラスターで濃厚接触者にカウントされたら、費用は政府もちですからタダ。濃厚接触者ではない人が、風邪症状が出たら、検査をするかどうか、3割負担でも10000円ですから、検査料金も重要なファクターです。
 北の方から風邪のはやる季節に移り変わりつつあります。COVID-19とただの風邪を見分けるために通常の料金での検査ができることが望ましいのではありませんかね?

<PCR検査原価情報>
 最大手の臨床検査センターSRLへ厚生労働省から問い合わせがあれば、社内秘扱いの原価情報を得られます。それに基づいてSARS-CoV-2PCR検査の保険点数を1350点から550点に変更したらいい。
 SRLはナンバーワン企業としてその社会的責任の重さを意識している企業です。
 1990年ころに染色体検査の原価情報を提供したことがあります。保険点数が低すぎるために他企業の新規参入がほとんど不可能でした。染色体検査分野ではSRLのシェアーは8割を超えていました。わたしは当時学術開発本部スタッフで担当取締役Iさんの「右腕」で仕事してました。当時SRLで導入した英国企業IRSの染色体自動解析装置を国内の臨床検査センター2社が導入した情報をつかんでいました。保険点数が低すぎて利益が出ないので、導入した企業の経営が悪化することがわかっていました。その2社にとっては死活問題でしたので、SRLの独占状態もよろしくないので、厚生省へ原価情報を知らせて保険点数をアップするように働きかけました。効果があってまもなく保険点数が200点(2000円)ほど上がりました。
 画像解析装置を導入した企業は2社とも消滅しています。羽村にあった企業は1999年にSRLが買収しました。わたしがその会社との治験合弁会社の経営を任されたとき、買収も四つの課題の一つでしたから担当しています。画像解析装置を導入した東北にあった会社も資本提携交渉をして3年間の約束で1993年に役員出向していますが、染色体検査を中心に実行可能な経営改善案を作成して、SRL創業社長の藤田さんへ改善案を文書にして報告し、実施の了解を得ようとしたところで、ストップ指示が出ました。改善案がよすぎたのです。ほんとうの話です。(笑)
 SRLの子会社関連会社でNo.1の売上高利益率15%を実現する内容でした。損益シミュレーションはSRLの一番いい時(売上高経常利益率12%)すら超えてました。1992年ころに関係会社管理部で仕事していたわたしは、千葉の子会社で業務系とラボの新システム導入にも本社側から責任者として関り、稟議書添付のシミュレーションを超える黒字転換をしていました。その面では社内で信用がありました。
 東北の会社は、SRL創業社長の藤田さん黒字転換なんかやれっこないと思っていたのです。3年間遊んで来いというつもりだったのかも。仕事してしまったのです。3年で黒字になんて社長特命での出向でした。藤田さん演技派、すっかり掌で転がされてしまいました。経営改善案を実行されては困るという事情が藤田さんの方にありました。子会社社長はSRL本社役員を兼務することが暗黙のルールでした。毛色の違う関係会社社長をSRL役員にはしたくなかったのでしょう。経営悪化したら、資本提携を出資へ切り換えて、過半数の株式を取得するつもりだったと思います。もちろん、それまでの役員には経営責任を取らせ、従業員はそのまま引き取るということ。数億円増資して累積損失を解消するくらいはどおってことはなかったのです。経営改革はそのあとで指示するつもりだったようです。調査して練り上げた経営改革案を実行すれば1年後には大きな黒字になるので、あわてて呼び戻されました。3年の約束が、たった15か月で出向解除。その代わり本社経営管理課長、社長室兼務、購買部兼務課長という3部署兼務の辞令が出ました。それぞれ特別な仕事が用意されていました。3部署兼務はまったく異例のことでした。後にも先にも事例がありません。東北の会社へは1993年にわたしの後任に3人出向役員を送り込みましたが、うまくいきませんでした。赤字の検査ラボの立て直しなんて送り込まれた三人には経験がありませんでした。ずるずると経営悪化、SRLは持ち株を他社へ売却、その後経営破綻。従業員がかわいそうでした。後味の悪い仕事です。


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#4613 久々のサイクリング&壊れちまったコンデジカメラ Sep.11, 2021 [85.サイクリング]

 牧の内T字路までの往復のコースを走ってきた。平地走行で時速18-22km、いつもは30㎞前後で走っていたが向かい風でもないのにサッパリ速度が上がらなかった。前回走ったのは7/30である。1か月半近くもお休みしていたので、筋力が落ちたようだ。
 根室高校前からT字路までの5200mに15分10秒かかった。いままでは10-12分のタイムだった。行きで速度が出なかった分、帰りは16分で戻ってこれた。
 光洋町のセブンイレブンの前を横切ったら、見知らぬ中学生が2人、手を振ってくれた。サイクリングして遊んでいたようだ。こんなことは初めて。

 午後2時の気温15.8℃、東南東の風4.0m/s、湿度87% 
 走行距離12.8km、累計距離5726km
 平均時速18.4km、最大速度43.1km

 これくらいのペースが無理がなくていい。
 ところで、コンデジカメラが壊れたようです。真ん中あたりに黒い影が映るようになりました。ニコンにも部品がないそうなので、新しいのを買お,

うと思います。200gほどの重さで安くて軽くて取り扱いがしやすいのがいいですね。(笑)
 重さや大きさが気にならないなら、1眼レフかミラーレスカメラをいじってみたいのですが、たぶん買ってもほとんど使わないでしょう。

 ピントやシャッター速度や絞を自分で合わせた昔の一眼レフが懐かしい。赤い電球をつけたにわか暗室で現像していると、撮った像が浮かび上がるように出てくると現像液から引き揚げて停止液につけて、次いで定着液の入ったバットトレーに放り込む。そのあとがまたひと手間でした。ステンレスの薄い板に濡れた印画紙を貼り付けて乾燥機にセットします。しばらく待つと出来上がりです。そんなことをしていた高校時代が懐かしい。オヤジが買ってくれた引き伸ばし機と必要な道具一式。ほしいなんて言ったことないのに、ある日突然、「行くぞ」というので後をついて行ったら着いたところは緑町三丁目の写真屋さんでした。トドワラの写真で運輸大臣賞を受賞した30歳代の写真家さんのお店でした。そこで新品の道具一式を受け取り、引き伸ばしの手順を教えてもらって、翌日自分でやってみました。小学生のころから毎日家業のビリヤード店の店番を手伝っていたので、ご褒美だったようです。サプライズでした。(笑)オヤジは戦後間もなく根室へ来た頃、中村写真館を中心にあった写真仲間の一人だったのです。結婚資金を作るためにカメラを売ったといつか聞いた記憶がありました。息子にやらせてみたかったのでしょう。根室高校で写真の引き伸ばし機をもっていたのはわたしだけでした。
 根室高校で生徒会会計で全部のクラブの予算編成をわたし一人で担当してました。当時は予算編成も帳簿の記帳も決算も生徒がやっていました。N先輩が2年生のわたしに単独で予算折衝やらせてくれたからです。一切口出しなしで任せてくれました、それがとってもいい経験になりました。
(売上が40億円の産業用エレクトロニクスの会社でも売上500億円の臨床検査最大手のSRLの予算編成だって同じことでした。どちらの会社も中途入社してその年に、大きなプロジェクトを任されると同時にルーチンワークは翌年の予算編成でしたね。損益予算と投資予算、資金計画を含む総合予算と戦略策定です。)
 各部長と副部長に生徒会室に来てもらって、理解と納得ずくで予算査定してました。だから写真部の引き伸ばし機が古くて錆が浮き出たポンコツなのも知っていました。気の毒でした、買ってやりたかったけど、全体の予算枠に余裕がありません。部長は友人のK君でした。引き伸ばし機は当時の高卒の給料の3倍ほどの値段でした。
 若いころはボクシングや、自転車レースレースで活躍した元気な若者、そして秘密部隊であった元落下傘部隊員、好いオヤジでした。そういえば、明日はオヤジの命日です。
 オヤジの大腸癌の診断をつけてくれたのは岡田医院のお爺さん先生でした。平成3年に一度目の手術、2年後に再発し全身転移、数か月間市立根室病院でターミナルケアをしてもらい、平成五年に亡くなっています。50歳以上の人は焼き肉店「酒悦」のオヤジといえば知っている人が多いでしょう。とってもよく流行ったお店でした。釧路の屠場の責任者が兄弟子だったので、その人が選んで肉を送ってくれてました、だからとってもいい肉を仕入れられました。その方が亡くなって仕入れルートが失われ、数か月別ルートを模索したようですが、同じレベルの品質の肉を仕入れることができないとわかると、さっさと店を閉めました。常連のみなさんに同じ値段で同じレベルの品質の肉を提供できない、それなら店仕舞い、潔いオヤジでした。銀座の焼き肉店でも食べたことがありますが、オヤジの切った肉の方がうまかった。タレもね。たまに帰省した時にふんだんに食べて味になれてたからかもしれません。オヤジにもらったタレのレシピがありました。二十数種類大きな甕で一月ほど発酵させて作ります。その甕はまだあります。好い材料ををふんだんに使ってましたから、当時でも1回つくるのに材料費だけで10万円前後かかってました。店をやめてからどなたからからか要望があったのでしょうね、数年間2種類のタレを作って常連さんに配っていました。
 当時中学生で「酒悦」の焼き肉を一番食べたうちの一人はたぶん岡田医院の岡田優二先生でしょうね。お父さん先生に連れられてよく来ていたようです。「食べっぷりが好いんだ」とオヤジが嬉しそうに言っていたのを思い出します。わたしは中高生の優二さんはまったく知らないのです。初めてお目にかかったのは癌の診察をしていただいたときでしたから。オヤジも、目の前で焼き肉をほお張っている中学生が、将来の息子の主治医になって、スキルス胃癌の診断をつけ、ほとんど手おくれだった命の窮地から救ってくれるとは、想像もできなかったでしょう。運命の歯車は不思議です。
 わたしは根室高校を卒業してから35年間東京住まいで根室にはいませんでした。
 運命の糸車はさらに回り、35年ぶりに古里へ戻ってきて、癌の手術をして数年後に、今度は優二さんの息子の太志君をニムオロ塾で預かることになりました。納得がいくとじつに素直ですが、納得がいかないと芯の強いところを見せる生徒でした。預かったあの小学5年生の1月にはすでに性格の基本的な部分はできあがっていましたね。7年間の歳月でさまざまな経験を経てさらに磨きがかかったことは事実です。授業の合間に話を聞いてました。数学の問題を解きながら、論理的な議論を並行してできる生徒でした。その都度自分の意見がしっかりありましたね。わたしの方は根室高校から国公立大学医学部現役合格をターゲットに長期教育戦略を立てて、着実に実行しました。優二さんは地元の根室高校から進学させたいとの強い希望があったので、1浪させてかまわない、それでいいと聞いていました。太志君の希望は少し違っていましたから、本人の希望を優先したのです。現役で合格したいという願いが次第に強くなったのです。7年間は速いものでした、太志君は高校生になってから時間の使い方が上手になりました。
 三代目の彼は予定通りに現役合格していま旭川医大生。将来根室の地域医療を担ってくれたらうれしい。
 どうやら古里に戻ってきて私が担うべきいくつかの仕事のうちの一つがこれだったのかと納得です。根室には彼と同水準の生徒が学年に3-5人います。小学校4年生から受験勉強をスタートさせたら、余裕で国立旭川医大以上の難関大学へ合格できます。その具体的な道程は弊ブログに記録しておきましたので、チャレンジしたい生徒や保護者のみなさん、学校の先生たちは参考にしてください。

 ところでカメラの実際の使い勝手は手に取ってみないとわからない。キャノンの安めのコンデジをいくつか手に取ってみましたが、望遠の倍率を挙げたときに自動焦点のマークが画面の中をうろつく挙動が出て、2台はなかなかピントが合わない。一番小さいのが倍率40倍のマックスにしても、ぴたっとピントが合いました。こういうことは手に取ってやってみないとわからないのです。ソニーはコンデジにもツァイスのレンズを使っているのですね。何がわたしには好いのかいまのところさっぱりわかりません。しばらく買えないかも。
 


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#4612 英語音読授業(高2):「説明ルール」と「指定ルール」 Sep. 8, 2021  [49.3 高校英語教科書を読む]

<最終更新情報>9/9朝9時 校正作業と一部内容の追加をしています。

 水曜日はニムオロ塾は休みですが、四月から隔月で、高3と中3年生対象に英語の教科書の2時間の音読授業をしています。高3の生徒が今月は来られないので、今日は高2の生徒2名だけの参加。二人以上なら授業することにしています。
 Lesson 5のタイトルは'Doctor in the Stomach'ですが、映画化されています。邦題名「ミクロの決死圏」という映画が1966年につくられています。高校を卒業して東京に来た年に見た映画です。
(中学生の時にSF小説大好きでした。『海底2万里』を光洋中学校の図書室から借りて読みました。図書室にあったSF小説はいくらもなかったと思いますがほとんど読んでいます。3年10組の学級文庫にも、薄っぺらい文庫本のSFが10冊ぐらいはありました。当時は岩波新書が150円の時代でした。地元の高卒の初任給が10000円くらいなものですから、本は高かったのです。)

 part2からpart4の途中までやれました。5回読んで、スラッシュを入れ、チャンクごとに頭から日本語にしていきます。生徒二人に交替でやってもらいます。意味がつかめたら、それをイメージしながら3回速めに音読してイメージと英文をつなげます。

 th[θ]の音とrの音がちゃんと出ていないところがあったので、個別に音の出し方をトレーニング。教え方がいいのか一人は最近発音がとってもよくなりました、わたしよりもいい。(笑)
 読むスピードもいいんです、音読しながらCAさんの機内アナウンスを聴いている気分、役得ですね。(笑)
 P-2はカプセル型の内視鏡の話です。直径11mm、長さ26mmのカプセル。呑み込むにはちょっと大きい。ゼリーのようなものと一緒でないと無理ですね。
 授業での解説を少しだけ再現してみます。
 
 In 1999, a Europian company did even better; it invented an amazing capsel, which has a tiny built-in camera.

 カプセル型内視鏡の話ですから、「did (it) even better」はヨーロッパの会社が「さらにいいものにした⇒さらに(カメラ内蔵カプセルを)改良した」ということです。didはこの文では他動詞ですから省略された目的語を補って読みます。got (even) betterが頭にかんだ人がいたかもしれませんね。自動詞となってしまうので、ヨーロッパのある会社がさらに良くなったとの意味になってしまいますので、使えません。which以下は驚異的に改良されたカプセルの説明です。英文法では「非制限用法」といいますが、ようするに前の単語(先行詞)の説明です。
「それは小さな内臓カメラをもっている」、日本語としては「それは小さなカメラを内蔵している」の方がわたしには滑らかに感じられます。英語の単語の語順とはすこし違いますが、和訳でなく翻訳なら後の方の訳を選びます。受験英語ではあまり意訳しないほうがいいと思います。翻訳を求めているわけではありませんからね、素直にそのまま訳して意味が通じていれば、そのままでいいのです。
 大西泰斗先生はこういう配置を「説明ルール:説明は後に置く」と呼んでいます。英文を読んだり作ったりするのにとっても大事なルールです。
 昨年1月から、NHK英会話テキストをひたすらタイピングし、文例を2倍程度に増やして、7500題英作文問題とその解説をA4判で980頁作ったので、すっかり大西泰斗先生の教授法が身についてしまいました。どこまでが大西泰斗先生でどこからがわたしオリジナルなのかすでに境目がはっきりしなくなっています。生成文法での解説がわたしの付加した部分かな。昨年の高校3年生対象の音読特訓授業よりもそのあたりが進化を遂げてしまっています。ことしのニムオロ塾生は昨年の高3生よりも、その点では幸せだと思います。

 If doctors can move the camera as they want to, they will detect deseses almost without fail.

 この文のmoveを生徒は「ドクターが動く」と訳しましたが、moveは自動詞と他動詞の両方があります。目的語が後ろにあれば他動詞ですから、「ドクターが(カプセルに内蔵されている)カメラを思い通りに動かせたら」ということ。asの原義は「=イコール」ですから、「思っているのと同じように⇒思い通りに」ということ。
 問題は青字のalmostです。生徒は「ほとんどの病気」と訳しました。
 ここは「指定ルール:指定は前に置く」なのです。これも大西泰斗先生の用語ですが、英語は配置の言葉、配置のルールを知れば英文の読解も作文も両方がとっても楽になります。判断に迷いがなくなり、読解精度と速度が同時にアップします。
 almostは次に続いているwithout のレベル指定。どういうレベルで「失敗なしに」病気を診断(detect)できるのかを指定しているんです。「病気をほとんど失敗なしに診断する」ということ。意味がまるで違ってきます。
 こういうところをきちんと読む癖をつけておかないと、「気分屋読み」「妄想読み」になってしまいます。これはわたしの用語ですよ、大西先生はそんなことは言いません、視聴者がかわいそうですから。そのあたりがわたしの指導はちょっと違いますね。元の文から離れて、意味を妄想しているだけと厳しく指摘します。そういう読み方が癖になっているので取らなきゃなりませんから。悪い癖をとらないといつまでもいい加減な読み方から抜け出せません。まずはどこでそういうことをやっているのかを自覚するところから始めたらいいのです。そのために個別指導の塾がある。

 英文理解は一度「精読」という段階をへる必要があることが理解いただけたのではないでしょうか。大事なところはカチッと読めなければいけません。
 国内のトップレベルの文系学部のゼミではテクストのそういう読み方が要求されます。残念ですが北海道にはそういうレベルのゼミをもった大学はなさそうです。高校生だって大事なところはちゃんと読めたほうがいいのです。弊ブログへ一時期よく投稿してくれていたハンドルネーム「後志のおじさん」がそういうレベルでした。早稲田大の政経学部の出身者で、ゼミでマックスウェーバー『プロティスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を読んだと言ってました。話題はだいたい英語の分野でしたが、議論していると相手が過去にどれくらい論理的に厳密な議論の経験があるのかはよくわかります。指導教授がどなたであったのかは聞きそびれました。

(高校教科書だからdetect(見つける)という一般的な単語を使っていますが、診断するは医学用語ではdiagnoseです。こうした医療の最先端分野を扱ったものでも、使用語彙数に制限があるので一般的な単語を使うしかないのでしょう。detectは意味が広いのでピンときませんね。わたしには仕事で馴染みの多かったマイクロ波計測器やミリ波のdetectorや臨床検査機械のRIカウンターや液体シンチレーションカウンター、酵素標識ビーズ用の検査機器のdetectorなどが頭に浮かんでしまいます。それぞれdetectする周波数が違っています。)

 ほかには、allowとpreventという動詞を含む文が出てきたので、日本語にするのがむずかしいので、主語を副詞句に訳すやりかたと、頭からスラッシュリーディングでチャンクごとに読んでいく読み方の両方を教えました。
 without failもpreventもどちらも否定を含む表現です。一緒に括(くく)って覚えちゃいます。

 もう一箇所面白い文があったのでそれを採り上げて、こちらから質問を投げてみました。

Thus, the stomach and intesteines are now like a frontier where doctors can do pioneerring work.


 文章自体は難易度が高いわけではありません、問題は中身の理解なのです。
「このように、胃と腸は医師が先駆的な仕事のできる未開拓の分野らしい」
 直訳っぽくて嫌ですね。最後のところは「未開拓の分野と化している」あるいは「最先端分野となっている」くらいが滑らかでいい。likeの料理の仕方はいろいろですから、学術論文なら「このように消化器官は医師が先駆的な仕事のできる先端分野の様相を呈している」くらいに訳したい。
 問題はなぜ未開拓の分野、未知の領域なのかということです。胃と腸は内視鏡検査ですでに隈なく観察されているではないか?

 内視鏡は口や鼻から入れます。鼻から挿入できるくらいですからチューブはずいぶん細くなっています。胃の検査用の内視鏡は胃まで届きます。胃の出口付近までは見られます。それに対して大腸内視鏡は太いが、大腸は隅々まで観察できます。人間の消化管は全部で9mあります。口から胃袋の出口まで約60cmです。大腸が1.5m、通常の内視鏡で見れるのはここまで、両方で2.1mだけです。引き算すると7mの部分があります、小腸です。小腸は細いのと、畳み込まれて複雑に曲がりくねっているので硬いチューブである内視鏡が入れられませんから、観察できないのです。カプセル型でそれを体外から思うように動かせたら、小腸内壁が診察できます。そこが未知の領域なのかなと生徒と一緒に推測しました。
 文章を読むとはそういうことなのです。英語の文章だって引き算もして考えてみなければ書いた人の言いたいことが理解できません。筆者のイメージにどこまで迫れるかが文章理解の面白いところです。そうすると筆者の考えが及んでいない部分も見えてきます。日本語の文章も英文も読み方は一緒です。

 今日の授業のポイントは「説明ルール:説明語句は後に置く」「指定ルール:指定は前に置く」の二つです。

 生徒と三人でとっても楽しい英語音読授業でした。わたしも高校生になって授業に参加したい、こんな風に楽しんで音読してたら、英語が苦手な二人の英語力は勝手にアップし始めます。ただただ、2時間楽しむだけでいいのです。そのうちに、誰にも言われなくても家で自分で愉しみながら勉強するようになります。

 『子曰、知之者不如好之者、好之者不如楽之者』
(子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず)




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