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#4532 こんなご時世だから:悪態俳句のススメ April 28,2021  [5. こころの洗濯]

 NHKラジオの朝7時半ころから10分程度の番組を毎朝聞いている。聴いているではなくて聞こえてくるのだ。
 夏井いつきさんという歌人の悪態俳句をNHKのアナウンサーが紹介していた。負の感情を短くちぎって投げることでストレス発散になるという。句を読んでなるほどと思った。言葉を短く五七五にちぎって投げつけたら、ストレスが飛んでいく感じがする。夏井さんの読んだ句を四つ紹介する。

 六十の 春こそよけれ 絶交す
 やまびこや 案山子に耳は ありますか
 タンポポを さんざんぶって やりました
 理屈たれる 春のマスクを あごにかけ

 還暦になった春に、気に入らない人と絶交したと、強い毒を吐いてます。
 何を言っても馬の耳に念仏の人は居るもので、あなたに耳はあるのですかと皮肉っている。季語は案山子(かかし)で秋です。軽い毒を散らしています。
 ストレスが溜まって、それをタンポポにぶつけているのが見えるようです。還暦過ぎたおばちゃんが蹴とばしている姿を想像してください。笑えますね。毒だけじゃなく、面白みもあるんですね。
 屁理屈いう人はどこにでもいます。そんな人が理屈をまたたれているけど、あなたのマスクは用をなしていませんよ、鼻と口が出てます。言行不一致をチクリと一刺し。

 夏井さんはユーチューブで俳句の作り方を解説しています。

 わたしもひねってみます。

  春となり コロナの山が 惨(三)連なり
  みぎひだり コロナ重苦(19)に 春二度目

 コロナの山はすでに三つ連なり、第4波の山を迎えつつあります。変異株が急速に広がり死亡者数は激増し、1万人を超えました。まさしく「惨」です。「娘十八番茶も出花」といいますから、19歳は2度目の春。そういう青春真っ盛りのときに彼氏ができたら、土日は一日中くっついていたい、とっても明るく楽しい春が連想できます。外食や飲み会さえ控えなければならないコロナの暗い春と対比してみました。
 政府も国民もコロナに右往左往で、なす術ナシ。政府のコロナ担当2大臣(田村厚労大臣、西村コロナ担当大臣)も東京都知事も、口を開けば「自粛、自粛」です。河野ワクチン担当大臣はもう賞味期限切れとなって変異株にはほとんど効かぬワクチンを「5月末になれば...」なんて言ってます。ファイザー社のおひざ元の米国はすでに2億回もワクチン接種済み、日本はまだ国民の1.2%に接種しただけ。数字はごまかしがききません。そのファイザー社もモデルナ社も変異株に現行ワクチンが効かぬことを承知しているので、変異株用にデザインしたワクチンを開発中であり、まもなく臨床治験段階に入ります。南アフリカ政府は効かないことを確認したのでワクチンを打つのを中止、転売先を探しているのです。日本のワクチン担当大臣、南アフリカ政府以下の能力、気はたしかか?
 河野氏は行革担当大臣でもあったはずですが、ワクチン接種でさらに別のシステムを作って全国の市町村や国民に利用を強要しています。行革担当大臣としては一本化するんじゃなかったの?テレビでピントを外した話をするだけで、実際にはまるで仕事ができない。コロナ予防接種で三つもシステムがあり、現場は大迷惑で右往左往してます。
 そういうわけで被害と苦しみは国民へ。COVID-19の19と「重苦」は掛詞。


 口直しに、『芭蕉全句集』No.73からの格調の高い名句を一つ

  春なれや 名もなき山の 薄霞




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#4531 散歩:気温7.2度、北北西の風3.4m/s April 27, 2021 [36. 健康]

 朝9時きっかりに、電気保安協会から、漏電チェックにエンジニアの方が来ました。予定通りの時間、キチンとしてますね。準備してあったので、裏手に回ってもらい、屋内にある配電盤をチェックしていただきました。異常なしと点検項目三つにチェックマークを入れた書類と小冊子を置いていきました。
「4年後にまた来ます」
「どうもありがとうございます」。
 四年後にまだ根室にいたらお会いできるでしょう、そのころはまた東京住まいに戻っているかも知れません。

 陽気がいいので散歩した。11時の気温は7.2度、北北西の風3.4m/s、湿度59%。根室でこんなに風のない日は珍しいのです。2100mを28分で歩きました。分速75mです。分速100mにアップすると10分程度でスタミナ切れして速度が落ちます。

 ときどき歩き方を変えています。
①後ろ向き歩き
②交叉歩き
③50㎝幅保持歩き
④膝上げ歩き

 300mほどの直線道路の路肩を、人も車もいないことを確認してから、後ろ向きに30歩ほど歩きます。重心の移動が逆になります。
 「交叉歩き」は15㎝幅の路肩白線を踏まないように右足で白線の左側を踏み、左足で白線の右側を踏みます。上体が足と反対側にねじれるので、「ねじり歩き」です。重心は固定したまま、身体をねじりながら歩くのは面白い。
 ③の歩き方は50cmの幅で白線が引かれていると想像して、それを踏まないように足を運びます。右足で右側を左足で左側を、少しポンポン飛ぶような歩き方になります。膝関節に負荷がかかるので、ほどほどに。
 歩き方で動く筋肉に違いが出ます。どの筋肉が動いているのかを意識しながら歩きます。

 歩き始めたらすぐに、呼吸音が内耳と頭蓋骨に響いてました。声を出すと頭蓋殊に響きます。調子が悪い時や食事の間が空いたときにもなりますが、歩くとよくそうなるのです。自分の呼吸音、気道を空気が通るときの音が頭蓋骨に響きうるさい。(笑)
 散歩のときは①~④以外のときは90㎝の歩幅で歩きます。背筋を伸ばして大股で歩きます。背中を丸めて前かがみで歩くのはみっともない、年寄りの見栄です。胃癌の手術をした後、ある夜ビルの廊下を歩いていた時にガラスに映った自分の姿を見て驚きました。背中を丸めて歩く「老人」がガラスに映っていました。気持ちが大事、こういう場合には見栄がとっても大切です。
 一人散歩しているお年寄りとすれ違いました。「こんにちわ」とはっきりした気持ちのよい挨拶でした。こちらも大きな声で「こんにちわ」、気分のよいものです。
 散歩しているときに見かけたら、ぜひ声をかけてください。

<余談:ワカサギの天婦羅>
 二日ほど前にワカサギの天婦羅、山盛りでした。300gで180円、6-9㎝ほどの小ぶりなワカサギでした。めちゃくちゃ安いでしょう。(笑) 
 小さい方が天婦羅には好いのです。残ったものを翌日の朝ににオーブンで温めると、カリカリしてさらにおいしくなります。
 根室に住んでいると、こういう地元でとれる新鮮な魚が食べられます。とってもおいしい、幸せな時間が流れていきます。根室万歳!


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#4530 NHKラジオ英語講座と文科省の英語教育政策大転換について April 26, 2021 [55. さまざまな視点から教育を考える]

 #4529で「中学英語教科書の内容が増えた:英語教育政策の転換」と題する記事を書いた。今回はその続編である。

<NHKと文科省の連携>
 文科省が英語教育政策の大転換に舵を切った。それと歩調を合わせるようにNHKがラジオ英会話の番組を一新している。基礎英語が1,2,3とあったが、3がなくなり、オールイングリッシュの会話形式の番組に変わった。
 番組名称は次のようになっている。

  ①中学の基礎英語レベル1
  ②中学の基礎英語レベル2
  ③中高生の基礎英語 in English

 ③は英検2級2次試験のスピーキングテスト対策用には十分な内容だ。これで、都会と田舎の生徒のスピーキング格差を解消できる。

 グローバリズムを推し進めるような英語教育政策の大転換は日本の国力を弱めることになるので反対だが、目指しているものを実現するために、用意周到に準備したのは仕事としては実に手際がいい。
 2年以上前から、番組内容について打ち合わせをしていなければ、このタイミングで歩調を合わせて、文科省の英語教育政策に対応して番組内容の変更ができるわけがない。

 こういう実務が他の省庁ではぐちゃぐちゃになっているのが実情である。新型コロナを見ても日本医師会と歩調を合わせた議論なんてなされてもいないし、担当部署や大臣も田村厚生労働大臣、西村コロナ担当大臣、河野ワクチン担当大臣とてんでんバラバラ。仕事は暗礁に乗り上げている。厚生労働省に全体を仕切り実務を調整できる有能な官僚が不在だからだろう。1980年代後半のエイズの感染拡大のときから問題は露呈していた。大手検査センターに問い合わせもせず、エイズサーベイランス委員会はHIV陽性者数を公表していた。SRL1社だけで公表数の10倍以上のHIV陽性検体が出ていた。スクリーニング検査で陽性になった検査は全部ウィスタンブロット法で確認検査していたのでHIV陽性数は確実である。日本のHIV政策はその検査陽性データすら適正に収集できなかったために、対策が著しく遅れて、感染拡大を招いた。COVID-19でまた似たようなことを繰り返しているのではないか。

 日本の教育が目指すべきは経済格差を拡大するグローバリズムを支える人材を輩出することではない。「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」に代表されるビジネス倫理とモノの生産方式を丸ごと低開発国へ広めることだ。そういう日本からの援助があれば、低開発国は自国で消費するものの大半を自国で生産できるようになる。グローバルな視点での地産地消である。自立型経済圏の拡大であるから、それはグローバリズムの利害と真っ向から対立することになる。
 ほとんどの産業の尖端レベルの生産技術を有している国として日本はユニークな立場にある。それを意識すべきだ。やるべきことがある。
 教育問題は教育分野の人間とだけ議論していたら大きな方向を間違えることがある。広く異分野の人間と議論すべきだ。


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#4529 中学英語教科書の内容が増えた:英語教育政策の転換 April 25, 2021 [55. さまざまな視点から教育を考える]

 どの学年も4-6コマ漫画会話のシーンが多数採録されている。これは以前の教科書にはなかった趣向だ。場面設定は英作文に重要だから、わかりやすくなったと言えるだろう。収録されている英文は1年生だと3割は増えたのではないだろうか。
 気がついた範囲で内容を見ると、2年生で現在完了形と受動態が導入された。昨年までは3年生の範囲である。現在完了進行形も2年生の教科書に載っている。継続用法では現在完了進行形の方が自然だから、これは改善点と言っていい。3年生の教科書ではで仮定法過去が説明されている。いままでは高校2年生の教科書で扱ってきた項目である。過去完了形は中学の教科書には今まで通り収録されていないから、当然、仮定法過去完了も中学校の教科書では扱っていない。
 英文の分量が増えたのも大歓迎です、収録された英文は20%くらい増えているのではないだろうか?

 では、根室の中学校の英語教育がどうなっているのか、学力テストの平均点数から判断してみたい。
 根室の市街化地域の中学生3年生の英語学力テストの平均点は20点前後(60点満点)であるから、半数の生徒が百点満点換算で33点以下である。2/3の生徒は英語が苦手と判断していい。英語教科書の内容が充実すればするほど、理解できないことを原因とした英語嫌いが増えるだろう。根室の市街化地域の中学校は四月から2校に統合されたが、難易度が下がらなければ、教える内容が増えるから学力テストの平均点はさらに下がる。現在すでに釧路根室管内で最低レベルなのだ。2019年の学力テスト総合Aのデータでは、釧路根室管内18校の内、英語の平均点が20点以下なのは四校のみ。中標津中と標津中と根室の市街化地域の中学校だけ。
*

#4099 学力テスト総合A18校科目別データ Oct. 11, 2019

#4516 学力テストの五科目合計平均値167.4点/500点満点 Mar. 25, 202

 残念なことだが、小学生の時に英語の塾へ通ったか否かということは、中学生や高校生いなってから、英語の得手不得手に関係がない。上位10%くらいの生徒は英語塾に行こうが行くまいが、英語の成績がいいし、中位くらいの生徒は、早期に英語教育をしてもアレルギーを起こすだけのケースが多い。

 それでも、音読トレーニングに毎日時間を15分費やせば、だれでも英語はできるようになる。しかし、そういう努力のできる人間は10%がせいぜいだ。とくに男子生徒にはそういう坦々とした努力が苦手な者が多い。男の脳は女よりも容積が多く、重さも大きいいが、単調な作業を繰り返すことには向いていないようにできている。そういう風に進化してきたのだから受け入れるしかない。

 英語と日本語は語順が違うから、大量に音読しないと英語の語順に意識が切り替わらない。そして、日本国内では日本語で日常生活もできるし、優良企業へも就職できる。英語が堪能なら海外支店を数か所回って出世コースなんてことは40年も前に消滅している。本社エリートは出世コースを外れるので海外勤務を嫌がる時代だ。

 文科省は英語力のアップに教育政策の舵を切ったようだが、何を目的としているのか明確にする必要がある。外交交渉できるだけの英語力の人材を例えば毎年1000人欲しいとか、国際企業で英語を使って働ける人材を毎年10万人輩出したいとか、そういう具体的な目標があってそれを実現するために長期の戦略策定があり、それに基づいて国の教育政策が決められるのが当然だろう。

 こんな小手先のことでそういう人材が多数輩出できるとは思わない、おそらく段階的にレベルを上げていくつもりなのだろう。読む量が少なすぎるから、次の段階では現在の教科書の3倍は欲しい。

 英語が成績をアップするのに時間のかかる科目であることはコンセンサスがあると思う。音読トレーニングに毎日時間を費やさないとものにはならない。英会話のトレーニングはお稽古事の一つだろう。
 スマホで時間をとられているだけでも子どもたちの読書時間や読書時間が奪われており、そういう中で英語の勉強にさらに費やす時間を増やさないといけないとしたら、他の科目が疎かになるのはモノの道理だ。
 
 半数の中高生が英会話ができるようになったときには、国語や算数や数学は一体どうなっているのだろう。英語が喋れるが、日本語や数学や理系の科目ができない、そういう人間が大量生産されることになる。

 英語が喋れたら日本人は国際的な舞台で他国の人間と張り合ってやっていけるのか?「英語が喋れます」で採用してくれるグローバル企業はない。専門分野で何ができるかが採用のポイントである。
 文科省の英語教育政策の方針転換は長期的に見ると、日本経済を根底からダメにするような気がしてならない。

 毎年10万人、英語が堪能な生徒・大学生を創りたいなら、まったく別の戦略があるだろう。でも、それは他のものを犠牲にして成り立つ。よくよくバランスを考えるべきだ。

<余談1:仕事と英会話能力>
 産業用・軍事用エレクトロニクス専門輸入商社や臨床検査最大手のSRLで働いたが、英語のできる人間は専門能力に秀でた者がすくない。英語の勉強に時間を奪われ、専門分野の勉強が疎かになったのではないかと思う。社内でも「英語ができます」では通用しない、それが民間企業の現実です。
 英語が不要と言っているのではありませんよ。専門能力に秀でたうえで英語の能力もしっかし育むべきだと言ってます。そんな人材は5%もいれば十分です。3割の人間にそう言うことを要求してもムリな話です。
 だいたい、専門能力に秀でた人材は1%もいないでしょ。1000人に一人ぐらいなものです。


<余談2:海外見学のお客様対応他>
 購買課からSRL学術開発本部へ異動したときに、製薬会社との検査試薬の共同開発の仕事(開発部マター)とSRL八王子ラボ見学対応の仕事を直属の上司の担当取締役が振ってきた。ラボ顕対応は学術情報部の仕事で、ほとんどが国内の大学病院からの見学者だったが、海外の製薬メーカーからも見学要望があるので、そちらをわたしの仕事にしたかったようだ。ラボ見学対応は3名のベテラン社員、八王子ラボで3000項目の検査をしていたから、各検査部、検査課を回って説明するのは検査やシステムや統計学などの幅の広い専門知識が必要な仕事だった。
 海外からの見学には同行者に通訳がいることが条件だったが、日本語で通訳に説明しても検査の知識の専門知識のないケースが往々にしてある。そういう時は通訳に変わってわたしが英語で説明していた。すると、同行している通訳に「ebisuさん人が悪いな」なんて言われる。通訳につまるところはだいたい決まっているから、英作文して覚えているのでできるだけ、英会話のトレーニングはしていないので日常会話はできませんと答えていた。民間企業では仕事で日常英会話スキルなんて必要ないのですよ。そんなレベルでは通用しません。専門能力が先なのです、そのうえで、英語で説明できたら十分です。

 システム開発関係の専門書は1/4くらいは原書で読みました。時代の最先端でシステム開発の仕事をしていると、翻訳書がないのです。出版されたばかりの原書を読んですぐに使うしかないのです。検査試薬の共同開発の仕事は最新の専門雑誌を読まないといけません。20種類くらい定期購読してました。図書室担当の女性社員の面倒をお前が見ろと取締役に言われていたので、わたしの管轄下ですから、仕事に暇ができると入り浸って読んでました。購買課勤務のときからそうしてましたね。
 国際金融機関のベルトハイムシュローダーが米国の出生前診断の検査会社の案件をもってきたときには私が対応しました。話を聞いて理解できる社員はSRLでは私だけでしたから。だれもそっちの方面の専門能力がありません。輸入商社の時代に原書で管理会や会計情報システムの最先端の本を読んでいたので、手の内が全部見えました。10年前に管理会計や経営分析の最先端の専門書を原書で読んで、実際の経営改善に利用していましたが、そのままでした。100頁以上ある資料を見ながら、気になる点を質問してメモし、3日間で稟議書を作成しました。1億ドルの案件でしたね。仕事ですから、「専門能力+英語の能力」で初めて有効な武器となります。英語だけできますでは仕事にならないのです。
 民間会社では、英語ができますでは、使い物にならない。それは40年前も現在も一緒でしょう。米国だって同じです。英語が喋れますで、年収の高い仕事がありますか?

 仕事で通用するような英語力なんて1000人に一人いたら十分ですよ。余裕を見てその10倍裾野が必要なら、100人に一人、1%で十分でしょ。いませんよ、そんな能力のもち主は100人に一人なんて現れっこありません。だから、文科省の英語教育政策の変更は絵に描いた餅、足元を見ていない幻想です。
 やらなきゃわからないというなら、もっと徹底して10年間、英語の教科書を3倍くらいの分量にして様子をみたらいい。日本経済の未来に暗雲が広がります。まあ、10年間のロスぐらいで済むならしかたない。反省踏まえて、しっかりした教育政策を立案すればいい。

<余談3:植民地や韓国との違い>
 米国の植民地だったフィリピンは英語ができないといい仕事に就けません。だから、いい仕事に就きたければ英語で仕事できなきゃいけません。日本にはそんな事情はないのです。
 韓国は日本の植民地にはなりましたが、欧米の植民地ではないので事情が異なります。韓国でいい就職先は、財閥系の巨大企業と記入帰還ぐらいなものです。金融機関はとっくに外資に乗っ取られてますから、英語が操れないと出世コースに乗れません、必死ですね。ところでサムスン電子の外資比率知ってますか?49%ですよ。韓国最大の銀行である国民銀行は85%です。だから、すでに韓国の企業ではないのです。出世したければ英語は必須のアイテムです。
 日本もいまのままでは早晩、韓国の後を追うことになるでしょう。株式の時価評価基準への変更が引き金を引きました。一部上場企業の外資比率は平均ですでに2割くらいあるのかな。2016年の統計によれば35社が外資比率50%超の会社になっています。ソニーや三井不動産はもう日本の会社ではありません。日本航空も2013年に50%を超えているようです。

#4530 NHKラジオ英語講座と文科省の英語教育政策大転換について April 26, 2021



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#4528 同級生のかみさんの通夜: April 23, 2021 [A8. つれづれなるままに…]

<更新情報>4/26朝 <余談:困ること>追記


 高校時代のG組の同級生のかみさんが亡くなった。今日7時からお通夜だった。式場へ20分ほど前に着いたが、びっしり。同級生が3人すでに着席していた。席は一つも空いていない。
 入口のところまで椅子を並べていた。座るところがないので関係者からここで焼香してくださいと要請があった。すでに10名ほどが記帳して焼香を済ませて帰って行った。入り口のところに焼香台が用意されていたので、そこですませた。先週土曜日に東京から戻って6日目だから、コロナ感染リスクがゼロとは言えない、長居は無用。


 2年続けて金刀比羅神社の例大祭の8/11日に駅前のところで、かみさんに出遭った。駅前でだけお神輿が疾走する、あれはなかなか見ものだ。駅前は神輿が好きな根室っ子にはいい場所なのだ。「ヒロシどうしてる?神輿見に来ないのか?」と聞いたが、二度とも「家でごろごろしてる」って微笑みながら答えてくれた。「俺を東京へ誘ってくれたのはあいつだ、いまあるのはヒロシが誘ってくれたお陰だ、だから大事な奴なんだ」、そんなことを話した。
 昨年は、COVID-19で金刀比羅神社の例大祭は中止だった。今年はまた同じ場所ででくわすかなと思っていたら、突然の訃報に驚いた。診察を受けたときには肺癌のステージ4だったと同級生のNから聞いた。昨年は同期のIがやはり肺癌で急逝している。電動自転車に乗り換えて、軽くていいと喜んでいたのに暖かくなっても家の前を通らない。根室でターミナルケア(終末期医療)を受けていた。
 どんなに元気に見えても人の命はいつ終わりが来るかわからない。
 ヒロシは寂しい思いをしているだろうな。失って一月ぐらいしたときに、ふと、もう会えないんだなと思い知る。でもちゃんと記憶の中に生きている。元気な姿を、微笑む顔を、思い出すだけで供養になるのだろう。

 合掌。


<余談:困ること>
 スキルス胃癌で胃と胆嚢の全摘と大腸の一部切除をしたので、午前中は腸の調子が整わない。それは朝食を摂る摂らないにかかわりがない。もちろん、朝食を摂ると腸の調子は悪くなる。摂らないと低血糖症状を起こしてしまう。どうしても通院しないといけないときは主治医のところなら10時半ころ、市立病院眼科なら午後がいいのだが、そうはいかない。そんな時は朝6時には起きて、果物の入ったヨーグルトを少量食べておく。病院へついてから必ずトイレに行くことになる。

 三日に二日は午前中は下痢をしている、だから午前中は外出しないようにしている。
 通夜の翌日はたいてい朝8時から葬儀で8時半出棺となるが、参列できないことが多い。昨年は出棺を見送れたが、今年は無理だった。(4/26朝追記)


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#4527 タイヤ交換:高齢化社会と加齢に伴う車へのニーズの変化 April 23, 2021 [8. 時事評論]

 昨日夜中に雪が舞ったが、気温が高いので(0度を超えているという意味)積もらなかった。山間部では五月連休明けまで雪の降ることがあるが、遠出はしないので、雪が降れば出かけなければいいだけ。
 それで、松本町四丁目のエネオスのGSへタイヤ交換してもらいに行った。15分くらいで終了、速かった、こんなに早いの初めてかも、いつもありがとさん。
 戻ってきて、冬タイヤに水をかけて清掃しタイヤ用のワックスを塗布して車庫にしまった。きれいにしておくと次に冬タイヤに交換したときに汚れがなくて気分がいい。
 来月車検が来るがそれでいまの車は満7歳になる。走行距離は27,923kmだから、年間4000km前後しか走っていない。「遠出」は釧路に年に数回行くだけだから、走行距離のほとんどは買い物に費やしたことになる。

 72歳になって車は買い物にますます重要になっているのを身にしみて感じている。
 膝関節に違和感が出たらグルコサミンとコンドロイチンを服用すると、2日くらいで違和感が消える。身長は174.5cmあったが、胃癌の手術をして40日間点滴と流動食で過ごしたら3㎝ほど縮まった。それ以来伸びていない。(笑)
 骨密度が低下したり、脊椎(頸椎、胸椎、腰椎)が圧迫されているのだろうから、身長が低くなったら要注意だ。買い物をして重いものをもって10-30分歩くなんてことは膝関節の故障を早め、胸椎や腰椎の圧迫骨折を促進するだけだから、高齢のみなさん、ご用心。
 加齢が進むほど、買い物に車はますます重要性を増すが、運転していると若い時と違って反応速度が遅くなっているし、周囲全体の状況認識力もはっきり衰えている。数年以内に「免許証の返納」をしたほうがいいことは理屈ではわかる。
*脊椎の構造

 免許証を返納した後は、買い物した後にタクシーを利用するしかない。病院へもタクシーだ。たとえば、眼科の受信に朝7時に市立病院へいって診察券の受付機に通して予約し、8時半にもう一度行く。1回の通院にタクシーの利用が4回になる。すぐに来ないこともあるから時間の余裕を見て利用することになる。その内にインターネット受付が可能な「外来受診受付システム」でもできるのだろう。業者丸投げでヘンなシステムをつくらぬように釘を刺しておきたい。仕様書ぐらいは自分たちで書け。書けないなら市民へ協力を仰げ。専門家が一人や二人いるだろう。いなけりゃ、ネットで協力者を募集すればいい。首都圏でシステム関係の仕事についている現役の根室出身者は必ずいる。

 70歳を過ぎてからつくつく実感するが、年寄りが生活するには不便な仕組みになっている。自動運転車のシェアは老人にこそ必要で、それも安価に供給されないと利用できない老人が多数出てしまう。
 若い人たちにも老人にも暮らしやすい社会はどうやれば創れるのだろう。
 よいテーマが一つ増えたようだ。(笑)

<余談:身長測定のススメ>
 60歳を過ぎたら、毎年身長を測った方がいい。柱に鉛筆で印をつけたらいい。3㎝ならまだ何とか大丈夫だが、5㎝低くなったらもう脊椎の圧迫骨折がある可能性が高いから、病院で脊椎を調べてもらった方がいい。痛みがあったら圧迫骨折してるよ、レントゲン撮れば何番目の胸椎や腰椎が圧迫骨折を起こしているのかわかる。
 何より大事なのは60歳を過ぎたらなるべく重いものをもってはいけない。買い物して数キログラムの荷物をもって10分歩くようなことが日常的に行われたら、膝関節や脊椎に故障が起きる。車椅子になってからでは遅いよ。完全な予防はできないにしても、圧迫骨折の進行は遅らせることができる。快適な老後の期間をなるべく長くしたかったら、無理しないことだ。

 わたしは雪かきするときにママダンプに載せて滑らせて運ぶことにしている。スコップにのっけて除雪したら、圧迫骨折を促進することになるからだ。


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#4526 ワクチンの嘘:不良在庫を大量に買うことになる日本政府 April 20, 2021 [35.1 COVID-19]

<最新更新情報>4/21朝、<余談:臨床治験事業とわたしの関り>追記
 大阪は新型コロナの変異株が爆発感染を起こしている。東京も間もなく変異株が爆発感染を起こすと専門家たちが合唱し始めた。
 ファイザーのワクチンもアストラゼネカのワクチンも変異前のウィルスに効果のあるようにデザインされたワクチンであるから、変異株には効きが悪い。変異株には1/6ほどしか効かないという調査が出ている。効果はわずかに15%前後ということだ。現行ワクチンはすでに接種時期を外してしまっている。

 人口6800万人の英国では国民の48%がすでに接種を完了している、米国でも接種数は2億の大台に乗っている。日本は河野担当大臣が大見得を切っているが、接種率はたったの1%である。医療従事者にすらまだいきわたっていない。それなのに優先順位が2番目の老人への接種をはじめてしまった。やらないと遅れが表面化するからだ。つじつま合わせにズルしたということ。正直な仕事をこの人に期待するのはやはり無理のようだ。
 さて、接種率の国際データ比較からは、河野担当大臣がなにか有効な仕事した形跡はない。

 2数か月後にはヨーロッパも米国もあらかた接種が終わって、ファイザー社もアストラゼネカ社もワクチンの過剰在庫の山ができる、そのはけ口に日本がなる。どちらの製薬会社でも変異株用にデザインしたワクチンの開発に入っているだろう。
 そういう状況を考えると、当初のウィルス株は消滅して、変異株だけになり、ほとんど効果のない「旧型ワクチン」を日本が大量購入し、オリンピックの直前に国民へ接種するという珍事が起きる

 政府は武漢型にデザインされたワクチンは変異株にはほとんど効果がないと正直に発表をすべきだ効かないから製薬メーカーは変異株用にデザインされたワクチン開発に入っているはず、企業としてはあたりまえの経営判断と行動だ。武漢ウィルス用にデザインされたワクチンが変異株には効かないことを確認したから、製薬メーカーは変異株用にデザインしたワクチン開発競争をとっくに始めているだろう。
 日本では感染者数が少なすぎて臨床治験に必要な人数を集められない、いまだに武漢ウィルス用にデザインされたワクチンすら臨床治験がいつ終わるのか不明だ。その間にウィルスが変異してしまったから、臨床治験が終わっても、変異株だらけになっているから効果がなく売れない。変異速度が大きいウィルスに対するワクチン開発競争には日本の製薬企業は無力だということが結果からわかった。

 変異株には打っても効かないワクチンをまだ大量輸入しようとしている。日本政府はこのような事実を正直に公表すべきだ。

 日本人は正直さと勤勉であるという美徳をもっていたが、それが政治の世界でも官僚の世界でも消滅しかかっている。しっかりしよう。国民への情報やデータ公表は正直と誠実を旨としてもらいたい。日本人は江戸時代からずっとビジネスの倫理を伝統的な価値観の一つとして持ち続けてきた。政治の世界もこうであってもらいたい。
 「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」

 変異株に現行のワクチンが効かない事例をネットで探ってみた。
 住民の半数がワクチン接種済みの米国ミシガン州で英国型と南アフリカ型の変異株が爆発感染しつつある。
 南アフリカ調査によれば、変異株に対してワクチン接種グループと非接種グループに差がないという。

 インフルエンザを考えてもA型のワクチンはB型にはほとんど役に立たない。同じことがCOVID-19でもでも起きているのだろう。

 わたしは製薬メーカーと大学研修者たちの変異株に関するワクチンの効果に関する共同研究データは信用できない。ふだんから、研究者に巨額の研究資金が製薬メーカーからでているからだ。必ず忖度が働く。
 厳密な臨床治験によるデータ、あるいは製薬メーカから資金を受け取っていない研究チームによる、調査研究データなら信用できる。最後にあげた、南アフリカで、変異株には現行ワクチンには接種と非接種グループで有意な差がなかったというものだけが信用できる。昨日検索して見つけたデータだったが、いまやってみたが見つからない。

 アストラゼネカのワクチンの変異株に対する有効性が25%しかなかったというデータは見つかった。
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南アフリカの変異株にはワクチンの有効性が低下

英国のイングランド公衆衛生庁(PHE)は2月2日、いくつかの地域で確認された新たな突然変異株の存在を明らかにした。南アフリカの変異株にみられる「E484K」と呼ばれる変異は、免疫を「逃避」する能力をもつことがわかっている。それゆえ南アフリカの変異株には、これまで承認されてきたワクチンの有効性が低くなることが懸念されていた。
実際にこの変異株が蔓延している南アフリカで2月7日に実施された小規模な治験では、英製薬大手アストラゼネカ製のワクチンの有効性は25%以下で、軽度から中等度の感染に対してほとんど防御効果がない報告されている。南アフリカはすでにアストラゼネカ製のワクチンを100万人分確保しており、翌週から医療関係者への接種を開始する予定だった。ところが、それを一時的に見送るかたちとなっている。
また、南アフリカ変異株に対するジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のワクチンの有効性は57%、ノヴァヴァックスが製造したものは49%だった。さらにJ&J製のものは重症化や死亡に対する保護効果において、85%の有効性が示されている。
このことから南アフリカでは2月11日、アストラゼネカ製のワクチンをいまだ変異株が蔓延していない国々に転売する予定であると発表。代わりに保護効果が示されているJ&J製のものを使用すると決定し、2月17日から医療関係者を中心に接種が始まっている。一度の接種で済むJ&J製のワクチンが使用されたのは、南アフリカが初めてだ。 
また、mRNAワクチンの先鋭となったファイザーモデルナは、すでに南アフリカ株に対抗するための改良ワクチンを開発している。両社ともにまもなく臨床試験が開始される見込みだという。

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 やはり変異株に対するワクチンを製薬メーカーは開発中だね。間抜けな日本政府は、ほとんど効かない賞味期限切れの武漢株用のワクチンを大量に買うことになる。2か月したら「転売」もできません、廃棄するしかない。「安倍のマスク」の悪夢がワクチンで再来したかのようだ。
 厚労大臣も西村コロナ担当大臣も河野ワクチン確保・接種促進担当大臣も3人寄ってたかってもまるで仕事になっていない。首相官邸の今泉補佐官は大坪審議官との醜聞が流れていたが、この分野ではまったく手薄の状態になっている。菅総理大臣は「裸の王様」だ。

 菅総理が昨日米国から戻ったが、米国滞在中にファイザーの社長への面会を断られ、電話で数分間ワクチン供給の要請をしたという。
 ファイザーのCEOは変異株に現行ワクチンが効かないことを承知している、だから変異株用のワクチン開発をしているのだそこへ日本政府の代表である菅総理から面談要請があり、断ると電話がかかってきたということ。どんなに間抜けな話か分かるだろう。これは裸の王様の寓話そのものだすでに変異株が蔓延し始めた日本、総理大臣が効果のない現行ワクチンの供給要請してくるなんて、なんにも知らないバカと思われたに違いない
 ワクチンの輸出を止めているのは米国政府である。大統領と交渉もせずにファイザー社の社長へ要請するという方向違いも漫画だ。メーカーとだけ話をして輸出を止めている当事者であるEUと交渉しない河野大臣と同じだ。
 菅総理大臣は武漢株用の旧型のワクチンはもういらないとキャンセル交渉すべきだった。何と間抜けな総理大臣だろう。ファイザー社のCEOはまもなく過剰生産となる旧型ワクチンを大量買いしてくれる日本政府の要請に大喜びしているだろう。
 南アフリカ政府は変異株にアストラゼネカのワクチンが効かないことがわかると、すぐに投与を中止し、変異株が蔓延していない国へのワクチン転売を考えているという。日本政府の対応は南アフリカ政府以下ということだ。笑えない現実である。
 どうしてこんなに政治家が劣化してしまったのだろう。
 国会で嘘を言い続け、記録の改ざんや隠蔽し放題で、正直さや誠実さを失ったからではないのか?



<余談:臨床治験事業とわたしの関り>
 1996年ではなかったかな、臨床検査最大手のSRLと帝人が臨床治験分野の合弁会社の設立を新聞発表した。その後数か月間、SRL治験部門と帝人の臨床検査子会社である帝人バイオメディカルの治験部門のメンバー十数名による新会社立ち上げのプロジェクトが動いていた。新聞発表の期限に間に合わないことが明らかになり、事態を打開し、期限通りに新会社立ち上げをできるのは私しかいないとプロジェクトメンバーの一人から名前が上がり、SRL本社に呼び戻されてそのプロジェクトを近藤社長から直接仕事を任された。目標は4つである。①新聞発表された通りに1月中に新会社を立ち上げること、②治験部門は赤字だから新会社も当然赤字になる、それを黒字にすること。③3年間で資本提携を解消し株は全部引き取り、SRLの完全子会社にすること。④帝人の臨床検査子会社を買収し、SRLの完全子会社にすること。これらをすべて3年間でやれとSRL近藤社長から直接指示だった。経営に関して全権を委譲してもらうことで引き受けた。やり方をあれこれ指示されたのではやれっこない仕事だった。二つ返事で全権委任を承知してくれた、思いっきりのいい人だ。だが、任された時点では新会社の本社ビルの場所すら決まっていなかった。
 治験データ管理の事業分野を拡張して、事業は黒字化へ向かった。帝人本社との買収交渉はスムーズに進んだ。合弁会社の経営改善を直接見た帝人本社のI常務が、経営手腕を認めて、協力してくれたからだ。M専務も快く了解してくれた。本社エリートを送り込んでも一向に黒字化できない臨床検査会社の経営に困っていたのである。わたしはそういう情報を1988年ころからつかんでいた。染色体画像解析装置を帝人バイオ羽村ラボが購入したことを知ったからだ。5000万円の英国製の染色体画像解析装置を購入したということは、赤字を解消するために特殊検査分野のメニューを増やしたということ。それが経営上の重荷になることも予測していた。検体を集めることができないのである。染色体検査分野はSRLが市場の8割を独占していた、そんな事情も知らない経営者が判断したと思った。東北でもそういう臨床検査会社があったが事情は同じと判断していた。
 それから8年たってから、帝人との合弁会社の経営を任せてもらったわけだ。その当時はSRL東京ラボで大きなプロジェクトを動かしつつあった。本社からの突然の指示がSRL東京ラボのM社長へあり、「SRL本社社長の意向には否とは言えない」と言われ、プロジェクトに参加するために本社へ出向いたら、出かけるところだった近藤社長とエレベータの前で出遭った。そこで数分立ち話。それが先にあげた4つの条件の確認と経営の全権を任せてもらうというこちらからの要求だった。近藤さん、簡単にOKしてくれた。
 合弁会社は国内最大の臨床治験検査及びデータ管理会社となった。顧客は世界中の大手製薬メーカー全社、日本の大手製薬メーカーだった。帝人側は前臨床(動物試験)分野ももっていたから、臨床試験検査の受託会社としては全分野をカバーする会社だった。わたしの担当は、近藤社長からの四項目のほかに管理部門とシステム部門、データ管理業務部門、新規事業分野でした。営業部門はOさんの担当。SRLから常勤役員は2名だった。非常勤取締役でラボ部門担当役員と営業担当役員がそれぞれひとりずつついた。帝人側は帝人本社のI常務が非常勤役員として毎月の取締役会に出席して経営改善状況をモニターしていた。
 3年に数か月余して、目標は達成した。達成したところで仕事がつまらなくなった。帝人のI常務は新会社の社長はわたしだと言っていた。毎月1回、非常勤役員として取締役会に出席して、3年間弱の経営手腕を見ての判断だが、SRL社内で適任者が一人いて、近藤さんに相談してその人に社長に就任してもらう了解を取り付けたところで、寸前に当人が会社を辞めた。学術開発本部担当取締役のIさんだった。1990年ころ2年間ほど私の上司で、青山学院で有機化学を教えたことのある人だった。
 あとはSRL本社にろくな人材が居なかったので、他の人が社長で来るなら、そんなところで仕事したくなかった。これ本音です。大きなヤマは越えたから、普通の人材が来れば何とでもなる、私が担当する意味がなくなったわけです。

 染色体画像解析装置を購入した東北の会社へも1992年ころに創業社長の藤田さんから、1億円の経営分析と出資交渉を任された。3年の約束で出向したが、黒字化の案を創業社長の藤田さんに文書で了解を取り、実行しようとしたら、突然にSRL本社へ呼び戻された。経営改善案を実行すれば、売上高経常利益率が15%ほどになり、経常利益率ではSRL本社を上回る業績になる。SRLの子会社関係会社でも利益の額がナンバーワンになるような具体案だった。1991年に三井物産から買い取った千葉の臨床検査会社で経営改善は実験済みだった。業務システムとラボシステムを入れ替えたら、生産性が3倍ほどになることがわかっていた。そちらは関係会社管理部の時代にシステムの立ち上げでSRL本社では私が担当したからだ。新システムの開発導入後、すぐに生産性は2倍を超えた。同じ人数で倍の売上をこなせるようになったので、赤字は一気に解消し、高収益会社になった。同じ方法では愉しくないので、染色体事業を中心とするSRLとの分業体制の面白い黒字化案をつくった。慌てたSRL創業社長の藤田さんと副社長の谷口さんに本社に呼び戻されて、経営改善案はご破算。東北の会社の社長がSRLのカラーに合わなかったからだろうと思う。子会社社長はSRL本社役員にすることに慣習上なっていたのである。創業社長の藤田さんはそれを避けたかったのだ。そこまで読めなかったわたしが無邪気すぎた。
 15か月でわたしをSRL本社経営管理部へ呼び戻したのにはそういう事情があった。社長室と経営管理課長とシステムで問題の起きていた購買部の3部署兼務だった。
 東北の会社の件ではわたしは藤田社長に大きな貸しができたというわけ。金沢の臨床検査会社の経営分析と経営改善案そして買収交渉は藤田社長の直接の指示で東北の会社と同時に担当した。役員出向はどっちでも好きな方を選んでいいと言われた。事情が厄介な東北の会社を選んで経営企画担当役員として出向したのである。金沢の臨床検査子会社の赤字解消は簡単な話だった。千葉の臨床検査子会社のシステムを移植するだけで売上高経常利益率が10%超になることがはっきりしていたからだ。そんな仕事はつまらない。
 東北の臨床検査会社の本社の隣に温泉があった。朝5時ころに起きて歩い、6時の開店と同時に入浴、9時近くになったら出社、と「オハラショウスケさん」してました。とっても楽しく面白い時代だった。定年まで東北にずっといようと思っていたのです。話が脱線してます。(笑)

 そういうわけで、アストラゼネカもファイザーも臨床治験会社では重要取引先だった。SRL学術開発本部スタッフとして仕事していた時には開発部の仕事も兼務しており、製薬メーカと検査試薬の共同開発も2件担当していたから、大学や大学病院へのドクターたちへの研究費のバラマキや、そういう研究費をいただいているドクターたちの仕事の仕方もいろんなことを通じてわかってくるわけです。


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#4525 長期教育戦略の重要性について:大学・大学院受験 April 17, 2021 [65.a-1 旭川医大現役合格者の軌跡]

 #4524「 ネット毒をデトックス:歯科治療のため2週間のお休み」で、タイトルとは関係のない受験戦略について言及したので、その部分に加筆して再掲しておきます。

 羽田へ向かう京王線電車の中で、聖跡桜が丘駅か府中駅までの間に170㎝を少し超える長身の高校生が乗り込んできました。膝上30㎝のチェックのミニで、歩くとスカートが跳ねるので後ろを抑えて乗り込んできましたが、あれは制服でした。長い脚のラインがまっすぐに伸びてとってもきれいでした。ヒップが小さかったので、セクシーには見えません。ピンクに染めた長い髪が生え際が黒くなっていました。派手な色に髪を染めミニの制服で登校してもOKなのでしょうかね。雑誌からモデルが抜け出して高校生の制服を着て電車に乗り込んで来たかのように、スタイルがよすぎてどっきりでした。根室高校にも165㎝前後の脚のとっても長い生徒が二人いました。一人は制服のスカートを短くしてはいてましたが、膝上10cm程度でした、根室じゃあれほど短いのは無理です、「世間の目」がうるさい。でも女子高生のキモチはどこでも一緒のようです。スタイルがよかったら制服のスカートはミニをはきたいということ。
 新宿駅で山手線に乗り換えると、隣にニキビ面の小柄な男子中学生が英会話の教材を広げて居眠りしてました。赤で「時制」なんて書き込みがいくつもなされていました。文法重視で会話文を読んでいましたね、昔のスタイルです。詰襟の制服でしたから、どこかの中高一貫校の進学校の生徒です。あれほどハイレベルな教材使って勉強している中学生は根室ではなかなかいません。全国区の道内の難関大学(北大・旭川医大・札医大・帯広畜産獣医学部)に進学する生徒たちは、こういう生徒たちと競争になるのです。
 根室高校のような進学校ではない地方の小都市の高校生は大学受験で同級生と競うわけではありません、こういう都会の中高一貫校や公立の進学校に通っている生徒たちとの競争ですから、高校生になってからなんとかしようと思っても出遅れが響いて大方は手遅れとなります。
 孫氏の兵法には当たり前のことが書かれています。

    敵を知り己を知れば百戦殆うからず

 根室という田舎にいても全国区の難関大学受験は都会の進学校の生徒たちと事情は同じですよ。進学校でない高校出身者に難易度の低い受験問題が用意されているわけではありません、同じ問題を解いて得点を競います。
 首都圏の中高一貫の進学校で勉強している生徒たちが競争相手なのですから、彼ら彼女たちがどのようなレベルで、いかなるスケジュールで勉強しているかを知らなければ百戦百敗です。彼らに匹敵するか彼らを凌ぐ具体的な方法を探らなければなりません。根室高校に入学してからそこそこ勉強して難関大学に合格なんて虫のよいことを考える余地があるほど楽ではありません。10年に一人出現するくらいの逸材なら話は別です。(笑)
 根室高校から国立旭川医大へ現役合格者が出ましたが小学五年生の1月4日から、国公立大学医学部への現役合格を目標に設定して、長期戦略を立てて学習してきた結果が出ただけのことで、まぐれではありません
 学年に3人ほど難関大学へ現役合格できる能力をもった生徒はいまでも毎年います。今年は北大総合理系を受験した生徒が二人いました。もったいない。小4から、長期戦略に基づいて学習を進めていたら合格できたでしょうね。都会の進学校の生徒たちに比べて能力が劣っていたのではありません。
 根室の子どもたちにも、指導している大人たちにも、教育に関する長期戦略がないだけです。ないものがわかったら、それを創ればいいだけ。この分野では根室の大人たちに責任があります。歴代の根室市長や根室市教委や市議会文教厚生常任委員会などの教育関係者がやるべき仕事をしていないだけのことです。市民の教育に対する関心の低さがこういう手抜きの行政を許してしまっているとも言えます。

 大学受験や社会人になってからのことまで考えて、小学生のうちに学習スタイルを確立しておく必要があります。解法を暗記するような効率重視の受験勉強にシフトした学習スタイルを身につけると、それが思考の鋳型になるので、社会人になってから大きな問題が出ます。社会人になってから取り組むのは、複数の専門分野の知識やスキルを要求する正解のない問題だらけです。だから教育には、社会人になったときのことまで考えた長期戦略が大事なのです。大学受験なんて途中にある一里塚の一つですよ。件(くだん)の生徒には大学院受験を考慮に入れて英語の指導をしてきました。専門書は文学作品とは違って構文はそんなに難易度が高くありません。専門用語が身につけば、楽に読めます。あとは医学関係で興味のある分野の専門書を6年間で数冊精読すればいいだけ。英語に関しては全国のどこの大学院入試でも大丈夫です。
 中高生の時代は、学習スタイルや思考様式の鋳型をしっかり作る段階です。型のトレーニングを重視すべきなのです。柔道なら受け身と基本技の型のトレーニングを繰り返し修得するということ、それだけで十分なのです。過度な受験勉強のように余計なことをやりすぎると、ヘンなクセがついて、あとから(社会人になってから)学力の伸びの足かせになります。

 2002年の秋に、古里根室に戻ってきてから19年がたちました。小さな塾を運営し自分で指導してみないとわからないので、根室の生徒たちを観察し続けたわたしの結論です。
 社会人になってからのことは、一部上場企業や上場企業になる直前の企業で働いて、能力の高いベテラン社員や難関大卒の優秀な新入社員を観察し続けてきた結論でもあります。
 一部上場企業には難関大学出身者がざらにいます。創業百年を超える一部上場企業の本社エリートは旧帝大の中でもレベルの高い数校や一橋大が多い。慶応や早稲田はよほど能力の高い人は別ですが、通常はエリートコースからは外れています。もちろん北大クラスまで下がるとハズレですよ。北大は医学部を除いてはたいした学力はありませんから、あとは仕事の実力次第ということです。

*根室高校ホームページ進路実績
www.nemuro.hokkaido-c.ed.jp/?action=common_download_main&upload_id=4047 (hokkaido-c.ed.jp)


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#4524 ネット毒をデトックス:歯科治療のため2週間のお休み April 17, 2021 [36. 健康]

  毎日のようにブログをアップしてますから、まるでネットの虫ですが、ネット依存症にならぬように年間2週間はパソコンに触らないようにしています。まあ、「断食」のようなもの。(笑)

 歯科治療のために2週間東京へ行ってました。昨年10月にインプラントをするつもりが、コロナ騒ぎで東京へ行けず放って置いたら、インプラントする奥歯(下の歯)と嚙み合わせする上の歯が浮いてきて、一部が欠けました。歯が割れてしまい、1本の奥歯に3本ある根っこの一つだけを抜歯。隣の歯とブリッジで応急処置。抜歯したあと半年以上放っておいたらいけません。嚙合わせする歯が浮いてきて、虫歯になりやすいようです。長期の治療方針を相談してきたので、来年秋以降に数本インプラントすることになりそうです。

 胃癌でこれから胃の全摘手術をする方たちのためにメモして置きますね。
 胃の全摘手術をしているので、幾分誇張はありますが、歯が故障すると命にかかわります。胃の全摘と大腸の一部切除と胆嚢全摘をしているので、口の中で50-100回咀嚼して唾液と混ぜて飲み下さないと、消化不良で腸が炎症を起こし、ついで口内炎が生じます。醤油をつけて刺身を食べようものなら、炎症部に醤油がしみて痛みが走ります。途端に食事が楽しいものではなくなります。命の維持のために痛みに耐えてするだけ、もちろん食欲そのものが減退します。食べる量が減れば、すぐに体重が減りだします。体重が減ったり血糖値が下がると、自分の声が頭蓋骨の中で響くようになります。食事の間隔が開いたときにもそういう症状が出ます。慌てて何かを食べると症状が収まります。耳の機能に異常が出るのは、内耳のどこかが痩せてしまって食事の時間が空くと微妙な影響が出るのかもしれません。人間の身体というのは実に微妙なものだと驚きます。食事の量が減ったり、食事の間隔があくと、ちゃんと症状が出て知らせてくれます。東京に行っていた間も何度もそういう症状が出ています。女房殿はわたしの声の調子でわかるようで、「耳がおかしくなっていない?声がヘンだよ」と聞いて来ます。いつもばっちりあたりですから、心配かけてます。「食べる量が減っているからね、食べないとだめだよ」なんてお叱りがでます。そういうわけで一回の食事の量が健常人の半分程度ですから、一日6回に分けて食べます。その間にお菓子を食べてエネルギーの補充をしていますが、間食は口内環境を確実に悪化させ、虫歯の原因になります。生きるというのは、努力を要求もするし、なかなかしんどいものです。(笑)
 なんのために生きているのか、だれのために生きているのかを問うことになります。自分のためだけに生きるのではこころがもたない。命を長らえるには、それ相応の動機が必要になります。

 東京は2週間ずっと寒かった、四月にこんなに寒いのは珍しい。来週は25度になるそうです。半袖姿の人が闊歩するのでしょう。

 ここからは余談です。羽田へ向かう電車の中で、170㎝を少し超える長身の高校生が乗り込んできました。膝上30㎝のチェックのミニスカートの後ろを抑えてましたが、あれは制服です。足のラインがとってもきれいでした。ヒップが小さかったので、セクシーには見えません。ピンクに染めた長い髪が生え際が黒くなっていました。あんな髪やミニの制服で登校してもOKなのでしょうかね。スタイルがよくてどっきりでした。あんなに背が高くないですが、根室高校にも165㎝前後の足のとっても長い生徒が二人いました。
 山手線では、隣にニキビ面の男子中学生が英会話の教材を広げて居眠りしてました。赤で「時制」なんて書き込みがいくつもなされていました。詰襟の制服でしたから、どこかの中高一貫校の進学校の生徒です。あんな教材使って勉強している中学生は根室ではなかなかいません。全国区の道内の難関大学に進学する生徒たちは、こういう生徒たちと競争になるのです。根室高校のような進学校ではない地方の小都市の高校生は大学受験で同級生と競うわけではありませんから、高校生になってからなんとかしようと思っても手遅れです。孫氏の兵法には当たり前のことが書かれています。

    敵を知り己を知れば百戦殆うからず

 根室という田舎にいても全国区の難関大学受験は事情は同じですよ。首都圏の中高一貫の進学校で判狂している生徒たちが競争相手なのですから、彼ら彼女たちがどのようなレベルで、いかなるスケジュールで勉強しているかを知らなければ百戦百敗です。高校合格してから勉強して合格なんて虫のよいことを考える余地があるほど楽ではありませんよ。
 根室高校から国立旭川医大へ現役合格者が出ましたが、小学五年生の1月4日から、国公立大学医学部への現役合格を目標に設定して、長期戦略を立てて学習してきた結果が出ただけのことで、まぐれではありません。学年に3人ほど難関大学へ現役合格できる生徒はいまでも毎年います。根室の子どもたちにも、指導している大人たちにも、教育に関する長期戦略がないだけです。

 大学受験や社会人になってからのことまで考えて、小学生のうちに学習スタイルを確立しておく必要があります。解法を暗記するような効率重視の受験勉強にシフトした学習スタイルを身につけると、それが思考の鋳型になるので、社会人になってから大きな問題が出ます。社会人になってから取り組むのは、複数の専門分野の知識やスキルを要求する正解のない問題だらけです。だから教育には、社会人になったときのことまで考えた長期戦略が大事なのです。大学受験なんて途中にある一里塚の一つですよ。中高生の時代は、学習スタイルや思考様式の鋳型をしっかり作る段階です。型のトレーニングを重視すべきなのです。柔道なら受け身と基本技の型のトレーニングを繰り返し修得するということ。それだけで十分なのです。過度な受験勉強のような余計なことをやりすぎると、ヘンなクセがついて、あとから(社会人になってから)学力の伸びの足かせになるにです。

 能楽はそれくらいにして、来週いっぱい休んで、再来週から仕事します。(笑)

 ネット虫 ネット無視して デトックス


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#4523 読み・書きに焦点を合わせた英語教育について Apr. 1, 2021 [49.1 英語音読トレーニング]

 根室もどうやら春が来たようで、朝7時の気温がプラスに変わった。昨日の最高気温は8度、今日も温かい。

 英作文問題を昨年1月14日からe-mailで配信していたが、受験生は4か月ほど前に一段落した。結果をまとめたおきたい。
 使う英文は正確なものでなければならないので、NHKラジを英会話のテクストを利用させてもらった。大西泰斗先生の素晴らしい解説も文体はいじったが、内容はそのままそっくりタイピングしてきた。生徒が問題をやってくると、おおむね大西先生の3倍程度の解説が必要であった。作文で冠詞類の扱いに慣れるまで高校生が数か月かかることも分かった。必要に応じて多少解説を付け加えたり、英英辞典2冊を使い比べながら語彙解説や用例を並べて和訳をつけた。英英辞典に慣れてほしいからだ。たくさん読むようになると英和辞典では間に合わないことが多くなる。日本語語彙の豊かでない人は英英辞典の定義や用例を見ても適切な日本語語彙が思い浮かばないので、この段階でアウト。母語の語彙力が英語力の基礎でもあることは自明だろう。そして日本人で日本に居住しているなら日本語の本をたくさん読んでいない人が英語の本をたくさん読めるようになるわけがない。
 4965題の英作文とその解説はA4判で680頁になっている。1頁1100文字とすると、1100頁ほどの英作文問題・解説集ができあがっている。今年度末には7000題を超える。

 4月号から、日本語をタイピングしたところで、自分で英作文してからテキストの英文と突き合わせるというやり方に替えた。やり方を変えたのが影響したのか、四月号で語順の問題にフォーカスした解説だったのでそれが影響したのか、それとも4965題をひたすらタイピングしたからなのかはわからないが、朝、ベッドの中でうとうとしながらラジオを聞いていると、英語がその語順道理に頭に中にすっと入ってくるように変わっていることに気がついた。ぜんぜん楽なのだ。
  日本語と英語では語順が違うから、この語順の違いに脳を慣れさせないと英語は上達しない。そのためには単純に音読と英作文を大量にこなして脳を英語の語順に慣れさせることだ。ところが日本の英語教育は音読と作文トレーニング量が決定的と思えるほどに少ない。

 中学1年から高校卒業までに英作文5000題を消化すれば、どうやら日常英会話レベルの英文が書けるようになる。たくさん読んでたくさん書かないと英語の語順通りに頭が動かない。英文を読むのも書くのもトレーニング量の問題があることに気がついた次第。日本語の修得と同じだ。たくさん読まない人に読解力が育つわけがないし、たくさん書かない人が上手な作文できるはずもない。

 中1で500文例、中2で700文例、中3で900文例、ここまでで2100文例。高校3年間毎年1200文例のトレーニングをすれば3600文例、中学校から高校卒業まで合計5700題の英作文の量になる。

 こういうことを可能にするには、教科書の英文の音源がスマホやパソコンで自由に利用できることが望ましい。第一段階として教科書出版会社へ無償での音源リリースを義務付けてもらいたい。
第2段階はクラウド上にすべての教科書会社の教科書本文の音源をアップして、全国の中学生と高校生がスマホで音読トレーニングできるようにしてもらいたい。現在の分量では足りないから、オプションで良書を10冊ほど選んで、クラウドにアップしてもらいたい。文科省側で作成して無償で利用できるようにしたらいい。
 成績上位層10%の英語力は飛躍的にアップできるし、英語が苦手な7割ほどの学生にとっても音読トレーニングができる環境を整備することは、大幅な英語力の底上げとして作用するだろう。

<余談:>
 わたしの専門は高校から大学2年までは会計学、そのごは大学院卒業まで経済学である。だから、会計学や経済学関係は専門用語が理解できるので、この分野の英語の専門書を読むのは比較的楽だ。
 産業用エレクトロニクス輸入専門商社ではシステム開発と管理会計や経営分析の本を原書で十数冊読んでいる。時代の最先端で仕事をするときに、使える本の翻訳書が出ていなかったからだ。読んですぐに仕事で使って試していた。
 臨床検査会社のSRLでは図書室に置いてある欧米の医療関係専門誌二十数冊に興味の赴くまま目を通していた。
 私の英語力は専門書をたくさん読むことで培ったものだ。だから、日常会話がレベルの語彙が不足していた。それが大西泰斗先生の「ラジオ英会話」を英作文テクストに利用させてもらうことで補いつつある。お陰様で映画のセリフもそのまま頭に入ってくるものが増えてきている。いくつになっても、脳は適度な負荷をかけてやれば、進化するものだ。先月72歳になった。(笑)
  教えていれば、学ぶことも多くなるから、年年歳歳、数学も英語もこちらのスキルはアップしていく。生きて元気でいる間は停滞するということがない。

#4517 教育政策におけるグローバリズムとリージョナリズム考 Mar. 26, 2021



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