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#4832 帯広からの突然の訪問:同級生 Sep. 25, 2022 [C2. 引っ越し作業記録]

 4時ころ、高校の同級生の訪れがあった。中学のクラス会があるという。担任の先生は柏原栄先生だが、お体の加減が悪いと聞いた。92歳にだから、無理はなさらず暮らしてほしい。
 柏原先生は花咲小学校、光洋中学校、根室高校とわたしたち団塊世代と一緒に学校を移られた、唯一の先生である。わたしは中学の時に歴史を習っただけだが、黒板の字がとってもユニークで、強く印象に残っている。根室に戻ってきてから、写真展でお名前を見かけたので、電話をしたことがあった。名前を名乗ったら覚えていて下さった。わたしの母親や姉のことも話題に出た。桜の写真だったが東京では見たことのない場所だったので、お聞きしたら大阪の造幣局とお答えになった。娘さんがそちらにいるので毎年行っているとおっしゃった。水晶島出身で予科練入隊直前に終戦となって命を棄てずにすんだと新聞に載っていたことがある。予科練は飛行機の操縦をすることになるので、頭の良い少年が選別されていた。
 土浦航空隊へ配属の予定だった。土浦にはゼミの指導教授の市倉宏祐先生(哲学)が、ゼロ戦のパイロット、指導教官として予科練の少年兵たちに操縦技術を教えていた。ご自分も特攻出撃待ちでいつ命令が出るかわからない状態が続いていた。箱根の大学の寮で行われた夏のゼミの合宿の時にその当時の話になり、「少年兵たちはとても優秀だった、彼らが生きていたら戦後の日本はずいぶん変わっていたかもしれない」そう述懐したことがあった。柏原先生は土浦航空隊へ配属になる直前に終戦となり、生き延びたお一人。
 そういう先生にたった一年間だけだったが歴史を習うことができたのは幸運だった。

 今日来た同級生は今年の5月に根室を離れて帯広へ移り住んだ。「北の勝」碓氷商店の元番頭さんだ。勤続年数は50年を少し超えている。
 本を処分しているので、時代小説は嫌いじゃなかったはずと思い、訊いたら大好きだという。見てもらって、30冊ほど選んでダンボール箱に入れて、車につんでくれた。1年間は退屈しないだろう。(笑)
 仏教関係や社会思想関係の本は、お一人家まで来られて見てもらったので、近々いらしてもっていってくれるだろう。

 いいものはなるべく棄てずに、誰か好きな人の手にわたってほしい。モノだって命があるから、その命をまっとうさせてやりたいと願うのはあたりまえのこと。

 好い時に来てくれた。もう58年になるな、長い付き合いだ。大切な友人の一人である。これからはFBでのおつきあいになる。東京へ戻ったらガラ携を辞めてスマホにするので、ラインでグループ登録することになる。便利でいい世の中になった。

 柏原先生について書いた記事です。
#4744ウクライナの現状と北方領土返還運動
*#4481北方領土の日:予科練入隊柏原栄先生


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