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#3786 大震災時の避難所の仮設トイレ:根室ならではの解決方法 July 20, 2018 [12. 自然災害への備え]

 カテゴリー「自然災害への備え」でこのところ避難所付属の仮設トイレについて数人の方と議論を進めてきました。大阪のある研究所の施設管理の責任者の「よっちゃん」、アマチュア無線の愛好者で漁船無線の専門家である高校1年の時の同級生のK浦さん、そして異色の論を吐いてくれている糞土ソフィアのさっちゃん。
 顧みると、自然にブレーンストーミングにになっていたようです。相手の意見に乗ってさらに自分のアイデアを付けたし、議論を発展させてました。大筋のところが見えたので、まとめておきます。それぞれの人が寄せた投稿は本欄の左側にあるカテゴリー欄「自然災害への備え」をクリックしていただければ閲覧できます。
 投稿欄に書き込んだものをベースにして、編集してアップします。

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 廃校になる小中学校4校を避難施設に指定し、グラウンドに仮設トイレを作ることを考えます。
グラウンドの広さは100m×150mとします。

 仮設トイレ用の溝は深さ1m、幅0.5m、2m間隔とすると、150mでは1列75個設置できます。歩留まりを考慮して1列60の仮設トイレとします。
これを幅100mのところに4m間隔で同じことをすると25列設置できます。これも歩留まりを考えて20列にしましょう。4mの間隔というのは、掘り返した土を横に積んでおくために必要なスペース(2m幅)です。通路も必要ですから。

 一度に30個の仮設トイレとすれば、順に使って40回場所を変えて仮設トイレを造れます。小型ショベルカーで幅50㎝の溝を60m掘るのに1日あれば十分でしょう。避難民20人にトイレひとつが収容の限界とすると、一か所600人、市街化地域で4校ですから2400人の収容が限度です。一施設収容人員は500人までとみておいた方がいいでしょう。

 2週間で新しいトイレを造っていっても、同じ場所をトイレにするのは1年半経過しているので、糞尿はとっくに土中細菌や虫たちに分解されて、土に還っています。そして土は掘る前よりも柔らかい。無限に利用可能ということです。

 下水処理の必要もありません。堆肥交じりのいい土ができています。
 食事で他の生き物の命をいただいて、排泄物は命の源である土に返す。

 ヨモギの生えている季節なら、蓬(ヨモギ)をいぶして仮設トイレを燻蒸できたらいいですね。臭いのきつい季節には土は凍結していないので、排便後にスコップ一杯の土をかけたら、糞便の分解が進み臭いが半減するのでしょう。簡便な燻蒸方法をどなたか考えてください。

 災害時にみんなでヨモギ取りに原野まで散歩して刈り集めて濡れないように保管する。空いている教室を一つ使えば大丈夫です。
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 さて、その辺にたくさんあるもの、手軽な材料でつくれる仮設トイレのデザインと作り方をebisuと一緒に考えてみませんか?基本の3パターンくらいつくってみたい。3日間で30個作るというのが目標値です。


 糞土師のお一人であるさっちゃんの目から鱗が落ちる意見を引用しておきます。こんな意見は初めて目にしました。
 弊ブログ#3785投稿欄より引用
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冬場の野糞方法はアイヌの知恵を拝借するのが良いよ。

都会の人はスコップ以外にツルハシも準備しておくのが良いね。歩道のアスファルトなら除去できないこともない厚さだから。
参照
https://www.excite.co.jp/News/bit/E1266851639504.html

もしくは、各自自宅で用を足したら池や川に捨てればよいよ。普段は法律で縛られているけど、池や川だって本来の自然の力で人間のウンチなんて分解するのへっちゃらさ。
微生物にとっては良いご馳走になるよ。
by さっちゃん (2018-07-20 01:05) 
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野糞するのに簡易トイレも水も不要。
見られたくないなら折りたたみし式の携帯囲いで良いし、
尻を拭くのは葉っぱで良い。
もしウンチが手やスコップや囲いなどに着いたら
これもやはり自然の力を授かるしかない。
周りにある泥や土で擦って拭う!
やはり微生物がちゃんと分解してくれるよ。
by さっちゃん (2018-07-20 01:12)
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アイヌのトイレ事情

移動生活時代
http://www.hokkaidolikers.com/articles/168
定住生活時代
http://www13.plala.or.jp/habakari/page/habarepo/shiraoi.html
by さっちゃん (2018-07-20 09:27)
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#3785 アリとキリギリス⑤:野糞用シャベルはどれがいい? July 19, 2018 [12. 自然災害への備え]

 どうやら夏場なら、災害時は野糞が最善の解決法らしい。50㎝も掘れば臭いはほとんど出てこないし、数週間で分解して栄養分の豊かな土へ還るようだ。NHKミクロワールド「獣の糞 土に還る秘密」と「糞土師」さんのブログに詳しい。過激な「野糞フィア」のさっちゃんが投稿して教えてくれた。愉快な人がいる。「野グソをこよなく愛する人」の意だろう。
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ミクロワールド「獣の糞 土に還る秘密」
https://www.nhk.or.jp/rika/micro/shiryou/2013_033_01_shiryou.html
便論糞ぷん
http://nogusophia.com/category/benron/page/
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 そこで野糞をするときには先のとがった「剣先スコップ」を使うと効率のよい穴掘りができる。必要なのはスコップと簡易遮蔽具である、大きなスコップもって行くのは恥ずかしいという年頃のお嬢さんは小さなシャベルがいい。お手製の囲いをもって行って、その中でする。
 さて、あなたはどのサイズのスコップを使うのだろう?恥ずかしい人は一番小さな園芸用のもの。効率重視ならちょっと重いけどサイズの大きな奴、中間サイズの選択が多いと想像する。うな重のメニューで松竹梅とあれば「竹」を注文する人が多いから、理屈にならない理屈をこねてしまった。あはは。

SSCN1789.JPGSSCN1790-2.jpg

一番小さいスコップは16㎝、2番目は21㎝、大きいのは30㎝ある。いざというとき防災グッズとして使えるな。あとは庭のどこかに場所を考えておけばいい。日中は都合が悪いから、簡易トイレがあったほうがよさそうだ。持って行って穴に埋めて土を書けたらいいだけ。簡易トイレを洗うには水の確保が必須だ。

<アジサイ>
一月ほど前に鉢植えのアジサイを庭に移した、ここ2日ばかり天気が良かったので色づき始めた。
SSCN1791.JPG



*#3777 四百年に一度の巨大地震(78%)が来ても水道は大丈夫? July 4, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-04

*#3780 アリとキリギリス:西日本豪雨災害⇒死者203人、不明50人近く July 14, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-14

*
#3782 アリとキリギリス②:水とトイレの災害対策 July 16, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-16

*#3783 アリとキリギリス③:大災害時の下水処理の問題 July 17, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-17

*
#3784 アリとキリギリス④:水とトイレの中間まとめ July 18, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-18


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#3784 アリとキリギリス④:水とトイレの中間まとめ July 18, 2018 [12. 自然災害への備え]

 11時の気温は15.8度、北風2.8m/s、いいサイクリング日和である。牧の内Bコース18㎞を走ってきた。走行時間は56分、信号がないから軽快に走れる。17日ぶりのサイクリングだった。

 ところで、3回にわたって災害時の水とトイレの問題を論じてきた。上下水道の本を十数冊読んだ技術者のよっちゃんことSさんが専門的な観点から具体的な問題を指摘してくれたことで、どこに問題があるのかわたしにも整理がついてきた。これまでの議論でえられたところを箇条書きにしてみたい。

①避難所に井戸を掘って、カランを20個ほど用意しておくこと
②電動ポンプと手動ポンプを設置しておく⇒最悪のケースでは昼間だけ動けば良しとする
③ソーラパネル+小型の風力発電装置+蓄電装置の設置およびこれらの出力と容量計算をしておく
④トイレは仮設トイレで様式のものを備蓄しておく
⑤野ぐそ併用をする
 小さなシャベルで穴を掘ってそこにウンチして、土をかける⇒小型のシャベルが必要
 庭があれば庭にする。
⑥仮設トイレが埋設タンクを設置して水洗化可能かどうかを検討する
 タンクからの汲み取りと汚物処理の作業フローを描いて、災害時に一貫処理ができるかどうか検討すること

 屎尿処理施設は化学プラントのようなもの、どうやら屎尿(しにょう)処理の仕組みを理解しないといけないようだ。これを災害時に動かすにはどうしたらよいのか、電気の確保だけではすまない、プラントを操作する技術者もいなくてはならない。

 いま西日本で起きている豪雨災害をみても、飲み水や食事の支度の水、洗い物の水など水の問題が大きい。これを緩和するには非常時用の井戸を避難所に掘っておくことで緩和できそうだ。
 次に排泄の問題だが、これは簡単にはいかない。下水が普及するまでは汚水を流せないからそれを前提に処理フロー図を書いてみなかればならない。一番良いのはHNさっちゃんが提案してくれたように「野ぐそ」である。その都度、小型シャベルで小さな穴を掘って野グソしてその上に土をかぶせたら、ウンチは数日で微生物に分解されてしまう。この方法が使えないのは冬である。地面が50㎝くらいの深さまで凍結しているのでアウトだ。冬は別途考ておかないといけない。

<余談:深刻な災害ごみの問題>
  テレビで西日本集中豪雨災害のごみ処理問題を取り上げている。たとえば床上70cmの浸水だと、家財道具が使い物にならなくなり、数日で悪臭を放ち始め、とても1階には住めないという。災害ごみの投棄場所はすぐに満杯になり、遠いところがごみの投棄場所に指定される。ところが運搬手段がない。産廃業者はてんてこ舞いだが間に合わぬ。平穏な生活は災害によって想像を絶する悪環境のただ中での暮らしへと変わる。
 ゴミ焼却場もオーバーフローだ。災害ごみはいたるところに投棄され、処理が終わるまで何か月も悪臭を放つ。災害時用の簡易焼却炉と災害地へ緊搬送するための船舶と車両開発が必要だろう。既成のコンテナに収まるようなモジュールになっており、現場で組み立てられたら優れものだろう。
 こういうところへ政府予算を使ってもらいたい。

 四百年に一度の根室沖巨大地震による津波被害で、沿岸の家屋が被害に遭ったとして、その瓦礫で燃えるものは、内陸部の市町村のごみ焼却場へ輸送して焼却処分すればいい。そのほうが簡単だ。運送費と焼却費用は政府予算で賄うルールを法律で規定してしまうのが混乱がなくていいだろう。

参考:
<バイオトイレの仕組み>
バイオトイレはおが屑が入っており、それを攪拌して55度くらいまで温めて微生物で分解すると同時に水分を飛ばすようになっています。電源の確保が必要条件ですね。
*バイオトイレの仕組み
http://seiwa-denko.co.jp/civil.html
管理する


*屎尿処理の仕組み
http://www.ikouiki.or.jp/seisou/shinyo-shikumi.htm

ウィキペディアより
https://ja.wikipedia.org/wiki/し尿処理施設

*#3777 四百年に一度の巨大地震(78%)が来ても水道は大丈夫? July 4, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-04

*#3780 アリとキリギリス:西日本豪雨災害⇒死者203人、不明50人近く July 14, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-14

*
#3782 アリとキリギリス②:水とトイレの災害対策 July 16, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-16

*#3783 アリとキリギリス③:大災害時の下水処理の問題 July 17, 2018
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#3783 アリとキリギリス③:大災害時の下水処理の問題 July 17, 2018 [12. 自然災害への備え]

 日本列島は大災害が目白押し。関東での直下型大地震、富士山噴火、東南海連動型大地震、極東のわが町では四百年に一度の道東沖巨大地震が30年以内に78%の確率で起きると最近公表された。高さ20mクラスの津波が根室半島の太平洋沿岸や北海道全域の太平洋沿岸地域を襲うことになる。5500年間に15回という頻度は地質学調査ではっきりした事実だから、根室市や北海道そして政府などの公的部門が備えを固めるのは当然のことだろう。

 被災した後の水とトイレの問題を前回取り上げたら、FB上で下水処理の問題をSさんが指摘してくれた。もっともなご意見である。好奇心の強いかれは最近上下水道関係の本を数冊読み漁っており、こういう問題には具体的な指摘をしてくれるありがたい存在、まず彼の意見を紹介したい。
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水洗トイレが使えるためには、下水管が健全であることも必要です。これはかなり厳しいでしょう。下水管は力学的に弱い材料で作られているからです。塩ビ管やコンクリート管など。そして下水管は重力で流下していきますが、その最深部にはポンプがあり、またポンプアップして浅い配管へ持ち上げて、また重力で下水処理場へ向かいます。このポンプも健全であることが必要です。最終的な下水処理場も、川べりや海の近くにありますから、地震や津波で健全ではありえないでしょう。そう考えると、地震や津波で被害にあったときまで、水洗トイレを使おうと思うのはかなり難しいことだと予想できます。なので、屋外に穴を掘って使うのが最善かと思います。いっぱいになってきたら埋めて、他の場所に穴を掘る。
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  穴が掘れたとして、避難所である小中学校の100m×150mのグラウンドをトイレにしても、数日しか持たぬというのもSさんの判断。汲み取り式の仮設トイレが代替案。実際に汲み取り式仮設トイレを設計して、使い勝手と処理の流れをシミュレーションして必要な道具がなにかを議論すべきだろう。
 代替案を検討するとして、問題は生まれたときから水洗トイレに慣れている子どもたち、そして若年層が仮説のぽっちゃんトイレで用を足せるかということ。しゃがんでするだけでもトレーニングが必要になる、できない子もいるだろう。

 ところでSさんは下水管は塩ビ管やコンクリート管だから地震に弱いと書いている、大事なことはそのあとにある。下水が重力で流れていくというところだ。根室の水道管は老朽化して、最近ニ層の構造的に丈夫なポリエチレン管に切り換えられていることは#3777で写真で紹介した。水道管は水圧がかかっているから、地震で亀裂が入れば地表に噴き出すが、下水管は口径が大きく、重力で流れるのだから地表に噴き出す心配がない。亀裂が入ったり、一部分損壊してもおおかたは地中を流れていく。
 問題はポンプで汲み上げて流す中間地点と終端の下水処理施設にあるのだろう。そこに電力供給できれば問題は解決できそうだ。
 根室には大型の風力発電所がすでに10基ほど設置されているから、北電の電力供給が止まっても、近い風力発電所から電力が確保できればよい。電力も地産地消が大事だということに災害を想定して気がつく。原野を数km横断すればいいだけだから別配線をしておいて、非常時に優先供給されるような切り換えスイッチがあればしのげるのではないか。万が一断線しても距離が短いからすぐに復旧可能だ。Sさんは関西の大きな研究所の施設管理を単相している電気技術者だから、このあたりもたしかな意見と判断力があるはず。
 終端家水処理施設には太陽光発電パネルを設置して風力発電と併用すればいい。幸いに根室は下水処理施設周辺に太陽光発電パネル設置適地がいくらでもある。根室は雪が少ないから冬季間も効率よく発電できそうだ。

 これらは災害が起きてからでは間に合わぬ、来年度予算でやればいい。根室は四百年に一度の巨大地震が来ても、水やトイレや電力供給に関しては事前準備がかなり整いそうだ。
 住民の意思次第というところか。市議が市民の声に耳を傾けて動けばいい。道議や国会議員もそれぞれに役割がある。もちろん市役所総合政策部が自ら企画実行するのがもっとよい。それぞれが己の仕事をしっかりやることで適切な準備が整う。
 仕事をしっかりやっておけば災害が起きたときに市民から感謝されるだろう。世のため人のために仕事しよう。


*#3777 四百年に一度の巨大地震(78%)が来ても水道は大丈夫? July 4, 2018
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*#3780 アリとキリギリス:西日本豪雨災害⇒死者203人、不明50人近く July 14, 2018
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#3782 アリとキリギリス②:水とトイレの災害対策 July 16, 2018
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#3782 アリとキリギリス②:水とトイレの災害対策 July 16, 2018 [12. 自然災害への備え]

 根室半島にも北海道の太平洋沿岸の各地域にも、地層を調査すると過去5500年の間に15回の津波の痕跡が確認できるという。砂の薄い堆積層が縞模様になって現れるのだそうだ。おおよそ400年弱に一度、根室半島沖で巨大地震が起きて20mもの津波が発生している。前回起きてから400年が過ぎているそうだから、今日その自信が起きて高さ20mの津波が道東太平洋沿岸を襲うかもしれぬ。巨大地震が起きたら、海岸近くに住んでいる人は何もかもそのままにしてすぐに30m以上の高台へ逃げればいい。

 さて、問題は逃げた後のことである。大災害に備えていくつか手を打っておけば、困難な避難生活をいくらか緩和できることを述べてみたい。
 根室では来年春に根室西高校が、そしてそのあとに市街化地域の3小学校と3中学校が廃校になる予定だが、各学校に井戸を掘って蛇口を20個ほど用意しておけば、地震で水道パイプが破断して水道がとまっても、避難所で水に困ることはない。
 避難所生活で大問題となるのはトイレである。水がなければ水洗トイレは糞便であふれかえり、周囲に悪臭を放つ。体育館で雑魚寝、食事をするところへも容赦なく臭いが侵入してくる。水道が止まってしまえば飲み水の確保も困難となる。
 飲み水とトイレの水が確保できるか否かは災害対策の重要なポイントである、そしてそれはあらかじめ用意できるのである。

 井戸を掘るだけではダメで、昔井戸についていた梃子式のポンプ、自家発電装置と電動ポンプも備えておきたい。廃校にする小中学校には井戸水をトイレにひくためのパイプを設置して、切換え弁をつけておきたい。そうすれば四百年に一度の巨大地震が襲っても、即座に切り替えができ、トイレの水を心配しなくてよい。
 周囲に住んでいる人、住宅に損傷のない人は、避難所までトイレを利用しにくればいい。

 電気も止まる可能性があるから、太陽パネルを設置して、井戸のポンプとトイレの照明などにあらかじめ配線して置き、これも切り替えスイッチを用意しておくといい。
 こういう準備はどこでもできるのではないか?
 準備していないと、避難場所のトイレは水を確保できずにトイレは糞便であふれかえり、家を失った避難者はトイレの回数を減らすために水分を摂るのも控え、弱って死んでいく人がでる。トイレの我慢は子どもたちだって同じだ。避難所で一か月間あるいは数か月間暮らさなければならない人たちの精神衛生を保つためにもやっておくべきことがいくつかあるのではないか?

 こういう仕事は公的部門、市町村や都道府県そして政府の仕事である冬の到来は自然の摂理なのに、夏の間何の準備もしないキリギリスの生活スタイルとはおさらばして、アリさんのように、冬の到来に備えてちゃんと手を打っておきたいものだ


*#3780 アリとキリギリス:西日本豪雨災害⇒死者203人、不明50人近く July 14, 2018
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大人も眠れないほど恐ろしい初版『グリム童話』: メルヘンの奥にある血と残虐、秘められた性愛の香り
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ほんとうは怖いグリム童話
https://www.bing.com/videos/search?q=%E3%81%BB%E3%82%93%E3%81%A8%E3%81%86%E3%81%AF%E6%80%96%E3%81%84%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%A0%E7%AB%A5%E8%A9%B1&qs=n&form=QBVR&sp=-1&pq=%E3%81%BB%E3%82%93%E3%81%A8%E3%81%86%E3%81%AF%E6%80%96%E3%81%84%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%A0%E7%AB%A5%E8%A9%B1&sc=8-12&sk=&cvid=7F5AA66480974BEEAEFD607AABB8D143


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#3780 アリとキリギリス:西日本豪雨災害⇒死者203人、不明50人近く July 14, 2018 [12. 自然災害への備え]

 今朝(7/14)の北海道新聞一面の見出しによれば、西日本豪雨で死者203人、行方不明50人近く、避難者5800人と出ている。地震でもない、台風でもない、それなのにこの甚大な被害である。浄水施設が土石流で埋没し、1年先でも水道復旧の見通しの立たぬところもある。道路、水道、電気などのインフラが途絶してしまえば、もどって生活が成り立たないから無人地帯になるしかない。

 わたしがこのような災害に遭えば、どうしようもない。スキルス胃癌を患い胃の全摘、胆嚢切除、大腸一部切除手術をしているから、体育館で避難生活をしたら急速に体力を消耗するだろう。水道が止まればトイレの使用が制限されるから食べる量を減らすしかない。血糖値は下がるし、血圧も普段から50-90程度しかないから、生きているのがたいへんだ、まあ、これまでか、しかたなしとあきらめればいいだけ。若い人たち、とくに子どもたちが気の毒だ。

*読売オンラインニュース
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180713-OYT1T50127.html?from=ytop_main3

*平成最大の豪雨災害 被災前後の写真で見る爪痕(日経新聞)
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/disaster-map/?n_cid=DSPRM1489

 一月以上も体育館での避難生活があたりまえとなっているようにみえるが、世界第3位の経済大国であり、産業の技術水準も高いのにどうしたことだろう。ほんとうに改善できないのだろうか?民間企業は日々仕事の改善をして仕事のレベルを上げているが、公的セクターは改善が下手なように見える。他の地域の失敗に学ばないからだろう。

<スフィア基準>
*https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_0501.html
「スフィア基準」は、アフリカ・ルワンダの難民キャンプで多くの人が亡くなったことを受けて、国際赤十字などが20年前に作りました。
居住空間:「1人あたりのスペースは、最低3.5平方メートル確保すること」
トイレ設置基準:「20人に1つの割合で設置」「男性と女性の割合は1対3」
2年前、大地震が起きたときのイタリアの避難所。発生から72時間以内に、家族ごとにテントやベッドが支給され、衛生的なトイレも、整備されたということです。」、日本もそうありたい。
海外では、被災者の置かれた環境が悪いことを人道的な問題ととらえている

<イタリアの災害対策事例>
 イタリアは災害があれば被災地へ三つのものが届くそうだ。
トイレ
キッチンカー(千食調理できる)
プライバシーが確保できるベッド及びテント
 
テントにはダクトで空気を送るようになっている。それぞれが被災者の窮状を緩和するためにグレードが高い。食事は1週間後にはフルコースへと変わる。
 URLを添付しておくので写真をご覧いただきたい。

 普段から準備できるものばかりだ。道路が途絶したときのことを考えて、輸送機器を開発しておけばいい。物資を被災地へ運ぶのと被災地から被災者を救い出すための輸送機器の両方を。
*イタリアの避難所に真っ先に届く三つのものとは
https://diamond.jp/articles/-/171495

  学術論文では次のような研究があります。
*イタリアにおける大規模災害と公共政策 −2009年アブルッツォ州震災の事例を中心に−
http://www.ipss.go.jp/syoushika/bunken/data/pdf/19954605.pdf


<数百年に一度あるいは千年に一度の巨大災害>

 東南海連動型巨大地震と津波過去5500年間に15回起きている四百年に一度の根室沖巨大地震は道内太平洋沿岸各地に20mの津波を生じる、関東大震災からすでに95年がたったから次の首都圏直下型地震、富士山大噴火、これらは明日起きても不思議ではない。九州鹿児島湾内の巨大カルデラ火山噴火はいまのところは確率が低いが起きたら未曽有の大災害となる。
 
こうして列挙すると日本列島には大災害は目白押しだが、わたしたちに準備はできているだろうか?

<まず、小さなことからやろう>
 根室市はふるさと納税で潤っている、浮かれてそのお金は使っている余裕があるだろうか、災害に備えて全額備蓄すべきだ。根室沖巨大地震が30年以内に起きる確率は78%で全国でもトップクラスの高さだ。広報根室によれば13億円も使ってしまうという、イソップのキリギリスそのもの。
 成央小学校のところは昔、「北の勝」とは対照的な「色媛(いろひめ)」という甘口の酒の酒蔵の水源であった。そこから現在のヒシサンのところまで湧き水を引いていた。わたしの家では、小学生のころまでその水を汲んできて飲み水にしたりお茶を淹れて飲んでいた、まろやかでおいしい、なによりカルキ臭くない。災害に備えて井戸を掘って蛇口を20個ほど用意しておいたら、ずいぶん助かるだろう。災害用の井戸には自家発電設備も必要だ。落石地区にも歯舞地区にも納沙布にも井戸が用意してあれば、災害時に水道管が断裂してもしのげる。水があれば水洗トイレも使える。
 耐震改修済みの小中学校がまもなく4校廃校になるから、その教室を簡易パーティションで仕切れば体育館よりはましだろう、組み立て用の部材を備蓄しておけばいい。教室もいくつかを食堂にできるから、これもテーブルや食器などの備蓄があればスムーズにいく。みんなで英知を集めたら、自助努力である程度の備えはできる。そうする意思があるかないかが問われている。
 根室沖巨大地震と津波が起きたときに備えて何ができるのか、市民自由参加で月2回日曜日に市総合文化会館の一室で議論したらどうだろう?閉鎖的な「~委員会」はつねに判断を誤ってきたのではないか。災害が起きたときの具体的な行動計画や被災地域の具体的な復興ビジョンが用意してあればただちに実行できる。
 根室だってやり方次第で有効な災害対策は立てられる、では国はどうだろうか?

<備えあれば患いなし>
 60兆円しか歳入がないのに毎年百兆円の歳出予算を組む政府、ここにもイソップ童話のキリギリスがいる。借金を増やし続けることに一生懸命で、災害への備えがまるでない。災害対策の半分は災害が起きる前に備えておくのが本来のやりようだろう大災害が起きてからでは間に合わない、後の祭りのことがいくらでもある、東北大震災による福島第一原子力発電所の3基の原子炉メルトダウン事故でも、今回の西日本豪雨でもはっきりした。
 泊原子力発電所でメルトダウン事故が冬の西風の吹いているときにあったら、190万札幌市民の大半は避難できない、ただ被ばくするのみだ。放射能は日高山脈を越えて十勝平野と根釧原野を汚染する。そして降り注いだ放射能はいずれ川を通じて豊かな漁場を汚染していく。地元でとれる農産物や水産物が食べられないという状況が生まれる。農産物も水産物も北海道からの供給がとまれば価格が暴騰するから、首都圏の消費者も他人事ではない。そういう事態を招かぬためにいま何をすべきか、原子力発電所に関しては論を俟(ま)たないだろう。即時廃炉である。

 アリさんはせっせと働き備蓄をする、その備蓄は何かあったときに取り崩すことができる

 異次元の金融緩和で金利をゼロにして借金の山をさらに膨らませたところへ、大災害が二つ立て続けに襲ったら、どうなるのだろう?
 ない袖は振れないということになる
 千数百億円の国民の金融資産がゼロになる危機が迫っている。終戦前後に2度、大蔵省令で預金凍結措置がとられ、預金はパーとなった。あの悪夢を知っている人たちのほとんどがすでにこの世にいない。
 返さなくてよい借金などないのだよ、政府の借金だからと油断していると、政府が払えなくなれば、国民の金融資産を凍結して贖うことになる。
 円からドルやユーロの外貨資金へ転換しておいた方がよさそうだが、海外の銀行はよくつぶれるから信用できない。ほとんどの国民はなすすべがないだろう。座して大災害をまつことになる。

<koderaさんの提案>
 koderaさんが面白いことを書いている。災害救助やその後の復興活動という大きなニーズがあるから、ビジネスチャンスだというのだ。内需拡大というやりかたで日本の産業界が目指すべき方向を示している。今回はkoderaさんのブログとのアンサンブルだ。

*災害対策こそニーズ
https://blog.goo.ne.jp/badmintonmusume/e/e3f35ba4386c6d07da7d3651a41694f4

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 豪雨災害のニュースを見るたび、もう少し自衛隊の装備を近代化できないものかと考えてしまいます。無限軌道のバス水陸両用に創れば避難は楽。山間の農村をGPSと小型無人ヘリで誘導し、犬ロボットで先導すれば被害は最小にできるかも

 駆逐艦級の病院船を創り、海の有る都道府県に停泊させておく、自衛隊の海外派遣もこの病院船に活躍してもらう。きちんと赤十字のマークを付け、敵兵でも手当てする。救急車の創設者のように、ナポレオンがワーテルローの戦いで敗れても、感謝されていた敵から保護されることもある。

 上陸用水陸両用車を創り、津波や土砂の災害に迅速対応できるようにしておく。井戸を半日で掘る機械を創り、アフリカやイスラムの国を支援する。それは水に困った被災者に役立つはず。川沿いの市なら、どこでも水脈はあるだろう。水脈感知犬ロボットなど役立つはずである。

 日本なら3キロほど掘れたらどこでも温泉は湧くだろう水さえあれば、エンジンでお湯も沸く電気も発電できるだろう。ヘリコプターで固体リチウム電池を運び、避難所に電気を配達し、クーラーを使ってもらう

 日本は技術立国で生きるのが当面の策だろう。高齢者が多く、天災が頻繁する国だから、ニーズ分析で市場を創出できるはず。お金がかかる、素粒子研究や宇宙探索はアメリカや中国に任せ、弱者のためのロボット研究に集中すべきと高齢者のヨイヨイは考えてしまいました。
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 イソップ童話のキリギリスは夏の間歌ってばかりいたから、食べるものがなくて飢え死にするのだそうだ、アリさんはキリギリスを助けない。冬支度もせず夏の間に歌って遊んでばかりいたら、だれも援けてくれる者はいないというのがこのお話の本来の教訓、本当は怖いイソップ物語。

*#3782 アリとキリギリス②:水とトイレの災害対策 July 16, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-16


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