SSブログ

#3786 大震災時の避難所の仮設トイレ:根室ならではの解決方法 July 20, 2018 [12. 自然災害への備え]

 カテゴリー「自然災害への備え」でこのところ避難所付属の仮設トイレについて数人の方と議論を進めてきました。大阪のある研究所の施設管理の責任者の「よっちゃん」、アマチュア無線の愛好者で漁船無線の専門家である高校1年の時の同級生のK浦さん、そして異色の論を吐いてくれている糞土ソフィアのさっちゃん。
 顧みると、自然にブレーンストーミングにになっていたようです。相手の意見に乗ってさらに自分のアイデアを付けたし、議論を発展させてました。大筋のところが見えたので、まとめておきます。それぞれの人が寄せた投稿は本欄の左側にあるカテゴリー欄「自然災害への備え」をクリックしていただければ閲覧できます。
 投稿欄に書き込んだものをベースにして、編集してアップします。

----------------------------------------------------
 廃校になる小中学校4校を避難施設に指定し、グラウンドに仮設トイレを作ることを考えます。
グラウンドの広さは100m×150mとします。

 仮設トイレ用の溝は深さ1m、幅0.5m、2m間隔とすると、150mでは1列75個設置できます。歩留まりを考慮して1列60の仮設トイレとします。
これを幅100mのところに4m間隔で同じことをすると25列設置できます。これも歩留まりを考えて20列にしましょう。4mの間隔というのは、掘り返した土を横に積んでおくために必要なスペース(2m幅)です。通路も必要ですから。

 一度に30個の仮設トイレとすれば、順に使って40回場所を変えて仮設トイレを造れます。小型ショベルカーで幅50㎝の溝を60m掘るのに1日あれば十分でしょう。避難民20人にトイレひとつが収容の限界とすると、一か所600人、市街化地域で4校ですから2400人の収容が限度です。一施設収容人員は500人までとみておいた方がいいでしょう。

 2週間で新しいトイレを造っていっても、同じ場所をトイレにするのは1年半経過しているので、糞尿はとっくに土中細菌や虫たちに分解されて、土に還っています。そして土は掘る前よりも柔らかい。無限に利用可能ということです。

 下水処理の必要もありません。堆肥交じりのいい土ができています。
 食事で他の生き物の命をいただいて、排泄物は命の源である土に返す。

 ヨモギの生えている季節なら、蓬(ヨモギ)をいぶして仮設トイレを燻蒸できたらいいですね。臭いのきつい季節には土は凍結していないので、排便後にスコップ一杯の土をかけたら、糞便の分解が進み臭いが半減するのでしょう。簡便な燻蒸方法をどなたか考えてください。

 災害時にみんなでヨモギ取りに原野まで散歩して刈り集めて濡れないように保管する。空いている教室を一つ使えば大丈夫です。
----------------------------------------------------

 さて、その辺にたくさんあるもの、手軽な材料でつくれる仮設トイレのデザインと作り方をebisuと一緒に考えてみませんか?基本の3パターンくらいつくってみたい。3日間で30個作るというのが目標値です。


 糞土師のお一人であるさっちゃんの目から鱗が落ちる意見を引用しておきます。こんな意見は初めて目にしました。
 弊ブログ#3785投稿欄より引用
----------------------------------------------------
冬場の野糞方法はアイヌの知恵を拝借するのが良いよ。

都会の人はスコップ以外にツルハシも準備しておくのが良いね。歩道のアスファルトなら除去できないこともない厚さだから。
参照
https://www.excite.co.jp/News/bit/E1266851639504.html

もしくは、各自自宅で用を足したら池や川に捨てればよいよ。普段は法律で縛られているけど、池や川だって本来の自然の力で人間のウンチなんて分解するのへっちゃらさ。
微生物にとっては良いご馳走になるよ。
by さっちゃん (2018-07-20 01:05) 
----------------------------------------------------
野糞するのに簡易トイレも水も不要。
見られたくないなら折りたたみし式の携帯囲いで良いし、
尻を拭くのは葉っぱで良い。
もしウンチが手やスコップや囲いなどに着いたら
これもやはり自然の力を授かるしかない。
周りにある泥や土で擦って拭う!
やはり微生物がちゃんと分解してくれるよ。
by さっちゃん (2018-07-20 01:12)
----------------------------------------------------
アイヌのトイレ事情

移動生活時代
http://www.hokkaidolikers.com/articles/168
定住生活時代
http://www13.plala.or.jp/habakari/page/habarepo/shiraoi.html
by さっちゃん (2018-07-20 09:27)
----------------------------------------------------


     70%       20%      
 日本経済 人気ブログランキング IN順 - 経済ブログ村教育ブログランキング - 教育ブログ村

nice!(1)  コメント(3) 

nice! 1

コメント 3

よっちゃん

川や池にし尿を捨てるのには反対です。一人や二人が捨てるだけなら、十分川や池の浄化作用できれいになりますが、災害時に百人、千人規模で捨てたら、あっという間に川や池は糞だらけになり、特に水循環の少ない池は震災復旧後も汚染されたままになります。途上国の、あるいは16~8世紀のヨーロッパの河川のようになってしまいます。伝染病の心配も大きい。皆が皆、健康ではないからね。
土を掘ってし尿を埋める方法も、短期間に留めましょう。避難所で100人規模の人のするし尿の量たるやものすごい量になります。地下水汚染にも注意し、井戸と水脈が重ならない場所を選ぶ必要があります。
by よっちゃん (2018-07-20 11:26) 

ebisu

よっちゃん

たとえば、おとなりの厚岸町では昔赤痢が流行って、公衆衛生上井戸水は伝染病を媒介するので危険だということで、水道が整備されています。

避難施設に井戸を掘り、同じ場所に1mの深さの溝を掘って仮設トイレに利用する場合は、水脈を汚染しない慎重な配慮が必要ということですか。50m以上の掘り抜き井戸が安全かな。ポンプに負荷がかかる。

避難所周辺のボーリング調査の必要がありますね。赤痢やコレラが流行ってからではとんでもないことになります。避難民は体が弱っていますから、ヘンな伝染病が流行ったら死者が続出しかねません。

思い付きではいかないから、こういう風に多角的な議論が必要です。
by ebisu (2018-07-20 11:45) 

ebisu

そうすると、避難所に井戸と1mの深さの仮設トイレ設置は地下水汚染の可能性があるのでリスクが大きいということ。
やるなら、ボーリング調査で地層を確認しておく必要がある。大量の水をポンプで汲み上げたら、仮設トイレから帯水層へ向かって汚染水が流れ込みやすくなる。

深さ1mの溝に屎尿をためて、地下水を汚染するかどうか試験してみたらいいのではないだろうか?
災害がやってくる前に、準備しておくべきことはたくさんある。

そういうデータがない状況では、避難所の仮設トイレは閉鎖型で考えるしかない。
グラウンドに溝を掘って当座は間に合わせても、せいぜい2週間くらい。その間に大急ぎで下水管の損傷をチェックして、修理を完了し、下水処理場を動かすことを基本に考えるのがベストかもしれない。
by ebisu (2018-07-20 12:01) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。