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13. 東日本大震災&福島原発事故 ブログトップ
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#2821 予測不可能だった御嶽山の噴火 Sep. 29, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 歌にも謳われた木曾の御嶽山が噴火した。9月10日以降地震が70~80回/日に増えてから50回程度に減少していたという。この程度ではそのまま収まることが多く、結果として予知ができなかった。しかし、登山客に注意喚起すべきだったかもしれない。
 原子力規制委員会田中俊一委員長は九州の川内原発で噴火が予測できるとしているが傲慢にすぎる、やはり不可能なことではないのか。川内原発160km圏内に阿蘇山を含むカルデラが5つ存在する。地震学者は予測不可能と言い切っている。
*http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_energy-genpatsu-sendai20140716j-02-w330

 活断層も同じことで、地震による滑りを予測することはできない。活断層は発見されていない方がはるかに多いと予想される。いつどこで直下型地震が起きても不思議でないのが日本列島だ。

 霊山として信仰されている木曾の御嶽山の突然の噴火は、天が日本人に与えた警告と受け取るべきだ。日本を広範囲の放射能汚染から守るために、ただちに原発をやめよう。

 福島県大熊町では避難指定解除された地域でも子どもへの放射能の影響が恐くて若い人たちが戻ってこない。3年半たって若い人たちは避難先で仕事を見つけて生活を始めたものも多い。過疎化と高齢化が3年間で一気に進んでしまった。
  昆虫や小動物に形態異常が増えている、そういう現実を見たら、いくら政府が安全だといっても子どもをつれて戻る気にはならないのが親心だ。
 20代続いたある農家の当主は自分の居住区が避難指定解除にならずに放射能汚染で戻ることができない。それどころか、汚染した土の中間貯蔵施設として土地を提供せざるをえない事態になっている。「(中間貯蔵施設は)だれかが犠牲にならないといけない」と苦渋に満ちた顔で団塊世代の当主が語っていた。百年たってもふるさとに戻ることはかなわない。そのような辛い現実を二度と繰り返してはいけない。

 木曾御嶽山噴火は天の啓示と受け止めよ



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#2714 底の抜けたバケツ : 放射能汚染との戦い June 24, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 凍土壁による地下水遮蔽の案がでたときに、素朴な疑問がわいた。底の抜けたバケツと同じではないかと。
 メルトダウンした核燃料棒が床のコンクリートを突き破って周りを放射能汚染し、さらに下の層の帯水層へ汚染水が流れ込むと考えるのは自然な発想だが、東京電力も原子力規制庁もそういうことすら考えなかったようだ。「原子力村の専門家」のいうことはまったく当てにならぬ。
 東電と原子力規制庁のどちらも当事者能力がない。

 いま福島第一原発では国費を数百億円かけて深さ26.4m長さ数キロの凍土壁工事中だが、敷地の中心部分は凍らないし、凍土壁26.4mよりも深いところを流れている地下水は相変わらず流れ続けて海へ湧き出している。26.4mより深いところへ高濃度の放射能汚染水が染み出していくのはあたりまえのことだろう。凍土壁をつくっても底の抜けたバケツ状態ではほとんど効果がないということだ。完全にやろうと思ったら、原発建屋の地下20mくらいのところに防水コンクリートで「バケツの底」を造らなければならないが、それは不可能な工事だ。
 建屋から漏れ出している高濃度汚染水も、タンクに溜め込まれた汚染水の管理も、放射能除去装置も何もかもが東京電力の手に余るようだ。どれひとつとしてまともに管理できたものがない。

 こんなテイタラクで、原子力発電を再稼動しようなんてどうかしている。事故のあとの3年3ヶ月で東京電力にも原子力規制庁にも管理能力がなかったことを証明してしまった。
 地下水の流れは人間が管理できる範囲を越えているのではないだろうか?なんでもコントロールできると考えるのは人間の傲慢が生み出す幻影であり、人智を超えた存在であるという自然に対する畏敬の念を失ったら、日本の未来はなくなるのだろう。日本文化の基層にある縄文文化にはそうした自然に対する畏敬の念と、豊かな自然との共存という智慧がある、それを無視してはいけない。

 安倍総理は「放射能汚染水は制御されている」とオリンピック招聘演説をやったが、この人の言うことには自分の都合を最優先した嘘がまじり、言葉が軽すぎる。そして言葉に自然への畏敬の念が感じられない。
 集団的自衛権を云々する前に、いま目の前にある現実の脅威(=原発事故による放射能汚染)に立ち向かえと云いたい。敵は国外ばかりではない、国民の命と財産は国内の敵に脅かされている。それは54基の原子力発電所と、未稼働の青森県六ヶ所村の再処理工場だ。東京電力と原子力規制庁そして原子力村が国民の敵である。
 美しい国日本を放射能汚染から守るには、54基の原発と再処理工場をすべて廃棄しなければならない。それはとてつもなく長い時間と困難な仕事を伴うにちがいない。

 放射能土壌汚染の除染には500兆円もかかるといわれているが、東京電力と政府がやったことは3年間でたった167億円を土壌の放射能汚染除去に投じただけ。やっても半分程度になるだけだから焼け石に水。3年たっても除染したのは千分の一にもならぬから、やる気がまったくない。そして除染費用は東京電力の再建計画に1円も見積もられていない。

  ついでだから、概略計算してみたい。除染が必要な放射能汚染範囲を半径50kmの半円、取り除く土の厚さを10cmとすると、

 50km^2*pi/2*1000^2*0.1=392,699,081m^3

 おおよそ4億立方メートルになるが、こんなに膨大な汚染土壌を処分できる土地が日本列島にあるはずがない。10mの高さに積み上げたとしたら、4000万㎡=40k㎡の用地確保が必要になる。おまけに、台風が来ても流れ出さないように千年も閉じ込めておく必要があるが、そんな技術は地球上に存在していない。
 人類にできることは原子力発電をやめることと、ウラニウムを地中から掘り出さないことの二つしかない。つきつめていうと、一人一人が欲望をコントロールするしかない。
    *** 小欲知足 ***

 北海道の泊原発もすぐに廃炉にすべきだ。事故が起きる前にやめるのが上策である。事故が起きた後では北海道電力も東京電力同様にお手上げ状態になる。

 子や孫たちに、放射能汚染のない土地と海を残そう。



*ヤフーニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140624-00000127-mai-soci【毎日】
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6月24日(火)21時44分配信
 ・・・東電によると、原子炉建屋周辺で地下約25メートルを流れる地下水から1リットル当たり3100~4700ベクレルのトリチウムが検出された。このまま凍結管を埋めるための穴を掘ると、汚染地下水が、海岸に設けた遮水壁より深くまで浸透し、海に流出する可能性がある。このため、あらかじめ太いパイプを埋設し、その中で穴を掘るという。・・・

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*http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140624-00000566-san-soci【産経】
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 これまで下部透水層の水圧が、上部透水層の水圧よりも高いため「上から下への汚染水の浸透の可能性は少ない」(東電)とされていた。だが、改めて調査した結果、下部透水層の水圧が低下していたため、汚染水が地下深くまで浸透することが判明。1~4号機海側には地中にトレンチ(地下道)が下部透水層の深さまで造られており、汚染水が地層間を貫く土壌とトレンチ側面の隙間を通って浸透したとみられ、海へ流出している可能性がある。
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*#2689 福島第一原発事故吉田調書の隠蔽 May 27, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-26-1

*#2687 『日本人はなぜ特攻を選んだのか』①黄文雄著 May 26, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-25-3

 #2684 福島第二原発の奇跡:特攻精神は生きていた May 25, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-25

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*#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1

 #1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん 」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05

 #1463 「福島第1原発3号炉はもう無い:東京電力社員退去要請の意味」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-06

 #1607 児玉龍彦国会で告発(2):(書き起こし) July 31, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-07-31

 #1611 児玉龍彦教授(3):息子さんからのエール Aug. 3, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02-1

 #1655 あらら、何を隠そうとしているの?:原子炉建屋にコンクリートの覆い Sep.21, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-09-21

 #2116 根室沖の真鯛から100Bq/kg超のセシウム検出 Nov. 4, 2012
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-11-04-1

 #2237 過剰富裕化論提唱者の福島原発事故処理構想:遺稿 Mar. 4, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-03-04

 #2323 次の原発事故のために(1):甲状腺癌と情報操作?:U.N. experts see no increase risk of cancer … Jun. 6, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-06

 #2324 次の原発事故のために(2) :福島県で12人が甲状腺癌 Jun. 7, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07

 #2325 次の原発事故のために(3):Tyroid cancer hits 12 kids in Fukushima: Jun. 8, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-08

 #2340 米国の現実:核廃棄物は管理不能 Jun. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-25

 #2377 次の原発事故のために(4):小児甲状腺癌18人に  Aug. 21, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-21

 #2379 次の原発事故のために(5) 8000万ベクレル/ℓ 高濃度汚染水漏洩 Aug.22, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-22

 #2381 次の原発事故のために(6): 超高濃度汚染水と浄化システムALPS  Aug. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-24

 #2383 次の原発事故のために(7): 漏洩はセシウムとストロンチウム合計で30兆Bq  Aug. 26, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-27

 #2387 次の原発事故のために(8):トリチウムの問題 Aug. 29, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-29 

 #2411 さんまの放射能汚染(まとめ-2) Sep. 16, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-16-2

#2406 嘘か実か:「状況は管理されている東京は大丈夫」と安倍首相 (JTより) Sep.13, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-13






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#2684 福島第二原発の奇跡:特攻精神は生きていた May 25, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 報ステSUNDAYで先ほど(5/25 11時から20分間)、2011年3月11日からの数日間福島第二原発で起きたことを特集していた。こんな話ははじめて聞く、どこかで何か不都合なことがあって隠されていたのか?情報隠しは好い加減にしてもらいたい。情報が出てくるまで3年もかかっている。
 メルトダウンを防いだ増田所長と「チ-ム増田」に国民栄誉賞を贈呈したい。

 福島第二原発は福島第一原発と12kmしか離れていない、まったく同じ事象が進行中だった。片方はメルトダウンと爆発を繰り返し、片方はギリギリでメルトダウンを回避した。現場で働く人々の命を捨てた努力と適切な現場指揮があったから、メルトダウンが避けられた。福島第一原発では9割の人が現場から逃げたが、福島第二原発はそうではなかったようだ。

 中央制御室がブラックアウトし、原子炉建屋の電源もブラックアウトしてからベントの2時間前まで、決死の電源回復作業がなされていた。中央制御室が電源喪失すると原子炉にとりつけられた計器の情報を知ることができない。推量計をはじめ原子炉内部の状況を精確に知らなければ適切な対処ができないのである。
 通常だと1ヵ月かかる電源ケーブル敷設工事を、一日で成し遂げ、ベント2時間前に完了した。できるかできないかの議論をせずにとにかくやるしかないと決意した。間に合わなければ作業している人たちはベントによる高線量被爆が避けられない。そういう緊迫した環境で「チーム増田」は2mごとに並んで5cmほどの太さの重たい電源ケーブルを担いで敷いたのである。昼夜ぶっとうしの決死の作業だった。これをやらなければたくさんの地域住民が大量の放射能を浴びる、なにがなんでも止めよう、命を捨てても仕事をやり遂げようという、無茶な心意気で仕事をした人間がたくさんいた。
 6日後には30年前の原発建設工事のときに川から敷いた導水管を瓦礫の中の材料で穴を塞ぎ、原子炉冷却水に使った。これがなければ電源が回復しても原子炉の冷却はできなかった。

 これはまるで戦時中の「神風」「特攻」と同じではないか。自分の家族や郷土を守るために自分の命を平然と捨て去る決意をしてことに臨んだ男たちがいた。「チーム増田」というようだが、事情をよく知っている米国の原子力専門家から激賞されている。かれらは言っている、「メルトダウンを奇跡的に回避した福島第二原発の事例から学ぶべきだ」と、それなしに原発再稼動などありえないとも言っている。どうしてこういう情報をマスコミがいままで大々的に報道しなかったのだろう?情報統制の臭いを感じる。

 増田所長は昨年3月で定年退職している。退職日に「チーム増田」のメンバーの仕事場を回り感謝の言葉をかける姿がテレビに写っていた。増田所長はチーム増田が被爆するなら、自分も運命を共にする覚悟で指揮していただろう。困難な仕事を命じるときに、指揮官にはそれなりの覚悟が要求される、命を捨てる覚悟だ。それがなければ人は動かない。

 メルトダウンの危機が迫ったときにそれを収拾出来るのは、命を捨ててもメルトダウンを防ぐという覚悟があるかないかも不可欠な要素だということだ。
 命を捨てる覚悟の特攻精神が通常では不可能な仕事を可能にし、福島第二原発をメルトダウンの危機から救ったことは銘記しておきたい。

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 昨年11月に出版された本を紹介したい。この本の読後感想文を今夜か明日にもアップする。5700名の特攻隊員の崇高な犠牲の上にいまがある。かられがどんな思いで死を決意し、粛々と死んでいったのかを平和な日本で暮らしているわたしたちは知る義務がある。

日本人はなぜ特攻を選んだのか (一般書)

日本人はなぜ特攻を選んだのか (一般書)

  • 作者: 黄 文雄
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2013/11/21
  • メディア: 単行本

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#2682 小児甲状腺癌50人に: 福島第一原発事故情報隠蔽 May 22, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 小児甲状腺癌が17人増えて50人となった。対象者は福島県の18歳未満(原発事故当時)のこども37万人であるが、ようやく30万人のチェックがすんだ。
  検討委員会は福島第一原発事故との関連を否定しているが、その論拠は二つ

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① 検討委の星北斗座長は、チェルノブイリ原発事故では、事故から4~5年後に子どもの甲状腺癌が増加したというデータを基に「現時点では放射線の影響はかんがえにくい」と、これまでの見解を繰り返した。
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テレビ朝日ニュース
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000027208.html
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②・・・国は、青森県などの3県で同様の調査をしたところ、福島とほぼ同じ割合で甲状腺がんが見つかったとしています。
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 NHKのドキュメンタリー番組だったと思うが、チェルノブイリ原発事故事故では当初は検査機器がなくて検査できなかったと現地の医療関係者が証言していた。超音波検査機器が入ってきてから検査が可能となり、小児甲状腺癌患者が続出したという経緯を検討委のメンバーがだれも知らないはずがない。それゆえ①は福島原発事故と小児甲状腺癌否定の論拠とはなりえない。

 もうひとつの根拠は国の調査であるが、4000人に一人の割合で小児甲状腺癌患者が確認できたとしているが、データの公表がない。調査対象は何人で調査地域と調査人数すら公表されていない。対照データとして使えるものかどうかの判断すらできないから、これも元データを公表しない限り、福島第一原発事故と小児甲状腺癌の関係を否定する材料とはならない。
 以前のデータでは百万人に一人の割合とされていた。

 昨日(5/21)の朝日新聞が、「吉田調書」の存在とその内容をスクープした。3号原子炉爆発直前には福島第一原発の要員の9割が逃げてしまっていたというのだ。1割の人間であの困難な事態に対処したというのだから驚きだ。さらに驚いたのは、政府官邸サイドはこの調書をやほかにもたくさんある調査資料を今後も公表しないという。
 何が起きたのかを知らずにこれからの原発の安全稼動ができるはずがない。原子力規制委員長も調書を読んでいないという。あきれた、仕事のモラルハザードを起こしているこんな人が委員長、仕事に無責任すぎる。権限には責任が伴っているから、きちんとやれないなら職を辞すべきだ。「物理的な時間がない」とのたまっていたが、ならいまやっている再稼動審査をしばらくストップすればいいだけで、田中委員長は仕事の優先順位の判断を間違えている。福島第一原発で何が起きたのかも知らずに、再稼動の安全審査などできるわけがない。

 仕事は正直に誠実に渾身の力でやるべし

 政府は膨大な関係者からの聴き取り資料を隠したままだ。三号原子炉は核爆発だといわれている。だとしたら、被爆した放射線量がまるで違ってくるから、100mSV/hを超えたところが広範囲に存在するのではないか?1年間に1mSvが被爆限度だったはず。ここでも事実隠しがなされている。
  3号炉内の冷却水がなくなり、燃料棒が露出して水蒸気爆発の可能性が大きくなったときに、吉田所長はドライベントをやれば風向きが南南東だから、風下の相馬の周辺が250mSv/hの被爆地帯になることを当時の本社とのやり取りビデオの中で説明している。ドライベントはなかったが、核爆発していれば同じことで実際にそういう被爆があったのではないか。地震で水道が止まったので子連れで給水車の前に数時間並んでいた。影響がないとされる年間被爆量100mSvを20分で超えてしまう量の放射能がふりそそいだのではないか。住民も避難民も何日もそこへ居続けた。甲状腺癌の患者が出ている地域がどこなのか福島医大は地域的な分布を公表すべきだ。そういうデータがわかれば、爆発の様相もはっきりする。政府は原発再稼動をするために多くの事実を隠蔽しているといわざるをえない。

 どうやら小児甲状腺癌や遺伝子障害によって引き起こされるさまざまな病気が多発するようなレベルの放射能の放出があった可能性がある。吉田調書や他の700人余の関係者の聴き取り資料を公開したら政府や電力会社に不都合な真実が露になるのではないか?
 風評被害を防ぎたいとほんとうに思うなら隠しているデータを公表すべきだが
この期におよんでも隠蔽を続けると菅官房長官が言い切ったのは福島県民が震撼するようなデータ、原発再稼動が不可能となるようなデータが含まれているからではないのか?


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 <弊ブログ関連記事>

 #2678 「美味しんぼ」被曝と鼻血(2): 二次被曝した医師の記録 May 18, 2014  
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 #2676 「美味しんぼ」被曝と鼻血: 広島で二次被曝した医師の記録 May 17, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-16

 #2618 信頼喪失:福島県立医大は医師団と学生にヨウ素剤を配布していた Mar. 16, 2014 
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 #2586 福島県で小児甲状腺癌患者が7人増えて33人に Feb. 8, 2014 
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 #2406 嘘か実か:「状況は管理されている東京は大丈夫」と安倍首相 (JTより) Sep.13, 2013 
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 #1748 不可解な放射能調査研究費カットとネイチャーへの投稿差し止め Nov.24, 2011 
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 #1512  4mの燃料棒はむき出し⇒「核燃料棒の冷却はできている」と東電  May 12, 2011 
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*#1506 3号機爆発は使用済み燃料の即発臨界爆発だったという假説 May 7, 2011 
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*#1463 「福島第1原発3号炉はもう無い:東京電力社員退去要請の意味」
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*#1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん
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**#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1

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#2678 「美味しんぼ」被曝と鼻血(2): 二次被曝した医師の記録 May 18, 2014  [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 二次被曝の初期症状に鼻血があることを2年前に弊ブログでとりあげていたので再掲する。真実を書いた『美味しんぼ』へのいわれのない批判が渦巻いている。
  石原伸晃環境大臣・原子力防災特命担当大臣の次の発言がきっかけである。
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石原大臣は5月9日の閣議後の記者会見で、「専門家からは福島第一原発の事故による被曝と鼻血との因果関係はないと評価が出ている。風評被害を引き起こすようなことがあってはならないと思う」と発言している。
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民主党が政権をとっていたときに野党だった自民党議員が二人、住民に鼻血の症例が多いことについて国会質問している。弊ブログでも取り上げたような気がするが、武田ブログからコピペして張り付ける。


 まずは弊ブログ#1556をご覧戴きたい。
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 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-06-18

 ZAPPERさんが「【東京新聞】子どもに体調異変、大量の鼻血、下痢、倦怠感、原発50キロ 福島・郡山」という記事のURLをブログに貼り付けてくれた。「福島の被曝者を看た広島出身の、自身も被曝者である肥田舜太郎医師(94歳)の講演」の内容を解説してくれている。わたしはその続編を以下に書こうと思う。

*東京新聞記事 http://savechild.net/archives/2937.html
**ブログ"情熱空間"「鼻血、下痢、倦怠感(福島原発事故)」

●YouTube 肥田舜太郎医師と福島の女性
http://youtu.be/tCV3beH_IWI
●ツイッターによる自己申告の被曝症状
:下痢、中耳炎、鼻血≒原爆の入市被ばく、チェルノブイリと共通
http://www.sizen-kankyo.net/bbs/bbs.php?i=200&c=400&m=251809

【広島で起きたことが福島でも起きる】
 広島で被曝治療に当たってこられた94歳の肥田医師が広島原爆投下後に(直接被爆はしなかったがその後市内に入ってきて)内部被曝した人たちの症状と同じ症状が福島県の人々に起きると予告していた被曝による症状の典型例、それは「鼻血、下痢、倦怠感」であるそれがいま福島県の子どもたちに現れつつある。原爆投下後に「入市被曝」した人たちがこういう初期症状を呈した後でたくさん死んでいくのを看取った医師の発言であるので、聞き流すわけには行かない

【爆発が事前に分かっていたのになぜ避難措置をとらなかったのか】
 政府は冷却水が止まった時点で数時間後に原子炉が爆発することを分かっていたのだから爆発事故の起きる前に住民を避難を開始すべきだった。
 ところが1~4号機まで次々に爆発を起こした後も高濃度の放射能のチリが降り注ぐ中に政府は住民を放置した。
 「ただちに健康に被害が出るわけではない」というあのお決まりの台詞がテレビでも新聞でも政府要人や専門家によって繰り返し垂れ流された。
 枝野官房長官はあの言を繰り返すことで人でなしとなった。弁護士には二通りの種類があるようだ。職業柄、弁護人を守るために言辞を弄する技に長けた者が弁護士だが、それを世のため人のために使う者と、自分やその仲間のために(世のため人のためにならぬことを平気で)使う輩に分類できる。枝野と仙石は後者の典型的な例だ。

 さて、人の行いを「批判」するからにはそれなりの根拠を示さなければならぬ。やってみようと思う。

 内部被曝によって引き起こされる典型的な症状として肥田医師は「鼻血・下痢・倦怠感」をあげている。原爆投下後に起きた二次的な被曝が原因である。それが、肥田医師の予告どおりに始まった。
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 次は武田邦彦ブログから、自民党国会議員の鼻血をとりあげた国会質問
http://takedanet.com/2014/05/post_ae67.html
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自治体の首長は国会議員が怖い?・・・鼻血の記録「20140516810.mp3」をダウンロード

福島県知事、大阪市長などが「美味しんぼ」に被ばくによる鼻血のことが書いてあるということで、猛烈に抗議をしましたが、下の資料の通り、原発事故の後、多くの鼻血がみられるということが国会で4人の議員が質問しています。その時に自治体の首長(福島県など)は異議を申し立てていません。
国会議員は怖いからクレームをつけないけれど、個人や出版社などは弱いとみて攻撃する。 そんな人は民主主義における指導者ではありません。少なくとも、なぜ国会での質問には表現の自由があるけれど、個人にはないかということを言わなければならないでしょう。
マスコミも報道する場合、「首長だから」というのではなく、もちろん国会での発言は聞いているのですから、放送や記事を書くときに「被曝と鼻血のことはすでに国会で4人の議員が追及している」とか、そのことに関する取材をして放送法第4条の規定を守らなければならないと思います。NHKも殿様ではないのです。法律に基づいた放送をしなければ受信料は払うことができません。
また私へのバッシングも来ましたが、ネットでも「自由に発言できる」という権利とともに、「ウソを言ってはいけない」という義務もあります。ネットでの発言も良く事実を調べて発言しなければならないのは当然です。特に匿名と言う権利をさらに使う場合は、名前を出して発言するより高い道徳が必要とされます。
資料
参議院・東日本大震災復興特別委員会8号(平成23年12月02日)
宍戸隆子議員
北海道に避難している方たちといろいろ話をしまして、その中で、例えば鼻血なんですけれども、そういうような症状を訴えていたお子さんが非常に多かったです。
国は安全だと言う。これぐらいの低線量では身体的な影響は出ないと言います。私も初めはそう思っていました。自分の娘も鼻血を出したりしたんですが、それでもそれを被曝のせいだと私は初め考えておりませんでしたし、今でも疑っているのも事実です。
目の前で今まで出したことのないような鼻血を出している子供たちがいたら、皆さんどうしますか。偉い学者さんがどんなに安全だと言っても今起きているその事象を優先しませんか。本当に、お手元に資料配られていると思うんですが、みんな目の前で起こったことを、それを見て避難を決めている方もたくさんいらっしゃいます。
参議員予算委員会8号 (平成24年03月14日)
熊谷大議員(自民党)
ある小学校の、県南の小学校の保健便りです。四月から七月二十二日現在の保健室利用状況では、内科的症状で延べ人数四百六十九名。内科的症状では、頭痛、腹痛、鼻出血、これ鼻血ですね、順に多くということ、これ結果で出ているんですね。
参議員文教科学委員会3号(平成24年03月22日)
熊谷大議員
四月から七月二十日現在の保健室利用状況では、内科的症状で延べ人数四百六十九名が利用しました。内科的症状では、頭痛、腹痛、鼻出血の順に多く、鼻出血というのはこれ鼻血のことですね、外科症状では擦り傷、打撲、虫刺されが順に多かったということで書いてありますが、平野大臣、この事実もう一度、どのようにお考えになりますでしょうか。
参議員憲法審査会4号(平成24年04月25日)
山谷えり子議員(自民党)
井戸川町長が雑誌のインタビューでこんなことを言っていらっしゃいます。
放射能のために学校も病院も職場も全て奪われて崩壊しているのです。私は脱毛していますし、毎日鼻血が出ています。この前、東京のある病院に被曝しているので血液検査をしてもらえますかとお願いしたら、いや、調べられないと断られましたよ。我々は被曝までさせられているが、その対策もないし、明確な検査もないという。本当に重い発言だと思います。
フランスの原発関係のジャーナリストに聞きましたら、こんなに情報公開がなくて、しかもいろいろな、沃素剤一つ取っても国、県の指示があって初めて服用できるというような、非常に不十分なままほったらかされていたと、この十三条と二十五条、幸福追求権と生存権が妨げられているのではないか。
参議員東日本大震災復興特別委員会8号(平成24年06月14日)
森まさこ議員(自民党)
例えば、具体的にこんな心配の声をお寄せいただいています。子どもが鼻血を出した、これは被ばくによる影響じゃないかと心配なんだけれども、それを診察してもらった、検査してもらった、そのお金はどうなるんですかということです。
(国会の記録は読者からご提供いただいたものです
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http://iwj.co.jp/wj/open/archives/139458
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2014/05/12 「すべてが『実害』」 前双葉町長・井戸川克隆氏、石原環境相の「風評被害」発言を批判~岩上安身による前双葉町長・井戸川克隆氏インタビュー

※ 公共性に鑑み、会員以外の方へ記事・動画全編を公開中!5月20日まで!
 「石原環境大臣に、なぜ鼻血が出るのか立証して欲しい」ーー。
週刊誌「ビッグコミックスピリッツ」に掲載された漫画「美味しんぼ」で、鼻血や体調不良について言及する発言が描かれた井戸川克隆前福島県双葉町長に5月12日、岩上安身がインタビューを行なった。井戸川氏は、石原伸晃環境大臣が、鼻血と福島原発事故による被曝の因果関係を事実上否定したことに対して、強い口調で反論。「私の人権を否定している」と批判した。
 石原大臣は5月9日の閣議後の記者会見で、「専門家からは福島第一原発の事故による被曝と鼻血との因果関係はないと評価が出ている。風評被害を引き起こすようなことがあってはならないと思う」と発言している
 しかし、自民党は野党だった2012年、山谷えり子議員や森雅子議員などが、国会の場で、実際に鼻血が出るという被災者の声を取り上げ、当時の民主党政権の健康管理に関する対応を追及していた
 井戸川氏は、こうした事実を踏まえていない石原大臣の発言を問題視。「政治家たるものは、関連性、連続性の中で責任を負っていかなければいけない。その都度、回答が変わっていくのはおかしい」と批判した。「今後、石原大臣に抗議する意志はあるか」と岩上安身が聞くと、「ここまで言えば、石原大臣にも伝わって、何らかの対応を取っていただけるのではないか」と、石原大臣に向けた抗議声明とも取れるコメントを投げかけた。
 今でも日々、鼻血が出ているという井戸川氏だが、石原大臣の発言をうけて、自身のFacebookでティッシュが真っ赤に染まった写真を掲載している。鼻血を風評被害だとするバッシングに対しても、「(鼻血が)嘘だという意見について苦々しく思っていた。他人がとやかく否定したり、外部の人間がとやかく言ったりしてはいけない。実体験した人に直接話しをきいてそれから評価して欲しい」と真っ向から批判した。
 なお、「美味しんぼ」の鼻血を巡る表現について井戸川氏は、「ちゃんと書いていると思う」と評価している
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【結論】
この議論は石原伸晃の負けだね。鼻血が二次被曝の典型的な症状であることすら知らなかったのだから、原子力防災特命担当大臣としての適格性がない。
 石原氏が環境大臣および原子力防災特命担当大臣としてやるべきことは、福島県の18歳未満(当時)の子どもたちにアンケートをとり、鼻血の症状があったかなかったかを調査し、公表すること。37万人全員福島医大がリストを管理しているから、すぐにでもやれることだ。
 仕事は正直に誠実に渾身の力でやるべし。仕事の権限と責任は表裏一体のものだ。



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 <投稿欄でHirosukeさんが紹介してくれた本>

被爆医師のヒロシマ―21世紀を生きる君たちに

被爆医師のヒロシマ―21世紀を生きる君たちに

  • 作者: 肥田 舜太郎
  • 出版社/メーカー: 新日本出版社
  • 発売日: 2013/07
  • メディア: 単行本

長崎原爆記―被爆医師の証言 (平和文庫)

長崎原爆記―被爆医師の証言 (平和文庫)

  • 作者: 秋月 辰一郎
  • 出版社/メーカー: 日本図書センター
  • 発売日: 2010/12/01
  • メディア: 単行本



 


#2676 「美味しんぼ」被曝と鼻血: 広島で二次被曝した医師の記録 May 17, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 NHKが以前広島で二次被爆した医師の記録をドキュメンタリー番組で紹介していた。原爆投下時に広島にいて直接被曝したのではなく、投下後に広島に入り医療活動をして二次被曝した医師の話だった。鼻血を出し、自分が二次被曝したことを悟って、詳細な記録をノートに書きつけた。医学上も貴重な記録になっている。
 ノートも画面に映し出されていたように記憶している。いくつか検索キーを工夫してNHKの番組を調べたがヒットしない。どなたか見た人がいるだろう。
(番組を見ながらメモを取った記憶があるので、紙切れだったかノートだったか、そのうちに見つけられたらアップする)


 「美味しんぼ」で福島取材時に主人公が鼻血をだすシーンが描かれていることへ批判が集まっているがどうかと思う。
 ネットで見つけたバッシング記事(北村隆司)の一つを挙げるから読んで私の論と比べたらいい。激しい思い込みと杜撰な議論にびっくりした。
*「笑って済ませられない『美味しんぼ』騒動」ライブドアニュース BLOGOS 5月1日10時28分発信
http://blogos.com/article/86516/

 石原伸晃環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)が風評被害を起こすと批判したが、NHKの番組はみていないのだろうか?責任ある立場なのだからきちんと調べて物をいってもらいたい。

ウィキペディアで「二次被曝」で検索すると次の情報が得られる。
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*http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%AB%E7%88%86%E8%80%85
厳密にいえば、核爆発による直接の被害を受けた者は「被爆者」、直接の被害は受けず、例えば核爆発被災地に救援などのために立ち入り、そこにある核爆発に伴う残留放射能(放射線)を浴びた者は「被曝者」であるが、今日では便宜上最初の事例を「一次被爆者」、後の事例を「二次被爆者」と呼ぶことが多い。

・・・核兵器により人間が被爆した場合、火傷などの直接的な外傷とは別に、頭髪の脱毛、皮下出血、歯茎からの出血、鼻血、下痢や嘔吐などの急性放射線症候群や、白血病がん骨髄異形成症候群などを発症する可能性が高くなる晩発性の放射線障害が発生する。これらの放射線障害は原爆症と総称される。原爆症の認定審査は厚生労働省の原子爆弾被爆者医療分科会が行っている。日本の法律上の被爆者の定義は、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(被爆者援護法)に規定される被爆者健康手帳を交付された者をいう。
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  原爆投下時の高線量被曝ではなく、そのあとで救援活動のために広島や長崎に入ってきて「入市被曝」した人は多い。鼻血は二次被曝の典型的な症状とされている。当時の被曝医師の証言もある
 メカニズムはともかく二次被曝で鼻からの出血が多数みられることは事実。老人や子どもたちのような弱い者たちに鼻血があったら、何が起きているのか不安になるのは当然だ。親たちは自分に何かがあってもそれなりの覚悟があって福島県にとどまっているが、子どもの未来に取り返しのつかないことになったらと考えると、不安になるのはあたりまえだ。
 だからといって、被曝した人全員が鼻血が出るわけではないことも当たり前のこと。インフルエンザが流行っても罹る人と罹らない人がいるのと同じだろう。数十兆分の一の放射性微粒子が鼻の粘膜に吸着して細胞を傷害し、炎症を起こして鼻血が出たのかも知れぬが、そんなもの現代最高性能の検査機器をもってしても因果関係が突き止められるわけがない。測定限界値以下でも放射性物質は身体の細胞に付着したら障害を起こすだろうし、症状は個体差があるからさまざまだ。せいぜい疫学的な研究が可能なだけだが、それをやれるのは政府だ
 広島原爆30発分もの放射能がばら撒かれたのだから、きちんと調査して調査結果を公表すればいい。福島医大や政府はチェルノブイリの60分の1という假説で、因果関係を否定しているが放出された放射能は2倍だと主張している学者もいる。何を前提条件にするかで結論はまるで違ってくる。

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 政府や東京電力の言っていたことは肝心な部分で嘘が多い。たとえば、
 メルトダウンはしていない⇒実際はしていた、公表は1年後
 情報隠しは枚挙にいとまがないほどあるから、二つだけ弊ブログで取り上げたものを示しておく。
*#1748 不可解な放射能調査研究費カットとネイチャーへの投稿差し止め Nov.24, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-11-24

 #1512  4mの燃料棒はむき出し⇒「核燃料棒の冷却はできている」と東電  May 12, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-05-12
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 政府は甲状腺機能異常について福島県の18歳未満のこども全員の追跡調査をやっているのだから、鼻血があったかなかったかアンケートを出してその結果を公表すればいい。甲状腺異常をチェックするために、当時18歳未満のこどもについて被曝した者全員(37万人)の氏名を管理しているからできるはずだ。福島医大がリストをもっている。環境大臣がすべきこと、すなわち環境大臣の仕事はそういうことだろう
 ついでに言えば、昨年8月までに21.6万人を検査したところで33人の甲状腺癌患者の発生が確認されている。小児甲状腺癌患者の発症率は百万人に一人とされている。160倍もの小児甲状腺癌患者が発生しているが、その後の調査および調査結果についての発表がない。政府と調査研究を統括管理している福島医大ははあい変わらず、原発事故と小児甲状腺患者の多発には因果関係がないと言っている。現代最高性能の機器を並べて検査しても因果関係など科学的に証明できるはずがないことを承知で言っている。疫学的に見たら通常の発症率とは二桁も違っているのだからすでに重大なことで、子どもたちを避難させるのが当然の措置だ。いまでも空中に舞い上がる放射性物質の微粒子を子どもたちは呼吸して身体にとりこんでいる。放射性物質に関する感度は子どもは大人よりもすっと高い。放射性物質で遺伝子が傷害されたら何が起きるかは、いまではほとんどの普通科の高校生なら「生物」の教科書でよく知っている事実だ。事故後3年が経過した、情報の隠蔽やゴマカシはやめるべきだ。
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 ずいぶん分厚くなって高校生物教科書の内容は充実した。いま高校生が使っている教科書に眼を通してみたらいい、お父さんやお母さんが高校生だったころの2倍の厚さがある。これをきちんと読んだら、医学関係の専門書が読みやすくなる。新書版で出版されている医学関係テーマの入門書程度のものは読むのに不自由がなくなる。生徒が使っている教科書を見せてもらったら、あんまりすばらしいので2週間ほど前にツタヤで注文して手に入れた、価格は1500円前後だったような気がする。
*東京書籍 高校生物教科書
http://www.tokyo-shoseki.co.jp/textbook/h/4/344/
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 石原伸晃環境大臣・原子力防災特命担当大臣はさっさと自分が為すべき仕事をしたらいい。「美味しんぼ」を批判するのがあなたの仕事ではない。きちんと調査し結果を公表することがあなたの仕事だ
 韓国で政治家・官僚・さまざまな監視機関、船舶会社がそれぞれの仕事を手抜きしたり賄賂をもらったりして、大きな災害を引き起こしてしまった。
 石原大臣、あなたも自分がなすべき仕事をしなければ、韓国の政治家や官僚たちとなんら変わるところがない。権限をもっているのだからきちんと仕事をすべきだろう。
 仕事上の権限と責任は一体のもの。福島第一原発災害に関して、あなた(石原大臣)は部外者ではなく当事者ですぞ

 仕事は正直に誠実に、渾身の力でやるべし


<5月17日追記>
 「美味しんぼ」の休載が今朝の北海道新聞朝刊に載っていた。事実を書くとバッシングを受け、出版社は休載に追い込まれる。日本人のこころも政府への信頼も地に落ちた。
 福島の子どもたちは今日も息をして放射能のチリを鼻から肺へと吸い込む、低線量被爆という言葉で片付けてほしくない。鼻の粘膜や肺胞に付着したら距離はゼロ、放射線の影響は距離の3乗に比例するなら影響は大である。子どもの放射能感受性は大人の10~100倍といわれている。弱い者たちがより被害を受ける。警鐘を鳴らして何が悪い。
 惻隠の情を失ったらそこにいるのは日本人ではない。いや、人間ですらない、畜生と変わらぬ。日本列島には人間の皮をかぶったたくさんのけだものが二足歩行している。

惻隠:かわいそうに思うこと。あわれむこと。 『大辞林』より引用


*参考映像「NHKスペシャル「長崎原爆 映像の証言 ~よみがえる115枚のネガ~」/デジタル技術により鮮明によみがえった被爆直後の長崎の惨状
http://www.at-douga.com/?p=8492


<弊ブログ関連記事>
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*#2678 「美味しんぼ」被曝と鼻血(2): 二次被曝した医師の記録 May 18, 2014  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-18-3

 #2618 信頼喪失:福島県立医大は医師団と学生にヨウ素剤を配布していた Mar. 16, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-16

 #2617 福島原発事故と甲状腺癌に関する新たな事実 Mar. 15, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-15-1

 #2586 福島県で小児甲状腺癌患者が7人増えて33人に Feb. 8, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-07-1

*#2470 魚の放射能汚染(2) 'Experts play down fish radiation fear' Oct. 30, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-30

 #2467 魚の放射能汚染(1) 'Experts play down fish radiation fear' Oct. 29, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-27

 #2420 打つ手なし:Abe offers no plan for water at Fukushima Sep. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-24-1

 #2415 '1,130 tons of tainted rainwater dumped at nuke plant' Sep. 20, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-22

 #2413 次の原発事故のために(10):重要な問題は汚染水漏れではない Sep. 18, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-19
'Tanks, not leak, main problem at Fukushima'

 #2406 嘘か実か:「状況は管理されている東京は大丈夫」と安倍首相 (JTより) Sep.13, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-13
'Abe's nuke assurance to IOC questioned'

 #2387 次の原発事故のために(8):トリチウムの問題 Aug. 29, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-29
'Tepco testing tainted earth at No. 1 plant'

 #2377 次の原発事故のために(4):小児甲状腺癌18人に  Aug. 21, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-21

 #2325 次の原発事故のために(3):Tyroid cancer hits 12 kids in Fukushima: Jun. 8, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-08

 #2324 次の原発事故のために(2) :福島県で12人が甲状腺癌 Jun. 7, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07

 #2323 次の原発事故のために(1):甲状腺癌と情報操作?:U.N. experts see no increase risk of cancer … Jun. 6, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-06

 #2340 米国の現実:核廃棄物は管理不能 Jun. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-25

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*#1506 3号機爆発は使用済み燃料の即発臨界爆発だったという假説 May 7, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-05-07-2

*#1463 「福島第1原発3号炉はもう無い
:東京電力社員退去要請の意味」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-06

*#1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05

**#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1

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#2618 信頼喪失:福島県立医大は医師団と学生にヨウ素剤を配布していた Mar. 16, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 3月14日金曜日はずいぶん雪が積もった。市内の小中高は全部休校だった。狭い庭に吹きだまった雪は、深いところで40~60cm、午前中に除雪し終わって、10分後にみるとブルトーザが50cmほど圧雪したカタマリで道路への出口を塞いでくれた。お隣さんと、「ちょっと上げて通ってくれたらいいのに」と某建設会社のブルを恨めしげに一瞥して、すぐにママダンプで除雪した。圧雪された雪の重いこと、いい運動になった。基本的に雪掻きが好きなのである。

 福島県立医大は原発事故直後に4000錠のヨウ素剤を入手し、医師や職員、学生に「水に溶かしてすぐに飲むように」指示していた。ヨウ素剤は放射能による甲状腺癌発症を防ぐための薬である。
 放射線医学研究所が「福島原発から30kmほどはなれれば被曝量は1mSv以下でヨウ素剤配布は不要」としていたときに、福島県立医大は医師と職員とその家族及び学生に予防薬を配布していたのである。
 福島県立医大は充分に危険を承知しており、甲状腺癌の発生を食い止めるために、自分たちとその家族にはヨウ素剤を飲ませていた。あろうことか、そういう措置をしたことがバレるとまずいので、箝口令まで強いていたという。3月4日付の武田邦彦氏のブログにそのあたりの経緯が書かれている。自分達は安全対策をとり、県民は危険なままに放置して小児甲状腺癌やその他の癌のデータを収集している。これでは人体実験そのものだ。福島県立医大は医療人としての意識が低いと言われても仕方がないだろう。東北大学医学部が管理していたらこういうことがなしえたであろうか?

 福島県立医大は福島県民の信頼を失ったから、甲状腺癌の調査研究はすべて東北大学医学部へ移管すべきである。信頼を失った福島県立医大は原発事故の放射能によるさまざまな癌の調査研究から排除すべきだ。

*「お母さんのための原発資料探訪(6)気を緩めないで!・・福島医師団がウソ
http://takedanet.com/2014/03/post_dcc0.html

 もう一本の別の記事で武田教授は気になることを書いている。27万人の子どもたちの甲状腺異常のスクリーニング検査で、A2判定が年を追うごとに割合が増えていると折れ線グラフで示している。

*http://takedanet.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2014/03/05/bandicam_20140302_175947128.jpg
*「お母さんのための原発資料探訪(7)気を緩めないで!・・福島の子供のガン
http://takedanet.com/2014/03/post_a88e.html

 A2判定とは、
 「5mm以下の結節や20mm以下の嚢胞」と定義されており、その割合が
 2011年は37%
 2012年は45%
 2013年は55%
となっている。A2判定は前癌症状の可能性アリとみられている。

 A1はA2以下の結節や嚢胞であり、同じ順序で、
 64%⇒54%⇒42%
となって逓減しているから、A2判定割合の上昇は気になる変化である。お母さんたちは気が気でないだろう。それにしてもスクリーニング検査がすんだ27万人の55%

  27万人×55%=14万8千5百人

約15万人の子供たちがA2判定で、前癌症状の可能性アリを呈しているのは驚きだ。この数字を見てもまだ原発再稼動を口にできる政治家がいるのだろうか?いる。原子力村に利害のある政治家たちは甘い汁を吸い続けたいのだろう。亡国の政治家たちを政治の世界から追い出すことができるのはわたしたち国民である。

 県立医大の医師たちはお母さんたちに自分の子どもが甲状腺癌であることを口外しないように圧力をかけていることは、前回とりあげた。独立行政法人が補助金欲しさにイージーな道を選択するとこういうことになる。

 小欲知足

 福島県立医大は福島第一原発事故にかかわる調査研究から手を引け。80km圏内の子どもたちを避難させ、実質的な人体実験を中止すべきだ。子どもたちは今日も内部被曝をし続けている。

 仕事は正直に誠実に、渾身の力でやろう
 売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし




<弊ブログ関連記事>
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*#2617 福島原発事故と甲状腺癌に関する新たな事実 Mar. 15, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-15-1

 #2586 福島県で小児甲状腺癌患者が7人増えて33人に Feb. 8, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-07-1

*#2470 魚の放射能汚染(2) 'Experts play down fish radiation fear' Oct. 30, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-30

 #2467 魚の放射能汚染(1) 'Experts play down fish radiation fear' Oct. 29, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-27

 #2420 打つ手なし:Abe offers no plan for water at Fukushima Sep. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-24-1

 #2415 '1,130 tons of tainted rainwater dumped at nuke plant' Sep. 20, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-22

 #2413 次の原発事故のために(10):重要な問題は汚染水漏れではない Sep. 18, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-19
'Tanks, not leak, main problem at Fukushima'

 #2406 嘘か実か:「状況は管理されている東京は大丈夫」と安倍首相 (JTより) Sep.13, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-13
'Abe's nuke assurance to IOC questioned'

 #2387 次の原発事故のために(8):トリチウムの問題 Aug. 29, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-29
'Tepco testing tainted earth at No. 1 plant'

 #2377 次の原発事故のために(4):小児甲状腺癌18人に  Aug. 21, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-21

 #2325 次の原発事故のために(3):Tyroid cancer hits 12 kids in Fukushima: Jun. 8, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-08

 #2324 次の原発事故のために(2) :福島県で12人が甲状腺癌 Jun. 7, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07

 #2323 次の原発事故のために(1):甲状腺癌と情報操作?:U.N. experts see no increase risk of cancer … Jun. 6, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-06

 #2340 米国の現実:核廃棄物は管理不能 Jun. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-25

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*#1506 3号機爆発は使用済み燃料の即発臨界爆発だったという假説 May 7, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-05-07-2

*#1463 「福島第1原発3号炉はもう無い
:東京電力社員退去要請の意味」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-06

*#1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05

**#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1

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#2617 福島原発事故と甲状腺癌に関する新たな事実 Mar. 15, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 テレビ番組「報道ステーション」が福島第一原発事故での小児甲状腺癌発生について、いくつかの事実を報じた。
 その内容を報じたオンラインニュースのURLを示しておくので、番組を見た方もあらためてお読みいただきたい。
*「福島の子どもの甲状腺がん 報道ステーションの報道に福島県立医科大が見解」
http://www.j-cast.com/2014/03/13199174.html?p=all

 論点を並べると、
①福島県立医大が情報を独占している
②福島県立医大は原発事故と小児甲状腺癌の関連に否定的な態度で対処している
③患者やその家族に非人道的な圧力をかけている
--------------------------------
「 報道ステーションでは、東日本大震災から3年目を迎えた2014年3月11日、「子どもが甲状腺がんに… 母が苦悩の告白」として報じた。

   番組では、「『甲状腺がんのことを他にしゃべると就職にも差し障るかもしれないから黙っていたほうがいい』と医師に口止めされた人がいた」ことや「診断は県立医大のみ可能。個人病院で診断を受けようとしたが断られる」こと、「他の病院では県立医大と同じ検査方法を取らないといけない」こと、「受診者は流れ作業のようだった」こと、「2次検査まで半年も待たされた」こと、「県立医大が情報を一括管理していて、詳しい検査結果も知ることができない」ことなどを、甲状腺がんに罹った子どもを抱える母親の証言などをまじえて、まとめていた。」
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 「甲状腺がんの発症と原発事故との因果関係について」の福島県立医大の反論は次のようなものだ。
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①番組内ではチェルノブイリとの比較において、被ばく線量についてほとんど触れられていなかった
②チェルノブイリと比べて、福島における県民の被ばく線量が低いことがわかってきている
③チェルノブイリでは放射線の感受性が高い0~5歳(被ばく時年齢)の層に多くの甲状腺がんが見つかったのに対して、県内では現在のところ、その年齢層で甲状腺がんが見つかっていないことや
④甲状腺がんの発見率に地域差がみられない
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 福島県立医大は当初から福島第一原発の放出放射線量をチェルノブイリの1/60という前提で被曝線量を計算しているが、学者によって計算が異なっており、半分からチェルノブイリ以上というのが実態だろう。チェルノブイリは原発一基が爆発しただけだが、福島第一原発では4基の原子力発電所建屋が爆発している。3号機は核爆発の可能性が強いが、未だにその内部すら公開されていない。福島県立医大は1/60という前提で、放射能との因果関係を否定しているが、前提条件が崩れたら、その主張は成立たぬ。

 このニュースでは触れられていないが、もう一つ論拠があった。チェルノブイリでは事故後4~5年後に小児甲状腺癌が多発しており、それまで発生はなかったから、福島第一原発事故と甲状腺癌の多発には因果関係がないというのが福島県立医大の原発事故との関連性否定の二つ目の論拠であった。
 ところがこの番組がチェルノブイリ周辺の医療機関へ取材を試みたら、エコー検査機器などの検査機器が導入され始めたのが、事故後4~5年だという。それまでは触診で対応していたと医師が証言していた。当初から高性能のエコー検査機で診断できた日本とは事情が違うことが明らかになった。これでは「触診」に頼っていた4年間は発見できなかったのは当然のことだろう。こうして、福島県立医大の因果関係否定の最重要な論拠が二つとも崩れたのである。

 ひどい話だ、原子力村はついに原発事故被災地であるフクシマの県立医大も飲み込んでしまった。独立行政法人としての福島県立医大にはさまざまな補助金が交付されている。
 原発建設に際して反対の声は、さまざまな補助金交付や値を吊り上げた土地買収、そして地元雇用の前にかき消されていった。それが原発事故被災後に形を変えて繰り返されているように見える。

 小児甲状腺癌罹患率は100万人に1~2人である。福島県では27万人検査して33人が甲状腺癌と診断された。県立医大の医者たちは医療技術者としての良心をなくしているように見える。
 原発を再稼動させてはならない。即時廃止にすべてのエネルギーを注ぎ込むべきだ。次の事故ではあなたやあなたの子供たちや孫たちが記事にあるような母親と同じ立場に立たされるかもしれない


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 超音波エコー検査機器にはいくつか種類がある。甲状腺検査に用いられるのは「リニア型」である。お付き合いのあった日立メディコ製品を紹介しておく。臨床検査機器の購入を担当していた86~87年ころにこの担当営業だった会社のS課長にお世話になった。品のよい会社という印象が残っている。
*http://www.hitachi-medical.co.jp/products/us/

 リニア型の超音波検査機器についてはウィキペディアのURLを記しておく
*http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E9%9F%B3%E6%B3%A2%E6%A4%9C%E6%9F%BB
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<弊ブログ関連記事>
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*#2586 福島県で小児甲状腺癌患者が7人増えて33人に Feb. 8, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-07-1

*#2470 魚の放射能汚染(2) 'Experts play down fish radiation fear' Oct. 30, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-30

 #2467 魚の放射能汚染(1) 'Experts play down fish radiation fear' Oct. 29, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-27

 #2420 打つ手なし:Abe offers no plan for water at Fukushima Sep. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-24-1

 #2415 '1,130 tons of tainted rainwater dumped at nuke plant' Sep. 20, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-22

 #2413 次の原発事故のために(10):重要な問題は汚染水漏れではない Sep. 18, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-19
'Tanks, not leak, main problem at Fukushima'

 #2406 嘘か実か:「状況は管理されている東京は大丈夫」と安倍首相 (JTより) Sep.13, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-13
'Abe's nuke assurance to IOC questioned'

 #2387 次の原発事故のために(8):トリチウムの問題 Aug. 29, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-29
'Tepco testing tainted earth at No. 1 plant'

 #2377 次の原発事故のために(4):小児甲状腺癌18人に  Aug. 21, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-21

 #2325 次の原発事故のために(3):Tyroid cancer hits 12 kids in Fukushima: Jun. 8, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-08

 #2324 次の原発事故のために(2) :福島県で12人が甲状腺癌 Jun. 7, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07

 #2323 次の原発事故のために(1):甲状腺癌と情報操作?:U.N. experts see no increase risk of cancer … Jun. 6, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-06

 #2340 米国の現実:核廃棄物は管理不能 Jun. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-25

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*#1506 3号機爆発は使用済み燃料の即発臨界爆発だったという假説 May 7, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-05-07-2

*#1463 「福島第1原発3号炉はもう無い
:東京電力社員退去要請の意味」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-06

*#1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05

**#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1

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#2589 観測井戸から放射性ストロンチウム500万ベクレル/ℓ検出 Feb. 11, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

  東京電力が福島第一原発の観測用井戸から500万Bq/lの放射性セシウムを検出していたことを2月6日(木)に公表した。サンプルは7月5日に採取され、10月に測定上の問題が判明して公表を止めていた。
 放出されるベータ線総量はストロンチウムの2倍と推定値が書いてあるので、1000万Bq/lというとんでもない高濃度汚染水だ。ベータ線のほうがガンマー線よりもあるかに性質が悪い。小さな微粒子になって肺から取り込まれたら骨に沈着して、強いベータ線を出し続けるのである。白血病になるか、固形癌になるか、とにかく遺伝子をずたずたにしてしまう。その遺伝子を受け継ぐ子孫へも影響する。
 放射性ヨードは甲状腺に、放射性セシウムは筋肉組織に、放射性ストロンチウムは骨に沈着する特性をもっている。セシウムはガンマ線を放出するが、ストロンチウムはベータ線である。ガンマ線にくらべてエネルギーが大きいので、人体への影響は百倍とも言われている。
 水産庁は魚の骨に含まれるストロンチウムを測定していない。水産庁のデータを以前にも弊ブログで扱っているが、放射性ヨードと放射性セシウムだけだ。セシウムの百倍危険なストロンチウムを測定せずに「安全宣言」を出している。政府も東京電力も、なにがなんでも「安全」といいたいらしい。

 1号炉と2号炉の間の観測用井戸は深さ16m、海までたった25m。1000万Bq/lの汚染地下水は毎日海へ大量に流出していることになる。近隣の海は大規模に汚染されているといわざるを得ない。水揚げが再開され、検査もされて安全だというが信じられない。「放射性廃棄物」としかいいようのない放射能汚染魚がまじっているとみるのがあたりまえの推論だ。

 The observation well, which is 16 meters deep, is located between reactors 1 and 2, about Pacific Ocearn. It is also about 6 meters from underground channel from which highly radioactive water was found to be seeping into the sea shortly after the crisis began in March 2011.  (JT記事より)

 法律では放射性ストロンチウムを海洋投棄できる上限は30Bq/l、放射性セシウムは60Bq/lであるから、ストロンチウム90の濃度が500万Bq/lというのは基準値上限の300,000倍であって、海洋投棄してはいけない濃度なのである。実際にはこの高濃度の放射能汚染水が海へ毎日染み出している。それが日量どれくらいなのかすらわかっていない。

 これほどひどい汚染があるということはメルトダウンした3号炉の核燃料が地下水と接触しているのではないだろうか。東京電力はなす術がない。7月から8月にかけて採取したサンプルの測定結果を2月6日まで公表しなかったことに作為を感じる。東京電力は信用できない。原子力規制庁がなぜ独自にサンプルを採取し測定しない?

 この記事のタイトルは
'Strontium spikes in groundwater'
という見出しだが、ネットで検索しても出てこない。「共同時事」の配信記事であるので、そちらのほうを検索してみても、当該記事がヒットしないが、一部の事実が載っている記事がヒットしたので、そちらを転載しておく。

(あれれ、解説つけようと思っていたのに間違って「下書き」にするのを忘れてました。高校生と大学生のみなさん、自力で読んでみてください。Hirosukeさんも数日前にこのニュースをブログで取り上げていました。)

  ジャパンタイムズの記事が検索できないので、配信元の共同時事をチェックしてみた。同じ記事はないが、同じ事実を伝えているので該当箇所にアンダーラインを引いておいた。

http://english.kyodonews.jp/news/2014/02/270051.html
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Record-high strontium-90 in past Fukushima plant groundwater sample

FUKUSHIMA, Japan, Feb. 6, Kyodo

The operator of the crippled Fukushima Daiichi nuclear power plant said Thursday that a groundwater sample taken from a well at the site in July last year contained a record-high 5 million becquerels per liter of radioactive strontium-90.

 

Tokyo Electric Power Co. initially said that it had detected 900,000 becquerels per liter of beta ray-emitting radioactive substances, such as strontium, in the water sample taken July 5, but found problems in the measuring equipment in October.

 

Estimating from the strontium-90 readings, a TEPCO official said that "all beta radiation could have been 10 million becquerels in total."



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http://jen.jiji.com/jc/i?g=eco&k=2014020600940

TEPCO Corrects Last Summer's Water Pollution Data to Record High

   Fukushima, Feb. 6 (Jiji Press)--Tokyo Electric Power Co. <9501> said Thursday it has corrected groundwater radioactive contamination data at the Fukushima No. 1 power station originally released in summer last year.
   Samples collected from an observation well close to the sea in early July contained a record 5 million becquerels of strontium-90 per liter of groundwater, the company said.
   When TEPCO announced the original data that month, the firm said the total amount of radioactive materials emitting beta particles, including strontium-90, was 900,000 becquerels.
   Strontium-90 usually accounts for about a half of all beta particle-emitting substances in contaminated water at the disaster-stricken power station in northeastern Japan.
   So, the total amount of beta particle-emitting materials in the samples in question are likely to be around 10 million becquerels, far higher than the previous record high of 3.1 million becquerels for the well.



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http://enenews.com/record-high-10-million-bqliter-of-strontium-90-beta-emitters-finally-revealed-in-fukushima-plant-groundwater-1000-greater-than-what-tepco-claimed-for-last-6-months

Record-high 10 Million Bq/liter of strontium-90 & beta emitters finally revealed in Fukushima plant groundwater — 1,000% more than Tepco has claimed for last 6 months




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Strontium readings spike 6,500-fold in one day

Water radiation soars at Fukushima No. 1

JIJI, AFP-JIJI

Radiation levels in groundwater under Tokyo Electric Power Co.’s Fukushima No. 1 nuclear plant are soaring, Tepco said Friday after taking samples from an observation well.

(2)  Tepco said 400,000 becquerels per liter of beta ray-emitting substances such as strontium were detected in water sampled Thursday from the well located some 15 meters from a storage tank that leaked about 300 tons of highly radioactive water in August.

(3)  The level of becquerels, a record high for water in that well, was up 6,500-fold from the 61 becquerels found Wednesday.

(4)  Tepco was planning to pump groundwater up from different wells about 100 meters from the leaky tank for release into the Pacific before the water flows into the damaged reactor buildings and becomes heavily contaminated with radioactive materials.

(5)  But that plan appears in jeopardy because the sharp increase in the levels of radioactive materials in the observation well suggest the radioactive groundwater is spreading.

(6)  By law, water containing beta particle-emitting substances exceeding certain levels cannot be released into the sea. The upper limit is set at 30 becquerels per liter for strontium-90 and 60 becquerels for cesium-134.

(7)  Tepco also said water collected Thursday from a drainage ditch near the leaky tank contained 34,000 becquerels of beta particle-emitting substances per liter, compared with 2,300 becquerels the day before.

(8)  Water contaminated with radioactive materials flowed into the ditch when Typhoon Wipha hit the area this week, but then much of the water evaporated, leading to the surge in the density of beta particle-emitting materials there, Tepco officials explained.

(9)  It is believed some 400 tons of radioactive groundwater is flowing into the Pacific daily.

(10)  Officials said Thursday they will solicit proposals from both domestic and overseas nuclear experts and firms on how best to scrap the ruined reactors at Fukushima No. 1.

(11)  The International Research Institute for Nuclear Decommissioning will publicly seek ideas as early as this month, an institute official said.

(12)  While the body is not putting the entire decommissioning process out to tender, the move will be welcomed by the international community, which has long called for Japan to make better use of available expertise around the globe.

(13)  The institute, formed by nuclear-related firms and government-backed bodies in August to dismantle the crippled reactors, will screen decommissioning proposals and take the results to the government, the official said.

(14)  “We will set up a website in both Japanese and English to notify interested parties at home and abroad of our calls for decommissioning ideas so that we can offer more useful and practical proposals to the government,” the official said.

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http://nanohana.me/?page_id=4382

http://nanohana.me/?p=4625

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#2586 福島県で小児甲状腺癌患者が7人増えて33人に Feb. 8, 2014 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 福島県の「県民健康管理調査」で、小児甲状腺癌が7人確認され、累計33人となった。

道新ニュース
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/519653.html
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甲状腺がんの遺伝子解析 原因解明へ福島医大

(02/07 02:03)

 東京電力福島第1原発事故の放射線による健康への影響を調べている福島県立医大が、18歳以下の子どもで見つかった甲状腺がんの原因を解明するため、手術で切除したがんの組織の遺伝子を解析する研究を始めたことが6日、分かった。

 福島県の「県民健康管理調査」では、従来考えられていたよりも甲状腺がんが見つかった割合が高い。県立医大の鈴木真一教授は「子どもや保護者から『なぜがんになったのか』と聞かれるので、説明できる根拠を見つけたい。患者の同意を得ながら丁寧に進めていく」と話している。

 甲状腺検査は、福島県で原発事故発生当時18歳以下の全員、約37万人が対象。
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 産経ニュースによれば、3月11日以降4ヶ月間の被曝線量も計算していると書いてあるが、一体どうやって測定あるいは計算したのだろう?
*http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140207/dst14020716130006-n1.htm

 この調査をしている福島医大は以前に放出放射能量をチェルノブイリの1/60として推計値を出していた。四つの原発が爆発事故を起こしメルトダウンしているのに、チェルノブイリよりも放出放射能量がすくないということは信じがたいことだ。

 3号機はオレンジ色の閃光が走り、真っ黒な煙(1,4号機の爆発は真っ白い煙)を噴き上げたから水蒸気爆発は考えられず、おそらく核爆発だっただろう。原子炉の上部が吹き飛んだようだ。3号機が爆発したあとの瓦礫の中には原子炉格納容器の黄色い構造物が写っていなかった。爆発を起こした他の原子炉建屋には黄色い構造物がはっきり写っていた。いまさら3号機の原子炉格納容器が吹き飛んでいますなんて、本当のことは言えないのだろう。事態はマスコミや三種類の事故調査委員会によって報道されているよりもずっと深刻なのである。
 3号原子炉格が吹き飛んでいたら、3号機だけでチェルノブイリを上回る放射能が撒き散らされたと考えざるをえない。使用していた燃料は燃料でプルトニウム(半減期2.3万年)を含んでいる。数キロ先からプルトニウムを含む燃料片が発見されているのは、3号炉の原子炉本体が吹き飛んだ動かぬ証拠だ。それ以外にどういう説明があるというのだ。どの委員会の調査報告書にも数キロ先からプルトニウムを含んだ燃料片が発見された理由の説明がない。
 あらゆる事象や対策を3号原子炉が核爆発を起こしたという前提で見直さなければならない。チェルノブイリを上回る放射能を撒き散らしたなら、対策はまったく違うものになる。
 原子炉再稼動なんて議論は3号原子炉の核爆発という事実によって吹き飛んでしまう。政府や東京電力が怖れているのはそのことだろう。
 原子力行政に関連する膨大な利権がなくなる。予算だけを見ても一々挙げるのが嫌になるくらいいろんな種類の補助金が絡んでいる。原発を誘致した村・町・市はそういうお金に負けたのだ。お金よりももっと大事なものがあるということを痛みとともに知った。二葉町の住民はふるさとがなくなったのである。ほんとうにお気の毒だ。他の村や町や市で同じことを起こしてはならぬ。

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*3号炉のある原子炉建屋が爆発した映像やその後のいろんな角度からとった映像はネットから消えつつある。
 この写真では3号建屋は瓦礫の山になっているが、原子炉格納容器の黄色い構造物が確認できない。わたしは爆発で吹き飛んだのだろうと考えている。
http://www.google.co.jp/imgres?imgurl=http://stat.news.ameba.jp/news_images/20110514/14/29/3c/j/o040002643goki.jpg&imgrefurl=http://news.ameba.jp/20110513-77/&h=264&w=400&sz=28&tbnid=rzI9IUXUUhWE0M:&tbnh=121&tbnw=183&zoom=1&usg=__ExenAZ40SnXcwZPSV2HPGXO8SZs=&docid=WVTasxXiaUH-RM&sa=X&ei=h5_1Uun7BpGYkgXP1YAw&ved=0CDIQ9QEwBA
**水蒸気爆発なら白い煙のはずだが、3号機は爆発時に黒い煙を上げている。2枚の写真あり。
http://www.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.yomiuri.co.jp/photo/20110314-832700-1-L.jpg&imgrefurl=http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110314-OYT1T00313.htm&h=377&w=500&sz=18&tbnid=AAyfx3r3zHAoTM:&tbnh=140&tbnw=186&zoom=1&usg=__roMOiNpqtk18GYOhUgKEEW8dCTQ=&docid=3ifRpUHjC51E_M&sa=X&ei=h5_1Uun7BpGYkgXP1YAw&ved=0CCwQ9QEwAQ
***真っ黒い煙が立ち上っているのが写っている
http://www.google.co.jp/imgres?imgurl=http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/maachang/20110329/20110329114205.jpg&imgrefurl=http://d.hatena.ne.jp/maachang/20110329/1301366709&h=300&w=450&sz=13&tbnid=Yw1GO16HJtpcaM:&tbnh=121&tbnw=182&zoom=1&usg=__Pe57a4aSujgBxVyHXGV-YcFl3eM=&docid=8nfXrze8FdkGvM&sa=X&ei=h5_1Uun7BpGYkgXP1YAw&ved=0CDQQ9QEwBQ
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 短期間で甲状腺癌が多発し始めているということから、福島第一原発事故はチェルノブイリよりも放出放射能量が多かったという推論が成立つ。これがまっとうな推論というものだ。このことから予測できることは5年目辺りから甲状腺癌患者が数十倍に増えるということ。
 小児甲状腺癌が通常の百倍もの率で出現しているが、これを福島第一原発事故とは関係なしという假説を立てるなら、その原因を論証すべきである。結局、「関係なし」という假説は論証できない。こういうのを統計学では帰無仮説と呼ぶ。「関係なし」が論証できなければ統計学的には「関係あり」なのである。断っておくがこれは因果関係の証明ではない。

 甲状腺癌で摘出手術を受けると、甲状腺ホルモンが体内でつくれなくなるから、医師の管理の下で死ぬまで甲状腺ホルモンの投与を受けなければならない。
 放射能によって発生するのは甲状腺癌だけではない。「白血病、固形腫瘍、他種のガン、免疫システムの低下、妊娠合併症、先天性奇形、流産」等の多発が予測される。

 人口比でみると、いままでの百倍もの甲状腺癌患者が福島県で発生しているのだから、福島第一原発爆発事故による放射能の影響と考えるのが素直な推論である。因果関係の立証が不可能なことを承知しているのだから、できるのは疫学的な調査に限定される。その点から見ると、33人というデータは10万人以上を調査しての結果だから、統計的に有意であり、次のような假説を立てて、対策を練らなければならない。

 患者の出現の仕方がチェルノブイリよりも早いので、撒き散らされた放射能量がチェルノブイリよりも大きいという假説が成立ち、いままで60分の1としてきた放射能放出量の計算をチェックしなおすべきだということ。事態はまったく異なるシビアな様相を呈することになる。この假説では原発の再稼動はあまりにも危険すぎてできなくなる。
 チェルノブイリのデータによれば、5年目から甲状腺癌が多発するから、現在の数十倍の甲状腺癌発生の発生を前提に対策を考えること。この点からは未成年者や結婚適齢期にある女性やそのパートナーの80km圏外避難措置が正しい。因果関係の議論や調査は避難措置のあとでゆっくりやればいい。住民を80km圏内においたまま「調査・研究」は生体実験に等しい。

 結論は単純明快、福島第一原発から80km圏内から子どもたちを退避させるべきだ。今の状態は政府と東京電力と福島県立医大による人体実験の様相を呈している。原発事故による被災保障をしたくないし、原発再稼動をしたいから、事実にフタをして80km圏内からの避難措置をとらないのだろう、ひどい話である。日本はとんでもない国になってしまったようだ。

 福島原発事故とは関係ないと言っているが、100万人に一人の割合でしか発生しない小児甲状腺癌患者がすでに33人。18歳未満の子どもは34万人だから、小児癌は確率的には1人しか発生しないはず。100倍の発症率である。
 まもなく3年がたつが、34万人の子どもたちすべての検査が終了したわけではない。検査が進めばこれからも増える。

 遺伝子が傷つくと自分が病気になるだけではない、子孫に影響する。
 福島県立医大が原発事故との因果関係を否定しているが、統計学的にいいうるだけで、因果関係が立証できるわけはない。このような調査をやっている間に患者はどんどん増えていく。いま急いでやるべきことは18歳未満の子どもたちの避難と、これから子どもをつくる世代の避難である。

 これから日本の未来を担うはずの若い者たちが傷つき倒れていく。事故は収束しておらず、環境中に排出され続けている放射能は減らず拡散するだけ。そして汚染地域は今日も広がり続けている。
 耳を澄ませてごらん、足音が聞こえないか?次の深刻な原発事故が時々刻々近づいている。
 原子力発電所の再稼動は、次の原発事故をかならず招来し、日本人の遺伝子を傷つけ、国力を衰退に確実に導く。わかっているのにとめられぬ現状を何が何でも打破したい。

 次の世代を担う者たちのために、原発再稼動を止め、すべての原発を廃炉にしよう。
 膨大な量の使用済み核燃料の処理という大問題をすでに抱えてしまっている。この問題から逃げることはできない。
 もうだまされない、原子力発電所は日本には要らない。

 
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*#2470 魚の放射能汚染(2) 'Experts play down fish radiation fear' Oct. 30, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-30

 #2467 魚の放射能汚染(1) 'Experts play down fish radiation fear' Oct. 29, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-27

 #2420 打つ手なし:Abe offers no plan for water at Fukushima Sep. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-24-1

 #2415 '1,130 tons of tainted rainwater dumped at nuke plant' Sep. 20, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-22

 #2413 次の原発事故のために(10):重要な問題は汚染水漏れではない Sep. 18, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-19
'Tanks, not leak, main problem at Fukushima'

 #2406 嘘か実か:「状況は管理されている東京は大丈夫」と安倍首相 (JTより) Sep.13, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-13
'Abe's nuke assurance to IOC questioned'

 #2387 次の原発事故のために(8):トリチウムの問題 Aug. 29, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-29
'Tepco testing tainted earth at No. 1 plant'

 #2377 次の原発事故のために(4):小児甲状腺癌18人に  Aug. 21, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-21

 #2325 次の原発事故のために(3):Tyroid cancer hits 12 kids in Fukushima: Jun. 8, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-08

 #2324 次の原発事故のために(2) :福島県で12人が甲状腺癌 Jun. 7, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07

 #2323 次の原発事故のために(1):甲状腺癌と情報操作?:U.N. experts see no increase risk of cancer … Jun. 6, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-06

 #2340 米国の現実:核廃棄物は管理不能 Jun. 25, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-25

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*#1506 3号機爆発は使用済み燃料の即発臨界爆発だったという假説 May 7, 2011 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-05-07-2

*#1463 「福島第1原発3号炉はもう無い
:東京電力社員退去要請の意味」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-06

*#1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05

**#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1

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