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#3892 根室市移住交流促進協議会の怪 Dec. 31, 2018 [26. 地域医療・経済・財政]

 根室市は加速する人口減少対策として、移住促進を制作に掲げている。その一環だろう、30日付の北海道新聞に「東京のみなさん根室においで!」という記事が載った。見出しは次のようになっていた。

来月から3回目、移住促進イベント ガイドツアー、トーク企画

 移住促進協議会の会長は石垣市長、推進リーダ古川氏の発案で昨年から始まったイベントと書いてある。
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 首都圏在住者を対象に市内別当賀周辺で参加費5千円のガイドツアーを初めて企画した。氷上トレッキングとワカサギ釣りの体験(定員12人)、トレッキングとツリ―イング(ロープを張った木登り)体験(同6人)の2コースで1月7日からホームページで募集する。…
 東京では1月12日~14日午前11時~午後6時、カフェ「ヒグマドーナツ&コーヒーライツ」(東京渋谷区)で展示会を開く。各日午後5時から古川さんのトークイベントを行い、根室の生活や魅力を紹介する。協議会事務局の総合政策室は「イベントを通じ、たくさんの人が根室に来る環境を作りたい」と話している。
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 こういうイベントで移住促進ができるのだろうか?
 わたしには信じられない。
 対象者となっている首都圏の人々をセグメントしてみよう。
 年金暮らしの年寄りから考えてみよう。ワカサギ釣りや木登りや氷上トレッキングがしたくて移住してくる人がいるだろうか?根室半島はオホーツク海と太平洋に突き出しており、中標津や釧路に比べて冬は暖かく夏は涼しい。でも冬は東京に比べるとかくだんに寒い、移住してきたらブラックアイスバーンの雪道での運転にもなれなければならないし、週に一度くらいは雪かきもしなければならぬ。滑って転んで骨折したとして、手術は外科医がいなくて120㎞はなれた釧路なんてことになりかねない地域医療事情がある。地域医療の核である市立根室病院(135ベッド)に常勤医が12名しかいない、あとは非常勤医と大学からの派遣で交代でくる医者というお寒い状況である。病気の人はもとより、健康な老人でも何かあったときのことを考えると、リスクを考慮せざるを得ない。脳溢血などの脳疾患だと根室では医師がいないし設備もないので120㎞離れた釧路の病院まで運ぶしかなく、移動時間を考えると相当厳しい。そのうえ療養型病床は1ベッドもないめずらしい市なのである。病気になり市立病院に診療科があり専門医がいれば急性期はなら入院できるが、慢性期の疾患だと精神科の病院へ入院するか特養への入所しかない。十分な治療ができるはずもない。
 悪いところばかりあげつらうと思う人がいるだろう、そうではないのだよ。期待値をあげるにいいだけ上げて、実際に来たら、水道料金は東京都の3倍、ガス代は2倍、そして冬季間中の暖房用灯油代が30000円/月、交通事故でけがをしても120㎞離れた釧路までいかないと手術ができないとかいうことを知ったらどう思うだろう。大失敗だったと気づいて、東京へ戻り、実情を話すことになる。口コミで悪評が広がる。それを防ぎたいなら、不便なところ、不利益のあることは最優先で正確に伝える必要がある。様々な不便や不利益を承知したうえで移住ならあとは自己責任だから、不評は立たぬ。
 そういうことをやっているのかね。「根室の生活や魅力を紹介する」と書いてあるが、ちゃんと説明しているのだろうか?いい話ばかりじゃ詐欺同然で、根室の評価を落とす活動になります。


 さて、お年よりはダメ、では20歳以上60歳までの生産年齢人口の人はどうか?
 
職がなければ移住のしようがないから、来れるのは地域おこし協力隊の募集があってくるか、例のジャズ喫茶のようにふるさと納税の特定目的クラウドファンディングで市役所が資金援助してくれる人くらいだろう。市長の趣味はジャズピアノの演奏だという。それ自体は結構な趣味だが、それが市政に影響してはいけない、公私混同となるからだ。商売やるにも根室の家賃は人口500万人の横浜市並に高いことを知っていなければならない。
 生産年齢階層は職がなければ移住できないくらいのことは子どもでもわかる理屈だ。それには根室の企業が首都圏の標準的な企業経営と比肩しうるくらいの内容を備えなければならない
 退職金規程があり勤務年数に応じてもらう退職金の額がオープンになっているとか、予算制度があって予算達成したときのボーナス支給額が予め明示されているとか、会社の未来について経営者が夢を語り、それが五年の長期計画予算となって具体的に示されているというふうな規程や制度が整備されているのがあたりまえの企業が増えなければならない。別に高いハードルではないよ、普通のことを普通にやるだけ。普通のことを普通にやるには、それを担う人材が必要だ。
 上場審査基準にパスするくらいの内容を地元企業がもてば、根室から都会へ進学した子どもたちが戻ってくる。移住促進協議会なんて組織も人口減対策なんて政策も必要がなくなる。ないほうがいいだろう?問題があればものごとは根っこのところから治せばいいんだ。

 地元で生まれ、育っても、高校を卒業して進学し、戻ってこないのは、魅力のある企業が少ないからだ

 人口減が加速しているのはあきらかだから、市役所総合政策部長や市長があせる気持ちはよくわかる。
 しかし、移住促進はイベントを百万回繰り返したってできやしない、あたりまえだろう。働きたい企業がないのに生産年齢階層が根室に移住するわけがない。ネットを利用した個人事業者というような特殊な職業の人だけが対象となる。そんなの10人も来たら終わりだろう。

 根室の人口減少は藤原市長時代には年間300-400人の減少、そのあとの長谷川市長時代の12年間に500人を超えるのが常態となった。最近では年間600人減少する年度さえ出てきた。根室市は人口減対策として「移住促進」を掲げ、イベントに予算を費やしているが、効果なしどころか加速している、まるでガキの遊びだ。

 この10年間に、市の移住促進政策で何人の人が実際に根室へ移住したのか、そして予算はいくら費やしたのか市のホームページで明らかにしたらいい。予算を使ったら結果の報告は義務だ。

 地域おこし協力隊で来た人も、それが終われば根室を去る。わたしの知る限りでは、推進リーダーの古川氏とそのお友達のセレクトショップ「ギルドネムロ」の人、地域おこし協力隊で月に数回喫茶店をやっていたお二人、そしてジャズ喫茶の経営を引き継いだお二人。そのほかに2人知っている。牧場で働いてそのまま移住を決意しチーズ作りをしている人、それと総合文化会館で喫茶店経営を引き継いだ70歳の奥田努さんと合わせた二人を知っている。奥田さんは根室人だ、首都圏で働いて、定年になってから古里根室へ戻ってきた。チーズ作りを営む人も奥田氏も、どちらも市の移住促進政策とは関係ない。自分のリスクで移住を決意して、補助金なしで仕事している

 地元企業の経営改革というまっとうな努力を政策として掲げることができない市政、そして市政と地元企業のもたれあい、見ざる言わざる聞かざるの「オール根室」という旧弊、これらが大きな問題である。

 ことしもあと数時間で終わる、来年こそは、住みいい街をつくりたい、それを実現するのはいまここに住んでいるわたしたちだ。

 年末にあたり、平素から弊ブログを読んでくれている皆様に謹んで感謝申し上げるとともに、来年も皆様が健康ですこやかに暮らせますようにお祈り申し上げます。

<余談>
 イベント開催のカフェを検索したら、渋谷区神宮前4-19-13にある。渋谷駅からも千駄ヶ谷駅からも遠いが、地下鉄表参道駅出口からなら200mほどのところにある。出口に甲状腺専門病院で有名な伊藤病院があるが、その裏手の側の通りにある。どうして、イベント開催がここなのか、東京在住35年のebisuにはよくわからぬ。日本橋人形町、新宿NSビル、八王子、立川、市谷、日本橋本町、横浜、銀座などでずっと仕事してきた、渋谷駅前近くのビルでも院生時代に3年間仕事していた。多少に土地勘があるから開催場所の選定の理由がわからない。イベントは以前は品川駅構内でやっていたが、どうして駅から遠いカフェになったのだろう。
 「展示会を開く」と新聞に載っていたから、移住促進推進リーダである古川さんのつくった宝飾品の展示即売でもするのだろうか?公私混同になるからまさかそんなことはあるまい。根室の生活を宣伝する展示物、たとえば写真やパンフレットを広げるだけだろう。
 イベントに参加して、夏や冬に根室へ遊びに来ようという人はいても、移住しようと思う人がいるとはとても思えない。なんのためのイベント?

<余談2:人口推計>

 社会保障人口問題研究所の推計データ
【社会保障・人口問題研究所推計データ】
2010年 29,201 年平均変化率  
2015年 27,203 -1.37  
2020年 25,390 -1.33  
2025年 23,494 -1.49  
2030年 21,571 -1.64  
2035年 19,697 -1.74  
2040年 17,892 -1.83  
年平均変化率の単位は%である。たとえば「-1.37」は五年間毎年前年対比で1.37%人口減少が生ずることを表している。2040年には1.83%に減少率が漸増している。実際の減少はこの推計値を上回っている。「移住促進」などという児戯に等しい政策に効果がないことはこの表を見ただけでもわかる。根室市総合政策部はデータをみて人口減少対策を検証すべきだ。
 PDCAという仕事の基本をおろそかにするから滅茶苦茶な政策に飛びつく。

*PDCAの解説... ウィキペデイア
https://ja.wikipedia.org/wiki/PDCAサイクル


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#3891 根室市庁舎建て替え:市民アンケート Dec. 30, 2018 [24. 根室の旧弊・悪弊を取り除くために・・・]

 年の瀬で忙しい人が多いだろう。仕事が全部片付いたらゆっくり読んでもらいたい。

 12/27付の北海道新聞に標記の記事が載っていた。10月に無作為で市民1000名を抽出し「根室市庁舎整備市民アンケート」を実施、わずか268人から回答を得たという。市の広報によれば12/1の人口は25,947人だから、1%の市民の意見を聞いたということ。無作為抽出なら全体の意見を反映していると言えるが、絶対数がこれでは少なすぎないか。おまけに4人に1人しか回答がなかったことは、この問題への市民意識の低さを物語っている。裏返してみたら、回答しなかった732人の市民、つまり、4人の内3人の市民は建て替えの必要など感じていないか、関心なしということ
 アンケート結果からいえることは、多くの市民(4人の内3人)が庁舎建て替えに関心がない、つまり建て替えの必要を感じていないということ

 「今後30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率を78%と予測」。ずいぶん変わったな、「400年に一度の巨大地震と20mを超える大津波」のはずだったがいつのまにか矮小化されている。

*#1782 北海道大震災:根室・釧路沖 400年に一度の巨大地震の可能性あり Dec.25, 2011
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-12-24


*#3731 根室市の巨大地震対策:建物被害評価作業手順公表 Apr. 26, 2018
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-04-26-1

 #3728 根室沖巨大地震M7.8~8.5:今後30年間で80%の確率 Apr. 21, 2018
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-04-21


 
#3665 道東に四百年に一度のM9級の地震が近づいている Dec. 20, 2017
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-12-20

 
#3270 根室も四百年に一度の大地震が近い:熊本大地震は他人事ではない Apr. 15, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-15


 ところで市民アンケートで示された選択肢は次の三つ。
 a. 建て替え:67.2%
   b. 耐震補強・大規模改修工事:16.4%
   c. わからない:15.3%

 弊ブログ#3875で市庁舎建て替え問題を取り上げている。市側の提案は三つだった。
 ①21.6億円:本庁舎を利用したまま大規模改修
 ②29.3億円:仮説庁舎を設置し…大規模改修
 ③28.6億円:同程度の規模での建て替え

 市民アンケートでは①と②がまとめられてb案に化けた。要するに建て替えか大規模改修しか選択肢がないアンケートの結果ということ。
 耐震改修のすんでいる北斗小学校は間もなく廃校になる、柏陵中学校の来年だったか、根室西高校跡地に移転が決まっているようだ。そこを改修すればいい。改修予算は5億円でも10億円でもいい。2040年になって人口が1.8万人をきってから、人口や市の規模に見合った新庁舎を建てたらいい
  新庁舎をつくったとたんに超巨大地震が来るかもしれない。根室市内の4割の建物が壊れるという推計もある。どんなに立派な庁舎を造っても、被害はあるかもしれぬ。それなら、すでに耐震補強済みの北斗小学校をリフォームしたほうがいい。心配なら2Fは使わずに軽くしておけばいい。北斗小学校の斜め前に柏陵中学校があるのだから、両方を使えばいい。
 超巨大地震に備えて、ふるさと納税資金はすべて積み立てにまわしたらいい。市が負っている借金も復興時の妨げになるから、全額返済して身軽になっておくべきだ。超巨大地震にそなえてやるべきことはたくさんある。

 再説するが、現庁舎は人口が4.5万人の時に建てられたもの、現在の人口は2.6万人を切り、22年後の2040年には1.8万人を切ることが社会福祉・人口問題研究所の地域別推計ではっきりしている。22年後というと耐用年数を半分も消化していない。現庁舎が建てられた時よりも人口が1/3へ減少していくのに、同じ面積が必要なのだろうか?中高生だってそうは言わないだろう。そうした基本的な議論すらしていないで、アンケートをとるというのは拙速である、根室市役所総合政策部はどう考えたのか?
 根室の人口の推計データを示しておこう。

 社会保障人口問題研究所の推計データ
【社会保障・人口問題研究所推計データ】
2010年 29,201 年平均変化率  
2015年 27,203 -1.37  
2020年 25,390 -1.33  
2025年 23,494 -1.49  
2030年 21,571 -1.64  
2035年 19,697 -1.74  
2040年 17,892 -1.83  

 減少率が年度を追うにしたがって大きくなっているということは、人口減少が加速するということ。

 病院建て替えや明治公園製開発、高校統廃合でもそうだったが、根室市は「〇〇整備市民委員会」という名称の市長の諮問委員会をつくって論議し、一般市民の参加を排除して、結果はそれぞれ惨憺たることになっている。弊ブログで何度も取り上げているので、そちらを参照してもらいたい。
 毎週日曜日に市民自由参加で検討委員会を開催し、1年間かけて結論を出すべきだ

 もう一つ書いておかなければならない。市立病院の建て替えのときには1番札だったジョイントベンチャーを排除して2番札のJVのW建設に発注した。長谷川前市長は幹部会を開いて、公開入札の結果をひっくり返したのである。幹部会メンバーの一人としてそれを支えていたのは現市長の石垣氏。前代未聞のどんでん返し、理由は冬の除雪に協力してくれているからだという。ならば、1年後に案が決まる市庁舎建て替えも同じ業者へ受注が決まっているということ。こんな不公正なことをしても「オール根室」からは一つも異論が起きない、見ざる言わざる聞かざるを絵に描いたようなもの。

 歴代の市長と地元経済界の一部の人間が市政を壟断している、こういう根室の政治および経済構造を壊さないとあきれて若者が戻ってこない。
 公正な市政と地元企業の経営改革が行われてこそ、根室に若者と活気が戻ってくる。
 公正な市政と地元企業に経営改革をする能力や気力がないようでは、根室の活性化があろうはずがない。

 いつまでもこんな町でいいのかね。根室の高校を卒業し、専門学校や大学へ進学していく根室の子どもたちが、根室に戻ってきて夢と希望を抱いて暮らせる街にそろそろしたいものだ、それが根室に住む大人たちの責任ではないのか。

*#3875 根室市役所新庁舎は北斗小学校を利用したらいかが? Dec. 8, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-12-08-1

*#3260 根室市役所新庁舎に廃校を利用しよう Mar. 17, 2016
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-03-16-1

#3259 市役所庁舎に廃校を利用した富山県氷見市 Mar.16, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-03-16

 #3258 根室市役所新築なら30億円:坪単価200万円にビックリポン! Mar. 15, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-03-15

 #3241 2020年度までに市街3中学校統合 Feb. 19, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-02-19

 #3862 若い女性の流出懸念:根室市 Nov. 24, 2018 
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-11-24-2

 
#3606 市立根室病院事業会計監査に関する意見書 Sep. 5, 2017 
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2017-09-05

 
#3135 いい町をつくる Sep. 16, 2015
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-09-16

 
*#756 療養病床設けず・・・いやーまいった  Oct. 11, 2009 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-10-11 

 #1010 療養病床の問題:市立根室病院建て替え-084. Apr. 26, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-04-26

 #2247 根室市予算案をチェックする(6): 補助9億円「高すぎる」 Mar. 20, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-03-19

 #2297 地域医療対話(5): 旧弊の再生産とは?  May 14, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14

 #3133 市立根室病院に変化あり:常勤医の退職 Sep. 13, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-09-13

  #3134 市立根室病院経営改革は予算編成適正化が鍵 Sep. 15, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-09-15

 
#2176 市立根室病院見学会 Jan. 15, 2013
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-15


 市立病院建て替えに関しては、本欄左側にある次のカテゴリーをクリックしてください。
 
32. 市立根室病院建て替え(113)



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#3890 ソニー製ポータブル・ラジオ・レコーダ:ICZ-R260TV Dec. 29, 2018 [C1. ながーくだいじに使う]

 標記のラジオの録音機能は格納フォルダーの「自動分類」機能を使うと放送周波数ごとのフォルダーにいっしょくたに入れられる。NHK第2放送はさまざまな語学放送をやっているが、周波数が同じために同じフォルダーに混在してしまう。検索は日付でできるから実用上はほとんど問題がないが、あとでパソコンで整理するときに困る。同じフォルダー内に、異なる語学講座が混在するのは散らかった部屋をながめるようで煩わしい。なんとかならないかとディレクトリを調べてみた。

 例えば、ドイツ語とフランス語を別フォルダーに分けられないかと考えたわけだ。
 パソコンに接続してSDメモリーの「VOICE」フォルダー内に「ラジオドイツ語201901」と「ラジオフランス語201901」という子フォルダーをつくれば、ラジオのほうでも新設したフォルダーを認識する。「予約」画面で次の手順でやればいい。
 「予約」⇒ … ⇒「手動選択」⇒「SD」⇒「ドイツ語」
 この手順でそれぞれ個別のフォルダーに分けて録音できる。増設するフォルダーの数に制限はないから、好きなだけ個別フォルダーを増設可能である。もちろん「内蔵メモリー(16G)」の方にもフォルダーを増設可能である。
 英語の語学講座もいくつでも個別フォルダーを作成して、それぞれ振り分けて予約録音・格納ができる。
 こういう機能のラジオが欲しかった。ソニーが作ってくれた、ありがとう。
  取扱説明書には手順の解説がないので、個別フォルダー設定が不可能だと思っている人がいたら、そうではないので試してください。

 ついでにもうひとつ気がついた便利な点を書いておく。ディスプレイにバッテリーの残量が表示されている。このラジオは内臓バッテリーをもっており、プラスアルファで単3充電池4本がセットできる。取説をよく読んだら、この残量インジケータは内臓バッテリーと単三4本と残量の多い方を表示するようになっている、便利がいい。
 つまり、このラジオは電源コードフリーで使う前提の設計になっているということ。使用のしかたにもよるだろうが、2~4週間に一度充電すればよさそうだ。5VのDC電源アダプターをつなぐと、内臓バッテリーに充電される。単三4本は専用充電器でやればいい。

<SDメモリー>
 数個の語学プログラムなら、16GのSDメモリーで1年分の録音ができるから、年に一度あたらしいSDメモリーと交換したらいい。パソコンに整理して保存するよりも、そのほうが面倒がない。聴きたいときは年度ごとに整理したSDメモリーをセットするだけでいい。1000円くらい、32Gでも1000~2000円前後である。
 目安を書いておく、15分番組5つを週に4日録音すると、1年間で16Gメモリーがほぼ満杯となる。
 この機器はデフォルトだと192kbpsでサンプリングするが、128kbpsビットを選択すれば5割り増しの録音ができる。

 英語の成績を上げたい中高生や第2外国語の勉強をしたい大学生は正月のお小遣いで買ったらいい。社会人はボーナスが出ているだろうから、自分で買ったらいい。
 わたしは「ソニーストア」から購入した。

*ソニーストア
https://www.sony.jp/ic-recorder/products/ICZ-R260TV/?s_rcmd=rt_recent_D6

<ソニーさんへのお願い>
 フォルダーの増設手順を取扱説明書で具体的に解説してください。(笑)

<インターネットでも無料視聴できる>
 NHKラジオ講座はネットで無料のストリーミング放送がなされているから、そちらを利用してもよい。
 いい時代だな。(笑)
 たとえば、「遠山顕の英会話楽習」は次のURLをクリックすればいい。ステレオ放送でノイズなしだ。
https://www2.nhk.or.jp/gogaku/mygogaku/streaming/?spid=00001670&tcd=F0
 中3向け「基礎英語3」のストリーミング放送
*https://www2.nhk.or.jp/gogaku/mygogaku/streaming/?spid=00000902&tcd=F0



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#3889 マイナス5.9度MTB乗りおさめ Dec. 28, 2018 [85.サイクリング]

 ニムオロ塾は12/28~1/3まで冬休みです。車が汚れていたので26日に洗車してきました。
 昨日も今日もさっむい!
 家の前の雪は全部取り除いたので、乾いてます。8の字乗り用にアスファルトに半径1.6mの円周上に15㎝間隔で点を打ってあるので、チョークでなぞって「8の字専用コース」ができあがりです。

写真①
SSCN2490.JPG

 ご覧の通り家の前の歩道アスファルトは角にブルが寄せた雪山も取り除きました。その代わりに庭の塀際には雪が山積みですが、南に面しているので解けるのが速い。

写真②:きれいに除雪
SSCN2491.JPG
 手前左側は凍りついてツルツルです。緩い登り坂になっていますので後輪駆動だと勢いつけて登り切らないと上がりません。数日前に砂がまかれました。
 観光バスが家の前に停まり、観光客が東根室駅へ下りていきます。塀側は60㎝幅に雪を取り除いて乾いているので、そこを歩いてもらうと転倒の危険がありません。下り坂はいったん滑り出したらそのままバランスを保って滑るままに任せないと、危ない。慌てると転倒して骨折の恐れがあります。

写真③:8の字コース
SSCN2492.JPG

 点を打ってあるので、チョークで点に添ってコースを描きました、狭いところは幅20㎝です、二つの円が接するところは40㎝あります。前輪が半径1.6mの円を描くようにやると、後輪は半径1mの円を描きます。10週くらいはコースから外れまくりですが、そこを過ぎると慣れてきてペダリングとブレーキタイミングとハンドルが安定し、20㎝幅のコースをはみ出さずに周回できるようになります。
 昨日(12/27)10時半ころ30周ほどしてみました。気温マイナス5.9度、西北西の強風8.0m/s、防寒作業用のグローブをつけていても、終わりのころには指先がシャッコくなりました。長靴でライド、爺さんが乗っているのですからスタイリッシュじゃありません。(笑)

写真④グローブ:インナーとアウターの2枚つけてます
SSCN2493.JPG

 手袋の中が汗ばむので、インナー手袋が便利です。

 周回の平均時速は4.1㎞ですから、分速68m、ゆっくり歩く速度です。身体のバランス感覚を鍛えるにはゆっくり回るのがいい。平均時速3㎞だときっとこけます。車体は曲がる方向に倒しますが、身体はそれとは反対側に倒してバランスをとります。リーンアウトといいますが、速度が分速50mを切ると二つの円の交点のところでバランス・コントロールが利かなくなります。小学生なら簡単にやってのけるでしょう。

写真⑤:オドメータが分速4.1㎞を表示しています
SSCN2494.JPG

 累計1429㎞ですから、マウンテンバイクのほうは今年95㎞走ったことになります。
 ロードバイクは11/24に乗って、クリーニングして空気を抜き物置へしまってあります。RBは累計走行距離4777㎞、今年は809km走りました。坂を下るときはトップギアで時速55㎞、全身が自転車と一体化し、生きてるって実感があります。
 MTBとRB両方合わせて1年間の走行距離は904㎞ですから、昨年の半分、無理せず楽しく乗ることが最優先。
 SRLで一緒だった橋本さんも東京郊外あるいは近県でロードバイクに乗っている、競技にも参加しているようだ。彼は同じ年齢、SRLをやめて上場予定のベンチャー企業に就職し、めでたく上場できて監査役をしている。


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#3888 ラジオ新旧3台比較 Dec. 26、2018 [C1. ながーくだいじに使う]

 1990年ころに出版会社の新潮社がラジオを売りだしたことがある。文学作品の朗読テープを売り出したから、それを聴くためにスピーカの音質にとくにこだわった製品だった。音がとっても聴きやすいので、あちこち壊れたが先週まで使っていた。人間の身体と同じだ、老化すると次々に身体も部品が壊れていく(笑)
 故障個所は2か所。カセットプレーヤーはとっくに完全にイカレてしまった。もう一つはチューニング機能だ、つまみを回しても動かないから「NHK第2放送受信専用機」として利用していた。チューニング部品のベルトの役割を果たしている紐がダメになったようだ。こういうものを直せたら楽しいだろうな。

写真①<新潮社ラジオカセットプレイヤー(OEM製品)>
SSCN2457.JPG

 カセットの蓋が開くので、結束バンドで止めてある、痛々しい。スピーカが透けて見えている、かなり大きいから音質が柔らかで聞き取りやすい。ここを中心にして他の機能をアッセンブリをたのだろうしたのだろう。③のソニー製品に比べるとスピーカの直径が倍ほどある。背面には「T.SOUND」と書いてあるから、これがメーカだろうか。
 検索してみたらあった、業態を変えて生き残っている、残念なことにラジオはつくっていない。
*https://www.facebook.com/tubo.sound/
**https://t-sound-pro.jp/

 サンヨー製のICレコーダ機能付きのラジオが写真②である。これは10年くらい使っているのではないかな。

写真②<サンヨー製ラジオICR-RS110M>
SSCN2458.JPG

 クレードルにセットされているが、真ん中のICレコーダ機能付きラジオは取り外しができる。この製品のよいところは単三乾電池が使えることだ。電池切れを心配しなくていい。予約録音用フォルダーがT1~T5まであるから、録音をそれぞれのフォルダーに振り分けることができる。他にAMとFM用のフォルダー、そしてミュージック用のフォルダーがある。ミュージック用フォルダーは階層をいくつでも設定できるので、パソコンからCDデータをコピーしていくらでも入れられる。マイクロSDカードが使えるから、容量を大きくしたければ32Gをセットしたらいい。わたしは16G のものをいれている。NHKラジオ講座なら数番組1年分が録音できる。
 上部に細長いボタンが5つ並んでいて、3秒バックやAB間リピートが専用ボタンで操作しやすい。クイックリプレイは3秒と10秒を選択できる。
 こんなにいい製品を開発できる家電メーカが外資の傘下に収められ、中身が変容していく。ニーズを的確につかんだ先進的な製品開発はなくなり、コモディティを量産するだけのメーカになるのだろうか。
 
写真③<ソニー製ポータブル・ラジオ・レコーダ ICZ-R260TV>
SSCN2459.JPG

 先週、ネットでソニーストアから購入した。ソニーはこの旧タイプをだしたあとに、別のタイプのラジオを発売したが、評判が悪かった。音がひどい、前の型のほうがよかったという声が多かったので、そちらの生産を中止して音質のよい旧型をバージョンアップして売り出した。ラジオの感度や音質が格段に改善されているようだ。下半分のスペースにスピーカが2個収められており、直径が小さい割には音質がよい。
 ラジオ録音すると、周波数別に自動的にフォルダーにわけられる。NHK第2放送で複数の番組を予約録音すると、同じフォルダーに格納されてしまう。サンヨーのICレコーダ機能付きラジオは5種類のフォルダーを選択できたからちょっと不便。しかし、カレンダーが表示されて日付でセレクトできるから実用上は問題無しだ。昨日の分を聴きたいとか先週の録音を聴きたいというときに、フォルダーからすぐにピックアップできる。
 ソニーのラジオのいいところは、たとえば、6時45分から7時0分まで、7時0分から7時15分までの番組をそのまま予約録音できることだ。サンヨー製品がこれができなかった。やむなく「6:45-6:59」「7:00-7:15」「7:00-7:15」という風に設定しなければならなかった。録音時間のスタートとエンドの設定とときに、他の設定とプログラムでイコールチェックをして、イコールなら設定できないようにしているようだ。
 ソニー製品は連続した番組をそれぞれ別ファイルで録音できるところがすばらしい。この点はとっても使い勝手がいい。1週間ごとにパソコンのほうへフォルダーを分けて整理・保存すればいい。
 ほかにも優れモノのところがある。ソニーのラジオはAM用のアンテナ(横)とFM用のアンテナ(縦)が別々についている。ラジオを置く位置や角度を変えてみたらノイズのない場所がみつかるので外部アンテナをつながなくても、きれいに録音できる。サンヨーはクレードルに外部アンテナをつけないとノイズがひどくてダメだが、ヘッドフォンをつないでおくと、コードがアンテナの役割をするようでノイズが減る。
 持ち歩くには単三の充電池一本で鳴るサンヨー製品がいい、ソニーのラジオは単三電池4本、卓上で使うにはこちらの方がいい。毎週充電池を交換すればAC電源はいらない、そういう使い方をしている。
 ヘッドフォンを使うならオープンエアー型がお勧め、聞きながら自分の発音と比べることができる。自分の声を録音してチェックすればなおよい。

*ソニーのポータブル・ラジオ・レコーダが優れモノであることがわかった。取扱説明書には載っていないが、フォルダーを増設できる。#3900で稿を改めて説明する。12/29追記



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#3887 履き古した登山靴二足 Dec. 26, 2018 [C1. ながーくだいじに使う]

 履き古した登山靴が二足。
写真①
SSCN2471.JPG

 左側の靴はおよそ25年ほど前に新宿の新大久保寄りの専門店で購入し、右側のほうは37年前ころに購入したビブラムソールの登山靴である。
 グリーンのほうは2度くらいしかハイキングに使っていない。高尾山と箱根を歩いただけ、2002年の11月に根室へ戻ってからはハイキングを一度もしていない。
 冬靴が一つしかないので、たまに外出するときにはグリーンのほうの登山靴を履いている。氷には弱いが雪には強い靴なので、15日に釧路であった忘年会に履いていった。
 帰ってきて車を降りたら、底がカタカタするのでみたら、ソールが劣化してはがれかかっていた。

写真②
 綿棒をはがれた隙間に差し込んだ
SSCN2451.JPG

 左右どちらも似たような状態だ。

写真③
 前側にも隙間が空いてしまっている。
SSCN2450.JPG

写真④
SSCN2449.JPG

 この登山靴の特徴は先が丸くなっていて、足を圧迫しない。わたしはふだん4Eの靴を履いているが、それくらいないと側部を圧迫し足が痛くなる。この靴はじつによくできていて、5時間履いてもどこも痛くならない優れモノなのである。それが壊れたことがじつに残念でならない。底を張り替えたいくらいだ。

 面倒だからここからグリーンのほうをA登山靴、茶色のほうをB軽登山靴と書く。
 
写真④
SSCN2473.JPG

 B軽登山靴を履いて高尾山を20回、箱根は5回くらい、奥多摩も数回、富士山も登った。軽石の積もった下りを1時間で駆け下りたら傷だらけになっていたのでオイルを塗って保管しておいたから、ぴかぴかである。
 ソールに注目してもらいたい。

写真⑤
SSCN2472.JPG

 B軽登山靴はイタリア製のビブラム、35年以上たつのに劣化していない。A登山靴のソールにはSIRIOというマークが入っているが、劣化してはがれた。
 たかが靴底だが、一流メーカのソールは耐久性がまるで違うことが分かった次第。
 新宿の新大久保寄りにあった登山用品専門店はまだあるだろうか、あったら、もう一つ買いたい。

 メーカを探したらありました、シリオ。

https://www.become.co.jp/sports/outdoor/shoes/シリオ登山靴.html

 シリオのトレッキングシューズで4E&ビブラムソールを見つけた!
 シリオはイタリア製品だ、ソールをみたら made in Italy と書いてあった、知らなかった。幅広だから日本メーカだと思っていた。
https://www.amazon.co.jp/シリオ-P-F-440-Mens-ハンター-26-0cm/dp/B00ECI1J1K/ref=sr_1_28?ie=UTF8&qid=1545807406&sr=8-28&keywords=%E7%99%BB%E5%B1%B1%E9%9D%B4+sirio

SIRIO(シリオ) P.F.440

ワイズ:4E+

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%AA-P-F-440-Mens-%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC-27-0cm/dp/B00ECI1JTM/ref=sr_1_3?s=shoes&ie=UTF8&qid=1545824344&sr=1-3&keywords=SIRIO%28%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%AA%29+P.F.440


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#3886 暖房装置のコックが破損した:さてどうする? Dec. 23, 2014 [C1. ながーくだいじに使う]

 セントラルヒーティングの端末ヒータ器具のコック(つまみ)が破損した。樹脂でできているから経年劣化して硬化し、しまいにひび割れして破損ということになる。同じ破損で困っている人がいるのではないか?

 梅ヶ枝町の店舗兼住居を店舗専用にして、郊外に住居を建てたのが平成元年だからセントラルヒーティング・システムも30歳だ、よくもった。年少装置は昨年を含めて2回更新した。
 トイレのヒータ部のコックが破損したときに、ガス屋さんに訊いてみたが、ナショナルは暖房器具をもう作っていないのだという、部品はない。ヒータ部分ごと別の会社のものに交換できるか相談したら、できないという返事だった。写真を見てもらえばわかるが、流入量調整コックは右側のパイプについている。目盛り付きの大きなダイヤルだ。だから左側の流出量調整用の白い小さなコックが破損しても実用上問題はないのだ。小さい方のつまみのほうが半回転で一気に止められるので面倒臭くないというだけ。

 昨日のことだが、リビングのヒータ器具のコックが破損してしまった。困ったなと、トイレのほうのヒータのコックを観察した。直径5㎜ほどの金属棒の先にへこみがついている。ドライバーでは刃が薄くてダメそうだから、10円玉と五百円玉を使って回してみたら、どちらもOK。微調整も利く。500円玉のほうが幅が広いのと大きいので軽く回る。
 流出調整コックは開放にしておけばいいだけ、暖房量の調整は流入調整コックでやればいい。小さい方のコックのほうが面倒くさくなくていいやという人には五百円玉利用をお勧めする。
 同じタイプのナショナル製セントラルヒーティングシステムを30年くらい前に設置して部品が壊れた人は、試してみたらいい。

①破損したつまみ
 左側に映っている白い部品がコックになっています。右側の目盛り付きの流入量調整弁を最小にしてもゼロにはなりません
 あたらしい器具は左側の流出量調整コックがありません、そして最小に絞るとちゃんとゼロになります。
SSCN2437.JPG

②トイレのヒーター器具のパイプ部分です
 右側がイン、左側がアウトになっているようです。左側を開放にしたままにして右側を最小に絞ってもゼロにはなりません、トイレが30度付近まで上昇します。アウト側の白い調整ツマミが破損したので2年前から外れたままになっていますから、コックは「閉め」たまま。パイプは銅製です、銀色の塗装された右側(in)のパイプの上に緑青(銅の錆)が浮き出て30年の歴史をものがたっています。
 左側の管の中央部に金属棒がつきだしています。横に溝が入っていますから、そこに五百円玉を当てて回します。軽く回り、前よりいいくらい。(笑)
 パチスロのコインを金属やすりで5㎜ほど削ったら、具合がいいかもしれません。
SSCN2439.JPG

③コロナ製の端末パネルヒータです
 こちらは流出側にコックがありません。13年ほど前に2回の増築をしたときに、この端末パネルヒータ器具も設置しました。
SSCN2442.JPG

④カメラを少し後ろに引いて写しました
 パネルが波打っていますが、弱い。座って寄りかかると「ぱっきん」と音がしてへこみます。壊れる心配はありませんが、へこんだままになります。コロナのパネルヒータに比べるとナショナルのパネルヒータは比較にならぬほど頑丈な造りで、木槌で叩いたくらいではびくともしない、分厚い鋼鉄製。製品を作る設計思想が異なるメーカが存在してこそ消費者は選択肢をもてます。似たような商品が百並んでもそれは見かけだけのことで、真の選択肢の増加とはなりません。ナショナルが暖房器具事業部から撤退したのは北海道の住民にとって残念なことです。
SSCN2443.JPG



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#3885 地域を支える医師を量産しよう:自前の地域医療の仕組みづくり Dec.20, 2018 [29. 道東の地域医療を考える]

<最終更新情報>
12/24 11時追記

 最近人づてに知ったのだが、釧路市の総合政策部長のOさんは光洋中学⇒根室高校出身者。数人知っているが、釧路市役所の部長職は大卒がほとんどだから、かれもそうだろう。
 教育は町の礎、未来への芽である、だから市教委へ教育政策を任せっぱなしにしていない、釧路市役所総合政策部は町のグランド・デザインに教育政策を組み込むつもりのようだ。釧路市議会では市議と教育長の岡部さんが教育問題で活発な議論を戦わせている。「基礎学力保障条例」制定(2012年12月14日)以降、市政の教育への関心の度合いが大きくなっている。根室市役所総合政策部にもそういう視点が必要だろう。

 さて、ここからが本題である。市立根室病院の常勤医はこの数年12人前後を推移している。売上が30~35億円ほどあるから、常勤医換算で30人ほど医師が必要であると仮定してみる。たりない18人は大学からの派遣医師でやりくりするしかない。

 常勤医一人分を派遣医師で補うとすると、3人必要になる。異動に時間がかかるから、3日で1日分しか診療できない。投稿欄へ市立根室病院関係者から具体例の投稿があったことがあるが、常勤医一人分を代替するには8400万円/人かかる。常勤医の平均給与が2700万円とすると年間5700万円/人余計に人件費がいる。例えば18人なら10億円である。病院の赤字はこの分だけ毎年増えているという計算になる。根室市立病院の年間赤字額は17億円前後を推移している。十年前には年間8億円前後だったから、9億円ほど増えてしまった。

 地域医療のネックは医師の不足にある。その地域が自前で医師を育てられなければ、他地域から医師を招聘せざるを得ない。それが困難であることは根室の現状を見てもあきらか。足りない分は北大や札医大へ非常勤医派遣をお願いするしかない。

 長期的にみれば解決策はある、やっていないだけだ。根室からの医学部進学者に奨学金を出せばいい。学費は国公立・私大を問わず全額支給毎月25万円の生活費を支給し、アルバイトはしないで勉強に専念してもらう。大学を卒業したら医療技術を磨くために10年間は戻ってこなくていい、奨学金の返済は10年間猶予しよう。そして5年間根室に戻って医師をしてもらえば奨学金返済を免除しよう。根室へ戻って市立病院へ勤務する場合は2500万円の年収を保障しよう。

 看護学校への進学者にも奨学金の返済は10年猶予してやったらいい。都会の病院でスキルを磨いて戻ってきてもらった方が根室の地域医療のためになる。

 根室の中学生の中には毎年2~3名は医学部進学が可能な生徒がいる。お金がかかるから、端から医学部進学を考慮に入れていない。実にもったいないことだ。都会の進学校と同じシステムで中高の6年間育てたら、毎年2人は医学部へ送り込める

 20年間続けてみようじゃないか。根室出身の40人の医師が誕生する。戻ってきた医師のうち何割かは古里で診療を続けることになるだろう。何人根室に骨をうずめるか見てみたいものだ。
 1人5000万円かかるとして、40人では20億円である。根室出身の常勤医がつねに15人いれば、大学からの派遣医師にかかわる人件費が年間10億円、20年間では累計200億円の赤字が減らせる

 やり方次第で医師は必要なだけ自前で育てられるし、地域医療の半分んは地元出身の医師で支えることができる

 ニムオロ塾では5年前から都会の進学校と同じシステムで一人の生徒を育てている。「個別指導・特設コース」と命名したい。根室にそういう塾が必要だ。指導能力のある者は、定年になったら根室へ戻って古里のために数年間汗を流してもらいたい。

 地元出身の医師が戻ってくる頃には結婚して子どもがいる。子どもの教育をしっかりできなければ、根室に戻ってこない。だから、根室でも医学部進学が可能になる教育システムが必要なのだ。私塾と根室高校が連携すればやれる。
 根室市内で学力テスト学年3番以内に複数回エントリーできた生徒には、さらに学力を伸ばすために個別指導塾へ週4日通う権利を付与しよう。塾の授業料は市側で負担しよう。経済的に恵まれない家庭の生徒でも優秀なら医学部進学できて、根室の地域医療の重要な担い手となる道を拓いてやりたい。こういう具体的な政策を実現するのは根室に住むわたしたち大人の責任である。

 結論を箇条書にまとめておく。
<奨学金支給条件>
〇医学部進学者の学費は全額奨学金として支給する
〇6年間毎月25万円支給し、勉学に専念してもらう⇒アルバイト禁止
〇10年間奨学金返済猶予期間を設ける
〇5年間根室で診療したら、奨学金返済を免除する

<選抜条件>
〇中学生で市内全校で学力テスト五科目合計点が学年3位以内の2-3名を選抜して医学部進学の意思を確認する
〇選抜した生徒が個別指導塾へ通うつもりがあるなら、週4日の授業料を根室市で負担する

<下げ止まらない中学生と高校生の学力>
 12年前のことだ。市街化地域で一番学力の高かった柏陵中学校の1年生3クラスのひとつが学級崩壊を起こした。2年生となりクラスが再編されたら、騒ぐ生徒が散らばって増殖した。学力テストの五科目平均点がいきなり50点も下がった。そして下がったままだ。柏陵中学校は十数年前は五科目300点満点の学力テストで140点台だった。いい時には160点を超えたこともあった。光洋中が今年は140点台を維持しているらしい。母校であるがここが一番学力が低かった。年度によって5人ほど学力の高い生徒が出る年度があるので、そういう年は平均値も高い、数年に一度の頻度。そういう年を「当たり年」と呼んでいる。喜ばしいことだ。漁と同じよう

学校ごとの生徒たちの学力も「豊漁」の年がある。
 柏陵中学校うの今年の3年生の学力テストの平均点は総合Bも総合Cも100点(300点満点)を切っている。9月の学力テスト総合Aは修学旅行が予定されていて未受験、折あしく数日前の9/8が胆振大地震による全道ブラックアウトで延期となった。
  4月103.6点、10月学力テスト総合B90.2点、10月学力テスト総合C95.6点
 (啓雲中:4月101.1点、9月A101.5点、10月B100.7点、11月C117.3点)

 啓雲中学校は総合Bよりも総合Cが17点も高かった。校長先生が書いている学区通信によれば、放課後補習で教えあいをやったそうだ。学力の高い生徒が学力の低い生徒に教えたら、平均点が上がったということのようだ。いろんなことを試みている。秋田県大館市でやっている「学び合いの授業」と似ている。
 柏陵中学校では、15年前は100点未満の生徒はゼロに近かった。平均点が百点を切ったのは初めてだろう。

<学力低下と地域医療の関係>
 根室市教委はふだんの学力テストデータすらモニターしていない、だから危機感無しだ。
 高校1校体制になってから根室高校生の学力低下も拍車がかかっている。新入生の最初の全国模試で数学の学年平均点が20点を切りそう、もちろん百点満点だ。こんな状況を放置している根室市に小中高生の子どもを連れて赴任したいと思う医者がいるか?子育てを終わった医師しか赴任する気になれないだろう。それもあって慢性的に常勤医が不足している。医師が来ない原因を一つ一つ取り除く必要がある。

 学力低下を放置したら、地域医療崩壊だけではすまない、地元企業は人材を確保できず、そして地域経済も地域社会もドミノ倒しのごとくに倒れていく。
 どうするのも根室で生まれ育ったわたしたち次第だ、それぞれができる範囲でなにかやったらいい。

<余談:四国の地域医療を支える県立大学医学部>
 四国の人口は375万人だが、県立大学医学部が四つもある。道東の人口は約百万人だが、医学部のある大学は一つもない。道東に国立医科大学を設置してもらいたいというのは当然の主張である。道東の市と町が協働して国立道東医科大学設置の運動をしたらいい。まずは根室市役所総合政策部と釧路市役所総合政策部が医科大学設置について打ち合わせをはじめよう。核になるところができたらあとはなんとかなる。
 国立道東医科大学ができて、道東地域枠が15人なら、30年で450人の医師が誕生するから、道東地域医療の医師不足は消滅する。
(歩留まりは1割くらいかもしれない、2割なら道東の地域医療はずいぶん変わるだろう:2019年2月2日追記)



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#3884 あやとり Dec. 18, 2018 [17. ちょっといい話]

 #3883釧路の教育を考える会忘年会の話の続きです。
 下元さんはじつはあやとりもお上手。だれかが一人あやとりを所望しました。
「ママさん、紐ない、少し長い方がいい」
 出してくれた紐を使って、箒や三段はしご六段はしごなど次々にやってみせてくれました。
 5人であやとりリレーが始まりました、酔っ払いですから突然こんなことをだれかがはじめます。アルコールで手の記憶がよみがえったのか、上から、横から、下からと様々なとり方を各自がして二回りしました。

 小学校の先生をしているYさんが、「学校でやってくれない?、僕のクラスだけというわけにはいかないので、隣のクラスも一緒に集めるので…」
 下元さん、「面白いね」とすぐにのりました。
 ひもは結びめがない方がいいのです。じつはあやとり専用のひもが販売されています。100円だそうで、Yさん校長に掛け合ってみると応じました。

 昔の子どもたちは、こういう手遊びをたくさんしたものです。それが受け継がれてない。
 下元さんはあやとりの本を買って、研究したことがあるそうです、探求心の旺盛な人、50歳になってもこころは少年です。「ブラッシュアップしておかなくっちゃ」とはりきってました。

 根室でもあやとり得意な人がそれぞれの小学校の地域内にいるでしょう。こどもたちは大喜びしますよ、ぜひおやりになったらいかがですか?

 あやとりしたことある知っているお父さんやお母さん、子どもに教えてみましょう。お正月にあやとりして遊ぶ人がいるかもね。テレビやスマホに飽きたらどうぞためしてください。(笑)

 <あやとり紐の買える店> 12/19朝追記
 先ほど下元さんに確認しました、釧路の「こども遊学館売店」にあります。クリックしてください、住所と地図があります。幸町ですから、合同庁舎のすぐ近くです。
釧路市こども遊学館



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#3883 折り紙建築士の技:by下元英徳1級建築士&インテリアコーディネータ Dec. 18, 2018 [22. 人物シリーズ]

 釧路の教育を考える会の忘年会が12/15にあった。末広町で一次会をやったあと、いつものスナックでの2次会の席でのこと。
 酔っ払いの話だからとりとめがない。今の子どもは作文が下手だという話になった。作文が苦手なのはいまの子どもたちに限らぬが、昔の人は筆を使って上手な字で手紙を書けたということはたしかだ。手紙には型があった。たとえば、拝啓ではじまり敬具で終わる、「拝啓」の後には時候の挨拶が来る、そして用件である。型が決まっていたから、その通りに書けばいいだけ、だから気軽に書けたし、だれが書いても型通りのちゃんとした手紙になった。
 そういう手紙の書けた昔の人に、「型は無視していいから、好きに書いていいよ、自由に書いていいよ」と言ったら面喰うだろう。自由に書くというのは型通りに書くよりずっとハードルが高いのである。
 そこで向かい側に座っていたYさんだったかAさんだったか、「下元さん、建築折り紙にも基本の方というものがあるの?」と質問した。人の好い下元さん、カバンの中から小さな方眼紙を出して二つにおって手順の説明を始めた。ようするに、切ることと折ることの組み合わせで立体風景がができる。

①方眼紙に赤い線がいれてあるが、その線をカッターで切る、そして折り曲げるだけで椅子ができる。
あら、赤が薄くて見えにくい。
SSCN2430.JPG

②横から見た。ちゃんと椅子になってるでしょう。二つ切込みを入れて、二つ折りにしたところを正反対に折っただけ。建物が手前から三つ並んでいたら、これを3回繰り返せばいい。そんなに簡単ではないけどね。(笑)
SSCN2431.JPG

 下元さん、これに続いて、スカイツリーを実演してくれた。おなじ方眼紙の真ん中にスカイツリーの絵をボールペンでスラスラ描いていく、さすが一級建築士だ、建物の絵は手際がいい。2分ほどかかってスカイツリーの絵をかき終わると、カッターで数か所切り込みを入れた。そして同じように正反対のオリセンをつけていくとスカイツリーがテーブルの上に立っていた。3分かかっていない。

 ジャンヌダルクのニックネームのある女性市議のKさんが「ムーを作って」とお願いする。おいおい、それは無茶だろうと思ったら、下元さんムーの建物の絵を方眼紙に描き始めた。5分ほどかけて絵が完成すると、また折り始めた。後ろにある全日空ホテルもムーの奥にちゃんと建っていた。できあがった作品はK市議がもち帰ったので、下元さんの名刺の裏に同じ絵がカラーで印刷されているので、そちらを紹介する。これが方眼紙にボールペンで描かれ、立体折り紙建築になったと想像してもらいたい。
③釧路折り紙建築士・下元名人の名刺の裏面
SSCN2432.JPG

 これ、小学校や中学校そして高校でやったら楽しいだろうな。生徒の10%くらいは感覚がよくてやり方をコピーできるだろう。こういう手仕事を自分の目で見て、真似てやってみる、そういう授業がなかなかない。
 根室市教委さん、興味があったら連絡ください。下元さんに橋渡しします。ebisuを経由したくなければ直接交渉してみてください。釧路では有名人ですからすぐに連絡先はわかるでしょう。
 根室の子どもたちのために、一肌脱いだら如何?

<余談>
 下元さんは地元の釧路高専建築科出身の一級建築士です。そして地元で「釧路折り紙建築士」を名乗って活動しています。もちろん本業の方もしっかりおやりになっている。
 根室の中学生のみなさん、釧路高専へ進学しよう。ことしは一人推薦で釧路高専進学が決まった生徒がいます。
 AI関係も毎年1万人が卒業する高専出身者に支えられています。次の記事をお読みください。
「高専生は日本の宝」 AI時代を引っ張る強みあり
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37752760U8A111C1000000/?n_cid=DSPRM1489

 釧路市議の月田さんが下元さんに関する記事を2本ブログにアップしています。

http://blog.livedoor.jp/gekko946/archives/51655510.html
http://blog.livedoor.jp/gekko946/archives/51662204.html





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