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サロマ湖でも強毒性の鳥インフルエンザウィルス検出(6) [87.根室の話題]

  2,008年5月6日   ebisu-blog#182 
  総閲覧数: 12,568/162 days (5月6日23時30分) 

 サロマ湖でオオハクチョウノ死骸から鳥インフルエンザウィルスが検出された。テレビニュースでは簡易検査による検出ということだった。死んだ直後で、死骸が他の鳥によってついばまれることはなかったようだ。早く回収することで、感染拡大を防ぐことができるが、すでに手遅れかもしれない。野付半島では死骸が他の鳥によってついばまれていた。
 この手の防疫体制は自然が相手だから人間にできることは高が知れている。
 養鶏農家は鶏舎に野鳥が入り込まないようにネットをかぶせたり、穴をふさいだりして努力しているが、野鳥への感染拡大のほうは手の打ちようがないのが実情だ。人間にできることは巡回を増やして、死骸を早期に回収することくらいだろう。監視要員は数が少ないから、地域住民の協力体制も大事だ。
 鳥からキタキツネなどへの感染拡大、つまり鳥類から哺乳類への感染拡大が起これば、ウィルスの変異の確率が高くなるので、やはり死骸の回収作業は重要だろう。
 


子供の数 27年連続で減少(北海道新聞) [B2. トピックス]

  2,008年5月6日   ebisu-blog#181 
  総閲覧数: 12,476/161 days (5月6日0時00分) 

 ことのころ毎日濃い朝霧が立ち込めている。暖かくなった。最低気温が5度前後である。

 総理府統計局から子供の日にちなんで「こどもの数(15歳未満人口)は1725万人、27年連続の減少」というトピックが公表された。詳細情報はインターネットで検索できる。
 北海道新聞もこのデータを使って1面に記事を掲載している。もちろん北海道の特殊性についてコメントを忘れていない。
 都道府県別に見ると、北海道は総人口に占める子供(15歳未満)の割合が3番目に少ない。一番子供の多い県は沖縄県である。経済的に豊かではないとされている沖縄県が一番なのはなぜだろうか。
 その豊かさが経済指標に現れていないのだろうか?経済的には北海道と変わらない。2000億円の「思いやり予算」は大半が沖縄県で使われているから、雇用情勢は悪くないのかもしれない。結婚適齢期の若者が県内で何とか食べていけるのだろう。
 昭和24年が出生数のピークで246万人、昨年度は110万人を切ったようである。団塊の世代に比べて出生数はおおよそ45%になった。
 根室市の2005年度の出生数は252人、人口割合(全国平均)で計算するとおおよそ286人となるが、実際には252人だから全国平均のおおよそ90%である。まあ、誤差範囲だろう。しかし今後は違う。出生率の減少は誤差範囲を超え、根室の出生数は加速的に減少する。
 結婚数の減少が大きいことから、このまま経済的な衰退減少が状態が続けば結婚適齢期の人たちの流出により、10年後に出生児数は150人程度に落ち込む可能性が高い。
 昨年から町の人口減少が加速しつつあるのは、根室市内の経済的衰退がその主たる要因だ。行政によって何とかなる問題ではないだろう。寒い冬が来るとわかっていたら、いつまでも半袖・短パン姿ではしゃいでいる場合ではない。冬籠りの準備が必要だ。
  
 2008年5月5日付け北海道新聞朝刊1面より
 27年連続で減少
 1725万人 人口比は世界最低
 5日の「こどもの日」にちなみ総務省が4日発表した人口推計(4月1日現在)によると、15歳未満の子供の数は前年に比べ13万人減の1725万人と過去最小を更新した。1982年から27年連続の減少。総人口に占める割合も13.5%と34年連続で低下し、世界でも最低水準になっている。北海道の子供の数は、2,007年10月1日時点で68万9千人で、総人口に占める割合は全国で三番目に低い12.4%だった。
 総務省は「出生児数の減少が、子供の数全体を引き下げている」と分析。国立社会保障・人口問題研究所が06年にまとめた将来推計では子供の数は15年に1500万人を割り込み、総人口に占める割合も12%を下回る見込みで、今後、効果的な少子化対策が急がれそうだ。・・・


#180 死骸さらに2羽確認(北海道新聞)(5) [87.根室の話題]

  2,008年5月4日   ebisu-blog#180 
  総閲覧数: 12,300/159 days (5月4日0時00分) 

  4月21日にSARS対策(重症性呼吸器症候群)について採り上げる旨予告してからこのテーマは5回目である。

 地元の獣医師の報告によれば、カモメ、カラス、オジロワシなど肉食、雑食性の鳥類が強毒性の鳥インフルエンザウィルスに感染して死んだ鳥の死骸をついばんでいる疑いが強まった。根室半島周辺で強毒性の鳥インフルエンザが広がっていく。
 広がるほど、ウィルスが変異して人から人への感染を起こす確率が高くなる。

 治療に不可欠な人工呼吸器はパンデミックが起きたら、患者百人に1台もない。使い方については看護師さんたちが機器の操作マニュアルを読んで、トレーニングするだろう。準備期間はまだある。時間を無駄にしたくないものだ。
 予算があれば人工呼吸器を数十台購入しておきたい。非常時に備えて赤字の幅を小さくしておけば、こういうときに予算が使える。何度も繰り返したが、年間十億円を超える市立病院の赤字は論外である。非常事態に備えるお金がなくなってしまうからだ。予備費として毎年1億円程度はとっておくくらいの余裕をもつべきだろう。

 5月3日北海道新聞25面(釧路-根室)より・・・
   死骸さらに2羽確認
     地元の獣医師
【別海】野付半島で見つかったオオハクチョウの市外から鳥インフルエンザの陽性反応が出た問題で、地元の獣医師が同半島で、ほかにオオハクチョウ2羽の市外を確認していたことが2日、わかった。
 同半島で野鳥観察を続けている中標津町の中田千佳夫獣医師が4月29日、半島中心部のナラワラと最先端部の2ヵ所の海岸で、オオハクチョウノ死骸を見つけた。
 中田さんによると、死骸を国の天然記念物オジロワシやカモメ、カラスなどがついばんでいたという。中田さんは2日に根室家畜保健衛生所に届け出た。
 その後、死骸の状況は確認されて以内だ、感染鳥だった場合は、他の鳥類への感染拡大が懸念される。 

 強毒性ウィルスによる新型鳥インフルエンザが引き起こすSARS(重症性呼吸器不全症候群)の治療には人工呼吸器が必要であり、その症状は今までの弱毒性のインフルエンザとはまったく異なるものであることをWHO(世界保健機構)の専門官が簡潔に解説している。4月30日のブログに貼り付けた取材記事を再掲載しておく。

 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/interview/90/

田代眞人氏は、日本を代表するインフルエンザの研究者であるとともに、世界保健機構(WHO)で新型インフルエンザ対策を担当するインフルエンザ協力センターのセンター長を務めている。

「田代:従来のインフルエンザウイルスはトリ型もヒト型も弱毒型です。トリの場合は感染してもほとんど症状が出ませんし、ヒトでは気道の粘膜細胞など一部の細胞でしか増殖しません。ウイルスは細胞に入り込んで増殖し、最後に細胞を破壊して出てきます。ですからウイルスに冒された部位では細胞が破壊されて炎症が起きます。弱毒型の場合は、気管しか炎症を起こさないわけです。

 一方強毒型は、全身の細胞で増殖する能力を持ちますですからさまざまな臓器で炎症が起きて多臓器不全を起こしますし、血流にウイルスが入り全身に回るウイルス血症という症状も出ます。特に重症の肺炎を起こすため、治療には人工呼吸器が欠かせません。

 これとは別にH5N1ウイルスはサイトカインストームという症状も起こします。免疫は通常、ウイルスから身体を防御するのですが、その免疫が暴走して、自分の体を攻撃してしまうのです。免疫活性が低い老人よりも、活性の高い若者のほうが危険なのです。

・・・ところが今回のH5N1ウイルスは、致死率が非常に高いのが特徴です。気道のみならず、肺の深いところに感染し、ウイルスによる肺炎を引き起こします。細菌による合併症の肺炎ではなく、ウイルスが肺炎を起こすのです。妊婦が感染した場合には、ウイルスが胎盤を通過して胎児に感染した例も報告されています。このようなことは通常のインフルエンザではありえません。」


別海で鳥インフル陽性(北海道新聞)(4) [87.根室の話題]

  2,008年5月3日   ebisu-blog#179 
  総閲覧数: 12,197/158 days (5月3日0時00分) 

  4月21日にSARS対策(重症性呼吸器症候群)について採り上げる旨予告して、それから4回目である。まさか、こんなに早く地元に飛び火するとは思わなかった。
 別海町で24日に死骸が発見されたオオハクチョウから簡易検査で鳥インフルエンザ・ウィルスの陽性反応が出た。強毒性のH5N1型かどうかを判定するために北大で精密検査中であるという。
 宇宙から地磁気に吸い寄せられて北極からウィルスが侵入し、北極圏を生息域とする渡り鳥が変異した新型ウィルスを運ぶ。渡り鳥は北から順に南へと降りていくから、日本では北海道から順にウィルス汚染が広がることは当然であるのだろう。
 春国岱も渡り鳥の飛来地である。たくさんいるオオハクチョウは時折飛来する丹頂鶴に比べるとアヒルにしか見えない。大鷲は悠然と春国岱の空を飛び、突堤に止まってじっと海を見つめる。
 
 別海町で鳥インフル陽性
 簡易検査 ハクチョウから
【釧路、別海】環境省釧路自然環境事務所は1日、根室管内別海町の野付半島で発見されたオオハクチョウ1羽の死骸を簡易検査した結果、鳥インフルエンザのウィルスの陽性反応を確認したと発表した。同事務所は、この結果はA型インフルエンザウィルス感染の可能性を示唆するとし、死骸を2日にも北大人獣共通感染症リサーチサンター(札幌)におくり、詳しい検査を行う。
 ・・・陽性反応が出たオオハクチョウの死骸は4月24日、野付半島先端部のトドワラの遊歩道付近で観光客が発見、同センターで解剖した。同事務所が検査したところ、インフルエンザウィルスの陽性反応が出た。
 死骸は北大でA型インフルエンザかどうかの確認を行う。強毒性かどうかは1週間以内に反対が出る見通し。
 道は、道教委や道警で構成する「道高病原性鳥インフルエンザ連絡会議」を2日にも開き、今後の対応を協議する。