#4176 水道管の更新に130年かかる現実 Feb. 6, 2020 [8. 時事評論]
昨日、NHKラジオの朝の番組を聞いていたら、全国の水道が老朽化して、更新投資が追い付かない、現在のペースだと130年間かかるという。耐用年数はせいぜい50-70年だろうから、いずれ蛇口をひねっても全国各地で水が出ないことになるの。人口縮小で一人当たりの維持費がアップしてお金が足りないのだ。水道工事技術者も全国に7万人いたのが予算が回らず4万人台に減少しているという。4割は図面がなく、ベテランの技術者の頭の中にあるだけ。羅臼町の例を挙げていた、数年前まで水道担当者はベテラン独りだけ、その人が退職したらアウト。どこにいつ水道管が埋設され、どの順番で交換していけばいいのかすらわからないという地域が広がりつつある。水道事業は赤字だから、予算が増える可能性も人員が増える余裕もほとんどない。にっちもさっちもいかないことが明らかになって、丸投げ民営化なんてまやかしをしようとしている。責任転嫁だ。
1970年代に車の所有が急速に増えたせいで、郊外へ新しい住宅地が次々に開発され、水道管は延伸していった。だから、1970年代に新規埋設された水道管が次々の50年を超えて老朽化し、メンテナンス困難になっている。正直にコストがどれほどかかるか地域住民に説明し、水道管の取り換えの範囲とコストとスケジュールを提案しなければいけない。
20年後か30年後か聴き洩らしたが、世界の人口の5人に4人は飲み水が手に入らない状況になるというから驚き桃の木山椒の木、あたりきしゃりきよ車引き、おっと合点承知の助、水源をめぐる熾烈な争いがグローバルな規模ではじまるよ。
北海道はニセコが外人観光客が増えてにぎわっており、不動産が外資に次々に買い占められている。水源地である安い原野や山林を買い占められたら、将来、水の供給はどうなるのか？手をこまねいていたら、飲み水の価格がガソリンよりも高くなる時代がまもなく来るというのが専門家のご意見のようだ。
雪まつりだ、東京オリンピックだと、イベントごとに浮かれて、肝心の水インフラは崩壊しつつあることに気が回らない。観光客が増えた、もっと増やそう、そのためのIR事業だと大騒ぎしている。まるでイソップ童話の「アリとキリギリス」だ。
わたしたち日本人は情緒に流されやすく長期戦略思考に弱点があるようで、自分たちの世代の利便を優先してたいへんなツケを子どもたちや孫たちに残すことになる、何とも愚かしいではないか。
地震・津波・噴火・台風と日本列島はリスクの大きい位置にある。そういう大規模自然災害の多い日本列島に54基の原発がある現実から目を逸（そ）らしてはいけないのだ。そして使用済み核燃料棒は行き場がないのに原発稼働をやめることすらできない。使用済み核燃料は野積みされても、地下に埋設処分されても、再処理されても地下水を大規模に汚染することになるだろう。
自然の恵みと自然の脅威はコインの裏と表の関係だ。
浮かれてばかりいないで、地に足をつけて、足元からしっかり固める必要がありはしないか。東京オリンピックに湯水のごとくお金を使い、そして約束したはずの財政再建などどこ吹く風、消費税増税は借金減らしに回すはずだったのに政府債務は1000兆円をとっくにこえて、ますます膨らむ。GPIF（年金基金）と日銀が株を買い占めて株価を釣り上げ、「景気がいい」と自作自演でご満悦。どちらも、株には手を出してはいけないはずだったのに、いつのまにか制限を外してしまった。これらの株が全部市場に放出されたら、株価はいくらに下落するのだろう？日銀もGPIFもいずれ保有株を処分しなければならない。そのときに何が起きるのかははきりしている。株の暴落だ。だから、売れない。売れないままで、下落が起きても、日銀は巨額債務超過になる…とっくに身動きができない状況に陥っている。「異次元の金融緩和」なんていうのは身動きできなくなって、追い込まれた結果である。日銀黒田総裁はお手上げ状態、マイナス金利からの脱出も、買い入れた株式の放出も、スケジュールすら示すことが出来ぬ。
グリム童話に「ハーメルンの笛吹き男」というのがあった。1284年に130人の子どもたちが忽然といなくなった事件をもとにグリム兄弟によってつくられたお話。
日本中の大人たちが、ハーメルンの笛吹き男の笛に踊らされて、崖から海へと次々に飛び込んでいく子どもたちのようなもの。あな、愚かし。
誰が笛を吹いているかって、あはは、いい加減に目を覚ましたらどうか。
根室市はだいじょうぶだ、ポリエチレン2層管取り換え工事がほとんど済んでいる。水道料金は東京都の2.5倍くらいだったかな。負担が大きくなることは避けられない、覚悟を決めてやるべし。
*#3806 四百年に一度の巨大地震でも水道は大丈夫な根室 Aug. 15, 2018
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2018-08-15
#3777 四百年に一度の巨大地震（78％）が来ても水道は大丈夫? July 4, 2018
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2018-07-04
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1970年代に車の所有が急速に増えたせいで、郊外へ新しい住宅地が次々に開発され、水道管は延伸していった。だから、1970年代に新規埋設された水道管が次々の50年を超えて老朽化し、メンテナンス困難になっている。正直にコストがどれほどかかるか地域住民に説明し、水道管の取り換えの範囲とコストとスケジュールを提案しなければいけない。
20年後か30年後か聴き洩らしたが、世界の人口の5人に4人は飲み水が手に入らない状況になるというから驚き桃の木山椒の木、あたりきしゃりきよ車引き、おっと合点承知の助、水源をめぐる熾烈な争いがグローバルな規模ではじまるよ。
北海道はニセコが外人観光客が増えてにぎわっており、不動産が外資に次々に買い占められている。水源地である安い原野や山林を買い占められたら、将来、水の供給はどうなるのか？手をこまねいていたら、飲み水の価格がガソリンよりも高くなる時代がまもなく来るというのが専門家のご意見のようだ。
雪まつりだ、東京オリンピックだと、イベントごとに浮かれて、肝心の水インフラは崩壊しつつあることに気が回らない。観光客が増えた、もっと増やそう、そのためのIR事業だと大騒ぎしている。まるでイソップ童話の「アリとキリギリス」だ。
わたしたち日本人は情緒に流されやすく長期戦略思考に弱点があるようで、自分たちの世代の利便を優先してたいへんなツケを子どもたちや孫たちに残すことになる、何とも愚かしいではないか。
地震・津波・噴火・台風と日本列島はリスクの大きい位置にある。そういう大規模自然災害の多い日本列島に54基の原発がある現実から目を逸（そ）らしてはいけないのだ。そして使用済み核燃料棒は行き場がないのに原発稼働をやめることすらできない。使用済み核燃料は野積みされても、地下に埋設処分されても、再処理されても地下水を大規模に汚染することになるだろう。
自然の恵みと自然の脅威はコインの裏と表の関係だ。
浮かれてばかりいないで、地に足をつけて、足元からしっかり固める必要がありはしないか。東京オリンピックに湯水のごとくお金を使い、そして約束したはずの財政再建などどこ吹く風、消費税増税は借金減らしに回すはずだったのに政府債務は1000兆円をとっくにこえて、ますます膨らむ。GPIF（年金基金）と日銀が株を買い占めて株価を釣り上げ、「景気がいい」と自作自演でご満悦。どちらも、株には手を出してはいけないはずだったのに、いつのまにか制限を外してしまった。これらの株が全部市場に放出されたら、株価はいくらに下落するのだろう？日銀もGPIFもいずれ保有株を処分しなければならない。そのときに何が起きるのかははきりしている。株の暴落だ。だから、売れない。売れないままで、下落が起きても、日銀は巨額債務超過になる…とっくに身動きができない状況に陥っている。「異次元の金融緩和」なんていうのは身動きできなくなって、追い込まれた結果である。日銀黒田総裁はお手上げ状態、マイナス金利からの脱出も、買い入れた株式の放出も、スケジュールすら示すことが出来ぬ。
グリム童話に「ハーメルンの笛吹き男」というのがあった。1284年に130人の子どもたちが忽然といなくなった事件をもとにグリム兄弟によってつくられたお話。
日本中の大人たちが、ハーメルンの笛吹き男の笛に踊らされて、崖から海へと次々に飛び込んでいく子どもたちのようなもの。あな、愚かし。
誰が笛を吹いているかって、あはは、いい加減に目を覚ましたらどうか。
根室市はだいじょうぶだ、ポリエチレン2層管取り換え工事がほとんど済んでいる。水道料金は東京都の2.5倍くらいだったかな。負担が大きくなることは避けられない、覚悟を決めてやるべし。
*#3806 四百年に一度の巨大地震でも水道は大丈夫な根室 Aug. 15, 2018
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#3777 四百年に一度の巨大地震（78％）が来ても水道は大丈夫? July 4, 2018
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2020-02-06 12:13
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