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#4874 市立図書館へ:本の処分 Nov. 11, 2022 [C2. 引っ越し作業記録]

 お昼少し前に根室市立図書館へ本を運んできました。27-28cmの高さにそろえ、26個ありました。西洋経済史講座、大塚久雄著作集、正法眼蔵など、全巻揃ったものもあります。
 これで全部で61個、まだすこしでそうですが、岩波講座『哲学』全18巻は迷っています。古本市で売れないと廃棄処分になるので、全巻揃っていて書き込みもしていない本が捨てられるのは胸が痛みます。根室の高校生に手に取ってもらいたい本です。高校の科目に哲学がないので、「哲学って何?」という生徒が現れたときに、身近に本があると便利です。哲学を少し学んだら、国語授業の現代文の読解の浅い読みとさようならできます。一つしか解釈の余地がないというのはほとんどありえない話ですから。違った視点から2通りの読みを書けというような出題があってもいい。
 じつは高校一年生の時に、現代国語が一番嫌いでした。定年間近の先生が一方的な読みを押し付けるだけの授業でしたので。先生の解釈を暗記して書けば100点、自分の意見を書けばその部分はゼロですが、わたしは強情で、思っていないことは書けませんから、一度もN先生の意見を書かなかった。都合の悪いことにその先生が担任でした、嫌われましたね、国語だけ評価50でした。2年の時にFクラスからGクラスへ出されました。(笑) 
 2年の担任が言ってました、「お前何やったんだ、お前はうちのクラスではなくて、F組で動かないルールになっている」、根室高校では古株だった先生がそう言ってました。3年次ではクラス替えはないので、卒業までしっかり見てくれました。ありがたい先生だった、冨岡良夫先生。次々に転移する癌と戦いながら、東京での根室高校同期会によく出席してくれてました。亡くなって、もう7年くらいたちます。

 市倉宏祐(専修大学教授哲学)『特攻の記録 縁路面に座って』を司書の女性に図書館に置いてもらうようにお願いしてきました。遺稿集を同期の伊吹克己教授(哲学)が編集したものです。本を選ぶ会議にかけてくれるそうです。期待しています。
 元特攻兵の哲学者が書き残した唯一の記録です。根室高校の教員だった柏原栄先生(西浜町にお住まい)は終戦直前に予科練に合格して、土浦航空隊へ行く予定でしたが、敗戦となり、行く必要がなくなりました。市倉先生は土浦航空隊で、少年兵に操縦を教えていましたから、終戦がもう3か月遅かったら柏原栄先生は市倉先生に操縦訓練を受けて、特攻出撃していたかもしれません。柏原先生には光洋中で2年生の時に歴史を習っただけですが、大事な先生のお一人です。わたしたちが光洋中へ卒業するときに、一緒に根室高校へ転任しました。そういえば、元は花咲小学校の先生でしたが、わたしたちが光洋中学校へ入学すると、いました。だから、ずっと一緒でした。郷土史研究会に山田先生とともに生徒会顧問でもありましたので、2年生4月から、丸刈りの校則改正を言い出して手続き通りにやったときには、職員室側では味方してくれたのではないかと思います。首尾よく事が運んだのは応援してくれた副会長の先輩二人と職員会議で味方してくれた数人の先生たちのお陰です。

 市倉先生の遺稿は、全文弊ブログに転載してありますので、ぜひお読みください。なお、転載は編集委員会代表の伊吹克己(専修大学文学部哲学科教授)さんから、元データをもらって掲載しています。


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