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#4768 2次試験対策のために化学基礎の勉強を始めたい:高1の生徒からの相談 June 14, 2022 [60. 進路(進学・就職)]

 具体的な方がわかりやすいだろうから、たとえばということで具体例を挙げてみる。
 北大薬学部を受験すると假定する。共通テストのほかに個別試験(2次試験)がある。科目は数学3教科と理科2教科、英語である。
 数学重点と物理重点、化学重点で理科科目の選択が異なることに注意。
 数学は数ⅠA、数ⅡB、数ⅢCの必須3教科。理科は化学と生物を選択、そして必須科目の英語だ。
 数学重点、物理重点、化学重点共通に数Ⅲは必須科目。
 化学重点を選択すると假定して、「化学に不安があるので高校1年の時から「化学基礎」の勉強をしておきたい」という場合にどうするか?
 ユーチューブ動画で化学基礎を選んだらいい。「高校化学基礎ユーチューブ動画」で検索したらたくさん出てくるので、その中から自分にあったものを選べばいい。

 昨夜、5本ほど見た中の一つに、pHの計算解説が出ていた。pHの計算の解説には常用対数が使われているので、数Ⅱの指数と対数の計算のところだけは学習しておく必要がある。

 動画とは別のサイトから引用します。化学ではなくて数学のサイトです。
(式の展開が見にくいので、青字をクリックして元の画像で確認してください)
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例題:

0.01mol/L0.01mol/L の硫酸の pH を計算してみましょう。ただし、log10⁡2=0.3 とします。

解答:
硫酸の化学式は H2SO4 です。つまり、1つの H2SO4 に対して2つの H+ が対応します(硫酸は2価の強酸です)。よって、0.01mol/の硫酸の水素イオン濃度は 0.02mol/L です。

よって、pH は、
pH=log10 [H+]
=log10 0.02
=log10 (2×10^2)
=2log10 2
=1.7
pH

となります。

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 指数計算は30分もあればすぐにマスターできるし、対数は計算だけなら2時間も計算練習したら、化学基礎で必要な範囲はマスターできる。化学現象の中に厳密な数学的な関係が潜んでいることを知るのはいいことだ。抽象的な計算が自然現象とそのっまつながるのは物理現象にも共通である。数Ⅲの微分積分の計算に習熟しておけば、物理学を学のに、こうした数式を利用しながら理解を深めることができる。これら二つの種類の自然現象は数学のパートナーで、数学を学ぶことがますますが愉しくなるだろう。
 1年生の時に暇を見つけて、化学基礎の教科書を見ながら、教科書の章の並んでいる順番に動画を見ていって、問題集で練習問題をコツコツやったおくことだ。2年生になって化学基礎の授業を受けるころには、授業がすらすら理解できるほどの知識と計算力を手にしているだろう。

 数学があまり得意でない人は、数ⅢCも動画の解説を見ていまから予習しておいたらいい。根室高校の数Ⅲ授業はペースがとっても速い。11月ごろには教科書全部を終了している。そういうスケジュールでなければ受験に間に合わないからだが、1・2年生の数学に比べて1.5倍速だと思っておいた方がいい。だから、受業がスタートする前に、動画で解説を見てある程度の知識を獲得し、計算に習熟しておく必要がある。どんなにハイペースだって、しっかり予習してあればついていける。備えのある生徒だけが現役合格できる。
 今年の1年生には北大現役合格できそうな潜在的な学力をもった生徒が4人いる。わたしが確認できただけだからもう1-2人いるかもしれない。
 根室高校の先生たち上手に育ててください。北大現役4人合格なんておそらく根室高校の記録にありません。昭和44年卒業の生徒が現役と浪人併せて7人合格したと聞いたことがあるだけ。そのときには東京で学生していたので詳しい話は知りません。隣に住んでいた老舗の時計屋の長男が法学部に現役合格してました。もう一人浪人で合格したK君を知ってます。たぶん、石垣根室市長の同期でしょう。

<プログラミング機能付きの関数電卓のススメ>
 手計算に慣れたら、プログラム可能な関数電卓を利用するのがいい。米国では高校の数学や物理や化学の授業にプログラム可能な関数電卓を使用しています。大学受験も持ち込みOKです。
 わたしが、今使っているHP43cとHP35sの写真を貼り付けておきます。HP43cは1984年に購入しましたソフトも込みで50000円ほどしました。HP35sは10年ほど前になるかな、1万円前後です。最初にプログラミングを覚えたのはHP67です、1978年、11万円。2台目はプリンター付きのHP-97で22万円でした。産業用エレクトロニクスの輸入商社のオーナー社長の関周さんが、入社1か月目に経営改革用経営分析モデルを作るために毎日電卓をたたき続けているのを見かねて、米国出張のお土産に買ってくれました。400頁の英文マニュアルを2冊読んでプログラミングを1週間でマスターして、使ったら、1日かかる計算が30分ですむようになりました。うれしかった。その後、オフィスコンピュータのダイレクトアドレッシング言語COOLや汎用小型機のコンパイラー言語PROGRESSⅡを2年余りの間にマスターして仕事で使っていました。システム開発関係の専門書も30冊ほどは読んだし、国内トップレベルのSEと一緒に仕事させてもらって、そのスキルも「盗み」ました。(笑)
 アルゴリズムは一緒ですから、表現する言語が違うだけ。一つやれたら、プログラム言語は次々マスターできますよ。いいお手本を見て真似したらしい。C++は何にでも使えるのでちょっと大変かもしれません。コンパイラーはフリーです。いい時代です。
 逆ポーランド方式の扱いやすいプログラム言語ですから、この電卓からプログラミングをスタートするのがいいかもしれませんね。
 左側がHP35s、右側がHP43cです。HP43cはもう38年も使っています。

DSCN6555s.jpg

 HP社の計算機は元々機器制御用の高性能パソコンをベースにしてBASICよりももっと簡便な言語で利用できるっ用に仕様を切り詰めたものなのです。だから、1978年に使い始めたHP-67は機器制御用のインターフェイス・バスがついていました。
 根室高校生が使っているHP社のパソコンと一緒のメーカですよ。わたしが6年間勤務した産業用エレクトロニクスの輸入商社関商事(後に社名変更してセキテクノトロン)の創業者はスタンフォード大卒でHP社の創業者であるヒュ-レットとパッカードと大学同期のお友達でした。戦後三井合同の財閥解体で、社員をたくさん首にした関さんは、自分が会社に残ることを潔しとせず、辞職してHP社の日本総代理店を創業しました。後に横河電機とHP社が合弁で会社を設立したので、合弁には参加せず、社員と営業権を譲渡して、独立系の産業用エレクトロニクス輸入商社として事業を拡張してます。わたしが中途採用されたときは2代目の関周さんが社長でした。慶応大学大学院経済学研究科卒で20歳くらい年上でしたね。


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