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#1659 原発の安全性を世界最高水準に高める:いままではそうではなかったの? Sep. 23, 2011 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 野田総理大臣は国連の原子力安全に関する首脳会合で「日本は、原発の安全性を世界最高水準に高める」と述べたが、歴代政府と原子力安全委員会、原子力安全保安院、東京電力は日本の原発の安全性は世界最高水準だと言い続けてきたのではなかったか?
 たしかに、建物の耐震技術においては日本の原発は世界最高水準の安全性を確保していたはずだが、震度6で東北太平洋沿岸の原発はすべて壊れて停止したことも事実である。日本列島は4枚の巨大な大陸プレートがぶつかりあったところにあるから、いつでもどこでも震度6クラスの直下型地震が起きる可能性があるが、それにすら備えのできていないことがハッキリしたのだ。
 福島第一原発事故が教えてくれたのは、東京電力自身とそれとグルの関係諸機関がいくら世界最高水準の安全性を確保しているといってもまるで当てにはならぬということだ。事故が起きた後に、あそこにも見落としがあった、ここにも見落としがあったと言訳されても、原発事故は取り返しがつかないのである。原発周辺に住む人々は家を失い、職を失い、ふるさとを追われた。そして子どもたちに白血病や癌が多発しないかこれから心配し続けることになる。

*「首相 国連で原発の安全性向上訴え9月22日NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110922/k10015795081000.html


 野田佳彦総理大臣は財務大臣のときに事業仕分けでカットされた朝霞公務員宿舎建設にゴーサインを出したといま批判されている。財務大臣に就任以来声高に増税を言い募っているのも財務官僚の操縦どうりだ。
 自分の考えや政策がこの人にはあるのだろうか、政治主導が聞いてあきれる。実態は見事な官僚主導ではないか。

 松下政経塾1期生だから、男が仕事をしている20代後半あるいは30代に「ごっこ」をしていた。その後も毎日駅前で街頭演説に明け暮れたから、演説は上手になっても仕事ができないのは至極当然のことかも知れぬ。ならば、仕事は官僚に任せっぱなしにして総理大臣という名の神輿に座るのみ、政治家としてなんと情けないことよ。次々と総理大臣が変わるがちっとも変わった気がしないと多くの国民が思っているに違いない。口先ばかり達者で、みんな仕事ができないのだ。

 チェルノブイリ原発事故のときのソ連のゴルバチョフ書記長は迅速かつ大規模に人員を投入し、7ヵ月の短期間に事故処理を収束させ、多大な人的損害を出し広島型原爆の10倍と言われた二次爆発を防いだ。福島第一原発事故ではセシウム換算で広島型原爆の29倍の放射性セシウムが放出されたという。
 国のトップにある者が仕事ができないと事故は拡大しそして事故処理が長引き、災厄は大きくなる。#1658「チェルノブイリの真実」で採り上げた。

 「日本は、原発の安全性を世界最高水準に高める」という発言は抽象的であるが、何をもって世界最高水準なのかが語られることは今後もないだろう。仕事ができない者は常に抽象論や一般論でお茶を濁し、具体的な目標やスケジュールを語ることがない。

 世界最高水準の安全性というなら国会議事堂を福島第一原発敷地内に建設し、議員宿舎も建てて1年の半分くらいは国会議員はそこで国政を論じたらいい。

 前任者の菅直人氏も8月5日に同じようなことを言っている。仕事のできない者同士いうことはよく似てしまうものらしい。

*「原発輸出 「世界最高水準の安全性を有するものを提供していくべき」答弁書」産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110805/plc11080510570012-n1.htm


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