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#1660 メタモルフォーゼ Sep. 23, 2011 [62. 授業風景]

 いつも二列目に座っていた生徒が最前列に座るようになった。二列目にいたときには巡回して質問を拾わないといけなかった。消極的な授業態度の生徒だった。
 ところが、最前列に座るようになってから数学の質問がよく出るようになった。ニコニコ微笑みながら気軽に質問をぶつけてくる。力がついてくるのが手に取るようにわかった。

 二学期の中間テストの結果が出た。15点ほど上がってはいたが私は30点は上がるものと期待していた。実力は確かについてきているが点数にならなかった。驚いたのはこのあとである。「くやしい!」とその生徒が言ったのである。そして顔を上げて「先生、この次もっとたくさん点数上げてみせるから」と宣言した。本当に悔しかったのだろう、変わった、と思った。
 次の期末テストが楽しみである。

 みんながこうはいかない。相変わらず手こずっている生徒も数名いる。いつかは変えてやるぞと考えている生徒、変わるのをじっと待たなければいけない生徒、いま無理やりにでも変えなければならない生徒とさまざまである。
 生活習慣やしつけに問題のある生徒がむずかしい。時間も手間もたっぷりかけなければ変えることができない。だれか人を変える魔法を知らないか?いやいやそんな便利なものがあったら危ない。
教育は便利な方法のない手間のかかるものだ手間を惜しんではいけない。その手間が体力的に無理と判断したら廃業と決めている。ある意味、仕事は真剣勝負。


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