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じっと待つことも教育 (高校は夏休み終了) [57. 塾長の教育論]

        芽を出すのを待つことも教育の要諦

 根室高校と根室西高校は夏休みが終わり、今日(8月19日)から授業が始まる。2期制だから前期の後半期間ということになるのだろう。

 西高校1年生が5月から数学の授業に来ている。根高よりも速いペースで数Ⅰを終わり、夏休みから数Aを始めた。数学は得意だが、数Aにはてこずっているし、使っている問題集も結構難しい。甘くはないが、きつい坂を一つずつ上っており、努力のできる生徒だと思う。
(西高校では今年の春に学校推薦で奨学金をゲットして札幌の専門学校へ進学したプログラマー志望の女生徒がいる。神経が太そうで情報関係業界に就職してもうつ病になる心配はまったくない生徒だ。彼女は仲間数人を誘ってよく勉強していた。自主的な勉強クラブだったのかな?)。
 英語が嫌いで、英語の勉強はするつもりがないように見えたし、本人もそう言っていた。だから数学単科の授業を受けている。しかし本音が違う場合もあるので要注意だ。
 一生懸命勉強して進学する気はあっても、英語の勉強を避けていては難しい。選択肢を広げるには英語の勉強をせざるを得ない。英語は嫌だと言いながらも、本当はやる必要を感じている。わからないからやる気が失せているだけで、本当はしなければならないと半分大人になった自分の心が語りかける。
 ようやくその辺りのことを話せる関係になってきた。来週から個人レッスンで2回、英語の授業をしてみようと提案したら、すんなり受け入れた。

 1対1の授業だ。やるとしたら半年は1対1で基礎固めの必要がある。まず、文例を500ほど暗記してもらおうと思っている。適当な教材も見つけてある。付属のCDの音を聞いて、書いてみる。それを毎日繰り返し習慣化してしまう。文法的な説明はこのテキストの文例を使ってある程度解説する。
 このテキストの文例が書けて、口に出せるようになったら、語学研修所で使う初級レベルの教材や受験問題集を試してみたい。
 ステップバイステップで生徒と一緒にゆっくり歩こうと思う。そしてどこかで"break through"が起きるのを待つ。教育に「待つこと」はもっとも大切なことかもしれない。

 ところで、もう一人頑張っている生徒の報告をしておこう。根室高校事務情報科の1年生がそろそろTAC出版の『日商2級工業簿記合格テキスト』を終わる。続いて問題集の『日商2級工業簿記トレーニング』にチャレンジだ。一月半かける予定だ。商業簿記2級は『テキスト』『トレーニング』ともに修了しているので、10月からは『日商2級過去問題集』をやることになる。どうやらぎりぎり11月の日商簿記検定2級を受験できそうだ。これで11月は4人が受験することになる。
「先生、もう『トレーニング』注文していいですか?」と先週聞くので、
「ああ、もう終わりだな、注文しておけ」と返事した。
1日8時間を超える勉強を夏休みの半分はしたようだ。この夏の課題は1週間以上8時間を超える勉強時間を確保することだった。高校卒業して税理士試験や公認会計士2次試験の勉強を始めたら、1年間は一日8時間を超える勉強を継続することが合格への近道だ。その土台ができればいい。もう一度冬休みで追体験すれば、身体と頭が8時間の勉強に耐えられるように変わっているだろう。
 この夏休みはよくやった。自分の人生は自分の力で切り拓け。塾教師として可能な応援はする。一人ではできなくても、俺と二人三脚ならできることがある。

  2,008年8月19日   ebisu-blog#262 
  総閲覧数: 27,644/267days (8月19日8時25分)

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