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#5155 プレ・スタディ⇒シャドーイング Feb.3, 2024 [49.1 英語音読トレーニング]

 昨年10月からNHKラジオ英会話を利用して音読トレーニングを始めました。
 最近は慣れてきて、月~木はその日の英会話本文を40回音読しています。金・土・日はその週の4回分の本文をそれぞれ10回ずつ速度を120~130%(144~156 words/min)、そして金曜日の英作文2題を20回読みます。
  コクヨの数取器(カウンター)で数えています。すでに本文の音読を2230回やってます。
 (平均80語の会話文を延べ2230回読んだということです)
 会話文は語彙数が少ないので、小説の朗読に比べるとずっと楽です。

 これとは別に、1/13からアガサ・クリスティの"AND THEN THERE WERE NONE(そして誰もいなくなった)"の音読トレーニングも随時やっています。語彙は会話文とは比較にならぬほど多い。こちらの音読速度は173 words/minですから、早口過ぎて真似できないので、2段階で音読しています。75% 130 words/minに落として30回音読、次に90% 156 words/minで10~20回音読します。こちらの音読回数と行数、ページ数はEXCELで記録しています。いま14ページです。
 今週、節単位(2ページ、約400語)で音読を試したら、難易度高すぎで進めなくなりました。100~200語くらいに分けてやった方がスムーズです。

 ここまでやってきて、いくつか分かったことがあります。
 『そして誰もいなくなった』のほうはプレ・スタディを十分しておいた方がいいということに気がつきました。音読トレーニングを50回したあとでも、英語を聞いてスムーズに意味が入って来ません。翻訳してしまうんです。
 だから、10回聴き直してみました。プレ・スタディでもポスト・スタディでも、どちらでもいいのですが、聴くことに神経を集中したトレーニングが必要なことがわかりました。音読と同じ回数ぐらい聴くことに集中して、英語のままで意味をつかむトレーニングが必要なようです。結構楽しい。オリジナルの速度で聴いています。
 それにしても、173 words/minというのは名人芸です、じつに丁寧にそして綺麗に読んでいます。

 プレ・スタディの方がいいですね。内容がよくわかって音読できますから。

 でも、ポスト・スタディの方がいいこともあります。音読することで、意味がカタマリでとらえやすくなりますから。
 p.13に次のような文が出てきます。

  Barger was rather good at nosing people like that out.
 「アナグマのやつはそう言うのを嗅ぎだすのがうまい」

 太字の部分が句動詞「(鼻で)嗅ぎだす・探り当てる」であることが読んだ瞬間にわかりました、それくらい巧い読み方してくれます。that outは「ザラウト」とリエゾンしてます。
 代名詞が来ると「at nosing+代名詞+ADV(副詞)」の順ですが、ここでは目的語が「people like that」ですから、「at nosing+people like that+out」のように中に挟んでもいいし、「at nosing out people like that」のようにoutの後にも置いても、どちらでもいいのです。アガサは間に挟んだ方がリズムがいいと思ったのでしょう。

*Phrasal verbs are either separable or nonseparable. Unfortunately, there is no rule that will help you to look at a phrasal verb and always know whether it is separable or nonseparable...."The ultimate PHRASAL VERB Book" page 1より
(句動詞は分離型か非分離型のいずれか。残念なことに、分離型か非分離型かを見分け、いずれであるかを知るのに役に立つ規則はないのです)
 手元にあるのは1999年の初版ですが、現在は第3版が出ていますので、そちらを貼り付けておきます。

 ナレーションが速いので、nosing以下が一塊になって読まれているので、意味がすっと入ってきます。
 「アナグマはかなり上手だ」と書いて、そのあとに「説明ルール:説明は後ろに置く」で、説明語句「そういう人々を嗅ぎ分けるという点において」が続いています。
 「説明ルール」を意識すると、リスニングの時にも英文の意味がすっと入ってきます。大西先生は二つの語順ルールで英文を説明しています。「指定ルール:指定は前に置く」と「説明ルール:説明は後ろに置く」です。これは英作文の時にもリスニングの時にもスピーキングの時にも強力な武器です。長い文を書くのも読んで理解するのもずっと楽になりました。生成文法でやるよりも、ずっと速度が大きいのです。

 こういうのは目で見ているよりも、優れた読み手が上手に読むのを聞いた方が意味がとりやすいように感じます。

 試行錯誤ですね、プレ・スタディがいいのかポスト・スタディがいいのか、それとも両方やった方がいいのか、しばらくやってみて、観察結果をアップします。

<余談-1:語彙レベルと朗読の技>
 アガサ・クリスティの小説"AND THEN THERE WERE NONE"の朗読を担当しているのはDan Stevensというい俳優です。
 この小説はセファールB2レベルです。
 This book is Level 4 in the Collins ELT Readers series. Level4 is equivalent to CEFR level B2 with a word count of 20,000 – 26,000 words.

 このテクストは英検なら準1級レベルだそうですが、朗読はまったく別の技です。この小説の語彙レベルは2~2.6万語のようですね。きれいに読んでくれているので聞き取れても、同じスピード(173 words/min
)でとても朗読できません。わたしにとってはいまのところ早口言葉の練習のように感じます。(笑)
 文学作品はほとんど読んだ経験がなかったので、こちらの領域の語彙の不足を感じます。大衆小説のシドニー・シェルダンの作品の方が語彙数が少なくてずっと読みやすい。
 経済学と会計学は学生時代から英語の専門書を読んでいるので専門用語になれています。興味があってチョムスキーを中心に言語学関係の専門書を英文で数冊読みました。仕事でエレクトロニクスやシステム・エンジニアリング、医療関係の専門雑誌や専門書も、仕事で最先端情報を知る必要があったので、読み慣れています。語彙数は5万くらいありそうです。それでも文学作品の語彙はまるで貧弱です。小説を読みながら増やすのが愉しくていい。
 いろんな分野の専門書を読むことから英語になら親しんできた、そんな経緯(いきさつ)があるので、わたしの英語の語彙はとても偏っています。いま文学作品にいそしんで語彙バランスの修正中というところでしょうか。
 人とは反対方向から、必要に応じて英語に触れてきたということになります。


<余談-2:ofが/ə/になるケース >
 1/31のNHKラジオ英会話「Lesson 198」から文例を拾います。
 Speaking of losing one's appitiet, Now I'm worried about somthing.
「スピーキング・・ルーズイング...」
 /ə/の部分は 軽く速くなります。「オブ」と読んだらおいて行かれます。4か月分のNHKラジオ英会話に出てくる英文を読んできましたが、音の変化のルールがすこしずつ耳になじんできました。最近は2倍速でも聞き取れます。
自分で読める速度の1.5倍くらいまでなら、何とか聞き取れるようになってきました。



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 わたしが聴いているのはCD5枚組のもので、録音時間は6時間です。
 わたしのもっているものはISBNを入力しても出てきませんので、別のオーディブル版を紹介します。こちらは"The Secret Adversary"と"And then there were none"の2小説がセットになっているので、録音時間が13時間40分です。3150円です。
 別のナレータのもの2000円がありました。



The Secret Adversary & And Then There Were None: Two Bestselling Agatha Christie Novels in One Great Audiobook Audible版 – 完全版

And Then There Were None Audible版 – 完全版

Amazon.co.jp: And Then There Were None: Level 4 – upper- intermediate (B2) (Audible Audio Edition): Agatha Christie, Roger May, HarperCollins Publishers Limited: 洋書


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  • 作者: Hart, Carl W.
  • 出版社/メーカー: Barrons Educational Series
  • 発売日: 2017/02/01
  • メディア: ペーパーバック

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