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#4643 選挙戦略のない立憲民主の一方的な敗け Nov. 1, 2021 [8. 時事評論]

 昨日(10/31)の衆議院議員選挙の結果は一夜明けて次のようになっている。
 自民党    261
 立憲民主党    96
 公明党      32
 維新の会     41
 国民民主党  11
 れいわ新選組  3
 社民党     1
 無所属     10


 投票率は55.98%、前回選挙よりも+2.3%。

 自民党は書類改ざん、百回を超える首相の虚偽答弁、モリ・カケ・桜、収賄などやりたい放題でも絶対過半数を単独で獲得した。これだけでたらめをしつくしても、減ったのはたったの15議席である。
 そういう中で立憲民主党は議席を減らしたのである。自民党が15議席失ったのに野党第一党の立憲民主党は議席を増やすどころか13議席も失った。
 最大野党の立憲民主党は前回選挙のデータをもとに野党共闘で候補者を一本化すれば勝てると、「足し算だけ」の選挙戦術しか思い浮かばなかった。
 政権を取り戻すために必要なのは無党派層を投票所に向かわせることだ、わかり切ったことではないか。その一点に絞って選挙戦略が練られなければならない。
 そのために必要な条件は枝野氏と蓮舫氏が党代表と代表代行の座を自ら降りることだった。
 
 福島第一原発事故の時に枝野氏は「ただちに健康に被害があるわけではない」と何度も叫んだ。その結果、被災地に子どもたちが置き去りになり、小児甲状腺癌が多発してしまった。この人は危機になったときにパニックとなり思考停止してしまう。「ただちに...健康被害があるわけではない」と弁護士特有の逃げ口上を織り込んでいる。「1か月もそこにいたら、健康被害がある」と後から言い訳できるからだ。そこに枝野という男のあざとさを見てしまった。
 蓮舫代表代行は、権力をつかんだとたんに居丈高に歳出カットを叫んだ。スーパーコンピュータでは「2番じゃダメなんですか?」なんて発言をしている。子どもが権力という面白いおもちゃを手にしたかのようだった。政権をとったときに「実ほど首を垂れる稲穂かな」だったら、まるで違った展開になっただろう。

 この二人は変わりようがない。この二人が代表と代表代行の椅子に座っていたら、無党派層が動くわけがない。古臭いのである。旧態依然、看板は変わっても中身はなんにも変わっていない。それが、この二人の党代表と代表代行に象徴的に現れてしまった。

 枝野氏だけではない、ピンチになったときに、旧民主党の幹部連中はパニックになり、正常な思考回路を失う傾向がある。中国の「漁船」が海保の巡視艇に体当たりした事件のときには、事後に細野氏が中国へ謝罪に出向いている。いま細野氏二階派に所属し、自民党入りを懇願している。京大卒で松下政経塾の出身者だ。
 ついでに書くが、松下政経塾の出身者が旧民主党には多かった。同期が大きな組織の中で、管理職の経験を積んでいる重要な時期に、松下政経塾で「お勉強ごっこ」に励んでいたから、管理職としての経験知がない。それが口だけ達者で戦略思考のできない人材が幹部に集まった原因ではないのか。

 野田代表は早大卒で松下政経塾の1期生である、消費税増税凍結の公約を翻して増税に踏み切った。
 無党派層はどう思ったか?
 旧民主党の幹部の面々は信用できないと判断するのはモノの道理である。

 健全な保守主義を実現するためには、健全な野党の存在が不可欠だ。
 12期連続当選していた自民党幹事長の甘利氏は小選挙区で落選した。幹事長の落選は初めてである。収賄して「睡眠障害」と称して入院、逃げ回った甘利氏に選挙民はノーと突き付けた。存在感の薄かった派閥の領袖の石原伸晃氏も落選。
 健全な判断力をもった選挙民は一定数いるのである。立憲民主党はそろそろ目を覚ませ。
 

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