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#4025 日露首脳会談6/29:「元島民落胆深く」 Jul. 1, 2019  [21. 北方領土]

  6/30北海道新聞28面のタイトルは次のようになっている。

 領土「足がかり見えぬ」
  日ロ会談 元島民、落胆深く

 関係者のコメントを北海道新聞から引用する。
 ①千島歯舞居住者連盟根室支部長宮谷内亮一さん76歳

今回の会談で何か足がかりがあってほしいと思っていたが、まったく見えない。進展がなく残念だ」
「戦後74年、領土問題は置き去りにされてきた。ほんとうに悔しい。そろそろ現実的な対応をしてほしい
 ②千島歯舞居住者連盟副理事長河田弘登志さん84歳
この状況(元島民の平均年齢84歳)を見れば、一日も早く解決してほしいというのがわたしたちの偽らざる願いだ。首相も肝に銘じてほしい
 ③択捉島出身で札幌の岩崎忠明さん85歳
交渉はずっとロシアペースだ
道がなかったり、ロシア側が訪問を認めなかったりする墓地もある。墓参できる墓地が増えなければ、航空機を使えても意味はない
 ④石垣根室市長
一定の進展を見た
ごみの減容対策は根室市が主体的に担わなければいけない。(四島に対し)分別や減容の指導もできる。できることから一つずつ積み重ねることが領土問題の解決につながる

 元島民と根室市長のコメントには温度差が大きい。元島民の返還運動団体である千島連盟は市長と一緒にやっていけるのかね?


<六月末日:日めくりカレンダーの金言>
 努力なくば、安楽もなく、休息もなし
SSCN2895.JPG

<北方領土返還戦略の作り方>
 北方領土返還運動を担う千島歯舞居住者連盟も手詰まりである、なぜかというと具体的な返還戦略がないからで、どうやれば北方領土の返還が行われるのか自分たちの頭で考えてこなかった。政府にただお願いしてきただけ、そしてビザなし交流や墓参を政府予算丸抱えでやってきたことを反省すべきだ。自分たちの問題しか視野に入っていないことも運動が広がらない原因の一つである。領土問題は北方領土だけではない、尖閣列島も竹島もある。引揚者は北方領土からだけではない、樺太からも満州からも朝鮮からもパラオなど南の島々からも、土地や家屋ややっていた事業、財産すべて失い命懸けで引き揚げてきた人たちが他にもたくさんいる。国民に共感をもってもらいたいなら、こういう人々にも共感があってしかるべきだろう。
 一度、内部で議論してみたらいい。思いつくままいろんな事項を列挙して、整理すればいい。KJ法*やワークデザイン法*を利用して分析し、そういう作業をベースにしてPERTチャート*にイベントを並べて具体的な北方領土返還戦略をたてたらいい。仕事は段取り八分、やり方次第である。方法論を間違えているから70年間ロスしてしまった。

 もちつもたれつの関係を解消する時期に来ているのではないか。このまま「お願い」運動をしても進展はない、千島歯舞居住者連盟の二人もそう言っている。具体的な領土返還論、返還戦略を自分たちで真摯に議論して、公表したらいい。政府の外交政策と真っ向から衝突するよ、そういう覚悟がないなら現状維持、「お願い」返還運動で満足するしかない。他人任せにしていたからこういうことになる。
 弊ブログ#195を参考にしてもらいたい。そしてわたしの案を鼻で笑えるような具体的なシナリオを考えだして公表したらいい。返還運動を政府任せにしてはいけない、どうしてほしいか各人がそれぞれ考え抜いて、具体案をまとめ上げて表明したらいいのである。

*KJ法:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/KJ

*ワークデザイン法:日本創造学会
http://www.japancreativity.jp/category/work-design.html

*PERT chart:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/Program_Evaluation_and_Review_Technique



*#2054 マーガレット・サッチャーと領土問題(3) : Aug.16, 2012

#2053 マーガレット・サッチャーと領土問題(2) : 北方領土・竹島・尖閣列島 Aug. 14, 2012

#1892 映画「マーガレット・サッチャー」と北方領土 Apr. 6, 2012

#195 すこし過激な北方領土返還論:MIRV開発・組み立て・配備・解体ショー



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#4024 気温14度:鳥の囀る原野を走る Jun. 30, 2019 [85.サイクリング]

 朝は昨夜の雨で道路がぬれていた。お昼近くになって道路が乾いてきたので、サイクリングに出かける。原野はホーホケキョ、ジージー、チチチチといろんな鳥が鳴いている。家にいてもカッコーカッコーと聞こえてくる季節になった。
 2時の気温15.4度、風速4.7m/m、湿度79%

 サイクリングにはちょうどよい気温だ。Cコース22㎞を走った。

SSCN2756.JPG 
 緑の線を左折してオホーツク海へ出る2200mの直線は、時速32-36㎞で走り抜け、最後の下り坂では時速55㎞まで出たところで速度ダウン。転倒したら大けがになる。

 Cコースは根室高校前(緑色の左下の端点)を走り、左に折れてオホーツク海へ向かい、海岸沿い(青色)を走り、右折して原野へ戻り、青色と緑色の合流点を直進して最東端のゴルフ場の前を通り太平洋へ出る。そこから太平洋沿いに5㎞走ると根室高校正門前にでる。

①道端は白い花が一杯咲いている
 根室高校前から4300m地点、オホーツク海へ出てから580m地点
SSCN2882.JPG

②ピンクのぼんぼりの花、レンズは西側を向いている。野の花は強いね。
 上の写真と同じ場所
SSCN2883.JPG

③国後島は見えない、レンズは北の方角を向いている。プーチンと安倍総理の会談があったが、まったく進展なし。送信によれば千島歯舞連盟の根室支部長宮谷内さんと副理事長の河田さんは怒っていた。石垣根室市長のみ、日露共同経済活動構想で進展があったとコメント。二島返還も難航して共同経済活動へ先祖返り。返還運動団体と根室市長はお別れの時が来ている。
SSCN2884.JPG


④まるでサイクリング専用道路だ、信号はないし、車も見えぬ。
SSCN2885.JPG

⑤船着き場
 オホーツク海のでてから1640m地点。奥の方まで歩いて写真を数枚撮る。
SSCN2886.JPG

⑥海水はきれいだ
 一眼レフなら偏向フィルターで水面の乱反射を消すことができるが…肉眼では海底の小石がはっきり見えている。あ、サイクリング用のサングラスをレンズの前にかざしてとれば偏向フィルター代わりになることに気がついた。今度試してみよう。
SSCN2887.JPG

⑦これはちょっとまし、水底が見える
SSCN2888.JPG

⑧水底が写った。角度のせいだろう。太陽は右側からだから、反射がない。コンデジでもこういう撮り方をすれば水面の乱反射がなくなる。
SSCN2889.JPG

⑨牛
 根室高校前から8000m付近、オホーツク海から原野へ右折して200mほど坂を上ってきたところ。50頭はいたな。
SSCN2890.JPG

⑩風車
 奥の方に風力発電施設が2基見えている。左側の方の風車は羽が折れているように見える。
SSCN2891.JPG

⑪車の影もない
 原野の中は信号もないし、車も滅多に通らないので、安全に走れます。
SSCN2892.JPG

 日本最東端のゴルフ場は、天気が良くなったのでたくさん人が出てました。いいスコア出たかな?
 ゴルフ場から右折して太平洋沿いの道路を走りますが、いきなり友知の下り坂です。ここも安全のために時速は55㎞まで。坂を下りきるとそこから海沿いの平地走行になります。時速32-36㎞で根室高校手前の登り坂まで軽快に飛ばしました。脚が慣れて来たようです。自衛隊分屯地周回コースも一回り。

 昨年の記録を見ると6月末までにロードバイクで391km走っています、今年はまだ221kmです。6割ですね。昨年ほど無理が利かないということ。
 ロードバイク 累計走行距離5043km


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#4023 時間配分の見直し Jun. 29, 2019 [ゆらゆらゆ~らり]

<最終更新情報>
6/30朝 「余談」の条を追記

 土曜日(6/29)だが、高校生は朝から進研模試を受験している。根室高校は7/14・15の学校祭に向けて先週金曜日から準備期間に入っているが、昨日は模試の前日なので高1と高2の生徒が塾へ来て勉強しており、「満員御礼」状態だった。学校祭の準備で勉強時間が取れないことに不安を感じているからだろう、前日なのにまだ過去問をやり終えていない生徒が多い。焦るわな。
 出し物を決めてパフォーマンスのダンスの練習に入っているクラスが多い。衣装のデザインと材料集め縫製作業もはじまる。身体につける小物(ウサギの耳)の制作もしていた。お店の食券を作っている生徒もいた。みんなそれぞれ自分の担当の分を頑張っている、1年生の数英の平均点が20点(百点満点)を切らないことを祈りたい。

 ところで、弊ブログは6/21日に#4022をアップしてから、お休みしてました。じつはFBで遊んでました。FB上でエンジニアのSさんが読んだ本から引用転載してくれるので、そこから議論がはじまります。Sさん多読家だから、片っ端から読んではメモ代わりにFBへ一部を引用転載してくれます。この数日間、自動車メーカー日産の経営について議論していました。じつは昨年から経営に関する議論で何度も日産が俎上に上がっていました。カルロス・ゴーン氏の評価についてSさんとわたしは意見が真っ向から対立していました。延々といろいろな引用や材料をもちだして議論していたのです。新たな材料が提示されたので同じ議論が再燃したわけです。ゲームのようなものです。欧米ではディベートというらしい。カルロスゴーンに肯定的な評価がSさん、否定的な評価、従業員を首にしない、含み資産を処分しない別の方法があったはずというのがebisuでした。日産の経営陣と労組の派閥抗争という負の歴史を抜きにしては日産の経営改革を語れないところに、二人の議論はようやくたどり着いたようです。
 不十分な材料から推論を重ねるとときに見当違いのところへ行ってしまいますが、Sさん、検索の名人で、話題になっていることがらに必要なサイトを上手に見つけて、具体的なデータを提示して推論ミスを修正してくれます。二人で議論しながら、真実に近づいていきますが、読まなければならないものも増えます。理系と文系分野という専門分野のまるっきり異なる二人が、一つのことで具体的に議論を煮詰めていくのは愉しい。
 以上がブログを1週間書かなかった言い訳です。愉しいとついのめりこみます。それもありますが、ブログを書くことになんとなく違和感があり中断していたというのが本当のところです。違和感の正体は生活時間の消費のしかたにあり、時間配分を変える必要を感じているのです。
 どういうペースになるのか皆目見当がつきませんが、ブログアップの頻度は数か月間落ちそうです。まだ配分の仕方については決めてませんが、ニーズに応じて自然に配分が変わるのでしょう。

 ある生徒が高校生になってから時間の使い方がとっても上手になりました。週に4回顔を合わせていると、わたしも時間の使い方を変えなければならないなと思います。教えているつもりが、すっかり学んでいました。それも生徒との言葉を超えたコミュニケーションの醍醐味です。言葉を換えていうと相互作用かな。授業というのはそういう意味でもインダラクティブ(双方向)なのです。相手の変化を観察して、好いところを見つけたら盗もうとね。(笑)

<余談:議論の作法>
 日本人は意見の対立する人との議論をするのが苦手です。感情的になる傾向があるからでしょう。Sさんは意見の対立する相手と感情的にならずに議論のできる人のようです。延々と同じスタンスで、カルロス・ゴーン氏の経営手法を擁護しています。昨年暮れに所得の有価証券不実記載事件が起きたあとでも、それはそれ、それ以前のカルロス・ゴーン氏の経営は問題がなかったし、全体としてみたら社員にもメリットがあったというものです。そういうところが愉快なんです。かれはディベートしてるんです。わたしは欧米流のディベートは詭弁を弄するものなので嫌いですが、かれの設定した土俵に乗って議論をしています。そのあたりは阿吽の呼吸です。
 ところが教育問題で最近ある先生と議論していて、キレました。数年間議論していますがかれのそういう一面を初めて見ました。理由のあることなので、「合理的にキレた」のでしょう。理由をはっきり書いてました。議論をするには論拠を挙げよ、具体的な事例を挙げよ、データを挙げよということでした。これらのどれもないのは反論ができないから、卑怯者だと。まもなく還暦のはずですが「青い」ですね、それも好いところです。こういう性格ですから、きっと出世では損してます。
 面白い人物でしょ、頑固なエンジニア、優れものの技術者で、技能の方も高い。スーパーコンピュータ京の空調設備を設計・施工管理をしたご本人です。理化学研究所の職員ですが、いくつか回り道をしていますから、苦労人です。他人の苦労もわかる人。もう数年さまざまな議論を続けていますから、お互いの手の内を知り尽くしてます、FB上だけですがいい友人です。数か月前に議論の環に参加してきたA大学の教授のKさん(工学)が、東京で三人でオフ会をやりたいと提案してました。異分野コミュニケーション、即時インタラクティブ、愉しいんです。議論のしかたの参考になるので、中高生や大学生に議論をオープンしてあげたいくらいです。(笑)

  高校生の学年トップの生徒には問題をやらせながら、そのときに議論のまな板に上がっている問題をかいつまんで話しています。Sさんがどういう方向から問題を取り上げ、ebisuが反証となる具体例を挙げてどういう反論を展開しているか、ずっとモニターしているわけです。この生徒はそれだけでディベートのトレーニングになっています、だから、弁の立つこと、高校の先生でかれと論理的な議論をして勝てる人はなかなかいないでしょうね。でも、詭弁を弄するようにはなってほしくありません。(笑)
 生徒全員一律という理不尽な宿題の出し方についてクレームを申し立て、学年担任と学年主任の先生たち五人に呼び出されて議論せざるをえなくなりました。ちゃんと敬語を使い言葉を選んで、自分の主張を通しています。この生徒はわたしと話す(雑談ですら)ときでも言葉を崩しません、大人に対する言葉を使い分けています。わたしにはいつものことですが、議論をした先生たちの驚く様子が目に浮かびます。高校生の弁ではありません。その様子は弊ブログのどこかで書きました。今年四月のことだったと思います。


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#4022 日米株価比較:3年間で大きく変化あり Jun. 21, 2019 [91.経済]

 Five Year Diaryというものをつけ始めて3年目である。レギュラー項目に株価や為替レート、気象情報などがある。気象情報は毎年そう変わりがないが、日米の株価についてはこの3年間で驚くほど変化した。数字を並べるのでご覧いただきたい。

          日経平均   ダウ平均    差   
①2017年6月20日 20230.41  21467.14  1236.73 
②2018年6月20日 22555.43  24657.80  2102.37 
③2019年6月20日 21462.86  26773.04  5260.17 
④=③-①     1232.45   5305.90  4023.44

  為替相場の推移
 ①111.41/$ ⇒ ②110.30/$ ⇒ ③107.33/$

 日本の株式市場は2年間でわずか1232円しかアップしていないが、米国の株式は4023.44ドル・アップしている。「日米の株価の差」に注目すると、1236.73から5260.17へ4023.44ポイントも拡大してしまった。

 GAFAの株式の影響が大きいのではと思って検索してみたら、2018年データでそのシェアは11%である。

 日本政府は異次元の金融緩和と称してマイナス金利にまで踏み込んでいるが、経済の実態には何の効果もないどころか、このデータを見ると経済の足を引っ張っているようにしか見えない。政府の経済成長戦略には中身がないということ、それどころか、事実は政府財政破綻リスクを大きくしただけである。

 この株価水準も異常なバブルである。GPIF(年金機構)と日銀の株保有増大によって、すでに日本の株式市場の1割が「国有」と言ってよい状態にある。GPIFは年金支払いのために保有株式を売却しなければならないし、日銀も24兆円も上場株式を購入したから、株価下落による巨額債務超過が迫っている。だから、何が何でも株価は維持しなければならない。金融庁が老後資金2000万円をいいだし、自己責任で株式投資をするように誘導しているが、すでに挙げた理由により長期的には株価が下落するのである。その損失を老後資金で補填しようという狙いが金融審議会の報告書に透けて見える。
 GPIFと日銀は老後資金で株式投資しさせて、売り逃げようというわけだ。政府と日銀による前代未聞の巨額詐欺事件と言ってよい。素人の個人投資家がもうけを出せるほど株式市場は甘くないのである。ご用心。

 GPIFが株価下落によって巨額損失を出せば、年金支給額を減額せざるを得ないし、日銀が巨額債務超過となれば通貨としての円への国際的な信用が下落し、世界中で円売りの嵐が起こり、極端な円安となり、物価は暴騰する。
 もうじき参議院選挙があるそうだが、こういう金融・経済政策を論議して、衆議院解散もしてもらいたい。国難が迫っており、東京オリンピックに浮かれている場合ではないとわたしは感じている。

 さまざまな人たちが日本列島に居住して、縄文時代から数えると1.2万年の文化的伝統の上にわたしたちの暮らしがある。長期にわたる人口減少と、長寿命と急速な高齢化という激変の時代で、経済成長なんてありはしない、あるのは人口減少と急速な高齢化による経済縮小である。そういう前提で、経済政策や金融政策を考えるというのが健全な保守主義というものだろう。
 江戸期の日本の人口は3000万人と言われている。人口が激減すると言っても、江戸期の人口に比べたら2倍以上である。人口縮小とそれに伴う経済縮小、そういう状況下も豊かな経済は成立する。

 どうして自民党内部からこういう意見がまったく出てこないのだろう?現在の政権が、健全な保守主義とは対極にある急進主義=過激派であると考えると合点がいく。玉石混交であるのを振り分けもせず、米国の対日要求のままにさまざまな規制を外すことによって、倫理レベルの低い米国流の経営哲学や価値観に染まる、愚かとしか言いようがない。
 米国は1,000年後に日本人が育て上げた商道徳、「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」にたどり着くのである。
 年間の報酬額が10億円を超す役員がいるとか、1億円を超す取締役がずらりと並んでいるとか、自分だけがよけりゃいい、社員の待遇はそのまま、非正規雇用を増やして利益を増やそうなんて下劣の極み。米国企業は、いまは「猿の時代」と言ってよい。そんなものをなぜ真似るのか?取締役であるか執行役員であるかを問わず、役員へは年間報酬3000万円以上はだしませんと宣言する一部上場企業があっていい。「売り手よし、買い手よし世間よしの三方よし」という伝統的な商道徳を守るなら、利益を役員の報酬を法外に上げることに使うのではなく、消費者と従業員へ回すのが筋。高額報酬につられてくるようなCEOは、報酬アップのためならなんでもやりかねない。カルロス・ゴーンと西川日産社長がいままさに証明してくれているではないか。

*#4016 老後資金2000万円:なぜいまのタイミングで… Jun. 13, 2019
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2019-06-12-1





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#4021 異分野の四人の対話 Jun. 18, 2019 [10. 理系分野の方たちとの対話]

 FB上で分野の異なる方と様々な議論をしている。その中から今日は一つ取り上げてみる。対話をしている四人のバックグラウンドを素描してから、議論の内容を紹介したい。
 やっているほうはじつに愉しい。内容がお気に召すかどうかは読者個々人の判断、異分野コミュニケーションは読んでもおもしろいかも?

 さて、各人のバックグラウンドの紹介から行こう。
 「スーパーコンピュータ京」の空調設備を設計した理化学研究所勤務の優秀なエンジニアSさん物理学者で首都圏の国立大学元教授Nさん、MARCHのある大学で教えている工学博士の現職教授Kさん、そして経済学と会計学が専門分野で、数社の上場企業で経営企画・管理をやってきたebisuの四人による異分野コミュニケーション(FB上の対話)です。根室でこういうメンバーでパネルディスカッションできたら高校生にはごちそうかも。(笑)

 エンジニアのSさんは土日に各地で小中高生対象に科学実験授業をしています。その中の一つ、今回は珍しくデンソー学園で先生たち対象の授業のツボの講演をしたときの様子を写真とともにアップしてくれました。半袖Tシャッツに首にタオルを巻いての笑顔いっぱいの講演、他の人には真似できません、その講演写真を眺めながら議論が始まります。
(デンソーはトヨタ系列の最大の自動車部品会社で、連結決算ベースで5兆3628億円の売上規模の巨大会社です。技術者を育てるためにデンソー学園という学校をもってます。)
*https://www.denso.com/jp/ja/about-us/facts-and-figures/

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 物理学者 そういえば、デンソーさんは「リバネス」の研究展開(という教育)活動にも協力されています。
*
リバネス事業概要:https://lne.st/about/

エンジニア 真っ当に儲かってる会社は社会貢献にも熱心ですね!

ebisu  民間企業は儲けなければ本業以外での社会貢献ができませんからね。社会貢献に熱心な民間企業は儲かっているということ。マネジメント次第です。

 物理学者 実情に疎いものですが、社会貢献と儲けをわけずに、社会貢献が儲けとはならないものでしょうか?リバネスのいろんなイベントはそれを目指しているように思えます。


ebisu 社会貢献が儲けとなるなら、リバネス型の企業が増殖するでしょう。リバネス型の事業モデルの企業がニョキニョキ出てきます。特殊な例で終わるのではないかと感じます。特殊な例でも巨大企業に成長すれば話は別ですが、さてどうでしょう。
儲かっている企業は、合理的な理由があれば、社内手続きに従って利潤の中からお金を拠出できますから、担当部門が稟議書を上手に書けばいいだけ。そういう一部上場企業は世の中に1700社あるし、出せる金額の桁が違います。
企業の社会貢献活動を運動として担う機関ができれば広く浸透するでしょうね。
(CSRに力を入れている企業は多い。たとえば、釧路のアイスホッケーチームがスポンサーがいなくなり消滅の瀬戸際にあったが、パチンコひまわりなどのCSRに熱心な企業が応援して、何とか存続できるようになっている。)
*https://kotobank.jp/word/CSR-3863
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CSR
企業は大規模になるほど、株主の私的所有物から社会の所有物、すなわち社会的存在という性格を強める。このことから、企業は株主ばかりでなく、顧客、従業員、取引相手、さらには地域住民といった利害関係者の利益を実現することが求められるようになる。従って、経営者は企業をそうした社会的存在として運営していく責任、すなわち経営者の社会的責任を負っている。単なる法令順守という意味以上に、様々な社会のニーズを、価値創造、市場創造に結びつけ企業と市場の相乗的発展を図ることがCSRである。CSRは企業の信頼構築、競争力を向上させるほか、株価の上昇にも影響を与える。
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工学博士 社会貢献(社会課題の解決)をビジネスにすることを、私がたずさわっている「日本生産性本部イノベーションデザインコース」は狙っています。詳しくは「」内の言葉で検索(出来の悪いCMみたい)。

物理学者 皆さん貴重なご意見をありがとうございます。リバネスの強みは最優秀な人材集団を持っていることだと思います。簡単に増殖するほど最優秀人材はいないように思います。----というか、物理学専攻理学博士、分子生物学専攻理学博士のような最優秀の人材を大切にする社会になってほしいです。







物理学者 優良企業からの資金調達の仕事に適した人材というのも不足している気がします。経済・経営学・法律から理工系物理学分野にまで明るくないといけません----準ビルゲイツ級かな?

 エンジニア ぼくは、真っ当に儲ける=社会貢献、とシンプルに考えています。社会貢献=freeは誤った考えだと思います。

物理学者 はい、そう思います。社会貢献=freeは誤った考えです。そこで、社会貢献=真っ当に儲ける、という面はどうでしょう。千葉ソゴーデパートが長年の実績があった「ソゴー美術館」を閉鎖する、ときいた時、「(特に用のない人をデパートの最上階まで誘いこむという)大変うまい儲けの道を閉ざすことになる。『社会貢献こそ儲けだ』」と言ったのですが。閉鎖になりました。そして、どんどん客数を減らしていきました。-----現場に疎いものの意見ですみません。

エンジニア 直接的利益にならないようなことを無思慮に切り捨てることほど、現場に疎いってことですよねえ。

物理学者 デパートには不思議な体験があります。京都駅構内伊勢丹。駅に着いて、電動ヒゲそりを忘れたことに気がついた。どうせ、伊勢丹が駅のコースに向かって旅行用品小物コーナーを作っているだろうからそこで買おうと思いました。でも、念のためホテルから伊勢丹へ電話して場所をききました。ところが、全然わからず、30分も経ってやっと返事があって、奥の方の片隅の売場に6千円のものが一つありますということ!驚いた。
 伊勢丹の方の反論、歓迎です。
★デンソーサイエンススクールの話からすっかりそれました!すみません。

ebisu 臨床検査会社のSRLでは毎日3000項目の検査をしていますが、そのうち儲かっているのは1割以下の200-300項目です。残りの2700-2800項目は不採算ですが、ニーズがあります。儲かっている会社は儲かっていない商品を社会的ニーズにこたえるために売って毎日損しています。だが、200-300項目のもたらす利益で他の十数倍の項目が出す損失をカバーして余りあります。
原価計算システムが検査項目別の採算資料をアウトプットしてくれますから、どの項目が不採算かは一目瞭然です
。不採算項目を次々に切っていったら、採算項目の受注量は確実に減り、全体が赤字となります。
原価計算と利益の関係に疎い人が社長をやると、利潤を増やしたくて不採算項目を切り始めます。結果は夏目先生ご指摘の通りとなります。これでつぶれる企業は案外多いのです。経営している人が何が何だかわからないうちにダメになります。
儲かっている企業は本業でもっとも大きな社会貢献=不採算項目の受注をしています。


ebisu  何が言いたかったかというと、本業で社会貢献しているのはリバネス型のニュービジネスだけではないということです。

物理学者 わかってます。わかっていないのはマスコミかも----富士通がコンピュータシステム導入で「一円入札」をした時、「けしからん」と報道しました。広く社会貢献しておいて、最後の一部を将来の利益にする、ことをマスコミは理解出来なかったのです。

ebisu
なるほど、わたしもその件は記憶にありますが、社会貢献とは思っていませんでした。ユニークな事例を挙げてくれました。商売のことをよくご存じな稀有な物理学者です。(失礼しました)


物理学者 はい、本当は「社会貢献」だけとは言い切れません。ある地方自治体で実績を作ると、他の自治体の役人の「無難に済ませたい」という意識で、同じものを選んでくれますから。

ebisu なんといおうかな、この呼吸が楽しい。(笑)


物理学者 うーん、地方で水道工事店という零細企業をしていた父親と話をしている感覚です。

ebisu  工学博士のKさんへ:検索してみました。その中に「多視点的構想力共感価値実現力主体的革新力」、必要な能力を三つにまとめた図がありました。
その通りだと思いますが、こういう能力は講習会ではえられないと思います。その人自身が企画したプロジェクトをやらせてあげる、あるいはこれらすべての能力が必要なプロジェクトを目標を明確にしてすべて任せてやらせることでしか、能力が身につかないのではないでしょうか。
というのは、法隆寺最後の棟梁の西岡常一さんが、弟子の小川三夫を育てるときに、あるていど技倆がついたところで、依頼の
あった仏閣の建立をまるごと任せたことが書いてありました。できなければ仕事を受けた西岡棟梁の責任です。そういう重い仕事を、何も注文つけずに弟子に丸ごと任せる。弟子の小川三夫ははじめての経験ですから自分にこの仕事をやるだけの能力があるか否か自問自答しながら仕事をやり遂げます。西岡棟梁が任せてくれたのだから、自分に必要な力はあるはず。やり遂げることで自信もつきます。いい仕事を一つまた一つこなすことでしか、全体をマネジメントする能力が育たないから、大きな仕事をやれせて能力が開花するのを待つ。
こうしたよい仕事を抜きにして、講習会で人が育つという考えには危うさを感じます。現場に出したらアウトではないでしょうか。
わたしは松下政経塾にも同じものを感じていました。30代で責任のある仕事を任されてやり遂げないと三つのスキル「多視点的構想力・共感価値実現力・主体的革新力」は身につけられないのではないというのはわたしの仮説にすぎませんがいかがでしょう。
参考にしたサイト:
https://k-academy.jp/


工学博士 検索ありがとうございます。実は、耳慣れないキーワードだなあと思っていましたら、「経営アカデミー」の方ですね。私たちの「イノベーションデザインコース」は経営アカデミー内にあることになっていますが、このコースだけ組織内異分子です(笑)。それはともかく、コースでは、関口さんが子どものサイエンス教室に原則として保護者を同席させるように、派遣元の関与を重視しています。特に熱心なのが日立で、コース全般に行動を共にし、コース終了後、受講者が社に戻ったあとフォローアップし、しかるべきプロジェクトをプロデュースさせます。現在、「イノベーションデザインコース」のプログラムコーディネーターのひとり東氏は、JTから派遣された第一期生で、社内で活躍されたあと、現在では独立しています。

ebisu  工学博士のK さん:そうでしたか。派遣元企業は大企業ですね。
それぞれ赤字の子会社・関連会社がたくさんありますから、そこへ有望な人材を投入してすきかってに業務改善させてみたらいいのです。現場はそれぞれ事情も課題も違いますから、課題と具体的な改善案を創り上げるまでが第一段階、実務を理解したうえで、柔軟な思考が試されます。たとえばシステム能力や実務デザイン力がなければ実務の改善はできませんし、簿記や経営管理の専門知識がなければ、経営分析に基づく財務構造の改善や収益性の向上という具体的な目標設定ができません。製
品ラインの理解や新製品の開発、ものを作っていたりサービスを提供しているなら、それらにかかわるルーチン業務の理解も大事な項目です。
その次に要求されるのはリーダーシップでしょうね。社長や管理職そして社員をまとめて引っ張っていけるかどうかやらせてみたらいい。これらの能力はどれも受験勉強の対極のもの、あるいはまったく別の能力です。これらの能力には職位はまったく関係ありませんから、社長が必要な権限を付与してやれば平社員にだってやれます。
講習会では永遠に身につかぬもの。だから、派遣元企業は講習会のあとでスキル養成のために社内プロジェクトを用意する。
みなさん分かっているのですよ。現場投入してやらせるのがベストであることは。でも、それでやり切れる人材は限りなくゼロに近い、だから、こういう講習会をやるのでしょうが、松下政経塾のように、同じ理由で効果はない。勘違い人間を増やすだけ。
企業のマネジメントスキルは、実際にマネジメントをすることでしか磨けないのです。赤字の子会社を任せるのが手っ取り早い。
ほんとうは親会社の経営改善が一番大きな課題です。日立だって、ソニーだって、東芝だって同じことです。
そういう複合スキルをもった人材が親会社本社エリートのなかにすら稀です。だから、どの企業も業績がじり貧になっています。
以上はわたしの独断と偏見に基づく日本企業感です。(笑)

ebisu 受験勉強では培うことのできない三つの能力「多視点的構想力・共感価値実現力・主体的革新力」が必要なのに、日立もソニーも東芝も本社エリートは難関大学出身者という受験エリートがほとんど、だから日本の大企業がダメになるのはモノ道理。
「多視点的構想力・共感価値実現力・主体的革新力」の高い人材をみつける方法も、育てる方法もわかっていないのかも。

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 大企業は本社管理部門に一流大卒ばかり取らずに、2流3流大学のトップレベルからも半分は人材を採用すべきです。中高生の時代に受験勉強ばかりしていたのでは、これからの時代に必要な「多視点的構想力・共感価値実現力・主体的革新力」の三つの能力は身につきません。大学生になってからとか社会人になってからでは遅いのです。こういう能力は中高生の時代に出来上がってしまいます。その育て方がわからない、それぞれ特殊な環境下で育つことだけはたしかですが、共通項が見えてきません。ハラリの『ホモデウス<上>』から拾ってあえていえば、「霊的な旅」を経験した者の中にこれら三つの能力を兼ね備えた人材がでてきます。
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ほとんどに人にとっては学業は霊的な旅ではなく取り決めだ。なぜなら、年長者や政府や銀行に承認された、あらかじめ定められた目標へとわたしたちを導くからだ。「四年間勉強して試験に受かり、学士号を取得して、給料のよい職を確保しよう」という具合に。ただし学業は、途中で出遭った大きな疑問のせいで道を逸れ、最初はろくに想像すらできなかった予想外の目的地へ向かうことになれば、霊的な旅にかわりうる。同書227頁
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 受験勉強を放棄して道を逸れてしまう中高生がいます、霊的な旅にでてしまうのです。そういうなかにこれら三つの能力を揃えた人材が現れます。

 四人の年齢の関係を記しておきます。
  工学博士
の大学教授<優秀な現職エンジニア<ebisu<元国立大教授の物理学者

  50、60、70、74くらいかな。



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木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)

木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)

  • 作者: 西岡 常一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/07/28
  • メディア: 文庫

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#4020 プラスの連鎖反応 Jun. 16, 2019 [62. 授業風景]

 よく降る雨だな、一日中降っている。あしたも雨と風が強くなるという。2日ほど前に東京を覆っていた雨雲が北上して通り過ぎていくようだ。午後7時現在気圧が987.5hPaまで下がってきている。

 根室高校と柏陵中学校と啓雲中の前期中間テストが今週終わっている。

  昨年11月から来ている中2の生徒がbe動詞と一般動詞の区別がなかなかつかないのでdoやdoesをbe動詞と一緒に使うミスが多発する。何度も繰り返し教えているが、やっているときはよくても、試験ではたくさんミスを出していた。市販の問題集ではらちが明かないので、この生徒用に問題をつくって試してみることにする。英文の音読だけはよくなった。
 部活が忙しいので家庭勉強の時間がなかなかとれない生徒である。だから、教えてその場でできても、翌週にはまた同じことを繰り返し教えなければならない羽目になる。毎日2時間は勉強してほしいが、部活で疲れて寝るのが早い、10時ころには寝てしまう。体力のない生徒がきつい部活をやると、この生徒のように学業に大きく影響する。このままでは1年たってもあまり成績が変わらない可能性が高い。課題は生活パターンを変えることだ。しばらく様子を見ることになるが、家庭学習をしない生徒は学力が上がらないので休塾勧告をすることになる。入塾時に生徒と保護者あてに「個別指導塾の上手な利用のしかた」という文書でどういう場合に休塾勧告するかあらかじめ通知してある。#3947のURLを末尾に貼り付けておくので興味のある方はお読みいただきたい。
 休まずにきちんと来て、一生懸命に勉強する生徒に休塾勧告することはない。生活習慣を変えられるまで辛抱強く待つのも教育だからね。何年間もやってきた生活習慣がおいそれと簡単に変えられないことは当たり前、しかし変える意思がなければアウトだ。塾へ来ても成績が上がらなければお金と時間の無駄。

 昨年4月から来ている中3の生徒Aさんは家で全然勉強しない、夜中の2時過ぎまでスマホをやっている状態だったので、母親と相談して学校からかえってきたら10時まで取り上げてもらうようにした。ところが1週間足らずでもとに戻ってしまった。Aさんは部活をやっているので塾も休みがちだった。部活で疲れて月に2回ほど休むのが普通の状態。他にピアノも習っているので忙しい。でも家で勉強しなければ、塾へ来たってほとんど効果はない。
 同じ部活で同級生の女の子Bさんが5月から入塾し、下がり続けている成績に歯止めを掛けたくてせっせと塾にきて勉強し始めた。つられて塾に来る回数が増えたAさんは試験前に勉強に熱が入り質問の内容が違ってきた。五月は二人とも13回来ている。月8回の個別指導だが、成績の上がらない生徒は短期間回数を増やして対応している。Aさんは塾に来始めてから1年2か月、ようやく数学の点数がガッツリ上がった。78点とれて本人は自信がついてますますやる気になっている。数学にも英語にもアレルギーがあったのでそれを外すのに1年かかった。英語はまだ駄目だが、「to不定詞」が全然わからないと、学校の先生にプリントをもらってきて自主的に勉強するように変わった。これにはびっくりした。裏も表もないあっけらかんとした性格、スマホ使用時間や家で勉強した時間を訊くと嘘は言わない、正直で面白い生徒だ。もう一人のBさんは塾へ通い始めて一月半、まだ下げ止まったとは言えないが、いまのペースでやっていれば、9月の学力テスト総合Aでは結果が出るだろう。
 塾で困るのは、テストの点数の虚偽報告だが、たまにいる。塾の先生をだましたって生徒には何の得もない。10年くらい前に得点ん通知票をもってこない生徒がいた。素直でまじめな生徒だったから、科目当たり10~15点も増やして報告しているとは思わなかった。こういうときは嘘をつかなきゃならない事情がその生徒にはあるということ。なるほどそういうことで悩んで嘘をついていたのかと、そこまで理解できれば次のステップをどうすればいいのか見えてくる。11月下旬に三者面談したときにお母さんが得点通知票をもってきた。そのあと大車輪で勉強して何とか根室高校へ入学したが、ほんとうに危なかった、心臓に悪い。高校へ入学してからはしっかり勉強したようで、成績は中の上で卒業した。中学時代はインチキしたけど、本来は努力できる素直でまじめな生徒だった。こういう生徒を見放してはいけないのだとあらためて思う。

 12月から来ている高校1年生Cさんが、思ったよりも数学の点数がとれて、クラスがアップした、もちろん本人は喜んでいる。中3の1学期の範囲の因数分解や無理数の計算のところがガタガタだったので、そこにパッチを当てるのに大わらわだった。
 4月から来始めたもう一人の高校1年生Dさんはクラスダウン、二人は同じクラスになった。模試が29日にあるので、クラスが下がったほうの生徒には来れる日はドンドンおいでと伝えてある。中3のときは数学が大の苦手だったと、中学時代の定期テストの数学の点数を報告してくれた。早く言ってくれたら別対応できた。確認しなかったわたしが悪い。いま計算分野を固めておかないと、二次関数にはいると長患いとなるから、看過できない。

 高2の生徒は6人いるが、EさんとFさんの二人は数学のクラスがアップした。あとの4人は最上位のクラスだから現状維持だ。下のクラスから這い上がった生徒Eさんは2017年12月から来ている。軽い部活とバイトに忙しい。バイトは慣れてくると雇用する側ができるだけたくさん仕事してほしくなる。売上が違うからだ。Eさんはバイトに入る日が増えて休みが多かったが、この2か月はちゃんと来て勉強したので、実績となって現れたのだろう。いい笑顔で点数の報告をしてくれた。もう一日多く来れたら、90点獲れただろう。成果が出ると教えているほうもうれしい。
 F君はもう一つランクアップすると最上位のクラスだから、さらに頑張ってほしい。大好きな夜釣りに行っても、塾は休むな。学校から家へ帰って、眠って塾をパスしてしまうことがある。
 一週間前から試験勉強を始めたトップの生徒は、平均点が90点を軽く超えている。定期テストの点数も学内順位も問題外で眼中にない、全国模試で3科目偏差値で80越えを狙っている。数Ⅱは満点取れるかどうかというところまでやっている。英語も長文読解になれたし、要求に応じて構文解説もしているから文法問題もスキルが上がっているだろう。高3の英語の教科書を読み終わったので、来週木曜日からハラリのSAPIENSを原書で読む。高校英語の教科書よりはいくぶん難易度が高いから最初の内はたいへんかもしれない。じきに慣れる。

 連鎖反応だろうか、家であまり勉強しない生徒が3人、成績がアップした。まあ結果オーライとしておこう。家でも勉強して次の試験でさらにいい結果が出せたらますますうれしい。高2の生徒は一人を除き英語が苦手だ、学校の宿題の長文問題をやるようになってきたが、教科書をもっと読み込まないといけない。英語の勉強に費やす時間がまだまだたりない。アレルギーは少し取れてきたように感じる。

 根室高校は金曜日から学校祭の準備期間に入った。7月14、15日までずっと続く。クラス対抗で催し物やパフォーマンスをやるから熱が入ってしまう。学校祭が最大の思い出という人が多い。困るのは、この期間、高校生たちの勉強がお留守になること。学校祭が終わると港まつり、花火大会、お盆(根室は7月)と続き、夏休みに入るころには金刀比羅神社の例大祭(8月9-11日)の稽古で忙しくなる。
 ようするに、6月初旬の前期中間テストが終わると、金刀比羅神社の例大祭まで、根室高校生はずっとお祭り気分で心ウキウキ、ほとんどの生徒が勉強に手がつかぬ。困ったもんじゃ。いつからクラス対抗で得点を競うようになったんかい?学校祭を盛り上げようと誰かが考えてやり方を変えたのだろうが、まさかこんなことになるとはおもわなかっただろう。卒業後の進路指導もしている学校の先生たちはまずいと思っているだろうね、意見を聞いてみたい。
  学校祭は別な能力を育てる場でもある。多視点的構想力共感価値実現力主体的革新力」の三つの能力である。
https://k-academy.jp/


*#3947 個別指導塾の上手な利用のしかた Mar. 8, 2019 
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2019-03-08



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Sapiens: A Brief History of Humankind

Sapiens: A Brief History of Humankind

  • 作者: Yuval Noah Harari
  • 出版社/メーカー: Vintage
  • 発売日: 2015/04/30
  • メディア: ペーパーバック



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#4019 戦地からの便り:幼馴染 Jun. 16, 2019  [ゆらゆらゆ~らり]

 出征前に結婚式を挙げた新妻の元へ戦地の夫から手紙が届くと、姑が開封してみんなの前で読み上げるんだそうだ。新妻は恥ずかしくて顔も上げられぬ。そういう話を母から聞いたことがあった。

 小学校の3年間同級生だった「幼馴染の女の子」の母親が亡くなった、97歳だから大往生といってよい。
 小学生の頃は歳よりも幼い感じのする子、自転車に乗って一度だけ一緒に遊んだことがある。当時は自転車をもっている小学生は珍しく、同じクラスに自転車をもっていたのは二人だけだった。遊んだのは鳴海公園、夕陽がだいぶ傾いてきたのでちょっとの間、一緒に夕陽を眺めてさようならした。ほんとはもっと遊んでいたかった。内気な子だったのでそれっきり誘えなかった。(笑)
 オホーツクの海に近づいていく真っ赤な太陽とないまぜになった懐かしい思い出である。


 35年ぶりにふるさと根室へ戻ってきてから、誰かに誘われて小学校の担任だった鶴木先生を四十年ぶりに訪れた。同じクラスの十人ほどが集まって愉しく昔話をした。その日の夜のこと、幼馴染の話をしたら、母が笑って教えてくれたのが冒頭の話だ。
 数年間自宅で介護していたようだから、たいへんだっただろうが、心残りはないというに違いない。ご冥福を祈ります。



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#4018 ホルムズ海峡タンカー攻撃の怪 Jun. 14, 2019 [8. 時事評論]

 ホルムズ海峡で日本のタンカー2隻が「飛来物」による攻撃を受けた。何かが飛んできて右舷側に当たったと国華産業のタンカー乗組員が証言している。

*https://www.jiji.com/jc/article?k=2019061300922&g=int
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日本タンカーに攻撃=ホルムズ海峡近く、別の船も-爆発や火災、全員避難
【カイロ時事】中東の原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡近くのオマーン湾で13日、タンカー2隻が攻撃を受けた。報道などによると、砲弾で攻撃されたもようで、船体が大きく損傷した。国土交通省は、このうち1隻は日本の海運会社「国華産業」(東京都千代田区)が運航するケミカルタンカー「KOKUKA Courageous
」(パナマ船籍、総トン数1万9349トン)で、複数回の攻撃を受けたと発表した。
国交省や国華産業によると、同船はサウジアラビアからメタノール2万5000トンをシンガポールとタイに運ぶ途中だった。乗組員はいずれもフィリピン国籍で、全員避難した。船を管理するシンガポールの会社の担当者は取材に「1人は軽傷を負った」と話した。
被害を受けたもう1隻はノルウェーの海運会社が運航するタンカーで、エタノールを積んで台湾に向かっていた。3回の爆発が起き火災となった

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  サウジアラビアでメタノールを積んでタイに運ぶ途中なら、右舷側への被弾はオマーン側の沿岸地域からの攻撃を意味している。イラン沿岸側から砲弾やミサイルで船体右舷に穴をあけることは物理的に不可能だ。
 米国がイランの攻撃だと、イラン革命防衛隊が船に乗って時限機雷を仕掛ける写真を公表した。機雷攻撃なら、「飛来物」はなかったことになるし、右舷側に穴の開いたことも説明がつく。わざわさ右舷側に回り込んで時限装置付きの機雷を仕掛けたという説明である。ではタンカーの乗組員が嘘を言ったのだろうか?
 タンカー乗組員の証言は「飛来物があたった」、それも右舷側である。オマーン沿岸から飛んできたと考えるしかない。そしてもう一つのポイントは、このタンカー攻撃で得をするものは誰かということ。イラン側にメリットはないが米国側にはある。

 思い出したのはベトナム戦争の介入時に米国がやったことである。

*https://ja.wikipedia.org/wiki/ベトナム戦争
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<トンキン湾事件>
その後ジョンソンは、前任者のケネディが増強した「軍事顧問団」の規模を維持するだけにとどめたものの、就任から9か月後の1964年8月2日8月4日
ベトナム沖のトンキン湾で発生した北ベトナム海軍の魚雷艇によるアメリカ海軍駆逐艦マドックス」への魚雷攻撃(トンキン湾事件)が発生し、ジョンソンはこの報復として翌8月5日より北ベトナム軍の魚雷艇基地に対する大規模な軍事行動(ピアス・アロー作戦)を行った。さらにこの軍事行動と合わせて、議会に北ベトナムからの武力攻撃に対する「いっさいの措置を取る」権限を大統領に与えるように求め、8月7日上下両院でこの「トンキン湾決議」が民主党と共和党の議員の圧倒的な支持で承認されて、ジョンソン大統領は実質の戦時大権を得た。

その後1971年6月にニューヨーク・タイムズの記者が、ペンタゴン・ペーパーズと呼ばれるアメリカ政府の機密文書を入手し、8月4日の2回目の攻撃については、ベトナム戦争への本格的介入を目論むアメリカ軍と政府が仕組んだ捏造した事件であったことを暴露し、当時国務長官であったマクナマラも1995年に同様の内容を告白している。捏造は8月4日の事件であり、8月2日に行われた最初の攻撃は、アメリカ海軍の駆逐艦を南ベトナム艦艇と間違えた北ベトナム海軍の魚雷艇によるものであることを北ベトナム側も認めている。 

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 トンキン湾事件では米国駆逐艦を南ベトナム艦艇と誤認して攻撃した北ベトナム海軍の魚雷艇の攻撃を利用して、2回目の事件を捏造したものだ。米国は捏造した事件を口実にベトナム戦争に介入していった。
 米国は安倍総理のイラン外交には期待していなかったということだろう。逆に利用したように見える。イランによる攻撃だという米国に日本政府が反論できなければ、150年間友好関係にあったイランと日本のあいだに楔を打つことができる。イランへはトランプ大統領の要請で行ったのではなかったか。のこのこ出かけて、イスラム教の国イランとキリスト教原理主義の米国との争いにまんまと巻き込まれてしまった。
 米国はじつに戦略思考に長(た)けた国だ。大東亜戦争開戦時にも米国の長期戦略で追い込まれて真珠湾攻撃をして負けたではないか。こちら側の手の内を全部読まれていた。イラク戦争でもイラクが大量破壊兵器をもっているという米国情報に踊らされて、確認もしないままにまんまと乗せられて後方支援を担当した。フセインは血祭りにあげられ遺体すら行方が分からないように「処理」された。日本はいつまでたっても、こうした米国の戦争と外交戦略にはかなわない。
  インテリジェンス機能が弱いから、米国の主張とイラン側の主張のどちらが正しいのか、判断できない。国益を守るために世界各国においている大使館を中心に強固なインテリジェンス網を築く必要がある。毎年数千億円をインテリジェンス網の維持費にかけることになるだろうね。

 こうした事態がありうることを外務省も官邸スタッフも予測すらしていなかったのだろう、間抜けを絵に描いたようなものだ。精度の高いインテリジェンス網も戦略もない外交はいつでも誰かの仕掛けで好いように操られてしまうから危うい
 わたしはいつも健全な保守主義とは何かと考える。ここでは、千年間も続いているイスラム教徒とキリスト教徒の戦いに巻き込まれぬよう、両方の当事国の戦略をシミュレーションして、それを打ち消す戦略を考えだし外交を展開しなければならぬということだろう。安倍外交のいや日本の外交の真価が問われている。いまは脆弱そのもの。



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#4017 遺体の検案業務 Jun. 14, 2019 [41. 科学・技術とその周辺]

 昨日の北海道新聞夕刊の根室地域版に「遺体の検案業務に尽力」という記事が載っていた。根室警察署長から遺体検案業務に携わっている地元医師三人が表彰された。岡田優二医師は2014年から検案嘱託医、共立病院の杉木和博幸医師は2007年からと書いてあった。他に江村精神内科の岡崎和也医師の名前が載っている。

 この業務は結構大変なのだ。時間のたった水死体や、ご遺体もあるからね。殺人事件も自殺も、自然死もある。ご遺体を解剖して事件性があるかないか、そして死因の判断をしなければならない。
 自宅で亡くなった場合も、殺人事件かもしれないので、そうでないことを証明するためにも遺体の検案が必要になる。検死解剖は特別な技術のいる仕事だから、患者の治療の合間を縫って、そちらの勉強のもしなかればならないから、結構負荷が大きいと推察する。

  ここまで書いて、検死と検案とどう違うのか気になって検索してみた。
*https://www.e-sogi.com/guide/1907/
----------------------------------------
「検案」は、監察医、法医学者などの医師が、遺体の外表面を検査し、病気の既往歴や死亡時の状況などから、死因や死亡時刻を医学的に判定します。
検死は、法律用語ではなく、検視と検案、解剖の3つを包括した言葉です。同じ読み方で漢字も似ているので、検視と同じ意味合いで使われることが多いです。

・病死・自然死(老衰)であっても、病院以外での死亡や主治医(かかりつけ医)がいないときまたは連絡が取れないとき⇒この場合は検死対象となります。
----------------------------------------

 なるほど、検案と検死はかくも違うのだ。

 1990年ころに起きたことを思い出した。SRL学術開発本部で仕事をしていた時に、取締役であるI上司のお母さんが自宅で亡くなったことがあった。夕方具合が悪いと2階へ上がって寝てしまった。翌朝冷たくなっていることに気がついた。死亡診断書が必要になるし、警察から事情聴取もある。主治医がいなかったので遺体の検死ということになる。解剖するというので、「必要ない」と警察とずいぶん言い合いになったそうだ。自宅で死ぬのはなかなかやっかいな仕組みになっている。
 上司のお母さんは脳出血で寒気がして寝たのだが、出血が少しずつ広がって寝ている間に亡くなった。だれも気がつかなかったのだ。

 弊ブログによく投稿してくれる人にkoderaさんがいる。4年ほど前に弊ブログを読み、興味をもって根室まで愛に来てくれた。そして啓雲中学校でバド部に実際に指導してくれたことがあった。彼は千葉県柏市で長年にわたって市民バドクラブを主宰している。以前、一時期バド強豪校関東第一高校の講師であったことから高校バドにも人的ネットワークがある。そのうちのお一人が渋谷さん。現在は関東の関東第一高校校長である。バドミントンの世界では有名な指導者のお一人。
 その小寺さんには母方のおじさんがいる、石山昱夫という。元東大医学部教授で検死解剖の権威である。
 小寺さんに薦められて、石山昱夫著『科学鑑定 引き逃げ車種からDNAまで』(文春新書)を昨年6月に読んだ。最大手の臨床検査会社SRLに16年間勤務していたから、検査技術については職務柄いろいろ見聞きし、また機器の購買担当として3年間ほど毎年数十億円買っていたこともあって少しは知っているので、面白く読めた。

 北海道新聞に主治医の岡田優二先生の写真が載っていたので、日本の科学鑑定の権威であるkoderaさんの叔父さんを思い出した。

*関東第一高校ホームページ
https://www.kanto-ichiko.ac.jp/about/rinen/

 弊ブログで石山昱夫さんの『科学鑑定』をとりあげました。
*#3779 オウム地下鉄サリン事件:被害者の脳幹や延髄が溶けていた July 10,2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-10




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科学鑑定―ひき逃げ車種からDNAまで (文春新書)

科学鑑定―ひき逃げ車種からDNAまで (文春新書)

  • 作者: 石山 いく夫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1998/11
  • メディア: 新書

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#4016 老後資金2000万円:なぜいまのタイミングで… Jun. 13, 2019 [8. 時事評論]

 老後資金が2000万円必要だという試算(政府資料)が公表されて世間が騒がしい。質素に生活するとして、それぐらい必要だとわたしも考えているし、多くの国民もそうだろう。
 老健施設で月に15-18万円くらいかかるし、療養型病床群の病院への長期入院なら20万円/月は普通だろう。認知症を発症したらグループホームだが、15万円前後の料金設定になっていたと思う。夫婦二人で3年間そういう施設で療養して亡くなるとしたら、1080~1440万円それだけでかかるから、実際には2000万円ではこころもとないケースがふつうにでてくる。このようなケースではさらに数百万円の追加資金が必要なことぐらい電卓を叩けばすぐにわかる。病院建て替えを頼まれて300ベッド弱の療養型の病院の常務理事を2年間ほどしていたことがあるが、一番長く入院していた人は13年間だった。毎月のように100歳を迎える人のお祝い誕生会があった。施設のケアが丁寧なら胃婁(いろう)とか経管栄養という無理な延命治療をしなくても長生きできる人が増える。
 運よく、夫婦それぞれが1年くらいの療養で逝ければ2000万円の老後資金で間に合う。民間企業の場合と公務員では年金の仕組みも給付金額も大きく違うので、それぞれ計算しないと「安心額」がいくらか判明しない。たとえば、夫が公務員のケースでは亡くなっても遺族年金が大きいから、残された妻は悠々自適できる。民間企業の場合にはそうはいかない。まるで違うのである。だからどのようなケースを想定するかで必要な「老後資金」に大きな違いが出る。
 台東区の「上級公務員」で50歳くらいで亡くなった人を父にもつ人がいた。ebisuよりも10歳くらい年上だったかな。お母さんが100歳近くになって亡くなるまで四十数年間毎月30万円ほどの遺族年金がでていた。民間企業対象の厚生年金ではありえない額である。身近なところでも似たような例がある。道漁連は半官半民なので、手厚い遺族年金があった。50歳くらいで出向し、以後20年間ほど役員だったから、通常より多かったのかもしれぬ。

 麻生財務大臣が報告書を受け取らないと国会で答弁して問題が大きくなった。
 金融庁の金融審議会の報告だというところがポイント。この審議会は金融機関のスポークスマン(利益代弁者)である。狙いがあって絶妙のタイミングでこういう資料をつくったのだろう。お見事!

 GPIF(年金機構)の国内株式保有はその資産の25%ある。日銀保有の株式も激増している。
 GPIFは年金支払いのために保有株式を売却しなければならないが、そうすると株価が大幅に下落するので、日銀が巨額赤字を計上して債務超過になる。円の国際的な信用が消滅しかねない巨大リスクがうまれる。IMFが何か言うだろう、1997年の韓国通貨危機の際のIMFによる救済は厳しい条件がついた。韓国に比べて経済規模も日銀の債務超過額も比較にならぬものとなる。日本国債の格付けも下がるから、国債市場へも影響が及ぶ。あのときIMFは韓国に厳しい財政再建を義務付けた。いまの日本がそういうことになったら、長期にわたって深刻な不況と大量の失業がうまれるだろう。国債の発行は制限され、公務員給与にも手を付けることになる。ボーナス半減、給与3割カットぐらいでは焼け石に水だが、IMF管理下になればやらざるをえないだろう。
*「IMFによる韓国救済」ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/IMF%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E9%9F%93%E5%9B%BD%E6%95%91%E6%B8%88


 GPIFばかりでなく、日銀自体も買い入れしすぎた保有株式を徐々に売却しなければならないから、株価が下がっては困るのだ。売らなくても株式市場が下落したら、巨額債務超過はまぬがれない。金融機関保有の株式も値下がりによって損失が出る。
 だから株式市場に強力な買い手が現れなければならない。高齢者が保有する金融資産(平均2300万円)が狙われている。日銀保有のEFT(上場投資信託)残高は昨年3月末で24兆円ある。
*日銀保有EFT残高
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28903020S8A400C1EE8000/

 GPIF(年金機構)の国内株式運用額は2018年末で35.9兆円ある。
*GPIF運用資産額・構成割合
https://www.gpif.go.jp/operation/state/pdf/h30_q3.pdf

 日銀とGPIF保有の国内株式は合計でおよそ60兆円あり、日本の株式市場の株式全体のの10%を占めている。これを売却しなければならないので、強力な買い手を創り出さないといけない。そのために金融機関のスポークスマンたる金融審議会が「老後資金2000万円」という報告書を作成した。

 国民が慌てて預貯金を株式投資に回さなければ、日経平均がどれほど下落するかわからない。GPIFも日銀も打つ手がない。銀行や郵便局にある預貯金が株式投資へ向かえば、それを扱う銀行は息がつける、大歓迎なのである。いまや大手都市銀行ですら、マイナス金利で青息吐息の体たらく。大量の人員整理をやっているが間に合わない、金融審議会の報告書は金融機関の救済案だということ。
 その裏で何が犠牲になるのか、預貯金を取り崩して株式を購入した人たちだろう。銀行と証券会社は売買高が膨らむので手数料で確実に稼げる、わが世の春が来る。それは国民が老後の資産を失うのと裏腹のことだ。トランプゲームでいうと、「ババ抜き」である。下がることが見えている日本株が「ババカード」それは2枚あってGPIFと日銀がつかんでいる。だれにつかませようか、「老後資金2000万円」と言えば飛びつく無知蒙昧な国民が雪崩を打ってつかむだろうということ。

 世の中のルールは騙される奴が悪い、騙した者の勝ち、弱肉強食のジャングルの掟に変わった。「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」という伝統的な商道徳は政府の財政・金融・経済政策から消えてしまった。

 今日の日経平均は21,129.72円である、さて、5年後にそして10年後にどこまで落ちているだろう、だれにもわからない。

 日本株が暴落したら米国株も連動して暴落を免れぬ、GPIF所有の米国株式は36.7兆円ある。151兆円ある年金基金の運用資産は風前の灯火。こういうリスクの大きい運用をしてはいけないが、もう後の祭りだ。お金がなくなりゃ、年金支給額を減らすしかない。ない袖は振れぬ、簡単なことだ。
 たとえば株価が半分に下落したら、運用資産の1/4がなくなるから、つじつまを合わせるためには年金支給額を25%減らせばいいことになる。ああ、円安になって物価も暴騰するよ。未来を詳細に記述することは誰にもできぬが、はっきりしていることは経験したことのない滅茶苦茶なことが起きるということ。

 真面目で勤勉で正直者だった日本人は平成30年間で、だまされる方が悪いという欧米や中国の価値観にどっぷりつかってしまったようだ。なら、国民は騙されぬ智慧を身につけなければならない。基礎学力と思考力はここでも大事なのだ。教育によって獲得した基礎学力こそが生活を守る最後の武器だ。
 どんなに経済的な混乱と困難があっても、日本人は辛酸をなめつつそれを乗り越えるのだろう。敗戦時の日本と比べたらまだましだ。日本の政治も経済も一から出直したらいい。
 そう考えると、人口減少と経済規模の縮小はメリットだらけだ。日本人は無意識下で困難な時代の到来を感じて人口を減らしているのかもしれぬ。廃屋が増えて、都会やその周辺でも畑を作れる。人口が半減すれば、水産資源量や農耕地がそのままなら、一人当たりは2倍になる。子どもたちや孫たちはうまくやるだろうよ。(笑)

 自分が票を入れた市議や道議会議員、衆議院議員、参議院議員へこの問題を訊いてみよう。納得がいったら、次の選挙でも票を入れてあげたらいい。

*「「老後資金2000万円」に金融機関ニンマリ 「期待」に応えた金融庁の作戦
https://www.j-cast.com/2019/06/09359594.html?p=all


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