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#5097 ドル買い円売り・為替介入資金は1361億ドル Nov. 1, 2023 [95.増え続ける国債残高]

 植田日銀総裁が長期金利1%超を許容する発言(1%を上限とする⇒1%をめどに)を昨日(10/31)しました。とたんに、金利は0.95%へ上昇し、円の対ドル相場は151円/$を超えています。
 神田財務官は、為替介入の準備は万端整っていると発言してますが、その資金はわずか1361億ドルにすぎませんから、5回介入したらすっからかんとなり、打つ手がなくなります。つまり、「張り子の虎」なわけです。もちろん財務官はそんなことは百も承知だし、金融業界の関係者たちも承知していますよ。つまり、専門家には通用しないブラフ、そして蚊帳の外にいる国民への虚偽に近い説明です。アカウンタビリティ(説明責任)はどこへ行ったのでしょう?本当のことを言ったらクビになります、財務官僚の倫理レベルは地に落ちてますが、反骨精神の持ち主はいつでもどこでも稀ですから、しかたのないことなのでしょう。
 安倍元総理のモリカケ事件をきっかけに、財務官僚の倫理レベルが地に落ちてしまったことは承知の事実です。国会で嘘をついた財務官僚たちはお咎めなしでした。それどころか出世してましたね。財務官僚の地に落ちた倫理レベルは回復の兆しすら見えませんから、統一教会との癒着も含めてまことに罪の深い総理大臣でした。国会で108回も嘘をついた、稀代の総理大臣でしたから、官僚だけでなく政治家の倫理レベルも地に落ちてしまいました。
 健全な保守主義の立場から見ると、政治家と官僚の倫理レベルの低下は由々しき事態です。皆さん自分の利害や、所属している政党の利害が最優先になっているように見えます。国民や国のためなんて考え・行動する政治家や官僚は絶滅危惧種になったのでしょうか?

 外貨準備は1.29兆ドルありますが、そのほとんどは米国財務省証券(=米国債)で、売却には米国政府の同意が必要です。日本政府が大量に米国債を売りだしたら、米国債の金利が暴騰して、米国銀行や証券会社が経営危機に陥ります。日本が引き金を引くことになるので、やれるはずがないのです。
 米国債の金利は5%に近づいています。金利がさらに上がれば、米国債を保有している金融機関は、債券の評価損で債務超過となり、金融が大混乱に陥るリスクをはらんでいます。
 神田財務官が「準備は万端整っている」というのはわずか5~6回分の為替介入しかできないという、非常に脆弱なものです。国際的な投機筋はそんな事情を見透かして動きます。

 日銀は長期金利をアップして、日銀が日本国債を買えなくなった時に備えて、債券市場の正常な機能を取り戻す責任があります。金利が2%になったあたりからとっても危険なゾーンへ突入することになるのでしょう。物価上昇はすでに歯止めが利きません。

 植田日銀総裁、昨日の記者会見の時に震えていました。失礼とは存じますが、パーキンソン病などの病気によるものか、危機が迫っていることに身体が耐え切れずストレスによるものか、いずれにしろ危うい兆候に見えます。これでは実際の危機突入の局面で身体が持つとは思えません。
 財務省OBたちは、540兆円もの国債を抱えて日銀が戦後最大の危機にあることを承知しているので、だれも日銀総裁を引き受けたがらないようです。

 国が困難な局面へ突入してしまえば、ひょっとして大きな仕事を引き受ける人材が若い人たちの中から出てくるのかもしれませんね。出てこなくても、30年間ほど苦しい状態が続くだけで、そのうちに人口が4割も減少しますから、縮小均衡で住みよくできます。それには、縮小ビジョンを練り上げて、望ましい経済社会を実現するために具体的な長期戦略を立案して、坦々と実行することです。成長戦略なんて幻影を追い続けてはいけません。人口縮小、経済縮小の中に幸せを見つけましょう。

*「#5095茹でガエルの日本 150円/ドル 円の信認が崩れてしまっている」


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