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#4997 国立高専専攻科へ進学した生徒 Jun. 16, 2023 [60. 進路(進学・就職)]

 野球の好きな中学生が数人3か月間くらいの間に来たことがあった。プロの選手になりたいと言い切った生徒もいたが、とにかく野球が大好きな少年たちだった。その中の一人が3か月でいきなり学年2位に躍り出た。
 2年生の12月初旬の入塾だったが、珠算が3段だというので、まだやっているのかと訊いたら、小学6年生の時に3段に合格してやめたという。根室高校2年先輩のS山先生の珠算塾で学んだといっていた。わたしはこの先輩が中大文学部に進学したので、高橋珠算塾の高橋尚美先生から頼まれて、1年間ほど汐見町の分塾の塾頭をやったことがあった。家業のビリヤード店の店番の手伝いも毎日しており、生徒会会計もやっていたので、忙しかった。義理と人情で引き受けなければいけないことがあるものだ。珠算経験があったから、ボールを投げたあとでは指が震えて玉をはじくのに支障が出ることは承知していたので、よく3段合格したと感心した。わたしが高校生を卒業するころに、小学生で4段、5段に合格する女子が4-5人現れた。高橋先生の指導力に変化が出たことがよくわかった。「男子一生の仕事」といって指導方法の研究に熱心な方だった。十段位もこの塾から出ている。一時期は北海道ではトップレベルの珠算塾だった。
 学年2位に躍り出たM君の学力はまだまだ伸びそうだったが、武修館高校からいいコーチが別海高校に来るので、そこを受験したいという。プロ野球の選手になりたいのかと尋ねてみたら、プロ野球の選手になりたいわけではなく、趣味として就職してからも野球を続けたいと素直な返事。それなら進学先は違う。
 土日休ちゃんと休める地元企業は少ない。公務員になるにはそこそこ勉強しないと合格できない。別海高校(偏差値41)では学力の伸びが止まってしまう。低いレベルの授業に慣れたら、アウト。この生徒は少し厳しい環境の中で育てたほうが学力が伸びる。
 社会人になってからも土日に好きな野球ができるように、国立高専で学力に磨きをかけることを勧めてみた。赤点が60点だから、入学してから厳しいが、この生徒は「学力の伸びしろ」の大きい生徒であった。
 期待通り、文武両道で5年間ちゃんと勉強して今年の春に卒業した。
 そして、専攻科に合格して勉強していると連絡があった。専攻科を卒業して一定の条件を満たせば、大卒の学位が授与され、大学院への進学の道が開ける。
 本人の努力とご両親の応援の二つが揃って、専攻科まできた。
 よかったね。

<余談:プロ選手希望>
 プロ希望のY君は釧路工業高校へ進学した。彼はちゃんと先を見ていた。プロ野球選手になれるかどうか3年間で自分の能力を測ってみるつもりの強豪校への進学だった。だめなら、同じ分野の専門学校へ進学して就職するといっていた。どうしているかな?



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