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#4825 今日からPROMINANCEⅢ  Sep. 17, 2022 [49.1 英語音読トレーニング]

 土曜日の高校1年生対象の英語音読授業は今日から三年生の教科書PROMINANCEⅢに入った。ゆったりした授業でも"Lesson 1"をやり終えた。参加したのは1年生のNさんと3年生のKさんの二人。1年生二人は都合が合わずお休みだった。

 昨日は「モクロウ」おじさんが作って送ってくれた、長文読みの38頁の極意書で、授業をすっ飛ばして15分くらい盛り上がっていた。(笑)
 北大クラスの難易度の大学を受験するにはこの『長文読み極意書』がとっても役に立つだろう。

 さて本題に入りたい。江戸時代の絵師伊藤若冲(1716~1800)がテーマである。奇想天外な描き方を試し、時代の先を走り抜けた日本画壇史上特異な絵師である。若冲を取り上げた本が書棚にあった、3年生が前に一度見て覚えていて取り出してきた。わたしよりも本棚にどんな本があるのかよく知っている。

(1)  Jakuchu, however, had only a few apprentices and, being a devout Buddist.

 問題の箇所は、beingである。三年生が「分詞構文ですか?」と問う。
 「訳してみてごらん?」
K:「しかしながら、若冲は敬虔な仏教徒であったので、弟子をほんのわずかとらなかった」
T:「仏教徒なら弟子はとらないわけ?」

 論理としてヘンだと気がついたようです。ひとつ前の段階の文を書いてみます。
(1)'  Jakuchu had only a few apprentices and he was a devout Buttist.
「若冲はほんのわずかしか弟子をとらなかった、そして彼は敬虔な仏教徒だった」

 単に並列で並べただけです。重文にすると幼い文章に見えるので、句に圧縮するためにhe wasがbeingになってます。あとで敬虔な仏教徒である彼が、お寺に自分の作品をいくつも寄贈する話が出てきますから、そことつながるのです。
 分詞構文というのは曲者です。文頭に来る例は英語の文法書には多いのですが、実際には滅多に出てきません。こういう修辞上の都合で、後ろの文が~ing形の句になることが多いのです。

(2) Without this collection, Jakuchu would not have been rediscovered.

 典型的な仮定法過去完了の文ですから、過去の事実に反する仮定です。
「このコレクションがなければ、若冲は再び日の目を見ることがなかったでしょう」
 これは、ばっちり訳せていました。
 re+dis+cover reは「再び」、disは否定辞、coverが語幹で「覆う」。「覆っているものを再びはがす」。このように一群の接頭辞や接尾辞と語幹を覚えていたら、一気に語彙が増やせます。
 もう一つ出しておきます。
 ab+duct ab「離す」duct「誘導する」⇒拉致する
 abducter「拉致する人」、abductee「拉致被害者」 ~+eeは~される人、~+erは~する人
 ab+duc+tion 「拉致」tionは名詞語尾

(3) They posted their surprise at and praise / toward his art on the Internet, /drawing young people /who had never been to a museum /to the exhibit.

 drawingの主語は何でしょうというのがわたしの生徒への質問でした。theyは前の文の若冲展への入場者ですが、drawingの主語にならないことは一目瞭然です。筆者は主語を外して書いても読み手が補って読むと期待して書いています。ひとつ前にある文の'the vivid expression of his paintings'なのです。文脈から判断できるので書き手が省略したものと思います。そのまま主語を入れたらダサい文になりますから。
「若冲展の入場者は驚くと同時にほめたたえる投稿をした/インターネット上の彼の作品に/彼の絵の生き生きとした表現に若者が魅せられ/若冲展を見に博物館へ一度も行ったことのない(若者)」


 英語の語順通りに、意味のカタマリごとに読み下していけばいいのです。

(4)  Modern technology has revealed a lot/ about the secrets of Jakuchu's works,/such as urazaishiki and masuegaki.

  a lot の後に of thingsが隠れています、書かなくてもわかるので省略されていますので、補って読みましょう。
「現代の技術が多くのことを明らかにしています/若冲の作品の秘密について/裏彩色や升目描きのような」
 
(5) Legend has it that Jakuchu said /he would "wait for/ a thousand years/ for his works to be truly appreicated."


  it has legend thatという文が倒置されています。legendを強調したいからです。高校三年生の教科書には当地の文例がよく出てきますから、慣れておきましょう。
「伝説がある/若冲が、言った/彼は待つだろう/千年間/彼の作品が本当に評価されるためには」

(6) He must have believed that/ his methods and ideas of painting /were /so far ahead of his time that/ no one understood them.

 これ、生徒二人は見落としてました、何がって?so~that構文なのです。~の部分が5 wordsあります。よく出てくるのは1語だけの文ですね。難易度の高いテストには出てきますからよく見てください。
「若冲は思った/技法に関する自分の方法とアイデアが時代をはるかに超えていたので/誰一人理解できない」

 どうやら、毎回1章全部がやれそうです。生徒の力が大きく育ってきているのでしょう。水曜日も出ている人は、10/15までに8章まで読めそうです。VIVIDⅢを4章読んでいるので、3年生の教科書ほぼ一年分を消化できそうです。このペースは、一昨年根室高校から旭川医大へ現役合格したO・T君よりも8か月早いのです。
 そのまま勉強を続けて、根室高校から現役合格を果たしてください。共通テストまで、英語は8~9割とれるようになるでしょう。「モクロウ君」は共通テストでは分速120wordsの速度が必要だと言ってます。きっとものにできるでしょう。



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