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#4772 土曜日音読トレーニング:双方向授業の実際 June 18, 2022 [49.1 英語音読トレーニング]

 土曜日は予習してくる生徒だけのための音読特訓授業の日である。塾生以外の参加も可であるオープンな授業だ。「双方向」の音読授業は生徒からの質問も随時受け付けるが、わたしの方からも生徒にどんどん質問します。語順通りの生徒の和訳を聞きながら、隙があると、さっと攻めます。「え、そんな質問あり!」、目から鱗が落ちる授業です。とくに冠詞については毎回質問を繰り返しています。

 高1の生徒三人のメンバーの内、一人が用事があって欠席、二人だけだからいくらか中身の濃い授業になりました。使用しているのは高校2年生用の教科書『VIVID Ⅱ』。今日5章が全部終わり、第6章に突入してます。

 今日は「準備運動」してみます。授業の冒頭に20分ほど英作文をしてもらいました。英作文問題と解説の配信をしていますが、生徒から質問がないので、どの程度やれているのかわかりません、チェックがしたくなりました。やってもらった英作文の中から7題ピックアップして紹介します。

1.英語の勉強が好きでなくても、勉強しないといけませんよ。
2. (ALTの先生に)根室の生活はいかがですか?
3. 漬物はいかがですか?
4. このシチューには何が入っていますか?
5. デザートは別腹です。
5.1 立錐の余地もないほどたくさんの人がいた。
5.2 わたしはする生き物を棄てた/新しい衣服をワードローブに入れる余地をつくるために

 1~5は今朝のNHKラジオ番組から採取、5.1と5.2は英英辞典Oxford Word Power Dictionaryから拾ってます。

1. You should study English, even if you don't like it.
  「しないといけませんよ⇒するのがあたりまえ、すべきです」と日本語を言い換えてみましょう。
 1人がhave toを使いました。それも正解ですが模範解答とはニュアンスが違います。「中間テストが赤点で、点数をアップしないと落第するリスクがあるような状況」ならOKです。mustも正解ですが、「自ら進んで勉虚しなければ...」というようなニュアンスを帯びます。やる気が見られない生徒に先生が言うセリフに聞こえますね。shouldは「やったほうがいいよ」くらいなニュアンスです。

2. How do you like living(or life ) in Nemuro.  
 ラジオでは、話の冒頭ではHow about living in Nemuro?は使えないと説明がありました。何か聞かれてその次なら構わないそうです。
3.  How do you like pickled vegetables?
 「漬物 = pickled vegetables」覚えちゃってください。
4. What does this stew have □ in it?
 whatはhaveの目的語ですよ、□でその位置を示しています。これ、1月から音読授業と英作文メール配信授業で勉強してきたKYさんはすっかり身についてます。まだまだ、語彙が足りないところが課題です。たくさん読み、たくさん書く、そして毎日5-10題、単語の暗記を続けましょう。忘れていいんですよ。いったん頭の中を通すだけでいいんです。そのうちにじんわりとたまってきますから。
5. I have room for desert.
 このroomは「余地、空間」の意味ですから、不可算名詞です。受験では頻出する用法ですから覚えちゃいましょう。以下の2つは難易度が高くなっています。
5.1 There were so many people that there wasn't any room to move.
 急に難易度高くなりましたね。「so~that...」構文ですが、これも「説明ルール:説明は後ろに置く」ですよ。突然話題が転換しましたのでthere構文です。「たくさん人がいた、だから動く余地がない=立錐の余地がない」
5.2 I threw away my old clothes to make room in the wardrobe for some new ones.
 「棄てる」は"throw away"です。北海道弁で棄てることを「投げる」と言いますが、英語も同じです。「投げる=throw」を使います。面白いですね。この語彙はNHさんは知っていました。KYさんは少しぎょっとした表情しましたね。彼女は昨年の夏ころ英検準2級に合格しているので、相応の語彙力があります。準2級の問題集2週すれば、KYさんもNHさんの語彙力に近づきます。そんなに大きな差ではありませんから。「勝てない」と思ったら、努力しなくなるので差が拡大します。「追いついてやる」、ようするに心意気ですよ。(笑)

 さて、今日の授業で二十回以上生徒に質問しています、生徒からの質問もありますが、先生からの質問の多い授業なのです。(笑)
 次の文を3回音読してから英語の語順通りに和訳してもらいました。
 A drmatic idea was tested in 207. It was assmble several capsules into a tiny robot in the stomach, where the roobot can give various cures. Each capsule remains small enough to swallow.

 KYさんは「数個のカプセルを小さなロボットの中に組み立てました/胃の中で」と和訳しました。そこで私の質問です、
「どういうシーンなのか具体的に説明してみてください」
「えっ!...」

 辞書は引いていますが、訳語を貼り付けただけで日本語として意味のあるものになっていません。この文章がどういうことを述べているのか具体的に表現できなければわかっていない、つまり誤訳なのです。でもこの生徒この頃適訳が多いだけでなく、こなれた上手な日本語になっていることが増えてきました。波の大学生よりもいい訳しています。努力しているのがよく見えますから、手応えビンビン、成長が楽しみです。
「数個のカプセルを組み立てて小さなロボットをつくる/胃の中で」
 assemble~into...は「~を組み立てて...にする」なのですが、ジーニアスにもスーパーアンカーにも出てませんから、文脈で気が付かないといけません。制御部のカプセル、薬剤の入ったコンテナーの役割のカプセル、手足のついた駆動部のカプセル、バッテリーの入ったカプセル、採取したサンプルを格納するカプセルなど、用途に応じて小さなロボットがこれらのカプセルを組み立てることでつくられます。

 もう一つ質問しました。
「each capsule」となっていますが、「all the capsules」や「every capsule」に置き換えたら、どんなニュアンスの違いがありますか?」
 これらの知識は英文を書く上で欠かせないものです。土曜日は、こうやって、生徒をいじって遊んでいます。
 「よく読むことは書くことに似てきます」


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