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#2931 帰省した元塾生が三人顔を出してくれた Jan. 15, 2015 [87.根室の話題]

 最初の一人は昨年春に看護学校へ進学した生徒だった。中学1年生の終わりに定期テストで400点を超えたら「ちょーうれしい!」と喜んで、その後はあまり勉強に熱が入らなかった。でも部活のほうはそこそこがんばっていたのんびり屋さん。いまは勉強でとっても忙しいと微笑んでいた。まかないつきの寮みたいな下宿に住んでいるそうで、同じ学校の先輩もいるので、何かと面倒を見てもらえると喜んでいた。今年は君が面倒を見る番になる、後輩の相談に乗れる先輩となれ。
 食事を作らなくていいので勉強時間がとれると話してくれたところから、親元にいたころよりは勉強時間を確保できるようになったのだろう。体力がなくて急に電池の切れたおもちゃのように、机に突っ伏して20分ほど寝てしまうことがあった。個別指導だから20分ほど居眠りはその後しっかりやれればそれでいいと思っている。勉強は体力も必要で、一定程度の体力とあとは自分の意志の力だ。何が何でも今日・いまこれだけはやるという強い気持ちが大切だ。一日一日同じことを繰り返して積み上げる。後2年間で国家試験だ、がんばりぬけ。正看になってきっと根室の医療を支える一人になってくれる。

 二人目は北海道医療大学臨床心理学科の4年生の生徒で、就職決まったかと訊いたら、10月初旬に決まったと笑顔だった。学校のほうからは150社応募しろとはっぱかけられていたからちょっとだけ心配していた。正社員の職にありついて本当によかった。総合職目指してがんばるという。
 三人目はその生徒と同期で看護学校へ進学して昨年春から道内の440床の大病院へ就職した。入院病棟の担当だという、もう9ヶ月たったのでだいぶ慣れたと言っていた。高校生になってから来た生徒だが、部活を終わって車の中で菓子パンを食べて来ても10分ほど遅刻、しかし、一度も居眠りをしたことがなかった。小柄で細身だったが、体力があり意志が強い生徒だった。大病院でしばらくは技術を磨きたいと張り切っている。最初の三年間はきついところで「修行」したほうがいい。座って20分ほど話に付き合ってもらった。仕事になれて自信がつくとなんとなくそういう落ち着いたオーラが出ているような気がした。600人以上看護師がいて、殆ど全員が正看だという。付属の看護学校をもっている大病院は正看の比率が高い。
 病棟のベッド稼働率も訊いたみた。受け持ちの病棟は50~60のベッド数の規模であり、稼働率はおおむね90%を維持しているという。一般病院だから高くてもせいぜい80%前後だろうと思っていたからその高さに驚いた。民間病院は周りの病院との競争があるから、入院病棟のベッド稼働率を上げるために、診療科を増やすと同時に診療内容を充実させるとか、必要な外科医をそろえるとか、患者対応をよくするとか、評判をあげるためにさまざまな努力をしているようだ。比較のために記しておくが、市立根室の入院ベッド稼働率は60%。その原因は一つではない。
 
  市立根室病院が年間16~20億円も赤字を出しているのでは、看護学校を卒業しても戻ってくるのに二の足を踏むことになりかねない。病院運営の健全化は根室出身の看護師さんたちが戻ってくるためには案外大事なのだ。昨年は22人が根室高校から看護専門学校へ進学している。毎年15人前後いるのに、市立根室病院の正看護師不足はなくならない。
 四人に一人戻ってきても根室出身の看護師だけで39年で150人を超えることになる。市内の全部の病院が必要なだけ正看護師を充足してお釣りが来る。ふるさとに帰って仕事したくなるような魅力的な運営の病院が増えてほしい。

 高校になっても塾に来ていた同期の生徒は4人いたが、小樽商大の生徒が4月に就職を決めていた。道教育大札幌分校の生徒は公認会計士二次試験を受けるはずだったがどうしただろう、先生になるのか、それとも・・・まあ、心配ない。高校1年生のときに日商簿記2級(全商1級相当)をとっているから民間会社でも職はある。優秀な生徒だったから心配要らないだろう。3年くらい社会人を経験してからどこかの医学部に入りなおして進路変更をする予定だった。
 人生どう転ぶかわからない、それも楽しめばいい。

 大学へ進学した生徒も、看護学校へ進学した生徒も、一人も根室へ戻ってこない。これでは根室に人材が枯渇する。
 
 今日の北海道新聞根室地域版に「根室JC会員 最少15人」という記事が載っていた。

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  根室JC会員 最少15人
【根室】北方領土返還運動に担い手の一つ、根室生年会議所(根室JC、魚谷直世理事長)が、会員確保に苦しんでいる。1962年の設立以来、今年の会員数は15人と最も少なくなった。その影響はすでに現れており、これまで年替わりだった理事長職についても人材不足などから、魚谷理事長の続投が決まった。根室JCは会員を募るため、新たに会員拡大特別推進室を設置するなど対応に乗り出した。(丸山格史)
・・・「組織として最も大切なのは人だ。現在のままでは根室JCが消滅してしまう。何とかしなければならない」・・・
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 昨年9月の市長選挙でも、三選目にようやく対立候補が現れたが、東京在住の女性候補だった。善戦するも届かず。地元には対立候補すらいないという人材不足が市長選挙で露呈した。市議選挙も定員18名に立候補者19名では選挙はあって無きが如し。
 ほんとうに深刻だ、いろいろな分野での人材不足。数だけではなんともならないが、その数さえも・・・、数が少ないのはこれから先を考えると今はまだましなほうだ、中身で勝負だろう。24年後の2040年には根室の人口は現在よりも1万人減少して1.8万人を割ることになる。JCさん、少ない数で覚悟を決めてやるしかないでしょ。
 町興しもいいけど、地元に魅力的な企業が増えないと、活気は取り戻せない。まずは足元からです、集団で経営の勉強でもなさったらいかが?適当な講師が見つからなければ、いまのうちならebisuがボランティアで引き受けてあげます。3つの会社の上場に仕事で関係しているので、会社改革のノウハウを熟知しています。オープン経営はそんなに難しくない、会社上場は当たり前のことを当たり前にやるだけ、だから上場の予定のない小企業でも同じ手法で経営改善が可能です。当たり前のことを当たり前にやるだけで、それだけで企業は変わる、中小企業はオヤジ(社長)しだいです。
 24年後の根室の人口は1.8万人、地元企業の半数は姿を消しているのでしょう。あなたは消えるほうですか?それともオープン経営の努力をしますか?


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