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#2561 物価上昇なんて経済政策はありえない話だ:経済アナリスト藤原直哉 Jan. 10, 2014 [91.経済]

 中学生の「公民」の勉強の参考にはならないだろうし、きっと高校生の「政経」の参考にもあまりならない。中高生が経済分析や経済学に興味をもってくれたらそれだけで充分だ。

 そういうわけで1/10のNHKラジオ番組「ビジネス展望」(10分間)から。

 昨年11月の消費者物価指数は前年同月比で1.5%up、企業間物価指数(昔は卸売物価指数といった)は同2.7%upと経済アナリストの藤原直哉氏。

(卸売物価をいう用語が死語になっていることをこの放送で知った。全国チェーンの大手スーパーやコンビニの出現で、メーカや産地直接仕入が主流になり、卸し問屋からの仕入が大半消えてしまったから、それにまつわる用語もなくなったのだろう。世の中も言葉も動いている。)

 どういうことかというと、円安で原材料や製品の輸入価格が上昇し、すでに消費者物価が1.5%、企業間物価が2.7%上がったということ。さらにいうとこの差の1.2%は企業がかぶっているということ。
 輸出産業のトヨタを例にとれば、円安になって儲けが増えても、下請けへの発注価格を上げるわけではないから、下請け企業は原材料価格の円安による上昇分を上乗せできない状況下で経営を強いられているということ。とても賃上げなどできない。中小零細企業は仕入れ価格が上昇して経営が悪化している。
 このうえ四月には消費税3%が上乗せされるから、消費者物価は単純計算では4.5%も上がることになる。企業間物価は5.7%だ、消費税値上げを製品価格に転嫁できない中小零細企業倒産が激増する懸念が出てきたということ。
 藤原は消費が落ち込むことは避けようがないから、深刻な不況がみまうことになるだろうと述べた。

 彼は賃金動向も心配している。非正規雇用は40%でこの部分は賃金上昇は考えられない。ほとんどの中小零細企業は原材料費が上がり経営を圧迫されているから、賃上げどころは倒産回避をどうやるかに必死である。貯蓄のない世帯がすでに3割、高齢者や長期失業者などが多い。そういうなかで物価が4.5%も上がったらどういうことになるか。物価上昇は非正規雇用者、中小零細企業経営者やそこで働く人々、長期失業者、貯蓄のない世帯を直撃することになる。それらの割合は90%をゆうに超えるだろう。
 藤原が「物価上昇なんて経済政策はありえない」と主張するのは、経済的に弱い立場にある国民に負担を強いるからだ。それを象徴的に「1%のために99%を犠牲にする政策」と言い切っている。言わずと知れたアベノミクスだ。

 藤原の論にはなかったが、原子力発電が停止していることによって、LNGや原油の輸入が増えて貿易収支が赤字になっていると政府が説明しているが、大嘘で、数量ベースではこれらの原料は増えていないし、価格もシェールガスやシェールオイルの影響で軟化している。なぜ輸入金額が上がったのか?昨年は80円だった円が105円/$に為替相場が円安になって3割も円換算でLNGや原油価格が上昇してしまったからである。政府(財務省)と日銀は「異次元の量的緩和」により、円安を加速させておきながら、LNGや原油の輸入金額増加を原発停止の影響だとすりかえている。自作自演の田舎芝居をやっているようにみえる。
 事実は円安で円換算の輸入金額が上昇し、消費者物価や企業間物価を押し上げてしまっている。原因は政府と日銀の政策=アベノミクスだ。原発を動かすためならこういう嘘を平気でつく、こういう嘘は悪質だ。

 4月以降、消費税が引き上げられ、物価は5%近く上昇してしまう。非正規雇用が正規雇用に切り替わるどころか、政府はこのあたりの規制を緩和しつつあるから、非正規雇用割合は今後も上昇し続け、一人当たり勤労所得は低下し続ける。
 消費は縮小するから、政府の目論見が外れて景気は失速する。物価上昇は2%どころかその2倍を超えるだろう。11月のデータと消費税値上げを考えたらわかるように政府はすでに物価上昇を制御できない状況にある。
 わたしは昨年3月に弊ブログ#2245「円安はそんなにいいことか」で次のように書いた。

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 自動車産業のような輸出産業は円安で採算が改善して賃金を上げているが、その下請けはどうだろう?下請け自動車部品メーカからの買い取り価格をトヨタが一斉に値上げしたという話しは聞かない。ようするに自分たちだけがよければよいのである。

 半年あまりで22%も円安になったということは、輸入価格が上がったということだ。原油だけではない穀物価格も飼料価格も円安で値上がりしている。

 日本は人口減少を伴う超高齢化社会に突入してしまったから、経済規模は縮小しつつある。実質経済成長なんてありえない幻想である。長期的に見れば円安は当然のことで、国力が弱ることを意味している。なぜそんなに喜ぶのだろう?

 貿易収支は2年前から赤字が定着している。まもなく経常収支も赤字になるから、日本が溜め込んだ外貨は減少の一途をたどる。そこへ過度な円安誘導をしたらどういうことになるかは明らか。庶民の生活を直撃することになる。

 食料品やガソリン、燃料用灯油などが値上がりする。ごく一部の輸出産業のみが好景気に沸くだろうが、その下請けも、そして製造業よりも比率のずっと大きいサービス産業の大半が原料高で採算悪化を招くだろう。物価だけが上がり、国民のほとんどが給料も上がらぬ事態を目の当たりに見てからでは遅い。

 円が2年後に120円になっていることを想像してみたらいい。輸入品は5割も値上がりすることになる。食料品やガソリン、燃料用灯油などの高騰を招き、消費者物価を押し上げることは必定である。

 アベノミクス、円安はいいことか?

 ジャングルの掟だから「だまされる奴が悪い」、というのがグロ-バリズムの正体である。マスコミが褒め称え、一番被害を受ける国民がこぞってアベノミクスの円安を歓迎している。おかしな構図に気がつこう。
(抜粋引用)
===========
 これを書いた1年前はマスコミはこぞって円安誘導政策を歓迎する記事を書きたてていた。ようやく円安誘導=物価上昇は国民へ犠牲を強いる政策である言い切る経済アナリストがあらわれたのはうれしい。

 藤原は安倍政権の政策をグローバルに俯瞰して次のような懸念を表明している。
 規制改革についても世界の流れを承知しておくべきで、リーマンショック後、米国も欧州もヘッジファンドなどの強欲な経済活動を制限しつつある。銀行業務と証券業務の切り離し検討もそのうちの一つだろう。日本はまったく逆のことをしてしまった。銀行業務と証券業務は切り離されていたのであるが、郵貯改革のときにその垣根を取り払ってしまった。医療保険についても米国は日本のようにどうしたら国民皆保険制度が構築できるのか試行錯誤している。イラク戦争とアフガン戦争で懲りた米国はイランで戦争を回避しつつある。財政負担が大きすぎるから戦争回避をしたほうが得策だというわけだ。このままでは経済格差が大きすぎて国内政治がもたない。貧困や経済格差の拡大と米国は戦わざるをえなくなっている。状況はいつのまにか中国に似てきた。
 こうして日本が数十年も前からやっていたことを欧米は目標にしつつある。お手本になるべき日本は欧米が大失敗した後を追っている。世界がどういう方向に動いているかを知らず、真逆の方向に動いているのである。
 安倍政権を支える経済ブレーンはよほどオツムが悪いのか、1%部分の利害関係者であるのかどちらかだろう。

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*#2554 「日本の経常収支と円を考える」 東洋大教授・中北徹の論 Jan. 3, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-01-03

 #2549 アベノミクス批判 (2):内橋克人 Dec.31, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-31

 #2543 インフレと自己責任:リスク増大へ対処の方法はあるか? Dec. 27, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-27

 #2540 アベノミクス批判(1):『世界8月号』伊藤光晴論文 Dec. 23, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-23

*#2523 アベノミクスの行く末: 日本総研調査部長の論点 Dec. 9, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-09

 #2502 アベノミクスと企業経営 Nov. 18, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-11-17-3

 #2430 手詰まりの安倍首相 ついに消費税引き上げ決意表明 Oct. 2, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-02

  #2401 消費税値上げ延期なら国債価格は下落 Failure to raise sales tax 'could hurt bond prices' Sep. 9, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-09

  #2388 アベノミクス:雇用規制改革の正体 Aug. 30, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-30

  #2385 TPPは再び植民地化を招く:マハティール元首相 Aug. 28, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-08-28

  #2376 貿易赤字13ヶ月連続 7月最大の1兆240億円 Aug. 20, 2013 
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  #2329 アベノミクス:ナカミがないのに財政健全化を約束 Jun. 12, 2013 
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  #2321 株価暴落はどこまで続くのか?:とりあえずの目安は11,250円 Jun. 4, 2013 
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  #2311 どうにも解せぬこと ミャンマーへ債務免除 : プライマリーバランスの回復はするつもりがない? May 26, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-26-1

  #2309 Nikkei dives 7%, ends below 14,500 : May 25, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-25

  #2298 アベノミクスの罪:日経平均15,096.03円 May 16, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-05-16

  #2270 人口減少の衝撃: 2040年の日本の人口は1億727万人:"Japan's depopulation time bomb" : Apr. 21, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-22

  #2256 マネタリーベース270兆円へ拡大:亡国の決断 Apr. 6, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-04-06

  #2245  円安はそんなにいいことか? Mar. 17, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-03-17

  #2185 各論(3):'Abenomics' Jan. 24, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-24

 #2170 各論(2):貿易収支赤字転落⇒? Jan. 3, 2013 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-04

  #2169 各論(1):国債暴落の可能性とその影響 Jan.2, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-01-02

 2168 歴史認識を欠いた安倍新政権の歴史的役割(2):蔵相高橋是清暗殺 Dec. 31, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-12-31-1

 #2164 歴史認識を欠いた安倍新政権の歴史的役割は何? 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-12-28

 #2158 自民党圧勝294されど第2の危機民主党惨敗  Dec.17, 2012 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-12-18

 #2144 成長路線と金融緩和の罠 : 衆院選挙でナイトメアがはじまる 
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-11-30

 #1828 ゼロ金利の罠: Fed targets and transparency Feb. 3, 2012
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-02-03

 #829 国家財政破綻の瀬戸際  Dec.12, 2009
 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-12-12

 #346 これから10年間の日本経済のシナリオ
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2008-10-10 

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もやしさんま

ついでに書きますと好景気の輸出大企業は消費税のアップで還付金が増額になるでしょう。100万円の車を日本で売れば105万円で消費者から預かった5万円を納めなければなりません。しかし輸出したら100万円は100万円で105万円にはなりません。ここで仕入れに税込84万円だったとするとこの税金分4万円はもともと払わなくと良いわけっで輸出にかかった仕入れ分を申告するとこの4万円は還付金として戻ってきます。というわけで輸出企業は消費税アップどこ吹く風、還付金アップで得した気分なわけです。
私の認識ではそうなのですが、勘違いではないですよね?

by もやしさんま (2014-01-11 00:11) 

ebisu

考え方はいいのですが、計算方法が違うようです。国内売上にかかる消費税の金額よりも仕入総額にかかる消費税の金額のほうが大きい場合に、その差額の消費税が還付されるようです。

昨年度の消費税収は17.7兆円で、消費税還付金は7兆円ほどあるのではないかと思います。まえに6兆円という数字を見た記憶があるのですが、そのときには消費税収総額は16兆円弱だったと記憶します。

すいぶん戻されています。ネットで検索すると、輸出産業には消費税で何も得をしていないような説明がありますが、計算例をみましたが、インチキでした。
http://blogs.yahoo.co.jp/satomikimuraoffice/16706139.html

ところで、大きなところをみんな見落としています。
消費税は英語では'sales tax' と訳されます。それは諸外国には消費税がないからです。売上税なんです。
日本も当初は売上税を検討していましたが、それがある日とうとつに消費税に名称変更が行われました。
得をした業界があります。金融業界と輸出産業です。「消費ではない」から非課税というヘンな理屈で堂々と課税をまぬがれたのです。

野党も大バカモノの集まりです。こんなインチキが堂々とまかり通ってしまった。
消費税ではなく売上税と法律を書き直すべきです。
そうしたら、輸出産業には1円も還付が生じないし、輸出分も「売上」ですから、売上税が課税されます。
預金利息にもとうぜん売上税なら課税されます。銀行も証券会社も売上税を支払うことになります。

消費税は公平だといいますが、とんでもない、売上税が消費税と名称変更されるだけで、年間10兆円に近い金額の課税をまぬがれている業界があるのです。
嘘が大きすぎて気がつきません。いや、ほんとうの話です。(大笑)
by ebisu (2014-01-11 10:48) 

もやしさんま

調子に乗ってもう一つ書きます。数字は適当ですが国債発行で政府の債務はうん十兆円、国民一人平均八?百万円の債務なんて言いますが、国債の買い手はほとんど国内、これはつまり国民一人平均七?百?十万円の債権があることで、債務だけ見せて債権はかくして、借金があるから働け増税やむなしなんてまやかしだと思っています。
これは国民に余計に働かせて労せずして良い暮らしをしている階層が日本にもあって、成長期にはみんなもっと良い暮らしをしたいという働く動機があるので10万円分働いていた人がガンバって15万円分働いたときに14万円しかもらえなくても4万円アップで大満足だったけれど、もう全部そろって安定期になったら余計に働かせるには、うちには借金があるって言わないと余計に働かないからだと思います。
親に金を借りたら将来面倒見ないとだめだぞと言っているようなものだと思っています。
どう思いますか?


by もやしさんま (2014-01-11 13:26) 

ebisu

国債は政府が発行しているので、国民の借金ではなく政府の借金です。責任は財務省といままでの政権党にあります。もちろんそれを指示し続けた国民の一部(前回衆院選挙では25%)にも責任があります。
でも、ツケは全国民に回ってきます。
国際的に円が不信認、その結果大幅な円安と物価高が現出するのでしょう。
もちろん、一人当たり勤労所得は上がりません。
近い将来、実質所得と貯蓄が円安と物価上昇によって半分以下になるのでしょう。

団塊世代が就職した頃とはまったく違って、勤労意欲は大きく低下しています。4割が非正規です、バカバカしくて会社のためなんて思えないでしょう。社員だって、簡単にリストラされますから、このさき勤労意欲が昔日のように戻るわけがありません。
欧米が昔の日本をお手本とするような方向へ舵を切ったのに、日本は20年も前の欧米を真似、その後を追いつつあるのですから笑えます。

『風とともに去りぬ』でレット・バトラーが国の財政が崩壊するときは、大きく儲けるチャンスだと嘯くシーンがありますが、その通りのことをやりました。なかなかたいしたもの。南北戦争が南軍の敗北になるところでレットは大もうけするのです。
あくどい儲け方をする人間がたくさん現れることでしょう。日本人の多大部分が、古来伝わる商道徳を失ってしまっています。この20年くらいで、そうした現象(事件)が象徴的におきています。
by ebisu (2014-01-11 15:03) 

tsuguo-kodera

 とても難しい話を、分かり易く説明している管理人様の姿勢に感服しています・
 私は難しい話は苦手な老人ですので、物事は単純に割り切って、考えて、結論はなお簡単に覚えています。そうでないと頭が混乱するからです。
 国の借金が膨大になりました。徳政令をするか、インフレを起こすかしか、借金を解消する手段がないと政治経済界のトップが考えたと私は思っています。
 インフレになれば借金が相対的に減ります。それはバブル期から分かっていたことです。宴の後には、しゃぶしゃぶの後には、お茶漬けもご馳走であり、戦後の耐乏生活が現実化するのかも。
 悪どいのはいつも国でした。騙されて困るのは庶民でしょう。日本のお金持ちは財産もち、不動産もちです。困らないのかも。
 以下は当たるも八卦、当たらぬも八卦の無責任な予想です。
 インフレは物価の2倍程度まで上がるのでは。戦後の高度成長時代のようにです。昔40円が長く続いたラーメン価格、今はチェーン店でも300円。皆さん、驚くほどの価格だと思っているでしょうが、私は高いと感じます。
 私の初任給は2万円。10万円になったら結婚しようと思っていました。あっという間になりました。物価と給料が上がったからです。
 以上です。
by tsuguo-kodera (2014-01-13 11:53) 

ebisu

tuguo-koderaさんへ

いい時代でしたね。

> 私の初任給は2万円。10万円になったら結婚しようと思っていました。あっという間になりました。物価と給料が上がったからです。

わたしは団塊世代ですが、高校を卒業するころの地元企業の給与がだいたい2万円前後でした。
あれから46年ですが、ずいぶん上がりました。現在は地元企業だと高卒で12~14万円前後だと思います。
市立病院の看護師さんは破格の21万円、魅力のある職業ですから、看護師志望の高校生や中学生が増えています。

わたしが大学を卒業して最初に就職をした1972年は初任給6万円ほどでした。5年後にその小企業を辞めるときには13万円になっていました。オイルショックがあったりしてずいぶん給料が上がった時代でした。もちろん物価上昇率も高かったし、金利も1年もの定期預金で5%以上だったはずです。

あのころは、一生鶏鳴に働けばそれなりの所得があったし、中小企業でよければいくらでも正規雇用の職はありました。

人口縮小の時代に突入して世の中は様変わりです。若い人たちの就職難もあと10年ほどで状況ががらりと変わるのでしょう。売り手市場になります。
中小企業経営者は人材確保にたいへん苦労する時代がすぐそこまできています。

物価上昇と実質賃金の低下がセットでおきますから、労働市場が売り手市場になっても、暮らしは楽にはならないのでしょう。

確かなことはなにもありません。いろいろなことが大きくフレて、大波の中で庶民は翻弄されることになりそうですね。
どんな経済学の大家にも10年先、20年先、30年先のことはわからないのです。
もちろん、わかった風なことを書いているわたしについても、同じことがあてはまります。いくつか見えていることだけを、ブログに綴っているにすぎません。
by ebisu (2014-01-14 00:58) 

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