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#2399 蟹祭り: Too claws for comfort Sep. 7, 2013 [87.根室の話題]

 珍しく晴れた。この一ヶ月間で晴れたのは8月21日と8月29日だ、金刀比羅神社のお祭りの最終日の11日も腫れだったかな。毎日曇り空か雨空、朝晩は濃い霧がでていた。9月4日の夜が19.7℃で夜の最高気温を記録した。昨日と今日は14.8℃で急に秋の気配が漂い始めた。朝晩は床暖房をつけている。
 
 今日と明日(8日)は根室蟹祭りである。テレビに午前中の会場の様子が写っていた。午前中だからあまり客が入っていない。さんま祭りに比べると来場者数は三分の一以下だろう。蟹は高級品だから大衆魚のさんま祭りとは比べものにはならない。
 真っ赤に茹で上がった蟹はきれいな色をしている。赤い花が咲いたようで美しいのが蟹祭りのいいところだ。

 生徒全員に聞いてみたが一人も会場へ出かけた人がいなかった。こどもたちはあまり興味がないようだ。蟹は高くて子ども達の小遣いでたべられるような値段ではないからだろう。テレビニュースでは2000~4000円という値段のついた蟹が写っていた。
 蟹祭りとさんま祭りという性格の異なる祭りが9月に二つそろっているからいいのだろう。明日は暇があったら会場をぶらついて歩いてみたらいい。普段会わない人に遭えるかもしれない。

 テレビでは1969年からと紹介していたようだが、元々は蟹祭りは花咲港で行われた行事だったから、1969年から根室でやるようになったのだろう。ちょうど50周年ということだが、花咲港の時代を通算すると(花咲)蟹祭りはどれくらいの歴史があるのだろう。

 さて、9月5日のジャパンタイムズに根室で取れたジャイアント花咲蟹(5.7kg)が紹介されている。普通サイズの花咲蟹の5倍だそうだ。登別のマリンパークニクセが買って円筒形水槽の中に入れて展示している。URLをクリックしてカラー写真をご覧ください。
 "Too claws for comfort"「大きすぎて使いにくそうな前爪」
 two large clawsとtoo large clawsを掛けたのだろうか?

http://www.japantimes.co.jp/multimedia/2013/09/04/news/too-claws-for-comfort/
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A boy watches a giant blue king crab that was caught last month off Nemuro, Hokkaido, and was brought to the prefecture's Noboribetsu Marine Park Nixe on Sunday. The crustacean weighs in at 5.7 kg — about five times the normal size.

Too claws for comfort

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 団塊世代のebisuが小学生の頃はこのサイズのタラバガニなら口に入ったものだ。一節30cmもある足の棒肉は食べ応えがあった。
 缶詰工場で獲れすぎた蟹を処理し切れなくて工場で働く人たちに家へ持ち帰らせ、それでも余れば海に捨てていた。そんなことを十年以上も続けたせいで領海内の蟹資源は激減し、北方領土海域への「特攻船の密出漁」で市内の経済が潤う時代が続いた。昭和40年代にはこの小さな町で年間百億円の密漁蟹が出回っていたから、蟹をとる人、それを買い付ける仲買人、蟹の小売屋さんなど蟹の売買に関わる人たちで根室の経済は活況を呈していた。蟹の密猟や売買は濡れ手に粟といってよい商売のスタイルだった、そんな町だったからマジメにコツコツ努力する人が他の町よりずっと少なかったのはしかたのないことだろう。原料供給と簡単な加工だけで十分食べていけたから、商品開発がヘタで加工技術もあまり発達しなかった。それが水産資源量が激減したいまになって裏目に出ている。根室は一人当たり水産資源量が圧倒的に全国一の町だった、そういう時代が長すぎた。

 根室の町は大きく変りつつある。浮利を追うような商売から手を引き、少なくなった水産資源を大切に守り、加工技術を上げ、商品開発力を磨く、そういう時代に突入している。旧態依然の経営を続ける商店、会社は消えていったし、これからも消えていく。2040年には現在28000人の人口が18000に減少する。時代の変化に鈍感な地元企業はつぶれるしかない。「大淘汰の時代」が到来している。27年後に残っている地元企業は半分だろう。この町の企業で何社が従業員に決算を公開してオープン経営にきりかえれるだろうか?自分の利益を第一に考えるようなオーナ経営はリスクが大きい。お客様と従業員の利益を優先できるかどうかが問われている。

 資源はしっかり管理すべきなのだろう。10月下旬頃に羅臼沖でジャミサンマを大量に捕獲するのは量を減らしてほどほどにすべきだろう。ジャミを獲る量を減らせば翌年に大型魚になって戻ってくる。漁師みんながわかりきってることだ。

(シーズンに入ってから秋刀魚の刺身を3回食べた。今朝は初めて焼きサンマだった、活きがよいからうまい、根室の秋刀魚はとにかくうまい。値段はまだ高くて、一尾180~230円くらいだ。シーズンまっさかりになると100円に下がる。今年はちょっとシーズンの到来が遅れている。)


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コメント 2

Hirosuke

「【蟹の爪】と掛けまして、【学校の先生】と解きます。」

「ほー、その心は?」

「【claw=苦労】が人の2倍でしょう。」

by Hirosuke (2013-09-08 00:56) 

ebisu

頭の体操していますね(笑)

「【蟹の爪】と掛けまして、【根室の町】と解きます。」

「ほー、その心は?」

「昔は大きかった」

お後がよろしいようで・・・
by ebisu (2013-09-08 11:02) 

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