SSブログ

#1694 文武両道:釧路の教育を考える会の見解 Oct. 21, 2011 [64. 教育問題]

 小中学校のブカツはどうあるべきかについて、釧路の教育を考える会のメンバーがいままでの議論をまとめてくれてる。
 結論を先に言うと、成長期の子どもたちに長時間特定の筋肉や関節に負荷をかけるようなトレーニングはさせるべきではなく、年齢に応じた指導をすべきだということ。数人のメンバーがそれぞれのブログで学力問題との関連でブカツを採り上げ、激しい現状批判を繰り返した挙句の結論であるが穏やかな線に落ち着いていてなかなかいい、私も同意できる。
(じつは現役の武道家でもあるT事務局長が以前にブログへ書いたものも、指導のあるべき姿として具体的で内容の優れたものであった。ブカツの指導には頭を使えということを具体例を引いて展開していたように記憶する、転載しようと思ってそのままになっている。)

 ブログ"情熱空間"より
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/4712506.html
------------------------------------------------------

2011年10月21日

ごくあたり前のことを言っているわけですが…

合格先生による、「くしろ学力向上提言書2011」の解説(続き)です。これまた、ごくあたり前のことをごく当たり前に述べただけなのですが。

●学力を上げよう!(2)
http://www002.upp.so-net.ne.jp/singakukouza/jijimonndai.html#Anchor-10289

《引用開始》
高校期における取り組み
 ここでは、上位校は大学進学への取り組みをしっかり行うため、湖陵だけではなく、2番手校の江南や、中学から鍛えてきている武修館に頑張って下さい、ということを述べています。1校だけに任せるのではなく、お互いに鍛え合うことで、子供達に良い影響を与えていきましょう、ということなんですね。
 例えば、高校3年生の夏まで部活ばかりで、その部活が終わってから「一生懸命勉強します」っていうのは、正直、高校受験レベルの話です。大学受験がそれで間に合うわけがありません。ただ、これは保護者や本人の責任というよりは、こうした大学受験の情報が地域全体に広まっていないということに原因があるのではないかと思います。ですから、地域全体で大学進学を盛り上げていきましょう、ということが述べられています。ちなみに、帯広の2番手校の三条高校では、2009年の実績で北大7、札幌医大1、旭川医大2、その他、室蘭工業7、小樽商科8、などと1番手校の柏葉と良い勝負をするくらいの人数を合格させています。釧路もこのくらい頑張って欲しいですよね。
 また、低位校については、高校に入ってから「アルファベットのやり直し」「分数・小数の計算のやり直し」といった補講のような授業を行っています。なぜかと言うと、企業の側からは、学生の質の低下のため「もう、高卒は採用しない」という話も出てきているため、高校側は何とか就職できるようにするため、そのような補講を行っているんですね。
 で、この現実をしっかりと小学校・中学校に伝え、お互いに協力して、子供達の将来に不安を残さないようにして行きましょう、ということなんです。

文武両道に伴う課題

 ここでは、部活や少年団のあり方について述べています。
 というのは、今年に入ったばかりのときにちょっと話題になりましたが、釧路からアイスホッケーの全国選抜に選ばれる人数が大幅に減って、長野県勢に完全に負けてしまいました。ホッケー王国の釧路がなんでこんな状況になるの? ということなんです。で、この話が新聞に載ったときに指摘されていたのが「指導の仕方に問題があるのではないか」ということだったんです。
 例えば、小学生で、まだ、体がしっかりできあがっていないうちから、夜暗くなるまで、ほとんど毎日練習づけになることが、本当に良い指導なのか? これはホッケーだけではありません。野球でもサッカーでも同じです。
 最近ではスポーツ理論がしっかりしてきて「年齢によってどういうことをするべきか」という事が明らかになっています。そして、それを無視すると、怪我をしやすくなったり、場合によっては相当レベルの高い子をダメにしてしまったりするということが分かってきています。
 もちろん、これは小学生ばかりではありません。中学生もしかりです。
 学生時代、部活を経験してきたお父さん・お母さんたちは特に「我が子に頑張って欲しい」という一心で過度な事を要求することがあるかも知れません。しかし、それは最終的に子供のためにならないという事を説明し、過度な部分を押さえてしっかり指導できる専門家を学校に呼んで指導してもらえるような体制作りを、今以上に強化して欲しいということです。そして、それがうまく行くと、学校の先生の負担の軽減にもなる、ということなんですね。

フリースクール等での取り組み

 フリースクールというのは、あまり聞いたことがないと思います。これは、簡単に言うと、学校を卒業した後で「もう一度、勉強し直したい」という人が「勉強し直し」をする所と思ってもらえるといいと思います。
 ただし、文部科学省では「卒業証書をもらったら、もう、その学年までの内容は学んだものと見なす」と言っていて、公的な機関ではこういう学び直しの機会は与えられないんですね。そこで、釧路では「夜間中学くるかい」というところがボランティアで学び直しの場を提供してくれています。ところが、ボランティアで運営しているということからも分かるように、経営状態はかなり苦しいというのが現実です。
 そこで、こういった組織を地域で大きくバックアップしていきましょう、という事なんです。そして、勉強を学び直したり、不登校などで居場所を無くしてしまった人たちに、社会に戻ることができるようにしっかりした指導ができるようにしていきましょう、ということを述べています。

施設・機関の有効利用

 ここでは学習の機会や場所をもっと身近に、もっと広く使えるようにしようということを述べています。その内容は以下の通りです。

1 児童館で勉強スペースを持てるようにできないだろうか。
2 町内会館や企業で勉強スペースを持てるようにできないだろうか。
3 高専や私立の先生が、学力の高い生徒に直接指導を行ったり、学校の先生に上位レベルの問題を講義したりできないだろうか。
4 教育大生が塾でアルバイトするのを認められないだろうか。

 特に、児童館は子供達が多数集まる場ですから、ここに指導できる人が入ってくれると非常に良いのではないかと思いますし、教育大生が塾の指導の仕方を学びながら、子供達に直接向き合う機会を増やしてあげることは、将来につながると思います。
《引用終了》

ちなみに、「教育大生が塾でアルバイトするのを認められないだろうか」とありますが、これは実に実に不思議でして、大学の先生方はむしろ「私塾で指導ノウハウを吸収することは良いことだ」と考えているのに、事務方がそれを禁止しているのです。塾講師募集の求人は受け付けてもらえません。(なのに飲食の求人は可。意味が分からん…)「だから教員採用試験に受かんないんだよ!」と私は思うのですが。

●くしろ学力向上提言書2011
http://koulutus.yu-yake.com/
●学力を上げよう!(1)
http://www002.upp.so-net.ne.jp/singakukouza/jijimonndai.html#Anchor-10288
●学力を上げよう!(2)
http://www002.upp.so-net.ne.jp/singakukouza/jijimonndai.html#Anchor-10289



------------------------------------------------------

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 根室情報へ
にほんブログ村


nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 4

ZAPPER

お母さんに向けた文書の作成は、合格先生が最適任者ですね。
「仕掛け」は着々と進んでいます。

言われてやっとやり始める勉強よりも、自発的にやる勉強の方が数段その質が高くなるもの。
それ(自発的行動)は子ども達よりもむしろ、釧根管内の教育行政に言えるものかも知れませんね。
外から言われてやっと動く。
まぁ、動かないよりも良いでしょうが、ちょっとかっこ悪いですよね。
いずれにせよ、必ず動いていただきます!^^
by ZAPPER (2011-10-23 10:25) 

ebisu

ZAPPERさんへ

自主性・自発性が大事なのは生徒の勉強に限りませんね。大人の仕事も同じこと。
言われないうちに自発的にやるべき仕事をやってくれたら私たちも「提言」しなくてすみます。
そういう状態が一番のぞましい。
しかしいくら待ってもそうはならないようだから、しゃにむにやっていただくしかないようになる。
格好も悪いし面白くないでしょうよ、言われてやらされるのでは。
by ebisu (2011-10-23 16:14) 

ZAPPER

ターさんの部活指導論はこちらです。
http://maruta.be/gakusyu/118
さすがは、ご自身もフルコン空手の選手にして同指導者というお方だけあって、重みが違います。
フルコン空手と言えば「根性論のカタマリ」の最たるものように思われるわけですが、さにあらず。
この地の同好会活動・部活指導者にこそ、襟を正したお読みいただきたいものですね。^^
by ZAPPER (2011-10-23 20:22) 

ebisu

ZAPPERさんへ

調べてくれてありがとうございます。
ありがたく転載します。
by ebisu (2011-10-23 20:41) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0