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グラフ描画ソフトGRAPES(高校生へ) #955, Mar.16, 2010 [62. 授業風景]

 高校1年生の生徒が、一足早く始まった三角関数の授業のために「4TRIAL」を使って問題を解いている。61ページの「問222」に次の問題がある。
 y=tan(Θ+pi/6)

 グラフの描き方がわからないというので、y=tanΘと数値を並べて表にして説明してシータ軸に数値を入れていったが、納得するまでしばらく時間がかかった。サインやコサインよりもタンジェントのほうが周期が半分のpiになることと、pi/2ごとにプラス無限大に発散したり、マイナス無限大に発散するので描きにくい。

 私は、最近GRAPESというグラフ描画のフリーソフトを使っている。問題を解くときにグラフの形を確認するのに便利だからである。微分や接線問題、積分などに使ってみたが、HPのグラフ機能つきの科学技術用計算機よりもこのグラフソフトは使いやすい。

 この三角関数の問題ではラジアンモードにして、Θ軸をpi/2にしていしてやればきれいにグラフを描いてくれる。Θ軸との切片の数値が表示されるので見やすい。

 科学技術用計算機HP-35を紹介したことがあるが、グラフ機能のついた少し大型の機種を買おうと思っていたら、いつの間にかなくなっていた。4万円ほどでテキサスインスツルメント社のものがあるが、グラフを描くだけならフリーソフトのGRAPESのほうが格段に使いやすい。

 女子生徒はグラフや図形などイメージを扱うことが苦手の人が多い。それは生物学的な理由のあることだ。女よりも脳が大きい男の脳はイメージを操作することに余り苦労がいらない。だから数学の分野は男が圧倒的に有利であり、数学者も男が断然多い。
 しかし、このグラフソフトのようなものを使えば女生徒でもイメージを簡単に確認できる。このソフトを使ってグラフを描いているうちに、頭の中にグラフを描くことに次第になれることができるだろう。二次関数や三次関数の問題は頭の中にグラフの概形をイメージできると問題の意味が把握しやすい。だから、イメージ操作の苦手な女生徒はこのフリーソフトを試してみるといい。お金はかからない。フリーソフトにはマニュアルもついている。
 頭の中に自由にイメージを描くことができるようになれば、このソフトは必要なくなる。

 GRAPES ⇒ http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~tomodak/grapes/

 グラフを描くソフトは他にMathematicaやMapleがあるがどちらも有償であることと、多少のプログラミング知識を必要とすることがネックだろう。プログラミング経験のない高校生にはおそらく不向きだ。参考までにウィキペディアのURLを書いておく。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/Mathematica
 http://ja.wikipedia.org/wiki/MAPLE

*2009年5月30日#595『HP-35s 便利な道具』
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-05-30


 このソフトは友田勝久氏の開発したものだ。使い方を解説した本が2冊出ているのでついでに紹介する。(下のほうの「微分・積分」は表紙のデザインが変わってしまっている。上の本とほとんど同じだ。)

パソコンらくらく高校数学 図形と方程式 (ブルーバックスCD-ROM)

パソコンらくらく高校数学 図形と方程式 (ブルーバックスCD-ROM)

  • 作者: 友田 勝久
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/12/20
  • メディア: 新書
パソコンらくらく高校数学 微分・積分編 CD-ROM付き (ブルーバックスCD-ROM)

パソコンらくらく高校数学 微分・積分編 CD-ROM付き (ブルーバックスCD-ROM)

  • 作者: 友田 勝久
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/10/17
  • メディア: 新書

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