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杞憂(4)根室の地域医療の未来 #858 Jan.10, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]

  二つ前のブログにハンドルネーム「一市民」の方から2度目のコメントをいただいた。ご自身の考えを具体的に述べているので皆さんにも読んでほしい。
 コメント蘭にこれだけしっかりした文章が書けるところから判断すると、きちんとした仕事のできる人のようだ。こういう人が表舞台に登場してほしいと願う。

 (昨年の新年はある若手経営者の団体の長が年頭の挨拶を新聞に折り込んだが、あまりに拙劣な文章なので、具体例を引きながらブログ上で添削をしてみた。責任ある立場の者が概して稚拙な文章を書くことは根室の経済界に人材が枯渇してしまった証左だろう。小泉総理大臣が根室で北方領土の視察に来たときにも「歓迎 小泉純一郎内閣総理大臣様」という垂れ幕が市役所にかかっていたことがあった。総理大臣に「様」はつけないのが常識だが、垂れ幕は小泉氏が帰るまでそのままだった。テレビに映ったから根室の恥を全国にさらしてしまった。市役所にもついに人材が払底してしまったのかとそのときはがっかりしたが、物言わぬが利口と一般職員はだんまりを決め込んでいたのかもしれない。こういう垂れ幕のチェックや注意できる幹部職員がいなかったことは事実だ。14支庁管内で全道最低なのは小中学生の学力だけではないようだ。)

ebisuさん、丁寧な説明をありがとうございます。

①「病院建物が新しくなれば診察の水準が高くなるだろうか?」という問題ですが、
病院が新しくきれいになって、良い診療をしてくれる医者が来て、病院職員の質を上げて、都市部に流れる患者を食い止めて、売上げを上げればという、かすかな期待はあると思います。
しかし、市が市民にきちんと説明できていないので、市民にはこの問題が漠然として危機感が伝わってないのです
病院経営が赤字になれば、将来、その「しわ寄せ」がどこにどのように市民に降りかかってくるか、マイナス面を知らせるべきですね
余談になりますが、休み明け前に、救急で市立病院に駆け込んだ患者さんが、「救急外来は2時間半待ち」と言われて、仕方なく他の病院を探しまわったという悲しい話があります。二時間半ですと、釧路までいける時間です。
残念ですが、今の市立病院は、総合病院としても救急病院としても機能していません。
たぶん、この分では、患者離れは食い止められないでしょう。
一度落とした評判を取り戻すには、大変な努力が必要になります。大変な問題です

②この問題に関して、専門知識を持って分析できる方は、私が知っている中でebisuさんと本田議員だけです。
本田議員は市民代表といえども、あくまでも公の立場なので、声を大にして言いたいことも言えないと思います。
住民の代表としてebisuさんがリーダーシップをとってくださるのがよいのではないでしょうか。どうでしょう? 賛同者はいます。

③長谷川市長は行政の人です。
公務員的考えは、民間人の感覚とずれていますから、いまさら、脳内改革しようにも無理かと思います。
なぜ長谷川氏が市長になったかというと、他にできる人がいなかったともいえます。次期も有力な候補が現れない限り長谷川氏の再選でしょう。それだけ、市長が務まる人が根室に残っていないという現状でしょうか。
トップを変えてもらいたいが、「面倒くさい人間」に逆らって面倒くさい揉め事に巻き込まれたくないからという理由で、目をつむっている組織もあります。
それが、今の根室です。
市議に関しても、手段はどうであれ、市民にきちんと活動報告をするべきですが、それをやっているのは数人だけ。
市も住民も、陰口や批判をするだけで実行力がない。
その内容も あまりにも幼稚でレベルが低い。
根室人特有の島国根性が、市の衰退に拍車をかけているような気がします。

以上長くなりましたが、ebisuさんのマークした3点について、私も意見を述べさせていただきました。
失礼いたしました。

ebisuさんのブログは、市長はご覧になっているのでしょうか。
市民の意見として、真摯に受け止めてほしいものです。


by 一市民 (2010-01-08 14:01) 

 病院経営の赤字が市民や根室市の財政にどのように影響するかについては市側は説明をしていないという論点は重要である。
 根室市の広報1月号*が今日届いたが、平成20年度の市立根室病院会計決算をみると医業収益34.5億円となっているがその中には一般会計からの繰り入れが11.4億円含まれているから、23億円の医業売上しかなかった。費用は34.7億円だから、実質12億円の赤字である。広報「ねむろ」を読んでいったい何人の市民が12億円の赤字だと理解できただろう?まるで手品かクイズのような決算書である。

 公的会計による決算は民間の企業会計基準から見ると絵に描いたような粉飾決算だ。純損失が2368万円となっているから、一般会計からの繰入金11.7億円とあわせて実際には12億円の損失が出ていることになる。
 こういうようなインチキ会計基準でごまかすから、夕張市の突然の破綻のようなことが起きる。公的会計上はさしたる問題が出ていないのに、企業会計基準で組み換えると毎年膨大な赤字を出し続けて、年間予算の数倍の債務超過に陥り、突然財政破綻するようなことが起きる。
 根室市が財政破綻すれば、職員は半数がリストラ、残った職員も給与は30%減になるだろう。夕張市がさまざまな職種の先例を示してくれている。
 市立病院は民間の診療所になり、看護師や職員の半数以上が解雇される。残った者も給与は半減に近いだろう。小学校は厚床と市街化地域の2校のみ、中学校もそうなる。もちろん、学校の先生たちにも職を失う者や別支庁管内へ転勤する者が出てくる。それでも労組は動かないのだろうか?労働者の権利を守ることを叫ぶだけでは生活は守れない時代だ。財政破綻にストップをかけないと害は自分たちに真っ先に降りかかる。この不況の時代に、リストラされた公務員に民間の仕事はほとんど見つからないだろう。わずか2年余りで根室市の人口は5000人以上も減少するかもしれない。飲食店や大型スーパーの売上も大幅に減少するだろう。多数の飲食店の倒産や大型店舗撤退がありうる。

 企業会計基準で予算・決算をやっていれば真実が明らかになり、早く手が打てるのだが、公的会計基準では実質が見えなくなるから手遅れになるのは必定である。累積損失を長期公債で借り替えると債務が資本の部に計上されるなどという、企業会計上から見れば100%の粉飾決算が公的会計ではまかり通る。
 市は「広報ねむろ」で企業会計基準による市立根室病院の損益計算書を公開すべきだ。組み換え作業は1時間もあればできる。
 21年度上期については医業収益が17.7億円となっているが、これも嘘である。一般会計からの繰入金が4~5億円入っているだろう。

 市の広報で市民を欺くような公的会計基準決算を載せる必要はない。このような役に立たないものは役所の内部資料としてのみ保管しておけばよく、市民へは企業会計基準に準拠した損益計算書を公開すべきだ。そうすれば市民も市議も12億円の実質赤字という真実を知ることになる

 公的会計基準で「粉飾決算」をやり続ける限り、市立根室病院に経営上も問題はないことになる。わずか3000万円前後の赤字など150億円の予算規模の市の財政にとってはどうでもいい金額に見えてしまうからだ。ところがそれが10億円を超えるものだとわかれば、事の重大さが一般市民にも市議にも理解できる。

 財政課の職員、病院事務局で経理を担当している者や経営改善推進室のメンバーは全員これらのカラクリを熟知している。真実を隠蔽し虚偽を公表することは市民に対する背信行為だ。仕事は正直に誠実にすべきだ。関係者へ反省を求めたい。企業会計基準に基づく損益計算書と貸借対照表を「広報ねむろ」2月号で公表すべきだ。

 決算公表タイミングの遅さについても一言クレームを申し上げたい。決算が9ヶ月経ってからでないと公表できないというのは異常だ。民間会社は会社法で3ヶ月以内の決算を義務付けられている。上場企業は決算短信を1ヵ月後に公表するところが多い。税金の申告だって、12月末決算数字で3月15日が申告期限である。たったの2ヵ月半だ、お役所は何をしていると言いたい。

 さて、ご要望の
 「本田議員は市民代表といえども、あくまでも公の立場なので、声を大にして言いたいことも言えないと思います。
住民の代表としてebisuさんがリーダーシップをとってくださるのがよいのではないでしょうか。どうでしょう? 賛同者はいます。

 ブログでできる範囲で啓蒙活動をしているつもりですが、仕事に差し支えの出ない範囲でなら、古里の未来を変えるために役に立つことならなんでもするつもりです。リーダーシップは無理でしょうが、一緒に何かをすることぐらいはできるかもしれませんね。嬉しい反応です。何かアイデアがあればメールで連絡をください。プロフィールにブログ用の専用アドレスを用意してあります。

 最後に、市長がこのブログを読んでいるかどうかは知りません。根室の地域医療問題に関しては2年も書き続けていますから、市役所にも病院にも読んでいる人はいるでしょうね。
 お陰様でいまでは毎日、230~300のビジターと500前後のアクセスがあります。

 古里の未来をよくするために何か楽しいアイデアがあれば、これからもコメントしてください。適宜ブログ本文で採り上げたいと思っています。根室の未来を良くしたいと願う人々がインターネットで連帯できる時代です。

*「広報ねむろ1月号」より 「市立根室病院事業会計決算」 http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/image/a095e954e4098f7249257697000799ea/$FILE/211225p10.pdf


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